JP5173090B2 - ろ過乾燥機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラリーをろ過してケーキを乾燥するろ過乾燥機に関し、より詳細には、容器本体内に設けたフィルターでろ過し、ろ過して得たケーキを乾燥するろ過乾燥機に関する。
【0002】
【従来の技術】
化学工業あるいは医薬品工業において、ろ過、洗浄、乾燥、混合等の複数操作が不可欠である。これらの各操作を単機能の処理装置で行なう場合は、各操作の間を原料又は中間製品は移動しなければならず、その際のコンタミの問題、接続構造の複雑化又は移し替えの手間等の問題があった。そこで、最近は複数操作を行なう装置が使用されるようになっている。複数操作ができて個々の操作を性能よくできる装置としてろ過乾燥機が広く使用されている。この種の従来のろ過乾燥機として、例えば特公昭46−22201号公報に示されるような装置がある。
【0003】
この特公昭46−22201号公報に示されるろ過乾燥機は、回動可能で密閉可能な容器本体にスラリーを供給する処理液仕込管と、該スラリーをろ過するフィルターと、ろ液を排出する排出口と、ジャケットとを設けている。不活性ガス雰囲気中でスラリ−を導入してろ過を行い、容器本体を回転しつつ減圧下に伝熱面を通して被処理物の乾燥を行い、ついで不活性ガス雰囲気下で乾燥粉体を排出する。
【0004】
ところが、上記構造のろ過乾燥機は、本体は回転可能であるが、加熱はジャケットの伝熱面を通して行うのみなので、伝熱面積が小さく、処理能力が小さかった。それを解消する装置として、処理機内部に攪拌翼を設けたり(例えば、特公平5−85202号、特開昭64−70113号公報等参照)、加熱管をコイル状に設けることが行われている。
【0005】
上述の特公平5−85202号及び特開昭64−70113号公報に開示された装置は、内部に攪拌翼を設けることで、ろ過、洗浄、乾燥、排出操作を行なっている。これにより、ろ過の際に生じやすいクラックが、その後の洗浄工程で洗浄不良を生じる原因となるのを、攪拌翼でつぶしてスムージングやリスラリーしてから洗浄液をろ過する。そして、その後の乾燥において、攪拌乾燥することにより乾燥能力を向上させるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記攪拌装置を有する装置は伝熱が側壁のみで小さく、又ケ−キがおおむね軟らかい紙粘土状で撹拌しにくいので、乾燥能力は向上しにくい。さらに、攪拌翼の回転シールが槽内に露出するため、製品を汚染させる原因になる。
【0007】
また、処理機内に伝熱管をコイル状に設ける装置にあっては、伝熱管が揺れやすいので、補強を良くしなければならないと共に、製品の排出方向と直交する方向に管が配列される。その結果、製品の流れを阻害し、製品のロスを招きやすいと共に、サニタリ−性を劣化させるという課題があった。また、乾燥中材料が伝熱管に動きを阻害されるので、回転して材料を混合撹拌して乾燥能力アップを計ることが困難である。
【0008】
本発明者は上述した課題に対処して、ろ過乾燥機について研究し、攪拌装置を槽内に設けずに伝熱管を中心軸に平行に設けることで、構造や操作を複雑にせず、乾燥能力を向上し、コンタミを発生させず、また、クラックの発生を抑えることで、洗浄液の消費量を減らし、乾燥を効率よく行えることを究明した。
【0009】
本発明の目的とする処は、簡単な構造で、乾燥能力を向上できるろ過乾燥機を提供することにある。また、他の目的は、ケーキのクラックを抑制して洗浄液の消費量を減らすことができるろ過、乾燥または混合を効率よく行うことができると共に、乾燥能力を向上できるろ過乾燥機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そして、上記目的を達成するための手段としての本発明の請求項1のろ過乾燥機は、
密閉可能な容器本体にスラリーを供給する供給口と、該スラリーをろ過するフィルターと、ろ液を排出する排出口と、ジャケットとを設けたろ過乾燥機であって、
前記容器本体は回動可能に水平の支持軸により支持され、前記供給口は前記容器本体の上部に設けられ、前記フィルターは前記容器本体の内部下方に支持され、前記排出口は前記容器本体の下部に設けられ、加熱媒体を循環する流路を有する伝熱管が該容器本体内に該容器本体の中心軸と平行に上部から下部に伸びて設けられ、前記伝熱管は加熱媒体を前記ジャケットから直列に流れるようにされていることを特徴とする。
【0011】
本発明のろ過乾燥機は、前記伝熱管は加熱媒体を前記ジャケットから直列に流れるようにした。
請求項のろ過乾燥機は、請求項のろ過乾燥機において、前記フィルターを凹状に形成した。
請求項のろ過乾燥機は、請求項1又は2のろ過乾燥機において、前記記容器本体内面の少なくともろ過されたケーキとの接触部に付着防止処理を施した。
【0012】
本発明におけるろ過乾燥機は、乾燥操作において、伝熱管を容器本体内にこの中心軸と平行に設けたのみなので構造は簡単なままで、コンタミを発生させず、加熱乾燥能力を向上でき、排出を円滑に行うことができる。ろ過操作、乾燥操作の他、混合、加熱、冷却、熱処理等の操作に使用することができ、ファインケミカル、医薬品分野で生じるスラリーに最適である。
【0013】
本発明のろ過乾燥機は、ジャケットと伝熱管とを直列に熱媒体を流すので、熱のバランスが良く、乾燥能力を一層向上できる。請求項のろ過乾燥機は、請求項の発明の作用効果に加え、クラックの発生を抑制でき、ろ過、洗浄が均一に効率よく行なえ、洗浄液の消費量を減らせる。請求項のろ過乾燥機は、請求項1又は2の発明の作用効果に加え、一層、クラックの発生の抑制とコンタミの減少を図れる。
【0014】
また、容器本体を加圧気体源に接続し、ろ過時に不活性ガスを用いれば、ろ過能力を向上し、生産性を向上することができる。さらに、熱媒体供給装置として温冷水を発生する装置を設ければ、より多種類の材料の処理に適用できるので、設備費を全体として低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明を具体化した実施の形態について説明する。ここに、図1は本発明に係るろ過乾燥機(以下単に乾燥機ともいう)を含むろ過乾燥処理装置の一実施例の構成図、図2はジャケットと伝熱管の構成を示す展開図である。
、図3は乾燥機の後部の排ガス処理部の一例を示す模式図である。
【0016】
本実施例のろ過乾燥機1は、スラリー、ケーキ等を収容する空間を有する容器本体2を備え、容器本体2の上部にスラリー供給口3が設けられ、下部にろ液排出口4が設けられ、内部の下方にフィルター5がフィルター保護枠6に支持され、周囲にジャケット7が設けられ、内部に容器本体2の中心軸に平行に複数の伝熱管8が設けられている。さらに、容器本体2は回動可能に支持軸9、10に固着され、一方の支持軸9は駆動装置11に連結されると共にロータリージョイント12が接続され、ロータリージョイント12を介して熱媒発生装置13に接続され、他方の支持軸10には分離装置14が設けられ、容器本体2内から分離装置14を経て排気管15により排気されるようになっている。
【0017】
容器本体2は、スラリー供給口3の他に、上方に開口が形成され、この開口は遮断バルブ16で密閉できるようにされている。遮断バルブ16は容器本体2内でケーキを乾燥し、得られた製品を取り出せるように構成している。製品の取り出し方としては、傾けて流出させるとか、吸引するとか、製品の性状、用途等により適宜おこなえるようにすればよい。遮断バルブ16を大きくも小さくも開口でき、他の装置に気密に接続できるようにすると、各種の製品に適用できるので複数の製品の処理を一つの装置でできるので都合がよい。
【0018】
容器本体2のケーキが接触する部分の、フィルター保護枠6の取付け位置の近辺から上方にかけて、表面処理部18を設けている。この表面処理部18は、容器本体2内面に、フッ素樹脂、シリコーン樹脂等の離型性、粘着防止性又は撥水性等を有する樹脂をコーテイングしたり、これらの樹脂のフィルムを接着して表面に樹脂層を形成することにより得る。また、サンドブラスト処理などの処理で、表面に微細な凹凸を形成してもよい。ケーキが接触する容器本体2の内壁に離型性等がよい処理面を有することにより、ケーキの内壁部のクラックの発生を抑えることができる。
【0019】
フィルター5は、加圧若しくは真空で使用され、材質としては、焼結金属金網、焼結金属不織布、樹脂製ろ布、セラミック、布または紙製のろ布などが用いられる。可撓性のものにあっては、フィルタ保護枠6の受け面の形状に沿うように形成されたものでもよいが、フラット型、袋型等の汎用のものを用い、スラリー又はケーキの重量で凹状に変形できるものでも差し支えない。
【0020】
フィルター保護枠6は、容器本体2の下方に設けられ、上方に凹状に形成されるフィルターを保護する部材で、その上面19の支持面が上方に凹の概略球面形状に形成され、凹(下方に凸)面上でフィルター5を支える。このフィルター保護枠6は、表裏(上下)に貫通した開口を多数有し、開口を全表面に均一に分布させたものでもよいし、適宜な間隔に骨組み部材を組んで形成してもよい。フィルター保護枠6の上面19に沿って凹状に中央が凹んでフィルター5上に形成されたケーキは、中心方向に反力(ケーキが移動しようとする力)が作用し、ろ過又は洗浄の終了期の液が減少して容積変化が大きくなる時期に発生し易いクラックの発生を抑えることができる。
【0021】
また、容器本体2の上部に設けられたスラリー供給口3に供給管21が設けられ、供給管21が容器本体2内に挿入されている。この供給管21から分岐して連結管22が容器本体2の外方に設けられ、供給管21及び分岐管22にそれぞれ遮断バルブ23、24が設けられている。遮断バルブ23は容器本体2への材料供給を開閉し、遮断バルブ24は容器本体2へ窒素、空気等の加圧気体供給を開閉する。なお、図中20は、窒素ボンベ、コンプレッサー等の加圧気体供給源で、容器本体2内を加圧し、加圧ろ過できるようにしている。
【0022】
ろ液排出口4には、フランジ26が設けられて配管27に連通され、配管27に遮断バルブ28が設けられている。ろ液排出口4から排出されたろ液は後処理されて放流、または再使用される。また、ろ液排出口4は、ろ過が完了した後、通気乾燥する場合の乾燥気体の供給口又は乾燥気体の排気口として利用するように配管27を所要の装置に接続した構成とすることもできる。
【0023】
容器本体2の外周に形成されたジャケット7は、仕切壁7aで加熱路7bと戻り側路7cとに分離されている。そして、温水、冷却水等の熱媒体を供給する熱媒発生装置13に支持軸9内の供給路29、ロータリージョイント12を介して接続されている。さらに、ジャケット7は、支持軸9内の戻り路30、ロータリージョイント12を介して熱媒発生装置13に接続されている。加熱路7bの上部に各伝熱管8の一端が接続している。
【0024】
伝熱管8は、容器本体2の内部に軸に平行に、上部から下部に伸びて複数本(図1では1本)が、支持軸9,10間の一方側の内周面に一定の間隔(25度間隔)で、設けられている。伝熱管8の一端31は、加熱路7bの上部に開口し、他方の端部32は仕切壁7aを下方で貫通して戻り側路7cに開口している。ジャケット7に供給された熱媒体は加熱路7bに入り、加熱路7bの端部から一部は伝熱管8にその一端31の開口から入り、残部は戻り側路7cに流れる。伝熱管8に入った熱媒体は伝熱管8を通して容器本体2内を加熱し、他端32から戻り側路7cを経て排出される。
【0025】
支持軸9は、一端は容器本体2に固着され、他端にロータリージョイント12が固着され、軸受33に回動自在に支持され、駆動装置11に伝導機構34を介して連結されている。駆動装置11と伝導機構34を軸受33より外側(容器本体2から離れた側)に設け、容器本体2を軸受33等から隔離して無菌室、クリーンルーム等の室内に配置することにより、無菌製品の要求に合った処理を容易に行なうことができる。容器本体2を挟んで支持軸9反対側に支持軸10が固着されている。
【0026】
支持軸10は一端を容器本体2に固着し、他端に固−気を分離する分離装置14が設けられ、軸受35に回動自在に支持されている。支持軸10内には排気通路36が設けられ、容器本体2内と分離装置14とは排気通路36を介して連通している。分離装置14と支持軸10との間にシール機構37を設け、駆動装置11により支持軸9,10を軸に容器本体2を回動させても気密性が確保できるようにしている。
【0027】
熱媒発生装置(温冷水発生装置)13は、本実施例では温水と冷水の2種類の熱媒体を発生するように構成した装置で、スチ−ムを用いて温水を発生し、冷凍機で冷却された冷媒を用いて冷水を発生するように構成している。熱媒発生装置13には、熱媒を乾燥機に送り出す熱媒供給管41と、使用済みの熱媒を戻す熱媒戻管42と、スチ−ムが供給されるスチ−ム配管43と、使用したスチ−ムをドレ−ンとして排出するためのドレ−ン排管44と、冷媒が供給される冷媒入管45と、冷凍機に冷媒を戻す冷媒戻管46等が連結されている。このスチ−ム配管43にスチ−ムの供給をオンーオフするように遮断弁47が設けられ、ドレ−ン排管44にはドレ−ン遮断弁48が設けられている。
【0028】
また、熱媒供給管41はロータリージョイント12に接続され、ロータリージョイント12を介して供給路29に接続し、ジャケット7に連通している。熱媒供給管41に調節弁49が設けられ、容器本体2内の温度により供給量を調節できるようにしている。また、ジャケット7で使用した熱媒を循環使用するように戻す熱媒戻管42に循環ポンプ50、遮断弁51等が設けられている。
このように、スチーム等の加熱媒体と冷凍機の冷媒等の加熱又は冷却媒体を使用できるように構成すると、多種類の製品の処理に使用することができ、設備費を全体として安価にできる。
【0029】
分離装置14の外側ケーシング53は固定され、この外側ケーシング53に排気管15が接続している。分離装置14は内部に排気フィルター54を設け、この排気フィルター54は支持軸10と連動する構成としている。また、外側ケーシング53には点検戸55を設け、排気フィルター54の取付け等が容易にできるようにしている。排気管15には遮断バルブ56を設けている。また、分離装置14は、加圧気体供給源20と気体分岐管57により連通し、気体分岐管57に遮断バルブ58を設け、加圧気体供給源20から加圧気体を導入して排気フィルター54の払い落としをするようにしている。
【0030】
以下に、上記のように構成した本発明のろ過乾燥機1を用いて、加圧ろ過し、ろ過したケーキを真空乾燥する運転方法について説明する。
先ず、容器本体2からろ液が流出できるように、ろ液排出口4を遮断バルブ28を開いて開放すると共に、遮断バルブ23を開き、スラリー供給口3に設けられた供給管21から容器本体にスラリーを供給する。スラリーが所定量になったら遮断バルブ23を閉じてスラリーの供給を止め、遮断バルブ16を閉じ、遮断バルブ24を開き、加圧気体供給源20から気体を供給して、容器本体2内を加圧してろ過する。ろ液は容器本体2の下部のろ液排出口4から取り出す。
【0031】
ろ過が終了したら、必要ならば、洗浄液を用いてケーキの洗浄を行なう。次いで、容器本体2を回動又は回転させながら、供給管41の調節弁49を開き、ロータリージョイント12、支持軸9内の供給路29を経て温水をジャケット7に供給して加熱乾燥する。なお、ケ−キ水分が高いときは、容器本体2を90度回転させて伝熱管8を下側にしてケ−キと接触させて初期乾燥することが望ましい。
【0032】
ジャケット7では、供給された温水は、加熱路7bに充満し、上部で一部は伝熱管8の1端31に入って流れ、下降して他端32から戻り側路7cに集められる。容器本体1内を所要の温度に加熱し、加熱に使用した水蒸気は支持軸9内の戻り路30、ロータリージョイント12を経て排出し、戻り管42を経て熱媒発生装置13に戻して再使用するか又は排出する。排気は支持軸10内の排気通路36を経て分離装置14に導き、ここで同伴する固形物等を除去し、排気管15により排気する。この乾燥を真空下で行なうには、排気管15に真空ポンプに接続して容器本体2を排気して減圧すればよい。
【0033】
次いで、乾燥したケーキを容器本体2から排出する。乾燥ケーキの性質によって、掻き取りを要する場合には掻き取って排出する。ケーキのばらつき性がよくてそのまま流出できるものであれば、容器本体2を傾け、遮断バルブ16を開いて排出させる。このとき、伝熱管8は容器本体2の中心軸と平行に設けられているので、ケ−キは伝熱管に遮られることなく排出でき、容器本体内に残って内部を汚染することがない。洗浄の場合にも、洗浄液は容易に排出される。
【0034】
ろ過乾燥機において、フィルターを凹状に形成した支持面で支持し、ケーキを上方に凹形状に形成すると共に、容器本体の内面の少なくともろ過されたケーキとの接触部に付着防止処理を施すと、ケーキにクラックが発生するのを防ぐことができ、攪拌機構を容器本体内に設けなくてもよくなる。攪拌機構を容器本体内に設けない結果、コンタミを減らし、洗浄液の消費量を減らし、構造を簡単にでき、ろ過乾燥処理の操作を単純にできる。
【0035】
なお、本発明は、上述した実施態様に限定されるものでなく、本発明の主旨を変更しない範囲内で変形実施できるものを含む。因みに、上述においては、熱媒発生装置13をスチ−ムで温水を発生させる機能と冷媒で冷水を発生させる機能を有する例で説明したが、これに限られないことは勿論である。例えば、温水と冷水を別々に発生する装置としても良いし、温水をスチ−ムで発生させているが、液体の熱媒を直接発生して、熱媒を直接ジャケットに供給するように構成しても良い。また、冷水についても同様で、発生した冷媒を直接ジャケットに供給するように構成しても良い。
【0036】
また、フィルターを可撓性の部材で形成し、フィルター保護枠を用いる例で説明したが、フィルターの断面積が小さい場合等でフィルターの強度が十分であればフィルター保護枠なしでフィルター自身で凹状に形成してもよい。また、フィルターの凹形状は球面状でも円(角)錐形状でもよいし、逆円(角)錐台形状でもよい。また、フィルターを剛性部材で上面を凹状に形成し、フィルター保護枠を設けない構成にしたものでもよい。また、ケーキを乾燥して容器本体から除去する例で説明したが、リスラリーして除去又は処理するようにしてもよい。さらに、加圧ろ過の例で説明したが、容器本体下部のろ液排出口は真空ポンプに連通し、真空ろ過を行なう構成であってもよい。
【0037】
また、分離装置14の代わりに又は分離装置14と併せて図3に示すように凍結乾燥が可能な構成としてもよい。なお、図3において、図1と共通する部分には同一符号を付し、重複しての詳細な説明は省略する。
【0038】
図3に示す乾燥等の排気を処理する装置は、コンデンサー70、レシーバタンク71、真空ポンプ72、冷凍機73を備えている。分離装置14とコンデンサー70とは排気管15で連通し、この排気管15には、圧力指示調節計74、圧力計75、遮断弁76を設けている。コンデンサー70で処理した処理排気を真空ポンプ72で吸引する処理排気管77には遮断弁78、調節弁79を設け、さらに、真空ポンプ72の排気を処理するミストセパレータ80を設けている。調節弁78は圧力指示調節計74の調節信号により調節する。コンデンサー70で凝縮分離した溶剤は回収管81を流してレシーバタンク71に集めて貯留する。
【0039】
コンデンサー70は、冷凍機73と冷媒供給管83、冷媒戻管84で接続し、冷凍機73で冷却した冷媒が冷媒供給管83で供給されて冷却される。コンデンサー70で温度上昇した冷媒は、冷媒戻管84で戻されて冷却されて循環されている。冷媒供給管83は、熱媒発生装置13に冷媒を供給する冷媒入管45とレシーバタンク71に冷媒を供給するタンク冷却管84とを分岐している。冷媒戻管46は、熱媒発生装置13から冷媒を戻す冷媒戻管46とレシーバタンク71を冷却した冷媒を戻すタンク戻し管85とを集合している。このように、コンデンサーを設け、冷凍機で冷却した冷媒で凝縮する構成とすると、多種類の製品のろ過乾燥を単純なろ過乾燥機で、手間がかかることなくすることができる
【0040】
また、伝熱管8をジャケットと直列に構成する例で説明したが、図4に示すように、ジャケット7と、伝熱管8の熱媒体の流れを並列に流れるように、ジャケット加熱路側7bの上流に一端を開口させ、下流の戻り路側に他端を開口させるようにしても良い。このように構成すると、熱媒体の流れを均一にする手段が複雑になるが、構造は簡単にすることができる。
【0041】
【発明の効果】
本願発明のろ過乾燥機は、容器本体内にこの中心軸と平行に伝熱管を設けるのみなので、シンプルな構造で伝熱面積を増加させ、乾燥時間を大幅に短縮できる。特に乾燥初期の揮発成分リッチな状態でダマになりやすい材料への対応に優れる。構造が簡単で、ケーキと接触させる攪拌装置等の駆動装置を設けないのでコンタミを減らし、加熱乾燥能力を向上でき、伝熱管の補強部材も不要であるから、排出を円滑に行うことができる。また、ろ過操作、乾燥操作の他、混合、加熱、冷却、熱処理等の操作に使用することができる。本発明は、ファインケミカル、医薬品分野で生じるスラリーに最適である。
【0042】
請求項2のろ過乾燥機は、ジャケットから伝熱管へ熱媒体を直列に流すので、熱のバランスが良く、乾燥能力を一層向上できる。また、請求項3のろ過乾燥機は、請求項1、2の発明の作用効果に加え、クラックの発生を抑制でき、ろ過、洗浄が均一に効率よく行なえ、洗浄液の消費量を減らせる。請求項4のろ過乾燥機は、請求項1〜3の発明の作用効果に加え、一層、クラックの発生の抑制とコンタミの減少を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るろ過乾燥機の一実施例の構成図である。
【図2】 ジャケットと伝熱管の構成を示す展開図である。
【図3】 ろ過乾燥機の排ガス処理装置の他例を示す模式図である。
【図4】 ろ過乾燥機の伝熱管の他の例を示す断面図で、同図(a)は縦断面図、同図(b)は横断面図である。
【符号の説明】
1:ろ過乾燥機
2:容器本体 3:スラリー供給口
4:ろ液排出口 5:フィルター 6:フィルター保護枠
7:ジャケット 7a:仕切壁 7b:加熱路
7c:戻り側路 8:伝熱管 9,10:支持軸
11:駆動装置 12:ロータリージョイント
13:熱媒発生装置 14:分離装置 15:排気管
16:遮断バルブ 17:温度計 18:表面処理部
19:上面 20:加圧気体供給源 21:供給管
22:連結管 23,24:遮断バルブ 25:加圧気体供給路
26:フランジ 27:配管 28:遮断バルブ
29:供給路 30:戻り路 31:伝熱管1端部
32:伝熱管他端部 33,35:軸受 34:伝導機構
36:排気通路 37:シール機構
41:供給管 42:戻り管 43:スチ−ム配管
44:ドレ−ン配管 45:冷媒入管 46:冷媒戻管
47:遮断弁
48:ドレ−ン遮断弁 49:調節弁 50:ポンプ
51:遮断弁
53:外側ケ−シング 54:排気フィルター 55:点検戸
56:遮断バルブ 57:気体分岐管 58:遮断バルブ
70:コンデンサ 71:レシ−バタンク
72:真空ポンプ 73:冷凍機

Claims (3)

  1. 密閉可能な容器本体にスラリーを供給する供給口と、該スラリーをろ過するフィルターと、ろ液を排出する排出口と、ジャケットとを設けたろ過乾燥機であって、
    前記容器本体は回動可能に水平の支持軸により支持され、前記供給口は前記容器本体の上部に設けられ、前記フィルターは前記容器本体の内部下方に支持され、前記排出口は前記容器本体の下部に設けられ、加熱媒体を循環する流路を有する伝熱管が該容器本体内に該容器本体の中心軸と平行に上部から下部に伸びて設けられ、前記伝熱管は加熱媒体を前記ジャケットから直列に流れるようにされていることを特徴とするろ過乾燥機。
  2. 前記フィルターを凹状に形成した請求項に記載のろ過乾燥機。
  3. 前記容器本体内面の少なくともろ過されたケーキとの接触部に付着防止処理を施した請求項1又は2に記載のろ過乾燥機。
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