JP4755815B2 - 濾過乾燥機と、その濾過乾燥機を用いた濾過乾燥方法 - Google Patents

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本発明は、たとえば薬理活性の高い薬品や毒性の高い物質、食品、化成品、電子材料等の粉粒体を含んだスラリー液状の被処理物を濾過乾燥するための濾過乾燥機と、その濾過乾燥機を用いて、濾過、リンス、乾燥、排出等の工程により被処理物の濾過乾燥を行う濾過乾燥方法に関する。
従来、この種の濾過乾燥機として、たとえば下記特許文献1や特許文献2に示すような特許出願がなされている。これらの特許文献1及び特許文献2に記載された濾過乾燥機は、いずれも被処理物を収容して濾過乾燥しうるバスケットを回転自在に設け、そのバスケットの内周面で被収容物を濾過するものである。
特許2957750号公報 特許3313286号公報
しかし、特許文献1の濾過乾燥機は、高温ガスを吹き込む流動乾燥を用いて被処理物を乾燥するため、コンデンサ、ブロア、圧縮機等の付帯設備が必要となり、装置全体が大型化することとなっていた。また、熱変質を受け易い被処理物の場合、乾燥処理することができないという問題があり、さらに付帯設備の洗浄にも時間を要するという問題があった。また、特許文献2の濾過乾燥機では、乾燥工程における伝熱が、被処理物に対して輻射によってなされるため、伝熱効率が悪く、乾燥に時間がかかるという問題点があった。また、この濾過乾燥機では、乾燥後の結晶を吸引管によって吸引しており、別途吸引用の設備が必要となっていた。
さらに、上記特許文献1及び2のいずれの濾過乾燥機も、濾過を500G程度からそれ以上の遠心力による遠心濾過で行うため、ケーキが圧密され易く、次工程の乾燥工程でダマを発生し、最終的に破砕機が必要となる場合があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、乾燥時間を従来に比べて大幅に短縮することができ、大型の付帯設備が不要となり、ケーキの圧密等も生じにくい濾過乾燥機を提供することを課題とする。
本発明は、このような課題を解決するために、濾過乾燥機と濾過乾燥方法としてなされたもので、濾過乾燥方法に係る請求項1記載の発明は、粉粒体を含んだスラリー液状の被処理物を収容し、内周面を濾過面として濾過乾燥を行うバスケットが、水平方向に設けられた回転軸に回転自在に取り付けられ、該回転軸の内部には、スラリー液を前記バスケット内に供給するための液供給部が形成され、前記バスケット内の被処理物を間接加熱により乾燥するための伝熱媒体である温水、加熱した油、又はスチームのいずれかを収容するジャケットがバスケットの外側に設けられた濾過乾燥機で、前記バスケット内に被処理物を収容して該バスケットを回転しつつ該バスケットの内周面で被処理物を濾過する濾過工程と、該濾過工程の後に、バスケットの内周面に保持されたケーキを、濾過面の反対側からバスケット内に加圧気体を供給することによって該バスケットの内周面から剥離する剥離工程と、該剥離工程の後に、前記ジャケット内に前記伝熱媒体を供給し、該伝熱媒体の間接加熱により被処理物を乾燥する乾燥工程とからなることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の濾過乾燥方法において、前記濾過工程の後であって、前記乾燥工程の前に、被処理物をリンスするリンス工程を含むことを特徴とする。さらに、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の濾過乾燥方法において、前記バスケットの内周面で被処理物を濾過する濾過工程において、前記バスケット内に加圧気体を供給し、加圧気体による加圧濾過を行なうことを特徴とする
さらに、濾過乾燥機に係る請求項4記載の発明は、粉粒体を含んだスラリー液状の被処理物を収容し、内周面を濾過面として濾過乾燥を行うバスケットが、回転軸に回転自在に取り付けられた濾過乾燥機において、該バスケット内の被処理物を、間接加熱により乾燥するための伝熱媒体である温水、加熱した油、又はスチームのいずれかを収容するジャケットが、前記バスケットの外側に設けられ、且つ前記回転軸は水平方向に設けられ、該回転軸の内部には、スラリー液を前記バスケット内に供給するための液供給部が形成され、且つ前記バスケットの内周面に保持されたケーキを、濾過面の反対側からバスケット内に加圧気体を供給することによって該バスケットの内周面から剥離しうるように構成されていることを特徴とする。
さらに、請求項記載の発明は、請求項4記載の濾過乾燥機において、バスケット内を加圧することによって被処理物を濾過しうるように構成されていることを特徴とする。
さらに、請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の濾過乾燥機において、バスケット内の被処理物を、間接加熱により乾燥するための伝熱媒体を収容する加熱用パイプが、前記バスケット内に設けられていることを特徴とする。
本発明は、上述のように、被処理物を収容して濾過乾燥を行うバスケットが回転可能に設けられた濾過乾燥機において、該バスケット内の被処理物を、伝導伝熱により乾燥するための伝熱媒体を供給するためのジャケットが、前記バスケットの外側に設けられているため、このような伝熱媒体による伝導伝熱で被処理物を乾燥することができ、従来の輻射伝熱により乾燥する濾過乾燥機に比べて乾燥時間を大幅に短縮することができるという効果がある。
また、従来のように流動乾燥を行わないので、流動乾燥に必要な大型の付帯機器が不要となり、熱媒体ユニットを準備するだけで済むこととなる。
さらに、バスケット内を加圧及びバスケットを回転することによって被処理物を濾過しうるように構成した場合には、ケーキ厚さが均一になり、ケーキ内にクラックが発生しないので、結果として濾過性能が向上するという効果がある。
さらに、バスケット内の被処理物を、伝導伝熱により乾燥するための伝熱媒体である温水、加熱した油、又はスチームのいずれかを収容する加熱用パイプを、前記ジャケットとは別にバスケット内に設けた場合には、伝熱効果が向上して乾燥効率が一層良好となる上に、被処理物の混合が一層良好となる利点がある。
以下、本発明の実施形態について、図面に従って説明する。
本実施形態の濾過乾燥機は、図1に示すように、ケーシング1内に回転軸2が具備され、該回転軸2に、粉粒体等の被処理物を収容するための略円筒状のバスケット3が回転自在に取り付けられている。そして、バスケット3の内周面は、焼結金網23で構成された濾過面とされている。
また、前記バスケット3の外側には、伝導伝熱によりバスケット3内の被処理物を乾燥するための伝熱媒体を供給するためのジャケット4が設けられている。本実施形態では、伝熱媒体として温水が用いられる。さらに、回転軸2に沿って、該回転軸2の内部に被処理物であるスラリー状の液を供給するための液供給部5が形成されている。この液供給部5は、加圧気体を供給する部分でもあり、またリンス液や洗浄液も、この液供給部5からバスケット3内に供給される。
またバスケット3内には、複数の加熱用パイプ6が設けられており、この加熱用パイプ6にも伝熱媒体が供給されるように構成されている。そして、この加熱用パイプ6は、前記バスケット3の根元部側から突出されたような状態になっているとともに、前記ジャケット4とはバスケット3の根元部側の側面部14を介して連通状態にされている。尚、前記ジャケット4の外側には、外ジャケット21が設けられており、孔部22を介して前記ジャケット4と連通状態にされている。この外ジャケット21は、前記ジャケット4や加熱用パイプ6に充填される伝熱媒体を排出する流路となるものである。
さらに、バスケット3の周面には、濾液を排出するためのバスケット排出口7が部分的に設けられている。このバスケット排出口7は、図1には示されていないが、バスケット3の円周面上における等角間隔ごとの複数箇所(たとえば3箇所)に形成されている。さらに、前記バスケット3の側面部14の手前側には、乾燥後の被処理物を掻き取って排出するための掻取円板15が、駆動軸16によってバスケット3内で往復動自在に設けられている。
さらに、ケーシング1の上部には、乾燥時に真空吸引するための真空吸引口8が設けられている。また、ケーシング1の下部の中央部側には、前記バスケット排出口7から排出された濾液をケーシング1の外部に排出するための濾液排出口10が設けられ、ケーシング1の下部の前部側には、乾燥後の被処理物(粉体)を排出するための粉体排出口11が設けられている。さらに、液供給部5の出口部近傍には、バスケット3内の温度を測定するための温度計12が設けられている。
次に、上記のような構成からなる濾過乾燥機によって、濾過乾燥する方法の実施形態について説明する。
先ず、濾過工程においては、図1に示すように、液供給部5からスラリー状の被処理液をバスケット3内に供給する。そして回転軸2の回転により、バスケット3を回転させる。この場合の回転数はスラリー液に1〜10Gの遠心力を与える回転数とし、その遠心力によってバスケット3の内周面の焼結金網に、図1に示すようにケーキ層13を生成、積層させながら濾過する。濾液は、バスケット3のバスケット排出口7からケーシング1内に移行させ、さらにケーシング1の濾液排出口10から濾過乾燥機の外部に排出する。
このようなスラリー状の被処理液の供給が終わった後、液供給部5から加圧気体を供給し、バスケット内部を0.19MPaに加圧し加圧濾過を行う。加圧気体としては、本実施形態では窒素ガスを用いた。この濾過工程においては、バスケット3の円筒状の内周面を濾過面として利用することができるので、たとえばバスケットの底面が濾過面とされるような濾過乾燥機に比べると、濾過面積を大きくとることができ、ケーキ量が同じであれば、ケーキ層13の高さは、底面が濾過面とされる濾過乾燥機の1/3で済み、濾過時間を短縮することができる。また濾過面積は底面が濾過面とされる濾過乾燥機の約3.4倍となる。また、ケーキ層13が平面でなく円筒状となるため、クラックが入りにくく、展延の必要がない。さらに、上記のような加圧気体による加圧濾過に加えて回転による遠心濾過で補填されるため、被処理物を濾過面に対して均等に分散させることができ、濾過効率が一層良好となる。
上記のような濾過工程が終了した後、リンス工程を行う。リンス工程では、図2に示すように液供給口5からリンス液をバスケット3内に供給し、バスケット3を回転させながらケーキ層13のリンスを行う。バスケット3の回転数は、濾過工程と同じ回転数で、遠心力は1〜10Gとなる。この回転数及び遠心力によって、図2に示すようにケーキ層13をバスケット3の内周面から離脱しないように内周面に保持させ、その保持されたケーキ層13にリンス液をかけてケーキ層13を洗浄する。上述のようなリンス工程においては、ケーキ層13がバスケット3の内周面に保持されたままの状態でリンスすることができるので、リンス液の量が少なくて済む。また上記のように濾過工程でケーキ層13にクラックが発生していないので、ケーキ層13の全体を均一にリンスすることができる。
上記のようなリンス工程の後、ケーキ剥離工程を行う。このケーキ剥離工程では、バスケットの回転数を数rpm程度に下げ、図3及び図4に示すようにケーキ層13をバスケット3の内周面から剥離させる。また、同図のようにバスケット排出口7から気体(エア又は不活性ガス)を断続的にバスケット3内に供給し、液供給部5から排気を行う。このようにバスケット3を低速で回転することで、ケーキの剥離効果は生ずるのであるが、上記のような気体の供給によりケーキの剥離効果は一層良好となる。
また、上記のような気体の供給は、バスケット3の内面の焼結金網23を円周上で3等分に分け、バスケット3を断続的に回転させて、1/3周の部分ごとに気体を噴射することによって行なう。このような断続的な気体の噴射により、ケーキ層13の剥離は一層生じ易くなる。このようなケーキ剥離工程で、バスケット3の円筒状の濾過面からケーキ層13を剥離できるため、後工程で均一な乾燥・混合が可能となる。本実施形態においては、バスケット排出口7から気体を断続的にバスケット3内に供給し、濾過面からより確実にケーキを剥離させるためにバスケット3に剥離用気体を供給するケーキ剥離用気体供給口20を接続しうるように配置した構成としたが、このような構成に限定されず、濾過面に対して気体を供給し、濾過面からケーキを剥離できる構成であればよい。また、本実施形態ではバスケット内面の焼結金網を円周上で3等分する構成としたが、これに限定されず、4等分またはそれ以上に分割してもよい。濾過面となる焼結金網を分割することで、気体による被処理物の剥離を行う際に、供給した気体の圧力が分散することなく、焼結金網上の被処理物に伝達することができ、より効果的に剥離することができる。また、本剥離工程は確実に被処理物をバスケット内面の焼結金網上から剥離させるために、回転を止めて行ってもよい。
上述のようなケーキ剥離工程の後、乾燥工程を行う。乾燥工程では、図5に示すように、真空口8から吸引してケーシング1内を真空にし、それによってバスケット排出口7を介してケーシング1と連通するバスケット3の内部を真空にする。またバスケット3の外側のジャケット4内に伝熱媒体である温水を供給する。それとともに、加熱用パイプ6内にも伝熱媒体である温水を供給する。結果的に、ジャケット4と加熱用パイプ6とを連通させる側面部14にも伝熱媒体である温水が供給されていることとなる。
そして、上記のようにして伝熱媒体が供給されたジャケット4に近接する焼結金網23、加熱用パイプ6、及びジャケット4と加熱用パイプ6とを連通させている側面部14を加熱面として間接加熱、すなわち伝導伝熱を行う。乾燥工程の初期には、ダマ(スラリーの塊)が発生しないように低い回転数(たとえば0.1〜10rpm)で運転し、乾燥が進むにつれて回転数を上昇(たとえば5〜30rpm)させる。蒸発した気体は、焼結金網(フィルター)を介してバスケット3の外部に排出され、さらに真空口8からケーシング1の外部に排出される。
このような乾燥工程では、従来のような輻射による加熱ではなく、伝熱媒体が供給されたジャケット4、加熱用パイプ6、及び側面部14からの伝導伝熱によってバスケット3の内部を加熱し、被処理物の乾燥を行なうため、乾燥性能が非常に高いものとなる。特に、ジャケット内部に伝導媒体が供給される加熱用パイプを備えているため、乾燥性能に加え、混合性能も高いものとなる。
次に、上記のような乾燥工程の後、排出工程を行う。排出工程では、回転数を数rpmの低速とし、図6に示すようにバスケット3の蓋17をあける。そして、同図に示すように、バスケット3の側面側に設けられた掻取円板15を、駆動軸16を駆動させることによって、粉体排出口11側に往動させる。これにより、被処理物18である乾燥した粉体が排出されることとなる。このようにして掻取円板15で被処理物18をケーシング1の外部に排出した後、掻取円板15を復動させ、このような往復動を繰り返して被処理物18の残量を少なくする。また、掻取円板15によって加熱用パイプ6に付着している粉体も除去する。
ここで、掻取円板15の外径と、バスケット3の内面に設けられた焼結金網23の内径のクリアランスはできるだけ狭くする。それによって、掻取円板15による被処理物の排出効果が良好となる。そして、このような掻取円板15によって、被処理物である粉体が、バスケット3内に残存するのをより効果的に防止することができる。
上記のような排出工程の後、洗浄工程を行う。洗浄工程では、一旦バスケット3の回転を停止し、図7に示すように、掻取円板15を復動させ、バスケット3の蓋17を閉塞し、さらにバスケット排出口7及び濾液排出口10を閉塞し、液供給部5から洗浄液をバスケット3内に供給する。洗浄液でバスケット3の内径の1/4以上が充満されたときに、バスケット3を低速で回転させ、さらに掻取円板15を前後させることで、洗浄が促進される。尚、洗浄工程では、洗浄後に洗浄液を排出口10より排出させ、バスケット3の蓋17、掻取円板15を移動させてケーシング1の蓋19をあけると、バスケット3内を目視することが可能となる。
以上のような濾過工程、リンス工程、ケーキ剥離工程、乾燥工程、排出工程、及び洗浄工程を経て、被処理物の濾過乾燥が終了する。
尚、上記実施形態では、ジャケット4内の伝熱媒体として温水を用いたが、伝熱媒体の種類は温水に限らず、他の媒体、たとえば加熱した油、或いはスチームや加熱ガス等の気体を用いることも可能である。要は、ジャケット4内に供給されて、伝導伝熱によりバスケット3内の被処理物を乾燥しうるようなものであればよいのである。また、上記実施形態では、被処理物の乾燥工程において、バスケット内部を真空にして乾燥を行なうことから、被処理物を高温にすることなく乾燥させることができるため、加熱が好ましくない被処理物(たとえば医薬品等)に適用することができる。また、上記実施形態では、被処理物の乾燥工程において、バスケット内部を真空にしたが、これに限定されることなく、被処理物の性状に合わせて常圧若しくは減圧状態としてもよい。
また、該実施形態では、窒素ガスを供給することによってバスケット3内を加圧濾過することとしたが、加圧濾過用の気体の種類は窒素ガスに限定されるものではない。ただし、被処理物が医薬品等の場合、不純物の混入を防止する観点からは、上記実施形態の窒素ガスを用いるのが好ましい。また、加圧濾過の手段も該実施形態のような気体を供給する手段に限定されない。
また、上記実施形態では、バスケット内を0.19MPaに加圧することで濾過を行ったが、濾過時の加圧圧力は該実施形態に限定されるものではない。この加圧圧力としては、圧力が低すぎると濾過性能が低下することから、0.1MPa以上であることが好ましく、0.2MPa以上であることがより好ましい。また加圧しすぎるとケーキが圧密されるため、1.0MPa以下であることが好ましく、0.5MPa以下であることがより好ましい。
また、上記実施形態では、濾過工程におけるバスケットの回転速度をスラリー液に1〜10Gの遠心力を与える回転数としたが、これに限定されるものではない。
回転速度が小さすぎると、被処理物がバスケット内周面の焼結金網に均一なケーキ層を形成しない上に、ケーキ層がアンバランスになり、バスケットが振動して機械的に好ましくない状態となってしまうことから、1G以上の遠心力が作用する回転数が好ましく、2G以上であることがより好ましい。また回転数が大きすぎると、被処理物にかかる遠心力が大きくなり、焼結金網上に形成されたケーキの圧密が高くなり、ダマが発生し易くなったり、ケーキ剥離に困難をもたらすこととなることから、10G以下の遠心力が作用する回転数とすることが好ましく、5G以下の遠心力が作用する回転数とすることがより好ましい。
さらに、上記実施形態では、最初に被処理物であるスラリーを供給する液供給部5が、加圧濾過のための気体の供給部としても兼用され、さらにリンス液や洗浄液の供給部としても兼用されていたが、このように兼用させることも本発明に必須の条件ではない。ただし、このように被処理液の液供給部5を各種の供給路として兼用することで、乾燥機全体がコンパクトになり、構造も簡易化されるという利点がある。
さらに、上記実施形態では、伝導伝熱のためのジャケット4とは別にバッフル6を設けたため、伝導伝熱効率が一層良好になるという効果を得たが、このような加熱用パイプ6を設けることは本発明に必須の条件ではない。また、ケーシングの内部に洗浄ノズルを別途設置することにより、より確実に洗浄を行なう構成としてもよい。
本発明は、薬理活性の高い薬品や毒性の高い物質等、スラリー状のものを乾燥して粉粒状とされる被処理物を濾過乾燥するための濾過乾燥機に広く適用することができる。
一実施形態としての濾過乾燥機及びその濾過工程を示す概略断面図。 濾過乾燥機のリンス工程を示す概略断面図。 濾過乾燥機のケーキ剥離工程を示す概略断面図。 同ケーキ剥離工程の概略横断面図。 濾過乾燥機の乾燥工程を示す概略断面図。 濾過乾燥機の排出工程を示す概略断面図。 濾過乾燥機の洗浄工程を示す概略断面図。
符号の説明
3・・・バスケット
4・・・ジャケット
6・・・加熱用パイプ
15・・・掻取円板

Claims (6)

  1. 粉粒体を含んだスラリー液状の被処理物を収容し、内周面を濾過面として濾過乾燥を行うバスケット(3)が、水平方向に設けられた回転軸(2)に回転自在に取り付けられ、該回転軸(2)の内部には、スラリー液を前記バスケット(3)内に供給するための液供給部(5)が形成され、前記バスケット(3)内の被処理物を間接加熱により乾燥するための伝熱媒体である温水、加熱した油、又はスチームのいずれかを収容するジャケット(4)がバスケット(3)の外側に設けられた濾過乾燥機で、前記バスケット(3)内に被処理物を収容して該バスケット(3)を回転しつつ該バスケット(3)の内周面で被処理物を濾過する濾過工程と、該濾過工程の後に、バスケット(3)の内周面に保持されたケーキを、濾過面の反対側からバスケット(3)内に加圧気体を供給することによって該バスケット(3)の内周面から剥離する剥離工程と、該剥離工程の後に、前記ジャケット(4)内に前記伝熱媒体を供給し、該伝熱媒体の間接加熱により被処理物を乾燥する乾燥工程とからなることを特徴とする濾過乾燥方法。
  2. 前記濾過工程の後であって、前記乾燥工程の前に、被処理物をリンスするリンス工程を含むことを特徴とする請求項1記載の濾過乾燥方法。
  3. 前記バスケット(3)の内周面で被処理物を濾過する濾過工程において、前記バスケット(3)内に加圧気体を供給し、加圧気体による加圧濾過を行なうことを特徴とする請求項1又は2記載の濾過乾燥方法。
  4. 粉粒体を含んだスラリー液状の被処理物を収容し、内周面を濾過面として濾過乾燥を行うバスケットが、回転軸(2)に回転自在に取り付けられた濾過乾燥機において、該バスケット(3)内の被処理物を、間接加熱により乾燥するための伝熱媒体である温水、加熱した油、又はスチームのいずれかを収容するジャケット(4)が、前記バスケット(3)の外側に設けられ、且つ前記回転軸(2)は水平方向に設けられ、該回転軸(2)の内部には、スラリー液を前記バスケット(3)内に供給するための液供給部(5)が形成され、且つ前記バスケット(3)の内周面に保持されたケーキを、濾過面の反対側からバスケット(3)内に加圧気体を供給することによって該バスケット(3)の内周面から剥離しうるように構成されていることを特徴とする濾過乾燥機。
  5. バスケット(3)内を加圧することによって被処理物を濾過しうるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の濾過乾燥機。
  6. バスケット(3)内の被処理物を、間接加熱により乾燥するための伝熱媒体を収容する加熱用パイプ(6)が、前記バスケット(3)内に設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載の濾過乾燥機。
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