JP5165112B2 - 電気自動車の車両構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電気自動車の車両構造に関し、より詳細には、4輪により駆動する電気自動車の車両構造に関する。
化石燃料を燃焼する内燃機関により駆動される従来の自動車に対して、搭載された電池から供給された電気エネルギによって電気モータが駆動されて走行する電気自動車の実用化が進められている。電気自動車は、電気モータにより駆動されるため、走行中の二酸化炭素の排出量がゼロであり、環境にやさしい自動車として注目されている。また、従来の自動車やハイブリッド車と比較して高い静粛性を有している点も、電気自動車の優れた特徴の一つである。
現在の電気自動車の車両構造は、従来の自動車の構成と同様、前後に2輪ずつ備えた4輪車が一般的である。このような電気自動車では、一般に、左右に配置された前輪にそれぞれモータが設けられ、独立して駆動することにより、ステアリングホイールの操舵に応じた操舵角を前輪に付与している(例えば、特許文献1)。これにより、従来の自動車と同様に、車体を旋回させることが可能となる。
特開平9−117016号公報
しかし、上述した従来の電気自動車の車両構造では、車体を旋回させるときの回転半径が大きく、車体の向きの変え易さを示す回頭性が低いという問題があった。このため、車体の旋回には多大なスペースが必要となる。例えば、駐車された2台の車両間に自身の車両を駐車させる場合、車体を切り返すためのスペースが必要であり、運転者にも高い技術が要求される。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、回頭性を高めることが可能な、新規かつ改良された電気自動車の車両構造を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、電気エネルギの供給を受けて駆動する駆動装置がホイールに内蔵された車輪によって駆動する電気自動車の車両構造が提供される。本発明の電気自動車の車両構造は、車体の前後に設けられ、それぞれ左右に配置された2つの車輪からなる第1の車輪部および第2の車輪部と、運転者から入力された操作量に応じて、4つの車輪をそれぞれ駆動する駆動制御部と、を備える。第1の車輪部は、その両端で当該第1の車輪部を構成する2つの車輪を回転可能に支持する支持部の中点付近を第1の回転中心として、車体の高さ方向に対して略垂直な平面において一体となって回転可能に構成され、駆動制御部は、操作量のうち操舵量に応じて第1の車輪部を構成する車輪を差動させ、第1の車輪部を第1の回転中心回りに回転させる。
本発明によれば、運転者により入力された操作量に応じて、第1の車輪部を一体に回転させることで、車両の進行方向を変更する。これにより、車体の向きを容易に変更することができ、高い回頭性を備えることができる。
ここで、第1の車輪部を構成する車輪の間隔は、第2の車輪部を構成する車輪の間隔より狭くすることができる。これにより、第1の車輪部の回転半径を小さくすることができ、車両全体の回頭性をより高めることができる。
また、駆動制御部は、運転者から入力された操作量に応じて4つの車輪を差動させて、車体の第2の車輪部が設けられた領域内における所定の位置を回転中心として、車体を旋回させることができる。例えば、車体の前方に車両を走行させるときの第1の車輪部の向きを基準として、第1の車輪部が第1の回転中心回りに約90°回転されているとき、駆動制御部は、運転者から入力された操作量に応じて4つの車輪を差動させて、第2の車輪部を構成する2つの車輪の中間位置付近を第2の回転中心として車体を旋回させることができる。このように、本発明の電気自動車によれば、車体を自転させるように回転させることが可能となる。
さらに、車体が旋回するために必要な回転半径は、車体の全長より小さい。したがって、本発明の車両構成を備える電気自動車は、狭いスペースで車体を旋回させることができる。
また、第1の車輪部は前輪部であり、第2の車輪部は後輪部であってもよく、あるいは、第1の車輪部は後輪部であり、第2の車輪部は前輪部であってもよい。
以上説明したように本発明によれば、回頭性を高めることが可能な電気自動車の車両構造を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る電気自動車の車両構造を示す説明図である。 電子制御装置による処理を説明する機能ブロック図である。 同実施形態に係る電気自動車の回頭性を示す説明図である。 従来の電気自動車の回頭性を示す説明図である。 同実施形態に係る電気自動車の回頭性を示す説明図である。 同実施形態に係る電気自動車を駐車させるときの車両の動きを示す説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る電気自動車の車両構造を示す説明図である。 同実施形態に係る電気自動車の回頭性を示す説明図である。 同実施形態に係る電気自動車を駐車させるときの車両の動きを示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<車両構造の概要>
まず、本発明の実施形態に係る電気自動車の車両構造の概要について説明する。本実施形態に係る電気自動車は、車体を4つの車輪によって駆動する。車体を前後方向に3つの領域、すなわち前方エリア、中央エリアおよび後方エリアに区分したとき、車輪は、前方エリアに2つ、後方エリアに2つ設けられる。
前方エリアまたは後方エリアのうちいずれか一方のエリアには、2つの車輪と、2つの車輪を両端で支持する支持部とからなる第1の車輪部が設けられる。第1の車輪部は、支持部の中心付近を回転中心として、車体の高さ方向に対して略垂直な平面において第1の車輪部全体が一体となって回転可能なスイヴル型のユニット(スイヴルユニット)として構成される。第1の車輪部は、運転者によるステアリングホイールの操舵量に応じて回転される。すなわち、第1の車輪部を回転させることによって、車両の進行方向を変化させることができる。なお、第1の車輪部を構成する車輪は、それぞれに設けられた電気モータによって駆動される。
一方、第1の車輪部が設けられていない後方エリアまたは前方エリアには、2つの車輪からなる第2の車輪部が設けられる。第2の車輪部を構成する車輪には、それぞれ電気モータが設けられており、独立して駆動させることができる。なお、本実施形態に係る電気自動車では、車体が旋回するときの回転中心を、第2の車輪部が設けられるエリアに存在するようにすることができる。これにより、車体内に回転中心が存在するため、車体を自転させるように回転させることができるので、車体の回転半径を小さくすることが可能となる。
このような電気自動車は、2つの車輪が一体となって動作する、スイヴル型の第1の車輪部と、第2の車輪部を構成する2つの車輪とからなる、いわば3輪車のような車両構成となっている。かかる電気自動車は、前方に2輪、後方に2輪の車輪を設けて構成された従来の4輪車に比べて、高い回頭性を有しており、狭いスペースでも車体を旋回させることが可能である。また、従来の3輪車と比較しても、本実施形態に係る電気自動車は回頭性が高く、実際は4つの車輪で駆動しているため、直進走行性、走行安定性、駆動力にも優れている。以下では、このような車両構成を有する電気自動車について2つの実施形態を示し、詳細に説明していく。
(第1の実施形態)
<電気自動車の車両構造>
まず、図1に基づいて、本発明の第1の実施形態に係る電気自動車の車両構造について説明する。なお、図1は、本実施形態かかる電気自動車の車両構造を示す説明図である。図1では、車体110と車輪の配置、および操舵システムに関する機能部についてのみ示している。
本実施形態に係る電気自動車100は、図1に示すように、車体100の進行方向に対して前方に配置される前輪部120と、後方に配置される後輪部130とを備える。前輪部120は、右輪122Rと左輪122Lとの2つの車輪を備える。右輪122Rおよび左輪122Lは、常に略平行となるように設けられている。また、右輪122Rおよび左輪122Lの円板面は、右輪122Rと左輪122Lとを結ぶ直線に対して略直交するように設けられている。
各車輪には、車輪を回転駆動する駆動部124R、124Lがそれぞれ設けられる。駆動部124R、124Lとしては、例えばインホイールモータ(In−Wheel Motor)を用いることができる。インホイールモータは、ホイールに動力源となるモータを内蔵した駆動装置であって、動力の伝達効率が高く、応答性の良い4輪独立制御が可能となる。また、ドライブシャフト、デファレンシャル等が不要になるため、車体設計自由度も向上させることができる。
右輪122Rおよび左輪122Lは、支持部126によって回転可能に支持される。右輪122Rと左輪122Lとを結ぶ直線は、支持部126の中心を通るように設けられる。前輪部120は、支持部126の中心126cを回転中心として、車体110の高さ方向に対して略垂直な平面において360°回転することができる。前輪部120の回転角は、ステアリングホイール(「舵角入力部」ともいう。)140の操舵によって決定される。すなわち、前輪部120はスイヴルユニットとして構成されて操舵輪として機能しており、前輪部120が中心126cを中心として回転することにより、電気自動車100の進行方向を変化させることができる。なお、前輪部120と車体110との動きとの関係の詳細については、後述する。
後輪部130は、右輪132Rと左輪132Lとの2つの車輪を備える。後輪部130の右輪132Rおよび左輪132Lは、車体110の幅方向(進行方向に対して垂直な方向)の長さである車幅と略同一の長さの間隔を有して配置される。なお、右輪132Rと左輪132Lとを結ぶ直線の略中心位置には、車体110の回転中心Cが位置する。各車輪には、前輪部120と同様、例えばインホイールモータ等の車輪を回転駆動する駆動部134R、134Lがそれぞれ設けられる。本実施形態において、後輪部130は、車体110を駆動する駆動輪として機能している。
本実施形態に係る電気自動車100は、図1に示すように、右輪と左輪との間隔が前輪部120と後輪部130とで相違する。後輪部130は、上述したように、車幅と略同一の長さWの間隔を有するように右輪134Rと左輪134Lとが配置されている。一方、前輪部120の右輪124Rと左輪124Lとの間隔Wは、後輪部130の左右輪の間隔Wよりも小さい。これは、前輪部120が中心126cを回転中心として回転するため、前輪部120の左右輪の間隔Wが大きいと前輪部120の回転半径が大きくなってしまうからである。前輪部120の左右輪の間隔Wは、前輪部120の回転半径の大きさと安定した車体110の支持を考慮して決定することができる。
このような車両構成を有する電気自動車100は、運転手によるステアリングホイール140の操舵量を検出する操舵角センサ150が設けられ、操舵角センサ150は、検出した操舵量を電子制御装置160へ出力する。電子制御装置160は、操舵角センサ150から入力された操舵量から旋回されるべき車体110の回転角を算出する。そして、電子制御部160は、算出した回転角だけ車体110を回転させるために必要な各駆動部124R、124L、134R、134Lの駆動量を算出し、算出した駆動量に応じて各駆動部124R、124L、134R、134Lを駆動する。
以上、本実施形態に係る電気自動車100の車両構成について説明した。このように、本実施形態に係る電気自動車100の車両構成は、後輪部130の2つの車輪132R、132Lと前輪部120とからなる、3輪車に近い構成となっている。しかし、本実施形態に電気自動車100は、実際は前輪部120の2輪と後輪部130の2輪との4輪によって駆動するため、従来の3輪車と比較して直進走行性や走行安定性が高い。すなわち、従来の3輪車は、前輪1輪には駆動機構は設けられておらず、後輪2輪によって駆動される。このため、後方から前方に向かって押すように車体を走行させるため、前輪が左右にぶれやすく直進走行性が低下しやすい。これに対して、本実施形態に係る電気自動車100は、4輪駆動であるため、駆動力が高く、安定した走行が可能である。
また、従来の3輪車は、回頭性が低く、前輪によって車体を引くことができないため安定して車体を旋回させることが難しく、車体を安定して旋回させるには大きな旋回スペースが必要となる。一般に、従来の3輪車における最小回転半径は、車両全長の約2倍以上の大きさが必要である。一方、本実施形態に係る電気自動車100は、後述するように、回頭性が高く、車両全長より小さい回転半径で旋回することができる。また、本実施形態に係る電気自動車100は、4輪駆動であるため、安定して車体110を旋回させることができる。本実施形態に係る電気自動車100の回頭性は、従来の4輪自動車と比較しても優れている。
<電子制御装置の機能>
ここで、電子制御装置160の機能と本実施形態に係る電気自動車100の動きについて、図2〜図4に基づき詳細に説明する。図2は、電子制御装置160による処理を説明する機能ブロック図である。図3は、本実施形態に係る電気自動車100の回頭性を示す説明図である。図4は、従来の電気自動車の回頭性を示す説明図である。
電気自動車100は運転者の指示に応じて駆動する。運転者は、舵角入力部140から車両を回頭させる回頭方向および回頭量を入力する。舵角入力部140としては、上述したステアリングホイールや、ジョイスティック等を用いることができる。舵角入力部140から入力された回頭方向および回頭量は、電子制御装置160へ出力される。また、速度センサ170から、車両の速度が電子制御装置160へ出力される。
電子制御装置160は、入力された回頭方向、回頭量および車両の速度に基づいて、前輪部120および後輪部130の各車輪を駆動させるための安全最適な差動分量を算出する。電子制御装置160は、操舵システムのパワーステアリング等に用いられている、可変ステアリングギアレシオ等と同等の原理を用いて、ステアリングの切り始めは舵角を小さく、切り増すほどに舵角を大きくするように各車輪122R、122L、132R、132Lを制御する。この際、電子制御装置160は、旋回時に極端なオーバーステアやアンダーステアにならないように、すなわち、安全最適な状態であるニュートラルステアとなるように、各車輪122R、122L、132R、132Lの差動分量を算出する。電子制御部160は、算出した差動分量をデジタル信号により各駆動部124R、124L、134R、134Lへ出力する。デジタル信号が入力された各駆動部124R、124L、134R、134Lは、デジタル信号に基づき、車輪122R、122L、132R、132Lを駆動させる。
すなわち、図1に示すように、後輪部130の車輪132R、132Lの間隔が前輪部120の車輪122R、122Lの間隔より幅広である後広車であるとき、従来型の操舵機器類を介さずに、スイヴルユニットである前輪部120の駆動部124R、124Lによって車輪122R、122Lを差動制御する。これにより、車体を回頭させることができる。このとき、後輪部130の車輪132R、132Lは、駆動部134R、134Lの差動制御によって、前輪部120により回頭する車体の回頭方向を速度に応じて最適化される。
このような構成の電気自動車100は、例えばステアリングホイール、ステアリングシャフト、ラックアンドピニオンギア、ロッド、サスペンションリンク等を介してホイールに舵角を与える従来型の操舵装置を介さずに、ステアリングホイールあるいはジョイスティック等を用いて回頭させることの可能な舵角入力装置によってからの入力に基づいて各車輪122R、122L、132R、132Lを差動させて車体を回頭させる。これにより、従来型の操舵装置と比較して約2倍以上の車両回頭性を得ることができ、車体の回頭に要するスペースも低減されるので、回頭効率の高い車体となっている。
また、本実施形態の電気自動車100は、前輪部120に操舵輪として機能するスイヴルユニットを備えることにより、車体回頭時に、車体正面が常時回頭方向を正視するという特徴を有する。例えば、舵角入力部140により車体を右方向に旋回させるとする。運転者が舵角入力部140を操作すると、電子制御装置160は、各車輪122R、122L、132R、132Lを差動させる。このとき、本実施形態の電気自動車100は、図3に示すように自転するように動き、舵角入力部140からの入力により進行方向(操舵方向)である右方向に車体が回転するとともに、車体が正視する方向も変化する。
一方、従来の自動車で、ステアリングホイールにより車体を右方向に旋回させた場合には、図4に示すように、1対の前輪はほぼ平行関係を維持した状態で進行方向を向くにとどまり、車体が正視する方向は進行方向と相違する。このため、運転者は、車体の進行方向に応じたステアリングホイールの操作量を経験的に決定し、自動車を操作しなければならなかった。本実施形態に係る電気自動車100では、車体正面が正視する方向と回頭方向とが一致することで、運転者は電気自動車100の進行方向を正確に認識することができるので、操作性が向上し、誤操作も低減することができる。
ここで、本実施形態の電気自動車100は、電子制御装置160からの指示によって各車輪が駆動されるが、その際、路面状況によっては、駆動された車輪のうち1または複数の車輪が路面との摩擦を失って空転する(すなわち、スリップする)場合がある。この場合、スリップセンサ180が働き、スリップの発生が電子制御装置160にフィードバックされる。車輪のスリップの発生の通知を受けた電子制御部160は、スリップの度合いに応じて、瞬時に適正が駆動力配分並びに入力された回頭量、回頭方向および速度による新たな車輪の作動分量を算出し、各駆動部124R、124L、134R、134Lへ出力する。電子制御装置160は、新たに算出された回頭方向、回頭量および車両の速度に基づき、各車輪の駆動制御を行う。
本実施形態に係る電気自動車100では、車輪の駆動部としてインホイールモータを使用している。インホイールモータは高い駆動力回復性を有するので、車輪にスリップが発生したときにもスリップ状態を早急に解消することができる。
<電気自動車の回頭性>
以下、図5および図6に基づいて、本実施形態に係る電気自動車100の回頭性について、電気自動車100の動作例を挙げて説明する。なお、図5は、本実施形態に係る電気自動車の回頭性を示す説明図である。図6は、本実施形態に係る電気自動車を駐車させるときの車両の動きを示す説明図である。
本実施形態に係る電気自動車100は、図5に示すように、回転中心C周りに360°回転することができる。このとき、回転半径rは、電気自動車100の車両全長Lよりも小さい。すなわち、本実施形態に係る電気自動車100は、自身を自転させるように旋回できるため、小さな旋回スペースで進行方向を転換することができる。
例えば、前輪部120が図1に示す状態である電気自動車100が、図5のposition_Aに位置しているとする。この状態から、電気自動車100の車体を右方向に旋回させるとき、運転者は、ステアリングホイール140を右方向に操舵する。操舵角センサ150は、ステアリングホイール140の操舵量を検出して電子制御装置160へ出力する。そして、電子制御装置160は、前輪部120を右方向へ約90°回転させるように前輪部120の車輪122R、122Lを差動させる。例えば、右輪122Rと左輪122Lとを異なる回転速度で駆動させることにより、前輪部120を右方向に回転させることができる。これにより、前輪部120は、図5のposition_Aに示すように、車輪122R、122Lが車体110の幅方向に対して略平行となる。
前輪部120が図5のposition_Aに示す状態で、前輪部120の車輪122R、122Lが駆動部124R、124Lにより駆動されると、車体110は回転中心C周りに右方向に旋回し、position_Bの位置に移動する。さらに前輪部120の車輪122R、122Lを駆動部124R、124Lにより駆動すると、車体110は回転中心C周りに右方向に旋回し、position_Cの位置に移動する。
逆に、図5のposition_Aに位置している前輪部120が図1に示す状態である電気自動車100を左方向に旋回させるとき、運転者は、ステアリングホイール140を左方向に操舵する。操舵角センサ150は、ステアリングホイール140の操舵量を検出して電子制御装置160へ出力する。電子制御装置160は、それぞれ独立して駆動する4つの車輪122R、122L、132R、132Lの駆動力を制御する。電子制御装置160は、前輪部120を左方向へ約90°回転させるように前輪部120の車輪122R、122Lを差動させる。例えば、右輪122Rと左輪122Lとを異なる回転速度で駆動させることにより、前輪部120を左方向に回転させることができる。これにより、前輪部120は、図5のposition_Aに示すように、車輪122R、122Lが車体110の幅方向に対して略平行となる。
前輪部120が図5のposition_Aに示す状態で、前輪部120の車輪122R、122Lが駆動部124R、124Lにより駆動されると、車体110は回転中心C周りに左方向に旋回し、position_Dの位置に移動する。さらに前輪部120の車輪122R、122Lを駆動部124R、124Lにより駆動すると、車体110は回転中心C周りに左方向に旋回し、position_Cの位置に移動する。
このように進行方向を転換することの可能な電気自動車100は、従来の3輪車あるいは4輪車等の自動車の回頭性と比較して、狭いスペースで容易に車体110の進行方向を転換することができる高い回頭性を有する。このような電気自動車100によれば、従来の車両構成を有する自動車では実現できなかった車両110の移動を行うことができ、運転者による車両制御を容易にすることができる。
一例として、縦列駐車された状態から本実施形態に係る電気自動車100Aを脱出させるときの、電気自動車100Aの車両の動きについて説明する。図6に示すように、本実施形態に係る電気自動車100Aは、2台の自動車100B、100Cの間に駐車されている。従来の自動車では、図6のように自身の車両と前後の2台の自動車100B、100Cとの車間が狭い場合には、ステアリングホイールを大きく右に切って車体を移動させたとしても前方の自動車100Bと接触する可能性が高く、容易に脱出させることができない。
これに対して、本実施形態に係る電気自動車100Aの場合、上述したように、後輪部130を構成する2つの車輪132R、132Lの中心付近にある回転中心Cの周りに車体110を回転させることが可能である。この高い回頭性を利用して、図6に示すように、運転者のステアリングホイール140の操舵により前輪部120を右方向へ回転させて車両110の進行方向を転換し、さらに電子制御装置160により4つの車輪122R、122L、132R、132Lを駆動制御して車体110を回転中心Cの周りに回転させるように移動させる。こうして、車体前方を2台の自動車100B、100Cの間から脱出させることができる。
その後、運転者のステアリングホイール140の操舵により前輪部120を左方向へ回転させ、前輪部120の車輪122R、122Lを進行方向と略平行にする。そして、電子制御装置160により4つの車輪122R、122L、132R、132Lを駆動制御して車体110を移動させることにより、自動車100Bの右側に電気自動車100Aを位置させることができる。このように、本実施形態に係る電気自動車100によれば、車体110の進行方向を狭いスペースで容易に変更させることができるので、電気自動車100の駐車、脱出を容易に行うことができ、駐車スペース効率も向上させることができる。また、本実施形態の電気自動車100は、電気自動車の特性より高い静粛性を有し、駆動時に熱・ガス等の排出がないため、建物内部で車体110を回頭させることにも適している。
以上、本実施形態に係る電気自動車100の車両構成とその動きについて説明した。本実施形態に係る電気自動車100によれば、ステアリングホイール140の操舵量に応じて前輪部120を一体に回転させることにより、車両の進行方向を変化させる。そして、前輪部120を車体110の前後方向に対して直交する方向に向けたとき、電子制御装置160によって4つの車輪を差動させることで、車体110を後輪部130の中心付近に位置する回転中心C周りに旋回させることができる。このように、本実施形態によれば、回頭性の高い電気自動車100を実現することができる。また、車体回頭時、車体正面が常に回頭方向を正視しているため、車両の操作性を向上させることができ、誤操作も低減することができる。さらに、車両の進行方向と操舵方向が一致するように4輪すべてにおいてその回転方向およびトルクを個別に制御することで、高い回頭性やスリップ時の駆動力回復性を実現することができる。
(第2の実施形態)
<電気自動車の車両構造>
次に、図7に基づいて、本発明の第2の実施形態に係る電気自動車の車両構造について説明する。なお、図7は、本実施形態かかる電気自動車の車両構造を示す説明図である。図7では、図1と同様、車体110と車輪の配置、および操舵システムに関する機能部についてのみ示している。
本実施形態に係る電気自動車200は、図7に示すように、車体200の進行方向に対して前方に配置される前輪部220と、後方に配置される後輪部230とを備える。前輪部220は、右輪222Rと左輪222Lとの2つの車輪を備える。本実施形態に係る前輪部220は、第1の実施形態の後輪部130と同様の構成となっており、右輪222Rおよび左輪222Lは、車体210の車幅と略同一の長さの間隔を有して配置される。なお、右輪222Rと左輪222Lとを結ぶ直線の略中心位置には、車体210の回転中心Cが位置する。各車輪には、例えばインホイールモータ等の車輪を回転駆動する駆動部224R、224Lがそれぞれ設けられる。
後輪部230も、右輪232Rと左輪232Lとの2つの車輪を備える。後輪部230は、第1の実施形態の前輪部120と同様にスイヴルユニットとなっており、右輪232Rおよび左輪232Lは、常に略平行となるように設けられている。また、右輪232Rおよび左輪232Lの円板面は、右輪232Rと左輪232Lとを結ぶ直線に対して略直交するように設けられている。各車輪には、例えばインホイールモータ等の車輪を回転駆動する駆動部234R、234Lがそれぞれ設けられる。
右輪232Rおよび左輪232Lは、支持部236によって回転可能に支持される。右輪232Rと左輪232Lとを結ぶ直線は、支持部236の中心を通るように設けられる。後輪部230は、支持部236の中心236cを回転中心として、車体210の高さ方向に対して略垂直な平面において360°回転することができる。後輪部230の回転角は、ステアリングホイール240の操舵によって決定される。すなわち、後輪部230が中心236cを中心として回転することにより、電気自動車200の進行方向を変化させることができる。
本実施形態に係る電気自動車200は、図7に示すように、右輪と左輪との間隔が前輪部220と後輪部230とで相違する。前輪部220の左右輪の間隔Wは、車両210の車幅と略同一である。これに対して、後輪部230の左右輪の間隔Wは、前輪部220の左右輪の間隔Wよりも小さい。これは、第1の実施形態の前輪部120と同様、後輪部230そのものの回転半径を小さくするためである。後輪部230の左右輪の間隔Wは、後輪部230そのものの回転半径の大きさと安定した車体210の支持を考慮して決定することができる。また、本実施形態に係る電気自動車200は、主として、前輪部220が駆動輪として機能し、後輪部230が操舵輪として機能している。なお、前輪部220もその差動により操舵にも寄与し、後輪部230もそれぞれの車輪に内包するインホイールモータによって駆動輪としても機能している。
このような車両構成を有する電気自動車200は、運転手によるステアリングホイール240の操舵量を検出する操舵角センサ250が設けられ、操舵角センサ250は、検出した操舵量を電子制御装置260へ出力する。電子制御装置260は、操舵角センサ250から入力された操舵量から旋回されるべき車体210の回転角を算出する。このとき、電子制御装置260は、従来型の操舵機器を介さずに、前輪部220の各車輪222R、222Lの駆動部224R、224Lを差動制御し、車体210を回頭させる。一方、スイヴルユニットとして構成された後輪部230の各車輪232R、232Lの駆動部234R、234Lは、回頭する車両の回頭方向が速度に応じて最適化されるように電子制御装置260によって差動制御される。このように、電子制御装置260は、算出した回転角だけ車体210を回転させるために必要な各駆動部224R、224L、234R、234Lの駆動量を算出し、算出した駆動量に応じて各駆動部224R、224L、234R、234Lを駆動する。
以上、本実施形態に係る電気自動車200の車両構成について説明した。このように、本実施形態に係る電気自動車200の車両構成は、前輪部220の2つの車輪と後輪部230とからなる、3輪車に近い構成となっている。しかし、本実施形態に電気自動車200は、実際は前輪部220の2輪と後輪部230の2輪との4輪によって駆動するため、第1の実施形態に係る電気自動車100と同様、従来の3輪車と比較して直進走行性や走行安定性が高く、かつ回頭性が高いという特徴と有する。
<電気自動車の回頭性>
ここで、図8および図9に基づいて、本実施形態に係る電気自動車200の回頭性について、電気自動車100の動作例を挙げて説明する。なお、図8は、本実施形態に係る電気自動車の回頭性を示す説明図である。図9は、本実施形態に係る電気自動車を駐車させるときの車両の動きを示す説明図である。本実施形態に係る電気自動車200は、図8に示すように、回転中心C周りに360°回転することができる。このとき、回転半径rは、第1の実施形態に係る電気自動車100と同様、電気自動車200の車両全長Lよりも小さく、小さな旋回スペースで進行方向を転換することができる。
例えば後輪部230が図7に示す状態である電気自動車200が、図8のposition_Aに位置しているとする。この状態から、電気自動車200の車体を右方向に旋回させるとき、運転者は、ステアリングホイール240を右方向に操舵する。操舵角センサ250は、ステアリングホイール240の操舵量を検出して電子制御装置260へ出力する。そして、電子制御装置260は、後輪部230を右方向へ約90°回転させるように後輪部230の車輪232R、232Lを差動させる。例えば、右輪232Rと左輪232Lとを異なる回転速度で駆動させることにより、後輪部230を右方向に回転させることができる。これにより、後輪部230は、図8のposition_Aに示すように、車輪232R、232Lが車体210の幅方向に対して略平行となる。
後輪部230が図8のposition_Aに示す状態で、後輪部230の車輪232R、232Lが駆動部234R、234Lにより駆動されると、車体210は回転中心C周りに右方向に旋回し、position_Dの位置に移動する。さらに後輪部230の車輪232R、232Lを駆動部234R、234Lにより駆動すると、車体210は回転中心C周りに右方向に旋回し、position_Cの位置に移動する。
逆に、図8のposition_Aに位置している後輪部230が図7に示す状態である電気自動車200を左方向に旋回させるとき、運転者は、ステアリングホイール240を左方向に操舵する。操舵角センサ250は、ステアリングホイール240の操舵量を検出して電子制御装置260へ出力する。電子制御装置260は、それぞれ独立して駆動する4つの車輪222R、222L、232R、232Lの駆動力を制御する。電子制御装置260は、前輪部220を左方向へ約90°回転させるように後輪部230の車輪232R、232Lを差動させる。例えば、右輪232Rと左輪232Lとを異なる回転速度で駆動させることにより、後輪部230を左方向に回転させることができる。これにより、後輪部230は、図8のposition_Aに示すように、車輪232R、232Lが車体210の幅方向に対して略平行となる。
後輪部230が図8のposition_Aに示す状態で、後輪部230の車輪232R、232Lが駆動部234R、234Lにより駆動されると、車体210は回転中心C周りに左方向に旋回し、position_Bの位置に移動する。さらに後輪部230の車輪232R、232Lを駆動部234R、234Lにより駆動すると、車体210は回転中心C周りに左方向に旋回し、position_Cの位置に移動する。
このように進行方向を転換することの可能な電気自動車200は、従来の3輪車あるいは4輪車等の自動車の回頭性と比較して、狭いスペースで容易に車体210の進行方向を転換することができる高い回頭性を有する。このような電気自動車200によれば、従来の車両構成を有する自動車では実現できなかった車両210の移動を行うことができ、運転者による車両制御を容易にすることができる。
一例として、本実施形態に係る電気自動車200Aを縦列駐車するときの、電気自動車200Aの車両の動きについて説明する。図9に示すように、縦列駐車されている2台の自動車200B、200Cの間に本実施形態に係る電気自動車200Aを駐車させる。従来の自動車では、2台の自動車200B、200Cとの車間が車両全長より少し大きい程度で狭い場合には、2台の自動車200B、200Cの間に車両を縦列駐車させることはできない。
これに対して、実施形態に係る電気自動車200Aの場合、上述したように、前輪部220を構成する2つの車輪222R、222Lの中心付近にある回転中心Cの周りに車体210を回転させることが可能である。この高い回頭性を利用して、図9に示すように、車体前方を2台の自動車200B、200Cの間に入り込ませた後、運転者のステアリングホイール240の操舵により後輪部230を右方向へ回転させて車両210の進行方向を転換させる。さらに電子制御装置260により4つの車輪222R、222L、232R、232Lを駆動制御して車体210を回転中心Cの周りに回転させるように2台の自動車200B、200Cの間へ移動させる。こうして、車体前方を2台の自動車200B、200Cの間に縦列駐車させることができる。
このように、本実施形態に係る電気自動車200によれば、車体210の進行方向を狭いスペースで容易に変更させることができるので、電気自動車200の駐車、脱出を容易に行うことができ、駐車スペース効率も向上させることができる。また、本実施形態の電気自動車200も、電気自動車の特性より高い静粛性を有し、駆動時に熱・ガス等の排出がないため、建物内部で車体210を回頭させることにも適している。
また、第1の実施形態と同様に、第2の実施形態に係る電気自動車200も図2に示したスリップセンサを備えることができる。これにより、1または複数の車輪がスリップした場合にも、スリップの度合いを電子制御装置260へフィードバックすることで、電子制御措置260により各駆動部224R、224L、234R、234Lの駆動力および駆動方向(すなわち、車体210の回頭方向、回頭量)が算出され、スリップの発生に迅速に対応し、車輪のスリップ状態を解消することができる。
さらに、本実施形態の電気自動車200は、後輪部230にスイヴルユニットを備えることにより、第1の実施形態に係る電気自動車100と同様に、車体回頭時に、車体正面が常時回頭方向を正視するという特徴を有する。車体正面が正視する方向と回頭方向とが一致することで、運転者は電気自動車200の進行方向を正確に認識することができるので、操作性が向上し、誤操作も低減することができる。
以上、本実施形態に係る電気自動車200の車両構成とその動きについて説明した。本実施形態に係る電気自動車200によれば、ステアリングホイール240の操舵量に応じて後輪部230を一体に回転させること、および前輪部220の差動により、車両の進行方向を変化させる。そして、後輪部230を車体210の前後方向に対して直交する方向に向けたとき、電子制御装置260によって4つの車輪を差動させることで、車体210を前輪部220の中心付近に位置する回転中心C周りに旋回させることができる。このように、本実施形態によれば、回頭性の高い電気自動車200を実現することができる。また、車体回頭時、車体正面が常に回頭方向を正視しているため、車両の操作性を向上させることができ、誤操作も低減することができる。さらに、車両の進行方向と操舵方向が一致するように4輪すべてにおいてその回転方向およびトルクを個別に制御することで、高い回頭性やスリップ時の駆動力回復性を実現することができる。
また、本実施形態に係る電気自動車200では、各車輪222R、222L、232R、232Lを駆動する駆動部として、インホイールモータを用い、インホイールモータの作動式操舵方式によって車両の操舵制御を行っている。本実施形態に係る電気自動車200は、前輪部220が幅広の前広車両であり、前輪部220の車輪222R、222Lは駆動輪として機能し、差動により車両の回頭に寄与するものの車輪そのものはステアしない。したがって、従来型の操舵装置および機器類を設ける必要がないため、従来型の車両と比較して、前輪のホイールハウスの容量や機器類の突出量が格段に減少し、車両内空間を拡大させることができる。
なお、第2の実施形態に係る電気自動車200では、後輪部230がスイヴルユニットとなって、各車輪232R、232Lに駆動部234R、234Lが設けられていたが、本発明は係る例に限定されない。例えば、後輪部230の各車輪232R、232Lに駆動部を設けなくともよい。この場合、前輪部220は、車両を駆動させる駆動輪として機能するとともに、操舵方向を決定する操舵輪としても機能する。後輪部230は、前輪部220により駆動される車体210を支持するキャスターとして機能し、車体210の動きに追従して動く。このように、電気自動車200の構成をより簡潔にしても、回頭性の高い車両を実現することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、本発明の電気自動車の車体構成は、通常の乗用車に適用することもでき、大型小型の車両についても適用することができる。すなわち、本発明の電気自動車の車体構成を備えていれば、車体の大きさや形状を問わず本発明の技術的範囲に属するものと解する。
100、200 電気自動車
110、210 車体
120、220 前輪部
130、230 後輪部
140、240 ステアリングホイール
150、250 操舵角センサ
160、260 電子制御装置

Claims (7)

  1. 電気エネルギの供給を受けて駆動する駆動装置がホイールに内蔵された車輪によって駆動する電気自動車の車両構造であって、
    車体の前後に設けられ、それぞれ左右に配置された2つの車輪からなる第1の車輪部および第2の車輪部と、
    運転者から入力された操作量に応じて、4つの前記車輪をそれぞれ駆動する駆動制御部と、
    を備え、
    前記第1の車輪部は、当該第1の車輪部を構成する2つの車輪の回転軸と当該車輪を駆動する駆動装置の駆動軸とが一致しており、かつ、その両端で当該第1の車輪部を構成する2つの車輪を回転可能に支持する支持部の中点付近を第1の回転中心として、車体の高さ方向に対して略垂直な平面において、前記2つの車輪の円板面が当該各車輪の回転中心と前記支持部の中点とを通る直線に対して直交する状態を保持しながら一体となって回転可能に構成され、
    前記駆動制御部は、前記操作量のうち操舵量に応じて前記第1の車輪部を構成する車輪を差動させ、前記第1の車輪部を前記第1の回転中心回りに回転させる、電気自動車の車両構造。
  2. 前記第1の車輪部を構成する車輪の間隔は、前記第2の車輪部を構成する車輪の間隔より狭い、請求項1に記載の電気自動車の車両構造。
  3. 前記駆動制御部は、運転者から入力された操作量に応じて前記4つの車輪を差動させて、車体の前記第2の車輪部が設けられた領域内における所定の位置を回転中心として、車体を旋回させる、請求項1に記載の電気自動車の車両構造。
  4. 車体の前方に車両を走行させるときの前記第1の車輪部の向きを基準として、前記第1の車輪部が前記第1の回転中心回りに約90°回転されているとき、
    前記駆動制御部は、運転者から入力された操作量に応じて前記4つの車輪を差動させて、前記第2の車輪部を構成する2つの車輪の中間位置付近を第2の回転中心として車体を旋回させる、請求項3に記載の電気自動車の車両構造。
  5. 前記車体が旋回するために必要な回転半径は、前記車体の全長より小さい、請求項1に記載の電気自動車の車両構造。
  6. 前記第1の車輪部は前輪部であり、前記第2の車輪部は後輪部である、請求項1に記載の電気自動車の車両構造。
  7. 前記第1の車輪部は後輪部であり、前記第2の車輪部は前輪部である、請求項1に記載の電気自動車の車両構造。
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