JP5162965B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置等に用いるカラーフィルタの製造方法に関する。さらに詳しくは、インキジェット方式により各画素が印刷されるカラーフィルタにおいて、表示領域にインキを吐出する際に、隔壁となるブラックマトリクスに段差を持たせる事により、表示領域のRGB画素の形状を平坦化させ、尚且つ混色、ハジキの無い安定したカラーフィルタの製造方法に関する。
カラー液晶表示装置等に用いられるカラーフィルタは、カラー液晶表示装置等に不可欠な部材で、液晶表示装置の画質を向上させたり、各画素にそれぞれの原色の色彩を与えたりする役割を有している。このカラーフィルタの製造方法は、従来種々の検討が重ねられており、代表的な方法として、フォトリソグラフィー方式、インキジェット方式などが知られている。フォトリソグラフィー方式では、基板全体に各色の感光性樹脂層の塗布膜を形成し、後に塗布膜の不要な部分を取りのぞき、残ったパターンを各色画素とする。この方法では塗布膜の多くが不要となるため、カラーフィルタの製造時に大量の顔料等の材料が無駄になる。また、色画素毎に露光、現像工程を行うため、工程数が多くなる。このようなことから、フォトリソグラフィー方式によるカラーフィルタの製造は、コスト、環境面、共に問題を有していた。この点で近年はインキジェット方式が注目されている。インキジェット方式よるカラーフィルタの製造は、R、G、Bの3色の着色樹脂組成物をインキとして用い、各色を同時に印刷することができる。このため、材料の無駄も少なく、また、画素の形成工程が短縮されるため、環境負荷の低減と大幅なコストダウンが期待できる。
インキジェット方式を用いたカラーフィルタ基板の製造方法として、特許文献1〜4に記載されている方法が提案されている。特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色層領域外へのインキの広がりを防止するため、予め各画素間を区切る黒色の隔壁部にフッ素系撥水・撥油剤を含有させてパターン形成することによって、着色領域内のみにインキを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、含フッ素化合物及び/または含ケイ素化合物を含有する黒色樹脂層を、着色層形成工程におけるインキにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。特許文献4には、各画素の隔壁部および画素をいずれかの表面が撥水・撥油性を有するように形成した後に、該撥水・撥油性をなくす基板処理の工程を含ませる製造方法が記載されている。これらの方法は、隔壁を形成した後に隔壁表面に撥インキ性を付与したり、隔壁で囲まれた開口部に親インキ性を付与したりする工程が必要なく、工程数が少ない点で、環境負荷と製造コストを低減できる非常に好ましい方法と言える。
しかし、上記従来の方法では、隔壁パターンを形成する際にパターン側面部にも撥インキ性が付与される為に、RGB塗工の際に、ブラックマトリクスパターン周辺部に塗工された部分が、撥インキ性により薄くなり、表示領域中央部が盛り上がるという、形状が平坦化しないという問題があった。
特開平6-347637号公報 特開平7-35915号公報 特開平7-35917号公報 特開平7-248413号公報
本発明は、上記の問題点を解決するために成されたもので、その課題とするところは、インキジェット方式により各画素が印刷されるカラーフィルタにおいて、隔壁で囲まれた領域にインキジェット方式により表示に用いられる着色部を形成する為の隔壁に区切られた表示領域にインキを吐出する際に、ブラックマトリクスパターン周辺部の隔壁高さを、中央部よりも低くする事により形状が平坦化され混色、ハジキの無いカラーフィルタを製造する方法を提供することである。
ところで、本発明者の検討によれば、撥インキ性を付与する材料(撥インキ剤)を含有した感光性樹脂組成物を基板に塗工し、ブラックマトリクスパターン周辺部の隔壁高さを低くする凹パターンを設ける箇所に半透過膜を使用したハーフトーンマスクを使用してパターン露光、現像した後に、光照射或いは放射線照射して隔壁を光硬化或いは放射線硬化させ、その後、160℃にて焼成する事で、ブラックマトリクスパターン部分の隔壁高さに差を持たせる事が可能となり、RGB塗工時の膜厚が平坦化され、画素内の膜厚均一性が向上され、ブラックマトリクス部分の光学濃度を満足するカラーフィルタを得ることができた。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、請求項1に記載の発明は、撥インキ性を付与する材料を含有した黒色感光性樹脂を基板に塗布する塗布工程、乾燥後、露光、現像して撥インキ性を有するブラックマトリクスパターンを形成するパターン形成工程、該ブラックマトリクスパターンの開口部にインキジェット方式により所望の色のインキを吐出して着色層を形成する着色層形成工程を有するカラーフィルタの製造方法において、前記ブラックマトリクスパターンを構成し前記開口部を仕切る隔壁の断面が、基板に接合される下部と、前記下部よりも小さい幅を有し前記下部の幅方向の中央から突出する中央部とを含んで構成され、前記パターン形成工程において、露光に使用するマスクが、前記下部に相当する部分が前記中央部に相当する部分よりも透過率が低い、いわゆるハーフトーンマスクを使用してなることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、請求項2に記載の発明は、撥インキ性を付与する材料を含有した黒色感光性樹脂を基板に塗布する塗布工程、乾燥後、露光、現像して撥インキ性を有するブラックマトリクスパターンを形成するパターン形成工程、該ブラックマトリクスパターンの開口部にインキジェット方式により所望の色のインキを吐出して着色層を形成する着色層形成工程を有するカラーフィルタの製造方法において、前記ブラックマトリクスパターンを構成し前記開口部を仕切る隔壁の断面が、基板に接合される下部と、前記下部よりも小さい幅を有し前記下部の幅方向の中央から突出する中央部とを含んで構成され、前記着色層形成工程において前記隔壁の下部上にもインキが吐出され、前記パターン形成工程において、露光に使用するマスクが、前記下部に相当する部分が前記中央部に相当する部分よりも透過率が低い、いわゆるハーフトーンマスクを使用してなることを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、請求項に記載の発明は、前記撥インキ性を付与する材料が、重量平均分子量が10,000〜100,000の含フッ素共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタの製造方法である。
また、請求項に記載の発明は、前記着色層形成工程が、インキジェット方式により有機溶剤系の顔料分散型インキを吐出して着色層を形成することを特徴とする請求項1からに何れか1項記載のカラーフィルタの製造方法である。
本発明によると、ブラックマトリクスパターン周辺部の隔壁高さを低くする箇所に半透過膜を使用したハーフトーンマスクを使用してパターン露光、現像した後に、光照射或いは放射線照射して隔壁を光硬化或いは放射線硬化させ、その後、160℃にて焼成する事で、ブラックマトリクスパターン部分の隔壁高さに差を持たせる事が可能となり、RGB塗工時の膜厚が平坦化され、画素内の膜厚均一性が向上され、ブラックマトリクス部分の光学濃度を満足するカラーフィルタを得ることができた。
図1に示すように、インキジェット方式によって着色層を形成して製造するカラーフィルタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の着色インキの混色を防止するため、透明基板1上に隔壁2を設ける。さらにカラーフィルタのコントラスト向上のため、隔壁2の一部又は全部に遮光性を付与することが望ましい。一般的に遮光性を付与する手段として、隔壁2の一部分又は全部分に黒色の材料を用い、黒色部分を設ける。以下の記載において、隔壁2の一部又は全部を便宜的に「ブラックマトリクス」と呼ぶが、該ブラックマトリクスは、必ずしも黒色部分を有するものではない。次いで透明基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)の着色層3を形成し、これを液晶用とする場合は、さらに透明導電層、配向膜層を順次積層せしめたものであり、例えば薄膜トランジスタのような電極を形成した対向基板と対置させ液晶層を介して、液晶表示装置を構成する。以下では、透明基板、このブラックマトリックスと赤、緑、青の着色画素層を合わせてカラーフィルタとする。必要に応じて前記カラーフィルタ上に保護層4を設けることができる。
前記した通り、着色層3はブラックマトリックス間の開口部(隔壁2で仕切られる開口部)に設けられ、通常赤色画素パターン(R)、緑色画素パターン(G)、および青色画素パターン(B)の3原色からなる画素パターンが所望の形状に配置されたものである。その一般的な形成方法としては、顔料分散法、染料法、電着法、印刷法、転写法やインキジェット方式などが挙げられる。本発明では、インキジェット装置により着色樹脂組成物をパターニングし、加熱工程を経て着色層3を形成する。
カラーフィルタの透明基板1には、硝子基板、石英基板、プラスチック基板等、公知の透明基板材料を使用できる。中でも硝子基板は、透明性、強度、耐熱性、耐候性において優れている。
カラーフィルタの着色層3に用いられる着色樹脂組成物は着色剤、熱硬化性樹脂、溶媒等公知の材料を用いることができ、必要に応じて、分散剤等の添加剤を添加して調製することができる。着色剤としては、染料や顔料を用いることができるが、耐熱性や耐候性等の信頼性の点で顔料分散型が特に好ましい。また溶媒としては、水系および有機溶剤系を利用することができるが、広範な樹脂組成物に対して高い溶解性を有し、高固形分濃度でもインキジェットの吐出が可能な点で、有機溶剤を用いるのが特に好ましい。
以下、ブラックマトリクスの形成について詳細に説明する。本発明では、ブラックマトリクスを、フォトリソグラフィー法によって形成する。更に詳しくは、撥インキ性を付与する材料を含有した感光性樹脂組成物を基板に塗工する塗布工程と、ブラックマトリクスパターン周辺部の隔壁高さを低くする箇所に半透過膜を使用したハーフトーンマスクを使用してパターン露光、現像して隔壁パターンを形成するパターン形成工程と、現像して隔壁パターンを形成する工程と、該隔壁パターンに光照射或いは放射線照射処理を施して光硬化或いは放射線硬化させる工程と、光照射或いは放射線照射した隔壁パターンを焼成し熱硬化させる工程と、を少なくとも有することを特徴とする。
前記撥インキ性を付与する材料を含有した感光性樹脂組成物を基板に塗工する塗布工程では、適当に洗浄された基板1に対し、後述する撥インキ剤を含有した同じく後述するネガ型の感光性樹脂組成物を、スリットダイコーター、スピンコーター等、公知の塗工装置を用いて均一に塗工する。その後、溶剤成分を除去するため必要に応じて、減圧乾燥処理やプリベーク処理を施すことができる。この際フッ素系の撥インキ剤を用いた場合は、塗膜中に分散した撥インキ剤が徐々に塗膜表面に偏析する性質を有しており、塗工から溶剤が揮発して塗膜が完固するまでの時間およびその条件により、撥インキ剤の偏析状態が変化する。そのため均一な性能の隔壁2を得る上で、本工程における塗工から減圧乾燥或いはプリベークまでの時間間隔およびそれらの条件は均一に保つことが望ましい。
前記ブラックマトリクスパターン周辺部の隔壁高さを低くする箇所に半透過膜を使用したハーフトーンマスクを使用してパターン露光、現像して隔壁パターンを形成する工程について以下詳細に説明する。
図2はブラックマトリクスパターン周辺部の隔壁高さを低くする箇所に半透過膜を使用したハーフトーンマスクを使用してパターン露光、現像して隔壁パターンを形成する工程を示す。
aは、撥インキ性を付与する材料を含有した感光性樹脂組成物100を塗工する塗布工程を示し、塗布した基板1は、パターン露光工程b(1)、(2)にて、半透過膜6と遮光膜7をもつマスク8により、半透過膜6により光の強度9が30〜70%に減衰された強度10となり現像工程cの処理を行う事により周辺領域部の隔壁高さに差をもたすことが可能となる。
すなわち、ブラックマトリクスパターンを構成し開口部を仕切る隔壁2の断面が、基板1に接合される下部2002と、下部2002よりも小さい幅を有し下部2002の幅方向の中央から突出する中央部2004とを含んで構成される。
上記現像方法については、従来公知の現像方法により下部2002と中央部2004とを有する隔壁2のパターンを形成できる。
前記隔壁パターンに光照射或いは放射線照射処理を施して光硬化或いは放射線硬化させる工程(d)では、基板1の上面から紫外線、或いは電子線照射(11)して、隔壁2を硬化させる。照射する光或いは放射線としては、感光性樹脂組成物が硬化する吸収波長を有するものであれば特に限定されるものではないが、紫外線或いは電子線が特に好ましい。しかしながら、撥インキ剤の分解を促進する波長を含むものは、分解された撥インキ剤が開口部の基板表面を汚染するため好ましくない。不要な波長は適当なフィルターを介してカットすることが望ましい。超高圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等による紫外線照射処理が特に好ましい。
また前記撥インキ剤を含有する感光性樹脂組成物により形成したブラックマトリクスが遮光性を有する遮光層である場合、前記光照射処理では、隔壁2の表面は硬化するものの、遮光されるために内部までは硬化しない場合がある。その場合は、加熱処理を施して熱硬化させる工程を設けることができる。加熱方法としては、熱風循環式のオーブン、ホットプレート、赤外線による加熱等が利用でき、特に限定されるものではない。
前記撥インキ剤を含有する感光性樹脂組成物により形成したブラックマトリクスが遮光性を有する遮光層で有る場合は、下部2002と中央部2004の膜厚差(高さの差)は、光学濃度が保証される30%から、予備吐出を表示領域以外の高さの低い遮光膜部に行う事ができる最低液量を考慮して80%までの間であれば限定されるものではない。すなわち、隔壁2の下部2002の高さが、中央部2004の高さの2/3以下であることが好ましい。
また、隔壁2の下部2002の光学濃度(OD値)は1.0以上であることが好ましい。
ここで隔壁2の中央部2004は、1.0μm以上の高さで形成することが好ましい。さらに1.5μm〜5μmの高さで形成することがより好ましい。隔壁2の中央部2004高さが1.0μm以下であると着色インキの混色を生じる。一方、隔壁2の中央部2004の高さが高すぎると、精細なブラックマトリクスの形成が困難であるとともに、着色層3との段差が大きくなるため好ましくない。
上記により形成した基板1に、表示領域以外の周辺領域部に設置された下部2002に赤色着色インキによる予備吐出(f)、緑色着色インキによる予備吐出(g)、青色着色インキによる予備吐出(h)と隔壁部12内に、順次予備吐出を行う事を特徴とする。
上記方式により形成した基板は、焼成により(j)、カラーフィルタとする。ここで焼成条件は、200℃〜250℃で10分〜60分間加熱することが好ましい。この焼成において、着色インキとともにブラックマトリクスが完全に硬化して、カラーフィルタとして十分な耐性が得られる。
ブラックマトリクスの形成に用いる感光性樹脂組成物に含まれる成分及び材料について説明する。
本発明の感光性樹脂組成物はネガ型の感光性樹脂組成物であり、その主成分はバインダー樹脂、ラジカル重合性を有する化合物、光重合開始剤、溶剤、撥インキ剤、および必要に応じて遮光性部材からなる。
まずバインダー樹脂としては、アルカル可溶性の熱硬化性樹脂が好ましく、具体的には、クレゾール-ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は単独で用いても、2種類以上混合してもよい。また低温での硬化性を促進するため、これらの樹脂に加えてメラミン誘導体と光酸発生剤を含有させることもできる。メラミン誘導体としては、メチロール基あるいはメトキシメチル基を有している化合物であればよいが、特に溶剤に対する溶解性が大きいものが好ましい。
光酸発生剤は、露光を行った際に発生する酸の作用により、メラミン誘導体とバインダー樹脂の脱水反応及び架橋反応を促進するものであり、光酸発生剤の中でも特に溶剤に対する溶解性が大きいものが好ましい。一例として、具体的には、ジフェニルヨードニウム、ジトリルヨードニウム、フェニル(4-アニシル)ヨードニウム、ビス(3―ニトロフェニル)ヨードニウム、ビス(4-tert―ブチルフェニル)ヨードニウム、ビス(4-クロロフェニル)ヨードニウム、ビス(4-n-ドデシルフェニル)ヨードニウム、4-イソブチルフェニル(4-トリル)ヨードニウム、4-イソピルフェニル(4-トリル)ヨードニウムなどのジアリールヨードニウム、あるいはトリフェニルスルホニウムなどのトリアリールスルホニウムなどのトリアリールスルホニウムのクロリド、ブロミド、あるいはホウフッ化塩、ヘキサフルオロフォスフェート塩、ヘキサフルオロアルセネート塩、芳香族スルホン酸塩、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート塩や、ジフェニルフェナシルスルホニウム(n-ブチル)トリフェニルボレート等のスルホニウム有機ホウ素錯体塩、あるいは、2-メチル-4,6-ビストリクロロメチルトリアジン、2-(4-メトキシフェニル)―4,6-ビストリクロロメチルトリアジン、2-{2-(5-メチルフランー2-イル)エテニル}-4,6-ビス(トリクロロメチル)-s-トリアジンなどのトリアジン化合物、あるいは1,2-ナフトキノンジアジド、1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルホンサンナトリウム、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸ナトリウム、1,2-ナフトキノンジアジド-4-スルホン酸エステル誘導体、1,2-ナフトキノンジアジド-5-スルホン酸エステル誘導体などのジアゾナフトキノン化合物等を挙げることが出来る。
本発明においてラジカル重合性を有する化合物は、例えばビニル基あるいはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、末端あるいは側鎖にビニル基あるいはアリル基を有するポリマーを用いることができる。具体的には(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N-ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体を挙げることができる。好適な化合物としては、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレートなど比較的低分子量の多官能アクリレート等を挙げることが出来るがこの限りではない。これらのラジカル重合性を有する化合物は単独で用いても、2種類以上混合してもよい。ラジカル重合性を有する化合物の量は、バインダー樹脂100重量部に対して1〜200重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは50〜150重量部である。
本発明において光重合開始剤は、露光によりラジカルを発生し、ラジカル重合性を有する化合物を通して、バインダー樹脂を架橋させるものである。光重合開始剤の例として具体的には、ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’-ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物、1-ヒドロキシシクロヘキシルアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、及び2-メチル-1-[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、2-イソプロピルチオキサントン、2-クロロチオキサントン等のチオキサントン誘導体、2-メチルアントラキノン、2-エチルアントラキノン、2-t-ブチルアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル誘導体、フェニルビス-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フォスフィンオキシド等のアシルフォスフィン誘導体、2-(o-クロロフェニル)-4,5-ビス(4’-メチルフェニル)イミダゾリル二量体等のロフィン量体、N-フェニルグリシン等のN-アリールグリシン類、4,4’-ジアジドカルコン等の有機アジド類、3,3’,4,4’-テトラ(tert-ブチルペルオキシカルボキシ)ベンゾフェノン、キノンジアジド基含有化合物等を挙げることが出来る。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種類以上混合してもよい。光重合開始剤の量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは1〜20重量部である。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。
<比較例1〜2>
(ブラックマトリクスの作成)
撥インキ性を付与する材料を含有した感光性樹脂組成物として、下記組成比で配合し、3本ローラで十分混練したものを用いた。透明基板として、無アルカリガラス(“♯1737”コーニング社製)を用い、その上にこの感光性樹脂組成物を塗布し、90℃で2分プリベークして膜厚2.0μmの被膜を形成した。
[感光性樹脂組成物A]
クレゾール−ノボラック樹脂“EP4050G”(旭有機材社製) 20重量部
シクロヘキサノン 80重量部
カーボン顔料“MA−8”(三菱マテリアル社製) 23重量部
分散剤“ソルスパース#5000”(ゼネカ社製) 1.4重量部
ラジカル重合性を有する化合物“トリメチロールプロパントリアクリレート”(大阪有機社製) 5重量部
光重合開始剤“イルガキュア369”(チバスペシャリティケミカル社製) 2重量部
含フッ素化合物“モディパーF−600”(日本油脂社製、重量平均分子量35000)
0.5重量部
その後周辺領域部(下部2002)に半透過膜を有さない格子状のパターンであるフォトマスクを用いて、超高圧水銀灯により100mJ/cm2露光を行い、現像処理を行った。続いて、1000mJ/cm2の電子線照射処理を行った後、10分間ホットプレートで加熱処理を行った。
続いて、ブラックマトリクスのOD値(光学濃度)を測定したところ6であり、充分な遮光性を有することから、いずれも光遮光層として使用できることを確認した。
OD値の定義を以下に示す。可視光を1μmの試料に透過させたときの入射光強度をI、透過光強度をIとし、次式から求める。
OD値=−log(I/I
また、このブラックマトリクスを有する基板上に、インキジェット装置を用いて表1の条件である各種着色インキにて印刷したところ、画素平坦性、混色のいずれかの不良が発生していた。
<実施例1〜2>
上記のブラックマトリクスの作成において、周辺領域部(下部2002)に半透過膜を有する格子状のパターンであるフォトマスクを用いて、超高圧水銀灯により100mJ/cm2露光を行い、現像処理を行った。続いて、1000mJ/cm2の電子線照射処理を行った後、10分間ホットプレートで加熱処理を行った。
この時の被膜の膜厚は、半透過膜の下にて1.0μmであり、それ以外の場所にて2.0μmであった。また、OD値(光学濃度)を測定したところ、半透過膜の下にて3.0であり、それ以外の場所にて6.0であった。
また、このブラックマトリクスを有する基板上に、インキジェット装置を用いて表2の条件である各種着色インキにて印刷したところ、画素平坦性の良好な、混色、ハジキの発生の無い、良好なカラーフィルタが得られた。
インキジェット印刷後の周辺領域部(下部2002)のOD値(光学濃度)を測定したところ半透過膜の下の値は、実施例1にて4.5であり、実施例2にて4.5であり、半透過膜の下以外の場所の値は6であり、充分な遮光性を有することから、いずれも光遮光層として使用できることを確認した。又、ムラの発生の無い事も確認できた。
Figure 0005162965
Figure 0005162965
本発明のブラックマトリックスを備えたカラーフィルタの断面形状の説明図である。 本発明のブラックマトリクス製造方法の説明図で、aは撥インキ剤を含有した、もしくは含有しない感光性樹脂組成物を基板に塗工する工程図、bはパターン露光工程図、cは現像工程図、dは光照射或いは放射線照射処理により硬化させる工程図、eは熱硬化させる工程である。 本発明のインキジェット吐出方法の説明図で、fはインキジェット方式によりインキを吐出して赤色着色層を形成する工程図、gはインキジェット方式によりインキを吐出して緑色着色層を形成する工程図、hはインキジェット方式によりインキを吐出して青色着色層を形成する工程図、iはインキジェット方式によりインキを吐出して赤緑青色着色層を繰り返し形成する工程図、jはカラーフィルタの断面図である。
符号の説明
1…透明基板
2…隔壁(ブラックマトリックス)
3…着色層
4…保護層
5…塗布基板1
6…半透過膜
7…遮光膜
8…フォトマスク1
9…光強度1
10…光強度2
11…光照射或いは放射線照射
12…隔壁部(周辺領域部)
13…インキヘッド

Claims (4)

  1. 撥インキ性を付与する材料を含有した黒色感光性樹脂を基板に塗布する塗布工程、乾燥後、露光、現像して撥インキ性を有するブラックマトリクスパターンを形成するパターン形成工程、該ブラックマトリクスパターンの開口部にインキジェット方式により所望の色のインキを吐出して着色層を形成する着色層形成工程を有するカラーフィルタの製造方法において、
    前記ブラックマトリクスパターンを構成し前記開口部を仕切る隔壁の断面が、基板に接合される下部と、前記下部よりも小さい幅を有し前記下部の幅方向の中央から突出する中央部とを含んで構成され
    前記パターン形成工程において、露光に使用するマスクが、前記下部に相当する部分が前記中央部に相当する部分よりも透過率が低い、いわゆるハーフトーンマスクを使用してなる、
    ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 撥インキ性を付与する材料を含有した黒色感光性樹脂を基板に塗布する塗布工程、乾燥後、露光、現像して撥インキ性を有するブラックマトリクスパターンを形成するパターン形成工程、該ブラックマトリクスパターンの開口部にインキジェット方式により所望の色のインキを吐出して着色層を形成する着色層形成工程を有するカラーフィルタの製造方法において、
    前記ブラックマトリクスパターンを構成し前記開口部を仕切る隔壁の断面が、基板に接合される下部と、前記下部よりも小さい幅を有し前記下部の幅方向の中央から突出する中央部とを含んで構成され、
    前記着色層形成工程において前記隔壁の下部上にもインキが吐出され
    前記パターン形成工程において、露光に使用するマスクが、前記下部に相当する部分が前記中央部に相当する部分よりも透過率が低い、いわゆるハーフトーンマスクを使用してなる、
    ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記撥インキ性を付与する材料が、重量平均分子量が10,000〜100,000の含フッ素共重合体であることを特徴とする請求項1または2記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記着色層形成工程が、インキジェット方式により有機溶剤系の顔料分散型インキを吐出して着色層を形成することを特徴とする請求項1からに何れか1項記載のカラーフィルタの製造方法。
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