JP4682715B2 - カラーフィルタ - Google Patents

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Description

本発明は、カラーフィルタに関する。さらに詳しくは、インクジェット方式により各画素が印刷されるカラーフィルタにおいて、各画素に平坦で均一な着色層を有するカラーフィルタに関する。本発明のカラーフィルタは、例えば液晶表示装置に用いることができる。
カラーフィルタは、映像表示装置の画質を向上させたり、各画素にそれぞれの原色の色彩を与えたりする役割を有している。このカラーフィルタの製造方法は、従来種々の検討が重ねられており、代表的な方法として、フォトリソグラフィー方式、インキジェット方式などが知られている。フォトリソグラフィー方式では、基板全体に各色の感光性樹脂層の塗布膜を形成し、後に塗布膜の不要な部分を取りのぞき、残ったパターンを各色画素とする。この方法では塗布膜の多くが不要となるため、カラーフィルタの製造時に大量の顔料等の材料が無駄になる。また、各色画素毎に露光、現像工程を行うため、工程数が多くなる。このようなことから、フォトリソグラフィー方式によるカラーフィルタの製造は、コスト、環境面、共に問題を有していた。特に近年、液晶表示装置の大型化が進行しているが、これに伴い液晶表示装置用のカラーフィルタ基板も大型化し、材料の無駄がさらに膨大なものとなっていた。この問題を克服するカラーフィルタの製造方法として、近年インクジェット方式が注目されている。インクジェット方式よるカラーフィルタの製造は、R、G、Bの3色の感光性樹脂組成物をインクとして用い、各色を同時に印刷するため、一度に行うことができる。このため、顔料等の材料の無駄もほとんど発生せず、また、同時に3色画素の形成工程が短縮されるため、環境負荷の低減と大幅なコストダウンが期待できる。
インクジェット方式を用いたカラーフィルタ基板の製造方法として、特許文献1〜6に記載されている方法が提案されている。特許文献1には、ガラス基板上の所望する着色層領域外へのインクの広がりを防止するため、予め各画素間を区切る黒色の隔壁部にフッ酸系撥水・撥油剤を含有させてパターン形成することによって、着色領域内のみにインクを定着させることが記載されている。また、特許文献2、特許文献3には、含フッ素化合物及び/または含ケイ素化合物を含有する黒色樹脂層を、着色層形成工程におけるインクにじみ、混色を防止するための仕切り壁とすることが記載されている。特許文献4には、各画素の隔壁部および画素をいずれかの表面が撥水・撥油性を有するように形成した後に、該撥水・撥油性をなくす基板処理の工程を含ませる製造方法が記載されている。
しかし、上記従来の方法では、インクジェットにより印刷した着色樹脂組成物(以下、着色層とする。)が膜厚が均一な平坦形状にならず、中央部の膜厚が外縁部よりも厚くなる凸型形状になる問題点があった。このため、カラーフィルタの各画素の形状にばらつきが生じ、層厚の薄い外縁部分で「白抜け」と呼ばれる不良を発生し、また色度の違いから色ムラの問題を発生し、これを用いて製造した映像表示装置の品質不良の原因となった。そこで、隔壁部を四角形状又は逆テーパー形状にすることで、着色層を平坦する方法が提案されている(特許文献5、6)。
しかし、従来、隔壁部の形成には、熱硬化性樹脂とラジカル重合性を有する化合物からなる樹脂組成物を用いて、フォト法又は印刷法で、パターニングした後、加熱により樹脂を硬化させる方法が慣用されている。しかし、前記従来の樹脂組成物を用いて作製した隔壁部は、熱硬化工程(150℃〜250℃程度)で、角が丸みを帯びる現象(以下、熱ダレという)を発生した。熱ダレを発生すると隔壁部が四角形状又は逆テーパー形状とはならず、外縁部の膜厚が中央部と比べ薄くなり、平坦な着色層を得ることができない問題を生じた。一方、隔壁部を150℃未満の低温で焼成して行うと、熱ダレは生じないが、隔壁部の樹脂が十分に架橋・硬化しきらない。そのため、隔壁部形成後に、インクジェット装置で画素内に着色インクを注入すると、隔壁部が着色インキの溶剤に溶解してしまう問題が発生した。
特開平6−347637号公報 特開平7−35915号公報 特開平7−35917号公報 特開平7−248413号公報 特開平2002−62422号公報 特開平2004−245972号公報
本発明は、上記の問題点を解決するために為されたもので、その課題とするところは、理想的な四角形状又は逆テーパー形状の隔壁部を有するカラーフィルタ及びその製造方法を提供することである。さらにはインクジェット装置により形成された各画素内の着色組成物を平坦化し、これをもって色ムラのないカラーフィルタ及びその製造方法を提供することである。
ところで、本発明者の検討によれば、隔壁部の形成に用いる樹脂組成物に、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂を用いたところ、該ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂のラジカル重合性基部位同士が重合反応することを見出した。
さらに、隔壁部の形成に用いる樹脂組成物として、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂と併せてラジカル重合性を有する化合物を用いたところ、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂のラジカル重合性基部位と、ラジカル重合性を有する化合物がそれぞれ重合反応し、樹脂密度が相乗効果的に向上することを見出した。
本発明はこのような知見に基づいてなされたものであり、請求項1に記載の発明は、隔壁で区切られた画素内に、インクジェット方式により着色層を印刷して形成するカラーフィルタにおいて前記隔壁が、樹脂組成物を含み、該樹脂組成物が、少なくともラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂を含むことを特徴とするカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂が、
官能基を有する芳香族樹脂の該官能基に、(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート化合物を反応させて得られるものであることを特徴とするカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記官能基を有する芳香族樹脂の該官能基が、カルボキシル基、水酸基、オキシム基、チオール基、活性メチレン基のいずれかから選択されてなることを特徴とする請求項に記載のカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記官能基を有する芳香族樹脂の該官能基の反応率が5モル%〜50モル%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記樹脂組成物にラジカル重合性を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記隔壁の一部又は全部が黒色であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記樹脂組成物に含フッ素化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタである。
請求項に記載の発明は、前記樹脂組成物に含ケイ素化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法である。
本発明によると、隔壁部の形成に用いた樹脂組成物の架橋密度が格段に向上したため、高温で加熱処理を行っても、熱ダレを発生せず、良好な四角又は逆テーパー形状の隔壁部を得ることができた。このため、本発明の樹脂組成物を用いて隔壁部を形成後、インクジェット方式で各画素内の着色組成物を形成したところ、その形状が平坦となり、色むらのない良好な特性を有する高精細なカラーフィルタを得ることができた。
図1に示すように、インクジェット方式によって着色層を形成して製造するカラーフィルタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の着色インクの混色を防止するため、透明基板1上に隔壁部を設ける。さらにカラーフィルタのコントラスト向上のため、隔壁部2の一部又は全部に遮光性を付与することが望ましい。一般的に遮光性を付与する手段として、隔壁部の一部分又は全部分に黒色の材料を用い、黒色部分を設ける。以下の記載において、隔壁部の一部又は全部を便宜的に「ブラックマトリクス」と呼ぶが、該ブラックマトリクスは、必ずしも黒色部分を有するものではない。次いで透明基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)の着色層を形成し、これを液晶用とする場合は、さらに透明導電層、配向膜層を順次積層せしめたものであり、例えば薄膜トランジスタのような電極を形成した対向基板と対置させ液晶層を介して、液晶表示装置を構成する。以下では、透明基板、このブラックマトリックスと赤、緑、青の着色画素層を合わせてカラーフィルタとする。必要に応じて前記カラーフィルタ上に保護層を設けることができる。
前記した通り、着色層はブラックマトリックス間の開口部に設けられ、通常赤色画素パターン(R)、緑色画素パターン(G)、および青色画素パターン(B)の3原色からなる画素パターンが所望の形状に配置されたものである。その一般的な形成方法としては、顔料分散法、染料法、電着法、印刷法、転写法やインクジェット方式などが挙げられる。本発明では、インクジェット装置により着色樹脂組成物をパターニングし、加熱工程を経て着色層3を形成する。
カラーフィルタの透明基板1には、硝子基板、石英基板、プラスチック基板等、公知の透明基板材料を使用できる。中でも硝子基板は、透明性、強度、耐熱性、耐候性において優れている。
カラーフィルタの着色層3に用いられる着色樹脂組成物は着色剤、熱硬化性樹脂、溶媒等公知の材料を用いることができ、必要に応じて、分散剤等の添加剤を添加して調製することができる。
以下、ブラックマトリクスの形成について詳細に説明する。ブラックマトリクスは、印刷法又はフォトリソグラフィー法(以下、フォト法とする。)のいずれによってもパターン形成することができる。印刷法でブラックマトリックスを形成する場合、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂を含む印刷材料を用いて、ブラックマトリクスのパターンを印刷することができる。フォトリソグラフィー法によってブラックマトリクスを形成する場合、ネガ型感光性樹脂組成物を用いる場合と、ポジ型感光性樹脂組成物を用いる場合に分けられる。前者のネガ型の場合、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂、ラジカル重合性を有する化合物、光重合開始剤を含むネガ型感光性樹脂材料を、基板1上に塗布し、マスクを用いて露光しパターニングし、ブラックマトリクスのパターンを形成することができる。ネガ型感光性樹脂は、露光、現像後に逆テーパー形状となる。また、後者のポジ型の場合、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂、感光剤を含むポジ型感光性樹脂材料を、基板1上に塗布し、マスクを用いて露光してパターニングし、ブラックマトリクスのパターンを形成することができる。ポジ型感光性樹脂も、ネガ型と同様に露光、現像後に逆テーパー形状となる。またポジ型、ネガ型いずれの場合においても、上記成分の他、ブラックマトリクスの耐薬品性、耐熱性を向上させるため、前記の感光性樹脂材料にカチオン重合性を有する化合物及びカチオン発生剤を加え、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂とカチオン重合性を有する化合物を、熱工程により架橋させることが可能である。
本発明では、ブラックマトリクスを印刷法、フォト法(ポジ型およびネガ型)のいずれで形成する場合においても、印刷樹脂組成物又は感光性樹脂組成物に、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂を含むことを特徴とする。また、ブラックマトリクスの一部又は全部に遮光性を付与するため、遮光性を有する部位(以下、遮光層とする)の材料に黒色遮蔽部材を含ませることができる。また、着色インクの混色、色むらを防止するため、ブラックマトリクスの一部又は全部に撥インク剤を付与することが好ましい。
ブラックマトリクスは、前記の印刷法又はフォト法によりパターン形成する。この後焼成を行うことで、四角又は逆テーパー形状のブラックマトリクスを得ることができる。焼成温度は150〜250℃の範囲であることが好ましい。250℃以上でブラックマトリクスを熱硬化すると、熱ダレを発生しやすい。熱ダレが発生すると、ブラックマトリクスが中央部に比べて外縁部の膜厚が薄い凸形状になってしまい、四角又は逆テーパー形状のブラックマトリクスが得られない。一方、150℃未満でブラックマトリクスを焼成すると、十分な架橋密度が得られないおそれがある。十分な架橋密度が得られないと、インクジェットより吐出された着色インクに、ブラックマトリクスの樹脂が溶解してしまう。また焼成時間は5分〜60分が好ましい。
ブラックマトリクスは、着色層の層厚等によって任意に設定することができる。層厚が薄すぎると、インクジェットで着色層を形成する際、混色が発生しやすく、層厚が高すぎると、形状が不安定になり熱ダレが発生しやすい。具体的には、1.5〜5.0μmの高さで形成することが好ましい。
ブラックマトリクスは、1層、又は2層以上の多層構造とすることができる。一般的に、一回の工程で形成できるブラックマトリクスの高さには制限があるため、層厚の大きいブラックマトリクスを形成する場合、同じパターンのブラックマトリクスを積層し、多層構造とする。1層のブラックマトリクスを形成する場合(多層構造にしない場合)、印刷法又はフォト法を用いて形成することができる。この場合、該ブラックマトリクス全体に遮光性を付与すれば、遮光性を有するブラックマトリクスとすることができる。ブラックマトリクスを多層構造とした場合、そのうちの少なくとも1層に遮光性を付与し、遮光層とすると、カラーフィルタのコントラストが向上するため好ましい。以下、多層構造のブラックマトリクスの製造方法において、最下層を遮光層とし、その上部を非遮光層とした一例について説明するが、本発明はこの構成に限定されるものではない。
まず透明基板1上に遮光層を形成する。遮光層は、前記した印刷材料を用いた印刷法、又は感光性樹脂材料を用いたフォト法で形成することができるが、これ以外の公知の方法で形成することも可能である。例えば、金属あるいは金属酸化物の薄膜をスパッタリング等の方法により基板上又は非遮光層上に形成し、それをエッチングなどの手法によりパターニングを施し形成する方法などが挙げられる。
透明基板上に形成された遮光層上に、さらに必要に応じた回数、遮光層パターンに応じてパターン加工された非遮光層を、フォト法又は印刷法で積層する。遮光層の上にさらに高さのある隔壁を形成することで、インクジェット法により吐出された着色インクを隔壁間の開口部に十分に受容することができ、同時にインクによる混色を防止する効果を得られる。フォト法を用いた場合、遮光層の形成時に欠陥が発生していた場合でも、パターン加工された感光性樹脂がその欠陥を補修して、画素を区切る隔壁部として機能する。このため、遮光層の欠陥によるインクの混色を防止できる。また、ポジ型感光性樹脂材料を用いフォト法で非遮光層を形成すると、あらかじめ基板に形成しておいた遮光層がマスクとなり、裏露光が出来るので、特別なマスクを用意する必要なく、低コストかつ容易に非遮光層を積層できる。
遮光層上に同じパターンの非遮光層を形成した後、この多層構造の積層体を150℃〜250℃の条件で焼成して硬化させブラックマトリクスとする。この後、公知のインクジェット方式により、3色の着色インクを印刷し、この着色インクを焼成して、カラーフィルタとする。
以上は、ブラックマトリクスを多層構造とし、透明基板上に遮光層に非遮光層を積層した一例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の形態のブラックマトリクスにおいても、前記の所定の材料を用い、かつ前記の所定の条件で焼成を行うことで、本発明の効果を得ることができる。
以下、ブラックマトリクスの形成に用いる印刷材料及び感光性樹脂材料に含まれる成分及び材料について詳細に説明する。
本発明のラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂は、加熱により該ラジカル重合性基部位が重合反応するものである。また、樹脂組成物中にラジカル重合性を有する化合物も含む場合は、該ラジカル重合性を有する化合物と十分に重合反応し、ブラックマトリクスに耐溶剤性及び耐熱性を付与するものである。前記ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂は、官能基を有する芳香族樹脂を母体構造とし、該官能基に特定の化合物を反応させ、ラジカル重合性基を導入したものを用いることができる。また本発明のラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂は、1種類で用いても2種類以上を混合して用いてもよい。
前記ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂の母体構造となる官能基を有する芳香族樹脂としては、(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート化合物、又はスチリルピリジニウム基、スチリルキノリウム基を有する化合物と反応する樹脂であればよく、カルボキシル基、水酸基、オキシム基、チオール基、活性メチレン基を有する芳香族樹脂を用いることができる。この中でもアルカリ性水溶液にて現像可能な水酸基を持つノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ブチルフェノール樹脂、キシレノール樹脂、フェニルフェノール樹脂、カテコール樹脂、レゾルシノール樹脂、ピロガロール樹脂、ナフトール樹脂、ビスフェノール樹脂を好んで用いることができる。
前記官能基を有する芳香族樹脂と反応させる特定の化合物として、二重結合を構造に含む化合物を用いることができ、例えば、(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート化合物、又はスチリルピリジニウム基、スチリルキノリウム基を有する化合物を挙げることができる。前記官能基を有する芳香族樹脂と反応させる際の官能基への導入率は、5モル%〜50モル%の間であれば、特に限定されない。前記導入率が5モル%以下であれば、樹脂の熱ダレを抑えることが出来なく、一方50モル%以上であれば、樹脂のアルカリ現像不足、重合阻害等の問題が生じる。
前記(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート化合物としては、(メタ)アクリロイル基が炭素数2〜6のアルキレン基を介してイソシアネート基(−NCO)と結合したもので、具体的には2−アクリロイルエチルイソシアネート、2−メタクリロイルエチルイソシアネート等を用いることができる。上市されているものとして2―メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、商品名:「カレンズMOI」)、2−アクロイルオキシエチルイソシアネート(昭和電工社製、商品名:「カレンズAOI」)を用いることができる。
前記スチリルピリジニウム基、スチリルキノリウム基を有する化合物の一例として、2−[2−(3−メトキシ−4−ヒドロキシ)フェニルエテニル]ピリジン等のスリチルピリジウム塩化合物またはスチリルキノリウム塩化合物等が挙げられる。これらは例えば活性メチル基を持つ複素環化合物とヒドロキシベンツアルデヒドから公知の方法にて合成することが出来る。スチリルピリジニウム基またはスチリルキノリウム基を含有する化合物が、水酸基を有する芳香族樹脂と反応する方法は特に限定されるものではなく、高分子反応など、公知の一般的な合成方法を用いて行うことが出来る。例えば、感光性高分子(永松元太郎、幹英夫 薯 講談社発行)や繊維高分子材料研究所研究報告(工業技術院繊維高分子材料研究所 第155号 P.29〜35)に記載されているように、スチリルキノリウム塩化合物をグリシジル化し、この末端グリシジル基と水酸基を有する樹脂の水酸基とを付加反応させて感光基を樹脂の側鎖に導入し、さらにスルホン酸化合物等を添加して4級化し高感度化する等の方法を用いることが出来る。
本発明のラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂の一例として(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート化合物が、官能基を有する芳香族樹脂(化学式(1)では官能基を有する芳香族樹脂としてクレゾールノボラック樹脂を用い、化学式(2)では、官能基を有する芳香族樹脂としてフェノール樹脂を用いている。)と反応した一例を化学式(1)及び(2)に示す。
Figure 0004682715
(式中、nは1以上(二量体以上の混合物)であることを示し、R1は水素、メチル基を表し、R2は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、R3は(メタ)アクリロイル基を表す)
Figure 0004682715
(式中、nは1以上(二量体以上の混合物)であることを示し、R2は炭素数1〜20のアルキレン基を示し、R3は(メタ)アクリロイル基を表す)
ラジカル重合性を有する化合物は、ブラックマトリクスの架橋密度を向上させ、熱ダレを防止し、溶剤に対する耐性を付与するものである。該ラジカル重合性を有する化合物として、例えば光重合性モノマーを用いることができる。具体的にはビニル基あるいはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、末端あるいは側鎖にビニル基あるいはアリル基を有するポリマーを用いることができる。さらに、(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、イタコン酸エステル、スチレン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体を挙げることができる。好適な化合物としては、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレートなど比較的低分子量の多官能アクリレート等を挙げることが出来るがこの限りではない。これらのラジカル重合性を有する化合物は単独で用いても、2種類以上混合してもよい。ラジカル重合性を有する化合物の量は、バインダー樹脂100重量部に対して1〜200重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは50〜150重量部である。
光重合開始剤は、露光によりラジカルを発生し、ラジカル重合性を有する化合物を通して、バインダー樹脂を架橋させるものである。光重合開始剤の例として具体的には、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物、1−ヒドロキシシクロヘキシルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン誘導体、チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン誘導体、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、クロロアントラキノン等のアントラキノン誘導体、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル誘導体、フェニルビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フォスフィンオキシド等のアシルフォスフィン誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス(4’−メチルフェニル)イミダゾリル二量体等のロフィン量体、N−フェニルグリシン等のN−アリールグリシン類、4,4’−ジアジドカルコン等の有機アジド類、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシ)ベンゾフェノン、キノンジアジド基含有化合物等を挙げることが出来る。これらの光重合開始剤は単独で用いても、2種類以上混合してもよい。光重合開始剤の量は、バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは1〜20重量部である。
ブラックマトリクスの形成に用いる印刷材料又は感光性樹脂材料は、必要に応じて適当な溶媒にて希釈することができる。溶媒は基材上に印刷又は塗布した後に乾燥させる。上記溶媒の一例として具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、アセトン、シクロヘキサノン、エチルアセテート、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エチルエトキシアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルエーテル、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2’エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等を用いることができる。溶媒の使用量は、基板上に印刷又は塗布した際に均質であり、ピンホール、塗りむらの無い塗布膜ができる塗布であることが望ましい。このような溶媒の含有割合として、印刷材料又は感光性樹脂材料の全重量に対し、溶媒量が50〜97重量%になるよう調製することが好ましい。
黒色遮光部材は、ブラックマトリクスに遮光性を付与し、カラーフィルタのコントラストを向上させるものである。黒色遮光部材としては、黒色顔料、黒色染料、カーボンブラック、アニリンブラック、黒鉛、鉄黒、酸化チタン、無機顔料、及び有機顔料を用いることができる。これらの黒色遮光部材は単独で用いても、2種類以上混合してもよい。
撥インク剤は、ブラックマトリクスに着色インクに対する撥インク性を付与するものである。撥インク剤は、ブラックマトリクス形成に用いる印刷材料又は感光性樹脂材料に、予め添加して用いることができる。撥インク剤として、含フッ素化合物もしくは含ケイ素化合物を用いることができ、これらを混合して用いることがより好ましい。前記含フッ素化合物の例として、具体的には、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エチレン等や、これらの共重合体等のフッ化樹脂などを挙げられることが出来る。また、これらの含フッ素化合物は、単独または二種類以上併用して用いることが出来る。前記含ケイ素化合物として、主鎖または側鎖に有機シリコンを有するもので、シロキサン成分を含むシリコン樹脂やシリコーンゴムなどを挙げられることが出来る。また、これらの含ケイ素化合物は、単独または二種類以上併用して用いることが出来る。さらに、前記含フッ素化合物と含シリコン化合物、あるいはその他のインク反発性の成分を併用しても良い。本発明における印刷材料または感光性樹脂材料に含まれる含フッ素化合物もしくは含ケイ素化合物の量は、全重量部に対し、好ましくは0.01重量%〜10重量%である。
この他、ブラックマトリクス形成に用いる印刷材料または感光性樹脂材料には、必要に応じて相溶性のある添加剤、例えばフィラー、分散剤、レベリング剤、連鎖移動剤、安定剤、増感色素、界面活性剤、カップリング剤等を加えることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。
<実施例1>
(ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Aの合成)
クレゾール−ノボラック樹脂“EP4050G”(旭有機材社製) 20重量部
シクロヘキサノン 100重量部
上記材料を混合し、さらに、
(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート(昭和電工社製、商品名:「カレンズMOI」)をクレゾールノボラック樹脂の水酸基に対して20モル%、(触媒(トリエチルアミン)0.1重量部を加えて、60℃で6時間反応させた。
得られた化合物をクロロホルム溶媒で再沈を行うことによって精製を行い、ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Aを得た。ラジカル重合性を有する化合物の導入率の決定は1H−NMRの測定し、面積比からクレゾールノボラック樹脂の水酸基に対して20%であることが分かった。続いて、このラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Aを用いて、下記組成比で各材料を混合し、3本ローラで十分混練し、感光性樹脂組成物1を作製した。

(感光性樹脂組成物1の作成)
ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂A 20重量部
シクロヘキサノン(和光純薬社製) 400重量部
光重合モノマー(ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学社製、商品名「V#300」)) 20重量部
光重合開始剤(チバスペシャリティケミカル社製、製品名「イルガキュア369」)
0.6重量部
カーボン顔料“MA−8”(三菱マテリアル社製) 90重量部
分散剤“ソルスパース#5000”(ゼネカ社製) 0.9重量部
含フッ素化合物(大日本インキ化学社製、製品名「F179」) 0.5重量部

(ブラックマトリクスの作成)
透明基板として、無アルカリガラス(“♯1737”コーニング社製)を用いた。この透明基板に前記感光性樹脂組成物1を全面に膜厚2.0μmの薄膜状に塗布した。この基板を200℃で60分間の条件でプリベークした。その後格子状のパターンであるフォトマスクを用いて、超高圧水銀灯により50mJ/cm2で露光を行った。30秒間現像処理を行い、続いて230℃/30分オーブンにいれ熱硬化処理を行った。
作製したブラックマトリクスの形状を確認するため、走査型電子顕微鏡で断面を確認したところ、作製したブラックマトリクスは、逆テーパー形状をしていた。続いて、ブラックマトリクスのOD値(光学濃度)を測定したところ6であり、充分な遮光性を有することから、いずれも光遮光層として使用できることを確認した。OD値の定義を以下に示す。可視光を1μmの試料に透過させたときの入射光強度をI0、透過光強度をIとし、次式から求める。
OD値=−log(I/I0)
(着色インクの調整)
メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合体樹脂を得た。得られたアクリル共重合体樹脂を樹脂濃度が10重量%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、アクリル共重合体樹脂の希釈液を得た。
この希釈液80.1gに対し、顔料19.0g、分散剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。なお、赤色顔料として、ピグメントレッド177を、緑色顔料としてピグメントグリーン36を、青色顔料としてピグメントブルー15を、各々使用した。得られた各着色ワニスに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、その顔料濃度が12〜15重量%、粘度が15cpsになるように、各々調整して添加し、赤色、緑色、及び青色着色インクを得た。
(カラーフィルタの作製)
開口部に対して、赤色、緑色、及び青色着色インクを使用し、12pl、180dpiヘッドを搭載したインクジェット装置により、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)各々の着色層を形成した。このようにして得られたカラーフィルタの断面を、走査型電子顕微鏡で断面を確認したところ、着色層が平坦な形状となっていることが確認された。また、カラーフィルタの着色画素内のΔEabを測定したところ、1未満であり、色むらの少ない良好なカラーフィルタであることがわかった。なお、ΔEab(色差)は、ミクロアナライザーにより測定した。
<実施例2>
(ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Bの合成)
(スチバゾールの合成)
無水酢酸89g中でバニリン53gと2−メチルピリジン35gを還流下で8時間反応させ、生成物から酢酸を常圧にて留去した。冷却後、濃塩酸を加え室温で30分間放置してから80〜90℃で加熱し、再び冷却した後、水に分散してからアンモニア水を加えさらに2時間室温で攪拌した。得られた淡黄色の結晶をろ過して集め、水で洗った後、40℃にて12時間減圧乾燥し、スチルバゾール55gを得た。
(スチバゾールのグリシジルエーテル化)
スチバゾール55gとエピクロルヒドリン50gをシクロヘキサノン(和光純薬製)に溶解し、粉末状の水酸化ナトリウム10gを少量ずつ加え、30℃で4時間反応させた。過剰のエピクロルヒドリンを減圧除去後、水を加えて生成塩を溶解し、分液除去した。さらに硫酸マグネシウムを用いて溶液を乾燥後、ろ過し、グリシジル化スチバゾール48gを得た。
(クレゾールノボラック樹脂へのスチバゾールの付加反応)
クレゾールノボラック樹脂(旭有機社製、商品名:「EP4050G」)120gと上記グリシジル化スチバゾール2.82gをシクロヘキサノン500gに溶解し、触媒としてSA−102(DBU−オクチル酸塩)0.1gを加えて還流下にて1時間反応させた。さらにp−トルエンスルホン酸ナトリウム1.88gを加え、50℃にて12時間反応させ、目的とするラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂B(SbQ変性ノボラック樹脂)を得た。
ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Bを用いて、下記組成比で各材料を混合し、3本ローラで十分混練し、感光性樹脂組成物2を作製した。
[感光性樹脂組成物2]
ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂B 100重量部
シクロヘキサノン 400重量部
カーボン顔料“MA−8”(三菱マテリアル社製) 23重量部
分散剤“ソルスパース#5000”(ゼネカ社製) 1.4重量部
含フッ素化合物“F179” (大日本インキ化学社製) 0.5重量部
さらに、実施例1と同様に(ブラックマトリクスの作成)(着色インクの調整)(カラーフィルタの作製)を行った。このようにして得られたカラーフィルタの断面を、走査型電子顕微鏡で断面を確認したところ、着色層が平坦な形状となっていることが確認された。また、カラーフィルタの着色画素内のΔEabを測定したところ、1未満であり、色むらの少ない良好なカラーフィルタであることがわかった。なお、ΔEab(色差)は、ミクロアナライザーにより測定した。
<実施例3>
実施例2の(クレゾールノボラック樹脂へのスチバゾールの付加反応)において、クレゾールノボラック樹脂の代わりにポリビニルフェノール樹脂(S−4P、丸善石油社製)134gを用いた以外は実施例2と同様にして合成しラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Cを合成した。
さらにラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Bの代わりに、該ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Cを用いる以外は実施例1と同様に(ブラックマトリクスの作成)(着色インクの調整)(カラーフィルタの作製)を行った。
このようにして得られたカラーフィルタの断面を、走査型電子顕微鏡で断面を確認したところ、着色層が平坦な形状となっていることが確認された。また、カラーフィルタの着色画素内のΔEabを測定したところ、1未満であり、色むらの少ない良好なカラーフィルタであることがわかった。なお、ΔEab(色差)は、ミクロアナライザーにより測定した。
<実施例4>
実施例2と同様にラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂Bを合成した。そして、実施例2の感光性樹脂組成物2の作成において、さらに、
光重合性モノマー“ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート”(アロニックスM−402、東亜合成社製) 10g
開始剤“イルガキュア369”(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) 1.5g
を加えて感光性樹脂組成物3とした。該感光性樹脂組成物3を用いて(ブラックマトリクスの作成)(着色インクの調整)(カラーフィルタの作製)を行った。
このようにして得られたカラーフィルタの断面を、走査型電子顕微鏡で断面を確認したところ、着色層が平坦な形状となっていることが確認された。また、カラーフィルタの着色画素内のΔEabを測定したところ、1未満であり、色むらの少ない良好なカラーフィルタであることがわかった。なお、ΔEab(色差)は、ミクロアナライザーにより測定した。
<比較例1>
実施例1の、感光性樹脂組成物1の作成において、「ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂A」の代わりに、「クレゾールノボラック樹脂」を用いた以外は、実施例1と同様に操作した。
このようにして得られたカラーフィルタの画素内のΔEabを測定したところ、10以上であり、色ムラの少ないカラーフィルタを得ることが出来なかった。なお、ΔEab(色差)は、ミクロアナライザーにより測定した。また、遮光層2の接触角を測定したところ、60°であった。さらに遮光層2を走査型電子顕微鏡で断面形状を観察したところ、遮光層2が熱ダレしていた。
<実施例5>
実施例1において光重合モノマー(ペンタエリスリトールトリアクリレート(大阪有機化学社製、商品名「V#300」20重量部を加えない以外は、実施例1と同様の方法で行った。このようにして得られたカラーフィルタの断面を、走査型電子顕微鏡で断面を確認したところ、黒色樹脂組成物は若干熱ダレした形状をしていた。また、カラーフィルタの着色画素内のΔEabを測定したところ、3であった。
本発明のブラックマトリクスを備えたカラーフィルタの断面形状の説明図である。 本発明のブラックマトリクスを備えたカラーフィルタの断面形状の説明図である。
符号の説明
1…透明基板
2…隔壁部(ブラックマトリクス)
3…着色層
4…遮光部
5…非遮光部

Claims (7)

  1. 隔壁で区切られた画素内に、インクジェット方式により着色層を印刷して形成するカラーフィルタにおいて前記隔壁が、樹脂組成物を含み、該樹脂組成物が、
    少なくともラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂を含み、
    前記ラジカル重合性基を有する構造を含む樹脂が、
    官能基を有する芳香族樹脂の該官能基に、(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート化合物を反応させて得られるものであることを特徴とするカラーフィルタ
  2. 前記官能基を有する芳香族樹脂の該官能基が、カルボキシル基、水酸基、オキシム基、チオール基、活性メチレン基のいずれかから選択されてなることを特徴とする請求項に記載のカラーフィルタ。
  3. 前記官能基を有する芳香族樹脂の該官能基の反応率が5モル%〜50モル%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  4. 前記樹脂組成物にラジカル重合性を有する化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  5. 前記隔壁の一部又は全部が黒色であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  6. 前記樹脂組成物に含フッ素化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタ。
  7. 前記樹脂組成物に含ケイ素化合物を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のカラーフィルタ。
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