JP3983841B2 - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はカラーフィルタの製造方法に係り、特に液晶ディスプレイ等に用いられるカラーフィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、液晶ディスプレイ(LCD)においては、近年のカラー化の要請に対応するために、アクティブマトリックス方式および単純マトリックス方式のいずれの方式においてもカラーフィルタが用いられている。例えば、薄膜トランジスタ(TFT)を用いたアクティブマトリックス方式の液晶ディスプレイでは、カラーフィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の着色パターンを備え、R,G,Bのそれぞれの画素に対応する電極をON、OFFさせることで液晶がシャッタとして作動し、R,G,Bのそれぞれの画素を光が透過してカラー表示が行われる。そして、色混合は2色以上の画素に対応する液晶シャッタを開いて混色し別の色に見せる加色混合の原理により網膜上で視覚的に行われる。
【0003】
上記のカラーフィルタの製造方法の1種として、透明な感光性樹脂に着色剤として染料、無機顔料、有機顔料等を分散した感光性組成物を透明基板上に塗布し、所定のフォトマスクを介して露光・現像して着色パターンを形成する顔料分散法がある。この顔料分散法によるカラーフィルタの製造では、顔料分散法によりブラックマトリックスを形成した透明基板、あるいは、クロム等の金属薄膜からなるブラックマトリックスを形成した透明基板に対して、そのブラックマトリックス非形成箇所(画素部)にR,G,Bの各着色パターンが形成される。この場合、画素部に着色パターンが形成されない欠陥箇所が発生するのを防止するため、ブラックマトリックスと重なりを生じるようにR,G,Bの各着色パターンが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来、顔料分散法により形成される着色パターンは、そのエッジ形状が立ちやすいため、ブラックマトリックスとR,G,Bの各着色パターンとの重なり部分に盛り上がりが生じる。図12は、このようなブラックマトリックスとR,G,Bの各着色パターンとの重なり状態を示す図である。図12において、カラーフィルタ101は、透明基板102上に顔料分散法により形成されたブラックマトリックス103と、このブラックマトリックス103の非形成部に形成されたR,G,Bの各着色パターン104R、104G、104Bからなる着色層104を備えている。ここでは、ブラックマトリックス103の非形成部に着色画素の非形成箇所が生じることを防止するために、各着色パターン104R、104G、104Bはブラックマトリックス103に重なるように形成されている。しかし、図示例のように、ブラックマトリックス103に重なる着色パターン104は、ブラックマトリックス103上で大きな盛り上がりを生じ、隣り合う着色パターン104によってブラックマトリックス103上に谷間部分が作り出される。そして、図13に示されるように、ブラックマトリックス103および着色パターン104R、104G、104Bを覆うように酸化インジウムスズ(ITO)等の透明電極105が形成された場合、上記のブラックマトリックス103上の着色パターンの谷間部分が透明電極105の断線の原因となるという問題があった。
【0005】
一方、このような透明電極の断線を防止するために、R,G,Bの各着色パターン104R、104G、104Bの間隙を狭めることが考えられるが、パターニング精度の限界から、ブラックマトリックス103上での着色パターンどうしの重なりが生じ、凹凸が更に大きくなって表面平滑性の劣ったカラーフィルタとなってしまう。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、表面平滑性に優れたカラーフィルタを効率よく製造することのできるカラーフィルタの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明のカラーフィルタの製造方法は、ブラックマトリックスを有する透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも一部における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上に着色パターンを形成し、この操作を繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンをその周辺部の少なくとも一部において前記ブラックマトリックスに重なるように形成し、前記露光は、前記フォトマスクとして、開口部の周縁部の少なくとも一部にハーフトーン層を備えるハーフトーンマスクを使用する方法、前記フォトマスクとして、少なくとも開口部の周縁部の一部に光屈折層を備えるフォトマスクを使用する方法、前記フォトマスクとして、開口部の大きさの異なる複数のフォトマスクを使用し、複数回の露光を行う方法、所定のパターンを有するフォトマスクを移動させて複数回の露光を行う方法、および、前記感光性樹脂層と前記フォトマスクとの間に所定の間隙を設け、散乱光による露光から平行光による露光に移行して、あるいは、平行光による露光から散乱光による露光に移行して露光を行う方法のいずれか1種の方法により行うような構成とした。
【0013】
そして、本発明のカラーフィルタの製造方法は、透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、ブラックマトリックス用のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも一部における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上にブラックマトリックスを形成するような構成とした。
【0014】
このような本発明では、透明基板上に形成した着色剤を含有した感光性樹脂層を、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光、現像を行う操作を繰り返して、その周辺部の少なくとも一部においてブラックマトリックスに重なるように形成した所望の色数の着色パターンは、上記の露光が露光パターン内において周辺部の少なくとも一部における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光であるため、着色パターンの周辺部が中央部よりも厚みの薄いものとなり、したがって、ブラックマトリックスとの重なり部分の盛り上がりが極めて少ないものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
図1は本発明のカラーフィルタの製造方法によって製造されるカラーフィルタの一例を示す概略構成図である。図1において、カラーフィルタ1は、透明基板2と、この透明基板2上に形成されたブラックマトリックス3と、このブラックマトリックス3の非形成領域(画素部)を覆うように形成された赤色の着色パターン4R、緑色の着色パターン4G、青色の着色パターン4Bからなる着色層4を備えている。このカラーフィルタ1において、各着色パターン4R,4G,4Bの周辺部は中央部よりも薄く、また、ブラックマトリックス3の周辺部も中央部よりも薄く、そして、各着色パターン4R,4G,4Bの周辺部はブラックマトリックス3の周辺部と相互に重なっている。したがって、各着色パターンの重なり部分の盛り上がりは極めて少なく、表面の凹凸が少ない表面平滑性に優れるカラーフィルタである。
【0017】
図2は本発明のカラーフィルタの製造方法の第1の実施形態を説明するための工程図である。図2において、まず、透明基板12にブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層13を形成し、この感光性樹脂層13をブラックマトリックス用のフォトマスク15BMを介して露光する(図2(A))。感光性樹脂層13の厚みは、形成しようとするブラックマトリックスの厚みに応じて設定することができ、また、塗布方法は、ロールコート法、スピンコート法、ブレードコート法等の従来公知の塗布手段を用いることができる。フォトマスク15BMは、透明基材16に遮光層17を設けて、ブラックマトリックスパターンに相当するマトリックス状の開口部16aを形成したものであり、さらに、この開口部16aの周縁部にハーフトーン層18を備えるものである。フォトマスク15BMに設けられるハーフトーン層18は、光透過率が徐々に変化するように遮光性に傾斜をもたせた層であり、フォトマスク15BMの開口部16aの周縁部側に向かって光透過率が低くなるように設定されている。このようなハーフトーン層18は、遮光性材料を使用し厚みに傾斜をもたせて光透過率を変化させることにより形成することができ、遮光性が段階的に変化するもの、直線的に変化するもの等、適宜設定することができる。また、フォトマスク15BMの開口部16aにおけるハーフトーン層18の占有面積および形成位置は、形成するブラックマトリックスがR,G,Bの各着色パターンと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。このようなフォトマスク15BMを介して露光することにより、図3(A)に示されるように、マトリックス状の露光パターンA(斜線部分)の周辺部Bの露光量が、露光パターンAの中央部の露光量に比べて少ないものとなる。
【0018】
次に、感光性樹脂層13を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄いブラックマトリックス13BMが透明基板12上に形成される(図2(B))。
【0019】
次いで、赤色の着色パターン用の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層14を形成し、この感光性樹脂層14を赤色の着色パターン用のフォトマスク15Rを介して露光する(図2(C))。感光性樹脂層14の厚みは、形成しようとする赤色の着色パターンの厚みに応じて設定することができ、また、塗布方法は、ロールコート法、スピンコート法、ブレードコート法等の従来公知の塗布手段を用いることができる。フォトマスク15Rは、上述のフォトマスク15BMと同様に、透明基材16に遮光層17を設けて、赤色の着色パターンに相当するドット状の開口部16aを形成し、この開口部16aの周縁部にハーフトーン層18を設けたものである。フォトマスク15Rの開口部16aにおけるハーフトーン層18の占有面積および形成位置は、形成する赤色の着色パターンがブラックマトリックスと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。このようなフォトマスク15Rを介して露光することにより、図3(B)に示されるように、ドット状の露光パターンA(斜線部分)の周辺部Bの露光量が中央部の露光量に比べて少ないものとなる。
【0020】
次に、感光性樹脂層14を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄い赤色の着色パターン14Rが透明基板12上に形成される(図2(D))。形成されたドット状の赤色の着色パターン14Rの周辺部は、既に形成されているブラックマトリックス13BMの周辺部と重なりを生じるが、この重なり部分の盛り上がりは極めて小さいものである。
【0021】
その後、緑色の着色パターン用の感光性樹脂、青色の着色パターン用の感光性樹脂を用いて、上述の赤色の着色パターンと同様にして、緑色の着色パターン、青色の着色パターンを形成する。これにより、図1に示されるような表面の凹凸が少ない表面平滑性に優れたカラーフィルタ1が形成される。尚、着色パターン用の共通のフォトマスクを使用し、このフォトマスクの露光位置を変えてR,G,Bの各着色パターンを形成してもよい。
【0022】
図4は、本発明のカラーフィルタの製造方法の第2の実施形態を説明するための工程図である。図4において、まず、上述の第1の実施形態と同様に、透明基板22にブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層23を形成し、次いで、この感光性樹脂層23をブラックマトリックス用のフォトマスク25BMを介して露光する(図4(A))。本実施形態で使用するフォトマスク25BMは、透明基材26に遮光層27を設けて、ブラックマトリックスパターンに相当するマトリックス状の開口部26aを形成したものであり、さらに、この開口部26aの周縁部に光屈折層28を設けたものである。フォトマスク25BMに設けられる光屈折層28は、開口部26aの周縁部において光の屈折により光の回り込みを生じさせ、これにより露光のための照射光の強度に変化をもたせ、開口部26aの周縁部における露光量が中央部に比べて低くなるようにするためのものである。このような光屈折層28は、高屈折率材料としてTiO2 ,ZrO2 ,CeO2 ,ZnS,MgO,Al23 等、低屈折率材料としてSiO2 ,MgF2 ,NaF,LiF等の材料を使用し、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD法等の公知の薄膜形成方法、および、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法等の公知の塗布方法により形成することができ、開口部26aの周縁部に向けて照射光強度が段階的に低下するもの、直線的に低下するもの等、適宜設定することができる。また、フォトマスク25BMの開口部26aにおける光屈折層28の占有面積および形成位置は、形成するブラックマトリックスがR,G,Bの各着色パターンと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。このようなフォトマスク25BMを介して露光することにより、マトリックス状の露光パターンの周辺部の露光量が中央部の露光量に比べて少ないものとなる。
【0023】
次に、感光性樹脂層23を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄いブラックマトリックス23BMが透明基板22上に形成される(図4(B))。
【0024】
次いで、上述の第1の実施形態と同様に、ブラックマトリックス23BMが形成された透明基板22上に赤色の着色パターン用の感光性樹脂層24を形成し、ついで、この感光性樹脂層24を赤色の着色パターン用のフォトマスク25Rを介して露光する(図4(C))。フォトマスク25Rは、上述のフォトマスク25BMと同様に、透明基材26に遮光層27を設けて、赤色の着色パターンに相当するドット状の開口部26aを形成し、この開口部26aの周縁部に光屈折層28を備えるものである。フォトマスク25Rの開口部26aにおける光屈折層28の占有面積および形成位置は、形成する赤色の着色パターンがブラックマトリックスと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。このようなフォトマスク25Rを介して露光することにより、ドット状の露光パターンの周辺部の露光量が中央部の露光量に比べて少ないものとなる。
【0025】
次に、感光性樹脂層24を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄い赤色の着色パターン24Rが透明基板22上に形成される(図4(D))。このように形成されたドット状の赤色の着色パターン24Rの周辺部は、既に形成されているブラックマトリックス23BMの周辺部と重なりを生じるが、この重なり部分の盛り上がりは極めて小さいものである。
【0026】
その後、緑色の着色パターン用の感光性樹脂、青色の着色パターン用の感光性樹脂を用いて、上述の赤色の着色パターンと同様にして、緑色の着色パターン、青色の着色パターンを形成する。これにより、図1に示されるような表面の凹凸が少ない表面平滑性に優れたカラーフィルタ1が形成される。尚、着色パターン用の共通のフォトマスクを使用し、このフォトマスクの露光位置を変えてR,G,Bの各着色パターンを形成してもよい。
【0027】
上述の第2の実施形態では、光屈折層28は開口部26aの周縁部に設けられているが、本発明は開口部26aの周縁部における露光量を開口部26aの中央部に比べて低くすることが可能であれば上記実施形態に限定されるものではなく、開口部26aの全面に光屈折層28を形成してもよく、あるいは、フォトマスク25BM,25Rの全面に光屈折層28を形成してもよい。
【0028】
上述の2つの実施形態では、ブラックマトリックス13BM、23BMはいずれも顔料分散法により形成されているが、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み700〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングしてブラックマトリックスを形成してもよい。
【0029】
図5は、本発明のカラーフィルタの製造方法の第3の実施形態を説明するための工程図である。図5において、まず、上述の第1の実施形態と同様に、透明基板32にブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層33を形成し、次いで、この感光性樹脂層33を開口部の大きさの異なる複数のブラックマトリックス用フォトマスクを使用し、複数回の露光を行う。まず、ブラックマトリックスのパターン幅よりも開口幅の狭いフォトマスク35BMを介して感光性樹脂層33を露光する(図5(A))。次いで、ブラックマトリックスのパターン幅と同等の開口幅を有するフォトマスク35´BMを介して、上記のフォトマスク35BMによる露光パターン上から感光性樹脂層33を露光する(図5(B))。ここで使用するフォトマスク35BMおよびフォトマスク35´BMは、透明基材36に設ける遮光層37の形状を変えることによって、所望のマトリックス状の開口部36a、36bを形成したものである。このようなフォトマスク35BMおよびフォトマスク35´BMを用いた複数回(図示例では2回)の露光を行うことにより、マトリックス状の露光パターンの周辺部は1回の露光がなされたのみであり、その露光量は2回の露光を受けている中央部の露光量に比べて少ないものとなる。尚、フォトマスク35BMにおける狭幅の開口部36aの寸法と、フォトマスク35´BMにおける広幅の開口部36bの寸法は、形成するブラックマトリックスがR,G,Bの各着色パターンと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。また、狭幅の開口部36aを有するフォトマスク35BMを介しての露光量と、広幅の開口部36bを有するフォトマスク35´BMを介しての露光量は、使用する感光性樹脂の特性、形成するブラックマトリックスの周辺部の厚みの傾斜等を考慮して設定することができ、例えば、フォトマスク35´BMを介しての露光量を、ブラックマトリックスの中央部に要求される厚みの半分の厚みを有するブラックマトリックスの形成が可能な露光量とすることができる。
【0030】
次に、感光性樹脂層33を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄いブラックマトリックス33BMが透明基板32上に形成される(図5(C))。
【0031】
次いで、上述の第1の実施形態と同様に、ブラックマトリックス33BMが形成された透明基板32上に赤色の着色パターン用の感光性樹脂層34を形成し、その後、この感光性樹脂層34を、上述のブラックマトリックス33BMの形成と同様に、開口部の大きさの異なる複数の赤色の着色パターン用のフォトマスクを使用し、複数回の露光を行う。すなわち、赤色の着色パターンのドット形状パターン幅と同等の開口幅を有するフォトマスク35Rを介して感光性樹脂層34を露光する(図5(D))。次いで、赤色の着色パターンのドット形状パターン幅よりも開口幅の広いフォトマスク35´Rを介して、上記のフォトマスク35Rによる露光パターン上から感光性樹脂層34を露光する(図5(E))。ここで使用するフォトマスク35Rおよびフォトマスク35´Rは、透明基材36に設ける遮光層37の形状を変えることによって、所望のドット形状の開口部36a、36bを形成したものである。このようなフォトマスク35Rおよびフォトマスク35´Rを用いた複数回の露光を行うことにより、ドット形状の露光パターンの周辺部は1回の露光のみであり、その露光量は2回の露光を受けている中央部の露光量に比べて少ないものとなる。
【0032】
次に、感光性樹脂層34を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄い赤色の着色パターン34Rが透明基板32上に形成される(図5(F))。このように形成されたドット状の赤色の着色パターン34Rの周辺部は、既に形成されているブラックマトリックス33BMの周辺部と重なりを生じるが、この重なり部分の盛り上がりは極めて小さいものである。
【0033】
その後、緑色の着色パターン用の感光性樹脂、青色の着色パターン用の感光性樹脂を用いて、上述の赤色の着色パターンと同様にして、緑色の着色パターン、青色の着色パターンを形成する。これにより、図1に示されるような表面の凹凸が少ない表面平滑性に優れたカラーフィルタ1が形成される。尚、着色パターン用の共通のフォトマスクを使用し、このフォトマスクの露光位置を変えてR,G,Bの各着色パターンを形成してもよい。
【0034】
上述の第3の実施形態では、例えば、ブラックマトリックスの形成において狭幅の開口部36aを有するフォトマスク35BMを介しての露光を行った後に、広幅の開口部36bを有するフォトマスク35´BMを介しての露光が行われるが、露光の順序は逆であってもよい。また、開口部の幅の異なる3種以上のフォトマスクを使用して3回以上の露光を行うようにしてもよい。
【0035】
また、上述の第3の実施形態では、例えば、狭幅の開口部と広幅の開口部を備えた1種のフォトマスクを使用することができる。図6は、赤色の着色パターン用のフォトマスク35Rの例であり、フォトマスク35Rは狭幅のドット形状の開口部36a(斜線部分)の配列と、広幅のドット形状の開口部36b(斜線部分)の配列を、所定のピッチLで交互に配して備えている。そして、このフォトマスク35Rの狭幅の開口部36aを用いて1回目の露光を行い、その後、フォトマスク35RをピッチLだけ移動し、広幅の開口部36bを用いて2回目の露光を行うことができる。
【0036】
尚、この第3の実施形態では、ブラックマトリックス33BMは顔料分散法により形成されているが、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み700〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングしてブラックマトリックスを形成してもよい。
【0037】
さらに、上述の第3の実施形態では、開口部の大きさの異なる2種以上のフォトマスクを使用した複数回の露光、あるいは、大きさのことなる2種以上の開口を備えたフォトマスクによる複数回の露光によりブラックマトリックスや着色パターンを形成するものであるが、本発明の第4の実施形態は、1種類の開口部を有する1つのフォトマスクを使用して複数回の露光を行うものである。図7は、このような第4の実施形態において使用できる赤色の着色パターン用のフォトマスク35Rの例であり、フォトマスク35Rはドット形状の開口部36a(斜線部分)を所定のパターンで有するものである。このフォトマスク35Rを用いた露光では、まず、赤色の着色パターンの正常な形成位置(図8(A)に破線Aで示される位置)に対して矢印a方向に移動させた位置(図8(A)に1点鎖線A´で示される位置)に開口部36aをもってきて感光性樹脂層34の1回目の露光を行う。次いで、赤色の着色パターンの正常な形成位置(図8(B)に破線Aで示される位置)に対して矢印b方向に移動させた位置(図8(B)に2点鎖線A″で示される位置)に開口部36aをもってきて2回目の露光を行う。このような露光を行った後、現像することによって、1回の露光のみが行われた周辺部と、2回の露光を受け厚みの大きい中央部とからなるドット形状の赤色の着色パターン34Rを形成することができる。
【0038】
尚、この第4の実施形態でも、ブラックマトリックスは顔料分散法により形成してもよく、あるいは、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み700〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成してもよい。
【0039】
図9は、本発明のカラーフィルタの製造方法の第5の実施形態を説明するための工程図である。図9において、まず、上述の第1の実施形態と同様に、透明基板42にブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層43を形成し、次いで、この感光性樹脂層43を所定の間隙を設けてブラックマトリックス用のフォトマスク45BMを介して露光する(図9(A))。この露光においては、照射する光を散乱光から平行光、あるいは、平行光から散乱光に変更する。ここで使用するフォトマスク45BMは、透明基材46に遮光層47を形成して、ブラックマトリックスのパターン幅よりも狭幅の開口部46aを形成したものである。このような露光によってマトリックス状の露光パターンの周辺部は散乱光による露光のみであり、その露光量は、平行光による露光も受けている中央部の露光量に比べて少ないものとなる。尚、フォトマスク45BMにおける開口部46aの寸法、フォトマスク45BMの感光性樹脂層43からの距離、および、散乱光の散乱角度等は、形成するブラックマトリックスがR,G,Bの各着色パターンと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。また、散乱光と平行光との切り替えは、例えば、平行光光路中に三菱レーヨン(株)製アクリライト等のような光拡散板を出し入れすることにより行うことができる。
【0040】
次に、感光性樹脂層43を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄いブラックマトリックス43BMが透明基板42上に形成される(図9(B))。
【0041】
次いで、上述の第1の実施形態と同様に、ブラックマトリックス43BMが形成された透明基板42上に赤色の着色パターン用の感光性樹脂層44を形成する。次いで、上述のブラックマトリックス43BMの形成と同様に、この感光性樹脂層44を所定の間隙を設けて赤色の着色パターン用のフォトマスク45Rを介して露光する(図9(C))。すなわち、透明基材46に遮光層47を形成して、赤色の着色パターンのドット形状パターンとほぼ等しい開口部46aを有するフォトマスク45Rを介し、照射する光を散乱光から平行光、あるいは、平行光から散乱光に変更して露光する。このような露光によってドット形状の露光パターンの周辺部は散乱光による露光のみであり、その露光量は、平行光による露光も受けている中央部の露光量に比べて少ないものとなる。
【0042】
次に、感光性樹脂層44を現像することにより、周辺部が中央部よりも厚みの薄い赤色の着色パターン44Rが透明基板42上に形成される(図9(D))。このように形成されたドット状の赤色の着色パターン44Rの周辺部は、既に形成されているブラックマトリックス43BMの周辺部と重なりを生じるが、この重なり部分の盛り上がりは極めて小さいものである。
【0043】
その後、緑色の着色パターン用の感光性樹脂、青色の着色パターン用の感光性樹脂を用いて、上述の赤色の着色パターンと同様にして、緑色の着色パターン、青色の着色パターンを形成する。これにより、図1に示されるような表面の凹凸が少ない表面平滑性に優れたカラーフィルタ1が形成される。尚、着色パターン用の共通のフォトマスクを使用し、このフォトマスクの露光位置を変えてR,G,Bの各着色パターンを形成してもよい。
【0044】
上述の第1の実施形態乃至第5の実施形態は、いずれもマトリックス状のブラックマトリックスと、ドット形状の着色パターンを有するカラーフィルタを例にした製造方法であるが、次に、ブラックマトリックスと着色パターンがストライプ状のカラーフィルタを例に本発明のカラーフィルタ製造方法を説明する。
【0045】
図10は、本発明のカラーフィルタの製造方法の第6の実施形態を説明するための工程図である。図10において、上述の第1の実施形態と同様に、透明基板52にブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層53を形成し、次いで、この感光性樹脂層53をブラックマトリックス用のフォトマスクを介して複数回の露光を行う。この露光は、まず、ストライプ状のブラックマトリックスのパターン幅よりも狭幅の開口部56aを有するフォトマスク55BMを介して、感光性樹脂層53に対して1回目の露光を行う(図10(A))。この露光によって、感光性樹脂層53には、フォトマスク55BMの開口幅に対応した幅でストライプ状の露光域53aが形成される。次いで、このフォトマスク55BMを、ブラックマトリックスのストライプ方向と直角方向に所定の距離移動(図示例では図面右方向に移動)し、感光性樹脂層53に対して2回目の露光を行う(図10(B))。この露光によって、感光性樹脂層53には、フォトマスク55BMの開口幅に対応した幅でストライプ状の露光域53bが形成される。ここで使用するフォトマスク55BMは、透明基材56に遮光層57を形成してストライプ状の開口部56aを形成したものである。このようなフォトマスク55BMを用いた2回の露光を行うことにより、感光性樹脂層53には2回の露光を受けた領域(露光域53aと露光域53bとが重なる領域)と、1回の露光のみの領域とが生じる。すなわち、ストライプ状の露光領域の軸方向の両側は1回の露光のみであり、その露光量は、2回の露光を受けている露光領域の中央部の露光量に比べて少ないものとなる。尚、フォトマスク55BMにおける狭幅の開口部56aの寸法、および、1回目の露光後のフォトマスク55BMの移動距離は、形成するブラックマトリックスがR,G,Bの各着色パターンと重なりを生じる面積、パターニング精度等を考慮して設定することができる。また、1回目の露光量と2回目の露光量は、通常、等しいものとすることができ、1回の露光量を、ブラックマトリックスの中央部に要求される厚みの半分の厚みを有するブラックマトリックスの形成が可能な露光量とすることができる。
【0046】
次に、感光性樹脂層53を現像することにより、両側が中央部よりも厚みの薄いストライプ状のブラックマトリックス53BMが透明基板52上に形成される(図10(C))。
【0047】
次いで、上述の第1の実施形態と同様に、ブラックマトリックス53BMが形成された透明基板52上に赤色の着色パターン用の感光性樹脂層を形成し、その後、この感光性樹脂層を、上述のブラックマトリックス53BMの形成と同様に、赤色の着色パターン用のフォトマスクを介して複数回の露光を行う。この露光によって、ストライプ状の露光領域の軸方向の両側は1回の露光のみであり、その露光量は、2回の露光を受けている露光領域の中央部の露光量に比べて少ないものとなる。そして、感光性樹脂層を現像することにより、両側が中央部よりも厚みの薄いストライプ状の赤色の着色パターン54Rが透明基板52上に形成される(図10(D))。このように形成されたストライプ状の赤色の着色パターン54Rの両側は、既に形成されているブラックマトリックス53BMの側部と重なりを生じるが、この重なり部分の盛り上がりは極めて小さいものである。
【0048】
その後、緑色の着色パターン用の感光性樹脂、青色の着色パターン用の感光性樹脂を用いて、上述の赤色の着色パターンと同様にして、緑色の着色パターン、青色の着色パターンを形成する。これにより、ストライプ状のブラックマトリックスと着色パターンを備えた表面平滑性の優れたカラーフィルタが形成される。
【0049】
上述の第6の実施形態では、例えば、狭幅の開口部と広幅の開口部を備えた1種のフォトマスクを使用することができる。図11は、ブラックマトリックス用のフォトマスク55BMの例であり、フォトマスク55BMは狭幅のストライプ状の開口部56a(斜線部分)と広幅のストライプ状の開口部56b(斜線部分)を所定のピッチLで交互に配列して備えている。そして、このフォトマスク55BMの狭幅の開口部56aを用いて1回目の露光を行い、その後、フォトマスク55BMをピッチLだけ移動し、広幅の開口部56bを用いて2回目の露光を行うことができる。
【0050】
上述のような本発明のカラーフィルタの製造方法に使用するブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物、および、赤色、緑色、青色の各着色パターン用の感光性樹脂組成物は、着色剤として染料、無機顔料、有機顔料等を感光性樹脂に含有させた公知の種々の感光性樹脂組成物から適宜選択して使用することができる。また、カラーフィルタの透明基板としては、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のないリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有するフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製7059ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるLCD用のカラーフィルタに適している。
【0051】
尚、本発明では、ブラックマトリックスの形成と着色パターンの形成において、上述のような実施形態の2種を組み合わせてもよい。
【0052】
【実施例】
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
まず、図11に示されるような狭幅のストライプ状の開口部と広幅のストライプ状の開口部を備えた下記仕様のブラックマトリックス用のフォトマスク、および、着色パターン用のフォトマスクを作製した。
【0053】
Figure 0003983841
次に、ブラックマトリックス用の感光性樹脂組成物(フジハント(株)製CK−S171)をスピンコート法によりガラス基板(コーニング(株)製7059ガラス(厚み0.7mm))上に塗布し乾燥して感光性樹脂層(厚み1.7μm)を形成した。次いで、上記のブラックマトリックス用のフォトマスクの狭幅の開口部を介して感光性樹脂層を露光(露光量300mJ)した。その後、ブラックマトリックス用のフォトマスクを、ブラックマトリックスのストライプ方向と直角方向に55μm移動し、広幅の開口部を介して感光性樹脂層を露光(露光量100mJ)した。このような2回の露光を行った後、感光性樹脂層を現像し、さらに洗浄、乾燥してストライプ状のブラックマトリックスパターンを形成した。このブラックマトリックスは、幅が38μmであり、中央部における厚みが1.5μmであり、両側から約5μmまでは、厚みが1.0μm以下であるような形状であった。
【0054】
次に、このガラス基板上に赤色の感光性樹脂組成物(フジハント(株)製CR−2000)をスピンコート法により塗布し乾燥して感光性樹脂層(厚み1.7μm)を形成した。次いで、上記の着色パターン用のフォトマスクの狭幅の開口部を介して感光性樹脂層を露光(露光量300mJ)した。その後、着色パターン用のフォトマスクを、着色パターンのストライプ方向と直角方向に55μm移動し、広幅の開口部を介して感光性樹脂層を露光(露光量100mJ)した。このような2回の露光を行った後、感光性樹脂層を現像し、さらに洗浄、乾燥してストライプ状の赤色の着色パターンを形成した。
【0055】
同様にして、緑色の感光性樹脂組成物(フジハント(株)製CG−2000)を使用し、着色パターン用のフォトマスクによる2回の露光を行って緑色着色パターンを形成した。さらに、青色の感光性樹脂組成物(フジハント(株)製CB−2000)を使用し、着色パターン用のフォトマスクによる2回の露光を行って青色着色パターンを形成した。
【0056】
このように製造したカラーフィルタの表面凹凸を下記の測定方法により測定し、その結果を下記の表1に示した。
【0057】
表面凹凸(山−谷)の測定方法
TENCOR社製 Alpha−Step300膜厚計を使用し、下記条
件で一番高い点(山)と一番低い点(谷)の段差を測定する。
【0058】
・走査長 :500μm
・針荷重 :15mg
また、上記のカラーフィルタ上に下記の条件で酸化インジウムスズ(ITO)からなる透明電極(厚み1500Å)を形成し、この透明電極の状態を評価して結果を下記の表1に示した。
【0059】
透明電極の形成条件
・装 置 :DCマグネトロンスパッタ装置
・基板温度 :200℃
・真空度 :5mTorr
(比較例1)
一方、比較例として、同一幅のストライプ状の開口部を備えた下記仕様のブラックマトリックス用のフォトマスク、および、着色パターン用のフォトマスクを作製した。
【0060】
ブラックマトリックス用のフォトマスク
・透明基材 :厚み5.0mm、外形330×430mm
・開口部の幅 :36μm
・開口部のピッチ:110μm
着色パターン用のフォトマスク
・透明基材 :厚み5.0mm、外形330×430mm
・開口部の幅 :80μm
・開口部のピッチ:110μm
そして、実施例1において使用した各感光性樹脂組成物を使用し、ブラックマトリックス形成時の露光を1回(露光量400mJ)とし、また、着色パターン形成時の露光を1回(露光量400mJ)とした他は、実施例1と同様にしてカラーフィルタを作製した。
【0061】
このように作製したカラーフィルタの表面粗さを実施例1と同様に測定し、その結果を下記の表1に示した。
【0062】
また、上記のカラーフィルタ上に実施例1と同様に透明電極を形成し、この透明電極の状態を評価して結果を下記の表1に示した。
【0063】
【表1】
Figure 0003983841
表1に示されるように、実施例1のカラーフィルタは、表面平滑性が高く、また、形成された透明電極には断線の発生はみられなかった。
【0064】
これに対して、比較例1のカラーフィルタは、ブラックマトリックス上の着色パターンの重なり箇所における凹凸による表面粗さが大きく、形成された透明電極は、このブラックマトリックス上の凹凸箇所において断線がみられた。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によればブラックマトリックスを備える透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光、現像を行う操作を繰り返して、周辺部においてブラックマトリックスに重なるように所望の色数の着色パターンを形成し、上記の露光において露光パターンの周辺部の露光量が中央部の露光量に比べて少ないようにするので、着色パターンの周辺部が中央部よりも厚みの薄いものとなり、これにより、着色パターンのブラックマトリックスとの重なり部分の盛り上がりが極めて小さくなり、したがって、表面の凹凸が少なく透明電極の断線等の不良発生が有効に防止された表面平滑性に優れるカラーフィルタが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラーフィルタの製造方法により製造されるカラーフィルタの一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明によるカラーフィルタの製造方法を説明するための工程図である。
【図3】本発明のカラーフィルタの製造方法における露光パターンの露光量を説明するための図である。
【図4】本発明によるカラーフィルタの製造方法の他の例を説明するための工程図である。
【図5】本発明によるカラーフィルタの製造方法の他の例を説明するための工程図である。
【図6】本発明によるカラーフィルタの製造方法に使用できるフォトマスクの例を示す平面図である。
【図7】本発明によるカラーフィルタの製造方法に使用できるフォトマスクの例を示す平面図である。
【図8】本発明によるカラーフィルタの製造方法の他の例を説明するための図である。
【図9】本発明によるカラーフィルタの製造方法の他の例を説明するための工程図である。
【図10】本発明によるカラーフィルタの製造方法の他の例を説明するための工程図である。
【図11】本発明によるカラーフィルタの製造方法に使用できるフォトマスクの例を示す平面図である。
【図12】従来のカラーフィルタの一例を示す概略構成図である。
【図13】図12に示される従来のカラーフィルタにおける透明電極の欠陥を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…カラーフィルタ
2,12,22,32,42,52…透明基板
3,13BM,23BM,33BM,43BM,53BM…ブラックマトリックス
13,23,33,43,53…ブラックマトリックス用感光性樹脂層
14R,24R,34R,44R,54R…赤色の着色パターン
14,24,34,44…着色パターン用感光性樹脂層
15BM,25BM,35BM,35´BM,45BM,55BM…ブラックマトリックス用のフォトマスク
15R,25R,35R,35´R,45R…赤色の着色パターン用のフォトマスク

Claims (6)

  1. ブラックマトリックスを有する透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上に着色パターンを形成し、この操作を繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンをその周辺部において前記ブラックマトリックスに重なるように形成し、
    前記露光では、前記フォトマスクとして、開口部の周縁部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位にハーフトーン層を備えるハーフトーンマスクを使用することを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  2. ブラックマトリックスを有する透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上に着色パターンを形成し、この操作を繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンをその周辺部において前記ブラックマトリックスに重なるように形成し、
    前記露光では、前記フォトマスクとして、開口部の周縁部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位に光屈折層を備えるフォトマスクを使用することを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  3. ブラックマトリックスを有する透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上に着色パターンを形成し、この操作を繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンをその周辺部において前記ブラックマトリックスに重なるように形成し、
    前記露光では、前記フォトマスクとして、開口部の大きさの異なる複数のフォトマスクを使用し、複数回の露光を行うことを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  4. ブラックマトリックスを有する透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上に着色パターンを形成し、この操作を繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンをその周辺部において前記ブラックマトリックスに重なるように形成し、
    前記露光では、所定のパターンを有するフォトマスクを移動させて複数回の露光を行うことを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  5. ブラックマトリックスを有する透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも前記ブラックマトリックスと重なる部位における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上に着色パターンを形成し、この操作を繰り返すことにより、所望の色数の着色パターンをその周辺部において前記ブラックマトリックスに重なるように形成し、
    前記露光では、前記感光性樹脂層と前記フォトマスクとの間に所定の間隙を設け、散乱光による露光から平行光による露光に移行して、あるいは、平行光による露光から散乱光による露光に移行して露光を行うことを特徴としたカラーフィルタの製造方法。
  6. 透明基板上に着色剤を含有した感光性樹脂層を形成し、ブラックマトリックス用のパターンを有するフォトマスクを介して露光パターンの周辺部の少なくとも一部における露光量が中央部の露光量に比べて少ないような露光を前記感光性樹脂層に対して行って現像し透明基板上にブラックマトリックスを形成することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
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