JP2010091670A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷法、フォトリソグラフ法等による厚いブラックマトリクス層を有するにも拘らず、前記ブラックマトリクス層で区画された各領域内に気泡が生じるおそれがないカラーフィルタの製造方法を提供する。
【解決手段】ブラックマトリクス層3のうち、カラーフィルタ層12の印刷方向と交差する横桟5の、前記印刷方向の上流側に面する側端面14を傾斜面とするか、前記横桟5に、印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝16を形成するか、ブラックマトリクス層3の表面を粗面化するか、もしくはパターン形成するカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3と重複する領域に孔18または切欠19を設ける。
【選択図】図5
【解決手段】ブラックマトリクス層3のうち、カラーフィルタ層12の印刷方向と交差する横桟5の、前記印刷方向の上流側に面する側端面14を傾斜面とするか、前記横桟5に、印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝16を形成するか、ブラックマトリクス層3の表面を粗面化するか、もしくはパターン形成するカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3と重複する領域に孔18または切欠19を設ける。
【選択図】図5
Description
本発明は、液晶ディスプレイ(LCD)等のフラットパネルディスプレイに用いるカラーフィルタの製造方法に関するものである。
前記LCD等に使用するカラーフィルタは、透明な基板の表面をブラックマトリクス層によって複数の領域に区画し、区画された各領域内を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色に順に着色して、隣り合うRGB各色に着色された1つずつ計3つの領域を1つの表示単位(画素)として構成される。前記カラーフィルタは、例えば前記基板の表面にまずブラックマトリクス層を形成し、次いでその上に重ねて、バインダ樹脂を含みかつ前記3色のいずれかに着色された透明インキからなるストライプパターンを各色ごとに順に配列させて印刷してカラーフィルタ層を形成すること等により製造される。
ブラックマトリクス層として、従来はクロム等の金属からなる蒸着膜が用いられてきた。しかし蒸着法では昨今のLCD等の大画面化に対応するのが困難になりつつあり、対策としてブラックマトリクス層を、バインダ樹脂を含みかつ黒色に着色されたインキを用いて、カラーフィルタ層と同様に印刷法によって形成したり、あるいはフォトリソグラフ法により、基板の表面に感光性樹脂膜を形成したのち露光、現像してブラックマトリクス層をパターン形成したりすることが検討されている。
ところが印刷法、フォトリグラフ法等によって、蒸着法による厚み0.1μm程度の蒸着膜と同等程度の遮光性能を有するブラックマトリクス層を形成するためには、その厚みが1〜2μm程度は必要であり、かかる厚みの大きいブラックマトリクス層が形成された基板の表面は平坦でない。そのため、前記ブラックマトリクス層上に重ねるようにストライプパターンを印刷してカラーフィルタ層を形成した際に気泡が生じやすく、気泡が生じるとカラーフィルタ層の透明度が低下したり色濃度が低下したりするという問題がある。
すなわちストライプパターンの印刷法としては、例えば円筒状のブランケット胴の外周に、少なくともその表面がゴム等で形成されたブランケットを円筒状に巻き付けて保持させた状態で、前記ブランケットの表面に、前記ストライプパターンに対応させてインキ層をストライプ状にパターン形成した後、前記ブランケットを基板の表面に所定の圧力で圧接させながらブランケット胴を基板上で転動させることによって、前記インキ層を基板の表面に順次転写させるオフセット印刷法、反転印刷法等が一般的である。
ところがこれらの印刷法では、ブラックマトリクス層のうち印刷方向(ブランケット胴の転動方向)と交差する部位と基板の表面との段差をブランケット胴が乗り越える際に、特に前記部位の印刷方向の上流側(前記転動方向の手前側)に面する側端面と基板の表面との間の凹入した角部の内奥までインキを十分に行き渡らせることができない。そのため前記角部に空間が残りやすく、残った空間がインキによって封じ込められて気泡が生じやすい。
また、カラーフィルタ層を印刷するための他の印刷法としては、前記ストライプパターンに対応する部分のみインキを透過しうるように目が残された紗等からなるスクリーン上にインキを供給し、前記スクリーンを端から順に、スキージを用いて基板の表面に圧接させながら、前記目の部分においてのみ選択的にインキを透過させて基板の表面に印刷するスクリーン印刷法も採用される。
ところがスクリーン印刷法でも、同様にブラックマトリクス層のうち印刷方向(スキージの移動方向)と交差する部位と基板の表面との段差をスキージが乗り越える際に、特に前記部位の印刷方向の上流側(前記移動方向の手前側)に面する側端面と基板の表面との間の凹入した角部の内奥までインキを十分に行き渡らせることができないため前記角部に空間が残りやすく、残った空間がインキによって封じ込められて気泡が生じやすい。
特許文献1には、ブラックマトリクス層を有しない簡易型のカラーフィルタを、印刷法ではなくスピンコート法やカラードフィルム法(ドライフィルムラミネーション法)を利用して製造する際に気泡が生じるのを防止する方法が記載されている。前記方法では、まず基板の表面に、スピンコート法またはカラードフィルム法によってRGB3色のうちいずれか1色に着色された感光性樹脂膜を形成したのち露光、現像して1色目のストライプパターンを形成する。
次いで別の1色に着色された感光性樹脂膜を、同様にスピンコート法またはカラードフィルム法によって形成したのち露光、現像して、ストライプの一方の側縁が先の1色目のストライプパターンの一方の側縁と接する2色目のストライプパターンを形成し、さらに先の2色のストライプパターン間の領域にインクジェット印刷法、オフセット印刷法等の印刷法によって3色目のストライプパターンを形成することでカラーフィルタ層が形成される。
先に2色のストライプパターンが形成された間のごく狭い隙間に、前記2色のストライプパターンと同様にスピンコート法やカラードフィルム法によって3色目のストライプパターンを形成すると、前記3色目のストライプパターンと基板との間に気泡が生じやすいため、このような対策が考えられたのである。しかしこの製造方法を、先に説明したように基板の表面に厚いブラックマトリクス層を有するカラーフィルタの製造に適用しても気泡が生じるのを防止することは不可能である。
すなわちブラックマトリクス層を有するため平滑でない基板の表面には、スピンコート法では、そもそも均一な厚みを有する感光性樹脂膜を形成できないので、1色目と2色目の感光性樹脂膜の形成方法は、あらかじめ形成した感光性樹脂膜(ドライフィルム)を前記表面にラミネートするカラードフィルム法に限られることになる。ところがドライフィルムは、通常のラミネート操作では、先に説明した各種印刷法によるインキ層と同様に、あるいはそれ以上に、ブラックマトリクス層の側端面と基板の表面との角部の内奥まで十分に行き渡らせることができないため、前記角部に気泡が生じやすい。
また前記基板の表面に、インクジェット印刷法によって3色目のストライプパターンを印刷しても、特にブラックマトリクス層の陰になって、前記角部までインキを十分に行き渡らせることができず、厚みが均一なストライプパターンを形成できないため、3色目の印刷法はオフセット印刷法に限られることになる。ところがオフセット印刷法では、先に説明したようにブラックマトリクス層のうち印刷方向と交差する部位の、前記印刷方向の上流側に面する側端面と基板の表面との角部に気泡が生じやすい。そのため特許文献1の製造方法では、厚いブラックマトリクス層を有するカラーフィルタの製造において、前記ブラックマトリクス層によって区画された各領域内に気泡が生じるのを防止することは困難である。
特許文献2には、ドライフィルムが基板の表面とブラックマトリクス層との間の段差を乗り越える際に、前記角部に気泡が生じるのを極力抑制するために、前記ブラックマトリクス層の側端面を少なくとも2段の階段状に形成することが記載されている。しかし階段状としても依然として段差とそれに伴う凹入した角部が存在している以上、気泡が生じるのを完全に防止することは実質的に不可能である。
特開2002−71929号公報
特開2004−318079号公報
本発明の目的は、印刷法、フォトリソグラフ法等による厚いブラックマトリクス層を有するにも拘らず、前記ブラックマトリクス層で区画された各領域内に気泡が生じるおそれがないカラーフィルタの製造方法を提供することにある。
本発明は、基板上にパターン形成された、前記基板の表面を複数の領域に区画するブラックマトリクス層上に重ねて、区画された各領域を着色するカラーフィルタ層を、印刷法によってパターン形成してカラーフィルタを製造する方法であって、下記(1)ないし(4):
(1) ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位の、前記印刷方向の上流側に面する側端面を、基板表面に対して80°未満の傾斜角を有する傾斜面とする、
(2) ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位に、前記部位を横断して印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝を形成する、
(3) ブラックマトリクス層の表面を粗面化する、
(4) パターン形成するカラーフィルタ層の、ブラックマトリクス層と重複する領域に孔または切欠を設ける、
のうち少なくとも1つの工程を含むことを特徴とするものである。
(1) ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位の、前記印刷方向の上流側に面する側端面を、基板表面に対して80°未満の傾斜角を有する傾斜面とする、
(2) ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位に、前記部位を横断して印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝を形成する、
(3) ブラックマトリクス層の表面を粗面化する、
(4) パターン形成するカラーフィルタ層の、ブラックマトリクス層と重複する領域に孔または切欠を設ける、
のうち少なくとも1つの工程を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、ブラックマトリクス層、またはカラーフィルタ層に前記(1)ないし(4)のいずれかを施すことにより、ブラックマトリクス層で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止することができる。すなわち、ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位の、前記印刷方向の上流側に面する側端面を(1)のように基板表面に対して80°未満の傾斜角を有する傾斜面として、前記側端面と基板の表面との間の角部の開き角を大きくしてやると、オフセット印刷法、反転印刷法、オフセット印刷法のいずれの印刷法においても、インキを前記角部の内奥まで十分に行き渡らせることができ、気泡が生じるのを防止することができる。
また、ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位に(2)の印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝を形成してやると、気泡を、ブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、前記溝を通して印刷方向の上流側から下流側に移動させながら、上流側からカラーフィルタ層を形成できるため、気泡が生じるのを防止することができる。またブラックマトリクス層の表面を(3)のように粗面化してやると、気泡を、ブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、前記表面の不規則な凹凸を通して印刷方向の上流側から下流側に移動させながら、上流側からカラーフィルタ層を形成できるため、気泡が生じるのを防止することができる。
さらにブラックマトリクス層上に重ねてパターン形成するカラーフィルタ層の、前記ブラックマトリクス層と重複する領域に(4)の孔または切欠を設けると、気泡を、ブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、印刷工程において前記孔または切欠を通して外部に逃がしてやることができるため、気泡が生じるのを防止することができる。しかも前記(1)ないし(3)の構造は、いずれもブラックマトリクス層に形成され、(4)の構造は、カラーフィルタ層の、ブラックマトリクス層と重複する領域に形成されるため、前記カラーフィルタ層の色味や色濃度等に影響を生じるおそれもない。
本発明によれば、印刷法、フォトリソグラフ法等による厚いブラックマトリクス層を有するにも拘らず、前記ブラックマトリクス層で区画された各領域内に気泡が生じるおそれがないカラーフィルタの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明のカラーフィルタの製造方法の一例の一工程を拡大して説明する部分切欠斜視図である。図2は、図1の工程の次の工程を拡大して説明する部分切欠斜視図である。図3は、図2の工程の次の工程を拡大して説明する部分切欠斜視図である。図4は、図3の工程の次の工程と、それによって製造されるカラーフィルタの構造を拡大して説明する部分切欠斜視図である。
図1を参照して、この例の製造方法では、まずガラス基板等の透明な基板1を用意し、前記基板1の一方側の表面2上に、前記表面2を複数の領域に区画するブラックマトリクス層3をパターン形成する。基板1の表面2は、図示していないがLCD等の画面形状に合わせた矩形状に形成されている。ブラックマトリクス層3は、前記表面2上に互いに平行でかつ等間隔に配列された複数本の縦桟4と、前記縦桟4と直交させて互いに平行でかつ等間隔に配列された複数本の横桟5とを有する格子状に形成されている。また縦桟4は、前記表面2の矩形の、互いに平行な2辺と平行に形成され、横桟5は表面2の矩形の、互いに平行な他の2辺と平行に形成されている。
それぞれ2本ずつの縦桟4および横桟5で区画されて形成された、縦桟4を挟んで隣り合う3つの領域6、7、8は、次工程以降でそれぞれRGBの各色に着色されて1つの表示単位(画素)を構成する。縦桟4の形成間隔は横桟5の形成間隔より狭く設定されており、それぞれ2本ずつの縦桟4および横桟5で区画された各領域6、7、8の平面形状は、縦桟4間が短く横桟5間が長い矩形状とされている。
ブラックマトリクス層3は、先に説明したように印刷法、フォトリソグラフ法等によって形成するのが好ましい。これらの形成方法によれば、蒸着法では対応することが困難な大画面のLCD用等の、大面積のカラーフィルタを製造することができる。印刷法では、バインダ樹脂を含みかつ黒色に着色されたインキを用いて、オフセット印刷法、反転印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法によってブラックマトリクス層3が形成される。
オフセット印刷法としては、前記ブラックマトリクス層3の平面形状に対応した格子状の凹部がパターン形成された凹版を用いる凹版オフセット印刷法が好適に採用される。凹版オフセット印刷法では、前記凹版の凹部にインキを充填すると共に、円筒状のブランケット胴の外周に、少なくともその表面がゴム等で形成されたブランケットを円筒状に巻き付けて保持させた状態で、前記ブランケットを凹版の表面に所定の圧力で圧接させながらブランケット胴を凹版上で転動させることによって、前記インキをブランケットの表面に順次転写させる。
これにより、前記ブランケットの表面に、前記ブラックマトリクス層3のパターンに対応させてインキ層が格子状にパターン形成される。次いで、前記ブランケットを基板1の表面2に所定の圧力で圧接させながらブランケット胴を基板1上で転動させることによって、前記インキ層を基板1の表面2に順次転写させた後、乾燥させ、さらに必要に応じて焼成すると、前記表面2上にブラックマトリクス層3が形成される。
また反転印刷法では、円筒状のブランケット胴の外周に、少なくともその表面がゴム等で形成されたブランケットを円筒状に巻き付けて保持させた状態で、前記ブランケットの表面のほぼ全面に、厚みが均一になるようにインキを塗布する。そして前記ブランケットを、ブラックマトリクス層3の平面形状に対応した格子状の凹部がパターン形成された凹版の表面に、所定の圧力で圧接させながらブランケット胴を凹版上で転動させることによって、前記ブランケットの表面のインキのうち凹版の凹部以外の表面と接触したインキを前記凹版の表面に転写させてブランケットの表面から除去する。
これにより、前記ブランケットの表面に、前記ブラックマトリクス層3のパターンに対応させてインキ層が格子状にパターン形成される。このあとは凹版オフセット印刷法の場合と同様に、前記ブランケットを基板1の表面2に所定の圧力で圧接させながらブランケット胴を基板1上で転動させることによって、前記インキ層を基板1の表面2に順次転写させた後、乾燥させ、さらに必要に応じて焼成すると、前記表面2上にブラックマトリクス層3が形成される。
さらにスクリーン印刷法では、前記ブラックマトリクス層3の平面形状に対応する格子状の部分のみインキを透過しうるように目が残された紗等からなるスクリーン上にインキを供給し、前記スクリーンを端から順に、スキージを用いて基板1の表面2に圧接させながら、前記目の部分においてのみ選択的にインキを透過させて基板1の表面2に印刷し、乾燥させた後、さらに必要に応じて焼成すると、前記表面2上にブラックマトリクス層3が形成される。またフォトリソグラフ法では、例えば基板1の表面2のほぼ全面に感光性樹脂を含みかつ黒色に着色された感光性樹脂膜を形成したのち露光、現像してブラックマトリクス層3が形成される。
次に図2を参照して、前記基板1の表面2上に、前記ブラックマトリクス層3と重ねてまず1色目のストライプパターンを、バインダ樹脂を含みかつRGBのいずれか1色、例えばRに着色された透明インキを用いて、印刷法によって形成する。すなわち、前記透明インキからなりストライプパターンに対応するインキ層を、先に説明したオフセット印刷法、反転印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法によって、基板1の表面2上に前記ブラックマトリクス層3と重ねて印刷した後、乾燥させ、さらに必要に応じて焼成して前記ストライプパターンを形成する。
1色目のストライプパターンは、ブラックマトリクス層3で区画された領域6と、前記領域6の矩形の長辺方向(縦桟4の長さ方向)に連なる複数の連続する領域とを繋いで、基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と直交する2辺間を繋ぐ長さを有する複数のストライプ9からなる。各ストライプ9は、前記長さと、領域6を区画する2本の縦桟4のうち一方の幅方向の中点から他方の幅方向の中点までの幅とを有する細長い矩形状に形成されている。ストライプパターンは、ストライプ9を、前記基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と平行な2辺間に亘って、縦桟4で区画された複数の領域の列の2列おきに繰り返し配列して構成されている。
次に図3を参照して、前記基板1の表面2上に、ブラックマトリクス層3と重ねて2色目のストライプパターンを、バインダ樹脂を含みかつRGBのいずれか1色、例えばBに着色された透明インキを用いて印刷法によって形成する。すなわち、前記透明インキからなりストライプパターンに対応するインキ層を、オフセット印刷法、反転印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法によって、基板1の表面2上に前記ブラックマトリクス層3と重ねて印刷した後、乾燥させ、さらに必要に応じて焼成して前記ストライプパターンを形成する。
2色目のストライプパターンは、1色目と同形状に形成される。すなわち2色目のストライプパターンは、ブラックマトリクス層3で区画された領域8と、前記領域8の矩形の長辺方向(縦桟4の長さ方向)に連なる複数の連続する領域とを繋いで、基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と直交する2辺間を繋ぐ長さを有する複数のストライプ10からなる。各ストライプ10は、前記長さと、領域8を区画する2本の縦桟4のうち一方の幅方向の中点から他方の幅方向の中点までの幅とを有する細長い矩形状に形成されている。ストライプパターンは、ストライプ10を、前記基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と平行な2辺間に亘って、先のストライプパターンを構成するストライプ9に隣接させて、縦桟4で区画された複数の領域の列の2列おきに繰り返し配列して構成されている。
次に図4を参照して、前記基板1の表面2上に、ブラックマトリクス層3と重ねて3色目のストライプパターンを、バインダ樹脂を含みかつRGBのいずれか1色、例えばGに着色された透明インキを用いて印刷法によって形成する。すなわち、前記透明インキからなりストライプパターンに対応するインキ層を、オフセット印刷法、反転印刷法、スクリーン印刷法等の印刷法によって、基板1の表面2上に前記ブラックマトリクス層3と重ねて印刷した後、乾燥させ、さらに必要に応じて焼成して前記ストライプパターンを形成する。
3色目のストライプパターンは、1色目、2色目と同形状に形成される。すなわち3色目のストライプパターンは、ブラックマトリクス層3で区画された領域7と、前記領域7の矩形の長辺方向(縦桟4の長さ方向)に連なる複数の連続する領域とを繋いで、基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と直交する2辺間を繋ぐ長さを有する複数のストライプ11からなる。各ストライプ11は、前記長さと、領域7を区画する2本の縦桟4のうち一方の幅方向の中点から他方の幅方向の中点までの幅とを有する細長い矩形状に形成されている。ストライプパターンは、ストライプ11を、前記基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と平行な2辺間に亘って、先のストライプパターンを構成するストライプ9、10に隣接させて、縦桟4で区画された複数の領域の列の2列おきに繰り返し配列して構成されている。
そして前記3色のストライプパターンをブラックマトリクス層3上に重ねてパターン形成することでカラーフィルタ層12が構成され、それによってカラーフィルタ13が製造される。なおカラーフィルタ層12を構成する3色のストライプパターンを乾燥後に焼成する場合は、各ストライプパターンを乾燥後にその都度焼成してもよいし、焼成は1度にまとめて行なってもよい。
前記ブラックマトリクス層3、およびストライプ9ないし11を印刷法によって形成するためのインキとしては従来同様のものを用いることができる。すなわちブラックマトリクス層用のインキとしては、少なくともバインダ樹脂を含み、黒色不透明に着色されたインキが用いられる。またストライプパターン用のインキとしては、すくなくともバインダ樹脂を含み、RGBのいずれか1色に着色された透明インキが用いられる。
図5は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてブラックマトリクス層3の横桟5に導入する気泡防止の構造の一例を拡大して示す斜視図である。図6は、図5の横桟5をさらに拡大して示す断面図である。図5、図6を参照して、この例ではブラックマトリクス層3のうち、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(両図中に白矢印で示す。ブランケット胴の転動方向、スキージの移動方向に相当する。)と交差する部位としての横桟5の、前記印刷方向の上流側に面する側端面14を、基板1の表面2に対して80°未満の傾斜角θ1を有する傾斜面としている。これにより前記側端面14と基板1の表面2との間の角部の開き角θ2を大きくして、オフセット印刷法、反転印刷法、オフセット印刷法のいずれの印刷法においても、前記ストライプパターンのもとになるインキを前記角部の内奥まで十分に行き渡らせることができる。そのため、カラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止して、前記カラーフィルタ層12の透明度が低下したり色濃度が低下したりするのを防止することができる。
前記傾斜角θ1は、角部の開き角θ2を大きくしてインキを前記角部の内奥まで十分に行き渡らせる効果を十分に発揮させることを考慮すると、前記範囲内でも70°以下、中でも50°以下、特に30°以下であるのが好ましい。ただし傾斜角θ1が小さすぎる場合には、横桟5の限られた幅の中で、前記横桟5に十分な厚みを持たせて十分な遮光性能を確保できないおそれがある。そのため傾斜角θ1は前記範囲内でも5°以上、中でも8°以上、特に15°以上であるのが好ましい。
横桟5の側端面14を前記傾斜面とするには、例えばブラックマトリクス層3の形成方法として凹版オフセット印刷法を採用して、凹版の、横桟5に対応する凹部の断面形状を調整したり、インキの組成や粘度、凹版からブランケットの表面へのインキの転写速度、ブランケットの表面から基板1の表面2へのインキの転写速度、印刷方向等の印刷条件を調整したりすればよい。これにより、前記表面2に転写されるインキ層のうち横桟5に対応するインキ層の、前記横桟5の幅方向の断面形状を略台形状として、例えば図5に示すように前記側端面14と、反対側の側端面15とがいずれも傾斜面とされた横桟5を形成することができる。
また反転印刷法では、同様にインキの組成や粘度、凹版からブランケットの表面へのインキの転写速度、ブランケットの表面から基板1の表面2へのインキの転写速度、印刷方向等の印刷条件を調整することで、前記表面2に転写されるインキ層のうち横桟5に対応するインキ層の、前記横桟5の幅方向の断面形状を略台形状として、例えば図5に示すように前記側端面14と、反対側の側端面15とがいずれも傾斜面とされた横桟5を形成することができる。
また、例えば横桟5に対応する部位の幅が異なる少なくとも2層のインキ層を重ねて印刷することで、特許文献2に記載された、側端面が少なくとも2段の階段状に形成されたインキ層を形成し、前記インキ層の階段状の側端面を、インキ層を構成するバインダ樹脂に対して高い溶解性を有する溶剤を用いてエッチングして所定の傾斜角θ1を有する側端面14を形成することもできる。その他、種々の方法で側端面14を傾斜面とすることが可能である。
なお図5、図6の例では横桟5の側端面14を傾斜面としていたが、カラーフィルタ層12を構成するストライプパターンの印刷方向が両図中に白矢印で示した方向と直交方向である場合は、縦桟4の側端面を前記と同様の側端面とすれば、同様の効果を得ることができる。
図7は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてブラックマトリクス層3の横桟5に導入する気泡防止の構造の他の例を拡大して示す斜視図である。図7を参照して、この例ではブラックマトリクス層3のうち、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(同図中に白矢印で示す。)と交差する部位としての横桟5に、前記横桟5を横断して印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝16を形成している。
図7は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてブラックマトリクス層3の横桟5に導入する気泡防止の構造の他の例を拡大して示す斜視図である。図7を参照して、この例ではブラックマトリクス層3のうち、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(同図中に白矢印で示す。)と交差する部位としての横桟5に、前記横桟5を横断して印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝16を形成している。
前記溝16を設けることにより、気泡を、前記印刷方向へのブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、図中に一点鎖線の矢印で示すように前記溝16を通して印刷方向の上流側から下流側に移動させながら、上流側からカラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンを形成できる。そのためカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止して、前記カラーフィルタ層12の透明度が低下したり色濃度が低下したりするのを防止することができる。
横桟5に溝16を形成するには、例えばブラックマトリクス層3の形成方法としてフォトリソグラフ法を採用して、感光性樹脂膜を露光する際に用いるフォトマスクの、前記溝16に対応する領域を、全く光を透過しない黒ベタ面ではなく部分的に光を透過しうるドットパターン面、例えば市松模様面等とすればよい。これにより、前記溝16に対応する領域に、現像により前記ドットパターンに対応する微小な凹凸が形成され、前記凹凸が、その後の焼成(アフターベーク)時に樹脂が熱硬化する直前に熱溶融して、セルフレベリングにより他の領域より厚みが小さくなって溝16が形成される。
また印刷法を採用して少なくとも2層のインキ層を重ねて印刷することとし、その際に、上側のインキ層は溝16に対応する部分が切り欠かれたパターンとして溝16を形成することもできる。また、印刷法、フォトリソグラフ法等で形成したインキ層の、溝16に対応する領域を、溶剤を用いてエッチングして溝16を形成してもよい。
なお図7の例では横桟5に溝16を形成していたが、カラーフィルタ層12を構成するストライプパターンの印刷方向が同図中に白矢印で示した方向と直交方向である場合は、縦桟4に溝を形成とすれば、同様の効果を得ることができる。溝16に代えて、横桟5に基板1の表面2に達する切欠を設けることも考えられるが、その場合には、前記切欠の部分においてブラックマトリクス層3による遮光の効果が得られないため、LCD等の解像度が低下するおそれがある。
なお図7の例では横桟5に溝16を形成していたが、カラーフィルタ層12を構成するストライプパターンの印刷方向が同図中に白矢印で示した方向と直交方向である場合は、縦桟4に溝を形成とすれば、同様の効果を得ることができる。溝16に代えて、横桟5に基板1の表面2に達する切欠を設けることも考えられるが、その場合には、前記切欠の部分においてブラックマトリクス層3による遮光の効果が得られないため、LCD等の解像度が低下するおそれがある。
図8は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてブラックマトリクス層3に導入する気泡防止の構造の、さらに他の例を拡大して示す断面図である。図8を参照して、この例ではブラックマトリクス層3の表面、すなわち図に示す横桟5の側端面14および天面17や、図示していないが縦桟4の側端面や天面を粗面化している。
ブラックマトリクス層3の表面を粗面化することにより、気泡を、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(図中に白矢印で示す。)へのブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、前記表面の不規則な凹凸を通して印刷方向の上流側から下流側に移動させながら、上流側からカラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンを形成できる。そのためカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止して、前記カラーフィルタ層12の透明度が低下したり色濃度が低下したりするのを防止することができる。
ブラックマトリクス層3の表面を粗面化することにより、気泡を、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(図中に白矢印で示す。)へのブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、前記表面の不規則な凹凸を通して印刷方向の上流側から下流側に移動させながら、上流側からカラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンを形成できる。そのためカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止して、前記カラーフィルタ層12の透明度が低下したり色濃度が低下したりするのを防止することができる。
ブラックマトリクス層3の表面を粗面化するには、任意の印刷法やフォトリソグラフ法等で形成した前記ブラックマトリクス層3の表面を、溶剤を用いてエッチングしてやればよい。具体的には、例えばフォトリソグラフ法等で形成した、表面粗さが、日本工業規格JIS B0601:2001「製品の幾何特性仕様(GPS)−表面性状:輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメータ」に規定された粗さ曲線の算術平均粗さRaで表して0.01μm以下程度の表面を、前記エッチングにより、前記Raが0.05μm以上の粗面とすればよい。
粗面化は、ブラックマトリクス層3のうちストライプパターンの印刷方向と交差する部位のみ、すなわち図の例では横桟5の表面のみに施してもよい。しかし、例えば縦桟4が粗面化されないようにマスクをする手間等を考慮すると、ブラックマトリクス層3の全体の表面を粗面化するのが好ましい。
図9は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてパターン形成するカラーフィルタ層12に導入する気泡防止の構造の一例を拡大して示す平面図である。図9を参照して、この例ではRGB3色の各ストライプパターンのもとになるストライプ9ないし11のそれぞれの、ブラックマトリクス層3の横桟5と重複する位置に孔18を設けている。孔18は円形に形成され、横桟5の、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(図中に白矢印で示す。)の上流側の側端面14とほぼ接するように設けられている。
図9は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてパターン形成するカラーフィルタ層12に導入する気泡防止の構造の一例を拡大して示す平面図である。図9を参照して、この例ではRGB3色の各ストライプパターンのもとになるストライプ9ないし11のそれぞれの、ブラックマトリクス層3の横桟5と重複する位置に孔18を設けている。孔18は円形に形成され、横桟5の、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(図中に白矢印で示す。)の上流側の側端面14とほぼ接するように設けられている。
前記孔18を設けることにより、気泡を、前記印刷方向へのブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、印刷工程において、図中に一点鎖線の矢印で示すように前記側端面14と孔18との接点を介して、前記孔18を通して外部に逃がしてやることができる。そのためカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止して、前記カラーフィルタ層12の透明度が低下したり色濃度が低下したりするのを防止することができる。
図10は、前記例のカラーフィルタ13の製造においてパターン形成するカラーフィルタ層12に導入する気泡防止の構造の他の例を拡大して示す平面図である。図10を参照して、この例ではRGB3色の各ストライプパターンのもとになるストライプ9ないし11のそれぞれの両側縁の、ブラックマトリクス層3の縦桟4と横桟5の交点と重複する位置に切欠19を設けている。切欠19はそれぞれ半円形に形成され、横桟5の、カラーフィルタ層12のもとになるストライプパターンの印刷方向(図中に白矢印で示す。)の上流側の側端面14と縦桟4の側端面20との角部とほぼ接するように設けられている。
前記切欠19を設けることにより、気泡を、前記印刷方向へのブランケット胴の転動やスキージの移動等に伴って、印刷工程において、図中に一点鎖線の矢印で示すように前記角部と切欠19との接点を介して、前記切欠19を通して外部に逃がしてやることができる。そのためカラーフィルタ層12の、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じるのを防止して、前記カラーフィルタ層12の透明度が低下したり色濃度が低下したりするのを防止することができる。
本発明の構成は、以上で説明した各図の例には限定されない。例えば(1)ないし(4)の構造の少なくとも2つを同時に導入することもできる。具体的には、側端面14を傾斜面とした(1)の横桟5に(2)の溝16を設けたり、さらにその表面を(3)のように粗面化したり、あるいは側端面14を傾斜面とした(1)の横桟5、もしくは溝16を設けた(2)の横桟5の表面を(3)のように粗面化したりできる。また前記(1)ないし(3)の少なくとも1つを施した横桟5を有するブラックマトリクス層3と、(4)のカラーフィルタ層とを組み合わせることもできる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。
〈従来例1〉
ガラス基板の表面に、黒顔料としてのカーボンブラックを含むブラックマトリクス用感光材料〔富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)のCOLOR MOSAIC CK〕を、スピンコート法によって厚み2.0μmとなるように塗布し、150℃で2分間プリベークし、次いで、先に説明した縦桟4と横桟5とが格子状に配列されたブラックマトリクス層3の形状に対応したフォトマスクを重ねて露光した後、230℃で30分間アフターベークしてブラックマトリクス層3を形成した。前記ブラックマトリクス層3の仕上がり厚みは1.5μm、縦桟4及び横桟5の線幅はそれぞれ20μm、隣り合う縦桟4の形成ピッチは100μm、隣り合う横桟5間の形成ピッチは300μm、前記横桟5の側端面14の、ガラス基板の表面2に対する傾斜角θ1は約90°であった。またブラックマトリクス層3の表面(側端面14および天面)の、粗さ曲線の算術平均粗さRaは0.005μmであった。
ガラス基板の表面に、黒顔料としてのカーボンブラックを含むブラックマトリクス用感光材料〔富士フィルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)のCOLOR MOSAIC CK〕を、スピンコート法によって厚み2.0μmとなるように塗布し、150℃で2分間プリベークし、次いで、先に説明した縦桟4と横桟5とが格子状に配列されたブラックマトリクス層3の形状に対応したフォトマスクを重ねて露光した後、230℃で30分間アフターベークしてブラックマトリクス層3を形成した。前記ブラックマトリクス層3の仕上がり厚みは1.5μm、縦桟4及び横桟5の線幅はそれぞれ20μm、隣り合う縦桟4の形成ピッチは100μm、隣り合う横桟5間の形成ピッチは300μm、前記横桟5の側端面14の、ガラス基板の表面2に対する傾斜角θ1は約90°であった。またブラックマトリクス層3の表面(側端面14および天面)の、粗さ曲線の算術平均粗さRaは0.005μmであった。
〈実施例1〉
下記の各成分を配合し、ミキサー〔(株)シンキー製のあわとり練太郎(登録商標)〕を用いて粗分散後、金属製の3本ロール〔(株)井上製作所製〕を用いて混練して、反転印刷用のインキを調整した。
下記の各成分を配合し、ミキサー〔(株)シンキー製のあわとり練太郎(登録商標)〕を用いて粗分散後、金属製の3本ロール〔(株)井上製作所製〕を用いて混練して、反転印刷用のインキを調整した。
表中の各成分の詳細は下記のとおり。
ポリエステル樹脂:東洋紡績(株)製のバイロナール(登録商標)
メラミン樹脂:住友化学(株)製のスミマール(登録商標)
ブチルカルビトールアセテート:キシダ化学(株)製、沸点248℃
メチルエチルケトン:キシダ化学(株)製、沸点80℃
カーボンブラック:三菱化学(株)製のMA100S
また凹版としては、前記従来例1で形成したブラックマトリクス層3と同じ平面形状の凹部(深さ:15μm)が形成されたガラス凹版を用意し、ブランケットとしては住友ゴム工業(株)製のシリコーンブランケットを用意した。
ポリエステル樹脂:東洋紡績(株)製のバイロナール(登録商標)
メラミン樹脂:住友化学(株)製のスミマール(登録商標)
ブチルカルビトールアセテート:キシダ化学(株)製、沸点248℃
メチルエチルケトン:キシダ化学(株)製、沸点80℃
カーボンブラック:三菱化学(株)製のMA100S
また凹版としては、前記従来例1で形成したブラックマトリクス層3と同じ平面形状の凹部(深さ:15μm)が形成されたガラス凹版を用意し、ブランケットとしては住友ゴム工業(株)製のシリコーンブランケットを用意した。
そして前記インキとガラス凹版とシリコーンブラケットとを反転印刷用の印刷機〔オリジナル・プリンティング・マシン(株)製のオフセット印刷機OPM−200を反転印刷用に改造したもの〕に使用して、印刷環境温度:23℃、ガラス凹版からブランケットの表面へのインキの転写速度:200mm/s、印刷圧力:50μm(ブラケットの押し込み量)、ブランケットの表面から基板1の表面2へのインキの転写速度:200mm/s、印刷圧力:50μm(ブラケットの押し込み量)の条件で、印刷方向(ブランケット胴の転動方向)が縦桟4の長さ方向と平行になるように印刷をし、乾燥させた後、さらに230℃で30分間焼成して図5に示す立体形状を有するブラックマトリクス層3を形成した。
前記ブラックマトリクス層3の仕上がり厚みは1.5μm、縦桟4及び横桟5の線幅はそれぞれ20μm、隣り合う縦桟4の形成ピッチは100μm、隣り合う横桟5間の形成ピッチは300μm、前記横桟5の側端面14の、ガラス基板の表面2に対する傾斜角θ1は約19°であった。またブラックマトリクス層3の表面(側端面14および天面)の、粗さ曲線の算術平均粗さRaは0.01μmであった。
〈実施例2〉
感光性樹脂膜を露光する際に用いるフォトマスクの、横桟5に形成する溝16に対応する、前記横桟5の長さ方向の中央の、前記長さ方向の寸法が20μmで、かつ横桟5の線幅の全幅(=20μm)に亘る領域を、部分的に光を透過しうる市松模様面(3μm角の正方形の抜けを6μmピッチで市松模様状に配列した面)としたこと以外は従来例1と同様にして図7に示す立体形状を有するブラックマトリクス層3を形成した。
感光性樹脂膜を露光する際に用いるフォトマスクの、横桟5に形成する溝16に対応する、前記横桟5の長さ方向の中央の、前記長さ方向の寸法が20μmで、かつ横桟5の線幅の全幅(=20μm)に亘る領域を、部分的に光を透過しうる市松模様面(3μm角の正方形の抜けを6μmピッチで市松模様状に配列した面)としたこと以外は従来例1と同様にして図7に示す立体形状を有するブラックマトリクス層3を形成した。
前記ブラックマトリクス層3の仕上がり厚みは1.5μm、縦桟4及び横桟5の線幅はそれぞれ20μm、隣り合う縦桟4の形成ピッチは100μm、隣り合う横桟5間の形成ピッチは300μm、前記横桟5の側端面14の、ガラス基板の表面2に対する傾斜角θ1は約90°であった。またブラックマトリクス層3の表面(側端面14および天面)の、粗さ曲線の算術平均粗さRaは0.01μmであった。また横桟5の、前記市松模様面に対応する領域は、先に説明したメカニズムにより、アフターベーク時にセルフレベリングを生じて厚みが約2/3の10.5μmとなって溝16が形成された。
〈実施例3〉
従来例1と同様にしてブラックマトリクス層3を形成したガラス基板をN−メチルピロリドン〔キシダ化学(株)製〕に浸漬して室温で5分間洗浄したのち引き上げ、乾燥させてブラックマトリクス層3の表面(側端面14および天面)の、粗さ曲線の算術平均粗さRaを測定したところ0.07μmであって、粗面化されているのが確認された。
従来例1と同様にしてブラックマトリクス層3を形成したガラス基板をN−メチルピロリドン〔キシダ化学(株)製〕に浸漬して室温で5分間洗浄したのち引き上げ、乾燥させてブラックマトリクス層3の表面(側端面14および天面)の、粗さ曲線の算術平均粗さRaを測定したところ0.07μmであって、粗面化されているのが確認された。
〈ストライプパターンの形成〉
カラーフィルタ層12のうちRのストライプパターンを形成するために、下記の各成分を配合して凹版オフセット印刷用のインキを調整した。
カラーフィルタ層12のうちRのストライプパターンを形成するために、下記の各成分を配合して凹版オフセット印刷用のインキを調整した。
表中の各成分の詳細は下記のとおり。
ポリエステル樹脂:東洋紡績(株)製のバイロナール(登録商標)
メラミン樹脂:住友化学(株)製のスミマール(登録商標)
ブチルカルビトールアセテート:キシダ化学(株)製、沸点248℃
C.I. Pigment Red 177:アンスラキノン系顔料、長瀬産業(株)製
また凹版としては、従来例1、実施例1ないし3で形成したブラックマトリクス層3で区画された領域6と、前記領域6の矩形の長辺方向(縦桟4の長さ方向)に連なる複数の連続する領域とを繋いで、基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と直交する2辺間を繋ぐ長さを有する複数のストライプ9に対応する凹部(深さ:8μm)が、形成するストライプパターンに対応させて複数配列されたガラス凹版を用意した。
ポリエステル樹脂:東洋紡績(株)製のバイロナール(登録商標)
メラミン樹脂:住友化学(株)製のスミマール(登録商標)
ブチルカルビトールアセテート:キシダ化学(株)製、沸点248℃
C.I. Pigment Red 177:アンスラキノン系顔料、長瀬産業(株)製
また凹版としては、従来例1、実施例1ないし3で形成したブラックマトリクス層3で区画された領域6と、前記領域6の矩形の長辺方向(縦桟4の長さ方向)に連なる複数の連続する領域とを繋いで、基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と直交する2辺間を繋ぐ長さを有する複数のストライプ9に対応する凹部(深さ:8μm)が、形成するストライプパターンに対応させて複数配列されたガラス凹版を用意した。
各凹部は、前記長さと、領域6を区画する2本の縦桟4のうち一方の幅方向の中点から他方の幅方向の中点までの幅(=100μm)とを有する細長い矩形状に形成した。また前記凹部を、ストライプパターンに対応させて、前記基板1の表面2の矩形の、前記長辺方向と平行な2辺間に亘って、縦桟4で区画された複数の領域の列の2列おきに繰り返し配列(形成ピッチ:300μm)した。ブランケットとしては住友ゴム工業(株)製のシリコーンブランケットを用意した。
そして前記インキとガラス凹版とシリコーンブラケットとを凹版オフセット印刷用の印刷機〔オリジナル・プリンティング・マシン(株)製のオフセット印刷機OPM−500〕に使用して、印刷環境温度:23℃、ガラス凹版からブランケットの表面へのインキの転写速度:200mm/s、印刷圧力:150μm(ブランケットの押し込み量)、ブランケットの表面から基板1の表面2へのインキの転写速度:200mm/s、印刷圧力:150μm(ブランケットの押し込み量)の条件で、印刷方向(ブランケット胴の転動方向)がブラックマトリクス層3の縦桟4の長さ方向と平行になるように、従来例1、実施例1ないし3のいずれかで形成したブラックマトリクス層3の上に重ねて印刷をし、乾燥させた後、さらに230℃で30分間焼成してRのストライプパターンをパターン形成した。
前記ストライプパターンを観察したところ、従来例1で形成したブラックマトリクス層3の上にパターン形成したストライプパターンは、前記ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じているのが確認された。これに対し、実施例1ないし3のいずれかで形成したブラックマトリクス層3の上にパターン形成したストライプパターンは、前記ブラックマトリクス層3で区画された各領域内に気泡が生じていないことが確認された。
〈実施例4〉
Rのストライプパターンを構成するストライプ9の、ブラックマトリクス層3の横桟5と重複する位置に、図9に示す円形の孔18(直径20μm)を設けたこと以外は前記ストライプパターンの形成と同様にして、先の従来例1で形成したブラックマトリクス層3の上に重ねて印刷をし、乾燥させた後、さらに焼成してRのストライプパターンをパターン形成した。前記ストライプパターンを観察したところ、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内には気泡が生じていないことが確認された。
Rのストライプパターンを構成するストライプ9の、ブラックマトリクス層3の横桟5と重複する位置に、図9に示す円形の孔18(直径20μm)を設けたこと以外は前記ストライプパターンの形成と同様にして、先の従来例1で形成したブラックマトリクス層3の上に重ねて印刷をし、乾燥させた後、さらに焼成してRのストライプパターンをパターン形成した。前記ストライプパターンを観察したところ、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内には気泡が生じていないことが確認された。
〈実施例5〉
Rのストライプパターンを構成するストライプ9の両側縁の、ブラックマトリクス層3の縦桟4と横桟5の交点と重複する位置に、図10に示す半円形の切欠19を設けたこと以外は前記ストライプパターンの形成と同様にして、先の従来例1で形成したブラックマトリクス層3の上に重ねて印刷をし、乾燥させた後、さらに焼成してRのストライプパターンをパターン形成した。前記ストライプパターンを観察したところ、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内には気泡が生じていないことが確認された。
Rのストライプパターンを構成するストライプ9の両側縁の、ブラックマトリクス層3の縦桟4と横桟5の交点と重複する位置に、図10に示す半円形の切欠19を設けたこと以外は前記ストライプパターンの形成と同様にして、先の従来例1で形成したブラックマトリクス層3の上に重ねて印刷をし、乾燥させた後、さらに焼成してRのストライプパターンをパターン形成した。前記ストライプパターンを観察したところ、ブラックマトリクス層3で区画された各領域内には気泡が生じていないことが確認された。
以上の結果を表3にまとめた。
1 基板
2 表面
3 ブラックマトリクス層
4 縦桟
5 横桟
6、7、8 領域
9、10、11 ストライプ
12 カラーフィルタ層
13 カラーフィルタ
14 側端面
15 側端面
16 溝
17 天面
18 孔
19 切欠
20 側端面
2 表面
3 ブラックマトリクス層
4 縦桟
5 横桟
6、7、8 領域
9、10、11 ストライプ
12 カラーフィルタ層
13 カラーフィルタ
14 側端面
15 側端面
16 溝
17 天面
18 孔
19 切欠
20 側端面
Claims (1)
- 基板上にパターン形成された、前記基板の表面を複数の領域に区画するブラックマトリクス層上に重ねて、区画された各領域を着色するカラーフィルタ層を、印刷法によってパターン形成してカラーフィルタを製造する方法であって、下記(1)ないし(4):
(1) ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位の、前記印刷方向の上流側に面する側端面を、基板表面に対して80°未満の傾斜角を有する傾斜面とする、
(2) ブラックマトリクス層のうちカラーフィルタ層の印刷方向と交差する部位に、前記部位を横断して印刷方向の上流側と下流側とを繋ぐ溝を形成する、
(3) ブラックマトリクス層の表面を粗面化する、
(4) パターン形成するカラーフィルタ層の、ブラックマトリクス層と重複する領域に孔または切欠を設ける、
のうち少なくとも1つの工程を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
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-
2008
- 2008-10-06 JP JP2008259652A patent/JP2010091670A/ja active Pending
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RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
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