JP4604752B2 - フラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクおよびフラットディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

フラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクおよびフラットディスプレイパネルの製造方法 Download PDF

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本発明は、大画面で薄型のディスプレイ装置に用いられているフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクおよびフラットディスプレイパネルの製造方法に関するものである。特に、プラズマディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクおよびその製造方法に関する。
近年、大型のテレビジョン受像機や公衆表示用モニタとしての社会的要望が増大し、注目を集めているプラズマディスプレイパネル(以下、PDPとも記す)は、希ガス放電による紫外線で蛍光体を励起発光させて画像・映像表示に利用しており、大画面、薄型、軽量であることを特徴とする視認性に優れた平板型の表示デバイスである。最近では表示領域のサイズが50インチを超えて80インチもある大画面のPDPを用いた製品が登場し、将来的に表示領域のサイズが100インチを超えるさらに大画面のPDPも計画されている。PDPには交流駆動方式(AC−PDP)と直流駆動方式(DC−PDP)の2つのタイプがある。図9は代表的なAC−PDPとして、従来の交流面放電型PDPの構造を示す斜視図であり、図9を参照して、以下、AC−PDPの構造を簡単に説明する。
図9において、PDP21は対向配置された前面板22と背面板23との間に多数の放電セル24が形成されている。前面板22は、走査電極2と維持電極3とからなる表示電極4が前面ガラス基板1上に互いに平行に複数対形成され、それら表示電極4を覆うように誘電体層6および保護層7が形成されている。表示電極4は例えば、印刷・焼成タイプのプロセス、フォトエッチングプロセス、転写プロセス等により形成される。背面板23は、背面ガラス基板8上に複数の平行なデータ電極10と、それらを覆うように下地誘電体層9と、さらにその上にデータ電極10に平行な複数の隔壁11が、隣接する隔壁11の中間にデータ電極10を位置させるようにそれぞれ形成され、下地誘電体層9の表面と隔壁11の側面とに蛍光体層12R、12G、12Bが形成されている。そして、表示電極4とデータ電極10とが立体交差するように前面板22と背面板23とが対向、密封され、内部の放電空間に放電ガスが封入されて放電セル24が形成されている。このような構成のPDP21において、各放電セル24内でガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線は赤、緑、青、各色の蛍光体12R、12G、12Bを励起発光させて対応する色の可視光に変換される。そして、前面板22を通して可視光を外部に取り出すことにより画像表示を行っている。
ところで、前面板22に形成される走査電極2および維持電極3からなる表示電極4を、フォトエッチングプロセスによりITO等の透明電極で形成した導電性バイパス電極と、印刷・燒成タイプの低抵抗電極材料を用いて印刷・燒成したり、または感光性材料を前面ガラス基板1上のほぼ全面に塗布して乾燥させた後、所定のパターンの開口部を有するフォトマスクを用いて露光し、現像を行ってパターニングし、その後に焼成したりして形成したバス電極との積層構造の表示電極4を作製する方法が一般的に利用されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、フォトエッチングプロセスによりITO等の透明電極からなる導電性バイパス電極を形成した後、アルミニウム(Al)薄膜あるいはクロム(Cr)−銅(Cu)−クロム(Cr)等の金属薄膜を成膜してフォトエッチングプロセスによりバス電極を積層して、走査電極2および維持電極3からなる表示電極4を作製する方法も用いられている。
そして、PDPを含め、表示領域のサイズが100インチを超えるようなさらに大画面のフラットディスプレイパネルを製造しようとする場合、フォトエッチングプロセスにフォトマスクが必要であるが、その大きさに対応できるフォトマスクを得ることが極めて困難であるのみならず、仮に大きなサイズのフォトマスクが得られたとしても、フォトマスク自体の作成や露光装置の準備に莫大な費用がかかる。そこで、PDPや液晶表示装置(LCD)等の大型画面のフラットディスプレイパネルでは、電極、遮光層(BS膜)、フィルター等の構成要素を形成するのに一度の露光で転写できる面積(フィールド・サイズ)を2以上の複数の領域のフォトマスクに分割して、それぞれの分割領域で露光を行う分割多重露光法を利用する。
ここでは、2枚のフォトマスクに分割してそれぞれの分割領域で露光を行って、PDPの前面ガラス基板1の走査電極2と維持電極3からなる表示電極4を形成する例について、図10を用いて簡単に説明する。図10(a)は2枚に分割して分割多重露光に用いるフォトマスクの例を示す平面図、図10(b)は2枚に分割したフォトマスクを基板上に配置した状態を示す平面図、図10(c)は2枚に分割したフォトマスクを用いて分割多重露光により基板上に形成されたパターンの例を示す平面図である。
図10において、PDPの前面ガラス基板1の走査電極2と維持電極3からなる表示電極4を形成するのに必要なフォトマスクを、図10(a)に示すように2枚のフォトマスク13a、13bに分割している。2枚のマスク13a、13bには表示電極4の形状に対応する開口部14a、開口部14bがそれぞれ重なり部の領域Dを有して形成されている。前面ガラス基板1の中心を通る中間線であるC−C線に合わせて、左側のA領域のマスク13aを図10(b)に示すように載置して露光パターニングすることにより、開口部14aに対応する表示電極4の左側部分が形成される。さらに、C−C線と重なり部の領域Dを合わせて、右側のB領域のマスク13bを図10(b)に示すように載置して露光パターニングすることにより、開口部14bに対応する表示電極4の右側部分が形成され、図10(c)に示すような走査電極2と維持電極3からなる表示電極4が連続するパターンとして前面ガラス基板1に形成される。このとき、C−C線を中心にした所定の幅の領域Dにおいてマスク13aの開口部14aとマスク13bの開口部14bが重なるようになっている。
特開平6−103903号公報 特開2003−51249号公報
しかしながら、このような2枚のフォトマスク13a、13bを用いて走査電極2と維持電極3からなる表示電極4等のストライプ状のパターンを分割多重露光により形成すると、使用するレジスト等の感光性を有する材料がネガ型の場合、図11に示すように領域Dの部分においてストライプ状に形成された表示電極等の構造物の幅が他の部分よりも太くなる傾向がある。このように、ネガ型のレジスト等の感光性を有する材料を使った場合に、重なり合う領域Dにおいて各パターンの幅が他の部分よりも太くなるのは、露光時におけるフォトマスク13a、13bの位置合わせずれによる線太りや領域Dにおいて2重に露光されること等により線が太くなるものと考えられる。
複数のフォトマスクを使用して、ネガ型レジスト等の感光性を有する材料で分割多重露光により形成した電極の幅が、パターンの重なり合う領域Dにおいて、他の部分よりも太くなる現象は、隣り合う電極同士が接触する可能性があるのみならず、このとき前面ガラス基板1には外観的に、重なり合う領域Dの部分に周囲よりも暗い筋が入っているように見え、表示ムラに代表される外観不良になることになり、解決課題であった。
一方、ポジ型のレジスト等の感光性材料で複数のフォトマスクを使用して、分割多重露光により電極等のストライプ状の構造物を形成する場合は、ネガ型レジスト等の感光性材料の場合とは逆に、重なり合う領域Dにおいてストライプ状に形成される構造物の幅が他の部分よりも細くなる場合がある。この場合、形成される構造物間に不接続部分が生じたり、工程途中で断線が発生したりする他に、前面ガラス基板1には外観的に、重なり合う領域Dの部分に周囲よりも明るい筋が入っているように見え、外観不良や表示不良になることになり、解決すべき課題となる。
そして、重なり合う領域Dにおいてストライプ状に形成される構造物の幅が他の部分よりも太くなったり(ネガ型レジストの場合)細くなったりして(ポジ型レジストの場合)不具合が生じることを避けるために、大型LCD用のカラーフィルタに対してあらかじめ重なり合う領域Dにストライプ状のパターンの端部をテーパ状に形成する方法や、LSI製造用の多重露光フォトマスクに対して重なり合う領域Dで端部に漸次幅狭状のパターンを使用する方法が提案されている(例えば、特開平1−108502号公報参照)。しかし、あらかじめ重なり合う領域Dにストライプ状の端部をテーパ状に形成する方法は、LCD用のカラーフィルタパターンの形成には適用できても、形成材料、製造工程が全く異なるPDP等の構成要素、すなわち電極、BS膜等の構造物の形成に利用することは困難である。また、LSI製造用の多重露光フォトマスクの重なり合う領域Dで端部に漸次幅狭状のパターンを使用する方法は、本来、隣接電極間のショートや、電極断線および接触不良を防止するための提案であり、はるかに大型サイズのフラットデイスプレイの外観不良を抑える目的は想定しておらず、そのまま適用することは困難であると言わざるをえない。いわんや、印刷技術を利用する等、技術が全く異なるPDP等の大型サイズのフラットデイスプレイに、従来のLSIの製造技術を適用することは不可能である。
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、分割多重露光を利用して大型のPDPのようなフラットディスプレイパネルを製造する場合においても、上記のような外観不良や表示不良の発生を抑制でき、表示品質の優れたフラットディスプレイパネルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクは、基板上にストライプ状の複数の電極が所定方向に対して平行に形成されたフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクであって、ストライプ状の平行な複数の電極を分割露光またはステップ露光により形成するために複数に分割され、かつ、分割されたフォトマスクには電極の形状に対応する開口部がそれぞれ重なり部を有して形成されており、露光の際に重なり部では分割されたフォトマスクの開口部の端部が重なるようになっており、分割されたフォトマスクそれぞれの開口部の端部であって重なり部における開口部の端部の形状が、電極の所定方向に延びる側面に対応する開口部の端面のうち少なくとも一方の端面が切り欠かれた形状を有し、かつ設定された所定の幅で重なり部が形成さ、切り欠かれた部分の長さをLとし、電極のパターンにおける平均線幅をtとするとき、平均線幅tは100μm程度であり
0.3t<L<8t
の関係を満足するように設定された構成を有している。
また、本発明のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクは、分割されたフォトマスクそれぞれの開口部の端部であって重なり部における開口部の端部の形状が、一方のフォトマスクでは端面の一方のみが切り欠かれ、他方のフォトマスクでは端面の他方のみが切り欠かれた形状を有した構成、また、切り欠かれた部分が一様な線である構成、また、切り欠かれた部分が交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなる構成、また、重なり部において、両端面が切り欠かれた形状を有するときは、切り欠かれた部分が2本の一様な線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなる突起形状、または凸字形の突起形状である構成、また、切り欠かれた端面は電極の長手方向の中心線に対して対称な形状を有する構成、また、端面の一方のみが一様な線で切り欠かれているとき、切り欠かれた部分の長さをLとし、重なり部の長さをdとするとき
1.0L<d<2.0L
の関係を満足するように設定されている構成、また、端面の一方のみが交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線で切り欠かれているとき、または端面の両方が切り欠かれているときに、切り欠かれた部分の長さをLとし、重なり部の長さをdとするとき
0.8L<d<2.5L
の関係を満足するように設定されている構成を有していてもよい。
これらの構成により、複数のフォトマスクを使用して分割多重露光により大型のPDP等のフラットディスプレイパネルを製造する際に、パネル基板に形成する表示電極、遮光層等の構造物を形成するためのフォトマスクのパターンには分割形成における重なり部を有しており、重なり部において一方の側および他方の側のそれぞれの少なくとも一方の端面が切り欠かれた形状を有しているので、マスクの重なり合う部分で基板上に形成される構造物に太くなって生じる突起形状が目立たなくなり、人間の目ではほとんど検知できず、外観不良や表示不良の発生を抑制できるプラズマディスプレイパネルを提供することが可能になる。
また、上記目的を達成するために、本発明のフラットディスプレイパネルの製造方法は、基板上に、ストライプ状の複数の電極が所定方向に対して平行に形成されたフラットディスプレイパネルの製造方法において、基板上に形成した感光性材料層を複数の領域に分割し、各領域に対応したそれぞれのフォトマスクを用いて露光し、その後パターニングして焼成することで複数の電極を形成する際に、各領域に対応したフォトマスクには電極の形状に対応する開口部がそれぞれ重なり部を有して形成されており、露光の際に重なり部ではそれぞれのフォトマスクの開口部の端部が重なるようになっており、フォトマスクそれぞれの開口部の端部であって重なり部における開口部の端部の形状が、電極の所定方向に延びる側面に対応する開口部の端面のうち少なくとも一方の端面が切り欠かれた形状を有し、電極のパターンにおける平均線幅tは100μm程度であり、平均線幅tと切り欠かれた部分の長さLに関し、
0.3t<L<8t
の関係を満足するように設定されたフォトマスクを用いて感光性材料層の各領域を露光する
さらに、本発明のフラットディスプレイパネルの製造にあたっては、隣り合う領域に対応したフォトマスクそれぞれの開口部の端部であって重なり部における開口部の端部の形状が、一方のフォトマスクにおいては、端面の一方のみが切り欠かれた形状を有し、他方のフォトマスクにおいては、端面の他方のみが切り欠かれた形状を有するフォトマスクを用いる方法、また、切り欠かれた部分が一様な線からなるフォトマスクを用いる方法、また、切り欠かれた部分が交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなるフォトマスクを用いる方法、また、両端面が切り欠かれた形状を有するときは、切り欠かれた部分が2本の一様な線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなる突起形状、または凸字形の突起形状を有したフォトマスクを用いる方法、また、切り欠かれた端面は電極の長手方向の中心線に対して対称な形状を有するフォトマスクを用いる方法、また、端面の一方のみを一様な線で切り欠くとき、切り欠く部分の長さをLとし、重なり部の長さをdとするとき
1.0L<d<2.0L
に設定されたフォトマスクを用いる方法、また、端面の一方のみが交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線で切り欠かれているとき、または端面の両方を切り欠くとき、切り欠く部分の長さをLとし、重なり部の長さをdとするとき
0.8L<d<2.5L
に設定されたフォトマスクを用いる方法を採用することもできる。
これらの方法により、複数のフォトマスクを使用して分割多重露光により大型のPDP等のフラットディスプレイパネルを製造する場合に、マスクの重なり合う部分で基板上に形成される構造物が太くなる突起形状が生じて、外観不良の原因となっていたのが、構造物には隣り合う領域の各端部において、平行な複数の構造物それぞれに隣り合って対向する各端面の少なくとも一方が切り欠かれた形状を有するように形成されるので、突起形状の発生が抑えられて目立たなくなり、人間の目では検知できず外観ムラ、表示ムラといった不具合の発生を抑制することができる。さらに、サイズが100インチを超えるような大型のフラットディスプレイパネルを製造するのに、高価な大型単板マスクや大型単板マスク用の露光装置等を必要とせずパネル製造コストの大幅な上昇を抑えることが可能になる。
本発明によれば、複数のフォトマスクを使用して分割多重露光により製造された場合でも、外観ムラや表示ムラ等の外観不良が抑制された大型のPDP等のフラットディスプレイパネルを得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態におけるAC−PDPの一部を拡大して構造を示す分解斜視図である。既に、背景技術として図9を用いて従来のAC−PDPの構造を説明したが、本発明の実施の形態におけるAC−PDPは、ガラス製の前面板、背面板にそれぞれ行電極、列電極が直交配置され、画素(ピクセル)となる行・列両電極の交点および両基板間にある隔壁により放電空間を形成する構造において基本的に同じであり、図1において同じ構成要素には同一符号を付している。
図1において、前面板22には、透明な前面ガラス基板1上に放電ギャップをあけて平行に対向する順次表示用の走査電極2と放電の維持信号を入力するための維持電極3とで対をなしてストライプ状にいわゆる行電極にあたる表示電極4が複数対形成されている。この走査電極2および維持電極3は、それぞれITO(Indium−Tin Oxide)やSnO等からなる透明電極2a、3aと、この透明電極2a、3aに電気的に接続された、例えば、銀等の厚膜や、また例えば、アルミニウム(Al)薄膜あるいはクロム(Cr)−銅(Cu)−クロム(Cr)の積層薄膜による補助電極(バス電極とも言う)2b、3bとから構成されている。また、隣り合う維持電極3と走査電極2の対間に、表示面のコントラストを高めるため、ブラックストライプ(ブラックマトリクスとも言う)となる遮光層(BS膜とも言う)5を必要に応じて形成することもある。そして、前面ガラス基板1には、複数対の表示電極4群を覆うように低融点ガラスからなる誘電体層6が形成され、その誘電体層6上にはMgOからなる保護膜7が形成され、これらの各要素により前面板22が構成されている。なお、表示電極4の補助電極(バス電極とも言う)2b、3bは、前面ガラス基板1上に透明電極2a、3aを形成後、コントラスト向上のため、先に暗色導電層を形成し、次いで所定の導体材料で導体層を形成する2層構造にしてもよい。
上記前面ガラス基板1に対向配置される背面ガラス基板8上には、前面ガラス基板1上の表示電極4と直交する方向に、下地誘電体層9で覆われて複数のいわゆる列電極にあたる表示データ信号を入力するためのデータ電極(アドレス電極とも言う)10がストライプ状に形成されている。このデータ電極10上の下地誘電体層9の上には、データ電極10と並行してストライプ状の複数の隔壁11が配置され、隔壁11間の側面および下地誘電体層9の表面上にR(red:赤色)、G(green:緑色)、B(blue:青色)の3色を発光する蛍光体を塗布して蛍光体層12R、12G、12Bが形成されて、背面板23が構成されている。
そして、上記構成の前面板22と背面板23とは、走査電極2および維持電極3からなる行電極にあたる表示電極4と列電極にあたるデータ電極10とが直交するように、微小な放電空間(または、放電セル)24を挟んで対向配置されるとともに、周囲が封止され、例えば真空度1×10−4Pa程度の圧力で高真空排気した後、放電空間24には、放電ガスとして、ネオン(Ne)とキセノン(Xe)の混合ガスが所定の圧力で充填されている。例えば、放電ガスとして、90体積%ネオン(Ne)−10体積%キセノン(Xe)の混合ガスを圧力66.5kPa(500Torr)で封入している。また、放電空間24は、隔壁11によって複数の区画に仕切ることにより、表示電極4とデータ電極10との交点が位置する複数の放電セルが設けられ、各放電セルには、前述したように青色、緑色および赤色の各蛍光体層12B、12G、12Rが順次配置されてPDPパネル21が構成される。そして、維持電極3および走査電極2、データ電極10に所定の信号の電圧パルスを印加することにより、封入された希ガスが励起され紫外線を放出し、その紫外線により下地誘電体層9、および隔壁11上に設けられた蛍光体層12B、12G、12Rが可視光を励起発光し、情報を表示することができる。なお、このようなPDPを駆動する場合、任意のタイミングにおいて同じ駆動波形が全ての維持電極3に印加されるので、隣接して配置された維持電極3は前面基板1上で互いに接続されている。
次に、PDPの製造方法の全体について簡単に説明する。
まず、前面ガラス基板1上に表示電極4の走査電極2および維持電極3をそれぞれ構成する透明電極2a、3aを形成した後、走査電極2および維持電極3を透明電極2a、3aとともにそれぞれ構成する補助電極2b、3bと遮光層5を形成する。ここで、補助電極2b、3bは、透明電極2a、3a上にコントラスト向上のために暗色導電層と、その上に所定の導電体で導電層とで構成する2層構造で形成する方法も可能である。これらの形成方法については後述する。次に、透明電極2a、3a、補助電極2b、3bおよび遮光層5を覆うように前面基板1上にガラスペーストをスクリーン印刷法等を用いて塗布した後、所定温度で所定時間(例えば560℃で20分)焼成することによって所定の厚み(約20μm)となるように誘電体層6を形成する。誘電体層6を形成するときに使用するガラスペーストとしては、例えば、PbO(70wt%)、B(15wt%)、SiO(10wt%)、およびAl(5wt%)と有機バインダ(例えば、α−ターピネオールに10%のエチルセルローズを溶解したもの)との混合物が使用される。ここで、有機バインダとは樹脂を有機溶媒に溶解したものであり、エチルセルローズ以外に樹脂としてアクリル樹脂、有機溶媒としてブチルカービトール等も使用することができる。さらに、こうした有機バインダに分散剤(例えば、グリセルトリオレエート)を混入させてもよい。また、ペーストを用いてスクリーン印刷する代わりに、成型されたフィルム状の誘電体前駆体をラミネートして焼成することによって形成してもよい。
次に、誘電体層6上に保護層7を形成する。保護層7は酸化マグネシウムからなり、真空蒸着法等の成膜プロセスにより、保護層7が所定の厚み(約0.5μm)となるように形成する。
このような方法により、前面ガラス基板1上に、構造物である走査電極2、維持電極3、遮光層5、誘電体層6、保護層7を形成して前面板22が作製される。
また、背面ガラス基板8上にデータ電極10をストライプ状に形成する。具体的には、背面ガラス基板8上に、データ電極10の材料、例えば感光性Agペーストを用い、スクリーン印刷法等により膜を形成し、その後、フォトリソグラフィー法等によってパターニングし、焼成することで形成することができる。
次に、以上のようにして形成したデータ電極10を覆うように下地誘電体層9を形成する。下地誘電体層9は、例えば、鉛系のガラス材料を含むガラスペーストを、例えば、スクリーン印刷で塗布した後、所定温度、所定時間(例えば560℃で20分)焼成することによって、所定の層の厚み(約20μm)となるように形成する。また、ガラスペーストをスクリーン印刷する代わりに、成型されたフィルム状の下地誘電体層前駆体をラミネートして焼成することによって形成してもよい。
次に、隔壁11を例えばストライプ状に形成する。隔壁11は、Al等の骨材とガラスフリットとを主剤とする感光性ペーストをスクリーン印刷法やダイコート法等により成膜し、フォトリソグラフィー法によりパターニングし、焼成することで形成することができる。または、例えば、鉛系のガラス材料を含むペーストを、例えば、スクリーン印刷法により所定のピッチで繰り返し塗布した後、焼成することによって形成してもよい。ここで、隔壁11の間隙の寸法は、例えば32インチ〜50インチのHD−TVの場合、130μm〜240μm程度である。
そして、隔壁11と隔壁11との間の溝には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)に発光する蛍光体層12R、12G、12Bを形成する。これは、各色の蛍光体粒子と有機バインダとからなるペースト状の蛍光体インキを塗布し、これを400〜590℃の温度で焼成して有機バインダを焼失させることによって、各蛍光体粒子が結着してなる蛍光体層12R、12G、12Bとして形成する。
このような方法により、背面ガラス基板8上に、構造物であるデータ電極10、下地誘電体層9、隔壁11、蛍光体層12R、12G、12Bを形成して背面板23が作製される。
続いて、蛍光体層12R、12G、12B等の構造物を背面ガラス基板8に形成した背面板23の周辺部に低融点ガラスフリットを塗布して乾燥させ、この背面板23と保護層7等を前面ガラス基板1に形成した前面板22とを対向配置して加熱処理を行うことにより、前面板22と背面板23とを低融点ガラスフリットにより封着する。その後、前面板22と背面板23との間の放電空間内を高真空(例えば1.1×10−4Pa)に排気し、放電空間に放電ガスを封入して封じ切ることにより、PDP21が製造される。
次に、前面ガラス基板1上に補助電極2b、3bおよび遮光層5を形成する方法の工程について図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態におけるPDPの前面板22を製造するときの各工程における前面板22の状態を示す断面図である。ここでは、透明電極上に形成された暗色導電層とその上に形成された導電層とからなる2層構造の補助電極2b、3b、および遮光層5の形成法について説明する。
図2において、まず、スパッタリング法により前面ガラス基板1上のほぼ全面にITO膜を形成した後、エッチングによりパターニングすることにより、図2(a)に示すように所定のパターン(ストライプ状)の透明電極2a、3aを形成する。
次に、図2(b)に示すように、スクリーン印刷法を利用して補助電極2b、3bとなる材料を透明電極2a、3aを覆うように前面ガラス基板1のほぼ全面に塗布することにより、暗色導電層となる第1のペースト層15および導電層となる第2のペースト層16を順次積層形成する。第1のペースト層15および第2のペースト層16はともに感光性を有している。第1のペースト層15は黒色顔料、無機バインダおよび感光性樹脂成分を含む感光性ペーストを用いて形成され、第2のペースト層16はAg等の導電性材料、無機バインダおよび感光性樹脂成分を含む感光性ペーストを用いて形成される。また、黒色顔料として例えば、酸化ルテニウムやルテニウム複合酸化物のような導電性材料を用いることができる。導電性のない黒色顔料を用いる場合には、さらにAg等の導電性材料を含ませればよい。そして、無機バインダとして例えばガラスフリットを使用することができる。
次に、図2(c)に示すように、補助電極2b、3bのパターンに対応した所定の開口部14を有するフォトマスク13を用いて第1のペースト層15および第2のペースト層16を露光する。続いて、現像することによりパターニングした後、600℃程度の温度で焼成することにより、図2(d)に示すように透明電極2a、3a上に補助電極2b、3bが形成される。遮光層5についても同様に、黒色顔料、無機バインダおよび感光性樹脂成分を含む感光性ペーストを前面ガラス基板1上に塗布して感光性材料層を形成し、遮光層5のパターンに対応した所定の開口部を有するフォトマスクを用いて感光性材料層を露光して現像し、600℃で焼成することにより形成される。
なお、上述した方法では、第1のペースト層15および第2のペースト層16はともに感光性を有する材料を使用しているが、第1のペースト層15および第2のペースト層16用の材料についてはともに非感光性の材料を用いて前面ガラス基板1のほぼ全面に図2(b)に示すように塗布した後、さらに感光性を有するレジスト膜を全面に塗布してから、図2(c)、および図2(d)の工程、すなわち、感光性材料層をフォトマスクを用いて露光および現像することによりフォトレジストをパターニングし、さらにパターニングされたフォトレジストをマスクとして、湿式または乾式のエッチング法によって非感光性の構造物用材料の層をパターニングし、基板の全領域にわたって連続する複数の構造物を形成する工程を行うことも可能である。
また、図示していないが、遮光層5については、図2(d)に示した構成要素、すなわち透明電極2a、3a、補助電極2b、3b等の構造物を形成後に、前面ガラス基板1のほぼ全面に感光性を有する遮光層5用材料を塗布するか、または非感光性の遮光層5用材料に続いて感光性を有するレジスト膜を塗布して露光、パターニングすることにより形成することができる。
上記の説明は、複数枚のフォトマスクを使用するような分割露光を必要としない通常のサイズのPDPの前面ガラス基板1への補助電極2b、3bおよび遮光層5を形成する工程に対するものである。表示領域のサイズが100インチを超えるような大画面のPDPの前面ガラス基板1に補助電極2b、3bおよび遮光層5を形成する場合、背景技術として述べたように、複数の領域のフォトマスクに分割して、それぞれの分割領域で露光を行う分割多重露光を用いる方法が必要になる。
以下に、本発明の実施の形態における表示領域のサイズが100インチを超えるような大画面のPDPの前面ガラス基板1へ分割多重露光により補助電極2b、3bおよび遮光層5を形成する方法について、図3、図4を用いて説明する。図3(a)は本発明の実施の形態において2枚に分割して分割多重露光に用いるフォトマスクの例を示す平面図、図3(b)は本発明の実施の形態において2枚に分割したフォトマスクを用いて分割多重露光により基板上に形成されたパターンの例を示す平面図、図4は本発明の実施の形態においてフォトマスク内に描かれたストライプ状の構成要素の概略形状を例示する平面図である。
図3において、PDPの前面ガラス基板1の構成要素、すなわち走査電極2と維持電極3からなる表示電極4を構成する補助電極2b、3bや遮光層5等のストライプ状の構造物である構成要素を形成するのに必要なフォトマスクを、図3(a)に示すように2枚のマスク13c、13dに分割している。ここでは、前面ガラス基板1に形成するストライプ状の構成要素を補助電極2b、3bとして説明するが、遮光層5の場合も同様に形成できる。2枚のマスク13c、13dにはそれぞれの構成要素である補助電極2b、3bの形状に対応する開口部14c、開口部14dがそれぞれ重なり部の領域Dを有して形成されている。左側のA領域のマスク13cを前面ガラス基板1の中心を通る中間線であるC−C線に合わせて載置して露光パターニングすることにより、開口部14cに対応する構成要素である補助電極2b、3bの左側部分が形成される。さらに、右側のB領域のマスク13dをC−C線と重なり部の領域Dを合わせて載置して露光パターニングすることにより、開口部14dに対応する構成要素である補助電極2b、3bの右側部分が形成され、図3(b)に示すような走査電極2と維持電極3からなる表示電極4を構成する補助電極2b、3bが連続するパターンとして前面ガラス基板1に形成される。このとき、C−C線を中心にした所定の幅の領域Dにおいてマスク13cの開口部14cとマスク13dの開口部14dが重なるようになっている。なお、図3(a)に示した2枚のマスク13c、13dには補助電極2b、3bの電極端子部17c、17dに対応する部分も描いてあるが、遮光層5の形成に用いるマスクの場合にはこの部分は必要ない。
具体的には、本発明の実施の形態における表示領域のサイズが100インチを超えるような大画面のPDPの製造に際しては、図2、図3に示したように、あらかじめ感光性を有する材料を用いて前面ガラス基板1上全面に形成された暗色導電層となる第1のペースト層15および導体層となる第2のペースト層16をA領域とB領域とに分割し、A領域は開口部14cを有するフォトマスク13cで露光した後、B領域は開口部14dを有するフフォトマスク13dで露光する。このとき、B領域を先に露光し、次にA領域を露光してもよい。また、ともに非感光性の第1のペースト層15および第2のペースト層16を塗布した後に、感光性を有するレジスト膜を塗布してから、A領域とB領域とで分割露光することもできる。
そして、このような2枚のフォトマスク13c、13dをそのまま用いて補助電極2b、3b等のストライプ状の構造物である構成要素を分割多重露光により形成すると、使用するレジスト等の感光性を有する材料がネガ型の場合、領域Dの部分において形成されるストライプ状の構成要素の所定の幅(例えば100μm程度)が他の部分よりも太くなって、前面ガラス基板1には外観的に、重なり合う領域Dの部分に周囲よりも暗い筋が入っているように見え、一方、ポジ型のレジスト等の感光性を有する材料を使用する場合は、領域Dの部分において形成されるストライプ状の構成要素の線幅が他の部分よりも細くなって、重なり合う領域Dの部分に周囲よりも明るい筋が入っているように見えて外観不良や表示不良になることは既に背景技術の説明において述べた。なお、重なり合う領域Dの部分で形成されるストライプ状の構成要素の線幅が他の部分よりも太くなる、あるいは細くなる度合いは1〜5%程度である。なお、図3では、フォトマスク13cおよびフォトマスク13dにおける、それぞれの開口部14cおよび開口部14dを黒い太線で描いて示しているが、マスクの外観を概略的に理解できるように便宜的に描画したものでる。実際には、ネガ型レジスト等の感光性を有する材料を使用する場合は、開口部14cおよび開口部14dを白抜きパターンにし、開口部以外は黒く描画した方が現実のマスクのパターンらしくなる。
そして、上述のような外観不良の発生を抑えるために、本発明の実施の形態における表示領域のサイズが100インチを超えるような大画面のPDPでは、前面ガラス基板1へ分割多重露光によりストライプ状の構成要素を形成するのに用いるフォトマスクは、ストライプ状の構成要素に対応する開口部の領域D側の端部形状を、例えば、図4(a)〜図4(d)に例示するような形状に設計している。
図4(a)〜図4(d)に例示したパターンは、本発明の実施の形態における表示領域のサイズが100インチを超えるような大画面のPDPのそれぞれ補助電極2b、3b、または遮光層5等のストライプ状の構造物、すなわち構成要素に対応する開口部の1本のみを前面ガラス基板1に分割多重露光で形成するのに用いるフォトマスクについてC−C線および領域Dの近傍を拡大して模式的に示している。図4(a)はフォトマスクの開口部の端部形状を構成要素の一方の端面側から切り欠いて尖らせた突出形状に、図4(b)はフォトマスクの開口部の端部形状を構成要素の両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状に、図4(c)はフォトマスクの開口部の端部形状を構成要素の一方の端面側から2段に切り欠いて尖らせた突出形状に、図4(d)はフォトマスクの開口部の端部形状を凸字形状にして領域Dで重ね合わせた例である。最初に領域Aのフォトマスク13cで開口部14cに対応する構成要素のパターンを露光し、次いで領域Bのフォトマスク13dで開口部14dに対応する構成要素のパターンを露光するので、隠れて見えない構成要素に相当する開口部のパターン部分を点線でそれぞれ示している。なお、ネガ型レジストに使用するフォトマスクの場合、図4中でハッチングを施したそれぞれの開口部14c、14dが露光用の光を透過し、他の部分は光を透過しない。また、上記では、「切り欠く」の表現を用いたが、「切り欠く」に代えて「切り出す」または「切り落とす」の表現としてもよい。
既に述べたが、ネガ型のレジストを用いて、A領域である開口部14cを有するフォトマスクとB領域である開口部14dを有するフォトマスクを領域Dで重なり合うように分割多重露光してストライプ状の構成要素を形成すると、図4中の領域Dの上下部分に破線で示すように、ストライプ状のパターンの幅が他の部分よりも太くなる突起形状18a、18bが生じるので、本発明では、ストライプ状の構成要素に対応する開口部14cおよび開口部14dの領域D側の端部をそれぞれ図4(a)〜図4(d)に例示したような形状に切り欠いたパターンを有するフォトマスクを用い、切り欠いた端部の重ね合わせの度合いを変化させて、突起形状18a、18bの生じる度合いを可能な限り抑えたストライプ状の構造物である構成要素を形成している。
これにより、前面ガラス基板1上に形成されたストライプ状の構造物、すなわち構成要素には突起形状18a、18bが発生しないか、発生したとしても非常に小さくなるので、目立たなくなり、人間の目では検知できず外観ムラ、表示ムラといった外観不良の発生を抑制することが可能になる。なお、ストライプ状の構成要素に対応する開口部14cおよび開口部14dの領域D側の端部形状は、図4(a)〜図4(d)に例示した形状に限定されることはなく、部分的に領域D側の端部を切り欠いていれば、他の形状であってもよい。
ストライプ状の構成要素に対応する開口部14cおよび開口部14dの領域D側で切り欠いた端部の重ね合わせの度合いを変化させることにより、発生する突起形状18a、18bの生じる度合いを抑えられることを上述したが、その方法について、図5、図6、図7を用いて説明する。図5は図4(a)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を一方の端面側から切り欠いて尖らせた突出形状の重ね合わせの度合いにより突起形状の生じる度合いが変化する様子を示す図であり、図6は図4(b)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状の重ね合わせの度合いにより突起形状の生じる度合いが変化する様子を示す図である。図7は図4(c)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を構成要素の一方の端面側から2段に切り欠いて尖らせた突出形状の重ね合わせの度合いにより突起形状の生じる度合いが変化する様子を示す図である。ここでは突起形状18a、18bが発生するとしたが、これらの2重露光に起因するものほかに、位置合わせずれによる線幅太りも発生する。
最初に、構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を一方の端面側から切り欠いて尖らせた突出形状を重ね合わせる場合について説明する。図5において、ハッチングを施したストライプ状の構成要素に対応するフォトマスクの開口部の平均線幅をtとし、切り欠く部分の長さをLとし、A領域である開口部14cを有するフォトマスクとB領域である開口部14dを有するフォトマスクがそれぞれのパターンが重なり合う領域Dの長さをdとする。
まず、領域Aのフォトマスク13cで開口部14cに対応する構成要素のパターンが露光された状態で、開口部14c対応する構成要素と領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとが重なり合わず、線EFで互いに接するように配置して露光・パターニング処理すると、図5(a)に示したような構成要素が形成される。この場合、d=0であり、突起形状は発生せず外観的な問題はないが、構成要素が電極の場合、線EFにおける接続の信頼性が低く、問題になる。次に、開口部14c対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとが、図5(b)に示したように、L<d<2Lの関係を満たして、E、F、G、Hで重なり合う場合、2種類の曲線からなる突起形状18a、18bが発生する。そして、図5(c)に示したように、d=2Lの関係を満たして開口部14cに対応する構成要素と領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとがE、F、G、Hで重なり合う場合、部分楕円状の突起形状18a、18bが発生する。さらに、重なりが大きくなって、d>2Lになると、C−C線部に突出部を有した突起形状18a、18bが発生する。なお、位置合わせずれにより線幅太りが発生する場合も同様である。
具体的な補助電極2bと補助電極3bの線幅tは例えば100μm程度であり、その配列ピッチ(補助電極2bと補助電極3bの中心間距離)は例えば300μm〜600μm程度である。また、分割多重露光して形成されるストライプ状の構成要素の重なり合う領域Dの上下部分に生ずる突起形状18a、18bの高さと幅をそれぞれh、wとすると、フォトエッチング工程に使用する露光光源の波長をλとしたとき、h、wはそれぞれλ、t、d、Lの関数となる。そして、突起形状18a、18bが外観的に不良にならないレベルにあるときのdとLとの関係が経験的に求められている。すなわち、d=Lの場合、接続不良の可能性が残り、d>2Lでは突起形状18a、18bでC−C線部に生ずる突出部が大きくなり、外観に違和感が認められるようになる。したがって、試作実験の結果から1.0L<d<2.0Lの範囲で重ね合わせるまでが外観的に違和感がほとんどなく、許容できるレベルである。また、開口部の平均線幅tと切り欠く部分の長さLについては、0.3t<L<8tを満たしていることが望ましい。以上述べたことは、位置合わせずれによる線幅太りの場合も同様である。
なお、図4(a)および図5(a)〜図5(d)には、領域Aのフォトマスク13cで開口部14cのパターンに対応する構成要素、すなわち構造物の上方側端面を切り欠き、領域Bのフォトマスク13dで開口部14dのパターンに対応する構成要素の下方側端面を切り欠いているが、それぞれ逆側の端面を切り欠く構成であってもよい。
続いて、図4(b)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状を重ね合わせる場合について、図6を用いて説明する。図6において、図5と同様にストライプ状の構成要素に対応する開口部の平均線幅をtとし、切り欠く部分の長さをLとし、A領域である開口部14cを有するフォトマスクのパターンとB領域である開口部14dを有するフォトマスクのパターンがそれぞれ重なり合う領域Dの長さをdとする。
まず、領域Aのフォトマスク13cで開口部14cに対応する構成要素のパターンが露光された状態で、開口部14c対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとが重なり合わず、点Pで互いに接するように配置して露光・パターニング処理すると、図6(a)に示したような構成要素が形成される。この場合、d=0であり、突起形状は発生しないが、外観的には明るい筋状の縦縞が現れるのみならず、構成要素を電極にする場合、点における接続の信頼性が低く、問題になる。次に、開口部14cに対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとが、図6(b)に示したように、d<Lの関係を満たして、P、Q、R、Sで重なり合う場合、凹面状に窪んだ突起形状18a、18bが発生する。続いて、図6(c)に示したように、d=Lの関係を満たして、P、Q、R、Sで重なり合う場合、曲線のないほとんど直線状の突起形状18a、18bが発生する。次に、図6(d)に示したように、d>Lの関係を満たして開口部14cに対応する構成要素と領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとがP、Q、R、Sで重なり合う場合、2種類の曲線からなる突起形状18a、18bが発生する。そして、図6(e)に示したように、d=2Lの関係を満たして開口部14cに対応する構成要素と領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとがP、Q、R、Sで重なり合う場合、部分楕円形状をした突起形状18a、18bが発生する。さらに、重なりが大きくなって、d>2Lになると、図6(f)に示したように、突出部を有した突起形状18a、18bが発生するが、フォトマスクのパターンの重なり合う部分の面積が増えて、接続の信頼性が向上する。なお、位置合わせずれにより線幅太りが発生する場合も同様である。
構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部の端部形状を両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状を重ね合わせる場合も、分割多重露光して形成されるストライプ状の構成要素の重なり合う領域Dの上下部分に生ずる突起形状18a、18bの高さと幅をそれぞれh、wとし、フォトエッチング工程に使用する露光光源の波長をλとしたとき、h、wもそれぞれλ、t、d、Lの関数となる。そして、突起形状18a、18bが外観的に不良にならないレベルは、試作実験の結果から経験的に図6(b)と図6(f)に示した間にある範囲である。具体的には、d=2Lを挟んで、0.8L<d<2.5Lの関係を満たす範囲にあるときが突起形状18a、18bが外観的に目立たず好ましい。特に、突起形状は生じているものの、パネル全体を眺めて違和感を覚えないd=2Lのときは、突起形状が直線状になって最も目立たないd=Lのときよりも接続の信頼性が高く最も好ましい。d=2.5Lを超えると、突起形状18a、18bでC−C線部に生ずる突出部が大きくなり、外観に違和感が認められるようになる。したがってdとLについて、0.8L<d<2.5Lの範囲に設定することが望ましい。また、開口部の平均線幅tと切り欠く部分の長さLについては、0.3t<L<8tを満たしていることが望ましい。以上述べたことは、位置合わせずれによる線幅太りの場合も同様である。
また、図4(c)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を一方の端面側から2段に切り欠いて尖らせた突出形状で構成する場合は、突起形状18a、18bの発生に関してフォトマスクのA領域とB領域とがそれぞれ重なり合う領域Dの長さd、および切り欠く部分の長さLの間には、図4(a)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を一方の端面側から切り欠いて尖らせた突出形状の場合と、図4(b)に示した構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンの端部形状を両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状を重ね合わせる場合の両方の特徴を兼ね備えている。フォトマスクの開口部のパターンの端部形状を一方の端面側から2段に切り欠いて尖らせた突出形状で構成する場合について、図7を用いて説明する。
まず、図示していないが、領域Aのフォトマスク13cで開口部14cに対応する構成要素のパターンが露光された状態で、開口部14cに対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとが重なり合わず、それぞれ線TU、線WXで互いに接するように配置して露光・パターニング処理する場合はd=0であり、突起形状は発生しない。しかし、この場合外観的には明るい筋状の縦縞が現れるのみならず、構成要素を電極にする場合、線接触部における接続の信頼性が低く、問題になる。次に、図7において、開口部14cに対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとが、図7(a)に示したように、d<Lの関係を満たして、それぞれの突出形状が部分的に重なり合う場合、重なり合った部分の端面部に小さく部分楕円形状に膨らんだ突起形状18a、18bが発生するが、重なりのない部分は窪んだ形状になっている。続いて、図7(b)に示したように、d=Lの関係を満たして、それぞれの突出形状が重なり合う場合、重なり合った部分の端面部に部分楕円形状に膨らんだ突起形状18a、18bが発生する。次に、図7(c)に示したように、d>Lの関係を満たして開口部14cに対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとがT、U、V、W、X、Yで重なり合う場合、2種類の曲線からなる突起形状18a、18bが発生する。そして、d=2Lの関係を満たして開口部14cに対応する構成要素のパターンと領域Bのフォトマスク13dの開口部14dとがT、U、V、W、X、Yで重なり合う場合、図7(d)に示すように、部分楕円形状をした突起形状18a、18bが発生する。さらに、重なりが大きくなって、d>2Lになると、図7(e)に示すように、突出部を有した突起形状18a、18bが発生するが、フォトマスクのパターンの重なり合う部分の面積が増えて、接続の信頼性が向上する。したがって、構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部の端部形状を一方の端面側から2段に切り欠いて尖らせた突出形状で構成して重ね合わせる場合も、構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部の端部形状を両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状で構成して重ね合わせる場合と類似した形状の突起形状18a、18bを有する構成要素が形成されることが判る。なお、位置合わせずれにより線幅太りが発生する場合も同様である。
そして、構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部の端部形状を両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状で重ね合わせる場合と同様に、分割多重露光して形成されるストライプ状の構成要素の重なり合う領域Dの上下部分に生ずる突起形状18a、18bの高さと幅をそれぞれh、wとし、フォトエッチング工程に使用する露光光源の波長をλとしたとき、h、wもそれぞれλ、t、d、Lの関数となる。そして、突起形状18a、18bが外観的に不良にならないレベルは、試作実験の結果から経験的に図7(a)と図7(e)に示した間にある範囲である。具体的には、0.8L<d<2.5Lの関係を満たす範囲にあるときが突起形状18a、18bが外観的に目立たず好ましい。特に、d=2Lのときは、突起形状が一様であり、パネル全体を眺めて違和感を覚えず、接続の信頼性の高い状態となるので、最も好ましい。d=2.5Lを超えると、突起形状18a、18bでC−C線部に生ずる突出部が大きくなり、外観に違和感が認められるようになる。したがってdとLについて、0.8L<d<2.5Lの範囲に設定することが望ましい。また、開口部の平均線幅tと切り欠く部分の長さLについても同様に、0.3t<L<8tを満たしていることが望ましい。これらの内容は、位置合わせずれによる線幅太りの場合も同様である。
また、図4(d)に示した開口部の端部形状を凸字形状で構成する場合は、突起形状18a、18bの発生に関してフォトマスクのA領域とB領域とがそれぞれ重なり合う領域Dの幅d、および切り欠く部分の長さLの間には、図4(b)に示した開口部の端部形状を構成要素の両端面側から切り欠いて尖らせて構成した突出形状、および図4(c)に示した一方の端面側から2段に切り欠いて尖らせた突出形状で構成した突出形状の場合と同様の関係があるが、ここでは詳しい説明を省略する。
また、図4に示した、本発明の実施の形態における表示領域のサイズが100インチを超えるような大画面のPDPのそれぞれ補助電極2b、3b、または遮光層5等のストライプ状の構造物、すなわち構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部の端部形状のパターンは全て直線で構成しているが、図8に示すように、端部形状のパターンを曲線で構成してもよい。図8(a)、(b)は、本発明の実施の形態においてフォトマスク内に描かれたストライプ状の構成要素の概略形状の別の例を示す平面図である。図8(a)が図4(b)に、また図8(b)が図4(d)にそれぞれ対応しているが、図4(a)、図4(c)に対応してそれぞれ直線で切り欠いた部分を曲線で構成することもできる。なお、図8(a)の曲線は部分楕円状、図8(b)の曲線は複数の曲率を有する構成になっているが、本発明のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクのパターンはこれらに限定されるものではない。試作実験によれば、楕円状の端部形状のパターンを有するフォトマスクを用いて形成した場合が、最も好ましい結果であった。また、図8(a)に示した例の場合、ストライプ状の構成要素の上方側端面または下方側端面を切り欠くとき、切り欠く線が各端面と交点ではなく接点を有している。
なお、図4(b)、図4(d)、図6、図8に示した重なりのある部分の端部形状を開口部14c、開口部14dの長手方向の中心線に対して対称な形状を例に挙げて説明したが本発明はこれに限定されることはなく、例えば端部の中心にある先端が長手方向の中心線からずれた位置にくる場合を含めて、非対称な形状であってもよい。
さらに、図4、図5、図6、図7、図8に示した重なりのある部分の端部形状について切り欠き長さLをそれぞれのフォトマスクで同じ長さとしているが、異なっていてもよい。
また、上記の図4、図5、図6、図7、図8を用いた本発明の実施の形態における大画面のPDPの前面ガラス基板1に分割多重露光で形成するのに用いるフォトマスクの開口部の領域D近傍の互いに重なり合う端部の形状の説明は、ネガ型のレジストを用いて製造する場合の例であった。しかしながら、ネガ型ではなくポジ型のレジストを用いる場合は、A領域の開口部14cとB領域の開口部14dの重なり合う領域Dで、前面ガラス基板1に形成されるストライプ状の構成要素である構造物の線幅は細くなり、突出形状ではなくストライプ状のパターンの幅が他の部分よりも細くなる凹面形状が生じるのであるが、凹面形状の発生に関してはフォトマスクのA領域とB領域とがそれぞれ重なり合う領域Dの長さd、および切り欠く部分の長さLの間には、上述したのと同様の関係が認められる。ここでは詳しい説明を省略する。ただ、図4、図5、図6、図7に示したネガ型のレジスト用の構成要素を形成するためのフォトマスクの開口部のパターンではハッチングを施した部分が露光用の光を透過するのに対し、ネガ型のレジスト用のフォトマスクの開口部のパターンでは、図4、図5、図6、図7中でハッチングを施した部分が光を透過しないことに注意を要する。
以上説明したように、本発明により、複数のフォトマスクを使用して分割多重露光により大型のPDPを製造する場合でも、外観不良や表示不良の発生を抑制できるプラズマディスプレイパネルおよびその製造方法を提供することができる。
なお、上記説明ではPDPについて説明したが、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、FEDディスプレイ、SEDディスプレイ等のようなフラットディスプレイパネルを製造する場合に適用することができ、同様の効果を得ることができる。
以上の説明から明らかなように本発明によれば、補助電極等を分割露光で形成する際につなぎ目が目立たないようにすることができ、大型のプラットディスプレイパネルの製造に用いることができる。
本発明の実施の形態におけるAC−PDPの一部を拡大して構造を示す分解斜視図 本発明の実施の形態におけるPDPの前面板を製造するときの各工程における前面板の状態を示す断面図 (a)は本発明の実施の形態において2枚に分割して分割多重露光に用いるフォトマスクの例を示す平面図(b)は本発明の実施の形態において2枚に分割したフォトマスクを用いて分割多重露光により基板上に形成されたパターンの例を示す平面図 本発明の実施の形態においてフォトマスク内に描かれたストライプ状の構成要素の概略形状を例示する平面図 図4(a)に示した開口部の端部形状を構成要素の一方の端面側から切り欠いて尖らせた突出形状の重ね合わせの度合いにより突起形状の生じる度合いが変化する様子を示す図 図4(b)に示した開口部の端部形状を構成要素の両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状の重ね合わせの度合いにより突起形状の生じる度合いが変化する様子を示す図 図4(c)に示した開口部の端部形状を構成要素の両端面側から切り欠いて尖らせた突出形状の重ね合わせの度合いにより突起形状の生じる度合いが変化する様子を示す図 本発明の実施の形態においてフォトマスク内に描かれたストライプ状の構成要素の概略形状の別の例を示す平面図 従来の交流面放電型PDPの構造を示す斜視図 (a)は2枚に分割して分割多重露光に用いるフォトマスクの例を示す平面図(b)は2枚に分割したフォトマスクを基板上に配置した状態を示す平面図(c)は2枚に分割したフォトマスクを用いて分割多重露光により基板上に形成されたパターンの例を示す平面図 分割多重露光により生じた形成パターンが太くなる例を示す図
符号の説明
1 前面ガラス基板
2 走査電極
2a,3a 透明電極
2b,3b 補助電極
3 維持電極
4 表示電極
5 遮光層
6 誘電体層
7 保護層
8 背面ガラス基板
9 下地誘電体層
10 データ電極(アドレス電極)
11 隔壁
12R,12G,12B 蛍光体(層)
13a,13b,13c,13d フォトマスク
14a,14b,14c,14d 開口部
15 第1のペースト層(導電層)
16 第2のペースト層(暗色導電層)
18a,18b 突起形状
19a,19b,19c,19d 凹部
20a,20b 凹面形状
21 プラズマディスプレイパネル(PDP)
22 前面板
23 背面板
24 放電セル

Claims (16)

  1. 基板上にストライプ状の複数の電極が所定方向に対して平行に形成されたフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスクであって、ストライプ状の平行な複数の前記電極を分割露光またはステップ露光により形成するために複数に分割され、かつ、分割されたフォトマスクには前記電極の形状に対応する開口部がそれぞれ重なり部を有して形成されており、露光の際に前記重なり部では分割されたフォトマスクの前記開口部の端部が重なるようになっており、分割されたフォトマスクそれぞれの前記開口部の端部であって前記重なり部における開口部の端部の形状が、前記電極の前記所定方向に延びる側面に対応する前記開口部の端面のうち少なくとも一方の端面が切り欠かれた形状を有し、かつ設定された所定の幅で前記重なり部が形成され、
    切り欠かれた部分の長さをLとし、前記電極のパターンにおける平均線幅をtとするとき、前記平均線幅tは100μm程度であり
    0.3t<L<8t
    の関係を満足するように設定されていることを特徴とするフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  2. 前記分割されたフォトマスクそれぞれの前記開口部の端部であって前記重なり部における開口部の端部の形状が、一方のフォトマスクでは前記端面の一方のみが切り欠かれ、他方のフォトマスクでは前記端面の他方のみが切り欠かれた形状を有することを特徴とする請求項1に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  3. 切り欠かれた部分が一様な線であること特徴とする請求項2に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  4. 切り欠かれた部分が交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなること特徴とする請求項2に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  5. 前記分割されたフォトマスクそれぞれの前記開口部の端部であって前記重なり部における開口部の端部の形状が、両端面が切り欠かれた形状を有、切り欠かれた部分が2本の一様な線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなる突起形状、または凸字形の突起形状であることを特徴とする請求項1に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  6. 切り欠かれた前記端面は前記電極の長手方向の中心線に対して対称な形状を有することを特徴とする請求項5に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  7. 前記端面の一方のみが一様な線で切り欠かれているとき、前記切り欠かれた部分の長さをLとし、前記重なり部の長さをdとするとき
    1.0L<d<2.0L
    の関係を満足するように設定されていることを特徴とする請求項2に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  8. 前記端面の一方のみが交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線で切り欠かれているとき、または前記端面の両方が切り欠かれているときに、切り欠かれた部分の長さをLとし、前記重なり部の長さをdとするとき
    0.8L<d<2.5L
    の関係を満足するように設定されていることを特徴とする請求項に記載のフラットディスプレイパネルの製造に用いるフォトマスク。
  9. 基板上にストライプ状の複数の電極が所定方向に対して平行に形成されたフラットディスプレイパネルの製造方法において、
    基板上に形成した感光性材料層を複数の領域に分割し、各領域に対応したそれぞれのフォトマスクを用いて露光し、その後パターニングして焼成することで複数の前記電極を形成する際に、
    前記各領域に対応したフォトマスクには前記電極の形状に対応する開口部がそれぞれ重なり部を有して形成されており、露光の際に前記重なり部ではそれぞれの前記フォトマスクの前記開口部の端部が重なるようになっており、前記フォトマスクそれぞれの前記開口部の端部であって前記重なり部における開口部の端部の形状が、前記電極の前記所定方向に延びる側面に対応する前記開口部の端面のうち少なくとも一方の端面が切り欠かれた形状を有し、
    前記電極のパターンにおける平均線幅tは100μm程度であり、前記平均線幅tと切り欠かれた部分の長さLに関し、
    0.3t<L<8t
    の関係を満足するように設定され前記フォトマスクを用いて前記感光性材料層の前記各領域を露光することを特徴とするフラットディスプレイパネルの製造方法。
  10. 隣り合う前記領域に対応したフォトマスクそれぞれの前記開口部の端部であって前記重なり部における開口部の端部の形状が、一方のフォトマスクにおいては、前記端面の一方のみが切り欠かれた形状を有し、他方のフォトマスクにおいては、前記端面の他方のみが切り欠かれた形状を有した前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
  11. 切り欠かれた部分が一様な線からなる前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項10に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
  12. 切り欠かれた部分が交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなる前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項10に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
  13. 隣り合う前記領域に対応したフォトマスクそれぞれの前記開口部の端部であって前記重なり部における開口部の端部の形状が、両端面が切り欠かれた形状を有、切り欠かれた部分が2本の一様な線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線からなる突起形状、または凸字形の突起形状を有した前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
  14. 切り欠かれた前記端面が前記電極の長手方向の中心線に対して対称な形状を有した前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項13に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
  15. 前記端面の一方のみを一様な線で切り欠くとき、切り欠く部分の長さをLとし、前記重なり部の長さをdとするとき
    1.0L<d<2.0L
    に設定された前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項10に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
  16. 前記端面の一方のみが交点を有する複数の線あるいは1種以上の曲率を有する連続した線で切り欠かれているとき、または前記端面の両方を切り欠くときに、切り欠く部分の長さをLとし、前記重なり部の長さをdとするとき
    0.8L<d<2.5L
    に設定された前記フォトマスクを用いることを特徴とする請求項に記載のフラットディスプレイパネルの製造方法。
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