JPH0750247A - 露光装置 - Google Patents

露光装置

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JPH0750247A
JPH0750247A JP5195684A JP19568493A JPH0750247A JP H0750247 A JPH0750247 A JP H0750247A JP 5195684 A JP5195684 A JP 5195684A JP 19568493 A JP19568493 A JP 19568493A JP H0750247 A JPH0750247 A JP H0750247A
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玄 内田
Masamitsu Yanagihara
政光 柳原
Masao Takiguchi
雅夫 滝口
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70058Mask illumination systems

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画面合成方式で基板上の複数のショット領域
に露光する際に、レチクルに特別の工夫を施すことな
く、各ショット領域間の継ぎ部での線幅の変化、段差、
若しくは重ね合わせ誤差等を連続的に徐々に変化させ
る。 【構成】 基板上の第1のショット領域及び第2のショ
ット領域に幅δの部分が重なるようにパターン40及び
41を露光する。パターン40を露光する際に、レチク
ルブランドのブレードの投影像35AW及び35BWで
パターン40を囲み、パターン40をX方向に幅δだけ
移動させるのと同期して基板も対応する方向に移動す
る。この際に、パターン40の左側のエッジ部40aに
追従してブレード35BWをX方向に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
又は液晶表示デバイス等をフォトリソグラフィ工程で製
造する際に、画面合成方式でレチクルのパターンを感光
性の基板上に露光する際に使用して卓効ある露光装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路、液晶表示デバイス又は
薄膜磁気ヘッド等をフォトリソグラフィ工程で製造する
際に、フォトマスク又はレチクル(以下、「レチクル」
と総称する)のパターンをフォトレジストが塗布された
基板(ウエハ、ガラスプレート等)上に露光する露光装
置が使用されている。従来の露光装置としては、ステッ
プ・アンド・リピート方式で基板上の各ショット領域に
順次レチクルのパターンの縮小像を投影露光する縮小投
影型露光装置(ステッパー)が多用されていた。
【0003】図8は従来のこの種の露光装置を示し、露
光用光源としての超高圧の水銀ランプ1より射出された
光は、楕円鏡2により集光されミラー3を経て波長フィ
ルター4に導かれる。波長フィルター4では露光に必要
な波長域の露光光IL(一般的にはg線やi線の光)が
選択される。波長フィルター4を透過した露光光ILは
フライアイ・インテグレータ5に入射し、フライアイ・
インテグレータ5による多数の光源像からの露光光が重
畳的に、リレーレンズ8Aを介して均一な照度分布でレ
チクルブラインド6を照明する。
【0004】レチクルブラインド6は矩形の視野絞りを
構成しており、その開口部の大きさ及び位置は任意に設
定できるようになっている。レチクルブラインド6の開
口部を通過した露光光ILは、第2リレーレンズ8B、
ミラー7及びコンデンサーレンズ8Cを経てレチクル9
上を均一な照度分布で照明する。レチクルブラインド6
の配置面とレチクル9のパターン形成面とは共役であ
り、レチクルブラインド6の開口部の像が所定の倍率で
レチクル9上に結像される。従って、レチクルブライン
ド6の開口部の大きさ及び位置を設定することにより、
レチクル9上の任意の位置及び大きさの照明領域を選択
的に照明することができる。
【0005】レチクル9を透過した光束は、投影光学系
10を経て感光材が塗布された基板11上にレチクル9
のパターンを所定の倍率で縮小した像を結像する。基板
11としては、半導体集積回路ではウエハが用いられ、
液晶デバイスの場合はガラスプレートが使用される。基
板11は基板ステージ12の上に載置され、基板ステー
ジ12は投影光学系10の光軸方向、及びこの光軸に垂
直な面内で基板11の位置決めを行う。基板ステージ1
2上に移動鏡13が取り付けられ、外部のレーザー干渉
計からのレーザービームLB1を移動鏡13で反射する
ことによって、基板ステージ12の座標が常時モニター
され、このモニター結果に基づいて基板ステージ12が
駆動されている。通常、1回の露光動作では基板11の
露光面の全領域に露光することができない。そこで、1
回の露光が終了すると、基板ステージ12を2次元的に
ステッピングして基板11上の別のショット領域に露光
を行い、これを繰り返すことにより基板11の露光面の
全領域への露光を行う。
【0006】近年、半導体集積回路及び液晶デバイス等
においては、デバイスサイズが拡大の一途を辿ってい
る。半導体集積回路では従来15mm角の露光領域が用
いられてきたが、デバイスサイズの拡大により最近では
20mm角の露光領域を有する露光装置が使用されるよ
うになってきた。将来的にデバイスサイズは更に拡大す
るものと思われる。また、液晶デバイスの場合は、ポケ
ットテレビに代表されるような4〜5インチのデバイス
の他に、パソコン等に供される10インチクラスのデバ
イスも現れている。
【0007】これらの所謂ジャイアントデバイスに対応
するには、投影光学系の有効露光領域を拡大するのが一
つの手法であるが、装置が大型化すると共に、基板側の
平面度の限界のため焦点深度を基板の全面で許容値以内
に収めることがより困難になるという不都合があった。
この不都合を克服するために、画面合成の手法が提案さ
れている。この画面合成の手法は、1枚以上のレチクル
を用いて基板上の領域に1つのデバイスを露光する方法
である。この手法は既に液晶デバイス用のステッパでは
一般的に使用されている。図9を参照して画面合成の手
法を説明する。
【0008】図9(a)は基板11上に露光されたパタ
ーンの完成状態を示し、この図9(a)において、基板
11上には1個の大きなパターン25が形成されてい
る。しかしながら、1回の露光ではそのパターン25を
露光することができないため、この従来例ではそのパタ
ーン25を4個のパターン21〜24に分解する。そし
て、それら4個のパターン21〜24の原画パターンが
個別に形成された、図9(b)に示す4枚のレチクル9
A〜9Dを用いて露光を行う。更に、レチクル9A〜9
Dのパターン形成面において、転写すべきパターンの輪
郭の外周にそれぞれ枠状の遮光帯パターン26〜29が
形成されている。
【0009】尚、図9(b)に示すレチクル9A〜9D
のパターンをそのまま投影光学系10によってそれぞれ
基板11上に転写すると、この基板11にはレチクル9
A〜9Dの各パターンが反転した状態でのパターンが形
成されるため、図9(a)の基板11上のパターン21
〜24は、それぞれ反転する。従って、レチクル9A〜
9Dの実際のパターンは予め図9(b)に示すレチクル
9A〜9Dの各パターンをそれぞれ反転した状態で形成
されているが、図9(b)では、理解を容易にするため
に、投影光学系10が正立像を形成するものとして、図
9(b)のレチクル9A〜9Dのパターンを示してい
る。
【0010】図9(c)は、基板11上の第1のショッ
ト領域にパターン21を露光した状態を示し、図9
(d)は、図9(c)のパターン21を露光するときの
レチクル9A上の照明領域の設定状態を示す。図8のレ
チクルブラインド6は、2枚のL字型のブレードから構
成され、図9(d)にはそのレチクルブラインド6の投
影像6R、及びその2枚のブレードの投影像14R及び
15Rが示されている。これら2枚のブレードの投影像
14R及び15Rの内側のエッジ部は、レチクル9Aの
遮光帯26上に設定されている。この状態で、シャッタ
ー(図8では不図示)を一定時間開くことにより、図9
(c)で示される第1のショット領域にパターン21が
露光される。
【0011】これからも分かるように、基板11上に露
光されるパターンはレチクルブラインド6で制限された
領域内のパターンではなく、レチクル9A〜9D上に形
成された遮光帯26〜29の内側の領域のパターンであ
る。次に、基板11上の第2のショット領域にパターン
22を露光するには、レチクルをレチクル9Aからレチ
クル9Bに変更し、同時に基板ステージ12を所定の位
置に移動して同様に露光する。このときパターン21が
露光されている第1のショット領域に対して、パターン
22が露光される第2のショット領域を微小量だけ重ね
て露光を行う。これは、レチクル上のパターンの描画誤
差、投影光学系10のディストーション、基板ステージ
12の位置決め誤差等により、パターン21とパターン
22との間にギャップが発生するのを防ぐためである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の露光
装置においては、以下のような不都合がある。先ず第一
に、各ショット領域間の継ぎ目において、上に述べたよ
うに微小な部分ではあるがパターンの2重露光部が発生
するという不都合がある。この2重露光は、現像された
レジストのパターンに対して線幅の細り又は太りとなっ
て影響する。これは、製作されるデバイスの電気的な特
性に影響することも有り得る。
【0013】第2の不都合は、レチクルの描画誤差、投
影光学系のディストーション、及び基板ステージ12の
位置決め誤差に起因して、各ショット領域間の継ぎ目に
おいてパターンの横方向への段差が発生することであ
る。これも、製作するデバイスの電気的な特性、及び物
理的な特性に悪影響を及ぼす恐れがある。特に液晶ディ
スプレイのようなデバイスにおいては、μmオーダーの
段差であってもデバイスの表示特性に悪影響を及ぼす虞
がある。
【0014】第3の不都合は、複数台のステッパーを用
いて露光を行う場合に主に発生するものであるが、投影
光学系のディストーションに起因して重ね合わせの誤差
が各ショット領域間の継ぎ部でステップ的に変化するこ
とがある。この不都合は、液晶ディスプレイの場合には
より深刻である。特に、アクティブ・マトリックス液晶
デバイスの場合には、薄膜トランジスタの動作特性に影
響を与えるため、継ぎ部でのコントラストに直接影響を
与え、結果として表示品質の低下に結び付いてしまう。
【0015】これらの不都合を解決するために、特開昭
63−49218号公報において、パターンの接続部の
照明光量を台形状に減少させる減光手段(レチクルに重
ねてフィルターを配置するか、レチクルそのものにフィ
ルター膜の蒸着により減光特性を持たせたもの)を設け
て、その接続部の露光量を均一にする手法が開示されて
いる。しかしながら、半導体集積回路用や液晶ディスプ
レイ等を製造するために用いられる露光装置の場合に、
レチクルに特別のフィルターを張り付けたり、又はレチ
クルに近接してフィルターを配置すると、ゴミ等の異物
が発生し易くなるという不都合がある。更に、レチクル
の洗浄工程が複雑化することからも、現実的な手法とは
いい難い。
【0016】また、レチクルそのものの表面にフィルタ
ー膜を蒸着することも、レチクルの製造コストの上昇を
招いたり、レチクルのパターンの欠陥の増加を招いたり
して現実的ではない。本発明は斯かる点に鑑み、画面合
成方式で基板上の複数のショット領域に露光する際に、
レチクルに特別の工夫を施すことなく、各ショット領域
間の継ぎ部での線幅の変化、段差、若しくは重ね合わせ
誤差等を低減するか、又は連続的に徐々に変化させるこ
とによって、最終的に製造される素子のデバイス特性に
悪影響を及ぼさないような露光装置を提供することを目
的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明による露光装置
は、例えば図1〜図3に示すように、転写用のパターン
が形成されたマスク(9)を照明光で感光性の基板(1
1)側に照明する照明光学系(1〜5,7,8A〜8
C)と、その照明光によるマスク(9)上の照明領域
(51)を所定の形状に設定する視野絞り手段(34)
とを備え、基板(11)上の第1の領域(40)にマス
ク(9)のパターンの像を露光した後、基板(11)上
のその第1の領域と一部が重なる第2の領域(41)に
マスク(9)のパターンの像を露光することにより、基
板(11)上にマスク(9)上のパターンの像より大き
なパターンの像を露光する露光装置において、マスク
(9)を所定の方向に移動させるマスクステージ(3
7)と、このマスクステージの駆動と同期して基板(1
1)を所定の方向に移動させる基板ステージ(12)と
を有する。
【0018】そして、基板(11)上の第1の領域(4
0)又は第2の領域(41)にマスク(9)のパターン
の像を露光する際に、マスクステージ(37)及び基板
ステージ(12)を駆動して、それら第1の領域と第2
の領域との重複領域の幅に対応するマスク(9)上での
幅だけその照明領域(51)に対してマスク(9)を移
動させると共に、マスク(9)のパターンの像が基板
(11)上の所定の領域に露光されるようにそれら第1
の領域と第2の領域との重複領域の幅だけ基板(11)
を移動するようにしたものである。
【0019】この場合、視野絞り手段(34)を、マス
ク(9)のパターンの像の基板(11)への露光中にそ
の照明領域(51)の形状を変化できるように形成し、
基板(11)上のそれら第1の領域又は第2の領域にマ
スク(9)のパターンの像を露光する際に、マスク
(9)及び基板(11)がそれぞれ所定量だけ移動する
のと同期して、視野絞り手段(34)を介して、その重
複領域と反対側の照明領域のエッジ部(51a)をマス
ク(9)の移動に追従して動かすようにしても良い。
【0020】また、例えば図6に示すように、基板(1
1)上の第1の領域(39)での隣接する露光領域との
重複領域の幅と対応するマスク(9)上での幅をΔ、基
板(11)上のその第1の領域のマスク(9)上での幅
をDとした場合、視野絞り手段(34)でマスク(9)
上に設定する照明領域(51B)の幅を(D−Δ)に設
定するようにしても良い。
【0021】
【作用】斯かる本発明によれば、例えば図4に示すよう
に、基板上の第1の領域(40)及び第2の領域(4
1)上に順次それぞれマスクのパターンを露光する際
に、第1の領域(40)の右側のエッジ部の所定幅の領
域上に、第2の領域(41)の左側のエッジ部の所定幅
の領域を重ねるようにする。しかも、その重複領域にお
いて、図4(d)の曲線42及び43で示すように、第
1の領域(40)及び第2の領域(41)への露光量が
それぞれ台形の傾斜部のように変化するようにする。こ
れにより、図4(e)に示すように、第1の領域(4
0)及び第2の領域(41)では継ぎ部を含めてその露
光量は平坦になる。従って、その継ぎ部での線幅、段
差、又は重ね合わせ誤差は幅方向に連続的に徐々に変化
するため、最終的に製造されるデバイスへの悪影響は小
さい。
【0022】次に、本発明において図4(d)の曲線4
2及び43で示すように露光量を傾斜させる手法につき
図2を参照して説明する。即ち、初期状態では視野絞り
によって設定される照明領域(51)と同じ位置にマス
ク(9)の転写用のパターン(38)が在るものとす
る。その後、照明領域(51)に対してマスク(9)を
例えばX方向に移動するのと同期して、投影光学系(1
0)を使用する場合には、基板(11)を−X方向に移
動する。マスク(9)の移動量をΔとすると、そのパタ
ーン(38)の右側のエッジ部(38b)から幅Δの領
域に対応する基板(11)上の領域のX方向の露光量E
(X)は、図2(c)に示すように傾斜するように変化
する。また、図2ではマスク(9)のパターンを照明領
域(51)から次第にはみ出させているが、逆にマスク
(9)のパターンを次第に照明領域(51)中に引き込
むことにより、図2(c)とは逆の傾斜の露光量分布を
得ることができる。即ち、本発明ではマスク(9)とし
ては通常のマスクを使用できる。
【0023】また、例えば図2において、基板(11)
上の領域(39)にマスク(9)のパターン(38)の
像を露光する際に、例えば図2に示すように、マスク
(9)のパターン(38)が照明領域(51)に対して
X方向にΔだけ移動し、基板(11)がそれに対応した
量だけ移動するのと同期して、照明領域(51)のエッ
ジ部(51a)をパターン(38)の移動に追従して動
かすと、パターン(38)の左側のエッジ部(38a)
より更に左側の不要なパターンが基板(11)上に露光
されることが無い。この露光方法は、例えば図6(d)
に示すように、3個のショット領域(46A〜46C)
を連ねて画面合成を行う場合の、両端のショット領域
(46A,46C)への露光を行う場合に使用できる。
【0024】また、例えば図6に示すように、基板(1
1)上の領域(39)での隣接する露光領域との重複領
域の幅と対応するマスク(9)上での幅をΔ、基板(1
1)上の領域(39)のマスク(9)上での幅をDとし
た場合、視野絞り手段(34)でマスク(9)上に設定
する照明領域(51B)の幅を(D−Δ)に設定した場
合には、照明領域(51B)に対してマスク(9)のパ
ターン(38)の左側のエッジ部(38a)を−X方向
にΔだけずらしておく。
【0025】この状態から、X方向にマスク(9)をΔ
だけ移動するのと同期して、基板(11)を対応する方
向に移動する。これにより、パターン(38)の両側の
エッジ部(38a,38b)から内側へ幅Δの領域に対
応する基板(11)上の領域での露光量E(X)は、図
6(c)に示すようにそれぞれ傾斜するように変化す
る。この露光方法は、例えば図6(d)に示すように、
3個のショット領域(46A〜46C)を連ねて画面合
成を行う場合の、中央のショット領域(46B)への露
光を行う場合に使用できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明による露光装置の一実施例につ
き図1〜図7を参照して説明する。本実施例は、画面合
成方式で感光性の基板上に所定のパターンを露光する投
影露光装置に本発明を適用したものであり、図1におい
て図8に対応する部分には同一符号を付してその詳細説
明を省略する。
【0027】図1は本実施例の投影露光装置を示し、こ
の図1において、水銀ランプ2とミラー3との間の楕円
鏡1の第2焦点の近傍にシャッター31を配し、シャッ
ター31の開閉により基板11に対する露光光ILの照
射時間の制御を行う。また、フライアイ・インテグレー
タ5とリレーレンズ8Aとの間に透過率が大きく反射率
が小さいビームスプリッター32を配し、フライアイ・
インテグレータ5から射出されビームスプリッター32
で反射された露光光を、光電変換素子よりなるインテグ
レータセンサー33で受光する。インテグレータセンサ
ー33からの光電変換信号を積算することにより、基板
11上への積算露光量を算出することができる。
【0028】本例でもリレーレンズ8A及び8Bの間に
L字型のブレード35A及び35Bよりなるレチクルブ
ラインド34を配置する。それらブレード35A及び3
5Bで囲まれた開口部のレチクル9上への投影像が、レ
チクル9に対する露光光ILの照明領域51となる。な
お、照明領域51は、正確にはレチクル9の下面のパタ
ーン形成面に設定されるが、説明の便宜上、図面上では
レチクル9の上面に表示する。この場合、レチクル9上
の最大の照明領域内で任意の大きさの矩形の照明領域を
照明できるように、それらブレード35A及び35B
は、レチクル9のパターン形成面と共役な面内で所望の
位置に移動できるようにそれぞれ駆動装置36A及び3
6Bに支持されている。更に、本例では駆動装置36A
及び36Bの動作速度を高速化して、レチクル9のパタ
ーン像を基板11上に露光している際に、レチクル9上
の照明領域51の大きさを変えることができるようにな
っている。
【0029】また、レチクル9はレチクルステージ37
上に保持され、レチクルステージ37は投影光学系10
の光軸(これに平行にZ軸を取る)に垂直なX方向(図
1の紙面に平行な方向)、及びY方向(図1の紙面に垂
直な方向)に、それぞれ照明領域51に対して所定範囲
内でレチクル9を連続的に移動できる。レチクルステー
ジ37によるレチクル9の移動量は、基板11上の隣接
するショット領域間での重複領域の幅をレチクル9上に
換算した幅より大きく設定されている。レチクルステー
ジ37の側面に移動鏡が固定され、その移動鏡で外部の
レチクル用のレーザー干渉計(不図示)からのレーザー
ビームLB2を反射することにより、そのレチクル用の
レーザー干渉計でレチクルステージ37の移動量が常時
モニターされている。
【0030】その照明領域51内のレチクル9のパター
ンの縮小像が、投影光学系10を介してフォトレジスト
が塗布された基板11上の露光領域52内に投影露光さ
れる。先ず、図1のレチクルブラインド34、レチクル
ステージ37、及び基板ステージ12の基本的な動作の
一例につき図2を参照して説明する。この場合、図1の
シャッター31を閉じた状態で、図2(a)に示すよう
に、レチクルブラインドのブレード35A及び35Bの
位置を制御して、レチクル9上にX方向の幅Dの矩形の
照明領域51を設定する。そして、この照明領域51上
にレチクル9上の転写対象とするパターン38が収まる
ように、レチクル9の位置決めを行うのと並行して、基
板11上の所定のショット領域39上にそのパターン3
8の像が投影されるように、基板11の位置決めを行
う。
【0031】その後、図1のシャッター31を開いてか
ら、レチクル9をX方向に移動させるのと同期して基板
11を−X方向に移動する。投影光学系10の投影倍率
をβとすると、レチクル9がX方向に速度VR で移動す
る際に、基板11は−X方向に速度β・VR で移動す
る。この際に、レチクル9上のパターン38の左側のエ
ッジ部38aに追従して、照明領域51の左側のエッジ
部51aが移動するように、レチクルブラインドの一方
のブレード35Aを移動する。そして、図2(b)に示
すように、レチクル9がX方向にΔだけ移動した時点で
図1のシャッター31を閉じる。
【0032】この場合、レチクル9上の照明領域51A
のX方向の幅は、図2(a)の初期状態と比べてΔだけ
狭くなり、照明領域51Aの右側のエッジ部に対してレ
チクル9のパターン38の右側のエッジ部38bはΔだ
け右側にずれており、照明領域51Aの左側のエッジ部
に対してそのパターン38の左側のエッジ部38aは同
じ位置にある。従って、基板11上のショット領域39
の左側のエッジ部39bから内側に幅β・Dの領域での
X方向の露光量E(X)は、図2(c)に示すように台
形の傾斜部のように変化する。一方、ショット領域39
の右側のエッジ部39aにおいては、図2(c)に示す
ようにX方向の露光量E(X)は階段状に変化する。従
って、そのショット領域39の左側のエッジ部39bに
幅β・Δだけ重なるように隣接するショット領域にレチ
クル(レチクル9と異なるレチクルでもよい)のパター
ンを露光することができる。
【0033】また、図2(a)においてレチクル9のパ
ターン38が照明領域51に対してX方向に移動した際
に、照明領域51の左側のエッジ部51aが固定されて
いると、パターン38の左側の不要なパターンも基板1
1側に露光されてしまう。それを避けるために、本例で
は照明領域51の左側のエッジ部51aをパターン38
の左側のエッジ部38aに追従して移動させている。
【0034】次に、本実施例で基板11上に画面合成方
式で露光を行う際の動作の一例につき図3及び図4を参
照して説明する。ここでは、図3(a)に示す幅L1の
パターン40と、図3(b)に示す幅L2のパターン4
1とを、斜線を施した幅δの領域40b,41aを重ね
て基板上に露光することにより、図3(c)に示すよう
に画面合成を行う場合について説明する。なお、説明の
便宜上、パターン40及び41は基板11上への投影像
で現している。この場合、一方の重ね合わせ部40bと
他方の重ね合わせ部41aには同一のパターンが形成さ
れている。先ず、図3(d)に示すように、レチクルブ
ラインドのブレードの投影像35AW及び35BWをパ
ターン40に対して設定してから図1のシャッター31
を開けて露光を開始する。
【0035】この露光の際、図1のレチクルステージ3
7を介してパターン40をX方向に移動させるのと同期
して、基板ステージ12を介して基板11を対応する方
向に移動する。更に、パターン40の左側のエッジ40
aの移動に追従して一方のブレードの投影像35BWを
移動する。そして、パターン40が幅δだけ移動して、
シャッター31が閉じると同時に、図1のレチクルブラ
インド34、レチクル9及び基板11の移動動作が終了
する。この間に、パターン40の幅δの領域40bが、
他方のブレードの投影像35AWで次第に遮光されるた
め、結果として得られる基板11上のX方向の露光量E
(X)は図3(e)の様になる。つまり、領域40bの
露光量は位置と共に線形に減衰していくこととなる。
【0036】図3(b)のパターン41に関しても同様
の手続きにて露光を行うが、このとき、パターン41の
幅δの領域41aが図3(a)のパターン40の領域4
0bと重なるように基板ステージ12の位置決めを行っ
ておく。そして、図3(d)において、一方のブレード
の投影像35BWにパターン41の領域41aを接した
状態から露光を開始して、パターン41を−X方向に移
動させて、他方のブレードの投影像35BWをパターン
41の右側のエッジ部に追従させて露光を行う。これに
よりパターン40及び41の幅δの領域の接続が円滑に
行われる。
【0037】ここで、図1のレチクルブラインド34の
全体、レチクル9、及び基板11の移動の制御は互いに
独立に管理しておく方が精度をより向上させると言う点
では望ましい。そのため、本実施例ではレーザー干渉計
によりレチクル9及び基板11の移動量を独立に管理し
ている。また、レチクル9及び基板11等の移動量につ
いては、図1のレンズ系8B,8Cや投影光学系10に
おける投影倍率によって決定されるため、その移動量を
露光時間の制御と共に管理する。但し、レチクル9と基
板11との位置関係は、共役点同士がずれない様に制御
しなければならない。
【0038】次に、本実施例でレチクルブラインド34
のブレードを移動して露光を行う場合の、露光量の制御
方法について述べる。一般にこの種の露光装置の場合、
露光時間は感光材(フォトレジスト)の感度等に基づい
て決定される。従って、露光時間に合わせてレチクルブ
ラインド34の駆動速度を変える必要がある。また、こ
の種の露光装置では、光源として超高圧水銀ランプを用
いることが一般的であった。ところが、超高圧水銀ラン
プはその使用時間と共に照度が低下してくるものであ
る。従って、たとえ基板11上での適正露光量が一定で
あったとしても、露光時間は水銀ランプの使用時間が経
過するにつれて長くなる。基板11上での適正露光量を
E(mJ/cm2)、基板11上での露光光の照度をI
(mW/cm2)とすれば、基板11に対する必要な露光
時間T(sec)は次式のようになる。
【0039】T=E/I (1) (1)式において、適正露光量Eは予めデータとして与
えられるが、照度Iは変化する。更に、レチクルブライ
ンド34を移動して露光を行うときの重ね合わせ幅をδ
(mm)とすれば、露光時間Tの間にレチクルブライン
ド34をδだけ移動しなければならないため、レチクル
ブラインド34の基板11上に換算した場合の駆動速度
V(mm/sec)は次のようになる。
【0040】V=δ/T=δI/E (2) 幅δの値はレチクルを設計した段階で決まっているた
め、幅δは適正露光量Eと同様にデータとして与えられ
ている。従って、照度Iの値を知ることにより、レチク
ルブラインド34の駆動速度を算出することが出来る。
本例の露光装置には、図1に示すように、シャッター3
1とインテグレータセンサー33とが実装されている。
シャッター31が開くと同時にインテグレータセンサー
33に露光光の一部が入射するため、この出力を積分回
路にて積分することにより、シャッター31が開いてか
らの積算露光量が算出できる。
【0041】本実施例では、(2)式の照度Iの値を知
るために、インテグレータセンサー33の出力信号をモ
ニターする。具体的には、露光動作に先だって、シャッ
ター31を開き、インテグレータセンサー33の出力信
号が安定したときの出力値を記憶しておく。この値に予
め求められている一定の係数を乗じたものが照度Iの値
に相当する。この動作は、基板11の交換時又はその基
板が属するロットの先頭の基板への露光時等に行ってお
けばよい。ここで得られた照度Iの値をもとに(2)式
を用いてレチクルブラインド34の駆動速度を決定し、
この駆動速度の情報をレチクルブラインドの制御を行う
駆動装置36A,36Bに出力すればよい。
【0042】次に、上述の方法で画面合成を行った場合
の露光量の分布につき図4を参照して説明する。この場
合、図4(a)のパターン40と、図4(b)のパター
ン41とを、斜線を施した領域を重ねて基板上の隣接す
るショット領域に露光することにより、図4(c)に示
すように画面合成を行うものとする。図4(c)におい
て、斜線を施した2つのショット領域の重複領域ではそ
れぞれ露光量が線形に減衰している。即ち、パターン4
0が露光される第1のショット領域の継ぎ方向であるX
方向の露光量E(X)は、図4(d)の曲線42のよう
に右側で次第に減衰し、パターン41が露光される第2
のショット領域の露光量E(X)は、図4(d)の曲線
43のように左側で次第に減衰し、曲線42及び43の
減衰領域は一致している。従って、図4(c)の2つの
ショット領域の合成の露光量E(X)は、図4(e)に
示すように平坦になる。
【0043】従来技術においては、画面合成時の露光量
分布は重なり部分において2倍の露光量になっていた
が、本実施例の露光方式によれば、重なり部分において
も均一な露光量分布が得られることが分かる。更に本実
施例の露光方法には次のような付加的な利点がある。前
述したように、従来技術においては画面合成を行ったと
きに合成部分(重なる部分)を横断するパターンに段差
が発生することがあった。これは2つのショット領域の
横方向への微妙な位置ずれによって発生するものであっ
た。このことを、図5を参照して説明する。
【0044】図5(a)は従来方式によるパターン合成
で出来た基板上の接続部分を示し、この図5(a)にお
いて、左右のパターンPr1及びPr2のY方向への微
小な位置ずれδyにより微小な段差が生じている。図5
(b)は本実施例の方式でパターン合成をした場合の幅
Wの接続部分を示し、この図5(b)において、結果と
して得られるレジスト像を太線で示してある。また、パ
ターンPr1及びPr2の接続部分(重畳部分)はX方
向に広くなるが、この接続部分でのパターンの段差は発
生せず、ずれた2つのパターンPr1,Pr2が円滑に
接続される。
【0045】このことは図5(c)以下に示されてい
る。5(c)は、図5(b)に示した2つのパターンの
接続部分におけるX方向の5箇所d1〜d5でのY方向
への露光量E(Y)の分布を示している。図5(c)に
おいて、曲線44A〜44DはパターンPr1の位置d
1〜d4での露光量分布を示し、曲線45B〜45Eは
パターンPr2の位置d2〜d5での露光量分布を示し
ている。
【0046】図5(d)は2つのパターンの最終的に合
成された露光量E(Y)の分布を示し、この露光量分布
に対して、ネガレジストの場合には、レジスト特性に依
存した所定の露光レベルより露光量が大きい範囲のレジ
ストが現象後に残留することとなる。図5(d)の例で
は、50%の露光レベルQc においてレジストエッジが
設定されるものとした。この場合にX方向の各位置d1
〜d5において、基板の現像後に残留するレジストのY
方向の高さH(Y)の分布を図5(e)に示した。図5
(e)からも分かるように、各レジスト位置は一定の幅
を保って配置されることとなり、パターンの位置ずれに
起因する段差が発生しない。
【0047】次に、本実施例の他の露光方法につき図6
を参照して説明する。この場合、図6(a)に示すよう
に、図1のシャッター31を閉じた状態で、レチクル9
の転写すべき幅Dのパターン38に対して、ブレード3
5A,35Bよりなるレチクルブラインドで設定する照
明領域51Bの幅を(D−Δ)に設定し、照明領域51
Bの右側のエッジ部とパターン38の右側のエッジ部3
8bとを合わせておく。その後、図1のシャッター31
を開けてレチクル9をX方向に幅Δだけ移動させるのと
同期して、基板11を−X方向に幅β・Δ(βは投影光
学系10の投影倍率)だけ移動させてから、シャッター
31を閉じる。
【0048】これにより基板11上のショット領域39
の両側のエッジ部39a及び39bから幅β・Δの範囲
のX方向の露光量E(X)は、図6(c)に示すように
台形の傾斜部のように対称に減衰する。このような露光
方法は、図6(d)に示すように、3個のショット領域
46A〜46Cに画面合成方式で露光する際の、中央の
ショット領域46Bへの露光に使用される。これによ
り、ショット領域46Bの両側の重複領域47A及び4
7Bの照度分布が平坦化される。
【0049】次に、上述実施例の変形例につきを図7を
参照して説明する。図7(a)の縦軸は、図1のインテ
グレータセンサー33の出力信号(基板11上での照
度)を示しており、横軸は1回のシャッターの開閉動作
の時間(露光時間)に相当する。図7(b)は図1のレ
チクルブラインド34の駆動速度の分布を示している。
即ち、この変形例においては、インテグレータセンサー
33の出力信号に対して、適当な定数を乗じて得た駆動
信号(電圧)をレチクルブラインド34の駆動のための
速度指令信号としたものである。この場合、水銀ランプ
1の照度が低下しても自動的にレチクルブラインド34
の駆動速度が追従して低下するため、予めインテグレー
タセンサー33の出力をモニターする必要もない。
【0050】更に、インテグレータセンサー33の出力
信号は、シャッター31の開閉に応じて出力されるた
め、完全にシャッター31と同期してレチクルブライン
ド34を駆動することが可能となる。従って、前記
(2)式の計算も不要となる。因に、その適当な定数と
は、図7(b)のレチクルブラインド34の駆動駆動波
形(速度)によってレチクルブラインド34が基板11
上に換算してδだけ移動するための定数である。また、
この定数は適正露光量Eに逆比例する量でもある。
【0051】また、上述実施例では、合成部分(接続部
分)の露光量を例えば図4(d)に示すように位置に応
じて線形に減衰させるものとしたが、必ずしも線形にこ
だわる必要はない。即ち、最終的に図4(e)で示した
ように合成時の露光量分布が一定になればよい。従っ
て、一例として、図7(b)で示したようなレチクルブ
ラインド34の駆動波形であったとしても何等差し支え
ないことになる。
【0052】なお、上述実施例はパターンを画面合成す
る際の継ぎ部での露光に本発明を適用したものである
が、本発明は必ずしもそのような継ぎ部の露光にのみ適
用できるものではない。即ち、半導体集積回路や液晶表
示デバイスの製造においては、基板上に複数のレイアを
重ね合わせることにより所望のデバイスを作製する。こ
の場合、隣接するショット領域において重ね合わせ精度
がステップ的に変化すると、デバイスの製品特性に影響
することがある。例えば、液晶表示デバイスの内のアク
ティブ・マトリックス液晶表示デバイスでは通常7〜8
層のレイアによりデバイスを構成するが、隣接するショ
ット領域間で重ね合わせ精度が異なっていると、液晶に
印加される電圧に差が生じ、結果としてショット領域間
において透過率差を生じてしまう。
【0053】通常この透過率差がショット領域間におい
て連続的に生じている場合には、人間の目で観察した場
合に透過率差として感知されることは無いが、ステップ
的に変化している場合には、非常に少ない透過率差であ
ったとしても容易に感知されてしまう。これに対して、
本発明を適用した場合には、重ね合わせ精度も隣接ショ
ット領域間の重畳部において連続的に変化していくこと
となり、結果としてショット領域間の透過率差も除々に
変化していくこととなる。従って、重畳部を適当な幅に
設定して本発明を適用すれば、良好な表示デバイス特性
が得られる。この幅は人間の目の特性を考慮して決定さ
れるが、5〜10mm程度に設定すれば問題のない特性
が得られる。
【0054】また、図1のレチクルブラインド34を移
動して露光を行う場合、2つのショット領域間の重畳方
向は一方向に限定される。レチクルブラインド34を2
方向に移動して露光を行うと、4回露光される部分が発
生し、結果として2倍の露光量になるからである。勿
論、2倍の露光量になっても構わなければX方向及びY
方向の2方向に移動できるレチクルブラインドを用い
て、2方向への画面合成を行ってもよい。但し、一般的
には部分的に2倍の露光量になることは好ましくない。
X方向及びY方向に画面合成を行う場合には、1次元方
向にレチクルブラインドを移動する方式と、それに直交
する方向に透過率が連続的に変化するレチクルブライン
ド(NDフィルター付きブラインド)を用いた画面合成
方式とを組み合わせて使用することが望ましい。
【0055】但し、図1の実施例では画面合成を行う方
向が1方向に限定されると言っても、その有効性が失わ
れるものでない。従来、2方向の画面合成を行うに当た
って、露光ショットの2辺ないし4辺に対して最良の継
ぎ精度、又は重ね合わせ精度が得られるように露光ショ
ットの位置及びローテーションの補正を行ってきたが、
上述実施例の露光方法を適用すると、少なくともレチク
ルブラインドを移動して露光を行う方向に関しては、精
度管理を厳しく設定する必要がなくなり、レチクルブラ
インドを移動して露光を行う方向と異なる方向にのみ着
目して最適な補正を行えばよいことになる。従って、レ
チクルブラインドを移動して露光を行う方向と異なる方
向について、その最適補正量の設定がより容易になると
いう利点がある。
【0056】更に、上述実施例ではレチクルのパターン
の接続部に特殊なパターンを配置する必要もなく、ただ
単に複数のレチクルの分割境界部にレチクル上の減光領
域の幅に相当する幅の同一のパターン部を形成するだけ
でよい。また、本発明は、投影光学系を介することなく
プロキシミティ露光装置で画面分割方式で露光する際に
も同様に適用できる。このように、本発明は上述実施例
に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の
構成を取り得る。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、画面合成方式で基板上
の複数のショット領域に露光する際に、照明領域に対し
てマスク及び基板を同期して移動するようにしているた
め、基板上の各ショット領域間の継ぎ部での線幅、段
差、若しくは重ね合わせ誤差等を連続的に徐々に変化さ
せることができ、最終的に製造される素子のデバイス特
性に悪影響を及ぼさないようにできる利点がある。
【0058】なお、特開昭63−49218号公報にお
いて、プリント基板の露光を分割して行う場合を例とし
て、減光手段をレチクル上に配置して同様の効果を得る
技術が開示されているが、この技術ではその減光手段を
レチクルそのものに設けるか、あるいはレチクル上に張
り付けるようになっている。しかるに、このような減光
手段では、レチクルの製造方法において製造プロセス数
が増加する上に、複雑な製造プロセスを用いることによ
るレチクルの欠陥発生の確率が高まり、またレチクルの
製造コストが上昇する。一方、レチクルの上に張り付け
ず、微小なギャップを維持して配置したとしても、レチ
クルのパターン形成面との距離はレチクルの厚さ分は発
生してしまい、理想的な減光特性を得ることが困難にな
る。
【0059】本発明の場合はレチクル(マスク)上には
減光手段を配置する必要はないため、レチクルの製造コ
ストにも影響なく、更にレチクルのパターンに合わせて
レチクルブラインドの開口サイズを変更することが可能
となり、理想的な減光特性を得ることが可能となる。ま
た、本発明において、視野絞り手段を介して重複領域と
反対側の照明領域のエッジ部をマスクの移動に追従して
動かすようにした場合には、そのマスクの外側の不要な
パターンが基板上に露光されることがない。この手法
は、画面合成を行う場合の端部のショット領域への露光
を行う場合に好適である。
【0060】更に、基板上の第1の領域での隣接する露
光領域との重複領域の幅と対応するマスク上での幅を
Δ、基板上のその第1の領域のマスク上での幅をDとし
た場合、視野絞り手段でそのマスク上に設定する照明領
域の幅を(D−Δ)に設定する場合には、マスクの両側
のエッジ部の露光量を位置に応じて次第に増減すること
ができる。この手法は、画面合成を行う場合の中間のシ
ョット領域への露光を行う場合に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による露光装置の一実施例の概略を示す
構成図である。
【図2】実施例で1つのショット領域の片側の露光量を
傾斜させる手法の説明図である。
【図3】実施例の画面合成のシーケンスの一例を示す説
明図である。
【図4】図3で示す画面合成により得られる露光量の分
布の説明図である。
【図5】(a)は従来方式により合成されたパターンを
示す図、(b)は実施例の方式により合成されたパター
ンを示す図、(c)は図5(b)のパターンの各部のY
方向への露光量の分布を示す図、(d)は図5(b)の
パターンの各部のY方向への合成露光量の分布を示す
図、(e)は図5(b)のパターンの現像後のレジスト
位置を示す図である。
【図6】実施例で1つのショット領域の両側の露光量を
傾斜させる手法の説明図である。
【図7】インテグレータセンサーの出力が線形でない場
合のレチクルブラインドの駆動方法の変形例の説明図で
あり、(a)はインテグレータセンサーにより検出され
る照度の変化を示す図、(b)はレチクルブラインドの
駆動速度の変化を示す図である。
【図8】従来のステッパーの概略を示す構成図である。
【図9】従来の画面合成の手順の説明図である。
【符号の説明】
2 超高圧の水銀ランプ 4 波長フィルタ 5 フライアイ・インテグレータ 8A,8B リレーレンズ 8C コンデンサーレンズ 9 レチクル 10 投影光学系 11 基板 12 基板ステージ 31 シャッター 33 インテグレータセンサー 34 レチクルブラインド 37 レチクルステージ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    照明光で感光性の基板側に照明する照明光学系と、前記
    照明光による前記マスク上の照明領域を所定の形状に設
    定する視野絞り手段とを備え、前記基板上の第1の領域
    に前記マスクのパターンの像を露光した後、前記基板上
    の前記第1の領域と一部が重なる第2の領域に前記マス
    クのパターンの像を露光することにより、前記基板上に
    前記マスク上のパターンの像より大きなパターンの像を
    露光する露光装置において、 前記マスクを所定の方向に移動させるマスクステージ
    と、 前記マスクステージの駆動と同期して前記基板を所定の
    方向に移動させる基板ステージと、を有し、 前記基板上の前記第1の領域又は前記第2の領域に前記
    マスクのパターンの像を露光する際に、前記マスクステ
    ージ及び前記基板ステージを駆動して、前記第1の領域
    と前記第2の領域との重複領域の幅に対応する前記マス
    ク上での幅だけ前記照明領域に対して前記マスクを移動
    させると共に、前記マスクのパターンの像が前記基板上
    の所定の領域に露光されるように前記第1の領域と前記
    第2の領域との重複領域の幅だけ前記基板を移動するよ
    うにしたことを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記視野絞り手段を、前記マスクのパタ
    ーンの像の前記基板への露光中に前記照明領域の形状を
    変化できるように形成し、 前記基板上の前記第1の領域又は前記第2の領域に前記
    マスクのパターンの像を露光する際に、前記マスク及び
    前記基板がそれぞれ所定量だけ移動するのと同期して、 前記視野絞り手段を介して、前記重複領域と反対側の前
    記照明領域のエッジ部を前記マスクの移動に追従して動
    かすようにしたことを特徴とする請求項1記載の露光装
    置。
  3. 【請求項3】 前記基板上の前記第1の領域での隣接す
    る露光領域との重複領域の幅と対応する前記マスク上で
    の幅をΔ、前記基板上の前記第1の領域の前記マスク上
    での幅をDとした場合、前記視野絞り手段で前記マスク
    上に設定する前記照明領域の幅を(D−Δ)に設定する
    ことを特徴とする請求項1記載の露光装置。
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