JPH11251237A - スキャン投影露光方法およびスキャン投影露光装置 - Google Patents

スキャン投影露光方法およびスキャン投影露光装置

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JPH11251237A
JPH11251237A JP10093805A JP9380598A JPH11251237A JP H11251237 A JPH11251237 A JP H11251237A JP 10093805 A JP10093805 A JP 10093805A JP 9380598 A JP9380598 A JP 9380598A JP H11251237 A JPH11251237 A JP H11251237A
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影露光において、なるべく高解像とし、焦
点深度も大きく保ったまま、任意の形状の大きいチップ
が露光できるようにする。 【解決手段】 パタンフィールド2を2つ以上の領域に
分け、一部の領域を重畳して接続露光することにより、
大きいパタンフィールド2を露光できるようにする。接
続露光する共通領域は、2回の露光に用いる露光光束の
スキャン方向の長さが互いに逆向きに漸減するように
し、2回の露光の露光量の和が共通領域内の任意の点で
一定、かつ、共通領域以外の部分と同じになるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路等の
微細パタンを転写するのに用いる投影露光装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レチクル、マスク等の原図基板上
の微細パタンを半導体ウエハ等の被露光基板上に形成し
たレジスト等の感光性材料に転写するのに、前記原図基
板を露光光線によって照明し、レンズ投影露光光学系や
ミラー投影露光光学系またはミラーとレンズを組み合わ
せた投影露光光学系によって前記原図基板上の微細パタ
ンの像を前記被露光基板上に形成し、該被露光基板上の
感光性材料を前記原図基板上の微細パタン形状に露光す
る投影露光装置が用いられている。投影露光装置には色
々な露光方式があるが、原図基板と被露光基板とを投影
倍率に応じた速度で同期してスキャン(走査)するスキ
ャン投影露光装置が注目を集めている。スキャン投影露
光装置は、原図基板と被露光基板とを露光光線の照射範
囲に対して動かして露光することから、視野の小さい投
影露光光学系により大きい露光フィールドが得られる利
点を有する。
【0003】図15は、「電子材料」1997年3月号
62ページ〜66ページに開示された、投影レンズを投
影露光光学系として用いた、従来のスキャン投影露光装
置の構成図である。この従来のスキャン投影露光装置で
は、ある瞬間における露光光線の瞬間的な照射範囲、す
なわち原図基板を照射する露光光束の形状は、レチクル
スキャンブラインド71の開口72で規定される短冊状
の長方形である。この開口72で規定される長方形状の
光束が投影レンズ73の視野のほぼ中央部を照射する。
そして、該長方形状の光束に対して、原図基板であるレ
チクル74と被露光基板であるウエハ75を同期してス
キャンする。その際、レチクル74はエアガイドレチク
ル粗動ステージ76とレチクル微動ステージ77によ
り、また、ウエハ75はウエハYステージ78によりス
キャンし、ウエハXステージ79でスキャン位置を修正
しながらスキャンすることもある。矢印80はレチクル
74のスキャン方向、矢印81はウエハ75のスキャン
方向を示す。レチクル74とウエハ75の同期スキャン
によって、開口72で規定される前記長方形状の光束
が、相対的にレチクル74およびウエハ75の上を移動
することになり、露光光束の相対移動範囲全体に対応す
る広いフィールドが露光できる。すなわち、該長方形状
の光束の、(レチクル74のスキャン方向に垂直な方向
の幅)×(レチクル74のスキャン長さ)に相当する広
い面積が露光できる。なお、82、83はエアガイドレ
チクル粗動ステージ76のエアガイドとベース、84は
レチクルステージ系全体のベースである。ウエハXステ
ージ79は、ステップアンドレピートする際、次の露光
位置にウエハ75を精確に移動するのにも用いる。
【0004】レチクル74を照明する照明光学系につい
ては、図15は、レチクルスキャンブラインド71の開
口72を露光光線で照明する第1の照明光学系85より
光源側を省略して描いてある。86、87は、該開口7
2で規定されて短冊状の長方形で射出される露光光線を
ケーラー照明等の照明条件でレチクル74に当てるため
の第2の照明光学系および第3の照明光学系である。ま
た、ミラー88は光路を折り曲げるために挿入したもの
であり、第1の照明光学系85、第2の照明光学系8
6、第3の照明光学系87の間に適宜配置される。コー
ルドミラーとして露光光線に混在する熱線を除去する目
的で用いられることもあり、第1の照明光学系85より
光源寄りに配置することもある。
【0005】また、フレーム89は、エアマウント90
上に載っており、制振モータ91によって除振される構
造となっている。92は基台、93は支持基体である。
【0006】図16は図15に示した従来のスキャン投
影露光装置におけるスキャン投影露光方法を説明する図
である。図は、たとえば図15のレチクル74に相当す
る原図基板94上の、パタン面に対する露光光束95の
動きを示している。レチクルスキャンブラインド71の
開口72で規定される長方形状の露光光束95に対して
原図基板94をスキャンすると、相対的に該露光光束9
5は原図基板94上を矢印96のごとくスキャンされ
る。四辺97a〜97dで囲まれた四角形が必要なパタ
ンフィールド97であり、一般には、露光すべきフィー
ルドの外縁を確定するため、前記パタンフィールド97
の周囲に遮光体を配置する。四辺98a〜98dで囲ま
れた四角形と前記パタンフィールド97の外縁との間が
遮光領域98である。この時、遮光領域98の外縁の四
辺98a〜98dを原図基板94の外縁94a〜94d
に合致させる時もある。破線で表した長方形99は、露
光光束95のスキャン後の位置を示している。
【0007】図15のウエハ75に相当する被露光基板
は前記原図基板94と同期してスキャンされ、該原図基
板94上の露光光束95で照射された部分にあるパタン
が順次投影される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のスキ
ャン式投影露光装置では、前記露光光束95のスキャン
方向に垂直な方向の幅が、投影露光光学系の露光可能範
囲の大きさ、すなわち視野で制限され、パタンフィール
ド97のスキャン方向に垂直な方向の幅をあまり大きく
取れないという欠点があった。すなわち、スキャン長さ
はいくらでも大きくできるので、パタンフィールド97
の面積は広くできるものの、パタンフィールド97をス
キャン方向に細長い形状にしないと、大きいパタンフィ
ールド97を確保できなかった。このため、正方形状の
大きい半導体集積回路チップは露光できなかったり、パ
タンフィールド97内に複数のチップを配置して露光す
る際に、チップをパタンフィールド97内にぴったり収
めることができないという欠点があった。
【0009】また、前記露光光束95のスキャン方向に
垂直な方向の幅を大きくする目的で、投影レンズの視野
すなわち露光可能範囲を一杯迄利用しようとすると、投
影露光光学系の露光可能範囲の周辺では転写されるパタ
ンの解像度や焦点深度が中央部より劣るため、スキャン
方向に垂直な方向の中央部と周辺部とでパタンのでき方
が異なるという欠点も生じていた。たとえば投影露光光
学系が投影レンズの場合、各種収差は一般に投影レンズ
中心から離れる程大きくなるので、投影レンズ内の広い
範囲を利用すればする程、あるいは、投影レンズの露光
可能範囲を大きくすればする程、周辺部では解像度や焦
点深度を確保しにくくなり、レンズ中心部と周辺部との
間の解像度や焦点深度の差異も大きくなる。したがっ
て、パタンフィールド97のスキャン方向に垂直な方向
の幅を従来以上にし、なおかつ、解像度や焦点深度を向
上することは非常に難しかった。
【0010】優れた半導体集積回路を製作するために
は、必要とするパタンフィールド内97のすべての点に
おいてパタンが所期の精度で形成される必要があるの
で、半導体集積回路の製作に適用できる最小パタン寸法
はパタンフィールド97内のパタンの出来が最も悪い場
所における転写性能で決まってしまう。したがって、パ
タンフィールド97内全域で確保できる解像度や焦点深
度に関する性能を低下させることなくパタンフィールド
97の大きさを任意に広げることが必要である。今後、
より大規模な半導体集積回路を製作するためには、一層
微細なパタンを転写でき、なおかつ、一層大きいパタン
フィールド97を露光できる投影露光装置を開発するこ
とが必要であり、新たな方策が嘱望されていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためなされたものであり、第1の発明に係わるス
キャン投影露光方法は、原図基板上の第1の領域を露光
する第1の露光工程と、前記第1の露光工程で露光する
前記第1の領域と一部を共通にする第2の領域を露光す
る第2の露光工程とを含み、前記第1の露光工程と第2
の露光工程とで共通に露光する共通露光領域の露光量
を、第1の露光工程においては第1の領域側から第2の
領域側に徐々に少なくなるようになし、第2の露光工程
においては第1の領域側から第2の領域側に徐々に多く
なるようになし、前記共通露光領域内の任意の点で該第
1の露光工程による露光量と第2の露光工程とによる露
光量との和が一定になるようになし、かつ、前記第1の
露光工程と第2の露光工程とによる共通露光領域内の任
意の点の前記露光量の和が、前記第1の領域内の共通露
光領域以外の領域にある点の第1の露光工程による露光
量および前記第2の領域内の共通露光領域以外の領域に
ある点の第2の露光工程による露光量と等しくなるよう
にせしめることを特徴とする。また、第2の発明に係わ
るスキャン投影露光方法は、前記第1の露光工程と第2
の露光工程との間に、原図基板と被露光基板とを投影露
光光学系の光軸のまわりに180度反転させる工程を有
することを特徴とする。
【0012】一方、第3の発明に係わるスキャン投影露
光装置は、原図基板を照射する露光光束の形状を、スキ
ャン方向の光束長さが一定の部分と前記スキャン方向の
光束長さが一定の部分に連なりスキャン方向の光束長さ
が漸減する部分とを有する第1の形状と、スキャン方向
の光束長さが一定の部分におけるスキャン方向の光束長
さが前記第1の形状と等しく該スキャン方向の光束長さ
が一定の部分に連なりスキャン方向の光束長さが漸減す
る部分を前記第1の形状とはスキャン方向に対して逆の
側に有する第2の形状とに、切り換える原図基板スキャ
ンブラインドを備え、前記原図基板をスキャンする時に
前記第1の形状を有する露光光束におけるスキャン方向
の光束長さが漸減する部分が照明する原図基板領域を、
前記第2の形状を有する露光光束のスキャン方向の光束
長さが漸減する部分が前記原図基板をスキャンする時に
重畳して照明するように、前記原図基板をスキャン方向
と垂直な方向に移動する原図基板移動機構を備えたこと
を特徴とする。また、第4の発明に係わるスキャン投影
露光装置は、原図基板を照射する露光光束の形状を、ス
キャン方向の光束長さが一定の部分と前記スキャン方向
の光束長さが一定の部分の両側に連なりスキャン方向の
光束長さが漸減する部分を有する形状とする、原図基板
スキャンブラインドを備え、前記原図基板をスキャンす
る時に前記露光光束の片方の側のスキャン方向の光束長
さが漸減する部分が照明する原図基板領域を、該露光光
束の他方の側のスキャン方向の光束長さが漸減する部分
がスキャン時に重畳して照明するように、前記原図基板
をスキャン方向と垂直な方向に移動する原図基板移動機
構を備えたことを特徴とする。さらに、第5の発明に係
わるスキャン式投影露光装置は、原図基板を照射する露
光光束の形状を前記スキャン方向の光束長さが一定の部
分と前記スキャン方向の光束長さが一定の部分に連なり
スキャン方向と垂直な方向に対してスキャン方向の光束
長さが漸減する部分とを有する形状とする原図基板スキ
ャンブラインドを備え、前記原図基板を投影露光光学系
の光軸のまわりに180度反転させる原図基板反転機構
を備え、前記被露光基板を投影露光光学系の光軸のまわ
りに180度反転させる被露光基板反転機構を備え、前
記原図基板を180度反転しない状態で該原図基板をス
キャンする時に前記露光光束における前記スキャン方向
の光束長さが漸減する部分が照明する原図基板領域を前
記原図基板を180度反転した状態で該原図基板をスキ
ャンする時に該スキャン方向の光束長さが漸減する部分
が逆向きに重畳して照明するように、180度反転した
原図基板を移動する原図基板移動機構を備えた、ことを
特徴とする。
【0013】この結果、本発明のスキャン投影露光方法
によれば、第1の露光工程でスキャン露光する第1の領
域と、第2の露光工程でスキャン露光する第2の領域と
の共通露光領域の露光量を、該共通露光領域内の任意の
点において一定になるようにすることができ、かつ、該
共通露光領域内の任意の点の露光量を、前記第1の領域
内の共通露光領域以外の領域にある点の第1の露光工程
による露光量および前記第2の領域内の共通露光領域以
外の領域にある点の第2の露光工程による露光量と等し
くなるようにすることができる。
【0014】また、本発明のスキャン投影露光装置によ
れば、原図基板スキャンブラインドにスキャン方向の長
さが漸減する部分を有する開口を備え、原図基板をスキ
ャン方向と垂直な方向に移動する原図基板移動機構を備
えているので、前記開口のスキャン方向の長さが漸減す
る部分を通過した露光光束が照明する原図基板の範囲
を、スキャン方向の長さが漸減する方向を反対にして2
回重ねて露光することにより、フィールドを接続した露
光が均一な露光量分布で行える。
【0015】したがって、本発明のスキャン投影露光方
法、スキャン投影露光装置によれば、フィールドを接続
して露光することができ、従来より大きい半導体集積回
路チップを製作することができる。また、単に面積の大
きいチップを露光できるだけではなく、縦横比が任意の
大きいチップを露光できるようになる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明のスキャ
ン式投影露光方法の説明図であり、原図基板上のパタン
面に対する露光光束の動きを示している。四辺1a〜1
dで囲まれた原図基板範囲1において、四辺2a〜2d
で囲まれたパタンフィールド2の露光が必要であるとす
る。露光すべきフィールドの外縁を確定するため、前記
四辺2a〜2dで囲まれたパタンフィールド2の周囲に
遮光体を配置する。すなわち、図中の四辺3a〜3dで
囲まれた四角形と前記パタンフィールド2の外縁との間
の遮光領域3内に遮光体を配置する。この時、遮光領域
3の四辺3a〜3dは原図基板範囲1の外縁である四辺
1a〜1dに合致させても良い。
【0017】まず、第1の露光工程として、第1の露光
光線の瞬間的な照射範囲すなわち原図基板を照射する露
光光束4の形状を、図示の辺4aと4cが平行な、辺4
a〜4eで囲まれた五角形となし、該露光光束4をスキ
ャンして、前記四辺2a〜2dで囲まれたパタンフィー
ルド2の一部である、四辺5a〜5dで囲まれた第1の
領域を露光する。スキャンの際、露光光束の五角形の辺
4bは遮光領域3の中を通るようにする。スキャン露光
によって、第1の領域内の辺5bと5eに挟まれた四角
形5内は一様に露光されるが、辺5dと5eに挟まれた
四角形6内は、前記五角形の先端の辺4dと辺4eとに
挟まれた三角形の部分で照射されてスキャンされるの
で、四角形5の部分より連続的に露光量が少なくなるよ
うに、ぼかし露光される。なお、図中の矢印7は露光光
束4のスキャンを示しており、破線で示した露光光束8
の位置へスキャンすることを示す。また、前記辺2bと
5bは合致し、辺5aは辺2a上に重なり、辺5cは辺
2c上に重なるが、図を理解し易くするため、故意に僅
か離して描いた。
【0018】次に、第2の露光工程として、第2の露光
光線の瞬間的な照射範囲すなわち原図基板を照射する露
光光束9の形状を、図示の辺9aと9cが平行な、辺9
a〜9eで囲まれた五角形となし、該五角形の露光光束
9をスキャンして、前記四辺2a〜2dで囲まれたパタ
ンフィールド2の一部である、四辺10a〜10dで囲
まれた第2の領域を露光する。スキャンの際、露光光束
9の五角形の辺9bは遮光領域3の中を通るようにす
る。スキャン露光によって、第2の領域内の辺10b〜
10eに挟まれた四角形10内は一様に露光されるが、
辺10d〜10eに挟まれた四角形11内は、前記五角
形の先端の辺9dと辺9eとに挟まれた三角形の部分で
照射されてスキャンされるので、四角形10の部分より
連続的に露光量が少なくなるように、ぼかし露光され
る。なお、図中の矢印12は露光光束9のスキャンを示
しており、破線で示した露光光束13の位置へスキャン
することを示す。また、前記辺2dと10bは合致し、
辺10aは辺2a上に重なり、辺10cは辺2c上に重
なるが、図を理解し易くするため、故意に僅か離して描
いた。
【0019】この時、第2の露光光線の瞬間的な照射範
囲の露光光束9の五角形の先端の辺9dと辺9eとに挟
まれた三角形の部分は、前記第1の露光光線の瞬間的な
照射範囲の五角形4の先端の辺4dと辺4eとに挟まれ
た三角形の部分と合同とする。また、五角形の辺9dと
辺9eの交点である頂点が、前記第1の領域内の、露光
量一様範囲である四角形5と露光量漸減範囲である四角
形6との境界5e上をスキャンされるようにする。この
結果、理解し易くするため別の線で描いた辺5eと辺1
0d、辺5dと辺10eが合致して前記四角形6と四角
形11は重なり、四角形6内と四角形11内は第1の露
光工程と第2の露光工程の両方で露光される共通露光領
域となる。
【0020】図2は図1の四辺2a〜2dで囲まれたパ
タンフィールド2内のスキャン方向に垂直な方向の位置
を横軸に取り、縦軸に露光量を示した図である。たとえ
ば、図1における直線14上の露光量分布を示してい
る。第1の露光工程による露光量の分布を示す線15と
第2の露光工程による露光量の分布を示す線16は図示
のごとくなる。したがって、第1の露光工程による露光
量と第2の露光工程による露光量との和は、前記の共通
露光領域6および11内でも一定となり、四辺2a〜2
dで囲まれたパタンフィールド2内のすべてで露光量が
一定になる。すなわち、四辺2a〜2dで囲まれたパタ
ンフィールド2内が均一に露光される。
【0021】第1の露光工程または第2の露光工程にお
いて、露光光束に対する原図基板のスキャンの間に、四
辺2a〜2dで囲まれたパタンフィールド2内の任意の
点に加わる露光量は、スキャン速度を一定とすれば、そ
の点を通る露光光束のスキャン方向の長さで決まる。し
たがって、ぼかし露光を重ね合わせるための露光光束の
先端部の形状は、必ずしも図1に示したように第1の露
光工程と第2の露光工程とで合同である必要はない。す
なわち、四辺2a〜2dで囲まれたパタンフィールド2
内の任意の点における、第1の露光工程における露光光
束のスキャン方向の長さと第2の露光工程における露光
光束のスキャン方向の長さとの合計が、ぼかし露光を重
ね合わせる範囲で一定となり、かつ、一度だけスキャン
露光される部分と同じになるようにすれば良い。スキャ
ン方向の長さが徐々に変化する形状でありさえすればぼ
かし露光は可能であるので、第1の露光工程における露
光光束および第2の露光工程における露光光束の各形状
や組み合わせは各種のものが無限に可能となる。
【0022】図3は、露光光線の瞬間的な照射範囲、す
なわち、原図基板を照射する露光光束の形状例である。
第1の露光工程における露光光束の形状および第2の露
光工程における露光光束の形状、の例を示す。図3A
群、図3B群の(a)、(b)、(c)は図1に示した
のと同様の五角形形状の露光光束、(d)、(e)は台
形状の露光光束、(f)、(g)は鳥の嘴状の露光光
束、(h)、(i)、(j)は二股尖頭状の露光光束で
ある。A群の中のいずれかの形状17a〜17jを第1
の露光工程における露光光束の形状とし、B群の中のい
ずれかの形状18a〜18jを第2の露光工程における
露光光束の形状とするか、B群の中のいずれかの形状1
8a〜18jを第1の露光工程における露光光束の形状
とし、A群の中のいずれかの形状17a〜17j第2の
露光工程における露光光束の形状とすれば良い。図中に
示す露光光束形状先端のスキャン方向の長さが徐々に変
化する部分の幅bと、スキャン方向の長さ一定部のスキ
ャン方向の長さaをA群とB群とで等しくしておく。幅
b内でスキャン方向の長さyまたは(y1+y2)が露
光光束形状先端からの距離xに比例するようになし、第
1の露光工程における露光光束と第2の露光工程におけ
る露光光束の形状の、スキャン方向の長さが徐々に変化
する部分どうしを、図1に例を示したように、片方の露
光光束形状の先端が他方の露光光束幅一定の部分と光束
幅漸減部分との境界上に来るようにぴったり交錯させ
る。原図基板と被露光基板とを同期スキャンした場合、
図3のA群の中のいずれかの形状とB群の中のいずれか
の形状とをどのように組み合わせても、各形状ともすべ
てスキャン方向の長さyまたは(y1+y2)が露光光
束形状先端からの距離xに比例するので、第1の露光工
程と第2の露光工程によって合計照射される露光量は、
パタンフィールド2内の全域で一定となる。
【0023】なお、上記の図3の例では、原図基板を照
射する露光光束の、スキャン方向の長さが徐々に変化す
る部分の形状を、幅b内でスキャン方向の長さyが露光
光束形状先端からの距離xに比例するようになした。し
かし、これは露光光束形状を単純にでき、組み合わせが
各種考えられる利点があるため選択しただけであり、必
ずしも必要な条件ではない。すなわち、たとえば図4に
示すような第1の露光工程における露光光束の形状19
a、19bと第2の露光工程における露光光束の形状2
0a、20bとをそれぞれ組み合わせても良い。これら
においては、露光光束形状先端のスキャン方向の長さが
徐々に変化する部分の形状が、幅b内でスキャン方向の
長さyが露光光束形状先端からの距離xに比例しない形
状となっているが、第1の露光工程と第2の露光工程に
よって合計照射される露光量は、パタンフィールド2内
の全域で一定となる。
【0024】露光光束形状のスキャン方向の長さが徐々
に変化する側の反対側は、図3,図4の例ではすべてス
キャン方向に平行な直線辺とした。しかし、こちらの側
は、前記四辺2a〜2dで囲まれたパタンフィールド2
の外側に配置する遮光領域3により実際に露光される境
界が決まり、露光光束形状の如何はパタンフィールド2
内の露光量に関係しない。したがって、図3,図4に例
示したスキャン方向に平行な直線辺であることは必ずし
も必要ではない。図5に示すように、露光光束21の辺
21bの形状は任意である。
【0025】また、露光光束形状のスキャン方向の長さ
を決める辺を、図3〜図5ではスキャン方向に垂直な辺
としたが、必ずしもスキャン方向に垂直な辺とする必要
はなく、図6に例を示すように、露光光束22の辺をス
キャン方向に対して傾いた辺22a、22cとしても良
い。また、露光光束23に例示するごとく、任意の曲線
状の辺23a、23cを設けても良い。
【0026】なお、露光光束形状のスキャン方向の長さ
が徐々に変化する部分の形状の如何にかかわらず、図
5、図6のごとき辺構成としても良いことは言う迄もな
い。
【0027】ところで、遮光領域3が十分大きい場合に
は、スキャン方向の長さが徐々に変化する部分を有する
露光光束の形状を1つだけとして、露光光束のスキャン
方向の長さが一定の部分の両方の端にスキャン方向の長
さが徐々に変化する部分を設けても良い。
【0028】図7は、露光光束のスキャン方向の長さが
一定の部分の両方の端にスキャン方向の長さが徐々に変
化する部分を設けた本発明の実施例である。スキャン方
向の長さが一定の部分の両方の端にスキャン方向の長さ
が徐々に変化する部分を設けた露光光束24を、辺24
a〜24fで囲まれた形状とし、遮光領域3によって露
光光束24の一部を切り出して、前記四辺2a〜2dで
囲まれたパタンフィールド2の一部がスキャン露光され
るように第1の露光工程を設ける。第1の露光工程で
は、該パタンフィールド上を、露光光束24が矢印25
にそって破線で示した露光光束の位置26迄相対スキャ
ンされるように、原図基板と被露光基板を同期スキャン
してし、四辺27a〜27dで囲まれた第1の領域を露
光する。スキャンの際、露光光束の辺24bと辺24c
は遮光領域3の中を通るようにする。スキャン露光によ
って、第1の領域内の辺27bと27eに挟まれた四角
形27内は一様に露光されるが、辺27dと27eに挟
まれた四角形28内は、前記露光光束の辺24eと辺2
4fとに挟まれた三角形の部分で照射されてスキャンさ
れるので、四角形27の部分より連続的に露光量が少な
くなるようにぼかし露光される。
【0029】次に該露光光束24の別の一部を使用し
て、前記四辺2a〜2dで囲まれたパタンフィールド2
の別の一部がスキャン露光されるように第2の露光工程
を設ける。第2の露光工程では、四辺2a〜2dで囲ま
れたパタンフィールド2を、露光光束24が矢印29の
ごとく破線で示した露光光束の位置30迄相対スキャン
されるように、原図基板と被露光基板を同期スキャンし
て露光を行い、四辺31a〜31dで囲まれた第2の領
域を露光する。スキャンの際、露光光束の辺24eと辺
24fは遮光領域3の中を通るようにする。スキャン露
光によって、第2の領域内の辺31dと31eに挟まれ
た四角形31内は一様に露光されるが、辺31bと31
eに挟まれた四角形32内は、前記露光光束の辺24b
と辺24cとに挟まれた三角形の部分で照射されてスキ
ャンされるので、四角形31の部分より連続的に露光量
が少なくなるようにぼかし露光される。第1の露光工
程、第2の露光工程とも、四辺2a〜2dで囲まれたパ
タンフィールド2より外側は、遮光領域3によって遮光
されるので露光されない。
【0030】図7のようにスキャン方向の長さが徐々に
変化する部分を有する露光光束の形状を1つとしてだけ
としてスキャン方向の長さが一定の部分の両方の端にス
キャン方向の長さが徐々に変化する部分を設ける場合
も、露光光束のスキャン方向の長さが徐々に変化する部
分の形状は、様々な形状が可能である。図3または図4
に例示した形状をスキャン方向の幅が一定の部分の両側
に適宜組み合わせ、両側のスキャン方向の長さが徐々に
変化する部分どうしを重ね合わせる時、スキャン方向の
長さの和が一定になるようにしさえすれば、露光光束の
形状は任意で良い。
【0031】また、露光光束形状のスキャン方向の長さ
を決める辺を、必ずしもスキャン方向に垂直な辺とする
必要がないことも同様であり、先に図6に例を示したの
と同様に、露光光束24の辺をスキャン方向に対して傾
いた辺や曲線状の辺としても良い。
【0032】ところで、以上に説明した本発明の実施の
形態において、露光光束形状先端のスキャン方向の長さ
が徐々に変化する部分の形状の、スキャン方向に垂直な
方向の幅、すなわち、図3に示した幅bは任意である。
この幅bの部分がぼかし露光され、接続のために重ね合
わされるので、接続の際の重ね合わせ誤差および幅b自
体の誤差、露光光束形状とくにスキャン方向の長さ分布
の誤差,等の影響が許容値以下になるように幅bを設定
すれば良い。
【0033】たとえば、第1の露光工程と第2の露光工
程間で、露光光束のスキャン方向に垂直な方向の重ね合
わせ誤差がΔbだけあったとする。すなわち、図1にお
いて、第2の露光工程における露光光束9の、スキャン
方向の長さが変化する側の先端の位置が、第1の露光工
程において露光した露光量均一部と露光量漸減部の境界
線5eより露光量均一部側に、Δbだけ入り込んだとす
る。そうすると、2回のスキャンで重ねてぼかし露光さ
れる大半の部分の露光量は、一回のスキャンで均一露光
される部分の露光量の{(b+Δb)/b}倍=(1+
Δb/b)倍となる。bがΔbに比して大きければ、上
記露光量の変化倍率は1に近づき、たとえば、Δb/b
が0.005以下程度になれば実害はなくなる。したが
って、たとえば、Δb=1μm程度を見込めれば、b≧
200μmとすれば良いことになる。
【0034】幅bが大きい程、各種誤差によるぼかし露
光部の露光量の誤差倍率を小さくできるのでなるべく大
きくした方が良いが、露光光束のスキャン方向に垂直な
方向の全幅が大きくなってしまう。なるべく露光光束の
大きさ、とくにスキャン方向に垂直な方向の幅を小さく
した方が、投影光学系の必要視野を小さくできるため、
解像度や焦点深度の点で有利となるので、この兼ね合い
を考えて幅bを決定する。
【0035】また、図1や図7では、ぼかし露光する
際、第1の露光工程のスキャンと第2の露光工程のスキ
ャンが同じ側からなされるかのように、矢印5と12、
矢印25と29を同方向に示したが、スキャンする方向
が逆であっても何ら支障はない。第1の露光工程のスキ
ャンを行った後、第2の露光工程のスキャンを逆方向か
ら行えば、第2の露光工程の後、レチクルが第1の露光
工程の前の位置に戻ることになり、むしろ好都合なこと
もある。
【0036】一方、いずれの実施の形態の場合とも、第
1の露光工程のスキャンと第2の露光工程のスキャンは
必ずしも交互に行う必要はない。たとえば、ステップア
ンドレピート露光するウエハ内の全域に対して、第1の
露光工程のスキャンをまとめて全部行ってから、第2の
露光工程のスキャンを行っても良い。また、露光ショッ
トマップの一行または一列毎に第1の露光工程のスキャ
ンと第2の露光工程のスキャンを繰り返す等しても良
く、任意に順序を変えて良い。順序をうまく組むことに
より、露光光束の切り換え回数を減ずることができる。
【0037】また、露光光束形状先端のスキャン方向の
長さが徐々に変化する部分の形状を、図3に例示したよ
うに、スキャン方向の長さyが照射範囲形状先端からの
距離xに比例するようになし、第1の露光工程のスキャ
ンを行った後レチクルおよびウエハを180゜回転すれ
ば、第1の露光工程に用いた露光光束をそのまま第2の
露光工程の露光光束として使い、露光光束の切り換えを
1回も行うことなく露光すべき全領域をスキャン露光す
ることもできる。また、その場合、ぼかし露光して接続
される部分が常に投影レンズの同じ部分で投影露光され
るため、投影レンズの歪曲収差による接続誤差の影響を
減ずることができる。合である。
【0038】なお、以上の説明では、パタンフィールド
を2つの部分に分け、接続部を重ねてぼかし露光する例
のみを取り上げた。しかし、パタンフィールドを3つ以
上の部分に分けて各接続部を重ねてぼかし露光しても良
いことは言う迄もない。
【0039】次に、本発明のスキャン投影露光装置につ
いて説明する。図8は本発明のスキャン投影露光装置の
実施の形態である。従来のスキャン投影露光装置では、
図14に示したように、レチクルスキャンブラインド7
1の開口72の形状が長方形であったが、本実施の形態
のスキャン投影露光装置では、接続部を重ねてぼかし露
光が行えるようにするため、スキャン方向に垂直な方向
の端においてスキャン方向の長さが徐々に変化する形状
を有する開口を原図基板スキャンブラインド41に設け
る。開口の形状は図8に例示した以外の形状でも良く任
意である。図3、図4、図5、図6に例示した形状等に
すれば良い。そして、第1の露光工程のスキャンの際の
露光光束の形状と第2の露光工程のスキャンの際の露光
光束の形状を切り換えて露光することができるよう、ブ
ラインド切り換え機能付きの原図基板スキャンブライン
ド41とする。
【0040】図9は、本発明のスキャン投影露光装置に
用いる、ブラインド切り換え機能付きめ原図基板スキャ
ンブラインド41の実施の形態である。図9の原図基板
スキャンブラインドでは、遮光板42に露光光束の形状
に相当する開口43a、43bを設ける。図9(a)は
正面図、図9(b)、図9(c)は直線44で切断した
断面図である。遮光板42は図8の矢印45の方向に可
動とし、第1の照明光学系85からの照明範囲に開口4
3a、43bが1つずつ来るようにする。開口43a、
43bを切り換える際の遮光板42の動かし方は、直線
運動でも良く、回転運動でも良く、その他の任意の運動
またはその組み合わせであっても良い。図8および図9
では開口43a、43bを横に並べ、遮光板42を左右
方向に動かすようにしているが、動かす方向も任意であ
る。特別な場合として、開口を1つだけ設けて遮光板4
2を面方向に回転できるようにすれば、実際に開いてい
る開口は1つだけでも開口の形が反転するので、原図基
板スキャンブラインド41を切り換えることができる。
【0041】図8のブラインド47は、開口43a照射
時に開口43bに露光光線が入らないようになし、開口
43b照射時に開口43aに露光光線が入らないように
するためのものである。開口43a、43bを十分離し
て配置するか、第1の照明光学系85からの照明範囲4
6が開口43aまたは開口43bのいずれか片方のみを
囲う大きさとなるようになせば、露光光線が開口43a
と43bに同時に入ることはなくなる。露光光線が開口
43aと43bに同時に入らないようにすれば、ブライ
ンド47は無くても良い。
【0042】原図基板スキャンブラインド41は、図1
0に示すように、石英、蛍石などの露光光線透過基板4
8上にクロム等の遮光体49を付けた構造としても良
い。
【0043】図11は、ブラインド切り換え機能を付け
た原図基板スキャンブラインド41の別の実施の形態で
ある。複数枚のブラインド板50〜53に縦線、斜め
線、横線、曲線のエッジを各種組み合わせて設けてお
き、それぞれのブラインド板50〜53を適宜動かすこ
とにより所要の開口54を形成する。図11では、縦
線、斜め線、横線を持つ4枚のブラインド板50〜53
を可動としたが、ブラインド板の枚数、形状、可動方向
は、所要の開口形状が得られるならば任意で良い。ま
た、この場合も、第1の照明光学系85からの照明範囲
46を開口付近だけに限定するためのブラインド47を
併設しても良い。
【0044】原図基板スキャンブラインド41を設ける
場所については、「電子材料」1997年3月号62ペ
ージ〜66ページに開示された従来のスキャン投影露光
装置に関しては説明が記載されていないが、原図基板の
パタン面と共役な位置に、原図基板スキャンブラインド
41の開口の射出面か来るようにすれば、露光光束の外
縁を正確に規定できる。
【0045】なお、上記の説明では、原図基板スキャン
ブラインド41の開口の形状が、スキャン方向の長さが
徐々に変化する部分を逆の側に持つ別の開口形状に切り
換わるとして説明した。しかし、該開口の形状が、その
ほかに、従来の長方形形状にも切り換わるように構成し
ておき、場合によっては従来と同様の接続しない露光も
できるようにしておいても支障がないことは言う迄もな
い。
【0046】以上、ブラインド切り換え機能付きの原図
基板スキャンブラインド41について説明したが、接続
露光を行うには、該ブラインド切り換え機能付きの原図
基板スキャンブラインド41を用いて露光光束の形状を
切り換えることにより、スキャン方向の長さが徐々に変
化する部分どうしが図1に示したごとく重なるように露
光を行う必要がある。そこで、本実施の形態のスキャン
投影露光装置では、該ブラインド切り換え機能付きの原
図基板スキャンブラインド41に加えて、図8に示すよ
うに、第1の露光工程と第2の露光工程との間にレチク
ル74をスキャン方向と垂直な方向に所定の量移動す
る、原図基板移動機構55を設ける。矢印56は原図基
板移動機構55によるレチクル移動の方向を示してい
る。第2の露光工程のスキャンを行う位置に、該原図基
板移動機構55の機能単独で正確に移動するように構成
しても良く、レチクル微動ステージ77の機能と合わせ
てレチクル74を第2の露光工程のスキャンを行う位置
に正確に移動するようにしても良い。なお、ウエハ75
は、ウエハXステージ79とウエハYステージ78によ
って、第2の露光工程でスキャンを行う位置に移動す
る。ウエハXステージ79、ウエハYステージ78はス
テップアンドレピート機能を有するので、第1の露光工
程で露光した部分に接続して第2の露光工程でスキャン
露光できるようウエハ75を正確に移動することは容易
にできる。
【0047】前記の実施の形態においては、ブラインド
切り換え機能付きの原図基板スキャンブラインドを設け
る場合を説明した。しかし、原図基板スキャンブライン
ドの開口は必ずしも切り換え機能付きである必要はな
い。次に、原図基板スキャンブラインドの開口を一定に
固定した、本発明のスキャン投影露光装置の別の実施の
形態を図12に示す。本実施の形態のスキャン投影露光
装置も、図8に示した本発明のスキャン式投影露光装置
と同様、接続部を重ねてぼかし露光が行えるようにする
ため、原図基板スキャンブラインド57の開口58の形
状を、スキャン方向に垂直な方向の端においてスキャン
方向の長さが徐々に変化する形状とする。しかし、開口
58は一つだけとし、形状も固定しておく。その代わ
り、スキャン方向に垂直な方向の両方の端においてスキ
ャン方向の長さが徐々に変化する形状とする。そして、
原図基板スキャンブラインド57のスキャン方向の長さ
が一定の部分の一部または全部と走査方向の長さが徐々
に変化する片方の端で規定される露光光束により、先に
図7に例示したように、第1の露光工程ための走査を行
う。この際、原図基板スキャンブラインド57の開口5
8の走査方向の長さが徐々に変化する部分で露光された
領域はぼかし露光される。その後、レチクル74を原図
基板移動機構55によって矢印56の方向に移動し、前
記ぼかし露光された部分上を原図基板スキャンブライン
ドの開口58の第1の露光工程で使用したのと反対側の
スキャン方向の長さが徐々に変化する形状の露光光束が
通るように、第2の露光工程の露光を行う。
【0048】原図基板スキャンブラインド57の開口5
8の形状は必ずしも図12もしくは図7に示した通りで
ある必要はない。先に図3、図4、図5に例示したスキ
ャン方向の長さが徐々に変化する形状を開口の両側に有
し、第1の露光工程で使用する側のスキャン方向の長さ
が徐々に変化する部分と第2の露光工程で使用する側の
スキャン方向の長さが徐々に変化する部分とを重ね合わ
せる時に、該開口のスキャン方向の長さの和が一定にな
りさえすれば開口58の形状は任意で良い。たとえば、
図13に示すような開口59a〜59bを有する原図基
板スキャンブラインド60a〜60bを用いても良い。
【0049】原図基板スキャンブラインド57は、図
9、図11と同様に1枚または複数枚からなる遮光板で
構成しても良く、図10と同様に石英、蛍石などの露光
光線透過基板上にクロム等の遮光体を付けた構造として
も良い。
【0050】本実施の形態のスキャン投影露光装置にお
いても、第1の露光工程のスキャンにより第1の領域を
露光後、第2の露光工程のスキャンにより第1の領域に
接続して第2の領域を露光するため、スキャン方向と垂
直な方向にレチクル74をずらす原図基板移動機構55
を設ける。第2の露光工程のスキャンを行う位置に、該
原図基板移動機構55の機能単独で正確に移動するよう
に構成しても良く、レチクル微動ステージ77の機能と
合わせてレチクル74を第2の露光工程のスキャンを行
う位置に正確に移動するようにしても良い。なお、ウエ
ハ75は、ウエハXステージ79とウエハYステージ7
8によって、第2の露光工程でスキャンを行う位置に移
動する。ウエハXステージ79、ウエハYステージ78
はステップアンドレピート機能を有するので、第1の露
光工程で露光した部分に接続して第2の露光工程でスキ
ャン露光できるようウエハ75を正確に移動することは
容易にできる。
【0051】前記の実施の形態においては、原図基板ス
キャンブラインドの開口を一定に固定した例を示した
が、該原図基板スキャンブラインドの開口を、スキャン
方向に垂直な方向の両方の端においてスキャン方向の長
さが徐々に変化する形状とした。しかし、スキャン方向
の長さが徐々に変化する形状を片側だけに設けて開口を
一定に固定することもできる。次にその実施の形態を示
す。
【0052】図14は、スキャン方向の長さが徐々に変
化する形状を片側だけに設けた、一定開口のレチクルス
キャンブラインドを有する、本発明のスキャン投影露光
装置の別の実施の形態である。原図基板スキャンブライ
ンド61は開口62を一つだけ有しており、該開口62
は、スキャン方向に垂直な方向の片方の端だけスキャン
方向の長さが徐々に変化する形状を有している。該スキ
ャン方向の長さが徐々に変化する形状を、図14では先
に図3のA群(a)に示した形としたが、図3のA群、
B群のその他の例に示したようにしても良い。すなわ
ち、幅b内でスキャン方向の長さyが照射範囲形状先端
からの距離xに比例するようにしさえすれば良い。
【0053】また、本実施の形態においても、第1の露
光工程のスキャンにより第1の領域を露光後、第1の領
域に接続して第2の露光工程のスキャンにより第2の領
域を露光するため、スキャン方向と垂直な方向にレチク
ル74をずらす原図基板移動機構55を設ける。矢印5
6は原図基板移動機構55によるレチクル移動の方向を
示している。第2の露光工程のスキャンを行う位置に、
該原図基板移動機構55の機能単独で正確に移動するよ
うに構成しても良く、レチクル微動ステージ77の機能
と合わせてレチクル74を第2の露光工程のスキャンを
行う位置に正確に移動するようにしても良い。なお、ウ
エハ75は、ウエハXステージ79とウエハYステージ
78によって、第2の露光工程でスキャンを行う位置に
移動する。ウエハXステージ79、ウエハYステージ7
8はステップアンドレピート機能を有するので、第1の
露光工程で露光した部分に接続して第2の露光工程でス
キャン露光できるようウエハ75を正確に移動すること
は容易にできる。
【0054】本実施の形態のスキャン式投影露光装置に
おいては、このほかに、第1の露光工程のスキャンの後
にレチクル74を180゜回転させる原図基板反転機構
63を設ける。また、ウエハ75側にもウエハ75を1
80°回転させる被露光基板反転機構64を設ける。
【0055】前記原図基板スキャンブラインド61の、
開口62の形状の露光光束によって、レチクル74のパ
タンフィールドの一部に対し、第1の露光工程となるス
キャン露光をしてはウエハをステップアンドレピートし
て全露光フィールドの各一部を露光する。この際、開口
62の、スキャン方向の長さが徐々に変化する形状を有
するスキャン方向に垂直な方向の片方の端でスキャン露
光された部分はぼかし露光となる。その後、原図基板反
転機構63によってレチクル74を180°回転させ
る。そして、全露光フィールドの残りの各一部および開
口62の第1の露光工程のスキャン露光によってぼかし
露光された部分に対し、第2の露光工程のスキャン露光
ができるよう、原図基板移動機構55によってレチクル
74をスキャン方向と垂直な方向にずらす。ウエハ75
も被露光基板反転機構64によって180°回転させ、
第1の露光工程のスキャン露光により露光した部分に第
2の露光工程のスキャン露光する部分を、ぼかし露光部
を共通露光領域として接続して露光できるよう、ウエハ
Xステージ79とウエハYステージ78によって、第2
の露光工程でスキャンを行う位置に移動する。
【0056】このようにして、前記の原図基板スキャン
ブラインド61の同じ開口62を用い、レチクル74の
パタンフィールドの残りの部分をスキャン露光してはス
テップアンドレピートして全露光フィールドの各一部を
露光する。その際、開口62の、スキャン方向の長さが
徐々に変化する形状を有するスキャン方向に垂直な方向
の片方の端でぼかし露光される部分は、第1の露光工程
のスキャン露光と第2の露光工程のスキャン露光とで、
スキャン方向の長さが徐々に変化する形状が180°回
転した状態で交錯し合い、スキャン方向の長さyが照射
範囲形状先端からの距離xに比例するようにしてあるの
で、先に図2に示したように、第1の露光工程のスキャ
ン露光と第2の露光工程のスキャン露光との合計の露光
量はパタンフィールド内の任意の場所で一定となる。
【0057】なお、以上の本発明のスキャン投影露光装
置の各説明においては、第1の露光工程と第2の露光工
程とステップアンドレピートの順序を明確にしなかった
が、これらの間の相互の順序は任意で良い。たとえば、
露光するウエハ内の全域に対して、第1の露光工程のス
キャンをまとめて全部行ってから、第2の露光工程のス
キャンを行うようにしても良く、露光ショットの一列毎
に第1の露光工程のスキャンと第2の露光工程のスキャ
ンを繰り返しても良く、第1の露光工程のスキャンと第
2の露光工程のスキャンを交互に行っても良い。
【0058】図8、図12、図14に示した実施例を比
較した場合、図12、図14は、図8に比して原図基板
スキャンブラインドの切り換え機能が不要な分だけ、原
図基板スキャンブラインドを簡単にできる利点がある。
しかし、図12は、原図基板スキャンブラインドの開口
の両側にスキャン方向の長さが徐々に変化する形状部分
を設けるので、投影露光光学系の視野を図8の場合に比
して幾分大きくする必要がある。また、図14の実施例
は、図8、図12では必要のなかった原図基板反転機
構、被露光基板反転機構を要するが、第1の露光工程に
用いた露光光束をそのまま第2の露光工程の露光光束と
して使い、かつ、ぼかし露光して接続される部分が常に
投影レンズの同じ部分で投影露光されるため、投影レン
ズの歪曲収差による接続誤差の影響を減ずることができ
る。
【0059】また、以上の実施の形態のスキャン投影露
光装置の各説明においては、原図基板がレチクル、被露
光基板がウエハの場合について説明したが、原図基板、
被露光基板とも任意で良い。たとえば、原図基板は、パ
タン倍率が転写パタンに対して1対1のマスクでも、縮
小されていても、拡大されていても良い。また、位相シ
フトマスクであっても良く、ステンシルマスクであって
も良い。被露光基板もマスク基板、各種結晶基板、金属
板、ガラス板等任意で良い。
【0060】なお、以上の説明では、パタンフィールド
を2つに分ける場合を説明したが、パタンフィールドを
3つ以上に分ける場合にも本発明が適用できることは言
う迄もない。
【0061】パタンフィールドを3つ以上に分ける場合
には、両側にパタンフィールドをつなぐ中間の領域を露
光する際に、たとえば図7に示した露光光束の形状24
を用いれば良く、図12に示した開口58や図13に示
した開口59a、59b等を有するレチクルスキャンブ
ラインドを備えた本発明のスキャン投影露光装置を用い
れば良い。
【0062】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のスキャ
ン投影露光方法によれば、原図基板上の第1の領域を露
光する第1の露光工程と、第2の領域を露光する第2の
露光工程とで共通に露光する共通露光領域の露光量を、
該共通露光領域内の任意の点において一定になるように
なし、かつ、前記第1の領域内の共通露光領域以外の領
域にある点の第1の露光工程による露光量および前記第
2の領域内の共通露光領域以外の領域にある点の第2の
露光工程による露光量と等しくなるように露光する。し
たがって、第1の領域と第2の領域を、接続部を含めて
同一の露光量で露光できる。
【0063】また、本発明のスキャン投影露光装置によ
れば、スキャン方向の幅が漸減する部分を有する開口
と、原図基板をスキャン方向と垂直な方向に移動する原
図基板移動機構を備えており、該開口のスキャン方向の
長さが漸減する部分を通過した露光光束が照明する原図
基板の範囲を、スキャン方向の長さが漸減する方向を反
対にして2回重ねて露光することにより、フィールドを
接続した露光が均一な露光量分布で行える。
【0064】したがって、本発明のスキャン投影露光方
法およびスキャン投影露光装置によれば、従来より大き
い半導体集積回路チップを製作することができる。ま
た、単に面積の大きいチップを露光できるだけではな
く、チップの縦横比を任意に設定できるようになる。こ
のため、半導体集積回路のレイアウト設計を容易にで
き、設計の効率化を図ることができる。また、大きさの
決まったチップを複数個一つのパタンフィールド内に収
めて一度に露光する場合、パタンフィールドの形状をチ
ップの形状に合わせることもできるので、容易にパタン
フィールド内にぴったり複数個のチップを収容できるよ
うになる。
【0065】また、露光光束のスキャン方向と垂直な方
向の幅を従来より小さくすることが可能となるので、従
来と同じ投影露光光学系を使用したとしても、パタンフ
ィールド内の全域で得られる解像度や焦点深度を改善す
ることができる。したがって、従来より微細なパタンル
ールによる半導体集積回路パタンを露光、転写すること
ができ、高性能な半導体集積回路を製造することができ
る。
【0066】逆に、従来と同じ微細度のパタンルールに
よる半導体集積回路パタンを露光、転写するならば、従
来より小さい視野の投影露光光学系を用いても目的の微
細度の半導体集積回路パタンを露光、転写することがで
きる。したがって、投影露光光学系を小さくすることに
より、投影露光装置を小さくでき、投影露光装置価格を
下げたり、設置に必要な床面積を少なくできる等の利点
を生じる。
【0067】さらに、一度に露光できるフィールドが小
さくても良ければ、大NAの投影露光光学系や瞳フィル
タ入りの投影露光光学系等の、高解像な投影露光光学系
が設計し易くなる。したがって、従来より大幅に高解像
で、しかも大パタンフィールドの露光が可能となる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスキャン式投影露光方法の実施の形態
の説明図である。
【図2】本発明のスキャン式投影露光方法を用いる時
の、第1の露光工程および第2の露光工程におけるパタ
ンフィールド内の露光量分布を示した図である。
【図3】本発明のスキャン式投影露光方法において用い
る、原図基板を照射する露光光束の形状例である。
【図4】本発明のスキャン式投影露光方法において用い
る、原図基板を照射する露光光束の別の形状例である。
【図5】露光光束のスキャン方向の長さが徐々に変化す
る側の反対側の辺の形状は任意であることを説明する図
である。
【図6】露光光束形状のスキャン方向の長さを決める辺
が必ずしもスキャン方向に垂直な直線辺でなくとも良い
ことを説明する図である。
【図7】露光光束のスキャン方向の長さが一定の部分の
両方の端にスキャン方向の長さが徐々に変化する部分を
設けた、本発明の別のスキャン式投影露光方法の実施の
形態を説明する図である。
【図8】本発明のスキャン投影露光装置の実施の形態の
説明図である。
【図9】ブラインド切り換え機能付き原図基板スキャン
ブラインドの実施の形態である。
【図10】ブラインド切り換え機能付き原図基板スキャ
ンブラインドの別の実施の形態である。
【図11】ブラインド切り換え機能付き原図基板スキャ
ンブラインドのさらに別の実施の形態である。
【図12】本発明のスキャン投影露光装置の別の実施の
形態の説明図である。
【図13】図12に示した本発明のスキャン式投影露光
装置で用いる原図基板スキャンブラインドの開口の別の
形状例である。
【図14】本発明のスキャン投影露光装置のさらに別の
実施の形態の説明図である。
【図15】「電子材料」1997年3月号62ページ〜
66ページに開示された、投影レンズを投影露光光学系
として用いた、従来のスキャン投影露光装置の構成図で
ある。
【図16】図15に示した従来のスキャン投影露光装置
におけるスキャン投影露光方法を説明する図である。
【符号の説明】
1…原図基板範囲、2…パタンフィールド、3…遮光領
域、4…第1の露光工程の露光光束、5…第1の露光工
程で均一に露光される四角形部分、6…第1の露光工程
でぼかし露光される四角形部分、7…露光光束4のスキ
ャンを示す矢印、8…スキャン後の露光光束4の位置、
9…第2の露光工程の露光光束、10…第2の露光工程
で均一に露光される四角形部分、11…第2の露光工程
でぼかし露光される四角形部分、12…露光光束9のス
キャンを示す矢印、13…スキャン後の露光光束9の位
置、14…直線、15…第1の露光工程による露光量の
分布を示す線、16…第2の露光工程による露光量の分
布を示す線、17a〜17j…第1の露光工程における
露光光束の形状、18a〜18j…第2の露光工程にお
ける露光光束の形状、19a、19b…第1の露光工程
における露光光束の形状、20a、20b…第2の露光
工程における露光光束の形状、21b…スキャン方向の
長さが徐々に変化する側の反対側の辺、22…スキャン
方向に対して傾いた辺を持つ露光光束、23…スキャン
方向に対して曲線状の辺を持つ露光光束、24…スキャ
ン方向の長さが一定の部分の両方の端にスキャン方向の
長さが徐々に変化す部分を設けた露光光束、25…露光
光束24の第1の露光工程でのスキャンを示す矢印、2
6…第1の露光工程でのスキャン後の露光光束24の位
置、27…第1の露光工程で均一に露光される四角形部
分、28…第1の露光工程でぼかし露光される四角形部
分、29…露光光束24の第2の露光工程でのスキャン
を示す矢印、30…第2の露光工程でのスキャン後の露
光光束24の位置、31…第2の露光工程で均一に露光
される四角形部分、32…第2の露光工程でぼかし露光
される四角形部分、41…原図基板スキャンブライン
ド、42…遮光板、43a、43b…開口、44…遮光
板42の断面切断位置を示す直線、45…原図基板スキ
ャンブラインド41を動かす方向を示す矢印、46…照
明範囲、47…ブラインド、48…透過基板、49…遮
光体、50〜53…ブラインド板、54…開口、55…
原図基板移動機構、56…第1の露光工程と第2の露光
工程との間における、原図基板移動機構55の移動方向
を示す矢印、57…原図基板スキャンブラインド、58
…開口、59a〜59b…開口、60a〜60b…原図
基板スキャンブラインド、61…原図基板スキャンブラ
インド、62…開口、63…原図基板反転機構、64…
被露光基板反転機構、71…レチクルスキャンブライン
ド、72…開口、73…投影レンズ、74…レチクル、
75…ウエハ、76…エアガイドレチクル粗動ステー
ジ、77…レチクル微動ステージ、78…ウエハYステ
ージ、79…ウエハXステージ、80…レチクル74の
スキャン方向を示す矢印、81…ウエハ75のスキャン
方向を示す矢印、82…エアガイドレチクル粗動ステー
ジ76のエアガイド、83…エアガイドレチクル粗動ス
テージ76のベース、84…レチクルステージ系全体の
ベース、85…第1の照明光学系、86…第2の照明光
学系、87…第3の照明光学系、88…ミラー、89…
フレーム、90…エアマウント、91…制振モータ、9
2…基台、93…支持基体、94…原図基板、95…露
光光束、96…露光光束95のスキャンを示す矢印、9
7…パタンフィールド、98…遮光領域、99…スキャ
ン後の露光光束93の位置
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図6】
【図10】
【図3】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光束の照明領域に対して原図基板と
    被露光基板とを同期してスキャンすることにより、原図
    基板上のパタンを投影露光光学系を介して被露光基板上
    に投影露光するスキャン投影露光方法において、原図基
    板上の第1の領域を露光する第1の露光工程と、前記第
    1の露光工程で露光する前記第1の領域と一部を共通に
    する第2の領域を露光する第2の露光工程とを含み、前
    記第1の露光工程と第2の露光工程とで共通に露光する
    共通露光領域の露光量を、第1の露光工程においては第
    1の領域側から第2の領域側に徐々に少なくなるように
    なし、第2の露光工程においては第1の領域側から第2
    の領域側に徐々に多くなるようになし、前記共通露光領
    域内の任意の点で該第1の露光工程による露光量と第2
    の露光工程とによる露光量との和が一定になるようにな
    し、かつ、前記第1の露光工程と第2の露光工程とによ
    る共通露光領域内の任意の点の前記露光量の和が、前記
    第1の領域内の共通露光領域以外の領域にある点の第1
    の露光工程による露光量および前記第2の領域内の共通
    露光領域以外の領域にある点の第2の露光工程による露
    光量と等しくなるようにせしめることを特徴とするスキ
    ャン投影露光方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に示したスキャン投影露光方法
    において、前記第1の露光工程と第2の露光工程との間
    に、原図基板と被露光基板とを投影露光光学系の光軸の
    まわりに180度反転させる工程を有することを特徴と
    するスキャン投影露光方法。
  3. 【請求項3】 露光光束の照明領域に対して原図基板と
    被露光基板とを同期してスキャンすることにより、原図
    基板上のパタンを投影露光光学系を介して被露光基板上
    に投影露光するスキャン投影露光装置において、原図基
    板を照射する露光光束の形状を、スキャン方向の光束長
    さが一定の部分と前記スキャン方向の光束長さが一定の
    部分に連なりスキャン方向の光束長さが漸減する部分と
    を有する第1の形状と、スキャン方向の光束長さが一定
    の部分におけるスキャン方向の光束長さが前記第1の形
    状と等しく該スキャン方向の光束長さが一定の部分に連
    なりスキャン方向の光束長さが漸減する部分を前記第1
    の形状とはスキャン方向に対して逆の側に有する第2の
    形状とに、切り換える原図基板スキャンブラインドを備
    え、前記原図基板をスキャンする時に前記第1の形状を
    有する露光光束におけるスキャン方向の光束長さが漸減
    する部分が照明する原図基板領域を、前記第2の形状を
    有する露光光束のスキャン方向の光束長さが漸減する部
    分が前記原図基板をスキャンする時に重畳して照明する
    ように、前記原図基板をスキャン方向と垂直な方向に移
    動する原図基板移動機構を備えたことを特徴とするスキ
    ャン投影露光装置。
  4. 【請求項4】 露光光束の照明領域に対して原図基板と
    被露光基板とを同期してスキャンすることにより、原図
    基板上のパタンを投影露光光学系を介して被露光基板上
    に投影露光するスキャン投影露光装置において、原図基
    板を照射する露光光束の形状を、スキャン方向の光束長
    さが一定の部分と前記スキャン方向の光束長さが一定の
    部分の両側に連なりスキャン方向の光束長さが漸減する
    部分を有する形状とする、原図基板スキャンブラインド
    を備え、前記原図基板をスキャンする時に前記露光光束
    の片方の側のスキャン方向の光束長さが漸減する部分が
    照明する原図基板領域を、該露光光束の他方の側のスキ
    ャン方向の光束長さが漸減する部分がスキャン時に重畳
    して照明するように、前記原図基板をスキャン方向と垂
    直な方向に移動する原図基板移動機構を備えたことを特
    徴とするスキャン投影露光装置。
  5. 【請求項5】 露光光束の照明領域に対して原図基板と
    被露光基板とを同期してスキャンすることにより、原図
    基板上のパタンを投影露光光学系を介して被露光基板上
    に投影露光するスキャン投影露光装置において、原図基
    板を照射する露光光束の形状を前記スキャン方向の光束
    長さが一定の部分と前記スキャン方向の光束長さが一定
    の部分に連なりスキャン方向と垂直な方向に対してスキ
    ャン方向の光束長さが漸減する部分とを有する形状とす
    る原図基板スキャンブラインドを備え、前記原図基板を
    投影露光光学系の光軸のまわりに180度反転させる原
    図基板反転機構を備え、前記被露光基板を投影露光光学
    系の光軸のまわりに180度反転させる被露光基板反転
    機構を備え、前記原図基板を180度反転しない状態で
    該原図基板をスキャンする時に前記露光光束における前
    記スキャン方向の光束長さが漸減する部分が照明する原
    図基板領域を前記原図基板を180度反転した状態で該
    原図基板をスキャンする時に該スキャン方向の光束長さ
    が漸減する部分が逆向きに重畳して照明するように、1
    80度反転した原図基板を移動する原図基板移動機構を
    備えた、ことを特徴とするスキャン投影露光装置。
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