JP5160500B2 - ハイブリッド位相板 - Google Patents

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Description

本発明は粒子光学装置に用いられる位相板に関する。当該位相板は粒子ビームによって照射される。当該位相板は粒子を透過しない中央構造を有する。前記中央構造は前記粒子ビームの一部を通過させる貫通穴を取り囲む。前記中央構造は粒子を透過する領域によって取り囲まれている。前記中央構造は、前記貫通穴を通り抜けるビームの一部と前記中央構造の外側を通り抜けるビームの一部との間に位相シフトを生じさせるように備えられている。
本発明はさらに当該位相板の使用方法に関する。
透過型電子顕微鏡(TEM)では、電子源によって発生する電子ビームは、試料を照射する電子の平行ビームとして生成される。その試料は非常に薄い。そのため電子の一部はその試料を通過し、かつ電子の別な一部その試料中に吸収される。電子の一部は試料中で散乱される。それにより前記電子の一部は、試料へ入射するときの角度とは異なる角度で射出する一方で、他の電子は散乱されずに試料を通過する。検出器-たとえば蛍光スクリーン又はCCDカメラ-上に試料を結像することによって、像平面上で強度変化が生じる。強度の揺らぎは、試料による電子の吸収が一因であり、かつ散乱電子と散乱しない電子との干渉も一因である。後者の作用は、電子の吸収がほとんど起こらない試料-たとえば生体組織片のような低原子番号材料-を観察する際に特に重要となる。
電子が相互に干渉する結果生じる像のコントラストは、平行照射については以下のように説明できる。平行照射はフーリエ空間内における超関数δ(G)として表すことができる。ここでδはG=0でのみ非ゼロである周知のディラックδ関数で、Gは空間周波数を表す。入射ビームの散乱は試料関数(specimen function)φ(G)によって表される。試料で散乱された直後のビームΨ0(G)は、
Ψ0(G)=δ(G)-iφ(G) [1]
となる。結像系、特にTEMの対物レンズは、この波を以下のように変える。
Ψ(G)=δ(G)-iφ(G)exp[2πiχ(G)] [2]
ここでχ(G)は、デフォーカス及び球面収差のようなパラメータに依存する収差関数である。検出器での強度は、次式で表されるΨ(G)とその複素共役Ψ*(G)の畳み込み積分に等しい。
I(G)=Ψ(G)*Ψ*(G) [3a]
これは以下のように書くことができる。
I(G)=δ(G)-iφ(G)exp[2πiχ(G)]+iφ*(G)exp[-2πiχ(-G)]+φ(G)exp[2πiχ(G)]*φ*(-G)exp[-2πiχ(-G)] [3b]
フーリエ空間ではGと-Gのいずれの周波数も存在し、かつφ(x)は実関数であるので、φ*(-G)はφ(G)に置き換えられて良い。
φ*(-G)=φ(G) [4]
同様に、χ(G)はGについて偶関数であるので、χ(-G)はχ(G)に置き換えられて良い。
χ(G)=χ(-G) [5]
強度についての表式は以下のように単純化される。
I(G)=δ(G)-2φ(G)sin[2πχ(G)]+φ(G)exp[2πiχ(G)]*φ*(G)exp[-2πiχ(G)] [6]
因子sin[2πχ(G)]はコントラスト伝達関数(CTF)と呼ばれる。
CTF(G)=sin[2πχ(G)] [7]
φ(G)における2次の項は小さく、通常は無視される。
特定の空間周波数を有する対象物は特定角度でビームを散乱し、散乱角は空間周波数に比例する。低空間周波数では、χ(G)つまりはCTFがほとんどゼロであるので、散乱角はゼロに近く、かつコントラストもゼロに近い。高空間周波数では、空間周波数に依存して、CTFが正の値及び負の値をとるので、コントラストは揺らぐ。低周波数については、CTFはゼロに近いので、大きな構造を像中で表すことができない。
1947年、ベルシュは、位相板を導入することで、低空間周波数でも最大値を示すので、大きな構造の結像も可能なCTFが得られると述べた。これについては非特許文献1を参照のこと。近年では、そのような位相板はTEMに導入されて成功している。
位相板とは、試料を照射するビームが、その試料を通過した後に、所謂対物レンズによってスポットへ集束される面内に設けられる構造物である。位相板はまた、対物レンズがビームをスポットへ集束して像を生成する面内に設けられて良いことに留意して欲しい。通常、照射ビームは平行ビームであり、かつビームがスポットに集束する面は対物レンズの後方焦点面である。照射ビームが平行ビームでなく平行に近い場合、この面は、対物レンズの後方焦点面に近いか、又は前記面の像に近くなる。位相板の面内では、全ての散乱されない電子は1点に集束される一方で、散乱電子は他の位置で結像される。位相板は、散乱電子と散乱されない電子との間での位相シフトθを生じさせる。従って式[2]は以下のように修正される。
Ψ(G)=δ(G)-iφ(G)exp[2πiχ(G)+θ] [8]
よって式[7]は、
CTF(G)=sin[2πχ(G)+θ] [9]
となる。
θ=π/2(又はより一般的にはθ=π/2+2nπ、nは整数。)と選ぶことによって、この式は次式に還元される。
CTF(G)=cos[2πχ(G)] [10]
それによりCTFの正弦状の振る舞いは余弦状の振る舞いに変換される。θ=-π/2の位相シフトもまたCTFの余弦状の振る舞いを引き起こす。コントラストの著しい改善は、θ=π/2+nπ以外の位相シフトでも起こりうることにさらに留意して欲しい。式のより詳細な導出については、非特許文献2を参照のこと。
所謂ベルシュ位相板では、係る位相シフトは、散乱されない電子を一時的に加速又は減速することによって生じる。
ベルシュ位相板は、(ほとんどの)散乱電子が、前記位相板の物理的な構造によって妨害されることなく通過できる程度に非常に小さな直径を有していなければならない。そのような位相板の作製は特許文献1に記載されている。
既知の位相板は内部電極を備えて接地した環状構造を有するので、小型静電アインツェルレンズのようである。位相板を通過する電子は一時的に加速又は減速される。内部電極上への電圧を適切に選ぶことによって、電子の位相シフトθはたとえば±π/2となる。小型レンズの外側を通り抜ける電子は位相シフトを起こさない。試料を照射するビームがある1点に集束する面内に位相板を設け、かつそのビームが対物レンズの軸の周りを中心とするように設定することによって、散乱しない電子は位相シフトを起こす一方で、散乱電子は位相板の外側を通り抜けるので、位相シフトを起こさない。
既知の位相板の問題は、中央構造が電子を妨害することで、小さな角度で散乱される電子を阻止してしまうことである。これらの電子は低空間周波数での構造の結像には必要である。よって大きな構造は、係る位相板によって結像できない。
位相板を通り抜ける任意の散乱電子は、非常に小さな角度で散乱されるので、散乱されない電子と同じ位相シフトを起こし、そのため散乱しない電子と干渉しないことで、高コントラスト像を生成することに留意して欲しい。
既知の位相板の欠点は、低空間周波数の情報を有する散乱電子は、位相板の物理構造によって阻止されるか、又は散乱しない電子と同じ位相シフトを起こすので、大きな構造を結像することができないことである。このため、試料中の関心地点への誘導、又は大きな部位-たとえば細胞-での高解像度部位-たとえば2層構造の脂質-の位置の観察が困難となる。
他の種類のベルシュ位相板は特許文献2に記載されていることに留意して欲しい。この位相板は接地された環状電極によって取り囲まれている中央環状電極を有する。ここで電場が軸上で発生することで、散乱しない電子が加速又は減速される。その一方で、接地電極は、散乱電子が位相シフトを起こさないようにするシールドとして機能する。特許文献1の位相板に係る欠点も同様に当てはまる。
米国特許第5814815号明細書 国際公開第2006/017252号パンフレット
ベルシュ(H.Boersch)、自然科学誌(Z.Naturforschung)、2A巻、1947年、pp.615-633 スペンス(J.C.H.Spence)、「高解像度電子顕微鏡」(High-resolution electron microscopy)、第3版、2003年 ダネフ(R.Danev)他、超顕微鏡(Ultramicroscopy)、第88巻、2001年、pp.243-252 ダウニング(K.H.Downing)他、光学(Optik)、第42巻、1975年、pp.155-175
大きな部位も小さな部位も結像可能な位相板が求められている。
その目的のため、本発明による位相板は、中央構造が粒子を透過するホイルを有し、該ホイルは中心貫通穴を取り囲み、前記ホイルは、前記貫通穴を通り抜けるビームの一部と前記中央構造の外側を通り抜けるビームの一部との間に位相シフトを生じさせるように備えられている、ことを特徴とする。
電子がホイル-たとえばカーボンホイル-を通り抜けるとき、その電子はそのホイルの内部ポテンシャルによって位相シフトを起こす。
本発明による位相板では、中央構造を通過する電子は、その中央構造での電子の加速又は減速によって位相シフトを起こす。これら2つの位相シフトを適切に組み合わせることによって、これらの電子の位相シフトが組み合わせられることで、これらの電子と散乱しない電子との有用な干渉が生じる結果、大きな部位の高コントラストが実現可能となる。中央構造の外側を通る電子は位相シフトを起こさないので、散乱しない電子と有用な干渉を起こすことができる。
位相板の中央構造内にホイルを組み込むことによって、散乱しない電子が通過しなければならない中心穴を、既知のベルシュ位相板の中心穴よりもはるかに小さい穴にすることが可能となる。既知のベルシュ位相板は約1μmの中心穴を有する一方で、たとえば100nm以下の穴が、たとえば集束イオンビームによるミリングを用いてホイル内に開けられても良い。対物レンズは、粒子源と位相板との間の倍率に依存して、散乱しないビームを、典型的には50nm〜200nmの半径のスポットに集束させることに留意して欲しい。
他の利点は、中央構造をあまり小さくする必要がないことである。その理由は中央構造を通り抜ける散乱電子もまた散乱しない電子に対して位相シフトするためである。
他の種類の位相板-所謂ゼルニケ位相板-もまた、同程度の-小さな-直径の穴を有するホイルを用いるので、本発明による位相板によって結像される構造と同程度の大きさの構造を結像することが可能であることに留意して欲しい。ゼルニケ位相板は中心穴を備えた薄いホイルで構成される。ホイルを通り抜ける電子は、そのホイルの内部ポテンシャルによって位相シフトを起こす一方で、中心穴を通り抜ける電子は位相シフトを起こさない。ホイルの厚さを適切に選ぶことによって、位相シフトはπ/2とすることができるので、解像度が必要な程度に改善される。係る位相板はたとえば非特許文献3に記載されている。
ゼルニケ位相板の問題は、全ての散乱電子がホイルを通過しなければならないことである。そのホイル内では、これらの電子の散乱が起こる結果、像のぼやけ及び/又は信号対雑音比の低下が起こる。典型的には、30%の電子がホイルによって吸収又は散乱され、それによってCTFは、“理想的な”位相板のCTFと比較して70%にまで減少する。これは特にTEMの最高到達可能な解像度に影響を及ぼす結果、TEMの性能が低下する。これは、大きな角度で散乱される電子が中央構造の外側を通り抜けてホイルを通り抜けない本発明による位相板とは対照的である。
本発明による位相板の実施例では、ホイルはカーボンホイルである。
ゼルニケ位相板にカーボンホイルを用いることはすでに周知である。カーボンホイルの機械的特性だけでなく伝導性と透明度も、この材料が、この用途のために選ばれる理由である。
本発明による位相板の他の実施例では、前記位相板の面内にあって貫通穴の中心を通り抜ける少なくとも1本のラインは2つの対向する側部で中央構造と交差し、前記少なくとも1本のラインは、一の方向において前記貫通穴からR1だけ離れた地点から、前記貫通穴からR2だけ離れた地点までの間で前記中央構造と交差し、他の方向において前記貫通穴からR3だけ離れた地点から、前記貫通穴からR4だけ離れた地点までの間で前記中央構造と交差する。ここでR3≧R2である。
この実施例では、位相板は、少なくとも一方向(ラインの方向)において、角度αで散乱された粒子を阻止するが、同時に角度-αで散乱される粒子を通過させる。これは単一サイドバンドイメージングとして知られている。従って式[4]の前提には従えず、式[6]に代わって強度は次式で与えられる。
I(G)=δ(G)-2iφ(G)exp[2πiχ(G)+θ]+… [11]
CTFは以下のように変化する。
CTF(G)=2iexp[2πiχ(G)+θ] [12]
虚数CTFの効果は非特許文献4に記載されている。非特許文献4によると、CTFが虚数であるということは、構造のシフトが関心対象の空間周波数に相当することを意味している。しかし像平面内で強度バリエーションが得られる。
本発明による位相板のさらなる実施例では、中央構造は2つの半環から構成される。一の半環は内径がR1であって外径がR2である。他の半環は内径がR3であって外径がR4である。ここでR3≧R2である。貫通穴は2つの環の中心地点に位置している。前記2つの環は前記2つの半環から構成されている。
この好適実施例では、可能な限り角度αで散乱される粒子が阻止されるのを、角度-αで偏向する粒子が阻止されない通路によって補償し、さらにはCTFの減少-ある特定の散乱角の範囲にある散乱粒子の半分だけが通過する結果である-各異なる方向において同一の空間周波数で起こる。この結果、空間周波数の損失及び/又はそれぞれ異なる方向でのそれぞれ異なる空間周波数の損失に起因して像中に導入されるアーティファクトのほとんどない像となる。
中央構造を構成する2つの半環は1つに接合しなければならないので、図を詳細に説明しながら後述するように、限られた方向では補償を行うことができない。
本発明の態様では、粒子光学装置には位相板と対物レンズが備えられていて、当該粒子光学装置は粒子ビームを試料に照射し、前記位相板は、前記試料を照射するビームが収束する面内に実質的に設けられ、前記位相板は本発明による位相板である。
この態様は、本発明による位相板が設けられるべき位置を表している。
本発明による装置の実施例では、動作中、ホイル及び中央構造によって生じる結合位相シフトの結果、ホイルを透過する粒子については実質的にθ=nπの位相シフトが起こる。ここでnは整数である。
ホイルを通り抜ける散乱しない電子と散乱電子との間の位相差をnπに等しくなるように選ぶことによって、関連する空間周波数範囲のCTFは1又は-1となる。これは最適な正又は負のコントラストに相当する。低空間周波数でのコントラストの増大は、前述したように正弦が余弦に変化することによって起こる。最適ゲインは、位相シフトがθ=π/2+nπのときに起こるが、他の位相シフトでも顕著なコントラストの増大を起こすことができる。従って、たとえホイルの位相シフトが、中央構造の電場によって生じる位相シフトに完全に対抗しないときでも、CTFの顕著な増大を実現することができる。
本発明による装置のさらなる実施例では、動作中、ホイル及び中央構造によって生じる結合位相シフトの結果、ホイルを透過する粒子の位相シフトθは実質的にゼロとなる。
この実施例では、散乱しない電子によって起こる位相シフトは、ホイルによって生じる位相シフトに等しいが符号は異なる。よってホイルを通過する電子は正味の位相シフトを生じさせない。そのため散乱しない電子との有用した干渉(これは位相シフトを生じさせる)を起こすことができる。
本発明による装置の別な実施例では、当該装置は、可変倍率によって位相板上に対物レンズの後焦点面を結像するように備えられている。
後焦点面を位相板上で結像する際の倍率を選ぶことによって、当該装置の使用者は、どの粒子が位相板の物理構造によって妨害され、すなわち影響を受けるのかを選ぶ権利を有する。妨害された電子は像に寄与できないので、これらの阻止された電子に相当する空間解像度は減少する。これは、CTFが異なる振る舞いを示すCTF内のバンドに相当する。空間周波数についてこのバンド位置を調節する-たとえば前記バンドをCFTのゼロの周辺で中心とする-ことが可能である。
本発明の態様では、試料と位相板を照射する対物レンズが備えられた粒子光学装置を用いて像を生成する方法であって、前記粒子光学装置は前記対物レンズが前記位相板上に焦点を形成する面を結像するように備えられている、方法は、
・前記粒子光学装置には本発明による位相板が備えられていて、かつ
・前記粒子光学装置は、前記対物レンズが可変倍率によって前記位相板上に焦点を形成する面を結像するように備えられている、
ことを特徴とする。
当該方法は:
前記像の所望低空間周波数範囲を決定する工程であって、前記低空間周波数範囲は前記ホイルを透過する粒子と前記貫通穴を通り抜ける粒子との干渉によって生じる工程;
前記像の所望高空間周波数範囲を決定する工程であって、前記高空間周波数範囲は前記中央構造の周囲を透過する粒子と前記貫通穴を通り抜ける粒子との干渉によって生じる工程;及び
前記後焦点面が前記位相板上で結像することにより、前記低空間周波数範囲及び前記高空間周波数範囲に相当する粒子が前記中央構造によって妨害されないように前記倍率を調節する工程;
を有する。
粒子の妨害及びその結果生じる空間情報の損失が関心対象ではない周波数範囲起こるように前記倍率を調節することによって、たとえば大きな詳細が、小さな詳細の位置を決定するように結像しながら中程度のサイズの詳細は見えないような像を得ることができる。またこの方法は、コントラストが減少する結果妨害に起因するCTFの変化の効果も同様に減少することで、前記中央構造が、CTFがゼロ付近の粒子を妨害するバンドを中心にするのに用いられて良い。前記CTFがゼロを示す位置は、たとえば後焦点面への試料の距離、所謂デフォーカス距離に依存することに留意して欲しい。
本発明による方法の実施例では、低空間周波数範囲を決定する工程及び高空間周波数範囲を決定する工程は、前記低空間周波数範囲及び前記高空間周波数範囲が中心となるような中央空間周波数を決定する工程の形態をとる。
この実施例では、空間周波数は、所望の空間周波数の周辺で中心となるように選ばれる。
従来技術に係るベルシュ位相板を概略的に図示している。 従来技術に係るベルシュ位相板を概略的に図示している。 従来技術に係るゼルニケ位相板を概略的に図示している。 従来技術に係るゼルニケ位相板を概略的に図示している。 本発明による位相板を概略的に図示している。 本発明による位相板を概略的に図示している。 位相板を有する場合と位相板を有しない場合のTEMのCTFを概略的に図示している。 位相板を有する場合と位相板を有しない場合のTEMのCTFを概略的に図示している。 位相板を有する場合と位相板を有しない場合のTEMのCTFを概略的に図示している。 位相板を有する場合と位相板を有しない場合のTEMのCTFを概略的に図示している。 CTFへのデフォーカスの効果を概略的に図示している。 CTFへのデフォーカスの効果を概略的に図示している。 CTFへのデフォーカスの効果を概略的に図示している。 CTFへのデフォーカスの効果を概略的に図示している。 本発明による位相板の好適実施例を概略的に図示している。 本発明による位相板を備えたTEMを概略的に図示している。
ここで図の助けを借りて本発明を説明する。図中、同一の参照番号は対応する部位を指すものとする。
図1A及び図1Bは、たとえば特許文献1に記載されているような従来技術に係るベルシュ位相板を概略的に図示している。
シリンダの形状をとる中央構造が、その軸11と共に図示されている。ボアの内部には環状電極12A,12B及び13が、そのシリンダの軸の周囲に備えられている。中央電極13は2つの外側電極12A及び12Bから絶縁されている一方で、その2つの外側電極12A及び12Bは互いに電気的に接続する。シリンダの表面14A、14B、及び15を有する伝導性外側表面が、伝導性表面である前記伝導性外側表面の外側電極部分12A、12Bによって形成される。
位相板から、2つのスポーク16A、16Bは、位相板を保持するように延在する。スポークの外側は、シリンダの伝導性外側表面に接続する伝導性層を有する。複数のスポークのうちの少なくとも1つは、外側層から絶縁されていて、中央電極13と電気的に接続する内部導電線17を有する。3つ以上のスポークを備えた位相板だけでなく1つしかスポークを備えていない位相板も既知であることに留意して欲しい。中央電極に電圧を印加することによって、散乱しない(ボアを通り抜ける)電子は、シリンダの外側を進行する電子よりも(その中央電極の電圧に依存して)速く又は遅く進行する。これは、ビームの散乱部分に対する位相シフトを起こすビームの散乱しない部分と等価である。その理由は、ビームの散乱しない部分は中央電極の電圧による影響を受けないためである。実際の位相シフトは、電子のエネルギー及び中央電極の電圧に依存する。電圧を適切に選ぶことによって、±π/2の位相シフトが実現する。伝導性の外側層は、散乱電子が散乱される角度、及びその散乱電子がそのシリンダからどの程度遠くへ取り除かれるのかによらず、散乱しない電子と散乱電子との間で均一な位相シフトが起こるようにシリンダを取り囲む。伝導性層は中央電極13の影響を散乱しないビームにとどめ、中央電極13の電圧によるシリンダ外部の電場を防止する。従ってシリンダの外側を通り抜ける電子は位相シフトを起こさない。
図2A及び図2Bは、従来技術に係るゼルニケ位相板を概略的に図示している。
カーボンホイル22がキャリア21-たとえば標準的なプラチナアパーチャ-に取り付けられている。カーボンホイル22は、散乱しない電子を通過させるアパーチャ23を有する。他の全ての電子-つまり像に寄与する全ての散乱電子-はそのホイル22を通り抜ける。そのホイル22を通り抜けることで、これらの電子は位相シフトを起こす。実際の位相シフトは、電子のエネルギー及びそのホイルの厚さに依存する。その厚さを適切に選ぶことによって、π/2の位相シフトが実現する。
ベルシュ位相板によって生じる位相シフトとは対照的に、ゼルニケ位相板によって生じる位相シフトは調節できないことに留意して欲しい。従ってゼルニケ位相板は、300keVではなく200keVの電子ビームに必要な最適位相シフトを有して良い。ゼルニケ位相板では、典型的には30%以上の電子がホイルによって吸収又は散乱されることで、CTFが30%以上減少することにさらに留意して欲しい。これは特に、信号対雑音比によって制限されるTEMの高解像度性質に影響する。
図3A及び図3Bは、本発明による位相板を概略的に図示している。
図3A及び図3Bはそれぞれ、図1A及び図1Bから派生したものと考えて良い。貫通穴31を有するカーボンホイル30は中央構造に取り付けられる。ホイルを通り抜ける(つまり中央構造によって止められない)電子は、ホイルによるπ/2の位相シフト、及び中央電極によって生じる電場による-π/2の位相シフトを起こす。よってこれらの電子の正味の位相シフトはゼロとなる。中央構造の外側を通り抜ける電子もまた、前述したように位相シフトがゼロである。従って散乱しない電子に対する全ての散乱電子には、π/2の位相シフト差が供される。
図4A、図4B、図4C、及び図4Dは、それぞれ異なる状況での典型的なCTF曲線を概略的に図示している。
図4Aは、従来のTEM(つまり位相板のないTEM)についての典型的なCTF曲線401、及び理想的な位相板が備えられた同一のTEMについての典型的なCTF曲線402を図示している。理想的な位相板では、位相板は散乱電子を妨害せず、かつ新たな散乱を導入しないことが分かっている。CTFは、図においてはナノメートル毎のライン数で表されている空間周波数の関数である。CTF関数の包絡線403はシステムパラメータ-たとえば対物レンズの空間及び色収差係数、ビームのエネルギー広がり、開口角等-によって支配されている。
従ってTEMが異なればこれらの曲線が異なって良いことに留意して欲しい。図5A及び図5Bで示されているように、曲線はデフォーカス距離が異なることで変化しても良い。デフォーカス距離とはつまり、試料/対象物と対物レンズの対象物面との間の距離である。
図4Aの曲線401から明らかなように、位相板を備えていない従来のTEMでは、2ライン/nm未満の空間周波数でのCTFは非常に低いため、0.5nmよりも大きな構造は良好なコントラストで結像されない。2〜4ライン/nmの空間周波数では、第1最適条件が現れ、その後空間周波数が5ライン/nmよりも大きくなると、CTFは振動する。
位相板を有するTEMでは、CTFは低空間周波数で最大値を有し、その後位相板を有していないTEMについて示された振る舞いと同様に、CTFは振動する。ただし振動を起こす空間周波数の値は異なる。よって大きな構造は、位相板を有するEMによって良好に結像される。
図4Bは、ベルシュ位相板を備えたTEMの典型的なCTFを図示している。ベルシュ位相板を備えたTEMは、0.9nm-1未満の空間周波数に相当する全ての電子を妨害する。図4Bは図4Aから派生したものと考えて良い。しかし位相板の中央構造は、バンドストップ404に相当する小さな角度で散乱される電子を妨害する。極端に小さな角度で散乱される電子は位相板によっては妨害されず、中心穴を通り抜けることに留意して欲しい。しかしこれらの電子が散乱しない電子と同一の位相シフトを起こすので、これらの電子へ散乱しない電子が干渉する結果、CTFは基本的にゼロとなる。従って中央構造の内部穴のサイズは重要ではなく、その中央構造の外部直径だけが重要となる。
図4Cは、ゼルニケ位相板が備えられたTEMの典型的なCTFを図示している。図4Cは図4Aから派生したと考えて良い。しかし前述したように、CTFは、ホイルの吸収及び散乱によって30%低下する。また0.2ライン/nm未満の空間周波数については、CTFは低い値にまで下がる。その理由は、これらの散乱角については、散乱電子及び散乱しない電子のいずれもホイル内の穴を通過することで、係る低空間周波数では両者の間で位相シフトは起こらず、かつCTFは正弦状関数として振る舞うからである。
図4Dは、本発明による位相板の典型的なCTF曲線を図示している。図4Dは図4B及び図4Cから派生したと考えて良い。電子が中央構造によって妨害される範囲を表すバンドストップは、ゼロに近い周波数範囲から、たとえば3-4ライン/nmの周波数範囲へ移動する。散乱しない電子は中央構造によって生じる電場によるπ/2の位相シフトを起こす。本例では最大で3ライン/nmの空間周波数を表す散乱電子については、本発明による位相板は、ゼルニケ位相板のように振る舞うので、図4Cに図示されたようなCTFを有する。4ライン/nmよりも大きな空間周波数については、位相板はベルシュ位相板と同様の振る舞いを示すので、図4Bに図示されたCTFを有する。4ライン/nmよりも大きな空間周波数では、ゼルニケ位相板のように、電子の吸収又は散乱によるCTFの減少は起こらないことに留意して欲しい。ストップバンドは、たとえばCTFが最初にゼロとなる地点周辺に設けられて良く、その結果如何なる場合でもCTFがゼロに近い空間周波数だけが阻止されることに、さらに留意して欲しい。
図5A、図5B、図5C、及び図5Dは、CTFへのデフォーカスの効果を概略的に図示している。
図5A、図5B、図5C、及び図5Dはそれぞれ、図4A、図4B、図4C、及び図4Dから派生したと考えて良い。しかし小さなデフォーカスが導入されている。当業者にとっては既知であるように、この結果CTFが異なる。曲線は、低空間周波数が大きなCTFに相当する拡張された周波数範囲を示している。換言すると、CTFは、より高い空間周波数で最初のゼロをとる。中央構造によって阻止される空間周波数の範囲は他の空間周波数に位置する。その理由は、CTFは他の周波数で最初のゼロをとるからである。これは、他の大きさを有する位相板を用いることによって、又はTEMの後焦点面と、位相板が設けられている面との間で異なる倍率を用いることによって行われて良い。
図6は本発明による位相板の好適実施例を概略的に図示している。
図6は位相板の上面-つまり対物レンズの位置から見た面-を図示している。非透明構造610は、散乱しない粒子ビームを通過させる穴612を有する透明ホイル611を取り囲む。非透明部分が形成される。それにより、小さな角613を除き、R1とR2の間の距離にわたって角度614Aで散乱される電子が阻止される一方で、R3とR4の間の距離にわたって角度614Bで散乱される電子も阻止される。さらにR3はR2と等しくなるように選ばれる。その結果、角度613の範囲内にある方向を除く如何なる方向においても、R1とR3の間の距離にわたって散乱される電子の半分は妨害され、かつ半分は透過する。前述したように、式[11]及び[12]について論じる結果、半分の電子が阻止される周波数のCFTは虚数となる。
図示された例では、パラメータは、散乱ビームと散乱しないビームとの間の位相シフトが厳密にπ/2となるように調節されることに留意して欲しい。厳密値とは異なる位相シフトもまたCFTを増大させることに留意して欲しい。さらに同様の理由により、ホイルを通り抜ける粒子と中央構造の外側を通り抜ける粒子との間の位相シフトは同一である必要がないことに留意して欲しい。
図7は本発明による位相板を備えたTEMを概略的に図示している。
図7は光軸700に沿った粒子-たとえば電子-ビームを発生する粒子源701を図示している。粒子は典型的には80〜300keVのエネルギーを有するが、それよりも高いエネルギー-たとえば400keV〜1MeV-が用いられても良いし、それよりも低いエネルギー-たとえば50keV-が用いられても良い。粒子ビームはコンデンサレンズ系702によって操作されることで、試料ホルダ704と共に設けられた試料703に衝突する平行ビームが生成される。試料ホルダ704は、光軸に対して試料を位置設定し、光軸に垂直な面内で試料を移動させ、かつ前記光軸に対して試料を傾けて良い。対物レンズ705は試料の拡大像を生成する。対物レンズの後には、拡大系706-たとえばダブレットレンズ-が続く。位相板707は対物レンズの後焦点面に共役な面内に設けられる。前記共役な面は拡大系706と投影系709との間に設けられる。よって拡大形706は可変倍率によって後焦点面の像を生成して良い。位相板はマニピュレータ708と共に設けられることによって、その位相板は光軸の周りで中心をとることが可能となる。投影系は検出器710上で試料の拡大像を生成する。それにより試料の詳細をたとえば0.1nmで明らかにする。その検出器710は蛍光スクリーン又はたとえばCCDカメラのような形態をとって良い。たとえば蛍光スクリーンの場合では、スクリーンは、ガラス窓711を介して見ることができる。
拡大系706の倍率を適切に設定することによって、CTFにおける位相板によって妨害された粒子のストップバンドが調節されて良いことに留意して欲しい。
11 軸
12 環状電極
13 環状電極
14 表面
15 表面
16 スポーク
17 内部導電線
21 キャリア
22 カーボンホイル
23 アパーチャ
24 軸
30 カーボンホイル
31 貫通穴
401 従来のTEMについての典型的なCTF曲線
402 本発明によるTEMについての典型的なCTF曲線
403 包絡線
404 バンドストップ
501 従来のTEMについての典型的なCTF曲線
502 本発明によるTEMについての典型的なCTF曲線
503 包絡線
504 バンドストップ
610 非透明構造
611 透明ホイル
612 穴
613 小さな角度
614A 角度
614B 360°から614Aの角度を引いた角度
700 光軸
701 粒子源
702 コンデンサレンズシステム
703 試料
704 試料ホルダ
705 対物レンズ
706 拡大システム
707 位相板
708 マニピュレータ
709 投影システム
710 検出器
711 ガラス窓

Claims (10)

  1. 粒子光学装置に用いられる位相板であって、
    当該位相板は粒子ビームによって照射され、
    当該位相板は粒子を透過しない中央構造を有し、
    前記中央構造は前記粒子ビームの一部を通過させる貫通穴を取り囲み、
    前記中央構造は粒子を透過する領域によって取り囲まれ、
    前記中央構造は、該中央構造によって取り囲まれた前記貫通穴を通り抜けるビームの一部と前記中央構造の外側を通り抜けるビームの一部との間に位相シフトを生じさせるように備えられていて、
    前記中央構造が粒子を透過するホイルを有し、
    該ホイルは中心貫通穴を取り囲み、
    前記ホイルは、前記貫通穴を通り抜けるビームの一部と前記中央構造の外側を通り抜けるビームの一部との間に位相シフトを生じさせるように備えられている、
    ことを特徴とする位相板。
  2. 前記ホイルはカーボンホイルである、請求項1に記載の位相板。
  3. 前記位相板の面内にあって貫通穴の中心を通り抜ける少なくとも1本のラインは2つの対向する側部で中央構造と交差し、
    前記少なくとも1本のラインは、一の方向において前記貫通穴からR1だけ離れた地点から、前記貫通穴からR2だけ離れた地点までの間で前記中央構造と交差し、他の方向において前記貫通穴からR3だけ離れた地点から、前記貫通穴からR4だけ離れた地点までの間で前記中央構造と交差し、かつ
    R3≧R2である、
    請求項1又は2に記載の位相板。
  4. 前記中央構造は2つの半環から構成され、
    一の半環は内径がR1であって外径がR2であり、
    他の半環は内径がR3であって外径がR4であり、
    R3≧R2であり、
    前記貫通穴は2つの環の中心地点に位置し、かつ
    前記2つの環は前記2つの半環から構成されている、
    請求項1又は2に記載の位相板。
  5. 位相板と対物レンズが備えられている粒子光学装置であって、
    当該粒子光学装置は粒子ビームを試料に照射し、
    前記位相板は、前記試料を照射するビームが収束する面内に実質的に設けられ、
    前記位相板は請求項1乃至4のいずれか一項に記載の位相板である、
    粒子光学装置。
  6. 動作中、前記ホイル及び前記中央構造によって生じる結合位相シフトの結果、前記ホイルを透過する粒子については実質的にθ=nπの位相シフトが起こり、
    nは整数である、
    請求項5に記載の粒子光学装置。
  7. 動作中、前記ホイル及び前記中央構造によって生じる結合位相シフトの結果、前記ホイルを透過する粒子の位相シフトθは実質的にゼロとなる、請求項6に記載の粒子光学装置。
  8. 可変倍率によって位相板上に対物レンズの後焦点面を結像するように備えられている、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の粒子光学装置。
  9. 試料と位相板を照射する対物レンズが備えられた粒子光学装置を用いて像を生成する方法であって、前記粒子光学装置は前記対物レンズが前記位相板上に焦点を形成する面を結像するように備えられ、
    ・前記粒子光学装置には請求項1乃至4のいずれか一項に記載の位相板が備えられていて、かつ
    ・前記粒子光学装置は、前記対物レンズが可変倍率によって前記位相板上に焦点を形成する面を結像するように備えられている、
    ことを特徴とする方法であって:
    前記像の所望低空間周波数範囲を決定する工程であって、前記低空間周波数範囲は前記ホイルを透過する粒子と前記貫通穴を通り抜ける粒子との干渉によって生じる工程;
    前記像の所望高空間周波数範囲を決定する工程であって、前記高空間周波数範囲は前記中央構造の周囲を透過する粒子と前記貫通穴を通り抜ける粒子との干渉によって生じる工程;及び
    前記後焦点面が前記位相板上で結像することにより、前記低空間周波数範囲及び前記高空間周波数範囲に相当する粒子が前記中央構造によって妨害されないように前記倍率を調節する工程;
    を有する方法。
  10. 低空間周波数範囲を決定する工程及び高空間周波数範囲を決定する工程は、前記低空間周波数範囲及び前記高空間周波数範囲が中心となるような中央空間周波数を決定する工程の形態をとる、請求項9に記載の方法。
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