JP5373251B2 - 収差補正手段を備える粒子光学装置 - Google Patents
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Description
第1の四極型レンズと第2の四極型レンズと第3の四極型レンズと第1の八極子とから連続して成る第1の光学素子群と、
第2の八極子と第4の四極型レンズと第5の四極型レンズと第6の四極型レンズとから連続して成る第2の光学素子群と、
両方の光学素子群の外に配置された少なくとも1つの第3の八極子とから成り、
第1の八極子及び第2の八極子と、第3の四極型レンズ及び第4の四極型レンズは、一方で第1の四極型レンズ及び第2の四極型レンズの間に配置され、他方で第5の四極型レンズ及び第6の四極型レンズの間に配置され、四極型レンズは、八極子をお互いの上に結像させるように、収差補正手段における荷電粒子の経路を定める。
[背景技術]
第1の軸平面において、第1の八極子及び第2の八極子はお互いの上に結像されない一方、第2の八極子及び第3の八極子はお互いの上に結像され、
第1の軸平面に垂直な第2の軸平面において、第1の八極子及び第2の八極子はお互いの上に結像されない一方、第1の八極子及び第3の八極子はお互いの上に結像され、
軸ビームは、第1の軸平面において第1の八極子の軸上点を通過し、第2の軸平面において第2の八極子の軸上点を通過し、
放物レンズの3次レンズ誤差の補正の結果、放物レンズの5次レンズ誤差は少なくとも最小にされることを特徴とする。
(1) Cccによって示される1次でかつ2級の軸上色レンズ誤差と、
(2) 3次でかつ1級の、軸上幾何学的レンズ誤差及び軸上色レンズ誤差を混合したものがある。こうした混合レンズ誤差は、
C3cによって示す、光学軸を中心として円対称である成分と、
S3cによって示す、光学軸を中心とした2回回転対称性を表す成分と、
A3cによって示す、光学軸を中心とした4回回転対称性を表す成分との3つの成分から成る。3つの種類のレンズ誤差には、更に、
(3) Ccmによって示す、1次及び1級の非軸上色レンズ誤差がある。なお、3つの種類のレンズ誤差の上記方策を用いれば、2つのものを概して、同時にゼロに等しくすることができ、それによって、ずっと小さくされる第3のものは、ゼロにちょうど等しくなるものでない。
この節では、まず、本発明による補正器の近軸設計を行うことに関する実施例を表すこととする。6つの四極子及び3つの八極子を備える補正器設計を行うことに関する算出を非常に複雑にし、かつ/又は非常に分かりにくくすることがないように、単純化するいくつかの初期条件を採用し得る。そうした初期条件は、基本的には、自由に選ぶことができ、そうしたいくつかの初期条件は、当然、補正器の設計によって提供される自由度の範囲内になければならない。最終的な設計の最初の近似は、補正器における、光線の近軸伝搬を利用する(ものであり、補正器における、光線の近軸伝搬に有効である)。
(1)望遠補正器を選ぶ、すなわち、光学軸に平行である補正器に入射する光線は、光学軸に平行である補正器から出てくるものでもある。
(2)6つの四極子と、3つの八極子のうちの2つは、お互いに対して光学軸上に、対称平面に対してミラーリングされると、6つの四極子のうちの3つの位置によって残りの四極子の位置がもたらされ、ミラーリングされると、2つの八極子の一方の位置によって、2つの八極子の他方の位置がもたらされる意味で、ミラー対称平面が、存在する(光学軸に垂直である)ように配置される。
(3)6つの四極子の励起は、対称平面に対して反対称的である、すなわち、四極子の静電気実施例の場合、対称平面の一方側にある正の(負の)極は対称平面の他方の側にある負の(正の)極に相当し、四極子の静磁気実施例の場合、対称平面の一方側のN極(S極)は、対称平面の他方側のS極(N極)に相当する。
(1)xa(0)=ya(0)
(2)x’a(0)=−y’a(0)
(3)x’f(0)=y’f(0)
(4)xa(0)=x’a(0)d
(5)yf(0)=y’f(0)d
として表すことができる。
4つの四極子各々のz位置(3つのパラメータ)と、
3つの四極子各々のz方向における厚さ(3つのパラメータ)と、
3つの四極子各々の励起(3つのパラメータ)と、
対称平面から距離がdの位置に配置される八極子のz位置、すなわち、dの値(1つのパラメータ)と、
第3の八極子の所望のz位置(1つのパラメータ)とを定めなければならない。
(a)一般的なTEM、STEM及びSEMの場合
近軸設計から始めて補正器の実用的な設計に達するために、いくつかの更なる要件を満たさなければならない。こうした要件は、一方では、誤差補正力に関する条件につながり、他方では、特に、透過電子顕微鏡(TEM)、走査電子顕微鏡(SEM)又は走査透過電子顕微鏡(STEM)などの特定の粒子光学装置における、補正器の適用に関する実用的な条件につながる。こうした要件/条件を満たすために、上記近軸設計において述べた値とは異なる初期値を、上記近軸設計の説明における、自由に選ばれる6つのパラメータ(6つの自由度)に割り当てることが場合によっては望ましい。このようにして、前述の、あらゆる種類の要件、例えば、(1)光学素子の励起電流及び/又は励起電圧における信号対雑音比を低い値に維持すること、(2)特定のボア値について、光学素子の鉄磁路の磁気飽和を妨げるか、静電気素子を破壊電圧未満に維持することを満たすこと、(3)こうしたレンズ誤差がお互いを補償するように、幾何学的収差係数C3(=周知の3次球面収差)及びC5(=5次球面収差)に値を割り当てること、及び(4)十分な程度に、7次軸上収差を削減することを満たすことができる。
特にTEMの場合の最終的な設計の場合、いくつかの更なる要件、すなわち、(5)5次コマ収差を十分な程度に削減することと、(6)色拡大誤差Ccmを十分な程度に削減することを示すことができる。要件(3)を満たすという重要性は、このようにして、極めて高い分解能を備える像において十分なコントラスト伝達関数を、位相物体としてみなすことができる薄標本がなお維持するという点にある。SEM又はSTEMに特有の、最終的な設計の場合、要件(5)及び(6)を満たすことは主に重要なものでないが、そうした要件が満たされるTEM設計は、STEMの場合、欠点なしで用いることができる。よって、TEMの場合にもSTEMの場合にもこの設計を用いることは簡単である。
シミュレーション・プログラムは、有限の厚さを備える四極子の特性と、付随的なフリンジ場とをシミュレートすることができなければならないということと、
シミュレーション・プログラムは、有限の厚さを備える四極子の収差及び有限の厚さを備える八極子の収差の全てと、付随的なフリンジ場とをシミュレートすることができなければならないということと、
シミュレーション・プログラムは、好ましくは、(例えば、ニュートン・ラフソン法によって)n個の未知数を備えるn個の等式を解くルーチンを含んでおり、そのとき、近軸設計における対称平面の位置で施される5つの等式(1)乃至(5)に取り組むことができるようにnは少なくとも、5に等しいということと、
シミュレーション・プログラムは、好ましくは、上記八極子励起を算出することができるものであり、そのことは、4つの未知数がある4つの等式を解くルーチンを必要とする。
特に、SEM又は低電圧TEMの場合の最終的な設計は、高電圧TEMの場合のものと基本的に同じであり、更なる要件を、2つの四極子、すなわち、Q1及びQ6、又は、Q2及びQ5に関して策定しなければならない。これは、四極子Q1、Q2、Q5及びQ6が全て、厳密に無色にされる場合、(各々が、x-z平面及びy-z平面に対する)Ccmx及びCcmyによって示す(わずかな)色拡大誤差が通常生じることになる。この色拡大誤差がゼロにちょうど等しくなるようにするよう、四極子Q2及びQ5又は四極子Q1及びQ6は、磁気励起からの偏差が総磁気励起の1%の程度の大きさで、等しい程度で幾分無色になるようにしなければならない。
設計処理は次に、以下のように進む。
電子の加速電圧と、補正する対象の対物レンズの光学的特性とを所与の数量とすれば、実際の設計処理において比較的大きな数の自由度が、用いるよう残されている。2つの自由度群の間で、すなわち、設計処理の開始時に値を選ばなければならない自由度と、設計処理中に値を定めなければならない自由度との間で区別することができる。第1の自由度群は、
対称平面の位置で施される5つの等式を満たした後に元の11個の自由度から残った、「近軸設計」の節記載の6つの自由度と、
色収差を補正する目的で、電磁気四極子として実施される、第3の四極子及び第4の四極子の光出力によって構成される。電界強度はよって、以下のように定められる。すなわち、磁気励起のみを備える近軸設計から始めて、近軸励起は、更なる磁気励起M’と、その合計値が、四極子光出力に対するM’+Eの寄与が、公称エネルギU0の場合、ゼロであり、CC補正が対物レンズについて得られるような静電界強度Eによって増やされる。四極子のうちの1つは、よって、x-z平面に対して機能し、他の四極子は、y-z平面に対して機能する。四極子電界強度のこの追加によって、原則的に、(ミラー対称性が理由で)1つの自由度がもたらされる。伝送レンズ系の、固有の拡大は同様に、原則として、1つの自由度をもたらす。しかし、こうした2つのパラメータ(四極子電界強度と、固有の拡大)の一方について、値が選ばれ、更に、他方のパラメータを、合計色収差がゼロになるという要件によって算出することができる。このことはよって、残りの1つの自由度と、
「特に、高電圧TEM及び、STEMの最終的な設計」の節(b1)において前述した、補正器内の光線のゼロ交差が八極子内になければならない位置で、こうしたゼロ交差を八極子のちょうど中央に配置させないが、むしろ、そこから幾分ずらして配置させる可能性(一般的に、4つの自由度であるが、ミラー対称性の結果、2つの自由度)とをもたらす。
3次軸上収差及び同方性コマ収差がゼロになる、「特に、TEM及びSTEMの最終的な設計」の節において前述した八極子励起によって形成され、そこで表すように、ここから4つの自由度が生じ、
更に、第3の八極子の第1の部分の位置及び第2の部分の位置によって形成され、それらの位置は、D5(4回回転対称性を備える軸上5次収差)によって示されるレンズ誤差がゼロになるように選ばれるものであり、ミラー対称性の結果、これによって1つの自由度がもたらされ、
更に、任意的には、節(b1)「特に、高電圧TEM及びSTEMの最終的な設計」において表した、色拡大誤差Ccmx、Ccmyがゼロに等しくなるようにするような、伝送レンズ系における四極型レンズの励起によって形成され、これによって、任意的には、1つの自由度がもたらされる。
併せて、この第2の群によって、したがって、4+1=5個(任意的には6個)の自由度がもたらされるので、TEM及びSTEMの設計処理は、合計、9+5=14個(任意的には9+6=15個)の自由度を有する。
SEM又は低電圧TEMの場合における設計処理の道筋は、TEMの場合と基本的に同じであり、上記節(b2)「特に、SEM又は低電圧TEMの場合の最終的な設計」記載の四極子Q2及びQ5又は四極子Q1及びQ6の更なる要件を満たさなければならないこととする。四極子Q1、Q2、Q5及びQ6が全て、当初、厳密に無色にされる場合には、このことは、よって、上記2つの四極子対Q2及びQ5、又は、Q1及びQ6の一方において、Ccmx=Ccmy=0を満たすように、厳密に調節された無色状態が幾分有色にされることになるということを意味する。
(1)初期値が、第1の群の9つのパラメータについて選ばれる(前述の節「STEM又は高電圧TEMの場合における設計処理の道筋」参照。)。特に、SEM又は低電圧TEMの場合、四極子Q1、Q2、Q5及びQ6は全て、当初、厳密に無色にされ、その後、Ccmx=Ccmy=0を満たすように、四極子Q2及びQ5、又は、Q1及びQ6が幾分有色にされる。
(2)初期値が、第3の八極子の第1の部分(O3a)の位置及び第2の部分(O3b)の位置について選ばれる(上記節(c1)「高電圧TEM及びSTEMの場合における設計処理の道筋」参照。)。
(3)上記節「近軸設計」記載の、対称平面の位置で施される5つの等式が解かれる。
(4)八極子全ての励起が、3次軸上収差及び同方性コマ収差がゼロになるように定められる。節(b1)「特に、高電圧TEM及びSTEMの最終的な設計」に記載するように、これらの励起は、4つの未知数を備える4つの線形等式を解くことによって算出される。
(5)次に、4回回転対称性を備える軸上5次収差(係数D5)がゼロに等しいかを確認する。そうでない場合、上記工程(2)記載の初期値が修正され、D5がゼロであるようにするよう必要に応じた回数、工程(2)乃至(5)を繰り返す。
(6)適切な収差は全て、定められ、電源に対する要件が満たされるかも確かめる。適切な収差としては、5次球面収差(係数D5)、5次同方性コマ収差、7次収差、及び同方性色拡大誤差(係数Ccmx及びCcmy)がある。こうした収差の場合、十分に小さくされたか否かが確かめられる。電源に対する要件は、安定性、すなわち、時間の関数としての、電圧及び/又は電流における変動と、信号対雑音比が十分に小さいか否かに関する。こうした要件が満たされない場合、補正器の設計が規定要件を満たすまで、工程(1)及び(6)が、修正された初期値を用いて繰り返される。SEM又は低電圧TEMにおける適用の場合、このようにして、収差係数A3c及びC3cをゼロに等しくさせることもできる。更に、ミラーリング中央平面Mに対する対称性の結果、S3c=0であることが明らかになるので、3次でかつ1級の混合収差(幾何学的収差と色収差を混合したもの)は全て、よって、ゼロに等しくなる。ここに記載する収差係数A3c、C3c及びS3cは、M.Haiderによる上記論文によって公知である定義の類推によって定義されている。それによって、
以下の値及びデータがこの設計に関する。
補正する対象の対物レンズの焦点距離:2.3mm
対物レンズのCc:1.4mm
対物レンズのCs:1.2mm
多極子の内部半径:2mm
四極子Q3及びQ4の長さ:56mm
八極子部分O3a及びO3bの長さ:16mm
伝送レンズ系の倍率:1.2(その結果、対物レンズの入口でのビーム直径が、補正器の出口平面におけるものの1.2倍となる。)
八極子部分O3a及びO3bが、それらの近軸位置(すなわち、ガウス光線がz軸と交差する位置)に対して2.92mmの距離、対称平面から離れる方向にずれている。
以下の表1では、(特に、TEMの場合の、)補正器と対物レンズとの組み合わせの収差を表す。表では、行1乃至5における収差を、Haider他による引用論文による記号を用いて示す。第3の列は、伝送レンズ系における四極型レンズ(四極型視野レンズ、QFL)がオフにされる状態に関し、第4の列では、オンにされている。
1)偶である八極子各々の複製が行われ、複製は、関連した偶である八極子と同じz位置を有するように配置され、それらの複製の各々を、元の関連した八極子に対して、z軸を中心として22.5度回転させる。これらの回転させた複製はその場合、偶でない4つの八極子を構成する。
2)次に、回転させた4つの複製の各々が、z軸に垂直な断面によって、2つの等しい部分、すなわち、第1の部分及び第2の部分に分割されることを考えてみる。その後、
3)偶でない八極子の第1部分及び第2部分の励起は、3次軸上収差への、偶でない八極子の寄与がゼロに等しいような比率を有するよう選ばれる。
4)偶でない八極子全ての合計励起は、補正器及び対物レンズの組み合わせの異方性コマ収差がゼロに等しいように選ばれる。
この上記4)の場合、ミラー平面z=0に対する対称性の結果、偶でない部分の励起は、対称平面に対して反対称的である。
確かに、行3及び5に示す収差係数S5及びA5はこの実施例ではもうゼロに等しくないが、それらの値はなお、無視することができる程度に小さい。
以下の値及びデータはこの設計に関する。
対物レンズのCs:1.64mm
多極子の内部半径:3mm
四極子Q3及びQ4の長さ:17mm
八極子部分O3a及びO3bの長さ:8mm
伝送レンズ系の倍率:0.764(その結果、対物レンズの入口でのビーム直径が、補正器の出口平面におけるものの0.764倍となる。)
以下の表3では、補正器と対物レンズとの組み合わせの収差を示す。表している状態では、伝送レンズ系(QFL)における四極型レンズはオフにされている。
O 八極子
Q 四極子
10 収束系
12 標本
14 対物レンズ
16 伝送レンズ系
18 伝送レンズ
20 伝送レンズ
22 収差補正器
24 更なるレンズ
26 投影系
28 中間レンズ
Claims (8)
- 対物レンズを備え、かつ、該対物レンズのレンズ誤差を補正する収差補正手段を備える
粒子光学装置であって、
前記収差補正手段は、
第1の四極型レンズと、第2の四極型レンズと、第3の四極型レンズと、第1の八極子と
から連続してなる第1の光学素子群と、
第2の八極子と、第4の四極型レンズと、第5の四極型レンズと、第6の四極型レンズとか
ら連続してなる第2の光学素子群と、
両方の光学素子群の外に配置される少なくとも1つの第3の八極子とを備え、
前記第1の八極子と、前記第2の八極子と、前記第3の四極型レンズと、前記第4の四極
型レンズは、前記第2の四極型レンズと、前記第5の四極型レンズとの間に配置され、
四極型レンズは、八極子をお互いの上に結像させるように前記収差補正手段における荷
電粒子の経路を定め、
第1の軸平面(x-z平面)において、前記第1の八極子及び前記第2の八極子はお互いの上
に結像されない一方、前記第2の八極子及び前記第3の八極子はお互いの上に結像され、
前記第1の軸平面に垂直な第2の軸平面(y-z平面)において、前記第1の八極子及び前記
第2の八極子はお互いの上に結像されない一方、前記第1の八極子及び前記第3の八極子は
お互いの上に結像され、
軸ビームは、前記第1の軸平面(x-z平面)において、前記第1の八極子の軸上点を通過
し、前記第2の軸平面(y-z平面)において、前記第2の八極子の軸上点を通過し、
その結果、3次レンズ誤差が補正され、5次レンズ誤差が、少なくとも、最小にされるこ
とを特徴とする粒子光学装置。 - 請求項1記載の粒子光学装置であって、
前記第3の四極型レンズの四極子場と、前記第1の八極子の八極子場は、お互いに少なく
とも部分的に重なり、前記第4の四極型レンズの四極子場と、前記第2の八極子の八極子場
は、お互いに少なくとも部分的に重なることを特徴とする粒子光学装置。 - 請求項1又は2記載の粒子光学装置であって、
前記第3の八極子は、前記粒子光学装置において補正する対象の前記対物レンズが配置
されていない前記収差補正手段の側に配置されることを特徴とする粒子光学装置。 - 請求項1又は2記載の粒子光学装置であって、
前記第3の八極子は、光学軸に垂直な断面によって第1の部分及び等しい第2の部分に分
割され、該第1の部分及び第2の部分は各々、両方の光学素子群の反対側に配置され、
前記光学軸に垂直なミラー対称平面は、該対称平面に対してミラーリングされると、前
記第1の群の、3つの四極子の位置及び前記八極子の位置と、前記第3の八極子の前記第
1の部分は、前記第2の群の3つの四極子の位置及び前記八極子の位置をもたらし、前記
第1の群の四極子の励起は、前記第2の群の相当する四極子のものの逆であることを特徴
とする粒子光学装置。 - 請求項1乃至4のうちの1つに記載の粒子光学装置であって、
前記第3の四極型レンズ及び前記第4の四極型レンズは各々、静磁気四極子及び静電気
四極子の組み合わせとして実施されることを特徴とする粒子光学装置。 - 請求項5記載の粒子光学装置であって、
前記第1の光学素子群からの更なる四極型レンズと、前記第2の光学素子群からの更な
る四極型レンズは各々、静磁気四極子及び静電気四極子の組み合わせとして実施されるこ
とを特徴とする粒子光学装置。 - 請求項5記載の粒子光学装置であって、
伝送レンズ系は、前記収差補正手段と、補正する対象の対物レンズとの間に配置され、
該系は、軸上粒子光線が前記光学軸における交点を通過するようにすることを特徴とする
粒子光学装置。 - 請求項1記載の粒子光学装置であって、
少なくとも3つの更なる八極子が追加され、該少なくとも3つの更なる八極子は、前記
第1の八極子の位置と、前記第2の八極子の位置と、前記第3の八極子の位置とに配置され
、前記第1の八極子と、前記第2の八極子と、前記第3の八極子は、偶である八極子であ
り、前記第1の更なる八極子と、前記第2の更なる八極子と、前記第3の更なる八極子は
、偶でない八極子であり、該偶でない八極子の各々は、前記光学軸に垂直な断面の結果、
第1の部分及び第2の部分からなり、偶でない八極子各々の、前記第1の部分の励起と前
記第2の部分の励起との比率は、前記偶でない八極子の3次軸上収差に対する寄与がゼロ
に等しく、偶でない八極子の全ての合計励起が、前記収差補正手段と、補正する対象の前
記対物レンズとの組み合わせの異方性コマ収差がゼロに等しいというものであることを特
徴とする粒子光学装置。
Applications Claiming Priority (4)
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---|---|---|---|
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