JP5160052B2 - 配線基板、キャパシタ - Google Patents

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Description

本発明は、基板コアにセラミック等を主体とするキャパシタを埋め込み、さらにその表面に配線積層部を積層形成した構造であって、その上に半導体集積回路素子が搭載される配線基板、及び、その配線基板に用いられるキャパシタに関するものである。
コンピュータのマイクロプロセッサやチップセットなどに使用される半導体集積回路素子(ICチップ)は、近年ますます高速化、高機能化しており、これに付随して端子数が増え、端子間ピッチも狭くなる傾向にある。一般的にICチップの底面には多数の端子が密集してアレイ状に配置されており、このような端子群はマザーボード側の端子群に対してフリップチップの形態で接続される。ただし、ICチップ側の端子群とマザーボード側の端子群とでは端子間ピッチに大きな差があることから、ICチップをマザーボード上に直接的に接続することは困難である。そのため、通常はICチップをICチップ搭載用配線基板上に搭載してなるパッケージを作製し、そのパッケージをマザーボード上に搭載するという手法が採用される。
ところで、従来この種のパッケージに対しては、小型化、多機能化及び低コスト化の要求がある。そこで、パッケージを構成するICチップ搭載用配線基板として、例えば、高分子材料製のコア基板内にチップ状のセラミックキャパシタを埋め込んでコア部を構成し、そのコア部の表面及び裏面にビルドアップ層を形成したものが従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構成の利点は、従来パッケージ上に表面実装されていたコンデンサを内蔵することにより、コア部表面の自由度を高め、空いたスペースを詰めて小型化できることにある。または、空いたスペースにインダクタや抵抗体等の他の電子部品を表面実装することで多機能化できることにある。なお、多機能化パッケージの具体例としては、複数のICチップ間でのデータのやりとりを無線通信で行う機能を有するもの等が挙げられる。そして、この種のパッケージを実現するには、無線通信に必要な回路(例えば同調回路など)を複数の電子部品を用いてパッケージ上で構成する必要がある。
特開2005−39243号公報 特開2002−43754号公報
しかしながら、空いたスペースにインダクタ等を表面実装するパッケージ構造を採用する場合、パッケージの表層部にそのための部品実装スペースが新たに必要になる。よって、多機能化を達成できても、さらなる小型化を達成することが困難であった。また、このようなパッケージの製造においては、インダクタ等を実装する工程を省略することができず、このことが低コスト化の障害となっていた。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、多機能化を達成しやすいにもかかわらず小型化及び低コスト化に適した配線基板を提供することにある。また、本発明の別の目的は、上記の優れた配線基板に使用するのに好適なキャパシタを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に収容されたキャパシタと、層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有する配線積層部とを備え、前記キャパシタにインダクタ、抵抗体及びコンデンサが形成され、前記抵抗体及び前記コンデンサと前記インダクタとにより回路部が構成されているとともに、前記コンデンサは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と静電的に影響を受けない状態で配置されていることを特徴とする配線基板をその要旨とする。
従って、手段1の配線基板によると、キャパシタ自体にインダクタが形成されているため、例えばキャパシタ内にて各種回路の一部または全部を構成すること等が可能となる。よって、インダクタを配線基板表層部に実装していた従来の構造に比べて、多機能化が達成しやすくなる。また、配線基板表層部にインダクタ用の部品実装スペースを新たに設定する必要がないため、さらなる小型化に対して制約を受けにくく、全体の小型化に適したものとなる。さらに、インダクタ実装工程が省略可能となるため、低コスト化に適したものとなる。
ここで、手段1の配線基板は、被搭載物である半導体集積回路素子を搭載するための装置である。「半導体集積回路素子」の例としては、コンピュータのマイクロプロセッサ等として使用され、1つまたは複数のプロセッサコアを有する半導体集積回路素子がある。この半導体集積回路素子は、半導体集積回路素子搭載領域に例えばフリップチップ実装される。なお、プロセッサコアの数は、2でもよいし、3以上でもよい。半導体集積回路素子の別の例としては、高速データ処理を行うコントローラ用途として使用するものが挙げられる。コントローラとしての機能の具体例としては、例えばメモリ・コントローラ、マルチプロセッシング・コントローラ、バス・コントローラ、ビデオ・コントローラなどが挙げられ、画像処理チップやチップセットがこれに該当する。ここでチップセットの一例としては、マザーボードの中心的な役割を果たすものであってノースブリッジとサウスブリッジとで構成され、各種のコントローラとしての機能を有するものがある。また、「半導体集積回路素子搭載領域」とは、配線積層部の表面上において端子パッド群が配置されている領域をいう。
上記配線基板を構成する基板コアは、配線基板におけるコア部の一部分をなすものであって、例えばコア主面及びその反対側に位置するコア裏面を有する板状に形成される。かかる基板コアは、キャパシタを収容するための収容穴部を有していてもよい。この収容穴部は、コア主面のみにて開口する非貫通穴であってもよく、あるいはコア主面及びコア裏面の両方にて開口する貫通穴であってもよい。なお、キャパシタは収容穴部内に完全に埋められていてもよく、その一部を突出させた状態で埋められていてもよい。
基板コアを形成する材料は特に限定されないが、好ましい基板コアは高分子材料を主体として形成される。基板コアを形成するための高分子材料の具体例としては、例えば、EP樹脂(エポキシ樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)などがある。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料を使用してもよい。
上記配線基板を構成するキャパシタは、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有している。誘電体層を形成する材料としては樹脂やセラミック等を選択可能であるが、とりわけセラミック焼結体を用いることが好ましい。即ち、より好適なキャパシタとしては、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有するセラミックキャパシタを挙げることができる。ここでいうセラミックキャパシタには、基板(セラミックに限らない基板)上にセラミック材料により薄膜を形成したキャパシタも含まれる。
キャパシタは、コア主面とキャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で基板コア内に収容されている。即ち、キャパシタは、基板コア内に内蔵された状態で使用される。なお、キャパシタは、前記コア基板において前記半導体集積回路素子搭載領域に対応した領域に配置されている。キャパシタは、基板コア内に収容された状態で、例えば高分子材料製の充填剤により固定される。
また、好適なキャパシタの例としては、ビアアレイタイプのキャパシタを挙げることができる。即ち、キャパシタは、前記第1内部電極層同士を導通させる複数の電源用ビア導体と、前記第2内部電極層同士を導通させる複数のグランド用ビア導体と、前記複数の電源用ビア導体の端部に位置する電源用電極端子と、前記複数のグランド用ビア導体の端部に位置するグランド用電極端子とを備え、前記複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体が、アレイ状に配置されていることが好ましい。より具体的には、複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体が、キャパシタ厚さ方向から見たときに全体としてアレイ状に配置されていることが好ましい。このように構成すれば、キャパシタ全体の小型化が図りやすくなり、ひいては配線基板全体の小型化も図りやすくなる。しかも、小さいわりに高静電容量が達成しやすく、より安定した電源供給が可能となる。
上記キャパシタは、1つまたは複数のキャパシタ機能部を有している。キャパシタ機能部とは、第1内部電極層及び前記第2内部電極層を含んで構成される領域のことを指している。複数のキャパシタ機能部同士は、少なくとも電源系統が互いに独立していることがよい。キャパシタ機能部は、2個あってもよいし、3個以上あってもよいが、プロセッサコアと同数存在することが好ましい。このように構成することで、全てのキャパシタ機能部を全てのプロセッサコアに対してそれぞれ電気的に接続することができる。
なお、隣接する複数のキャパシタ機能部間の距離(具体的には隣接する複数のキャパシタ機能部をそれぞれ構成する電源用内部電極層間の距離)は特に限定されない。しかし、前記距離はキャパシタ機能部相互で静電的な干渉が起こらない程度であることが好ましく、具体的には50μm以上であることがよい。特には、キャパシタのビアピッチ(グランドビア−電源ビア間ピッチ)以上の距離が確保されていることが好適である。
キャパシタを構成する誘電体層がセラミック誘電体層である場合、例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、炭化珪素、窒化珪素などといった高温焼成セラミックの焼結体が好適に使用されるほか、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックの焼結体が好適に使用される。この場合、用途に応じて、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどの誘電体セラミックの焼結体を使用することも好ましい。誘電体セラミックの焼結体を使用した場合、静電容量の大きなセラミックキャパシタを実現しやすくなる。
第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する材料としては特に限定されないが、セラミックと同時に焼結しうる金属、例えば、ニッケル、モリブデン、タングステン、チタン等の使用が好適である。なお、低温焼成セラミックの焼結体を選択した場合、第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する材料として、さらに銅や銀などの使用が可能となる。
上記キャパシタには多機能化を図るために1つまたは2つ以上のインダクタが形成されている。このようなインダクタとは、キャパシタと別体で構成されたインダクタではなく、キャパシタと一体的に形成されたものを指している。
例えば、かかるインダクタはキャパシタのキャパシタ主面及びキャパシタ裏面のうちの少なくともいずれかの上に形成される。このような位置に形成されるインダクタは、キャパシタの外表面にて露出している。ゆえに、形成後にトリミング等を施して形状を微調整でき、ひいてはインダクタンスを微調整できるという点で有利である。また、無線通信用回路を構成する場合、キャパシタの外表面に露出したインダクタを含む回路のほうが、非露出のインダクタを含む回路に比べて高感度・高出力になる。
なお、インダクタはキャパシタ主面のみに形成されていてもよく、キャパシタ裏面のみに形成されていてもよく、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面の両方に形成されていてもよい。インダクタを両方に形成した構成の利点は以下のとおりである。即ち、インダクタがキャパシタ機能部から電気的に独立している場合、当該構成によればインダクタを配線基板表層部に表面実装する従来構造に比べて、2倍ほど多く搭載できるようになるからである。また、回路形成の自由度も大きくなるからである。
キャパシタ主面上に形成されるインダクタ(表面側インダクタパターン)は、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、とりわけキャパシタ主面上の前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成されていることが好ましい。その理由は、電源用電極端子及びグランド用電極端子を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。
また、キャパシタ裏面上に形成されるインダクタ(裏面側インダクタパターン)は、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、とりわけキャパシタ裏面上の前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成されていることが好ましい。その理由は、電源用電極端子及びグランド用電極端子を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。
なお、キャパシタ表面上ではなくキャパシタ裏面上にのみ裏面側インダクタパターンを形成すれば、キャパシタ表面側のスペースを電源供給のための導体形成のために有効利用することができる。また、上記配線基板におけるインダクタは、通常、コア基板のコア主面側(即ち半導体集積回路素子搭載側)ではなくコア裏面側に配置されるものである。よって、表面側インダクタパターンを採用した場合ほどデザインルールを変更する必要がなく、それゆえ回路設計の負担が少なくて済む。このような構造を採用する場合には、コア基板側を貫通するスルーホール導体を設けてそれに裏面側インダクタパターンを接続し、当該スルーホール導体及び配線積層部内の導体層を介して半導体集積回路素子側との電気的接続を図るようにすればよい。
あるいは、前記インダクタはキャパシタの内部にて形成された内層インダクタパターンであってもよい。内層インダクタパターンは、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、好ましくは前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と同じ材料により形成されることがよい。その理由は、第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。この場合、キャパシタの内部における異なる層に複数の内層インダクタパターンが形成され、それら同士がインダクタ接続ビア導体を介して電気的に接続されていてもよい。このようなインダクタ接続ビア導体があると、例えば誘電体層を介して配置された複数の内層インダクタパターン同士を連結することで、高インダクタンスを有する1つのインダクタとして機能させることができる。なお、インダクタ接続ビア導体を介して、内層インダクタパターンと裏面側インダクタパターンとを連結してもよく、あるいは、内層インダクタパターンと表面側インダクタパターンとを連結してもよい。
表面側インダクタパターン、裏面側インダクタパターン、内層インダクタパターンの形状は特に限定されないが、限られた狭いスペース内で所望とするインダクタンスを実現すべくループ状パターンが好適である。ループ状パターンの線幅及びパターン間スペースは限定されないが、例えば電源用ビア導体及びグランド用ビア導体の直径よりも小さく形成されることがよい。従って、例えば電源用ビア導体及びグランド用ビア導体の直径が100μm〜200μm程度であれば、ループ状パターンの線幅パターン間スペースは10μm〜100μm程度に設定されることがよい。この設定によれば、比較的高いインダクタンスのインダクタを比較的小面積で実現できるため、インダクタ形成用の広いスペースを要さないからである。このことはキャパシタの小型化、ひいては配線基板全体の小型化を実現するうえでも好ましい。ループ状パターンのループ数は目的に応じて任意に設定できるが、通常は1回以上、好ましくは2回以上に設定される。
インダクタはキャパシタにおける任意の位置に配置可能であるが、好ましくは第1内部電極層及び第2内部電極層を含んで構成されるキャパシタ機能部の外側の領域に配置されていることがよい。その理由は、このような位置のほうがインダクタ形成用のスペースを確保しやすいからである。また、インダクタをキャパシタ機能部の内部の領域に配置した場合に比べて、キャパシタに電気的な影響を与えるリスク、またはキャパシタから電気的な影響を受けるリスクが小さいからである。
上記キャパシタには、多機能化を図るためにインダクタ以外の受動素子、例えば1つまたは2つ以上のコンデンサが形成されていてもよい。このようなコンデンサとしては、キャパシタと別体で構成されたコンデンサではなく、キャパシタと一体的に形成されたものを指している。なお、かかるコンデンサは、キャパシタ機能部を構成している第1内部電極層及び第2内部電極層と静電的に影響を受けない状態で配置されることが好ましい。
例えば、前記コンデンサはキャパシタ主面及びキャパシタ裏面のうちの少なくともいずれかの上に形成されてもよい。このような位置に形成されるコンデンサは、キャパシタの外表面にて露出しているため、形成後にトリミング等を施して容量値を微調整すること等ができるという点で有利である。
あるいは、前記コンデンサはキャパシタの内部にて形成されてもよい。このようなキャパシタは、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、好ましくは前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と同じ材料により形成されることがよい。その理由は、第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。
上記キャパシタには、多機能化を図るためにさらに他の受動素子、例えば1つまたは2つ以上の抵抗体が形成されていてもよい。このような抵抗体としては、キャパシタと別体で構成された抵抗体ではなく、キャパシタと一体的に形成されたものを指している。
例えば、抵抗体はキャパシタのキャパシタ主面及びキャパシタ裏面のうちの少なくともいずれかの上に形成される。このような位置に形成される抵抗体は、キャパシタの外表面にて露出しているため、形成後にトリミング等を施して抵抗値を微調整すること等ができるという点で有利である。
キャパシタ主面上に形成される抵抗体(表面側抵抗パターン)は、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、とりわけキャパシタ主面上の前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成されていることが好ましい。その理由は、電源用電極端子及びグランド用電極端子を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。
また、キャパシタ裏面上に形成される抵抗体(裏面側抵抗パターン)は、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、とりわけキャパシタ裏面上の前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成されていることが好ましい。その理由は、電源用電極端子及びグランド用電極端子を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。
あるいは、前記抵抗体はキャパシタの内部にて形成された内層抵抗パターンであってもよい。内層抵抗パターンは、導電性を有する任意の材料により形成可能であるが、好ましくは前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と同じ材料により形成されることがよい。その理由は、第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する工程の際に併せて形成可能なため、工数の増加を防止できるからである。しかも、第1内部電極層及び第2内部電極層は、電源用電極端子及びグランド用電極端子に比較して薄いため、小さくてかつ高抵抗の抵抗体を形成しやすいという利点がある。
抵抗体はキャパシタにおける任意の位置に配置可能であるが、好ましくは第1内部電極層及び第2内部電極層を含んで構成されるキャパシタ機能部の外側の領域に配置されていることがよい。その理由は、このような位置のほうが抵抗体形成用のスペースを確保しやすいからである。また、抵抗体をキャパシタ機能部の内部の領域に配置した場合に比べて、キャパシタに電気的な影響を与えるリスクが小さいからである。
そして、抵抗体及びコンデンサのうちの少なくともいずれかをインダクタに電気的に接続することにより、回路部が構成されていることがよい。即ち、コンデンサ、抵抗体、インダクタを組み合わせることで所定の機能を付与でき、多機能化を図ることができるからである。好適な回路部の例としては例えば抵抗体とインダクタとを直列または並列に接続してなるフィルタ回路がある。より具体的には、ハイパスフィルタ回路、ローパスフィルタ回路、ミドルパスフィルタ回路などといった所定の周波数帯のみ通過を許容するバンドパスフィルタ回路を挙げることができる。別の好適な回路部としては、抵抗体、インダクタ及びコンデンサを直列に接続してなる同調回路(RCL直列回路)がある。そして、これらの回路部を有するキャパシタの場合、複数のICチップ間でのデータのやりとりを無線通信で行う機能を付与しやすくなり、確実に高機能化を実現することができる。
上記キャパシタにおいては、フィルタ回路や同調回路のほかに、例えばスイッチング回路や増幅回路などの回路部が構成されていてもよい。ただし、スイッチング回路や増幅回路などには、トランジスタ等の能動素子が必要になる場合が多い。ゆえに、このような回路部を構成する全ての素子をキャパシタ側に形成しなくてもよく、その一部の素子(主として能動素子)を配線基板側に形成してもよい。
なお、上記キャパシタは信号線用経路を1つまたは2つ以上備えていてもよく、この場合にはさらなる高機能化を達成することができる。信号線用経路の具体例としては信号線用ビア導体が挙げられる。信号線用ビア導体はキャパシタにおける任意の位置に配置可能であるが、好ましくは第1内部電極層及び第2内部電極層を含んで構成されるキャパシタ機能部の外側の領域に配置されていることがよい。その理由は、このような位置のほうがビア導体形成用のスペースを確保しやすいからである。また、信号線用ビア導体をキャパシタ機能部の内部の領域に配置した場合に比べて、キャパシタから電気的な影響を受けるリスクが小さくなり、ノイズの確実な低減につながるからである。また、このような信号線用ビア導体は、相互の電気的接続の便宜を図るために、キャパシタにおける各種回路部(フィルタ回路、同調回路、スイッチング回路、増幅回路など)の近傍に配置されていることがよい。
上記配線基板を構成する配線積層部は、高分子材料を主体とする層間絶縁層及び導体層を交互に接続した構造を有している。前記配線積層部は、互いに電気的に独立した複数の電源用導体部を有し、前記複数のキャパシタ機能部は、前記複数の電源用導体部を介して前記複数のプロセッサコアにそれぞれ電気的に接続されていることが好ましい。なお、半導体集積回路素子側の端子群とキャパシタ側の端子群とでは端子間ピッチに大きな差があるが、配線積層部を設けることで、複数の電源用導体部を介してプロセッサコアとキャパシタ機能部とを個別にかつ容易に接続できる。また、配線積層部(第1配線積層部)はコア主面及び前記キャパシタ主面の上にのみ形成されるが、層間絶縁層及び導体層をコア裏面及び前記キャパシタ裏面の上にて交互に積層した構造を有する第2配線積層部がさらに形成されていてもよい。このように構成すれば、第1配線積層部のみではなく、第2配線積層部にも電気回路を形成できるため、配線基板のよりいっそうの多機能化を図ることができる。
なお、コア主面及び前記キャパシタ主面の上に形成された配線積層部(第1配線積層部)については、その表面に1つまたは複数のプロセッサコアを有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されていてもよい。このような半導体集積回路素子搭載領域に半導体集積回路素子が搭載可能である。なお、前記半導体集積回路素子搭載領域の面積は、前記キャパシタの前記キャパシタ主面の面積と同等またはそれよりも小さくなるように設定され、前記半導体集積回路素子搭載領域は、前記キャパシタの厚さ方向から見たときに、前記キャパシタの前記キャパシタ主面内に位置することが好ましい。このように構成すれば、半導体集積回路素子搭載領域がキャパシタの真上の領域内に位置するため、半導体集積回路素子搭載領域に搭載される半導体集積回路素子がキャパシタによって支持される。この場合、高剛性で熱膨張率が小さいセラミックキャパシタを用いることが好ましい。よって、上記半導体集積回路素子搭載領域においては、配線積層部が変形しにくくなるため、半導体集積回路素子搭載領域に搭載される半導体集積回路素子をより安定的に支持できる。なお、前記半導体集積回路素子搭載領域の面積は、前記キャパシタの前記キャパシタ主面の面積よりも大きくなるように設定されてもよい。しかし、半導体集積回路素子を安定的に支持するためには、キャパシタ主面の面積は、半導体集積回路素子搭載領域の50%以上に設定されることが好ましい。
また、本発明の課題を解決するための別の手段(手段2)としては、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有し、インダクタ、抵抗体及びコンデンサが形成され、前記抵抗体及び前記コンデンサと前記インダクタとにより回路部が構成されているとともに、前記コンデンサは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と静電的に影響を受けない状態で配置されていることを特徴とするキャパシタがある。
従って、手段2のキャパシタにはインダクタが形成されているため、例えばキャパシタ内にて各種回路の一部または全部を構成すること等が可能となる。よって、インダクタを配線基板表層部に実装していた従来の構造に比べて、多機能化が達成しやすくなる。また、配線基板表層部にインダクタ用の部品実装スペースを新たに設定する必要がないため、さらなる小型化に対して制約を受けにくく、全体の小型化に適したものとなる。さらに、インダクタ実装工程が省略可能となるため、低コスト化に適したものとなる。
上記キャパシタは、前記第1内部電極層同士を導通させる複数の電源用ビア導体と、前記第2内部電極層同士を導通させる複数のグランド用ビア導体と、前記複数の電源用ビア導体の端部に位置する電源用電極端子と、前記複数のグランド用ビア導体の端部に位置するグランド用電極端子とを備え、前記複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体が、アレイ状に配置されているものであることが好ましい。
前記インダクタは、前記キャパシタ主面及び前記キャパシタ裏面のうちの少なくともいずれかの上に形成されていることがよい。前記キャパシタ主面上のインダクタは、前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成された表面側インダクタパターンであることが好適である。前記キャパシタ裏面上のインダクタは、前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成された裏面側インダクタパターンであることが好適である。キャパシタ内部におけるインダクタは、キャパシタ内部にて前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と同じ材料により形成された内層インダクタパターンであることが好適である。異なる層に形成された複数の内層インダクタパターン同士をインダクタ接続ビア導体を介して電気的に接続してもよい。前記表面側インダクタパターンあるいは前記内層インダクタパターンは、ループ状パターンであることがよい。また、インダクタ形成用スペースの確保の容易さの観点から、前記インダクタは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層を含んで構成されるキャパシタ機能部の外側の領域に配置されていることがよい。
本発明において構成される回路部は、例えば、前記抵抗体、前記インダクタ及び前記コンデンサを接続してなる同調回路であってもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の配線基板を具体化した第1実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の配線基板10は、ICチップ搭載用の配線基板であって、ガラスエポキシからなる略矩形板状の基板コア11と、基板コア11の上面12(コア主面)上に形成される第1ビルドアップ層31(配線積層部)と、基板コア11の下面13(コア裏面)上に形成される第2ビルドアップ層32とからなる。基板コア11における複数箇所にはスルーホール導体16が形成されている。かかるスルーホール導体16は、基板コア11の上面12側と下面13側とを接続導通している。なお、スルーホール導体16の内部は、例えばエポキシ樹脂などの閉塞体17で埋められている。また、基板コア11の上面12及び下面13には、銅からなる導体層41がパターン形成されており、各導体層41は、スルーホール導体16に電気的に接続されている。
基板コア11の上面12上に形成された第1ビルドアップ層31は、エポキシ樹脂からなる2層の樹脂絶縁層33,35(いわゆる層間絶縁層)と、銅からなる導体層42とを交互に積層した構造を有している。本実施形態において、第1ビルドアップ層31の熱膨張係数は、30〜40ppm/℃程度であり、具体的には35ppm/℃程度となっている。なお、第1ビルドアップ層31の熱膨張係数は、30℃〜ガラス転移温度(Tg)間の測定値の平均値をいう。また、第1層の樹脂絶縁層33の表面上にある導体層42の一部は、スルーホール導体16の上端に電気的に接続されている。第2層の樹脂絶縁層35の表面上における複数箇所には、端子パッド44がアレイ状に形成されている。また、樹脂絶縁層35の表面は、ソルダーレジスト37によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト37の所定箇所には、端子パッド44を露出させる開口部46が形成されている。端子パッド44の表面上には、複数のはんだバンプ45が配設されている。各はんだバンプ45は、ICチップ21(半導体集積回路素子)の面接続端子22に電気的に接続されている。ICチップ21は、矩形平板状をなし、2つのプロセッサコア24,25を有している。本実施形態のICチップ21は、熱膨張係数が3.5ppm/℃程度のシリコンからなっている。なお、各端子パッド44及び各はんだバンプ45は、第1ビルドアップ層31においてセラミックキャパシタ101の真上の領域内に位置しており、この領域がICチップ搭載領域23(半導体集積回路素子搭載領域)となる。ICチップ搭載領域23は、第1ビルドアップ層31の表面39上に設定されている。また、樹脂絶縁層33,35内には、それぞれビア導体43,47が設けられている。これらのビア導体43,47のほとんどは同軸上に配置されるとともに、それらを介して導体層41,42及び端子パッド44が相互に電気的に接続されている。
図1に示されるように、基板コア11の下面13上に形成された第2ビルドアップ層32は、上述した第1ビルドアップ層31とほぼ同じ構造を有している。即ち、第2ビルドアップ層32は、熱膨張係数が30〜40ppm/℃程度であり、エポキシ樹脂からなる2層の樹脂絶縁層34,36(いわゆる層間絶縁層)と、導体層42とを交互に積層した構造を有している。第1層の樹脂絶縁層34の下面上にある導体層42の一部は、スルーホール導体16の下端に電気的に接続されている。第2層の樹脂絶縁層36の下面上における複数箇所には、ビア導体43を介して導体層42に電気的に接続されるBGA用パッド48が格子状に形成されている。また、樹脂絶縁層36の下面は、ソルダーレジスト38によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト38の所定箇所には、BGA用パッド48を露出させる開口部40が形成されている。BGA用パッド48の表面上には、図示しないマザーボードとの電気的な接続を図るための複数のはんだバンプ49が配設されている。そして、各はんだバンプ49により、図1に示される配線基板10は図示しないマザーボード上に実装される。
前記基板コア11は、平面方向(XY方向)における熱膨張係数が10〜15ppm/℃程度となっている。なお、基板コア11の熱膨張係数は、0℃〜ガラス転移温度(Tg)間の測定値の平均値をいう。基板コア11は、上面12の中央部及び下面13の中央部にて開口する平面視で矩形状の収容穴部90を1つ有している。即ち、収容穴部90は貫通穴部である。収容穴部90内には、図2〜図5等に示すセラミックキャパシタ101が、埋め込まれた状態で収容されている。なお、セラミックキャパシタ101は、上面102(キャパシタ主面)を基板コア11の上面12と同じ側に向けた状態で収容されている。本実施形態のセラミックキャパシタ101は、縦6.0mm×横12.0mm×厚さ0.8mmの矩形平板状である。なお、セラミックキャパシタ101の厚さは、0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましい。仮に、0.2mm未満であると、ICチップ搭載領域23上にICチップ21を接合する際の応力をセラミックキャパシタ101によって低減することができず、支持体として不十分となる。一方、1.0mmよりも大きいと、配線基板10が肉厚になってしまう。より好ましくは、セラミックキャパシタ101の厚さは、0.4mm以上0.8mm以下であることがよい。セラミックキャパシタ101は、基板コア11において前記ICチップ搭載領域23の真下の領域に配置されている。なお、ICチップ搭載領域23の面積(第1ビルドアップ層31において端子パッド44が形成される領域の面積)は、セラミックキャパシタ101の上面102の面積よりも小さくなるように設定されている。セラミックキャパシタ101の厚さ方向から見た場合、ICチップ搭載領域23は、セラミックキャパシタ101の上面102内に位置している。
図1に示されるように、収容穴部90の内面とセラミックキャパシタ101の側面との隙間は、高分子材料(本実施形態ではエポキシ等の熱硬化性樹脂)からなる充填剤92によって埋められている。この充填剤92は、セラミックキャパシタ101を基板コア11に固定するとともに、セラミックキャパシタ101及び基板コア11の面方向や厚さ方向への変形を自身の弾性変形により吸収する機能を有している。なお、セラミックキャパシタ101は、平面視略正方形状をなしており、四隅に半径0.60mm以上のアール(または、C0.60以上のテーパ)を有している。これにより、温度変化に伴う充填剤92の変形時において、セラミックキャパシタ101の角部への応力集中を緩和できるため、充填剤92のクラックの発生を防止できる。
図1〜図5に示されるように、本実施形態のセラミックキャパシタ101は、いわゆるビアアレイタイプのセラミックキャパシタである。セラミックキャパシタ101を構成するセラミック焼結体104は、熱膨張係数が、ICチップ21の熱膨張係数とビルドアップ層31,32の熱膨張係数との中間値であることが好ましく、さらにICチップ21の熱膨張係数に近い値であることが好ましい。本実施形態において、セラミック焼結体104の熱膨張係数は、8〜12ppm/℃程度であり、具体的には9.5ppm/℃程度となっている。なお、セラミック焼結体104の熱膨張係数は、30℃〜250℃間の測定値の平均値をいう。また、セラミック焼結体104は、上面102及び下面103(キャパシタ裏面)を有する板状物である。なお、セラミック焼結体104の上面102上には、第1ビルドアップ層31を構成する樹脂絶縁層33が形成され、セラミック焼結体104の下面103には、第2ビルドアップ層32を構成する樹脂絶縁層34が形成されている。セラミック焼結体104は、セラミック誘電体層105を介して第1内部電極層141と第2内部電極層142とを交互に積層配置した構造を有している。セラミック誘電体層105は、高誘電率セラミックの一種であるチタン酸バリウムの焼結体からなり、第1内部電極層141及び第2内部電極層142間の誘電体(絶縁体)として機能する。第1内部電極層141及び第2内部電極層142は、いずれもニッケルを主成分として形成された層であって、セラミック焼結体104の内部において一層おきに配置されている。
図2〜図5に示されるように、セラミックキャパシタ101は、互いに電気的に独立した機能単位である2つのキャパシタ機能部107,108を有している。なお、キャパシタ機能部107,108の両方には、共通のセラミック誘電体層105が用いられている。また、セラミックキャパシタ101の厚さ方向から見た場合、キャパシタ機能部107の上面内にICチップ21のプロセッサコア24が位置しており、キャパシタ機能部108の上面内にICチップ21のプロセッサコア25が位置している。
キャパシタ機能部107には、多数のビアホール130が形成されている。これらのビアホール130は、キャパシタ機能部107をその厚さ方向に貫通するとともに、キャパシタ機能部107の全面にわたって格子状(アレイ状)に配置されている。各ビアホール130内には、キャパシタ機能部107におけるセラミック焼結体104の上面102及び下面103間を連通する複数のビア導体131,132が、ニッケルを主材料として形成されている。各第1電源用ビア導体131は、各第1内部電極層141を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第1グランド用ビア導体132は、各第2内部電極層142を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。ここで、図3に示されるように第1内部電極層141には第1グランド用ビア導体132が貫通する領域にクリアランスホール141aが形成されており、第1内部電極層141と第1グランド用ビア導体132とは電気的に絶縁されている。また、同様に図4に示されるように第2内部電極層142には第1電源用ビア導体131が貫通する領域にクリアランスホール142aが形成されており、第2内部電極層142と第1電源用ビア導体131とは電気的に絶縁されている。
各第1電源用ビア導体131及び各第1グランド用ビア導体132は、全体としてアレイ状に配置されている。なお、説明の便宜上、ビア導体131,132を3列×3列(または5列×5列)で図示したが、実際にはさらに多くの列が存在している。
そして図2〜図5に示されるように、キャパシタ機能部107におけるセラミック焼結体104の上面102上には、複数の第1電源用電極端子111及び複数の第1グランド用電極端子112が突設されている。また、キャパシタ機能部107におけるセラミック焼結体104の下面103上には、複数の第1電源用電極端子121及び複数の第1グランド用電極端子122が突設されている。上面102側にある電極端子111,112は、前記ビア導体47に対して電気的に接続される。一方、下面103側にある電極端子121,122は、図示しないマザーボードが有する電極(接触子)に対して、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、BGA用パッド48及びはんだバンプ49を介して電気的に接続される。また、電極端子111,112の底面略中央部は、ビア導体131,132における上面102側の端面に対して直接接続されており、電極端子121,122の底面略中央部は、ビア導体131,132における下面103側の端面に対して直接接続されている。よって、電源用電極端子111,121は第1電源用ビア導体131及び第1内部電極層141に導通しており、グランド用電極端子112,122は第1グランド用ビア導体132及び第2内部電極層142に導通している。
同様に、図2〜図5に示されるキャパシタ機能部108にも、多数のビアホール130が形成されている。各ビアホール130内には、キャパシタ機能部108におけるセラミック焼結体104の上面102及び下面103間を連通する複数のビア導体133,134が、ニッケルを主材料として形成されている。各第2電源用ビア導体133は、各第1内部電極層141を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第2グランド用ビア導体134は、各第2内部電極層142を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第2電源用ビア導体133及び各第2グランド用ビア導体134は、全体としてアレイ状に配置されている。なお、説明の便宜上、ビア導体133,134を3列×3列(または5列×5列)で図示したが、実際にはさらに多くの列が存在している。
そして、キャパシタ機能部108におけるセラミック焼結体104の上面102上には、複数の第2電源用電極端子113及び複数の第2グランド用電極端子114が突設されている。また、キャパシタ機能部108におけるセラミック焼結体104の下面103上には、複数の第2電源用電極端子123及び複数の第2グランド用電極端子124が突設されている。上面102側にある電極端子113,114は、前記ビア導体47に対して電気的に接続される。一方、下面103側にある電極端子123,124は、図示しないマザーボードが有する電極(接触子)に対して、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、BGA用パッド48及びはんだバンプ49を介して電気的に接続される。また、電極端子113,114の底面略中央部は、ビア導体133,134における上面102側の端面に対して直接接続されており、電極端子123,124の底面略中央部は、ビア導体133,134における下面103側の端面に対して直接接続されている。よって、電源用電極端子113,123は第2電源用ビア導体133及び第1内部電極層141に導通しており、グランド用電極端子114,124は第2グランド用ビア導体134及び第2内部電極層142に導通している。
図2に示されるように、電極端子111,112,113,114は、ニッケルを主材料として形成され、表面が図示しない銅めっき層によって全体的に被覆されている。同様に、電極端子121,122,123,124も、ニッケルを主材料として形成され、表面が図示しない銅めっき層によって被覆されている。なお本実施形態では、電極端子111〜114,121〜124の直径が約500μmに設定され、ピッチの最小長さが約580μmに設定されている。
マザーボード側から電極端子121,122(または電極端子123,124)を介して通電を行い、第1内部電極層141−第2内部電極層142間に電圧を加えると、第1内部電極層141に例えばプラスの電荷が蓄積し、第2内部電極層142に例えばマイナスの電荷が蓄積する。その結果、セラミックキャパシタ101がキャパシタとして機能する。また、キャパシタ機能部107では、第1電源用ビア導体131及び第1グランド用ビア導体132がそれぞれ交互に隣接して配置され、かつ、第1電源用ビア導体131及び第1グランド用ビア導体132を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように設定されている。同様に、キャパシタ機能部108では、第2電源用ビア導体133及び第2グランド用ビア導体134がそれぞれ交互に隣接して配置され、かつ、第2電源用ビア導体133及び第2グランド用ビア導体134を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように設定されている。これにより、インダクタンス成分の低減化が図られている。
図1に示されるように、各第1電源用ビア導体131の一部は、第1電源用電極端子111と、第1ビルドアップ層31が有する第1電源用導体部171(電源用導体部)と、ICチップ21の面接続端子22とを介して、ICチップ21のプロセッサコア24に電気的に接続されている。各第1グランド用ビア導体132の一部は、第1グランド用電極端子112と、第1ビルドアップ層31が有する第1グランド用導体部172と、面接続端子22とを介して、プロセッサコア24に電気的に接続されている。これにより、キャパシタ機能部107からプロセッサコア24への電源供給が可能となる。なお、第1電源用導体部171及び第1グランド用導体部172は、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、端子パッド44及びはんだバンプ45からなる導体部である。
同様に、各第2電源用ビア導体133の一部は、第2電源用電極端子113と、第1ビルドアップ層31が有する第2電源用導体部173(電源用導体部)と、ICチップ21の面接続端子22とを介して、ICチップ21のプロセッサコア25に電気的に接続されている。各第2グランド用ビア導体134の一部は、第2グランド用電極端子114と、第1ビルドアップ層31が有する第2グランド用導体部174と、面接続端子22とを介して、プロセッサコア25に電気的に接続されている。これにより、キャパシタ機能部108からプロセッサコア25への電源供給が可能となる。なお、第2電源用導体部173及び第2グランド用導体部174は、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、端子パッド44及びはんだバンプ45からなる導体部である。第2電源用導体部173は第1電源用導体部171とは電気的に独立しており、第2グランド用導体部174は第1グランド用導体部172とは電気的に独立している。
従って、本実施形態の配線基板10では、プロセッサコア24,25ごとに独立した電源系統が設定されている。ゆえに、各キャパシタ機能部107,108は、互いに電気的に独立している。よって、セラミックキャパシタ101内の電気経路は、キャパシタ機能部107−プロセッサコア24間をつなぐ第1電気経路と、キャパシタ機能部108−プロセッサコア25間をつなぐ第2電気経路とに分離されている。また、各キャパシタ機能部107,108の絶縁部分(セラミック誘電体層105)は互いに物理的に一体となっているが、各キャパシタ機能部107,108の導体部分は互いの設置領域が区分けされていて物理的に独立している。
さらに、図1,図5等に示されるように、本実施形態の配線基板10を構成するセラミックキャパシタ101は、インダクタとしての表面側インダクタパターン251を備えている。ここでは、表面側インダクタパターン251が、セラミックキャパシタ101の上面102(キャパシタ主面)において、キャパシタ機能部107,108の外側の領域に配置されている。また、この表面側インダクタパターン251はループ状パターンであって、そのループ数(巻数)は約3回となっている。この表面側インダクタパターン251は、線幅及びパターン間スペースが各ビア導体131〜134の直径(約150μm)よりも小さくなるように(具体的には50μm〜60μmに)設定されている。図1に示されるように、本実施形態では表面側インダクタパターン251の内端が配線基板10側のビア導体50に電気的に接続され、外端が同じく配線基板10側の別のビア導体(図示略)に電気的に接続されている。
表面側インダクタパターン251は、ニッケルを主材料として形成され、表面が図示しない銅めっき層によって被覆されている。つまり、本実施形態の表面側インダクタパターン251は、上面102(キャパシタ主面)上の電極端子111〜114と同じ材料により形成されている。
次に、本実施形態の配線基板10の製造方法について述べる。
準備工程では、基板コア11とセラミックキャパシタ101とを、それぞれ従来周知の手法により作製し、あらかじめ準備しておく。
基板コア11は以下のように作製される。まず、縦400mm×横400mm×厚み0.8mmの基材の両面に銅箔が貼付された銅張積層板を準備する。なお、基材の厚みは、0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましい。次に、銅張積層板に対してルータを用いて孔あけ加工を行い、収容穴部90となる貫通孔を所定位置にあらかじめ形成しておく(図6参照)。なお、収容穴部90となる貫通孔は、縦14.0mm×横30.0mmで、四隅に半径0.1〜0.2mm程度のアールを有する断面略正方形状の孔である。そして、銅張積層板の両面の銅箔のエッチングを行って導体層41を例えばサブトラクティブ法によってパターニングする。具体的には、無電解銅めっきの後、この無電解銅めっき層を共通電極として電解銅めっきを施す。さらにドライフィルムをラミネートし、同ドライフィルムに対して露光及び現像を行うことにより、ドライフィルムを所定パターンに形成する。この状態で、不要な電解銅めっき層、無電解銅めっき層及び銅箔をエッチングで除去する。その後、ドライフィルムを剥離することにより基板コア11を得る。
また、セラミックキャパシタ101は以下のように作製される。即ち、セラミックのグリーンシートを形成し、このグリーンシートに内部電極層用ニッケルペーストをスクリーン印刷して乾燥させる。これにより、後に第1内部電極層141となる第1内部電極部と、第2内部電極層142となる第2内部電極部とが形成される。次に、第1内部電極部が形成されたグリーンシートと第2内部電極部が形成されたグリーンシートとを交互に積層し、シート積層方向に押圧力を付与することにより、各グリーンシートを一体化してグリーンシート積層体を形成する。
さらに、レーザー加工機を用いてグリーンシート積層体にビアホール130を多数個貫通形成し、図示しないペースト圧入充填装置を用いて、ビア導体用ニッケルペーストを各ビアホール130内に充填する。次に、グリーンシート積層体の上面上に電極端子形成用ペーストを印刷し、グリーンシート積層体の上面側にて各導体部の上端面を覆うように第1電源用電極端子111、第1グランド用電極端子112、第2電源用電極端子113及び第2グランド用電極端子114を形成する。また、グリーンシート積層体の下面上にペーストを印刷し、グリーンシート積層体の下面側にて各導体部の下端面を覆うように第1電源用電極端子121、第1グランド用電極端子122、第2電源用電極端子123及び第2グランド用電極端子124を形成する。そしてこの工程においては、上記電極端子形成用ペーストを所定位置に印刷することにより、ループ状の表面側インダクタパターン251も併せて形成する。この後、グリーンシート積層体の乾燥を行い、表面端子部をある程度固化させる。次に、グリーンシート積層体を脱脂し、さらに所定温度で所定時間焼成を行う。その結果、チタン酸バリウム及びペースト中のニッケルが同時焼結し、セラミック焼結体104となる。
なお、表面側インダクタパターン251の形成は、電極端子形成用ペーストの印刷といった手法以外の手法で行ってもよく、例えば別に用意したインダクタパターン形成用ペーストの印刷により行うこともできる。あるいは、グリーンシート積層体の焼成後にめっき、スパッタリング、ペースト印刷等を行って、表面側インダクタパターン251を形成することも可能である。
次に、得られたセラミック焼結体104が有する各電極端子111〜114,121〜124及び表面側インダクタパターン251に対して、無電解銅めっき(厚さ10μm程度)を行う。その結果、各電極端子111〜114,121〜124の上に銅めっき層が形成され、セラミックキャパシタ101が完成する。この場合、無電解銅めっきに代えて電解銅めっきを行ってもよい。
なお、必要に応じて表面側インダクタパターン251のトリミングを行い、インダクタンスを微調整してもよい。その具体的手法としては、表面側インダクタパターン251をレーザー加工により少しずつ除去してインダクタンスを変化させること等が挙げられる。
続く固定工程では、マウント装置(ヤマハ発動機株式会社製)を用いて、収容穴部90内にセラミックキャパシタ101を収容する(図7参照)。このとき、収容穴部90の下面13側開口は、剥離可能な粘着テープ152でシールされる。この粘着テープ152は、支持台151によって支持される。かかる粘着テープ152の粘着面153には、各セラミックキャパシタ101が貼り付けられて仮固定される。
そして、この状態において、収容穴部90の内面とセラミックキャパシタ101の側面106との隙間に、ディスペンサ装置(Asymtek社製)を用いて、熱硬化性樹脂製の充填剤92(株式会社ナミックス製 アンダフィル材)を充填する。その後、加熱処理を行うと、充填剤92が硬化して、セラミックキャパシタ101が収容穴部90内に固定される。そして、この時点で、粘着テープ152を剥離する(図8参照)。
その後、ビルドアップ層形成工程を実施する。ビルドアップ層形成工程では、従来周知の手法に基づいて上面12及び上面102の上に第1ビルドアップ層31を形成するとともに、下面13及び下面103の上に第2ビルドアップ層32を形成する。具体的には、上面12及び上面102に感光性エポキシ樹脂を被着するとともに、下面13及び下面103に感光性エポキシ樹脂を被着し、露光及び現像を行うことにより、ビア導体47が形成されるべき位置に盲孔を有する第1層の樹脂絶縁層33,34を形成する。さらに、YAGレーザーまたは炭酸ガスレーザーを用いてレーザー孔あけ加工を行い、基板コア11及び樹脂絶縁層33,34を貫通する貫通孔を所定位置にあらかじめ形成しておく。そして、従来公知の手法に従って無電解銅めっき及び電解銅めっきを行うことでスルーホール導体16を形成した後、そのスルーホール導体16内に閉塞体17を充填形成する。次に、従来公知の手法(例えばセミアディティブ法)に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体47を形成するとともに、第1層の樹脂絶縁層33,34上に第2層の導体層42を形成する。
次に、第1層の樹脂絶縁層33,34上に感光性エポキシ樹脂を被着し、露光及び現像を行うことにより、ビア導体43が形成されるべき位置に盲孔を有する第2層の樹脂絶縁層35,36を形成する。次に、従来公知の手法に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体43を形成するとともに、第2層の樹脂絶縁層35上に端子パッド44を形成し、第2層の樹脂絶縁層36上にBGA用パッド48を形成する。
次に、第2層の樹脂絶縁層35,36上に感光性エポキシ樹脂を塗布して硬化させることにより、ソルダーレジスト37,38を形成する。次に、所定のマスクを配置した状態で露光及び現像を行い、ソルダーレジスト37,38に開口部40,46をパターニングする。さらに、端子パッド44上にはんだバンプ45を形成し、かつ、BGA用パッド48上にはんだバンプ49を形成する。その結果、基板コア11及びビルドアップ層31,32からなる配線基板10が完成する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、セラミックキャパシタ101自体にインダクタである表面側インダクタパターン251が形成されている。このため、例えばセラミックキャパシタ101内にて各種回路の一部または全部を構成すること等が可能である。その具体例を挙げると、配線基板10側(ビルドアップ層31,32の表層や内部、あるいは基板コア11の表層)に図示しない抵抗体を設け、その抵抗体と表面側インダクタパターン251とを電気的に接続すれば、フィルタ回路等を比較的容易に構成できる。よって、インダクタを配線基板表層部に実装していた従来の構造に比べて、多機能化や高機能化が達成しやすくなる。また、配線基板表層部にインダクタ用の部品実装スペースを新たに設定する必要がないため、さらなる小型化に対して制約を受けにくく、構造的に全体の小型化に適した配線基板10とすることができる。さらに、インダクタ実装工程が省略可能となるため、工数の増加を回避することができ、低コスト化や短納期化などに適した配線基板10とすることができる。加えて、本実施形態によれば、そもそもセラミックキャパシタ101自体にインダクタを一体形成した構造となるため、インダクタをはんだ付け等により接合した従来構造に比べて、確実に信頼性を向上させることができる。
(2)本実施形態の配線基板10によれば、2つのプロセッサコア24,25の電源系統の共通化ができず、プロセッサコア24,25ごとに異なる電源系統を設定すべき場合であっても、2つのキャパシタ機能部107,108を2つのプロセッサコア24,25にそれぞれ電気的に接続できるため、個々のプロセッサコア24,25を十分に動作させることができる。従って、本実施形態のようなマルチコア・マイクロプロセッサ構造を採用するような場合に、そのメリットを最大限引き出すことができる。
(3)本実施形態では、ICチップ21のICチップ搭載領域23がセラミックキャパシタ101の真上の領域内に位置しているため、ICチップ搭載領域23に搭載されるICチップ21は高剛性で熱膨張率が小さいセラミックキャパシタ101によって支持される。よって、上記ICチップ搭載領域23においては、第1ビルドアップ層31が変形しにくくなるため、ICチップ搭載領域23に搭載されるICチップ21をより安定的に支持できる。従って、大きな熱応力に起因するICチップ21のクラックや接続不良を防止することができる。ゆえに、ICチップ21として、熱膨張差による応力(歪)が大きくなり熱応力の影響が大きく、かつ発熱量が大きく使用時の熱衝撃が厳しい10mm角以上の大型のICチップや、脆いとされるLow−k(低誘電率)のICチップを用いることができる。
さらに、本実施形態のセラミックキャパシタ101は2つのキャパシタ機能部107,108を有するため、各キャパシタ機能部107,108にてノイズを除去することで各プロセッサコア24,25へ良好な電源供給を行うことができる。しかも、各プロセッサコア24,25は各キャパシタ機能部107,108の真上にそれぞれ配置される。これにより、各プロセッサコア24,25と各キャパシタ機能部107,108とを電気的に接続する導通経路(コンデンサ接続配線)が最短となる。ゆえに、各プロセッサコア24,25に対する電源供給をスムーズに行うことができる。また、ICチップ21とセラミックキャパシタ101との間で侵入するノイズを極めて小さく抑えることができるため、誤動作等の不具合を生じることもなく高い信頼性を得ることができる。
(4)ところで、特開2002−43754号公報の[0063]段落には、基板コア内に複数のチップコンデンサを埋設する技術が開示されている。しかし、複数のチップコンデンサを埋設するためには、基板コア11にチップコンデンサと同数の収容穴部90を設けなければならないため、基板コア11の製作、ひいては配線基板10の製造が困難である。また、チップコンデンサでは、たとえ複数存在しているとしても、電源の安定化等による高機能化を図ることが困難である。さらに、チップコンデンサの上面の面積はICチップ搭載領域23よりもかなり小さいため、チップコンデンサをICチップ21の支持体として機能させることができない。その結果、ICチップ21と配線基板10との間で熱膨張係数のマッチングがとれないため、ICチップ21に大きな熱応力が働き、ICチップ21にクラックや接続不良が起こりやすくなる。
一方、本実施形態では、複数のチップコンデンサではなく、1つのセラミックキャパシタ101を用いているため、基板コア11に1つの収容穴部90を設ければ済む。よって、セラミックキャパシタ101の組み込み時の工程が簡略化されるため、配線基板10を容易に製造でき、低コスト化も図ることが可能となる。また、単なるチップコンデンサではなく、静電容量の大きいビアアレイタイプのセラミックキャパシタ101を用いているため、高機能化を図ることが容易である。さらに、本実施形態では、ICチップ搭載領域23の面積が、セラミックキャパシタ101の上面102の面積よりも小さくなるように設定されている。言い換えると、ICチップ搭載領域23よりも広面積のセラミックキャパシタ101が用いられている。しかも、厚さ方向から見たときに、ICチップ搭載領域23が、セラミックキャパシタ101の上面102内に位置している。従って、1つのセラミックキャパシタ101をICチップ21の支持体として機能させることができる。ゆえに、大きな熱応力に起因するICチップ21のクラックや接続不良を防止することができる。
(5)本実施形態のキャパシタ機能部107では、複数の第1電源用ビア導体131及び複数の第1グランド用ビア導体132が、全体としてアレイ状に配置されている。同様に、本実施形態のキャパシタ機能部108では、複数の第2電源用ビア導体133及び複数の第2グランド用ビア導体134が、全体としてアレイ状に配置されている。即ち、本実施形態のセラミックキャパシタ101はビアアレイタイプのキャパシタである。このため、セラミックキャパシタ101自体の小型化が図りやすくなり、ひいては配線基板10全体の小型化も図りやすくなる。しかも、小さいわりに高静電容量が達成しやすく、より安定した電源供給が可能となる。
[第2実施形態]
以下、本発明を具体化した第2実施形態のセラミックキャパシタを図9〜図12に基づき詳細に説明する。
図9,図10に示される本実施形態のセラミックキャパシタ101Aは、第1実施形態と同様にインダクタとしての表面側インダクタパターン251を備えている。この表面側インダクタパターン251は、セラミックキャパシタ101Aの上面102においてキャパシタ機能部107,108の外側の領域に配置されている。当該領域において表面側インダクタパターン251の近傍には、抵抗体としての表面側抵抗パターン261が形成されている。本実施形態の表面側抵抗パターン261は直線状パターンであるが、蛇行した直線状パターンとしてもよい。また、当該領域において表面側インダクタパターン251及び表面側抵抗パターン261の近傍には、セラミックキャパシタ101Aの上面102及び下面103間を連通させる信号線用ビア導体281が配設されている。本実施形態の表面側インダクタパターン251及び表面側抵抗パターン261は、ニッケルを主材料として形成され、表面が図示しない銅めっき層によって被覆されている。つまり、表面側インダクタパターン251及び表面側抵抗パターン261は、上面102上の電極端子111〜114と同じ材料により形成されている。
図9,図10に示されるように、本実施形態では表面側抵抗パターン261の一方の端子と表面側インダクタパターン251の外端とが電気的に接続されている。両者の接続点を便宜上「端子T2」とする。そして、表面側抵抗パターン261の残りの端子T1が配線基板10側のビア導体に電気的に接続され、表面側インダクタパターン251の内端(端子T3)が同じく配線基板10側の別のビア導体に電気的に接続される。従って、これら2つの受動素子の組み合わせによって、セラミックキャパシタ101上に1つの回路部300(フィルタ回路)が構成されている。例えば、図11のような接続態様を採用すれば、当該フィルタ回路300をいわゆるハイパスフィルタ回路として機能させることができる。また、図12のような接続態様を採用すれば、当該フィルタ回路300Aをいわゆるローパスフィルタ回路として機能させることができる。
以上説明したように、本実施形態によればキャパシタ101Aにフィルタ機能が付与される結果、確実に多機能化を図ることができる。それゆえ、フィルタ回路付きのキャパシタ101Aを用いて配線基板10を構成することで、ノイズの低減を図ることができる。
[第3実施形態]
以下、本発明を具体化した第3実施形態のセラミックキャパシタを図13に基づき詳細に説明する。
第2実施形態では、1つの回路部300,300A(フィルタ回路)がセラミックキャパシタ101の上面102にて構成されていた。これに対し、図13に示す本実施形態では、2つの回路部300B(フィルタ回路)がセラミックキャパシタ101Bの内部にて構成されている。具体的には、回路部300Bを構成する抵抗体が内層抵抗パターン263となっている。内層抵抗パターン263の一端は、層間接続用ビア導体267を介して、表層にある所定の端子部285と電気的に接続されている。内層抵抗パターン263が形成されている層のさらに下層には、ループ状の内層インダクタパターン253が形成されている。内層インダクタパターン253の外端は、層間接続用ビア導体267を介して内層抵抗パターン263の残りの一端と電気的に接続されている。内層インダクタパターン253が形成されている層のさらに下層には、グランド用プレーン導体層268が形成されている。内層インダクタパターン253の内端は、層間接続用ビア導体267を介してグランド用プレーン導体層268と電気的に接続されている。なお、グランド用プレーン導体層268は、2つの回路部300Bについて共通であってもよく、個別に設定されていてもよい。
以上説明したように、本実施形態によればキャパシタ101Bにおける2箇所にフィルタ回路を設けた結果、確実に多機能化を図ることができる。それゆえ、フィルタ回路付きのキャパシタ101Bを用いて配線基板10を構成することで、ノイズの低減を図ることができる。
[第4実施形態]
以下、本発明を具体化した第4実施形態のセラミックキャパシタを図14〜図16に基づき詳細に説明する。
図14,図15に示されるように、本実施形態のセラミックキャパシタ101Cは、第2実施形態にて説明した表面側インダクタパターン251及び表面側抵抗パターン261の近傍に、さらにコンデンサ271を備えている。このコンデンサ271は、上面102にて形成された第1電極272と、セラミック誘電体層105を挟んで第1電極272のすぐ下層に形成された第2電極273とがなす対により構成されている。第1電極272及び第2電極273は平面視で略矩形状の導体パターンであるが、そのパターン形状は任意に変更することができる。
表面側インダクタパターン251の内端は、層間接続用ビア導体267を介して第2電極273に電気的に接続されている。ここでは両者の接続点を便宜上「端子T3」とする。「端子T4」は第1電極274上にあるものとする。
従って、本実施形態においてはこれら3つの受動素子の組み合わせによって、セラミックキャパシタ101C上に1つの回路部310(同調回路、図16参照)が構成されている。
以上説明したように、本実施形態によればキャパシタ101Cに同調回路の機能が付与される結果、確実に多機能化を図ることができる。それゆえ、同調回路付きのキャパシタ101Cを用いて配線基板10を構成することで、他配線基板との間での無線通信を実現すること等が可能となる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・図17に示す別の実施形態のセラミックキャパシタ101Dのように、コンデンサ271を構成する第1電極274及び第2電極273が、ともに内層に形成されていてもよい。
・図18に示す別の実施形態のセラミックキャパシタ101Eのように、回路部310(同調回路)を構成する各受動素子(抵抗体である内層抵抗パターン263、インダクタである内層インダクタパターン253及びコンデンサ271)が全て内層に配置されていてもよい。また、図19に示す別の実施形態のセラミックキャパシタ101のように、前記各受動素子をセラミックキャパシタ101Fの厚さ方向に積層配置してもよい。
・図20に示す別の実施形態のセラミックキャパシタ101Gのように、キャパシタ101Gの内部における異なる2つの層に内層インダクタパターン253,253を形成し、それら同士をインダクタ接続ビア導体254を介して電気的に接続してもよい。このような構造であると、セラミック誘電体層105を介して配置された2つの内層インダクタパターン253,253同士が連結され、高インダクタンスを有する1つのインダクタとして機能させることができる。
・図21に示す別の実施形態のセラミックキャパシタ101Hのように、回路部310(同調回路)を構成する各受動素子のうちの一部がセラミックキャパシタ101Hの下面103上に配置されていてもよい。なお、このセラミックキャパシタ101Hの前記回路部310は、抵抗体である裏面側抵抗パターン262と、インダクタである裏面側インダクタパターン252と、コンデンサ271とによって構成されている。
・図22に示す別の実施形態のセラミックキャパシタ101Jのように、回路部300(フィルタ回路)を構成する各受動素子(抵抗体である内層抵抗パターン263及びインダクタである内層インダクタパターン253)がセラミックキャパシタ101Jの内層に配置されていてもよい。
・上記各実施形態の収容穴部90は、上面12及び下面13にて開口する貫通穴部であった。しかし、収容穴部90は、基板コア11の上面12のみにて開口する有底の凹部(非貫通穴部)であってもよい。
・上記各実施形態の基板コア11内に配線パターン(内層パターン)が形成されていてもよい。このように構成すれば、配線基板10内により複雑な電気回路を形成できるため、配線基板10のよりいっそうの高機能化を図ることができる。また、基板コア11は、コアに対して薄い絶縁層を積層することで形成されていてもよい。
・上記実施形態では複数のキャパシタ機能部107,108を備えるキャパシタ101について本発明を具体化したが、キャパシタ機能部を1つのみ備えるものについて本発明を具体化しても勿論よい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有し、前記セラミック誘電体層にインダクタが一体形成されていることを特徴とするセラミックキャパシタ。
(2)キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有するセラミックキャパシタであって、前記第1内部電極層同士を導通させる複数の電源用ビア導体と、前記第2内部電極層同士を導通させる複数のグランド用ビア導体と、前記複数の電源用ビア導体の端部に位置する電源用電極端子と、前記複数のグランド用ビア導体の端部に位置するグランド用電極端子と、前記セラミック誘電体層に一体形成されたインダクタとを備え、前記複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体が、アレイ状に配置されていることを特徴とするセラミックキャパシタ。
(3)コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、互いに電気的に独立した複数のキャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面に複数のプロセッサコアを有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層とを備え、前記複数のキャパシタ機能部は、前記複数のプロセッサコアにそれぞれ電気的に接続可能であり、前記セラミックキャパシタにはインダクタが形成されていることを特徴とする配線基板。
本発明を具体化した第1実施形態の配線基板を示す概略断面図。 第1実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 第1実施形態のセラミックキャパシタの内層における接続を説明するための概略説明図。 第1実施形態のセラミックキャパシタの内層における接続を説明するための概略説明図。 第1実施形態のセラミックキャパシタの上面の様子を説明するための概略平面図。 第1実施形態の配線基板の製造方法の説明図。 第1実施形態の配線基板の製造方法の説明図。 第1実施形態の配線基板の製造方法の説明図。 第2実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 第2実施形態のセラミックキャパシタの上面の様子を説明するための概略平面図。 第2実施形態のセラミックキャパシタ内に構成された回路部を説明するための概略図。 第2実施形態のセラミックキャパシタ内に構成された回路部を説明するための概略図。 第3実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 第4実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 第4実施形態のセラミックキャパシタの上面の様子を説明するための概略平面図。 第4実施形態のセラミックキャパシタ内に構成された回路部を説明するための概略図。 別の実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 別の実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 別の実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 別の実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 別の実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。 別の実施形態のセラミックキャパシタを示す概略断面図。
符号の説明
10…配線基板
11…基板コア
12…コア主面としての上面
13…コア裏面としての下面
21…半導体集積回路素子としてのICチップ
23…半導体集積回路素子搭載領域としてのICチップ搭載領域
31…(第1)配線積層部としての第1ビルドアップ層
32…(第2)配線積層部としての第2ビルドアップ層
33,34,35,36…層間絶縁層としての樹脂絶縁層
42…導体層
101,101A,101B,101C,101D,101E,101F,101G,101H,101J…キャパシタとしてのセラミックキャパシタ
102…キャパシタ主面としての上面
103…キャパシタ裏面としての下面
105…誘電体層としてのセラミック誘電体層
107,108…キャパシタ機能部
141…第1内部電極層
142…第2内部電極層
171…電源用導体部としての第1電源用導体部
173…電源用導体部としての第2電源用導体部
251…インダクタとしての表面側インダクタパターン
252…インダクタとしての裏面側インダクタパターン
253…インダクタとしての内層インダクタパターン
254…インダクタ接続ビア導体
261…抵抗体としての表面側抵抗パターン
262…抵抗体としての内層抵抗パターン
263…抵抗体としての裏面側抵抗パターン
271…コンデンサ
300,300A,300B,310…回路部

Claims (21)

  1. コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、
    キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に収容されたキャパシタと、
    層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有する配線積層部と
    を備え、
    前記キャパシタにインダクタ、抵抗体及びコンデンサが形成され、前記抵抗体及び前記コンデンサと前記インダクタとにより回路部が構成されているとともに、
    前記コンデンサは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と静電的に影響を受けない状態で配置されている
    ことを特徴とする配線基板。
  2. 前記キャパシタは、
    前記第1内部電極層同士を導通させる複数の電源用ビア導体と、
    前記第2内部電極層同士を導通させる複数のグランド用ビア導体と、
    前記複数の電源用ビア導体の端部に位置する電源用電極端子と、
    前記複数のグランド用ビア導体の端部に位置するグランド用電極端子と
    を備え、前記複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体が、アレイ状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記配線積層部は第1配線積層部であり、
    層間絶縁層及び導体層を前記コア裏面及び前記キャパシタ裏面の上にて交互に積層した構造を有する第2配線積層部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板。
  4. 前記インダクタは、前記キャパシタの前記キャパシタ主面及び前記キャパシタ裏面のうちの少なくともいずれかの上に形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の配線基板。
  5. 前記インダクタは、前記キャパシタ主面上にて前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成された表面側インダクタパターンであることを特徴とする請求項2または3に記載の配線基板。
  6. 前記インダクタは、前記キャパシタ裏面上にて前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成された裏面側インダクタパターンであることを特徴とする請求項2または3に記載の配線基板。
  7. 前記インダクタは、前記キャパシタの内部にて前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と同じ材料により形成された内層インダクタパターンであることを特徴とする請求項2または3に記載の配線基板。
  8. 前記キャパシタの内部における異なる層に複数の内層インダクタパターンが形成され、前記複数の内層インダクタパターン同士がインダクタ接続ビア導体を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の配線基板。
  9. 前記表面側インダクタパターン、前記裏面側インダクタパターンあるいは前記内層インダクタパターンは、ループ状パターンであることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の配線基板。
  10. 前記インダクタは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層を含んで構成されるキャパシタ機能部の外側の領域に配置されていることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1項に記載の配線基板。
  11. 前記回路部は同調回路であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の配線基板。
  12. キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を有し、
    インダクタ、抵抗体及びコンデンサが形成され、前記抵抗体及び前記コンデンサと前記インダクタとにより回路部が構成されているとともに、
    前記コンデンサは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と静電的に影響を受けない状態で配置されている
    ことを特徴とするキャパシタ。
  13. 前記第1内部電極層同士を導通させる複数の電源用ビア導体と、
    前記第2内部電極層同士を導通させる複数のグランド用ビア導体と、
    前記複数の電源用ビア導体の端部に位置する電源用電極端子と、
    前記複数のグランド用ビア導体の端部に位置するグランド用電極端子と
    を備え、前記複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体が、アレイ状に配置されていることを特徴とする請求項12に記載のキャパシタ。
  14. 前記インダクタは、前記キャパシタ主面及び前記キャパシタ裏面のうちの少なくともいずれかの上に形成されていることを特徴とする請求項12または13に記載のキャパシタ。
  15. 前記インダクタは、キャパシタ内部に形成されていることを特徴とする請求項12乃至14のいずれか1項に記載のキャパシタ。
  16. 前記インダクタは、前記キャパシタ主面上にて前記電源用電極端子及び前記グランド用電極端子と同じ材料により形成された表面側インダクタパターンであることを特徴とする請求項13に記載のキャパシタ。
  17. 前記インダクタは、キャパシタ内部にて前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層と同じ材料により形成された内層インダクタパターンであることを特徴とする請求項13に記載のキャパシタ。
  18. キャパシタ内部における異なる層に複数の内層インダクタパターンが形成され、前記複数の内層インダクタパターン同士がインダクタ接続ビア導体を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項17に記載のキャパシタ。
  19. 前記表面側インダクタパターンあるいは前記内層インダクタパターンは、ループ状パターンであることを特徴とする請求項16乃至18のいずれか1項に記載のキャパシタ。
  20. 前記インダクタは、前記第1内部電極層及び前記第2内部電極層を含んで構成されるキャパシタ機能部の外側の領域に配置されていることを特徴とする請求項12乃至19のいずれか1項に記載のキャパシタ。
  21. 前記回路部は同調回路であることを特徴とする請求項12乃至20のいずれか1項に記載のキャパシタ。
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