JP4907273B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

本発明は、基板コアにセラミックキャパシタを埋め込み、さらにその表面にビルドアップ層を積層形成した構造であって、その上に半導体集積回路素子が搭載される配線基板に関するものである。
コンピュータのマイクロプロセッサなどに使用される半導体集積回路素子(ICチップ)は、近年ますます高速化、高機能化しており、これに付随して端子数が増え、端子間ピッチも狭くなる傾向にある。一般的にICチップの底面には多数の端子が密集してアレイ状に配置されており、このような端子群はマザーボード側の端子群に対してフリップチップの形態で接続される。ただし、ICチップ側の端子群とマザーボード側の端子群とでは端子間ピッチに大きな差があることから、ICチップをマザーボード上に直接的に接続することは困難である。そのため、通常はICチップをICチップ搭載用配線基板上に搭載してなるパッケージを作製し、そのパッケージをマザーボード上に搭載するという手法が採用される。この種のパッケージを構成するICチップ搭載用配線基板としては、例えば、高分子材料製のコア基板内にチップ状のセラミックキャパシタを埋め込んでコア部を構成し、そのコア部の表面及び裏面にビルドアップ層を形成したものが従来提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、最近ではマイクロプロセッサを1つのみ搭載した構造のパッケージよりも高いパフォーマンスを実現可能なシステムに対する要望が強く、その一例として「マルチコア・マイクロプロセッサ」を搭載したパッケージが提案されている。従来型のマイクロプロセッサが1つのチップにプロセッサコア(演算処理部)を1つのみ有するのに対し、次世代のプロセッサであるマルチコア・マイクロプロセッサは、1つのチップに複数個のプロセッサコアを集積させた点で異なっている。そのため、マルチコア・マイクロプロセッサ構造のパッケージでは、シングルコア・マイクロプロセッサ構造では達成できなかった複数のスレッド(タスク)の並行処理などが可能になり、システム全体の処理能力が向上する。また、シングルコア・マイクロプロセッサ構造に比べて耐障害性も向上する。よって、サーバ・コンピュータなどの用途に適した高性能システムが実現可能となる。
特開2005−39243号公報
ところで、特許文献1に記載のICチップ搭載用配線基板上にマルチコア・マイクロプロセッサ構造のICチップを搭載しようとした場合には、以下のような問題が生じる。例えば、仮に複数のプロセッサコアの電源系統を共通化できるような場合であれば、当該ICチップ搭載用配線基板は、一応マルチコア・マイクロプロセッサ構造のパッケージの構成部品として流用できる余地がある。しかし、通常は、電源系統の共通化ができず、マイクロプロセッサごとに異なる電源系統を設定すべき場合が主流になることも十分に予測される。よって、この場合には、当該ICチップ搭載用配線基板を流用したとしても、個々のプロセッサコアを十分に動作させることができなくなる。それゆえ、マルチコア・マイクロプロセッサ構造のメリットを最大限引き出すことができず、十分に高機能化が図れないと考えられる。
しかも、ICチップ内にはプロセッサコア以外に例えばI/O回路部やメモリ等といった各種の回路部があり、今後はこれらの回路部についても個別に電源系統を設定する場合がある。しかしながら、現状ではこのようなニーズに対応できる技術は具体的に提案されていない。なお、この種の課題は、ICチップの内部構造が複雑化すればするほど顕著になると予想される。
また、この種のパッケージにおいては、マルチコア・マイクロプロセッサの発熱量も増大するため、マルチコア・マイクロプロセッサと配線基板との間で熱膨張係数のマッチングをとっておくことが非常に重要になってくる。即ち、マルチコア・マイクロプロセッサと配線基板との間で熱膨張係数のマッチングがとれていないと、マルチコア・マイクロプロセッサに大きな熱応力が働き、マルチコア・マイクロプロセッサにクラックや接続不良が起こりやすくなる。よって、このような熱応力の影響を軽減しうる構造を採用する必要性がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体集積回路素子の能力を最大限引き出すことができるため高機能化が図りやすく、製造が容易でコスト性や信頼性に優れた配線基板を提供することにある。
そして上記課題を解決するための手段(手段1)としては、コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、キャパシタ機能部及び前記キャパシタ機能部よりも小容量の別系統用キャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面にプロセッサコア及びI/O回路部を有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層とを備え、前記別系統用キャパシタ機能部は、平面視で前記キャパシタ機能部に比べて小さくかつ平面視で前記キャパシタ機能部の外周側に配置され、前記キャパシタ機能部と前記別系統用キャパシタ機能部とは互いに電気的に独立し、前記キャパシタ機能部は前記プロセッサコアに電気的に接続可能であり、前記別系統用キャパシタ機能部は前記I/O回路部に電気的に接続可能であることを特徴とする配線基板がある。
従って、手段1の配線基板によると、セラミックキャパシタのキャパシタ機能部をプロセッサコアに電気的に接続する一方で、別系統用キャパシタ機能部をI/O回路部に電気的に接続することができる。そのため、プロセッサコアの電源系統とは別にI/O回路部にも電源系統を設定すべき場合において、両者をそれぞれ十分に動作させることが可能である。従って、半導体集積回路素子の内部構造が複雑化した場合であっても、半導体集積回路素子の能力を最大限引き出すことができ、これにより高機能化を図りやすくなる。
しかも、この構成によると、1つのセラミックキャパシタ上にて半導体集積回路素子が支持された状態となるため、半導体集積回路素子との熱膨張係数のマッチングがとりやすくなり、熱応力の影響が軽減される。よって、大きな熱応力に起因する半導体集積回路素子のクラックや接続不良を防止することができる。さらに、基板コアに埋設されるセラミックキャパシタが少なくて済むため、セラミックキャパシタの組み込み時の工程が簡略化される。よって、配線基板を容易に製造でき、低コスト化も図ることが可能となる。
ここで、手段1における「半導体集積回路素子」とは、主としてコンピュータのマイクロプロセッサ等として使用され、少なくともプロセッサコアとI/O回路部とを有する半導体集積回路素子をいう。この半導体集積回路素子は、半導体集積回路素子搭載領域に例えばフリップチップ実装される。なお、プロセッサコアの数は、1でもよいし2以上でもよい。また、「半導体集積回路素子搭載領域」とは、ビルドアップ層の表面上において端子パッド群が配置されている領域をいう。
また、I/O回路部の数は1でもよいし2以上でもよい。ここで「I/O回路部」とは、例えばプロセッサコアにインプットされる信号の処理を行うための入力回路部や、プロセッサコアからアウトプットされる信号の処理を行うための出力回路部のことを指す。
上記配線基板を構成する基板コアは、配線基板におけるコア部の一部分をなすものであって、例えばコア主面及びその反対側に位置するコア裏面を有する板状に形成される。かかる基板コアは、セラミックキャパシタを収容するための収容穴部を有していてもよい。この収容穴部は、コア主面のみにて開口する非貫通穴であってもよく、あるいはコア主面及びコア裏面の両方にて開口する貫通穴であってもよい。
基板コアを形成する材料は特に限定されないが、好ましい基板コアは高分子材料を主体として形成される。基板コアを形成するための高分子材料の具体例としては、例えば、EP樹脂(エポキシ樹脂)、PI樹脂(ポリイミド樹脂)、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)、PPE樹脂(ポリフェニレンエーテル樹脂)などがある。そのほか、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)やポリアミド繊維等の有機繊維との複合材料を使用してもよい。
上記配線基板を構成するセラミックキャパシタは、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、互いに電気的に独立したキャパシタ機能部を有している。セラミックキャパシタは、コア主面とキャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で基板コア内に埋設されている。即ち、セラミックキャパシタは、基板コア内に埋設された状態で使用される。なお、前記セラミックキャパシタは、前記コア基板において前記半導体集積回路素子搭載領域に対応した領域に配置されている。また、セラミックキャパシタは、基板コア内に埋設された状態で、例えば高分子材料製の充填剤により固定される。
また、好適なセラミックキャパシタの例としては、ビアアレイタイプのセラミックキャパシタを挙げることができる。即ち、セラミックキャパシタは、前記第1内部電極層同士を導通させる複数の電源用ビア導体と、前記第2内部電極層同士を導通させる複数のグランド用ビア導体とを有し、前記複数の電源用ビア導体及び前記複数のグランド用ビア導体は、全体としてアレイ状に配置されていることが好ましい。このように構成すれば、キャパシタ全体の小型化が図りやすくなり、ひいては配線基板全体の小型化も図りやすくなる。しかも、小さいわりに高静電容量が達成しやすく、より安定した電源供給が可能となる。
また、キャパシタ機能部は、2個あってもよいし、3個以上あってもよいが、プロセッサコアが複数ある場合にはそれと同数存在することが好ましい。このように構成することで、複数のプロセッサコアに対してそれぞれキャパシタ機能部を電気的に接続することができる。
上記配線基板を構成するセラミックキャパシタは、キャパシタ機能部よりも小容量の別系統用キャパシタ機能部を有している。別系統用キャパシタ機能部の平面視での大きさは、キャパシタ機能部の平面視での大きさに比べて小さくなっている。別系統用キャパシタ機能部の数は1個でもよいが、複数個であってもよい。
そして、キャパシタ機能部は半導体集積回路素子のプロセッサコアに電気的に接続可能になっており、別系統用キャパシタ機能部は半導体集積回路素子のI/O回路部に電気的に接続可能になっている。つまり、キャパシタ機能部及び別系統用キャパシタ機能部は、半導体集積回路素子における異なる回路部にそれぞれ電気的に接続可能になっている。具体的にいうと、キャパシタ機能部は、プロセッサコアが個別に有する電源用導体部またはグランド用導体部に電気的に接続されるようになっている。また、別系統用キャパシタ機能部は、I/O回路部が個別に有する電源用導体部またはグランド用導体部に電気的に接続されるようになっている。
ここで、プロセッサコアは高い周波数域(例えばギガヘルツ帯)で動作するのに対し、I/O回路部はそれよりも低い周波数域(例えばメガヘルツ帯)で動作する。従って、プロセッサコアにはI/O回路部に比べて高い動作安定性が要求され、相対的に大容量のキャパシタ機能部を接続する必要がある。その一方で、I/O回路部にはそれほど高い動作安定性が要求されず、相対的に小容量の別系統用キャパシタ機能部を接続すれば足りる。
なお、キャパシタ機能部及び別系統用キャパシタ機能部は任意の位置に配置可能であるが、例えばセラミックキャパシタの中心部にキャパシタ機能部を配置した場合には、セラミックキャパシタの外周部に別系統用キャパシタ機能部を配置することが好ましい。半導体集積回路素子におけるプロセッサコア及びI/O回路部も同じような配置態様であるため、電気的接続を図ったときに各々を短い経路でつなぐことができ、好ましいからである。
また、別系統用キャパシタ機能部は、インプット用(入力回路用)のみの機能部でもアウトプット用(出力回路用)のみの機能部でもよく、インプット・アウトプット兼用の機能部でもよい。つまり、セラミックキャパシタは、第1別系統用キャパシタ機能部及び第2別系統用キャパシタ機能部を備え、I/O回路部における入力回路に第1別系統用キャパシタ機能部が電気的に接続可能であり、I/O回路部における出力回路に第2別系統用キャパシタ機能部が電気的に接続可能であってもよい。
前記セラミック誘電体層としては、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ほう素、炭化珪素、窒化珪素などといった高温焼成セラミックの焼結体が好適に使用されるほか、ホウケイ酸系ガラスやホウケイ酸鉛系ガラスにアルミナ等の無機セラミックフィラーを添加したガラスセラミックのような低温焼成セラミックの焼結体が好適に使用される。この場合、用途に応じて、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどの誘電体セラミックの焼結体を使用することも好ましい。誘電体セラミックの焼結体を使用した場合、静電容量の大きなセラミックキャパシタを実現しやすくなる。
第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する材料としては特に限定されないが、セラミックと同時に焼結しうる金属、例えば、ニッケル、モリブデン、タングステン、チタン等の使用が好適である。なお、低温焼成セラミックの焼結体を選択した場合、第1内部電極層及び第2内部電極層を形成する材料として、さらに銅や銀などの使用が可能となる。
上記配線基板を構成するビルドアップ層は、高分子材料を主体とする層間絶縁層及び導体層を交互に接続した構造を有している。前記ビルドアップ層は、互いに電気的に独立した複数の電源用導体部を有し、前記複数のキャパシタ機能部は、前記複数の電源用導体部を介して前記複数のプロセッサコアにそれぞれ電気的に接続されていることが好ましい。なお、半導体集積回路素子側の端子群とセラミックキャパシタ側の端子群とでは端子間ピッチに大きな差があるが、ビルドアップ層を設けることで、複数の電源用導体部を介してプロセッサコアとキャパシタ機能部とを個別にかつ容易に接続できる。また、ビルドアップ層(第1ビルドアップ層)はコア主面及び前記キャパシタ主面の上にのみ形成されるが、層間絶縁層及び導体層をコア裏面及び前記キャパシタ裏面の上にて交互に積層した構造を有する第2ビルドアップ層がさらに形成されていてもよい。このように構成すれば、第1ビルドアップ層のみではなく、第2ビルドアップ層にも電気回路を形成できるため、配線基板のよりいっそうの高機能化を図ることができる。
なお、コア主面及び前記キャパシタ主面の上に形成されたビルドアップ層(第1ビルドアップ層)については、その表面に複数のプロセッサコアを有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定される。このような半導体集積回路素子搭載領域に半導体集積回路素子が搭載可能である。なお、前記半導体集積回路素子搭載領域の面積は、前記セラミックキャパシタの前記キャパシタ主面の面積と同等またはそれよりも小さくなるように設定され、前記半導体集積回路素子搭載領域は、前記セラミックキャパシタの厚さ方向から見たときに、前記セラミックキャパシタの前記キャパシタ主面内に位置することが好ましい。このように構成すれば、半導体集積回路素子搭載領域がセラミックキャパシタの真上の領域内に位置するため、半導体集積回路素子搭載領域に搭載される半導体集積回路素子は高剛性で熱膨張率が小さいセラミックキャパシタによって支持される。よって、上記半導体集積回路素子搭載領域においては、ビルドアップ層が変形しにくくなるため、半導体集積回路素子搭載領域に搭載される半導体集積回路素子をより安定的に支持できる。なお、前記半導体集積回路素子搭載領域の面積は、前記セラミックキャパシタの前記キャパシタ主面の面積よりも大きくなるように設定されてもよい。しかし、半導体集積回路素子を安定的に支持するためには、キャパシタ主面の面積は、半導体集積回路素子搭載領域の50%以上に設定されることが好ましい。
そして上記課題を解決するための別の手段(手段2)としては、コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、キャパシタ機能部及び前記キャパシタ機能部よりも小容量の別系統用キャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面にプロセッサコアを有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層とを備え、前記別系統用キャパシタ機能部は、平面視で前記キャパシタ機能部に比べて小さくかつ平面視で前記キャパシタ機能部の外周側に配置され、前記キャパシタ機能部と前記別系統用キャパシタ機能部とは互いに電気的に独立し、前記キャパシタ機能部は前記プロセッサコアに電気的に接続可能であり、前記別系統用キャパシタ機能部は前記半導体集積回路素子における前記プロセッサコア以外の回路部に電気的に接続可能であることを特徴とする配線基板がある。
従って、手段2の配線基板によると、セラミックキャパシタのキャパシタ機能部を半導体集積回路素子におけるプロセッサコアに電気的に接続する一方で、別系統用キャパシタ機能部を半導体集積回路素子におけるプロセッサコア以外の回路部に電気的に接続することができる。そのため、プロセッサコアの電源系統とは別にプロセッサコア以外の回路部にも電源系統を設定すべき場合において、両者をそれぞれ十分に動作させることが可能である。従って、半導体集積回路素子の内部構造が複雑化した場合であっても、半導体集積回路素子の能力を最大限引き出すことができ、これにより高機能化を図りやすくなる。
しかも、この構成によると、1つのセラミックキャパシタ上にて半導体集積回路素子が支持された状態となるため、半導体集積回路素子との熱膨張係数のマッチングがとりやすくなり、熱応力の影響が軽減される。よって、大きな熱応力に起因する半導体集積回路素子のクラックや接続不良を防止することができる。さらに、基板コアに埋設されるセラミックキャパシタが少なくて済むため、セラミックキャパシタの組み込み時の工程が簡略化される。よって、配線基板を容易に製造でき、低コスト化も図ることが可能となる。
ここで、手段2における「半導体集積回路素子」とは、例えばコンピュータのマイクロプロセッサ等として使用され、プロセッサコアを含む複数種類の回路部を有する半導体集積回路素子のことをいう。半導体集積回路素子におけるプロセッサコア以外の回路部の具体例としては、上述したI/O回路部が挙げられるほか、例えば、記憶回路部、A/D変換回路部、D/A変換回路部、オペアンプ部、PLL回路部、フィルタ回路部などが挙げられる。また、手段2における半導体集積回路素子は、温度、湿度、速度、加速度、ガス、圧力を計測するためのセンサ回路部、発光回路部、受光回路部、通信回路部などを備えるものであってもよい。さらには、手段2における半導体集積回路素子は、素子上に構成されたマイクロポンプ、マイクロバルブ、マイクロモータ等のようなマイクロアクチュエータを駆動するためのアクチュエータ駆動回路部などを備えるMEMSであってもよい。
[第1実施形態]
以下、本発明の配線基板を具体化した第1実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態の配線基板10は、ICチップ搭載用の配線基板であって、ガラスエポキシからなる略矩形板状の基板コア11と、基板コア11の上面12(コア主面)上に形成される第1ビルドアップ層31(ビルドアップ層)と、基板コア11の下面13(コア裏面)上に形成される第2ビルドアップ層32とからなる。基板コア11における複数箇所にはスルーホール導体16が形成されている。かかるスルーホール導体16は、基板コア11の上面12側と下面13側とを接続導通している。なお、スルーホール導体16の内部は、例えばエポキシ樹脂などの閉塞体17で埋められている。また、基板コア11の上面12及び下面13には、銅からなる導体層41がパターン形成されており、各導体層41は、スルーホール導体16に電気的に接続されている。
基板コア11の上面12上に形成された第1ビルドアップ層31は、エポキシ樹脂からなる2層の樹脂絶縁層33,35(いわゆる層間絶縁層)と、銅からなる導体層42とを交互に積層した構造を有している。本実施形態において、第1ビルドアップ層31の熱膨張係数は、30〜40ppm/℃程度であり、具体的には35ppm/℃程度となっている。なお、第1ビルドアップ層31の熱膨張係数は、30℃〜ガラス転移温度(Tg)間の測定値の平均値をいう。また、第1層の樹脂絶縁層33の表面上にある導体層42の一部は、スルーホール導体16の上端に電気的に接続されている。第2層の樹脂絶縁層35の表面上における複数箇所には、端子パッド44がアレイ状に形成されている。また、樹脂絶縁層35の表面は、ソルダーレジスト37によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト37の所定箇所には、端子パッド44を露出させる開口部46が形成されている。端子パッド44の表面上には、複数のはんだバンプ45が配設されている。各はんだバンプ45は、ICチップ21(半導体集積回路素子)の面接続端子22に電気的に接続されている。ICチップ21は、矩形平板状をなし、2つのプロセッサコア24,25、2つのI/O回路部28,29等を有している(図1参照)。本実施形態のICチップ21は、熱膨張係数が3.5ppm/℃程度のシリコンからなっている。なお、各端子パッド44及び各はんだバンプ45は、第1ビルドアップ層31においてセラミックキャパシタ101の真上の領域内に位置しており、この領域がICチップ搭載領域23(半導体集積回路素子搭載領域)となる。ICチップ搭載領域23は、第1ビルドアップ層31の表面39上に設定されている。また、樹脂絶縁層33,35内には、それぞれビア導体43,47が設けられている。これらのビア導体43,47のほとんどは同軸上に配置されるとともに、それらを介して導体層41,42及び端子パッド44が相互に電気的に接続されている。
図1に示されるように、基板コア11の下面13上に形成された第2ビルドアップ層32は、上述した第1ビルドアップ層31とほぼ同じ構造を有している。即ち、第2ビルドアップ層32は、熱膨張係数が30〜40ppm/℃程度であり、エポキシ樹脂からなる2層の樹脂絶縁層34,36(いわゆる層間絶縁層)と、導体層42とを交互に積層した構造を有している。第1層の樹脂絶縁層34の下面上にある導体層42の一部は、スルーホール導体16の下端に電気的に接続されている。第2層の樹脂絶縁層36の下面上における複数箇所には、ビア導体43を介して導体層42に電気的に接続されるBGA用パッド48が格子状に形成されている。また、樹脂絶縁層36の下面は、ソルダーレジスト38によってほぼ全体的に覆われている。ソルダーレジスト38の所定箇所には、BGA用パッド48を露出させる開口部40が形成されている。BGA用パッド48の表面上には、図示しないマザーボードとの電気的な接続を図るための複数のはんだバンプ49が配設されている。そして、各はんだバンプ49により、図1に示される配線基板10は図示しないマザーボード上に実装される。
前記基板コア11は、平面方向(XY方向)における熱膨張係数が10〜15ppm/℃程度となっている。なお、基板コア11の熱膨張係数は、0℃〜ガラス転移温度(Tg)間の測定値の平均値をいう。基板コア11は、上面12の中央部及び下面13の中央部にて開口する平面視で矩形状の収容穴部90を1つ有している。即ち、収容穴部90は貫通穴部である。収容穴部90内には、図2〜図4等に示すセラミックキャパシタ101が、埋め込まれた状態で収容されている。なお、セラミックキャパシタ101は、上面102(キャパシタ主面)を基板コア11の上面12と同じ側に向けた状態で収容されている。本実施形態のセラミックキャパシタ101は、縦6.0mm×横12.0mm×厚さ0.8mmの矩形平板状である。なお、セラミックキャパシタ101の厚さは、0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましい。仮に、0.2mm未満であると、ICチップ搭載領域23上にICチップ21を接合する際の応力をセラミックキャパシタ101によって低減することができず、支持体として不十分となる。一方、1.0mmよりも大きいと、配線基板10が肉厚になってしまう。より好ましくは、セラミックキャパシタ101の厚さは、0.4mm以上0.8mm以下であることがよい。セラミックキャパシタ101は、基板コア11において前記ICチップ搭載領域23の真下の領域に配置されている。なお、ICチップ搭載領域23の面積(ICチップ21において面接続端子22が形成される面の面積)は、セラミックキャパシタ101の上面102の面積よりも小さくなるように設定されている。セラミックキャパシタ101の厚さ方向から見た場合、ICチップ搭載領域23は、セラミックキャパシタ101の上面102内に位置している。
図1に示されるように、収容穴部90の内面とセラミックキャパシタ101の側面106との隙間は、高分子材料(本実施形態ではエポキシ等の熱硬化性樹脂)からなる充填剤92によって埋められている。この充填剤92は、セラミックキャパシタ101を基板コア11に固定するとともに、セラミックキャパシタ101及び基板コア11の面方向や厚さ方向への変形を自身の弾性変形により吸収する機能を有している。なお、セラミックキャパシタ101は、平面視略正方形状をなしており、四隅にC0.6のテーパを有している。これにより、温度変化に伴う充填剤92の変形時において、セラミックキャパシタ101の角部への応力集中を緩和できるため、充填剤92のクラックの発生を防止できる。
図1〜図4に示されるように、本実施形態のセラミックキャパシタ101は、いわゆるビアアレイタイプのセラミックキャパシタである。セラミックキャパシタ101を構成するセラミック焼結体104は、熱膨張係数が、ICチップ21の熱膨張係数とビルドアップ層31,32の熱膨張係数との中間値であることが好ましく、さらにICチップ21の熱膨張係数に近い値であることが好ましい。本実施形態において、セラミック焼結体104の熱膨張係数は、8〜12ppm/℃程度であり、具体的には9.5ppm/℃程度となっている。なお、セラミック焼結体104の熱膨張係数は、30℃〜250℃間の測定値の平均値をいう。また、セラミック焼結体104は、上面102及び下面103(キャパシタ裏面)を有する板状物である。なお、セラミック焼結体104の上面102上には、前記第1ビルドアップ層31を構成する前記樹脂絶縁層33が形成され、セラミック焼結体104の下面103には、前記第2ビルドアップ層32を構成する前記樹脂絶縁層34が形成されている。セラミック焼結体104は、セラミック誘電体層105を介して第1内部電極層141と第2内部電極層142とを交互に積層配置した構造を有している。セラミック誘電体層105は、高誘電率セラミックの一種であるチタン酸バリウムの焼結体からなり、第1内部電極層141及び第2内部電極層142間の誘電体(絶縁体)として機能する。第1内部電極層141及び第2内部電極層142は、いずれもニッケルを主成分として形成された層であって、セラミック焼結体104の内部において一層おきに配置されている。
図2〜図4に示されるように、セラミックキャパシタ101は、2つのキャパシタ機能部107,108を有している。なお、キャパシタ機能部107,108の両方には、共通のセラミック誘電体層105が用いられている。また、セラミックキャパシタ101の厚さ方向から見た場合、キャパシタ機能部107の上面内に前記ICチップ21の前記プロセッサコア24が位置しており、キャパシタ機能部108の上面内にICチップ21の前記プロセッサコア25が位置している。
キャパシタ機能部107には、多数のビアホール130が形成されている。これらのビアホール130は、キャパシタ機能部107をその厚さ方向に貫通するとともに、キャパシタ機能部107の全面にわたって格子状(アレイ状)に配置されている。各ビアホール130内には、キャパシタ機能部107におけるセラミック焼結体104の上面102及び下面103間を連通する複数のビア導体131,132が、ニッケルを主材料として形成されている。各第1電源用ビア導体131は、各第1内部電極層141を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第1グランド用ビア導体132は、各第2内部電極層142を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第1電源用ビア導体131及び各第1グランド用ビア導体132は、全体としてアレイ状に配置されている。なお、説明の便宜上、ビア導体131,132を3列×3列(または5列×5列)で図示したが、実際にはさらに多くの列が存在している。
そして図2〜図4に示されるように、キャパシタ機能部107におけるセラミック焼結体104の上面102上には、複数の第1電源用電極端子111及び複数の第1グランド用電極端子112が突設されている。また、キャパシタ機能部107におけるセラミック焼結体104の下面103上には、複数の第1電源用電極端子121及び複数の第1グランド用電極端子122が突設されている。上面102側にある電極端子111,112は、前記ビア導体47に対して電気的に接続される。一方、下面103側にある電極端子121,122は、図示しないマザーボードが有する電極(接触子)に対して、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、BGA用パッド48及びはんだバンプ49を介して電気的に接続される。また、電極端子111,112の底面略中央部は、ビア導体131,132における上面102側の端面に対して直接接続されており、電極端子121,122の底面略中央部は、ビア導体131,132における下面103側の端面に対して直接接続されている。よって、電源用電極端子111,121は第1電源用ビア導体131及び第1内部電極層141に導通しており、グランド用電極端子112,122は第1グランド用ビア導体132及び第2内部電極層142に導通している。
同様に、図2〜図4に示されるキャパシタ機能部108にも、多数のビアホール130が形成されている。各ビアホール130内には、キャパシタ機能部108におけるセラミック焼結体104の上面102及び下面103間を連通する複数のビア導体133,134が、ニッケルを主材料として形成されている。各第2電源用ビア導体133は、各第1内部電極層141を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第2グランド用ビア導体134は、各第2内部電極層142を貫通しており、それら同士を互いに電気的に接続している。各第2電源用ビア導体133及び各第2グランド用ビア導体134は、全体としてアレイ状に配置されている。なお、説明の便宜上、ビア導体133,134を3列×3列(または5列×5列)で図示したが、実際にはさらに多くの列が存在している。
そして、キャパシタ機能部108におけるセラミック焼結体104の上面102上には、複数の第2電源用電極端子113及び複数の第2グランド用電極端子114が突設されている。また、キャパシタ機能部108におけるセラミック焼結体104の下面103上には、複数の第2電源用電極端子123及び複数の第2グランド用電極端子124が突設されている。上面102側にある電極端子113,114は、前記ビア導体47に対して電気的に接続される。一方、下面103側にある電極端子123,124は、図示しないマザーボードが有する電極(接触子)に対して、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、BGA用パッド48及びはんだバンプ49を介して電気的に接続される。また、電極端子113,114の底面略中央部は、ビア導体133,134における上面102側の端面に対して直接接続されており、電極端子123,124の底面略中央部は、ビア導体133,134における下面103側の端面に対して直接接続されている。よって、電源用電極端子113,123は第2電源用ビア導体133及び第1内部電極層141に導通しており、グランド用電極端子114,124は第2グランド用ビア導体134及び第2内部電極層142に導通している。
図2に示されるように、電極端子111,112,113,114は、ニッケルを主材料として形成され、表面が図示しない銅めっき層によって全体的に被覆されている。同様に、電極端子121,122,123,124も、ニッケルを主材料として形成され、表面が図示しない銅めっき層によって被覆されている。なお本実施形態では、電極端子111〜114,121〜124の直径が約500μmに設定され、ピッチの最小長さが約580μmに設定されている。
マザーボード側から電極端子121,122(または電極端子123,124)を介して通電を行い、第1内部電極層141−第2内部電極層142間に電圧を加えると、第1内部電極層141に例えばプラスの電荷が蓄積し、第2内部電極層142に例えばマイナスの電荷が蓄積する。その結果、セラミックキャパシタ101がキャパシタとして機能する。また、キャパシタ機能部107では、第1電源用ビア導体131及び第1グランド用ビア導体132がそれぞれ交互に隣接して配置され、かつ、第1電源用ビア導体131及び第1グランド用ビア導体132を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように設定されている。同様に、キャパシタ機能部108では、第2電源用ビア導体133及び第2グランド用ビア導体134がそれぞれ交互に隣接して配置され、かつ、第2電源用ビア導体133及び第2グランド用ビア導体134を流れる電流の方向が互いに逆向きになるように設定されている。これにより、インダクタンス成分の低減化が図られている。
図1に示されるように、各第1電源用ビア導体131の一部は、第1電源用電極端子111と、第1ビルドアップ層31が有する第1電源用導体部171(電源用導体部)と、ICチップ21の面接続端子22とを介して、ICチップ21のプロセッサコア24に電気的に接続されている。各第1グランド用ビア導体132の一部は、第1グランド用電極端子112と、第1ビルドアップ層31が有する第1グランド用導体部172と、面接続端子22とを介して、プロセッサコア24に電気的に接続されている。これにより、キャパシタ機能部107からプロセッサコア24への電源供給が可能となる。なお、第1電源用導体部171及び第1グランド用導体部172は、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、端子パッド44及びはんだバンプ45からなる導体部である。
同様に、各第2電源用ビア導体133の一部は、第2電源用電極端子113と、第1ビルドアップ層31が有する第2電源用導体部173(電源用導体部)と、ICチップ21の面接続端子22とを介して、ICチップ21のプロセッサコア25に電気的に接続されている。各第2グランド用ビア導体134の一部は、第2グランド用電極端子114と、第1ビルドアップ層31が有する第2グランド用導体部174と、面接続端子22とを介して、プロセッサコア25に電気的に接続されている。これにより、キャパシタ機能部108からプロセッサコア25への電源供給が可能となる。なお、第2電源用導体部173及び第2グランド用導体部174は、ビア導体47、導体層42、ビア導体43、端子パッド44及びはんだバンプ45からなる導体部である。第2電源用導体部173は第1電源用導体部171とは電気的に独立しており、第2グランド用導体部174は第1グランド用導体部172とは電気的に独立している。
従って、本実施形態の配線基板10では、プロセッサコア24,25ごとに独立した電源系統が設定されている。ゆえに、各キャパシタ機能部107,108は、互いに電気的に独立している。よって、セラミックキャパシタ101内の電気経路は、キャパシタ機能部107−プロセッサコア24間をつなぐ第1電気経路と、キャパシタ機能部108−プロセッサコア25間をつなぐ第2電気経路とに分離されている。また、各キャパシタ機能部107,108の絶縁部分(セラミック誘電体層105)は互いに物理的に一体となっているが、各キャパシタ機能部107,108の導体部分は互いの設置領域が区分けされていて物理的に独立している。
次に、本実施形態の配線基板10の製造方法について述べる。
準備工程では、基板コア11とセラミックキャパシタ101とを、それぞれ従来周知の手法により作製し、あらかじめ準備しておく。
基板コア11は以下のように作製される。まず、縦400mm×横400mm×厚み0.8mmの基材の両面に、厚み35μmの銅箔が貼付された銅張積層板を準備する。なお、基材の厚みは、0.2mm以上1.0mm以下であることが好ましい。次に、銅張積層板に対してルータを用いて孔あけ加工を行い、収容穴部90となる貫通孔を所定位置にあらかじめ形成しておく(図5参照)。なお、収容穴部90となる貫通孔は、縦14.0mm×横30.0mmで、四隅に半径1.5mmのアールを有する断面略長方形状の孔である。そして、銅張積層板の両面の銅箔のエッチングを行って導体層41を例えばサブトラクティブ法によってパターニングする。具体的には、無電解銅めっきの後、この無電解銅めっき層を共通電極として電解銅めっきを施す。さらにドライフィルムをラミネートし、同ドライフィルムに対して露光及び現像を行うことにより、ドライフィルムを所定パターンに形成する。この状態で、不要な電解銅めっき層、無電解銅めっき層及び銅箔をエッチングで除去する。その後、ドライフィルムを剥離することにより基板コア11を得る。
また、セラミックキャパシタ101は以下のように作製される。即ち、セラミックのグリーンシートを形成し、このグリーンシートに内部電極層用ニッケルペーストをスクリーン印刷して乾燥させる。これにより、後に第1内部電極層141となる第1内部電極部と、第2内部電極層142となる第2内部電極部とが形成される。次に、第1内部電極部が形成されたグリーンシートと第2内部電極部が形成されたグリーンシートとを交互に積層し、シート積層方向に押圧力を付与することにより、各グリーンシートを一体化してグリーンシート積層体を形成する。
さらに、レーザー加工機を用いてグリーンシート積層体にビアホール130を多数個貫通形成し、図示しないペースト圧入充填装置を用いて、ビア導体用ニッケルペーストを各ビアホール130内に充填する。次に、グリーンシート積層体の上面上にペーストを印刷し、グリーンシート積層体の上面側にて各導体部の上端面を覆うように第1電源用電極端子111、第1グランド用電極端子112、第2電源用電極端子113及び第2グランド用電極端子114を形成する。また、グリーンシート積層体の下面上にペーストを印刷し、グリーンシート積層体の下面側にて各導体部の下端面を覆うように第1電源用電極端子121、第1グランド用電極端子122、第2電源用電極端子123及び第2グランド用電極端子124を形成する。
この後、グリーンシート積層体の乾燥を行い、表面端子部をある程度固化させる。次に、グリーンシート積層体を脱脂し、さらに所定温度で所定時間焼成を行う。その結果、チタン酸バリウム及びペースト中のニッケルが同時焼結し、セラミック焼結体104となる。
次に、得られたセラミック焼結体104が有する各電極端子111〜114,121〜124に対して無電解銅めっき(厚さ10μm程度)を行う。その結果、各電極端子111〜114,121〜124の上に銅めっき層が形成され、セラミックキャパシタ101が完成する。
続く固定工程では、マウント装置(ヤマハ発動機株式会社製)を用いて、収容穴部90内にセラミックキャパシタ101を収容する(図6参照)。このとき、収容穴部90の下面13側開口は、剥離可能な粘着テープ152でシールされている。この粘着テープ152は、支持台151によって支持されている。かかる粘着テープ152の粘着面153には、各セラミックキャパシタ101が貼り付けられて仮固定されている。
そして、この状態において、収容穴部90の内面とセラミックキャパシタ101の側面106との隙間に、ディスペンサ装置(Asymtek社製)を用いて、熱硬化性樹脂製の充填剤92(株式会社ナミックス製 アンダフィル材)を充填する。その後、加熱処理を行うと、充填剤92が硬化して、セラミックキャパシタ101が収容穴部90内に固定される。そして、この時点で、粘着テープ152を剥離する。
その後、ビルドアップ層形成工程を実施する。ビルドアップ層形成工程では、従来周知の手法に基づいて上面12及び上面102の上に第1ビルドアップ層31を形成するとともに、下面13及び下面103の上に第2ビルドアップ層32を形成する。具体的には、上面12及び上面102に感光性エポキシ樹脂を被着するとともに、下面13及び下面103に感光性エポキシ樹脂を被着し、露光及び現像を行うことにより、ビア導体47が形成されるべき位置に盲孔を有する第1層の樹脂絶縁層33,34を形成する。さらに、YAGレーザーまたは炭酸ガスレーザーを用いてレーザー孔あけ加工を行い、基板コア11及び樹脂絶縁層33,34を貫通する貫通孔を所定位置にあらかじめ形成しておく。そして、従来公知の手法に従って無電解銅めっき及び電解銅めっきを行うことでスルーホール導体16を形成した後、そのスルーホール導体16内に閉塞体17を充填形成する。次に、従来公知の手法(例えばセミアディティブ法)に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体47を形成するとともに、第1層の樹脂絶縁層33,34上に第2層の導体層42を形成する。
次に、第1層の樹脂絶縁層33,34上に感光性エポキシ樹脂を被着し、露光及び現像を行うことにより、ビア導体43が形成されるべき位置に盲孔を有する第2層の樹脂絶縁層35,36を形成する。次に、従来公知の手法に従って電解銅めっきを行い、前記盲孔の内部にビア導体43を形成するとともに、第2層の樹脂絶縁層35上に端子パッド44を形成し、第2層の樹脂絶縁層36上にBGA用パッド48を形成する。
次に、第2層の樹脂絶縁層35,36上に感光性エポキシ樹脂を塗布して硬化させることにより、ソルダーレジスト37,38を形成する。次に、所定のマスクを配置した状態で露光及び現像を行い、ソルダーレジスト37,38に開口部40,46をパターニングする。さらに、端子パッド44上にはんだバンプ45を形成し、かつ、BGA用パッド48上にはんだバンプ49を形成する。その結果、基板コア11及びビルドアップ層31,32からなる配線基板10が完成する。
従って、本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施形態の配線基板10によれば、2つのプロセッサコア24,25の電源系統の共通化ができず、プロセッサコア24,25ごとに異なる電源系統を設定すべき場合であっても、2つのキャパシタ機能部107,108を2つのプロセッサコア24,25にそれぞれ電気的に接続できるため、個々のプロセッサコア24,25を十分に動作させることができる。従って、本実施形態のようなマルチコア・マイクロプロセッサ構造を採用するような場合に、そのメリットを最大限引き出すことができる。
(2)本実施形態では、ICチップ21のICチップ搭載領域23がセラミックキャパシタ101の真上の領域内に位置しているため、ICチップ搭載領域23に搭載されるICチップ21は高剛性で熱膨張率が小さいセラミックキャパシタ101によって支持される。よって、上記ICチップ搭載領域23においては、第1ビルドアップ層31が変形しにくくなるため、ICチップ搭載領域23に搭載されるICチップ21をより安定的に支持できる。従って、大きな熱応力に起因するICチップ21のクラックや接続不良を防止することができる。ゆえに、ICチップ21として、熱膨張差による応力(歪)が大きくなり熱応力の影響が大きく、かつ発熱量が大きく使用時の熱衝撃が厳しい10mm角以上の大型のICチップや、脆いとされるLow−k(低誘電率)のICチップを用いることができる。
さらに、本実施形態のセラミックキャパシタ101は2つのキャパシタ機能部107,108を有するため、各キャパシタ機能部107,108にてノイズを除去することで各プロセッサコア24,25へ良好な電源供給を行うことができる。しかも、各プロセッサコア24,25は各キャパシタ機能部107,108の真上にそれぞれ配置される。これにより、各プロセッサコア24,25と各キャパシタ機能部107,108とを電気的に接続する導通経路(コンデンサ接続配線)が最短となる。ゆえに、各プロセッサコア24,25に対する電源供給をスムーズに行うことができる。また、ICチップ21とセラミックキャパシタ101との間で侵入するノイズを極めて小さく抑えることができるため、誤動作等の不具合を生じることもなく高い信頼性を得ることができる。
(3)ところで、特開2002−43754号公報の[0063]段落には、基板コア内に複数のチップコンデンサを埋設する技術が開示されている。しかし、複数のチップコンデンサを埋設するためには、基板コア11にチップコンデンサと同数の収容穴部90を設けなければならないため、基板コア11の製作、ひいては配線基板10の製造が困難である。また、チップコンデンサでは、たとえ複数存在しているとしても、電源の安定化等による高機能化を図ることが困難である。さらに、チップコンデンサの上面の面積はICチップ搭載領域23よりもかなり小さいため、チップコンデンサをICチップ21の支持体として機能させることができない。その結果、ICチップ21と配線基板10との間で熱膨張係数のマッチングがとれないため、ICチップ21に大きな熱応力が働き、ICチップ21にクラックや接続不良が起こりやすくなる。
一方、本実施形態では、複数のチップコンデンサではなく、1つのセラミックキャパシタ101を用いているため、基板コア11に1つの収容穴部90を設ければ済む。よって、セラミックキャパシタ101の組み込み時の工程が簡略化されるため、配線基板10を容易に製造でき、低コスト化も図ることが可能となる。また、単なるチップコンデンサではなく、静電容量の大きいビアアレイタイプのセラミックキャパシタ101を用いているため、高機能化を図ることが容易である。さらに、本実施形態では、ICチップ搭載領域23の面積が、セラミックキャパシタ101の上面102の面積よりも小さくなるように設定されている。言い換えると、ICチップ搭載領域23よりも広面積のセラミックキャパシタ101が用いられている。しかも、厚さ方向から見たときに、ICチップ搭載領域23が、セラミックキャパシタ101の上面102内に位置している。従って、1つのセラミックキャパシタ101をICチップ21の支持体として機能させることができる。ゆえに、大きな熱応力に起因するICチップ21のクラックや接続不良を防止することができる。
(4)例えば、セラミックキャパシタ101の代わりにチップコンデンサを用い、そのチップコンデンサを、配線基板10におけるICチップ21の裏側(第2ビルドアップ層32の表面側)に配置することが考えられる。この場合、チップコンデンサのインダクタンスが7.2pHとなり、チップコンデンサとICチップ21とをつなぐ電気経路のインダクタンスが2.8pHとなるため、合計のインダクタンスは10.0pHとなり、比較的大きくなってしまう。
一方、本実施形態では、チップコンデンサよりも低インダクタンス(1.2pH)のセラミックキャパシタ101が用いられている。しかも、セラミックキャパシタ101は基板コア11内に埋設されるため、セラミックキャパシタ101とICチップ21とをつなぐ電気経路は、チップコンデンサとICチップ21とをつなぐ電気経路よりも短くなる。このため、電気経路のインダクタンスも低くなり、0.6pHとなる。その結果、合計のインダクタンスは1.8pHとなるため、チップコンデンサを用いる場合よりもインダクタンス成分を低減させることができる。これにより、電源供給をスムーズに行うことが可能となり、ノイズ発生を抑えることができる。
(5)本実施形態のキャパシタ機能部107では、複数の第1電源用ビア導体131及び複数の第1グランド用ビア導体132が、全体としてアレイ状に配置されている。同様に、本実施形態のキャパシタ機能部108では、複数の第2電源用ビア導体133及び複数の第2グランド用ビア導体134が、全体としてアレイ状に配置されている。即ち、キャパシタ機能部107,108からなるセラミックキャパシタ101は、ビアアレイタイプのキャパシタである。このため、セラミックキャパシタ101自体の小型化が図りやすくなり、ひいては配線基板10全体の小型化も図りやすくなる。しかも、小さいわりに高静電容量が達成しやすく、より安定した電源供給が可能となる。
(6)図8には本実施形態の変更例のセラミックキャパシタ101Aが示されている。本変更例のセラミックキャパシタ101Aの場合、その一部に、ICチップ21のプロセッサコア24,25用とは別系統の(I/O回路部28,29等への電源供給のための)キャパシタ機能部162が設けられている。そして、キャパシタ機能部107,108をプロセッサコア24,25にそれぞれ電気的に接続し、別系統用キャパシタ機能部162をI/O回路部28,29に電気的に接続する。このように接続すれば、プロセッサコア24,25及びI/O回路部28,29の両方をそれぞれ十分に動作させることが可能となり、ICチップ21の能力を最大限引き出すことができるようになる。よって、配線基板10のよりいっそうの高機能化を図ることができる。なお、本変更例では、I/O回路部28,29等への電源供給のためのキャパシタ機能部162は、CPU(プロセッサコア24,25)への電源供給のためのキャパシタ機能部107,108よりも小容量となっている。
[第2実施形態]
以下、本発明の配線基板を具体化した第2実施形態を図面に基づき詳細に説明する。
図9に示されるように、本実施形態の配線基板10Bは、第1ビルドアップ層31の表面39に2箇所のICチップ搭載領域51,52(半導体集積回路素子搭載領域)を有している。また、ICチップ搭載領域51,52には、前記第1実施形態のICチップ21の代わりに、プロセッサコアを1つのみ有する2つのICチップ53,54がそれぞれ搭載されている。
キャパシタ機能部107を構成する各第1電源用ビア導体131の一部は、第1電源用電極端子111と第1電源用導体部171とを介して、ICチップ53の面接続端子22に電気的に接続されている。キャパシタ機能部107を構成する各第1グランド用ビア導体132の一部は、第1グランド用電極端子112と第1グランド用導体部172とを介して、ICチップ53の面接続端子22に電気的に接続されている。
同様に、キャパシタ機能部108を構成する各第2電源用ビア導体133の一部は、第2電源用電極端子113と第2電源用導体部173とを介して、ICチップ54の面接続端子22に電気的に接続されている。キャパシタ機能部108を構成する各第2グランド用ビア導体134の一部は、第2グランド用電極端子114と第2グランド用導体部174とを介して、ICチップ54の面接続端子22に電気的に接続されている。
従って、本実施形態においては、2つのICチップ53,54の電源系統の共通化ができず、ICチップ53,54ごとに異なる電源系統を設定すべき場合であっても、2つのキャパシタ機能部107,108を2つのICチップ搭載領域51,52にそれぞれ電気的に接続できるため、個々のICチップ53,54を十分に動作させることができる。従って、ICチップ53,54を複数搭載する構造を採用するような場合にそのメリットを最大限引き出すことができる。
しかも、この構成によると、1つのセラミックキャパシタ101上にて各ICチップ53,54がそれぞれ支持された状態となるため、ICチップ53,54との熱膨張係数のマッチングがとりやすくなり、熱応力の影響が軽減される。よって、大きな熱応力に起因するICチップ53,54のクラックや接続不良を防止することができる。
なお、本発明の各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態の収容穴部90は、上面12及び下面13にて開口する貫通穴部であった。しかし、収容穴部90は、基板コア11の上面12のみにて開口する有底の凹部(非貫通穴部)であってもよい。
・上記各実施形態の基板コア11内に配線パターン(内層パターン)が形成されていてもよい。このように構成すれば、配線基板10内により複雑な電気回路を形成できるため、配線基板10のよりいっそうの高機能化を図ることができる。また、基板コア11は、コアに対して薄い絶縁層を積層することで形成されていてもよい。
・図10〜図12に示されるように、セラミックキャパシタ101Cの上面102上などに、抵抗体161を形成してもよい。例えば、抵抗体161は、第1電源用電極端子111(第2電源用電極端子113)と他の第1電源用電極端子111(第2電源用電極端子113)とを電気的に接続している。なお、抵抗体161は、電源用電極端子111,113、第1内部電極層141及び第2内部電極層142などを構成する材料よりも抵抗値が高いセラミックなどからなっている。なお、好適な抵抗体161は、例えばセラミックキャパシタ101Cの完成後に、セラミックペーストを上面102側に塗布して所定時間焼成し、不要部分を除去して抵抗値を調整することなどにより形成される。
このように構成すれば、例えばセラミックキャパシタ101C内において異なる電位を設定すること等が可能となり、配線基板10の高機能化を図ることが容易になる。仮に、セラミックキャパシタ101Cに抵抗体161を形成しなければ、基板コア11内においてセラミックキャパシタ101Cとは別の箇所に抵抗体161を埋設するか、ビルドアップ層31,32側に抵抗体161を設けなければならない。
・キャパシタ機能部107,108の間に、ダミービア電極(グランドビア電極)を複数配置してもよい。このように構成すれば、キャパシタ機能部107とキャパシタ機能部108との干渉によるノイズを低減できる。特に、キャパシタ機能部107,108が大容量部とそれよりも小容量の小容量部とを含む場合、大容量部と小容量部との間に、ダミービア電極(グランドビア電極)を複数配置するとよい。これにより、大容量部の干渉を受けやすい小容量部のノイズを低減することができる。さらに、放熱性を考慮して、キャパシタ機能部107,108を囲む位置にダミービア電極(グランドビア電極)を複数配置してもよい。
次に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、キャパシタ機能部及び前記キャパシタ機能部よりも小容量の第1別系統用キャパシタ機能部及び第2別系統用キャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面にプロセッサコア及びI/O回路部を有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層とを備え、前記I/O回路部を構成する入力回路に前記第1別系統用キャパシタ機能部が電気的に接続可能であり、前記I/O回路部を構成する出力回路に前記第2別系統用キャパシタ機能部が電気的に接続可能であることを特徴とする配線基板。
(2)コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、キャパシタ機能部及び前記キャパシタ機能部よりも小容量の別系統用キャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面に第1回路部及び前記第1回路部よりも低い周波数で動作する第2回路部を有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層とを備え、前記キャパシタ機能部は前記第1回路部に電気的に接続可能であり、前記別系統用キャパシタ機能部は前記第2回路部に電気的に接続可能であることを特徴とする配線基板。
本発明を具体化した第1実施形態の配線基板を示す概略断面図。 同じく、セラミックキャパシタを示す概略断面図。 同じく、セラミックキャパシタの内層における接続を説明するための概略説明図。 同じく、セラミックキャパシタの内層における接続を説明するための概略説明図。 同じく、配線基板の製造方法の説明図。 同じく、配線基板の製造方法の説明図。 同じく、配線基板の製造方法の説明図。 第1実施形態の変更例のセラミックキャパシタの概略平面図。 第2実施形態の配線基板を示す概略断面図。 他の実施形態の抵抗体付近の様子を示すセラミックキャパシタの概略平面図。 同じく、抵抗体付近の様子を示すセラミックキャパシタの概略断面図。 同じく、抵抗体付近の様子を示すセラミックキャパシタの概略断面図。
符号の説明
10…配線基板
11…基板コア
12…コア主面としての上面
13…コア裏面としての下面
21…半導体集積回路素子としてのICチップ
23…半導体集積回路素子搭載領域としてのICチップ搭載領域
24,25…プロセッサコア
28,29…I/O回路部
31…ビルドアップ層としての第1ビルドアップ層
32…第2ビルドアップ層
33,34,35,36…層間絶縁層としての樹脂絶縁層
39…ビルドアップ層の表面
42…導体層
51,52…半導体集積回路素子搭載領域としてのICチップ搭載領域
101…セラミックキャパシタ
102…キャパシタ主面としての上面
103…キャパシタ裏面としての下面
105…セラミック誘電体層
107,108…キャパシタ機能部
141…第1内部電極層
142…第2内部電極層
161…抵抗体
171…電源用導体部としての第1電源用導体部
173…電源用導体部としての第2電源用導体部

Claims (4)

  1. コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、
    キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、キャパシタ機能部及び前記キャパシタ機能部よりも小容量の別系統用キャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、
    層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面にプロセッサコア及びI/O回路部を有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層と
    を備え
    前記別系統用キャパシタ機能部は、平面視で前記キャパシタ機能部に比べて小さくかつ平面視で前記キャパシタ機能部の外周側に配置され、
    前記キャパシタ機能部と前記別系統用キャパシタ機能部とは互いに電気的に独立し、
    前記キャパシタ機能部は前記プロセッサコアに電気的に接続可能であり、前記別系統用キャパシタ機能部は前記I/O回路部に電気的に接続可能である
    ことを特徴とする配線基板。
  2. 前記半導体集積回路素子搭載領域の面積は、前記セラミックキャパシタの前記キャパシタ主面の面積と同等またはそれよりも小さくなるように設定され、
    前記半導体集積回路素子搭載領域は、前記セラミックキャパシタの厚さ方向から見たときに、前記セラミックキャパシタの前記キャパシタ主面内に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記ビルドアップ層は第1ビルドアップ層であり、
    層間絶縁層及び導体層を前記コア裏面及び前記キャパシタ裏面の上にて交互に積層した構造を有する第2ビルドアップ層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板。
  4. コア主面及びコア裏面を有する基板コアと、
    キャパシタ主面及びキャパシタ裏面を有するとともに、セラミック誘電体層を介して第1内部電極層と第2内部電極層とが交互に積層配置された構造を持ち、キャパシタ機能部及び前記キャパシタ機能部よりも小容量の別系統用キャパシタ機能部を有し、前記コア主面と前記キャパシタ主面とを同じ側に向けた状態で前記基板コア内に埋設されたセラミックキャパシタと、
    層間絶縁層及び導体層を前記コア主面及び前記キャパシタ主面の上にて交互に積層した構造を有し、その表面にプロセッサコアを有する半導体集積回路素子を搭載可能な半導体集積回路素子搭載領域が設定されたビルドアップ層と
    を備え、
    前記別系統用キャパシタ機能部は、平面視で前記キャパシタ機能部に比べて小さくかつ平面視で前記キャパシタ機能部の外周側に配置され、
    前記キャパシタ機能部と前記別系統用キャパシタ機能部とは互いに電気的に独立し、
    前記キャパシタ機能部は前記プロセッサコアに電気的に接続可能であり、前記別系統用キャパシタ機能部は前記半導体集積回路素子における前記プロセッサコア以外の回路部に電気的に接続可能であることを特徴とする配線基板。
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