JP5156675B2 - ガスコンロ - Google Patents
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Description
尚、この装着状態にて、バーナリング(4)とリング下(1)とは、天板(3)自体に固定されていないので、バーナリング(4)とリング下(1)との結合体は水平方向に摺動可能である。
バーナリング(4)が天板(3)に対して容易に摺動可能となるように、固定ネジ(33)の締め付けを弱くして、バーナリング(4)の天板(3)に対する押圧力を小さくすると、環状パッキン(11)(12)によるシール性が悪くなってしまうといった問題が生じる。
又、環状パッキン(11)(12)としては耐熱性が要求されるため、膨張黒鉛シートが使用されているが、コンロを比較的長期に亘り使用すると、煮こぼれとバーナからの伝熱により、環状パッキン(11)とバーナリング(4)の下面がくっつくと共に、膨張黒鉛シートを黒鉛製のシートパッキンの積層体とした場合では、高温でシートパッキン相互が剥離し、その間から煮こぼれが器具内に入る不具合がある。
前記バーナリングの下面又は前記リング下の上面のどちらか一方又は両方に、前記環状パッキンを線状に押圧する凸条を周方向に設けたことを特徴とする。
上下に位置する環状パッキンのどちらか一方又は両方は、バーナリングの下面又はリング下の上面のどちらか一方又は両方に設けた凸条によって、面ではなく、線で押圧される。線による押圧面積は、面による押圧面積よりも小さいから、線で押圧された環状パッキンは、面で押圧された場合に比べて天板に対する摩擦抵抗も小さくなる。よって、バーナ用開口部の周縁をリング下とで挟圧する態様で天板に装着されているバーナリングは、その挟圧力にかかわらず、リング下及び環状パッキンと共に、水平方向への摺動が容易となる。又、凸条は線で環状パッキンを強く押圧しているから、環状パッキン全体に対する押圧力が小さくなっても、凸条による環状パッキンの押圧部分でシール性が確保され、シール性に問題が生じることはない。
これによれば、内凸条と外凸条によって環状パッキンは二重に押圧されると同時に二重にシールされる。よって、シール性が向上する上に、内凸条と外凸条を異なる突出高さに設定することにより、バーナリング又はリング下の製造上の厚みのばらつきを吸収でき、シール性を確保することができる。
この場合、凸条は、切欠の両側のそれぞれに略半円形状に形成され、バーナリングの略全周にわたって形成される態様となる。従って、凸条が環状パッキンを略全周に渡って押圧してシール性を確保することができる。
凸条による押圧部分で、環状パッキンのシール性は確保されているから、バーナリングの外周縁と天板との隙間から煮こぼれ等がケース本体内に入り込む不都合もない。
尚、ガスバーナ(2)は、ケース本体(10)内の所定箇所に固定されたバーナ支持台(図示せず)にネジ止め等により固定されることにより、ケース本体(10)内にて位置決めされた状態となっている。
環状パッキン(11)(12)は膨張黒鉛シートからなり、バーナリング(4)とリング下(1)とは、図2に示すように、天板(3)のバーナ用開口(30)周縁を、環状パッキン(11)(12)を介して、挟み込むようにそれぞれ配設される。
バーナリング(4)の裏面の3箇所には、バーナ用開口(30)内に挿入されるように取付け座(42)が設けられ、取付け座(42)の下面にはネジ孔(43)が設けられている。又、リング下(1)には、開口周縁の舌片(13)の3箇所に透孔(14)が設けられている。そして、バーナリング(4)の取付け座(42)のネジ孔(43)に、リング下(1)の舌片(13)の透孔(14)を対向させ、固定ネジ(33)をリング下(1)の下方から舌片(13)の透孔(14)に挿通させ、バーナリング(4)の取付け座(42)のネジ孔(43)に螺合させる。これにより、バーナリング(4)とリング下(1)は、天板(3)及び上下の環状パッキン(11)(12)を挟み込む態様で、バーナ用開口(30)の周縁の表裏にそれぞれ装着される。
尚、この状態にて、バーナリング(4)とリング下(1)との結合体は、隙間(S)の範囲内で天板(3)に対して、水平方向及び回転方向に移動可能である。
尚、図1は、五徳爪(50a)と他の五徳爪(50)と切欠(41)を通る変則的な線に沿って縦に切った断面図である。
図3は、バーナリング(4)の底面図である。
切欠(40)(40)の周縁をも含むバーナリング(4)の外周縁には、下方に凸の外周リブ(44)が全域に渡って設けられてあり、この外周リブ(44)の下端が天板(3)に接触し(図2参照)且つ、外周リブ(44)の内側に、図4に示す形状の環状パッキン(11)を介在させた状態で、バーナリング(4)は天板(3)上に設置される。
環状パッキン(11)の外径は、外周リブ(44)の内径に略一致させてあり、バーナリング(4)の切欠(40)(40)に対応する各箇所には、凹み部(15)(15)が設けられている。従って、環状パッキン(11)は、位置ずれすることなく、バーナリング(4)と一緒に移動される。
図2を参照して、内側に形成されている内凸条(45)はその外側の外凸条(46)よりも突出高さをやや高く設定してあり、これら内凸条(45)及び外凸条(46)の突出端で環状パッキン(11)の上面は押圧可能となっている。
内凸条(45)と外凸条(46)とは、突出高さを変えてあるから、バーナリング(4)における製造上の厚みのばらつきを吸収して環状パッキン(11)を押圧することができ、シール性が向上する。
尚、内凸条(45)と外凸条(46)の突出高さは、外周リブ(44)の突出高さよりも低く設定されている。従って、環状パッキン(11)を内凸条(45)と外凸条(46)と確実に対向させて配置させることができる。
その後、バーナリング(4)の切欠(40)(40)に、五徳(5)の五徳爪(50a)の延長部(52)を嵌め込んで、五徳(5)をバーナリング(4)の周囲に設置することで、ガスコンロの組み付けが完了する。
又、内凸条(45)と外凸条(46)は線で環状パッキン(11)を強く押圧するから、環状パッキン(11)全体に対する押圧力が小さくなっても、内凸条(45)と外凸条(46)による環状パッキン(11)の押圧部分でシール性が確保され、シール性に問題が生じることはない。
従って、この実施の形態によれば、環状パッキン(11)(12)によるシール性を保持し、且つ、バーナリング(4)の水平方向の摺動性を向上させることができ、天板(3)の施工性に優れる。
又、外凸条(46)が内凸条(45)よりも突出高さを高くしても良い。
さらに、内凸条(45)と外凸条(46)との突出高さを同じ高さとしても良い。
(11)(12)・・・・環状パッキン
(2) ・・・・・・ガスバーナ
(3) ・・・・・・天板
(30)・・・・・・バーナ用開口
(4) ・・・・・・バーナリング
(45)(46)・・・・凸条
Claims (3)
- ガスバーナを臨ませるバーナ用開口が形成されている天板と、前記バーナ用開口と前記ガスバーナとの間の隙間を閉塞するように前記天板の上面のバーナ用開口の周縁に環状パッキンを介して装着されるバーナリングと、前記天板の下面に環状パッキンを介して添設され且つ前記バーナリングと共に前記バーナ用開口周縁を挟圧するリング下とを備えたガスコンロにおいて、
前記バーナリングの下面又は前記リング下の上面のどちらか一方又は両方に、前記環状パッキンを線状に押圧する凸条を周方向に設けたことを特徴とするガスコンロ。 - 請求項1に記載のガスコンロにおいて、前記凸条は、突出高さの異なる内凸条と外凸条との二重構造に構成されているガスコンロ。
- 請求項1又は請求項2に記載のガスコンロにおいて、前記バーナリングの外周縁の対向する二箇所に、五徳の一部を係合させるための切欠が形成され、前記凸条は、前記一方の切欠から他方の切欠に至る各範囲に設けられているガスコンロ。
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