JP2008190546A - ダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造 - Google Patents

ダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造 Download PDF

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Abstract

【課題】高温状態下において繰り返し使用された場合であっても、ダイヤフラムのバルブ本体への固定状態を確保し、良好なシール性能を確保しうるダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造を提供する。
【解決手段】
流体管路内に配置され、流体管路の開口部を開閉するダイヤフラムバルブのダイヤフラムをバルブ本体へ固定するダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造であって、上記ダイヤフラムを上記バルブ本体へ圧接させうる付勢部材を配置した。
【選択図】 図2

Description

本発明はダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造に係り、特に、各種の液体製品を製造し処理するサニタリープラントにおける管路に使用されるダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造に関する。
一般に、液体食品又は医薬品を製造するサニタリープラントにおいては、液体通路の開口部を開閉するためにダイヤフラムバルブが用いられている。
このようなダイヤフラムバルブに使用されるダイヤフラムはその周縁部がバルブボディに固定されるが、従来は、合成ゴム等の素材からなる押付補助部品の反発力によりバルブボディとの係合状態を確保して、ダイヤフラムとバルブボディとの間のシール状態を確保するように構成されている。
しかしながら、このような従来のダイヤフラムのバルブボディへの固定構造にあっては、内部を流通する液体が高温の場合もあり、長期間に亘って使用された場合には、上記合成ゴム等の素材からなる押付補助部品が劣化し、ダイヤフラムとバルブボディとの間のシール性能が低下する場合があった。
そこで、本願発明の課題は、高温状態下において繰り返し使用された場合であっても、ダイヤフラムのバルブボディへの固定状態を確保し、長期間に亘り良好なシール性能を確保しうるダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造を提供することにある。
このような課題達成のため、請求項1記載の発明にあっては、流体管路内に配置され、流体管路の開口部を開閉するダイヤフラムバルブのダイヤフラムをバルブボディへ固定するダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造であって、上記ダイヤフラムを上記バルブボディへ圧接させうる付勢部材を配置したことを特徴とする。
従って、請求項1記載の発明にあっては、上記付勢部材がダイヤフラムをバルブバルブボディへ圧接させる。
請求項2記載の発明にあっては、バルブ本体と、上記バルブ本体が内装されるバルブボディと、バルブ本体を支持すると共にバルブ本体をバルブボディへ固定する接合部材とを備え、上記バルブボディの内方部には上記ダイヤフラムの固定部が設けられると共に上記ダイヤフラムの周縁部には上記固定部への係合部が設けられ、上記係合部を上記固定部へ常時押圧しうるスプリングが上記係合部に隣接して配置されていることを特徴とする。
従って、請求項2記載の発明にあっては、上記ダイヤフラムの係合部がバルブボディの固定部に対して付勢部材により圧接された状態で、ダイヤフラムがバルブ本体に固定される。
請求項3記載の発明にあっては、上記固定部は、上記バルブボディの内方周面部に形成された固定凸部により形成され、上記ダイヤフラムは上記接合部材の流体管路側端部に密接し、上記接合部材の上記流体管路側端部の外方周縁部には上記ダイヤフラムの係合部との間に、上記スプリングが配設される空隙部が形成され、上記スプリングは上記接合部材に当接して上記係合部を上記固定凸部へ押圧するように構成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明にあっては、上記スプリングは皿バネであって、座金を介して上記ダイヤフラムの係合部を上記固定凸部へ押圧することを特徴とする。
請求項5記載の発明にあっては、上記スプリングは波型バネであって、座金を介して上記ダイヤフラムの係合部を上記固定凸部へ押圧することを特徴とする。
請求項6記載の発明にあっては、上記ダイヤフラムは樹脂製であって、弁棒全体を被覆して形成されていることを特徴とする。
請求項1〜6記載の発明にあっては、高温度条件下で繰り返し長期間に亘り使用された場合であっても、従来のような押付補助部品の素材そのものの反発力に依存することがないから、従来のように押付補助部品の素材の熱劣化によるバルブ本体との間のシール性能の低下をきたすことがなく、ダイヤフラムとバルブ本体との間のシールをより長期間に亘り確実に行うことができる。
以下、本発明に係るダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造を実施の形態に基づく詳細に説明する。
図1に示すように、本発明に係る第一の実施の形態に係るダイヤフラムバルブ10は、管路を形成する液体流通パイプの端部において流体管路内に配置されたバルブボディ11と、上記バルブボディ11内に配置されたバルブ本体であるダイヤフラム弁棒12とを備えている。
上記バルブボディ11には、管路を形成する、液体流通パイプの流入側パイプ接合部31と、上記流入側パイプ接合部31に直交するように形成された流出側パイプ接合部32とが設けられている。
上記ダイヤフラム弁棒12は、バルブボディ11内において、上記流入側パイプ接合部31の開口部38を閉止可能な状態に配置されている。
従って、管路内を流通する液体は、上記ダイヤフラム弁棒12が開状態の場合には、図1中、矢印Bに示すように、上記流入側パイプ接合部31から上記バルブボディ11内へ入り、上記流出側パイプ接合部32へと直交するように流通する。
図1に示すように、上記ダイヤフラム弁棒12は、弁棒軸部13と、上記弁棒軸部13の先端部に設けられた弁棒ステム部14と、上記弁棒ステム部14及び上記弁棒軸部13の表面全体を被覆するダイヤフラム15と、上記ダイヤフラム15の裏面側において上記ダイヤフラム15を支持するバックプレート40とを備えている。
上記ダイヤフラム弁棒12は、接合部材16を介して上記バルブボディ11に固定されている。即ち、バルブボディ11の上端部周縁部にはフランジ部17が形成されると共に、上記接合部材16の上端部にも上記フランジ部17に上方から接合しうるフランジ部43が形成されており、上記フランジ部43に設けられた固定孔18及びフランジ部17に設けられた固定孔19にボルト20を挿通させることにより螺合固定するように構成されている。
図2は、図1中、ダイヤフラム15の周縁部と上記バルブボディ11との接合部位Aを拡大して示している。
図1及び図2に示すように、上記全体略半球状に形成されたバルブボディ11の流路形成部21の上端部の内方周面部の全域には、ダイヤフラム15の固定凸部22がバルブボディ11の内方へ突出するフランジ状に形成され、上記固定凸部22の上面部には上方へ開口する横断面半球状の係合凹溝部25が形成されている。
一方、上記ダイヤフラム15は合成樹脂製であってダイヤフラム15の上記バックプレート40を被覆している平面円形状のスカート部24の周縁部には上記固定凸部22へ固定される係合段部23が形成されている。上記係合段部23は、ダイヤフラム15のスカート部24の平面から反弁棒ステム部14方向へ折曲されて形成されている。
上記係合段部23の下面部には横断面半球状の突条部26が形成され、ダイヤフラム15の係合段部23が上記固定凸部22上に載置された場合には、上記突条部26が上記固定凸部22の係合凹溝部25に嵌合するように構成されている。
また、上記接合部材16には上記バックプレート40を収納するバックプレート収納凹部28が形成され、上記ダイヤフラム15は、上記バックプレート収納凹部28を形成する流体管路側端部27に密接している。
そして、上記接合部材16の上記流体管路側端部27の周縁部は、反弁棒ステム部14方向へ切り欠かれて段部29が形成され、上記ダイヤフラム15の係合段部23との間に所定間隔の空隙部30が形成されている。
この空隙部30内には、上記係合段部23上に座金41が載置されており、さらに、この座金41上には上記係合段部23を上記固定凸部22へ押圧する皿バネ42が配設されている。
上記皿バネ42は、径方向に外方へ向かう傾斜面34を有した全体略リング状に形成され、幅方向上端部35を接合部材16の段部29の下面部33に圧接すると共に幅方向下端部36が上記座金41に圧接した状態で配置されている。
以下、本実施の形態に係るダイヤフラムの固定構造の作用を説明する。
本実施の形態に係るダイヤフラムバルブ10の組み付けに際し、ダイヤフラム15のバルブボディ11への取り付けに当たっては、上記座金41をダイヤフラム15上に配置し、さらに上記皿バネ42を上記座金41上に配置した状態でダイヤフラム15を、上記ダイヤフラム15の係合段部23をバルブボディ11の固定凸部22へ係合固定させる。この場合、上記のように、係合段部23の上記突条部26が上記固定凸部22の係合凹溝部25に嵌合する。
その後、この状態で、上記接合部材16をバルブボディ11へ接合させ、バルブボディ11のフランジ部17へ、上記接合部材16の上記フランジ部43を当接させて、上記フランジ部17に設けられた固定孔18及びフランジ部43に設けられた固定孔19にボルト20を挿通させることにより、上記皿バネ42を圧縮した状態で締め付け固定する。
この場合、上記皿バネ42は圧縮した状態で、幅方向上端部35を接合部材16の段部29の下面部33に圧接すると共に幅方向下端部36が上記座金41に圧接した状態で配置されていることから、座金41を介してダイヤフラム15の係合段部23をバルブボディ11の固定凸部22へ押圧することから、上記係合段部23は上記固定凸部22へ圧接し、ダイヤフラム15とバルブボディ11との間のシールが行われる。
この場合、上記皿バネ42は上記座金41を介して上記係合段部23に圧接していることから、皿バネ42の付勢力は係合段部23の接合面44の幅方向及び周方向全域に及び、係合段部23を全域に亘って満遍なく固定凸部22へ圧接させる。
その結果、本実施の形態に係るダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造にあっては、高温条件下における使用が長期間に亘り繰り返し行われた場合であっても、従来のように、ゴム製の押付補助部品の反発力に依存することがないから、押付補助部品の素材の熱劣化によるバルブ本体との間のシール性能の低下をきたすことがなく、ダイヤフラム15とバルブボディ11との間のシールをより長期間に亘り確実に行うことができる。
なお、本実施の形態にあっては、ダイヤフラム15をバルブボディ11に対して付勢する手段として皿バネ42を使用した場合を例に説明したが、本実施の形態に限定されず、幅方向断面が波型に形成された波型バネを使用してもよい。
本発明は、ダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムのバルブボディへの固定構造に広く適用することができる。
本発明に係るダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造の一実施の形態を示す断面図である。 本発明に係るダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造の一実施の形態を示す断面図であって、図1におけるバルブ本体とダイヤフラムとの接合部位を拡大して示す一部拡大断面図である。
符号の説明
10 ダイヤフラムバルブ
11 バルブボディ
12 ダイヤフラム弁棒
13 弁棒軸部
14 弁棒ステム部
15 ダイヤフラム
16 接合部材
17 フランジ部(バルブ本体側)
18 固定孔
19 固定孔
20 ボルト
21 流路形成部
22 固定凸部
23 係合段部
24 スカート部
25 係合凹溝部
26 突条部
27 流体管路側端部
28 バックプレート収納凹部
29 段部
30 空隙部
31 流入側パイプ接合部
32 流出側パイプ接合部
33 下面部
34 傾斜面
35 幅方向上端部
36 幅方向下端部
40 バックプレート
41 座金
42 皿バネ(付勢部材)
43 フランジ部(接合部材側)
44 接合面

Claims (6)

  1. 流体管路内に配置され、流体管路の開口部を開閉するダイヤフラムバルブのダイヤフラムをバルブボディへ固定するダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造であって、上記ダイヤフラムを上記バルブボディへ圧接させうる付勢部材を配置したことを特徴とするダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造。
  2. バルブ本体と、上記バルブ本体が内装されるバルブボディと、バルブ本体を支持すると共にバルブ本体を上記バルブボディへ固定する接合部材とを備え、
    上記バルブボディの内方部には上記ダイヤフラムの固定部が設けられると共に上記ダイヤフラムの周縁部には上記固定部への係合部が設けられ、
    上記係合部を上記固定部へ常時押圧しうるスプリングが上記係合部に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1記載のダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造。
  3. 上記固定部は、上記バルブボディの内方周面部に形成された固定凸部により形成され、
    上記ダイヤフラムは上記接合部材の流体管路側端部に密接し、上記接合部材の上記流体管路側端部の外方周縁部には上記ダイヤフラムの係合部との間に、上記スプリングが配設される空隙部が形成され、
    上記スプリングは上記接合部材に当接して上記係合部を上記固定凸部へ押圧するように構成されていることを特徴とする請求項2記載のダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造。
  4. 上記スプリングは皿バネであって、座金を介して上記ダイヤフラムの係合部を上記固定凸部へ押圧することを特徴とする請求項4記載のダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造。
  5. 上記スプリングは波型バネであって、座金を介して上記ダイヤフラムの係合部を上記固定凸部へ押圧することを特徴とする請求項4記載のダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造。
  6. 上記ダイヤフラムは樹脂製であって、弁棒全体を被覆して形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のダイヤフラムバルブにおけるダイヤフラムの固定構造。
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