JP6600535B2 - ライニング型バタフライバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、弁体及び弁箱内周面に樹脂ライニングが施されたライニング型バタフライバルブに関する。
化学薬品等のプラントで塩素などの高腐食性流体を流す場合や、食品関連の流路などに用いられるバタフライバルブとして、弁体の金属製芯体が樹脂ライニングされ、弁箱の内周面に樹脂シートリングが装着された、いわゆるライニング構造のバタフライバルブが知られている。この場合、特に、耐塩素透過性に優れたライニング材料としてフッ素樹脂が用いられることが多いが、フッ素樹脂は弾性に乏しいため、特に弁体と樹脂シートリングとの弁閉シール時に気密性を発揮できる形状や構造に設けて、全周に渡ってシール性を保持する必要がある。
ライニング型のバタフライ弁として、例えば、特許文献1におけるバタフライ弁が開示されている。このバタフライ弁では、弁体には、凸球面状の摺接端が天地側の弁軸周りに設けられ、弁座側のシートリングには、弁体の天地摺接端をそれぞれ摺接させる凹球面状の支軸部が天地側内周面、弁体の弁翼側外周面を密接させる凹条部が弁翼側内周面にそれぞれ設けられており、これら弁体と弁座とを組み合わせたときに、天地側シール部と弁翼側シール部とにより周面状にシール面を設けて気密性を向上しようとしている。
一方、特許文献2の蝶形弁では、プラスチック製の座のステム貫通用の孔付近に球面形が形成され、弁板には、座の球面形とほぼ相補う形状の上下の球面部が形成され、この球面部が座の球面形に押しつけられるようにして軸まわりで天地側シール部を構成しようとするものである。
このようなライニング型のバタフライ弁では、通常、シートリングの天地側背面に筒形のブッシュ、シートリングの弁翼側背面には円弧形のバックアップラバーが装着される。そして、ブッシュを介した押圧力により天地側シール部のシール性が確保され、バックアップラバーの押圧力により弁翼側シール部のシール性が確保されている。
特開2012−219819号公報 実開昭58−91064号公報
前者の特許文献1のバタフライ弁では、シートリングにおいて、天地シール用の支軸部に加えて、弁翼シール用の凹条部全体も球面状に形成されているため、弁閉操作時に弁体端部が凹条部のシート面に接触する際には、このシート面への弁体端部の食い込み量が最大になってシート面を潰すことになる。そのため、操作トルクが過大になって操作性が著しく悪化するばかりでなく、シール性の低下にもつながるという課題を有している。
後者の特許文献2の蝶形弁は、座のステム孔付近の球面形と弁板の軸着側球面部とを接触させて天地シール側とし、かつ座の弁翼側と弁板の弁翼部とを接触させて弁翼シール側として周面状にシールしようとしているが、天地シール側以外の弁翼シール側については、漏れの考慮が全くなされていない。このため、仮に、弁翼シール側も天地シール側と同様に球面部同士でシールしようとする場合には、特許文献1と同様にシート面への食い込み量が大きくなるという課題が発生する。一方、仮に、天地シール側を球面部同士による接触、弁翼シール側を円筒面同士の接触によりシールしようとした場合には、座に形成する球面と円筒面との境界で段差が生じ、この段差付近で弁板との弁座シール性が低下する可能性が高くなる。
さらに、これらのライニング型バタフライバルブでは、シートリングの天地側背面にブッシュ、弁翼側背面にバックアップラバーが装着されていることにより、これらの境界付近では弁体への押圧力が変化して、弁座シール性がより一層低下しやすくなる。
また、弁体のライニング部の成形時には、天地側シール部付近では、小径の球面であることで凝固に伴う変形が少なく、弁翼側シール部付近では、天地側シール部付近に比して求心方向への凝固変形が大きい。これにより、これら天地側シール部と弁翼側シール部との境界付近ではライニングの精度が低くなり、その境界付近では弁座シール性がさらに悪化する。
特に、耐塩素性を向上するために結晶密度の高い材料でライニングの厚みを増してシートリングを形成した場合、材料が硬質であるために、上述した球面と円筒面との境界の段差や、ブッシュとバックアップラバーとの境界付近の押圧力の変化を抑制しにくくなり、弁座シール性への悪影響が大きくなる。
本発明は、従来の課題を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、特に、耐腐食性流体に適した樹脂ライニングを施したバタフライバルブであり、弁閉時の不要なシール部の潰れを防いで操作性を向上しつつ、天地側から弁翼側にかけての弁座シール性を均一に確保して漏れを確実に防止することを可能としたライニング型バタフライバルブを提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、筒状ボデーの内周面に樹脂製シートライナを被覆し、このシートライナの内周面に外周面を樹脂で被覆したジスクをステムを介して回転自在に設けたライニング型バタフライバルブであって、前記ジスクのボス面と接触する前記シートライナの天地シール部は、凹状球面形状に形成された曲面部であり、この曲面部の両端から前記シートライナの弁翼シール部に形成された円筒部に向けて隣接位置に連設した凹状球面形状の曲面シール部と前記円筒部とを接合ぼかし面で接合すると共に、前記接合ぼかし面は、前記曲面部又は前記曲面シール部の円周方向の中心位置から前記円筒部の幅方向に向けて徐々に広げたつなぎ円筒面を有するぼかし面であるライニング型バタフライバルブである。
請求項に係る発明は、シートライナ内周面の両端より弁翼シール部に向けてテーパ面で連設したライニング型バタフライバルブである。
請求項1に係る発明によると、樹脂製シートライナと樹脂で被覆したジスクによって耐腐食性流体に適したバタフライバルブを設けることができ、ジスクの閉止時にジスクの弁翼が弁翼シール部に入っていく際に、徐々にシール部に食い込んでトルクが増していくことで不要なシール部の潰れを防いで操作性とシール性に優れていると共に、弁翼シール部とジスクとの間の弁座シール性を均一に確保して漏れの発生を確実に防止し、ライニング型のバタフライバルブとしてその使用価値が極めて大きい。
しかも、曲面部の両端から円筒部に向けて隣接位置に連設した曲面シール部と円筒部とを接合ぼかし面で接合したので、特に、漏れを発生するおそれの高い部位である曲面部付近を接合ぼかし面とすることなく、この付近を避けて接合ぼかし面を形成して漏れの発生を確実に回避できる。
さらに、接合ぼかし面は、曲面部又は曲面シール部の円周方向の中心位置から円筒部の幅方向に向けて徐々に広げたつなぎ円筒面を有するぼかし面としたので、曲面シール部から円筒部にかけて境界による段差の発生を防ぎつつ、弁体外周面がつなぎ円筒面に密接シールして漏れ現象の発生を確実に回避できる。
面部又は曲面シール部を球面形状の凹状球面部又は凹状球面シール部とすることにより、これらシートライナの球面部又は球面シール部とジスクのボス面とが球面接触を局部的に密接させ、トルク性とシール性を有効に発揮するライニング型バタフライバルブを提供することが可能となる。
請求項に係る発明によると、シートライナ内周面の両端より弁翼シール部に向けてテーパ面で連設していることにより、ジスクの開閉時の弁翼シール部付近におけるジスクとシートライナとの不要な接触を防いでシートライナの余計な潰れを防いで操作性とシール性を確実に発揮することができる。
本発明のライニング型バタフライバルブの実施形態を示す中央縦断面図である。 図1のライニング型バタフライバルブの一部切欠き斜視図である。 シートライナを示す斜視図である。 図3の要部拡大図である。 弁体とシートライナとの関係を示す模式図である。 弁体の中心位置における断面図を用いた、弁翼シール部付近を示す模式図である。
以下に、本発明におけるライニング型バタフライバルブの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明のバタフライバルブの実施形態における断面図を示しており、図2においては、図1の一部切欠き斜視図、図3においては、シートライナを示している。
図1、図2において、バタフライバルブ(以下、バルブ本体1という)は、例えば、化学薬品工業用プラントや食品関連の管路等に用いられ、特に、塩素等の高腐食性流体を流す場合に適している。バルブ本体1は、筒形ボデー2、シートライナ3、ジスク4、ステム5、バックアップリング6を有し、ステム5は、上部ステム5a及び下部ステム5bを有している。
ボデー2は、例えばダクタイル鋳鉄などの鋳鉄により成形され、上部ボデー2a、下部ボデー2bを有する上下に分割可能な態様に設けられ、ボルト10により一体に着脱可能に固定される。ボデー2には、流路口11とフランジ12とが設けられ、これらがシートライナ3で被覆される。上部ボデー2a、下部ボデー2bのステム5の軸装側には軸装穴13が設けられ、この軸装穴13に上部ステム5a、下部ステム5bがそれぞれ装着される。軸装穴13のジスク4の装着側には軸着部20が設けられ、この軸着部20は、リング体21、シーリングブッシュ22、Oリング23、ベアリング24を有し、この軸着部20が軸シール部位となる。軸着部20の上下には、コイルスプリングからなるスプリング25が装着される。
上下部ボデー2a、2bのジスク4とのシール側である内周には、円周状にバックアップリング用挿入溝26が形成され、この挿入溝26にバックアップリング6が装着可能に設けられる。挿入溝26は、バックアップリング6の端面が天地の各軸シール部位20に、密着に支障のない円周長さに設けられ、本実施形態では、ボデー2のシーリングブッシュ22の挿入孔に連通形成されている。
図3、図4において、シートライナ3は、例えばPFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)等のフッ素樹脂などの樹脂材料により所定の肉厚、例えば3mm程度の比較的厚い肉厚で略環状に形成され、前記ボデー2の内周面に被覆される。シートライナ3の内周面には、ジスク4がステム5を介して回転自在に設けられる。
シートライナ3は、弁座30を有し、この弁座30は、天地シール部31、弁翼シール部32を含み、このシートライナ3内周に装着されるジスク4とのシール面となる。天地シール部31は、ジスク4の天地の上部ステム5a、下部ステム5bの装着側の天地に形成された凸状球面からなるボス面33と当接しながらシールするように設けられ、弁翼シール部32は、ジスク4の弁翼部34と当接シールするように設けられる。
天地シール部31は、それぞれジスク4のボス面33が接触し、摺動可能な凹状球面である曲面部からなっている。一方、弁翼シール部32は、円周方向に円弧状に形成され、この弁翼シール部32の弁翼部側には、流路方向に向けて略円筒形状の一部を成す円筒部35が所定長さで形成される。これら曲面部31と円筒部35とは、接合ぼかし面40、曲面シール部41で円周方向に接合される。
具体的には、曲面シール部41は、曲面部31の円周方向における両端側から円筒部35に向けて隣接位置に連設するように形成され、この曲面シール部41と円筒部35とが接合ぼかし面40で接合される。この場合、曲面部31、曲面シール部41、接合ぼかし面40、円筒部35は、シートライナ3の円周方向の中心位置である中心軸Lでは同じ半径になっており、これにより、中心軸Lでは、略真円状の弁座部位が設けられる。曲面シール部41は省略することも可能であり、この場合、曲面部31から接合ぼかし面40が直接形成される。
接合ぼかし面40は、つなぎ円筒面42と、つなぎ曲面43とを有するぼかし面からなっている。つなぎ円筒面42は、曲面部31又は曲面シール部41の円周方向の中心軸Lから円筒部35の幅方向に向けて徐々に広げた形状に設けられ、本実施形態では、曲面シール部41の円周方向の中心軸Lから弁座30の両縁部、すなわち円筒部35の幅方向に向けて徐々に広がる形状によって弁翼シール部32に接続される。
つなぎ曲面43は、つなぎ円筒面42の両側に円筒部35の幅方向に向けて徐々に狭まるように設けられ、このつなぎ曲面43の縁部側の流路の中心からの半径R3は、中心軸Lの半径(曲面部31の半径)R1よりも小さく形成され、この半径R3の大きさを変えることで接合ぼかし面40の範囲を任意に設定可能となる。この場合、つなぎ曲面43は、中心軸Lから縁部側にかけて、流路中心からの半径R3が徐々に小さくなるように徐変された形状となる。つなぎ曲面43による徐変区間(接合ぼかし面40による曲面のぼかし区間)は、より長い方がぼかし部分が緩やかになるが、その分、円筒部35が短くなるため、これらのバランスを考慮しながら適宜の長さに設定するとよい。
曲面部31又は曲面シール部41は、球面形状の球面部又は球面シール部からなっており、これら球面部31、球面シール部41にジスク4が球面接触可能に設けられる。
図6(a)に示すように、シートライナ3の内周面の両端より、弁翼シール部32に向けてテーパ面45で滑らかに連設され、このテーパ面45により、図4に示したシートライナ3の天地シール部31、曲面シール部41、接合ぼかし面40、円筒部35以外のシートリング3の縁側部分に、ジスク外周面4aが接触しにくくなっている。
図4において、曲面シール部41、つなぎ曲面43の両側の所定領域には傾斜面46が設けられ、この傾斜面46を介して曲面シール部41、つなぎ曲面43がシートライナ3の縁側と滑らかに接続され、これらの間への段部の発生が防がれている。
シートライナ3には、ボデー2内周側に装着される環状部50と、この環状部50の両端外周縁に突設形成されたフランジ部51とが設けられ、環状部50の上下部ステム5a、5bの装着位置には筒状ライニング部52、52が一体に形成され、これら筒状ライニング部52に上下部ステム5a、5bがそれぞれ挿入可能に設けられる。
本実施形態のバルブ本体1の上記シートライナ3においては、バルブ呼び径100Aの場合の半径R1は、例えば52.5mmとなり、曲面シール部41では、曲面部31から延長されるように形成されるため、その半径が曲面部31と同じ半径R1となる。つなぎ曲面43の半径R3は、上記したように曲面シール部41の半径R1よりも小さくなり、例えば、半径R3=45mmに設定される。さらに、円筒部35の流路中心からの半径R2とすると、この半径R2は、半径R1と同寸法の52.5mmに設定される。
この場合、例えば、一方の球面シール部41から他方の球面シール部41までの円周方向の長さを50mm程度に設定し、接合ぼかし面の円周方向の長さを13mm程度に設けるとよい。
図1、図2において、ジスク4は、芯金60、樹脂ライニング部61を有している。芯金60は、例えばステンレス合金を材料として円盤状に形成され、この芯金60の接液面となる表面に、PFA等のフッ素樹脂等の樹脂材料によりライニング部61が施される。このジスク4とシートライナ3のライニング樹脂同士でシールすることで、バルブ本体1が高い耐食性や耐熱性を発揮するように設けられる。
ライニング部61は、前述した天地側のボス面33と、このボス面33から延設されてステム5の外周を被覆する軸筒ライニング部62とを有し、芯金60の適宜位置に形成された貫通孔63を介してこの芯金60外周囲に一体に被覆されて離脱が防がれている。
このように、ジスク4の天地側にボス面33が設けられていることで、ジスク4のシール部位はこのボス面33と、ボス面33以外の弁翼部34とから成り、ボス面33により弁開から弁閉状態までシートライナ3の天地シール部31とのシール性が発揮され、弁翼部34により弁閉状態のシートライナ3の弁翼シール部32とのシール性が発揮され、この弁閉状態では、シートライナ3の弁座30全体にジスク4が当接シールする。
ジスク4の天地側にはステム挿入孔64が形成され、更に天側のステム挿入孔64の奥側には角形穴部65が形成される。角形穴部65には、上部ステム5a、ステム挿入孔64には下部ステム5bが挿入嵌合される。これにより、ジスク4は、ボデー2の上下の軸着部20を介して、上部ステム5a、下部ステム5bで軸装され、上部ステム5a側の回動によりボデー2内に開閉自在に設けられる。
バックアップリング6は、例えばFKM(フッ素ゴム)、EPDM(エチレンプロピレンゴム)などの弾性を有するゴム材等により所定の幅及び長さに設けられ、汎用性のある断面略正方形状で短尺状に設けられる。バックアップリング6は、前記の挿入溝26に挿入され、シートライナ3の環状部50の背面側に配設される。これにより、バックアップリング6で環状部50が内径側に押圧され、弁閉時には、弁翼シール部32が強固にシールされる。
一方、軸着部20側において、軸装穴13に装着されたステム5の外周側に円筒状のベアリング24が設けられ、このベアリング24と下方に位置するシートライナ3との間には、金属製の円筒状リング体21がこれらに挟まれるようにして設けられる。
リング体21は、ステンレス材料によりジスク4のボス面33の外周近傍位置を上方側から強く押圧することが可能な径に設けられ、ジスク4が回転可能な状態で、ベアリング24を介して図1のスプリング25の弾発力を伝達可能に設けられる。
上部ボデー2aの軸装穴13には、ベアリング部材66が保持リング67で係止された状態で配置され、このベアリング部材66によりスプリング25が下方向に弾発可能な状態に支持される。一方、下部ボデー2bの軸装穴13には、コマ部材68が保持リング67で係止された状態で配置され、このコマ部材68の上にベアリング部材69が重ねられ、このベアリング部材69を介してスプリング25が上方向に弾発可能な状態に支持される。これらのベアリング部材66、69、コマ部材68により、上下のスプリング25、25がそれぞれジスク4方向に弾発される。ベアリング部材66やコマ部材68の内外周には、防塵・防水用のOリング70、70がそれぞれ装着される。
ベアリング24は、スプリング25とリング体21との間に配置され、このベアリング24により上部ステム5a、下部ステム5bがそれぞれOリング23の近傍で回転自在且つ調心状態に支持されている。ベアリング24は、ステンレス等の金属製のベアリングブッシュ24aの内周に、バックメタル付樹脂複層軸受24bが装着された二層構造に設けられている。
ベアリングブッシュ24aは、スプリング25が当接してその弾発力が加わる外径に設けられ、弾発力が加わったときには端面側がリング体21に当接し、このリング体21をジスク4側に押圧可能に設けられる。この場合、ベアリングブッシュ24aのジスク4側端面がシーリングブッシュ22の端面にも接触していてもよいが、ベアリングブッシュ24aからシーリングブッシュ22に押圧力を加える必要はない。
シーリングブッシュ22は、カーボンファイバー入りPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)などの樹脂材料により形成され、軸装穴13のリング体21とライニング部61及びシートライナ3との間にシール部位として設けられる。シーリングブッシュ22には円筒部22aが形成され、この円筒部22aの下部側には、外周方向に曲折されるように環状の鍔部22bが形成される。鍔部22bにはリング体21の端面21aが当接し、これにより、リング体21は、鍔部22bを介してシートライナ3を押圧するようになっている。シーリングブッシュ22は、筒状ライニング部52とリング体21との間に円筒部22aが介在されるように装着され、このリング体22により円筒部22aを介して筒状ライニング部52の拡径が防止される。
このような構成により、図1に示したバルブ本体1において、ボデー1の軸装穴13に設けたスプリング25の弾発力で、リング体21を介してジスク4の天地のボス面33に位置するシートライナ3を押圧して、天地側のシール性を確保している。
これと共に、シーリングブッシュ22、筒状ライニング部52、軸筒ライニング部62を、リング体21とステム5との間に挟み込むことにより、軸着部20の拡径を防止しつつシール性を発揮するようになっている。
なお、上記実施形態のバルブ本体1は、上部ステム5aと下部ステム5bとによりジスク4が支承された構造であるが、上部ステムのみによりジスクが支承された構造であってもよい。
次に、本発明のライニング型バタフライバルブの上記実施形態における作用を説明する。
図4、図5に示すように、シートライナ3の天地シール部31には、ジスク4のボス面33と接触する球面部31と球面シール部41とが球面形状に形成され、一方、弁翼シール部32には、円筒形状の円筒部35が形成されている。このことから、球状の外周シール面を有するジスク4を回転操作するときに、天地シール部31にボス面33が球面接触してシール性とトルク性とを発揮し、ジスク4を弁閉方向に回転する際には、図6(a)に示すように、弁翼部34が弁翼シール部32に徐々に食い込んで操作トルクが少しずつ上昇するため、特に、食い込み開始時の大きな食い込みを抑え、弁閉直前に弁翼シール部32に弁翼部34が押圧接触することで弁閉時のトルクを低減し、操作性を向上できる。
ここで、図6(b)においては、弁翼シール部付近における比較例を示しており、このシートライナ部材80では、弁翼シール部分81が、図示しない天地シール部分と同様に球面形状に形成されている。この場合には、弁閉操作時にジスク4が球面状の弁翼シール部位81に接触した時点でシートライナ部材80への食い込み量が最大になり、トルクが最大の状態から弁閉状態まで操作する必要があることから操作性が悪い。特に、ジスク4の中心位置における断面図で示す弁翼シール部分81付近は、ステムから最も離れており、ジスク4の回転モーメントが大きいことから、弁翼シール部分81の形状は操作トルクに大きく影響する。
図4、図5に示すように、バルブ本体1では、球面シール部41と円筒部35とが接合ぼかし面40で接合されていることにより、この接合ぼかし面40付近でも弁翼部34側の食い込みを抑え、全周に渡ってシール性を確保できる。以下にその理由を詳述する。
バルブ本体1において、シートライナ3の球面部31にはジスク4の球面状のボス面33が面接触し、円筒部35にはジスク弁翼部34が線接触に近い状態で接触することから、バタフライバルブの構造上、漏れが最も発生しやすい領域は、このようにジスク4のシール面の幅が急変しようとするA部付近となる。
さらに、A部の領域内には、球面部31のシール性を確保するための軸シール部位20と、弁翼シール部32のシール性を確保するためのバックアップリング6との境界部分が位置するため、これらの押圧力の違いにより漏れが最も生じやすくなる。
これに対して、本実施形態では、球面部31の両端から円筒部35に向けて球面シール部41を延長するように設けている。これにより、この範囲では一定の半径R1による同一形状の曲面になるため、球面部31、球面シール部41にボス面33、弁翼部34を略均等に面接触し、最も漏れの生じやすいA部付近のシール性を確保することができる。
球面シール部41と円筒部35との間に接合ぼかし面40を設け、この接合ぼかし面40は、球面シール部41の円周方向の中心軸Lから円筒部35の幅方向に向けて徐々に広げたつなぎ円筒面42を有するぼかし面になっている。これにより、つなぎ円筒面42の範囲内でも中心軸Lによる円形状の弁座形状を維持しつつ、このつなぎ円筒面42により形状の異なる球面シール部41と円筒部35とを、球面シール部41の中心軸Lから緩やかに範囲を拡げながら接続できる。このため、つなぎ円筒面42においても高いシール性能を発揮できる。
しかも、つなぎ円筒面42の両側につなぎ曲面43を設け、このつなぎ曲面43を中心軸Lから縁部側にかけて流路中心からの半径R3まで徐変した曲面に設けている。このため、ジスク4を弁閉回転するときには、ジスク外周がつなぎ曲面43に食い込むことを極力回避しながらシールさせ、操作トルクの上昇を抑えることができる。
シートライナ3内周面の両端より弁翼シール部32に向けてテーパ面45を設けていることで、ジスク4の閉動作時には、弁翼部34のシートライナ3への不必要な接触を回避して操作トルクの上昇を防ぎ、シートライナ3の余計な潰れや接触による劣化を防止できる。
1 バルブ本体
2 筒状ボデー
3 シートライナ
4 ジスク
5 ステム
31 球面部(曲面部、天地シール部)
32 弁翼シール部
33 ボス面
35 円筒部
40 接合ぼかし面
41 球面シール部(曲面シール部)
42 つなぎ円筒面
45 テーパ面

Claims (2)

  1. 筒状ボデーの内周面に樹脂製シートライナを被覆し、このシートライナの内周面に外周面を樹脂で被覆したジスクをステムを介して回転自在に設けたライニング型バタフライバルブであって、前記ジスクのボス面と接触する前記シートライナの天地シール部は、凹状球面形状に形成された曲面部であり、この曲面部の両端から前記シートライナの弁翼シール部に形成された円筒部に向けて隣接位置に連設した凹状球面形状の曲面シール部と前記円筒部とを接合ぼかし面で接合すると共に、前記接合ぼかし面は、前記曲面部又は前記曲面シール部の円周方向の中心位置から前記円筒部の幅方向に向けて徐々に広げたつなぎ円筒面を有するぼかし面であることを特徴とするライニング型バタフライバルブ。
  2. 前記シートライナ内周面の両端より前記弁翼シール部に向けてテーパ面で連設した請求項1に記載のライニング型バタフライバルブ。
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