JP4121792B2 - メタルシートバタフライ弁のシート構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、全閉位置において、弁体シートが弁箱シートに密接することによって、止水性能が確保されるメタルシートバタフライ弁のシート構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のメタルシートバタフライ弁のシート構造としては、例えば、図11に示すように、弁箱51内に円筒状の金属材からなる弁箱シート52が設けられ、上記弁箱シート52内に、弁棒53の軸心54の廻りに回転して弁箱流路を開閉する弁体55が設けられている。図11の実線で示すように、弁体55を全閉位置Sにした際、弁体55は、弁箱51内の流路軸心56に直交しかつ上記軸心54を含む流路断面Aに対して平行となる。
【0003】
また、上記弁体55の周縁部には、弁体55を全閉位置Sにした際、弁箱シート52の内周面に接触する金属材からなる弁体シート57が設けられている。尚、上記全閉位置Sにおいて、上記弁体シート57を含む平面Bが、上記流路断面Aに対して、上記軸心54の廻りに弁体55の開方向へ所定の傾斜角度αで傾斜している。
【0004】
また、弁箱51内には、弁箱シート52の外周面と弁箱51の内周面との間隙58を弁箱流路の上流側と下流側とにシールするOリング59と、このOリング59を嵌め込むための溝60とが形成されている。上記Oリング59と溝60とは上記流路断面A上に位置している。
【0005】
尚、弁箱51内には、弁箱シート52を流路軸心56の方向において固定するリング状のストッパー61が取付けられている。
これによると、弁体55を全閉位置Sまで回転することによって、弁体シート57の外周面が弁箱シート52の内周面に密接し、止水性能が確保される。この際、弁箱流路の上流側から弁箱シート52の外周面と弁箱51の内周面との間隙58に流れ込んだ流体は、Oリング59によってシールされ、下流側へ通り抜けることができない。
【0006】
また、弁箱シート52は、弁箱51と一体ではなく、別体であるため、水圧や地盤の変動によって弁箱51に力が作用し、弁箱51が変形する場合であっても、Oリング59が拡縮して弁箱51の変形を吸収し、弁箱シート52は変形を起こさずに弁体55との整合性を維持して水密に摺接する。これにより、弁体シート57が弁箱シート52に密接するため、漏水が生じることはなく、弁箱シート52の変形によって弁体55が拘束されることもない。
【0007】
さらに、弁体シート57を含む平面Bが上記流路断面Aに対して所定の傾斜角度αで傾斜しているため、弁体55が閉方向へ回転し全閉位置Sに達した時点で、初めて弁体シート57が弁箱シート52の内周面に接触するため、弁体シート57が弁箱シート52の内周面に摺接して弁箱シート52に焼き付いてしまうのを防止することができる。
【0008】
しかしながら上記の従来形式では、弁箱シート52に作用する外圧をPoおよび内圧をPiとし、弁箱シート52の上流側端部からOリング59までの範囲をJとし、弁体55を全閉位置Sにした際、弁箱シート52の上流側端部から流路軸心56の一側方に位置する弁体シート57までの範囲をFとするとともに、弁箱シート52の上流側端部から流路軸心56の他側方に位置する弁体シート57までの範囲をHとすると、流路軸心56の一側方では、F<Jとなるため、上記内圧Piよりも外圧Poが余分に作用して、弁箱シート52の内外に大幅な力の差が生じ、弁箱シート52が内側に押圧されて変形するといった問題がある。また、流路軸心56の他側方では、H>Jとなるため、上記外圧Poよりも内圧Piが余分に作用して、弁箱シート52の内外に大幅な力の差が生じ、弁箱シート52が外側に押圧されて変形するといった問題がある。
【0009】
上記のような問題の対策として、図12に示すように、Oリング59を含む平面を、弁体シート57を含む平面Bと同様に、流路断面Aに対して所定の傾斜角度αで傾斜させることが考えられる。
【0010】
これによると、弁箱シート52の上流側端部から流路軸心56の一側方に位置するOリング59までの範囲をEとし、弁箱シート52の上流側端部から流路軸心56の他側方に位置するOリング59までの範囲をGとすると、流路軸心56の一側方では、範囲Eと範囲Fとがほぼ一致するため、上記内圧Piと外圧Poとがほぼ均等に作用して、弁箱シート52の内外の力の差が解消され、弁箱シート52の変形が防止される。また、流路軸心56の他側方でも、範囲Gと範囲Hとがほぼ一致するため、上記内圧Piと外圧Poとがほぼ均等に作用して、弁箱シート52の内外の力の差が解消され、弁箱シート52の変形が防止される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら図12で示した従来形式では、溝60を含む平面も流路断面Aに対して所定の傾斜角度αで傾斜させる必要があるため、旋盤等を用いて上記溝60を弁箱51の内周面に切削加工する際、弁箱51を傾斜させなければならず、また、溝60に対する切削加工の軌跡が楕円形になるため、通常の旋盤では上記溝60の加工が困難であるといった問題がある。
【0012】
本発明は、溝の加工が容易に行え、さらに、弁体を全閉位置まで回転した際、弁箱シートの内外に作用する力の差を低減することが可能なメタルシートバタフライ弁のシート構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本第1発明は、弁箱内に筒状の金属材からなる弁箱シートが設けられ、上記弁箱シート内に、弁棒の軸心廻りに回転して弁箱流路を開閉する弁体が設けられ、上記弁棒は弁箱シートに形成された一対の貫通孔に挿通され、上記弁体の周縁部に、弁体を全閉位置にした際、弁箱シートの内周面に接触する金属材からなる弁体シートが設けられ、上記弁体を全閉位置にした際、上記弁体シートを含む平面は、弁箱内の流路軸心に直交しかつ弁棒の軸心を含む流路断面に対して、弁体が開く側が上流となる一側と下流となる他側とに弁棒の軸心を中心に傾斜しており、弁箱内に、上記弁箱シートの外周面と弁箱の内周面との間隙を弁箱流路の上流側と下流側とにシールするシール部材が設けられたメタルシートバタフライ弁のシート構造であって、
上記弁棒と弁箱シートとの間をシールするリング状の軸封シール材が弁箱シートの貫通孔に挿入され、上記シール部材は弁棒の部分で一対の半円状のシール片に分割され、一方のシール片が上記一側において弁棒の軸心より上流に位置するとともに、他方のシール片が上記他側において弁棒の軸心より下流に位置し、一方および他方のシール片の各端部がそれぞれ軸封シール材の外周面に圧接されており、弁体を全閉位置にした際、上記弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面上において、弁棒の軸心より上流にある一方のシール片が流路軸心の一側方に位置する弁体シートに弁箱シートを介して対向するとともに、弁棒の軸心より下流にある他方のシール片が流路軸心の他側方に位置する弁体シートに弁箱シートを介して対向するものである。
【0014】
これによると、両溝は、弁箱の内周面に全周にわたり形成され、且つ上記流路断面に対して上流側と下流側とに平行に振り分けられて配設されているため、流路軸心を中心とする一定半径の溝にすることができる。したがって、上記溝に対する切削加工の軌跡が楕円形状ではなく真円形状になり、通常の旋盤を用いて容易に溝を切削加工することができる。また、溝の切削加工の際、弁箱を傾斜させる必要もないため、加工がより一層容易に行える。
【0015】
また、弁体を全閉位置にした際、弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面上において、一方のシール片が一側方に位置する弁体シートに対向するとともに、他方のシール片が他側方に位置する弁体シートに対向する。これにより、上記平面上において弁箱シートの上流側端から一方のシール片までの範囲と弁箱シートの上流側端から一側方に位置する弁体シートまでの範囲とがほぼ同じになるため、弁箱シートに内圧と外圧とがほぼ均等に作用し、流路軸心の一側方において弁箱シートの内外に作用する力の差が低減される。さらに、上記平面上において弁箱シートの上流側端から他方のシール片までの範囲と弁箱シートの上流側端から他側方に位置する弁体シートまでの範囲とがほぼ同じになるため、弁箱シートに内圧と外圧とがほぼ均等に作用し、流路軸心の他側方において弁箱シートの内外に作用する力の差が低減される。これにより、弁箱シートが内外に変形するのを防止することができる。
【0016】
また、本第2発明は、キャビテーション発生時の弁箱シートの振動を抑制するバックアップ部材が弁棒の部分で一対の半円状のバックアップ片に分割され、一方のバックアップ片は一方のシール片と同じ側で弁棒の軸心より下流に位置し、他方のバックアップ片は他方のシール片と同じ側で弁棒の軸心より上流に位置しているものである。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1〜図8に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、メタルシートバタフライ弁1は、弁箱2と、この弁箱2の中心を通る流路軸心3に対して直交する軸心4廻りに回転自在な一対の弁棒5と、これら弁棒5に設けられた弁体6とで構成されている。
【0017】
上記弁箱2内には、円筒状の薄肉金属材からなる弁箱シート7が上記流路軸心3と同心状に配置されている。また、弁箱2には一対のボス部8が形成され、上記両弁棒5はそれぞれ、上記ボス部8と弁箱シート7に形成された一対の貫通孔9とに挿通され、上記ボス部8に挿入された円筒状の軸受部材10によって回転自在に保持されている。
【0018】
上記弁体6は、複数のピン(図示省略)によって上記一対の弁棒5間に連結されており、弁箱シート7内に開閉自在に設けられている。弁体6の周縁部には、弁体6を全閉位置Sにした際、弁箱シート7の内周面に水密に摺接する金属材からなる弁体シート11が設けられている。
【0019】
図4に示すように、上記全閉位置Sにおいて、弁体6は、上記流路軸心3に直交しかつ弁棒5の軸心4を含む流路断面Aに対して平行となる。また、弁体6を全閉位置Sにした際、弁体シート11を含む平面Bが、上記流路断面Aに対して、上記軸心4の廻りに弁体6の開方向へ所定の傾斜角度αで傾斜している。
【0020】
図1,図2に示すように、上記弁体6と両軸受部材10の内側端部との間にはそれぞれ、一対のリング状の軸封シール材12,13が配置されている。このうち、軸受部材10側(外側)に配置された弁箱側軸封シール材12は、例えばゴムの加工品や四フッ化エチレン樹脂等の弾性材からなり、図6に示すように内側端部が弁箱シート7の貫通孔9に挿入され、弁棒5と弁箱シート7との間をシールしている。また、弁体6側(すなわち弁体6と弁箱側軸封シール材12との間)に配置された弁体側軸封シール材13は金属材からなる。
【0021】
さらに、図1,図2に示すように、両ボス部8にはそれぞれ、軸受部材10を介して弁箱側軸封シール材12を弁体側軸封シール材13へ押圧する締付手段14が設けられている。これら締付手段14は、軸受部材10の外側端部に配置された環状の押え板15と、この押え板15をボス部8に装着して弁体側軸封シール材13側へ締め付ける複数の締付ボルト16とで構成されている。
【0022】
尚、弁箱2内には、弁箱シート7を流路軸心3の方向において固定するリング状のストッパー17が弁箱シート7の上流側端部と下流側端部とに隣接して配置され、ボルト18によって弁箱2に取付けられている。
【0023】
図4〜図8に示すように、弁箱2内には、弁箱シート7の外周面と弁箱2の内周面との間隙19を弁箱流路の上流側と下流側とにシールするシール部材20と、このシール部材20を装着するための一対の溝21,22とが設けられている。
【0024】
上記両溝21,22は、弁箱2の内周面に全周にわたり形成されて内周側が開放されており、且つ上記流路断面Aに対して上流側と下流側とに平行に振り分けられて配設されている。上記シール部材20は、断面が円形をした弾性材(ゴム等)であり、弁棒5の部分で一対の半円状のシール片20a,20bに分割されている。
【0025】
このうち、一方のシール片20aは、上流側の溝21に嵌め込まれて、流路軸心3の一側方に位置する。また、他方のシール片20bは、下流側の溝22に嵌め込まれて、流路軸心3の他側方(一方のシール片20aの反対側)に位置している。尚、両シール片20a,20bの各端部はそれぞれ上記各弁箱側軸封シール材12の外周面に圧接されており、シール片20a,20bの各端部と弁箱側軸封シール材12の外周面との間の止水性が十分に確保される。
【0026】
また、弁体6を全閉位置Sにした際、図4に示すように、上記軸心4に直交し且つ流路軸心3を含む平面C(図1,図2参照)上において、一方のシール片20aが流路軸心3の一側方に位置する弁体シート11に弁箱シート7を介して対向するとともに、他方のシール片20bが流路軸心3の他側方に位置する弁体シート11に弁箱シート7を介して対向している。すなわち、上記平面C上において、両シール片20a,20bは上記軸心4と弁体シート11とを通る直線D上に位置する関係にある。
【0027】
以下、上記構成における作用を説明する。
図8に示すように、両溝21,22はそれぞれ、弁箱2の内周面に全周にわたり形成され、且つ上記流路断面Aに対して上流側と下流側とに平行に振り分けられて配設されているため、流路軸心3を中心とする一定半径rの溝にすることができる。したがって、両溝21,22に対する切削加工の軌跡が楕円形状ではなく真円形状になり、通常の旋盤を用いて容易に各溝21,22を切削加工することができる。また、溝21,22の切削加工の際、弁箱2を傾斜させる必要もないため、加工がより一層容易に行える。
【0028】
また、図4に示すように、弁体6を全閉位置Sにした際、弁棒5の軸心4に直交し且つ流路軸心3を含む平面C上において、一方のシール片20aが流路軸心3の一側方に位置する弁体シート11に弁箱シート7を介して対向するとともに、他方のシール片20bが流路軸心3の他側方に位置する弁体シート11に弁箱シート7を介して対向する。
【0029】
これにより、上記平面C上において弁箱シート7の上流側端から一方のシール片20aまでの範囲Eと弁箱シート7の上流側端から一側方に位置する弁体シート11までの範囲Fとがほぼ同じになるため(E≒F)、弁箱シート7に内圧と外圧とがほぼ均等に作用し、流路軸心3の一側方において弁箱シート7の内外に作用する力の差が低減される。さらに、上記平面C上において弁箱シート7の上流側端から他方のシール片20bまでの範囲Gと弁箱シート7の上流側端から他側方に位置する弁体シート11までの範囲Hとがほぼ同じになるため(G≒H)、弁箱シート7に内圧と外圧とがほぼ均等に作用し、流路軸心3の他側方において弁箱シート7の内外に作用する力の差が低減される。これにより、図12で示した従来形式のものに近い効果を得ることができ、弁箱シート7が内外に変形するのを防止することができる。
【0030】
次に、第2の実施の形態を図9に基づいて説明する。
一対の溝21,22にはバックアップ部材30が装着されており、このバックアップ部材30は、断面が円形をした弾性材(ふっ素樹脂等)であり、弁棒5の部分で一対の半円状のバックアップ片30a,30bに分割されており、両シール片20a,20bを配置しない側に設けられている。
【0031】
すなわち、一方のバックアップ片30aは、下流側の溝22に嵌め込まれて、流路軸心3の一側方(一方のシール片20aと同じ側)に位置する。また、他方のバックアップ片30bは、上流側の溝21に嵌め込まれて、流路軸心3の他側方(他方のシール片20bと同じ側)に位置している。尚、両バックアップ片30a,30bの各端部はそれぞれ上記各弁箱側軸封シール材12の外周面に圧接されている。
【0032】
これによると、弁箱シート7をシール部材20(すなわちシール片20a,20b)とバックアップ部材30(すなわちバックアップ片30a,30b)とで支えるため、弁箱シート7が安定し、キャビテーション発生時の弁箱シート7の振動を抑制することができる。
【0033】
また、万一、上記シール部材20が損傷した場合、弁箱2と弁箱シート7との間隙19を通って上流側から下流側へ漏れ出す流体の量を上記バックアップ部材30によって低減させることができる。
【0034】
次に、第3の実施の形態を図10に基づいて説明する。
上流側の溝21と一方のシール片20aとの位置を上記第1の実施の形態のものよりもさらに弁箱シート7の上流端側へ寄せるとともに、下流側の溝22と他方のシール片20bとの位置を上記第1の実施の形態のものよりもさらに弁箱シート7の下流端側へ寄せている。
【0035】
これによると、弁体6を全閉位置Sにした際、弁棒5の軸心4に直交し且つ流路軸心3を含む平面C上において、範囲Eが範囲Fよりも小さくなるため(E<F)、外圧よりも内圧が余分に弁箱シート7に作用する。これにより、流路軸心3の一側方において、弁箱シート7が僅かに外側へ変形し、弁体シート11と弁箱シート7との接触面圧が低下する。しかしながら、この際、全閉位置Sでは、流路軸心3の一側方の範囲内にある弁体6の半分が上流側から作用する水圧(流体圧)によって閉方向へ押圧されるため、シール(止水)に必要な接触面圧は確保される。
【0036】
また、範囲Gが範囲Hよりも大きくなるため(G>H)、内圧よりも外圧が余分に弁箱シート7に作用する。これにより、流路軸心3の他側方において、弁箱シート7が僅かに内側へ変形し、弁体シート11と弁箱シート7との接触面圧が上記第1の実施の形態のものよりもさらに上昇するため、より確実に漏れの発生を防止することができ、止水性が一層向上する。
【0038】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、弁体を全閉位置にした際、弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面上において、弁箱シートに内圧と外圧とがほぼ均等に作用し、弁箱シートの内外に作用する力の差が低減される。これにより、弁箱シートが内外に変形するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるバタフライ弁の正面から見た断面図である。
【図2】同、バタフライ弁の側面から見た断面図である。
【図3】同、バタフライ弁の弁体を弁棒の軸心方向から見た図である。
【図4】同、バタフライ弁の弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面に沿った断面図であり、図2におけるX−X矢視図に相当する。
【図5】図4におけるシール片と弁体シートとの位置関係を示す断面図である。
【図6】同、バタフライ弁の弁箱シートと弁箱側軸封シール材とシール片との図である。
【図7】同、バタフライ弁の弁箱シートとシール片とを弁棒の軸心方向から見た図である。
【図8】同、バタフライ弁の溝を弁棒の軸心方向から見た断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態におけるバタフライ弁の弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面に沿った断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態におけるバタフライ弁の弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面に沿った断面図である。
【図11】従来のバタフライ弁の弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面に沿った断面図である。
【図12】従来のバタフライ弁の弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 バタフライ弁
2 弁箱
3 流路軸心
4 弁棒の軸心
5 弁棒
6 弁体
7 弁箱シート
11 弁体シート
19 間隙
20 シール部材
20a,20b シール片
21 上流側の溝
22 下流側の溝
A 流路断面
B 弁体シートを含む平面
C 弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面
S 全閉位置
α 所定の傾斜角度
Claims (2)
- 弁箱内に筒状の金属材からなる弁箱シートが設けられ、上記弁箱シート内に、弁棒の軸心廻りに回転して弁箱流路を開閉する弁体が設けられ、上記弁棒は弁箱シートに形成された一対の貫通孔に挿通され、上記弁体の周縁部に、弁体を全閉位置にした際、弁箱シートの内周面に接触する金属材からなる弁体シートが設けられ、上記弁体を全閉位置にした際、上記弁体シートを含む平面は、弁箱内の流路軸心に直交しかつ弁棒の軸心を含む流路断面に対して、弁体が開く側が上流となる一側と下流となる他側とに弁棒の軸心を中心に傾斜しており、弁箱内に、上記弁箱シートの外周面と弁箱の内周面との間隙を弁箱流路の上流側と下流側とにシールするシール部材が設けられたメタルシートバタフライ弁のシート構造であって、
上記弁棒と弁箱シートとの間をシールするリング状の軸封シール材が弁箱シートの貫通孔に挿入され、上記シール部材は弁棒の部分で一対の半円状のシール片に分割され、一方のシール片が上記一側において弁棒の軸心より上流に位置するとともに、他方のシール片が上記他側において弁棒の軸心より下流に位置し、一方および他方のシール片の各端部がそれぞれ軸封シール材の外周面に圧接されており、弁体を全閉位置にした際、上記弁棒の軸心に直交し且つ流路軸心を含む平面上において、弁棒の軸心より上流にある一方のシール片が流路軸心の一側方に位置する弁体シートに弁箱シートを介して対向するとともに、弁棒の軸心より下流にある他方のシール片が流路軸心の他側方に位置する弁体シートに弁箱シートを介して対向することを特徴とするメタルシートバタフライ弁のシート構造。 - キャビテーション発生時の弁箱シートの振動を抑制するバックアップ部材が弁棒の部分で一対の半円状のバックアップ片に分割され、一方のバックアップ片は一方のシール片と同じ側で弁棒の軸心より下流に位置し、他方のバックアップ片は他方のシール片と同じ側で弁棒の軸心より上流に位置していることを特徴とする請求項1記載のメタルシートバタフライ弁のシート構造。
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