JPH11270703A - 偏心形バタフライ弁 - Google Patents
偏心形バタフライ弁Info
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- JPH11270703A JPH11270703A JP8940198A JP8940198A JPH11270703A JP H11270703 A JPH11270703 A JP H11270703A JP 8940198 A JP8940198 A JP 8940198A JP 8940198 A JP8940198 A JP 8940198A JP H11270703 A JPH11270703 A JP H11270703A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】弁体の厚みを強度上許容する範囲内で薄肉にす
ると共に、流体中の異物に対応した材料で弁体を構成
し、弁体外周縁の耐摩耗性処理を施すことができる。 【解決手段】弁体3の外周面に形成されたシート面及び
弁本体に取り付けたシートリング5を弁棒4の中心から
離す一次偏心、弁棒4の中心を弁本体の中心線から離す
二次偏心並びに、弁本体と弁体3のシール面を構成する
円錐形状の頂点を弁棒4の反対側に位置させつつ、弁本
体の中心線に対して傾斜させる三次偏心をさせた偏心形
バタフライ弁において、外周面を円形にすると共に内周
面を楕円形に形成したシートリング5を弁本体に挿着
し、シートリング5を弁本体に固定する取付ボルト8を
シートリング5の外周面と内周面との中間で外周面と同
心円上に等ピッチで配設する。
ると共に、流体中の異物に対応した材料で弁体を構成
し、弁体外周縁の耐摩耗性処理を施すことができる。 【解決手段】弁体3の外周面に形成されたシート面及び
弁本体に取り付けたシートリング5を弁棒4の中心から
離す一次偏心、弁棒4の中心を弁本体の中心線から離す
二次偏心並びに、弁本体と弁体3のシール面を構成する
円錐形状の頂点を弁棒4の反対側に位置させつつ、弁本
体の中心線に対して傾斜させる三次偏心をさせた偏心形
バタフライ弁において、外周面を円形にすると共に内周
面を楕円形に形成したシートリング5を弁本体に挿着
し、シートリング5を弁本体に固定する取付ボルト8を
シートリング5の外周面と内周面との中間で外周面と同
心円上に等ピッチで配設する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、配管内における
高温流体の流れを開閉もしくは制御する偏心形バタフラ
イ弁に係り、特に、長期に亙って安定使用することがで
きる偏心形のバタフライ弁に関する。
高温流体の流れを開閉もしくは制御する偏心形バタフラ
イ弁に係り、特に、長期に亙って安定使用することがで
きる偏心形のバタフライ弁に関する。
【0002】
【従来の技術】弁棒と直角方向に断面において弁体及び
シートリングの当接面の一方を他方に対して傾斜させた
従来の三重偏心のバタフライ弁の従来例としては、特公
昭47−16895号公報、特公平3−10828号公
報、実開昭57−59258号公報等に見られるような
ものがある。
シートリングの当接面の一方を他方に対して傾斜させた
従来の三重偏心のバタフライ弁の従来例としては、特公
昭47−16895号公報、特公平3−10828号公
報、実開昭57−59258号公報等に見られるような
ものがある。
【0003】これは、弁体外周縁にエラストマ等の弁座
を定着させるための取付板等の部材を要し、概して弁体
形状、特にその厚みが大きくなる結果弁体の全開時にお
ける圧力損失が大きくなり、同様に弁体部分において流
速が高くなるために上記部材等が振動して脱落する等の
危険性があった。又、流体中に含まれる不純物、異物あ
るいは硬質な砂等により全開時における弁体の上流側先
端が摩滅し、全閉時において弁体が本体側弁座部と確実
に圧接し難いために、漏洩の原因となっていた。
を定着させるための取付板等の部材を要し、概して弁体
形状、特にその厚みが大きくなる結果弁体の全開時にお
ける圧力損失が大きくなり、同様に弁体部分において流
速が高くなるために上記部材等が振動して脱落する等の
危険性があった。又、流体中に含まれる不純物、異物あ
るいは硬質な砂等により全開時における弁体の上流側先
端が摩滅し、全閉時において弁体が本体側弁座部と確実
に圧接し難いために、漏洩の原因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述の如
き従来の偏心形バタフライ弁の問題点を解決し、弁体外
周縁に代えて本体側にシートリングを定着させることに
より、弁体形状、特に、その厚みを強度上許容する範囲
内において薄肉にすることができると共に、流体中に含
まれる異物に対応した材料で弁体を構成し、あるいは、
弁体外周縁の耐摩耗性処理を施すことができる偏心形バ
タフライ弁を提供せんとするものである。
き従来の偏心形バタフライ弁の問題点を解決し、弁体外
周縁に代えて本体側にシートリングを定着させることに
より、弁体形状、特に、その厚みを強度上許容する範囲
内において薄肉にすることができると共に、流体中に含
まれる異物に対応した材料で弁体を構成し、あるいは、
弁体外周縁の耐摩耗性処理を施すことができる偏心形バ
タフライ弁を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、略円筒状の流体通路を貫設
した弁本体と、該弁本体内に弁棒を介して回動自在に軸
支された剛性材料からなる円板状の弁体と、該弁体の外
周面に形成されたシート面と前記弁本体に取り付けたシ
ートリングを弁体の中心と弁棒の中心から離す一次偏心
と、弁本体の中心線から離す二次偏心と、弁本体と弁体
のシール面を構成する円錐形状の頂点を弁棒の反対側に
位置させつつ弁本体の中心線に対して傾斜させる三次偏
心をさせた偏心形バタフライ弁において、外周面を円形
にすると共に内周面を楕円形に形成したシートリングを
弁本体に挿着し、シートリングを弁本体に固定する取付
ボルトを該シートリングの外周面と内周面の中間におけ
るシートリングの外周面と同心円上に等ピッチで配設し
たことを特徴とする。
にこの発明が採った手段は、略円筒状の流体通路を貫設
した弁本体と、該弁本体内に弁棒を介して回動自在に軸
支された剛性材料からなる円板状の弁体と、該弁体の外
周面に形成されたシート面と前記弁本体に取り付けたシ
ートリングを弁体の中心と弁棒の中心から離す一次偏心
と、弁本体の中心線から離す二次偏心と、弁本体と弁体
のシール面を構成する円錐形状の頂点を弁棒の反対側に
位置させつつ弁本体の中心線に対して傾斜させる三次偏
心をさせた偏心形バタフライ弁において、外周面を円形
にすると共に内周面を楕円形に形成したシートリングを
弁本体に挿着し、シートリングを弁本体に固定する取付
ボルトを該シートリングの外周面と内周面の中間におけ
るシートリングの外周面と同心円上に等ピッチで配設し
たことを特徴とする。
【0006】又、この発明は、シートリングを挟んで弁
本体と対向するシート押えを設け、該シート押えとシー
トリングを弁本体に取付ボルトで共締め固定し、シート
押えの内周面をシートリングの内周面より大きな相似形
の楕円に形成すると共に、シートリングの少なくとも一
方の締付面に段部を設けて外周側の厚さを大きくすると
共に、該段部に係合する段部を弁本体又はシート押えに
おけるシートリングとの当接面に形成し、あるいは、弁
本体の内周面を弁体外周の楕円形と相似の楕円形状に形
成して弁本体と弁体の隙間を全周に亙って一定にするこ
とができるものであり、弁本体、シートリング及びシー
ト押えに合マークを設けることが望ましい。
本体と対向するシート押えを設け、該シート押えとシー
トリングを弁本体に取付ボルトで共締め固定し、シート
押えの内周面をシートリングの内周面より大きな相似形
の楕円に形成すると共に、シートリングの少なくとも一
方の締付面に段部を設けて外周側の厚さを大きくすると
共に、該段部に係合する段部を弁本体又はシート押えに
おけるシートリングとの当接面に形成し、あるいは、弁
本体の内周面を弁体外周の楕円形と相似の楕円形状に形
成して弁本体と弁体の隙間を全周に亙って一定にするこ
とができるものであり、弁本体、シートリング及びシー
ト押えに合マークを設けることが望ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に図を参照しつつ、この発明
の好ましい実施の形態を詳細に説明する。図1におい
て、弁本体(1)には略円筒状の流体通路(2)を貫設し、
該弁本体(1)内に弁棒(4)を介して弁体(3)を回動自在
に軸支している。弁体(3)は外周面を楕円形状とした剛
性材料からなる円板状を呈し、弁棒(4)に弁棒ピン(6)
で固着されている。そして、弁棒(4)の一方の先端を弁
本体(1)の外方に延出して図示しないアクチュエータに
結合することにより、このアクチュエータにより弁棒
(4)を介して弁体(3)が回動操作される。
の好ましい実施の形態を詳細に説明する。図1におい
て、弁本体(1)には略円筒状の流体通路(2)を貫設し、
該弁本体(1)内に弁棒(4)を介して弁体(3)を回動自在
に軸支している。弁体(3)は外周面を楕円形状とした剛
性材料からなる円板状を呈し、弁棒(4)に弁棒ピン(6)
で固着されている。そして、弁棒(4)の一方の先端を弁
本体(1)の外方に延出して図示しないアクチュエータに
結合することにより、このアクチュエータにより弁棒
(4)を介して弁体(3)が回動操作される。
【0008】又、弁体(3)の外周面に圧接されるシート
リング(5)を弁本体(1)の内周面に定着している。シー
トリング(5)の内周面は弁体(3)の外周面に倣った楕円
形状に形成されてシート押え(7)で弁本体(1)に定着さ
せつつ、該弁体(3)の外周面に形成したシート面と前記
弁本体(1)に取り付けたシートリング(5)を弁体(3)の
中心と弁棒(4)の中心から離す一次偏心と、弁本体(1)
の中心線から離す二次偏心と、弁本体(1)と弁体(3)の
シール面を構成する円錐形状の頂点を弁棒(4)の反対側
に位置させつつ弁本体(1)の中心線に対して傾斜させる
三次偏心をさせた偏心形バタフライ弁を構成している。
リング(5)を弁本体(1)の内周面に定着している。シー
トリング(5)の内周面は弁体(3)の外周面に倣った楕円
形状に形成されてシート押え(7)で弁本体(1)に定着さ
せつつ、該弁体(3)の外周面に形成したシート面と前記
弁本体(1)に取り付けたシートリング(5)を弁体(3)の
中心と弁棒(4)の中心から離す一次偏心と、弁本体(1)
の中心線から離す二次偏心と、弁本体(1)と弁体(3)の
シール面を構成する円錐形状の頂点を弁棒(4)の反対側
に位置させつつ弁本体(1)の中心線に対して傾斜させる
三次偏心をさせた偏心形バタフライ弁を構成している。
【0009】シートリング(5)は、薄い金属板とグラフ
ァイト(黒鉛)をラミネートしたメタルシート材であり、
弁本体(1)とシート押え(7)の間に挟み込んで定着され
る。又、弁本体(1)及びシート押え(7)におけるシート
リング(5)との当接面にそれぞれ段部を設け、この段部
にシートリング(5)の段部を係合させることにより、シ
ートリング(5)における内径方向への突出を防止してい
る。そして、シートリング(5)及びシート押え(7)に設
けた複数のボルト孔(9)に夫々取付ボルト(8)を通して
これを弁本体(1)に共締め固定しているが、このボルト
(8)はシートリング(5)の外周面と内周面の中間におけ
るシートリング(5)の外周面と同心円上に等ピッチで配
設されている。
ァイト(黒鉛)をラミネートしたメタルシート材であり、
弁本体(1)とシート押え(7)の間に挟み込んで定着され
る。又、弁本体(1)及びシート押え(7)におけるシート
リング(5)との当接面にそれぞれ段部を設け、この段部
にシートリング(5)の段部を係合させることにより、シ
ートリング(5)における内径方向への突出を防止してい
る。そして、シートリング(5)及びシート押え(7)に設
けた複数のボルト孔(9)に夫々取付ボルト(8)を通して
これを弁本体(1)に共締め固定しているが、このボルト
(8)はシートリング(5)の外周面と内周面の中間におけ
るシートリング(5)の外周面と同心円上に等ピッチで配
設されている。
【0010】尚、図2及び図3に示したようにシート押
え(7)の内径をシートリング(5)の内径と相似の大きな
楕円形状にすることにより、シート押え(7)と弁体(3)
の接触を回避すると共に、シートリングの外径に対して
弁本体内径寸法を考慮してあるので、弁体(3)との接触
によるシートリング(5)の自動調心機能を確保してい
る。
え(7)の内径をシートリング(5)の内径と相似の大きな
楕円形状にすることにより、シート押え(7)と弁体(3)
の接触を回避すると共に、シートリングの外径に対して
弁本体内径寸法を考慮してあるので、弁体(3)との接触
によるシートリング(5)の自動調心機能を確保してい
る。
【0011】前記シートリング(5)の内周面及び弁体
(3)の外周面は共に楕円形状を有している。又、弁体
(3)の外周縁とシートリング(5)の内周縁とは、弁体を
若干大、シートリングを若干小とするほぼ同径に形成さ
れている。そして、図6に示したように弁体(3)は弁棒
(5)の軸心(i)を中心として図中反時計方向に回動し、
弁棒(5)の軸心(i)は弁体(3)の外周面が形成する円錐
面の頂点(a)の反対側に位置し、弁体(3)の中心線(e)
から一次偏心(f)だけ偏よらせられ、更に弁本体及び弁
体の中心線(h)から二次偏心(g)だけ偏よらされて
いる。尚、水平弁座(A)の水平線(b)上に頂点(a)が位
置し、頂角(j)は通常20度程度が好ましく、他方の傾
斜線(d)上に傾斜弁座(B)を設けている。そして、頂角
(j)の半角が円錐の中心線(c)となり、該中心線(c)に
対して弁体(3)及び弁座等を対称形に形成している。
(3)の外周面は共に楕円形状を有している。又、弁体
(3)の外周縁とシートリング(5)の内周縁とは、弁体を
若干大、シートリングを若干小とするほぼ同径に形成さ
れている。そして、図6に示したように弁体(3)は弁棒
(5)の軸心(i)を中心として図中反時計方向に回動し、
弁棒(5)の軸心(i)は弁体(3)の外周面が形成する円錐
面の頂点(a)の反対側に位置し、弁体(3)の中心線(e)
から一次偏心(f)だけ偏よらせられ、更に弁本体及び弁
体の中心線(h)から二次偏心(g)だけ偏よらされて
いる。尚、水平弁座(A)の水平線(b)上に頂点(a)が位
置し、頂角(j)は通常20度程度が好ましく、他方の傾
斜線(d)上に傾斜弁座(B)を設けている。そして、頂角
(j)の半角が円錐の中心線(c)となり、該中心線(c)に
対して弁体(3)及び弁座等を対称形に形成している。
【0012】一方、シートリング(5)の外周面と弁本体
(1)の内周面は共に真円形状にされており、シート押え
(7)を介してシートリング(5)を弁本体(1)に定着固定
している。そして、図5に示したようにシート押え(7)
の外周面に位置合わせための合マーク(10)を設けると共
に、この合マーク(10)に対応する合マークをシートリン
グ(5)及び弁本体(1)にそれぞれ設けている。従って、
シート押え(7)、シートリング(5)の外周及び弁本体
(1)の内周は共に円形であり、取付ボルト(8)の取付、
締付の状態によってシートリング(5)及びシート押え
(7)の定着位置が円周方向に偏ることが懸念されるが、
前記合マーク(10)を合致させることでシートリング(5)
及びシート押え(7)の定着位置が円周方向に偏ることが
回避される。他方、弁棒(4)に固着された弁体(3)は、
弁棒軸方向に対して弁体外周縁の楕円形状が決められて
おり、円錐状弁座に確実に定着することが漏洩防止効果
の改善につながる。
(1)の内周面は共に真円形状にされており、シート押え
(7)を介してシートリング(5)を弁本体(1)に定着固定
している。そして、図5に示したようにシート押え(7)
の外周面に位置合わせための合マーク(10)を設けると共
に、この合マーク(10)に対応する合マークをシートリン
グ(5)及び弁本体(1)にそれぞれ設けている。従って、
シート押え(7)、シートリング(5)の外周及び弁本体
(1)の内周は共に円形であり、取付ボルト(8)の取付、
締付の状態によってシートリング(5)及びシート押え
(7)の定着位置が円周方向に偏ることが懸念されるが、
前記合マーク(10)を合致させることでシートリング(5)
及びシート押え(7)の定着位置が円周方向に偏ることが
回避される。他方、弁棒(4)に固着された弁体(3)は、
弁棒軸方向に対して弁体外周縁の楕円形状が決められて
おり、円錐状弁座に確実に定着することが漏洩防止効果
の改善につながる。
【0013】又、シートリング(5)を固定するシート押
え(7)の内周面は、図4に示したようにシートリング
(5)の内周面より大きな相似形の楕円形状に形成されて
おり、弁体(3)の前頁におけるシートリング(5)の内径
方向への突出長さを全周に亙って一定とすることによ
り、全閉時における弁体(3)による加圧変形量を全周に
亙って一定として安定したシール性を得るようにしてい
る。
え(7)の内周面は、図4に示したようにシートリング
(5)の内周面より大きな相似形の楕円形状に形成されて
おり、弁体(3)の前頁におけるシートリング(5)の内径
方向への突出長さを全周に亙って一定とすることによ
り、全閉時における弁体(3)による加圧変形量を全周に
亙って一定として安定したシール性を得るようにしてい
る。
【0014】尚、図6において、入力角(k)は弁体(3)
が開から閉に至る着座時の角度を示し、シール性と弁開
閉の容易性(離脱及び着座)から15度程度に設定するこ
とが望まれる。即ち、入力角(k)が大きい場合は弁開閉
は容易となるがシール性が低下するものであり、逆に入
力角(k)を小さくした場合はシール性が増大するにも拘
らず弁開閉が困難になってしまう。
が開から閉に至る着座時の角度を示し、シール性と弁開
閉の容易性(離脱及び着座)から15度程度に設定するこ
とが望まれる。即ち、入力角(k)が大きい場合は弁開閉
は容易となるがシール性が低下するものであり、逆に入
力角(k)を小さくした場合はシール性が増大するにも拘
らず弁開閉が困難になってしまう。
【0015】又、図7において、弁棒軸(4)を水平に配
設し、流体流れ方向を左側(弁体(3)の平坦側)とし、傾
斜弁座を下方とし、水平弁座を上方として弁体(3)を反
時計方向に回動させることにより、流体中の異物等が混
入する海水等を制御するに際して、異物は同図に破線で
示したように弁体(3)の回動方向とは逆の位置に堆積さ
れるために、弁体(3)の開閉性が確保されることが解
る。
設し、流体流れ方向を左側(弁体(3)の平坦側)とし、傾
斜弁座を下方とし、水平弁座を上方として弁体(3)を反
時計方向に回動させることにより、流体中の異物等が混
入する海水等を制御するに際して、異物は同図に破線で
示したように弁体(3)の回動方向とは逆の位置に堆積さ
れるために、弁体(3)の開閉性が確保されることが解
る。
【0016】尚、同図において流体流れが弁体(3)の平
坦側であるときは弁体(3)に作用する流体流れによる力
が理論上開き勝手の方向に作用するためにシール性が低
下するが、開閉の容易性及び回動トルクが改善される。
又、流れが弁棒側である場合は逆に閉まり勝手の力が作
用するためにシール性が増大するものの、開閉性及び回
動トルクが増大するものであり、流体の種類及び流れに
よっても相違するが弁棒回動トルクは40%程度も増加
してしまう。
坦側であるときは弁体(3)に作用する流体流れによる力
が理論上開き勝手の方向に作用するためにシール性が低
下するが、開閉の容易性及び回動トルクが改善される。
又、流れが弁棒側である場合は逆に閉まり勝手の力が作
用するためにシール性が増大するものの、開閉性及び回
動トルクが増大するものであり、流体の種類及び流れに
よっても相違するが弁棒回動トルクは40%程度も増加
してしまう。
【0017】
【発明の効果】この発明に係る偏心形バタフライ弁によ
れば、従来は弁体側に取り付けていたシートリングを弁
本体側に定着させたものであるから、弁体形状、特に、
その厚みを強度上許容する範囲内において薄肉にして圧
力損失を低減することができると共に、流体流れによる
振動又は脱落をもたらす付属品を弁体に取り付ける必要
性がなく、しかも、流体中に含まれる異物に対応した材
料で弁体を構成し、あるいは、弁体外周縁の耐摩耗性処
理を施して長期に亙って安定使用することができる。
又、請求項(2)に記載の発明によれば、流体流れによる
シートリングの内径方向への突出をより確実に防止する
ことができるものであり、請求項(3)に記載の発明によ
れば、シート押えからのシートリングの突出量を全周に
亙って一定とすることができるためにシール性が改善さ
れる。更に、請求項(4)に記載の発明のように弁本体、
シートリング及びシート押えに合マークを設けた場合
は、これらを合致させて組み立てることでシートリング
等の定着位置の偏りを容易に回避することができる。
れば、従来は弁体側に取り付けていたシートリングを弁
本体側に定着させたものであるから、弁体形状、特に、
その厚みを強度上許容する範囲内において薄肉にして圧
力損失を低減することができると共に、流体流れによる
振動又は脱落をもたらす付属品を弁体に取り付ける必要
性がなく、しかも、流体中に含まれる異物に対応した材
料で弁体を構成し、あるいは、弁体外周縁の耐摩耗性処
理を施して長期に亙って安定使用することができる。
又、請求項(2)に記載の発明によれば、流体流れによる
シートリングの内径方向への突出をより確実に防止する
ことができるものであり、請求項(3)に記載の発明によ
れば、シート押えからのシートリングの突出量を全周に
亙って一定とすることができるためにシール性が改善さ
れる。更に、請求項(4)に記載の発明のように弁本体、
シートリング及びシート押えに合マークを設けた場合
は、これらを合致させて組み立てることでシートリング
等の定着位置の偏りを容易に回避することができる。
【図1】この発明に係る偏心形バタフライ弁の断面図
【図2】閉弁時における弁体とシートリングの接触状態
を示す一部拡大断面図
を示す一部拡大断面図
【図3】開弁時における弁体とシートリングの状態を示
す一部拡大断面図
す一部拡大断面図
【図4】シート押えの正面図
【図5】図4の側面図
【図6】弁体における弁棒及び弁座との関係を示す説明
図
図
【図7】弁体及びシートリングと流体流れの関係を示す
説明図
説明図
(1) 弁本体 (2) 流体通路 (3) 弁体 (4) 弁棒 (5) シートリング (6) 弁棒ピン (7) シート押え (8) 取付ボルト (9) ボルト孔 (10) 合マーク
Claims (4)
- 【請求項1】 略円筒状の流体通路を貫設した弁本体
と、該弁本体内に弁棒を介して回動自在に軸支された剛
性材料からなる円板状の弁体と、該弁体の外周面に形成
されたシート面と前記弁本体に取り付けたシートリング
を弁体の中心と弁棒の中心から離す一次偏心と、弁本体
の中心線から離す二次偏心と、弁本体と弁体のシール面
を構成する円錐形状の頂点を弁棒の反対側に位置させつ
つ弁本体の中心線に対して傾斜させる三次偏心をさせた
偏心形バタフライ弁において、外周面を円形にすると共
に内周面を楕円形に形成したシートリングを弁本体に挿
着し、シートリングを弁本体に固定する取付ボルトを該
シートリングの外周面と内周面の中間におけるシートリ
ングの外周面と同心円上に等ピッチで配設したことを特
徴とする偏心形バタフライ弁。 - 【請求項2】 シートリングを挟んで弁本体と対向する
シート押えを設け、該シート押えとシートリングを弁本
体に取付ボルトで共締め固定し、シート押えの内周面を
シートリングの内周面より大きな相似形の楕円に形成す
ると共に、シートリングの少なくとも一方の締付面に段
部を設けて外周側の厚さを大きくすると共に、該段部に
係合する段部を弁本体又はシート押えにおけるシートリ
ングとの当接面に形成したことを特徴とする請求項(1)
に記載の偏心形バタフライ弁。 - 【請求項3】 弁本体の内周面を弁体外周の楕円形と相
似の大きな楕円形状に形成して弁本体と弁体の隙間を全
周に亙って一定にしたことを特徴とする請求項(1)又は
(2)のいずれか1項に記載の偏心形バタフライ弁。 - 【請求項4】 弁本体、シートリング及びシート押えに
合マークを設けたことを特徴とする請求項(2)〜請求項
(3)のいずれか1項に記載の偏心形バタフライ弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08940198A JP3261091B2 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 偏心形バタフライ弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08940198A JP3261091B2 (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 偏心形バタフライ弁 |
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