JP2003314710A - メタルシートバタフライ弁のシート構造 - Google Patents

メタルシートバタフライ弁のシート構造

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JP2003314710A
JP2003314710A JP2002120025A JP2002120025A JP2003314710A JP 2003314710 A JP2003314710 A JP 2003314710A JP 2002120025 A JP2002120025 A JP 2002120025A JP 2002120025 A JP2002120025 A JP 2002120025A JP 2003314710 A JP2003314710 A JP 2003314710A
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seat
valve body
valve box
peripheral surface
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JP2002120025A
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Naoki Tsukahara
尚起 塚原
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼付きを防止でき、止水性および操作性が向
上するメタルシートバタフライ弁のシート構造を提供す
る。 【解決手段】 弁箱22内に円筒状の弁箱シート37が
設けられ、弁箱シート37内に弁体25が設けられ、弁
体25の周縁部に弁体シート30が設けられ、全閉位置
Sにおいて、弁体25は、弁箱22内の流路軸心23に
直交しかつ弁棒24の軸心24aが通る流路断面Aに対
して平行となり、弁箱22の内部に、弁箱シート37の
外周面と弁箱22の内周面との間隙39を弁箱流路36
の上流側と下流側とにシールするOリング40が設けら
れ、弁体25を全閉位置Sにした際、弁体シート30を
含む平面CとOリング40を含む平面Jとが共に、流路
断面Aに対して、弁棒24の軸心24a廻りに弁体25
の開方向へ所定の傾斜角度αで傾斜している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全閉位置におい
て、弁体シートが弁箱シートに密接することによって、
止水性能が確保されるメタルシートバタフライ弁のシー
ト構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば図12に示すようなバタフ
ライ弁においては、弁箱1の内部に配置された弁体2を
弁棒3の軸心3aの廻りに回転自在に設け、弁体2の周
縁部に金属材から成る弁体シート4を設けており、弁体
シート4に摺接する弁箱シート5を弁箱1の内周面に一
体的に形成している。
【0003】ところで、管路に装着されたバタフライ弁
には水圧や地盤の変動によって弁箱1に力が作用し、弁
箱1が変形する場合がある。したがって、上記のよう
に、弁箱シート5を弁箱1の内周面に一体的に形成した
場合には、弁箱1の変形に伴って弁箱シート5に変形が
生じ、弁箱シート5と弁体シート4とが水密に当接しな
くなって漏水が生じたり、或いは弁箱シート5の変形に
よって弁体2が拘束されてしまうといった問題があっ
た。
【0004】このような問題を解決するために、図1
3,図14に示すように、弁箱1の内周面に、円筒状の
金属材からなる弁箱シート11が設けられ、この弁箱シ
ート11内に上記弁体2が設けられ、さらに、弁箱1内
には、上記弁箱シート11の外周面と弁箱1の内周面と
の間隙12を弁箱流路6の上流側と下流側とにシールす
るOリング7が設けられているものがある。尚、上記O
リング7は、弁箱1内の流路軸心8に直交しかつ弁棒3
の軸心3aが通る流路断面A上に位置している。また、
弁箱1内には、上記弁箱シート11を流路軸心8の方向
において固定するリング状のストッパー9が設けられて
いる。全閉位置Sにおいて、弁体2は上記流路断面Aに
対して平行となり、また、弁体シート4の外周面10が
弁箱シート11の内周面に密接する。
【0005】これによると、弁体2を全閉位置Sまで回
転することによって、弁体シート4の外周面10が弁箱
シート11の内周面に密接し、止水性能が確保される。
この際、弁箱流路6の上流側から弁箱シート11の外周
面と弁箱1の内周面との間隙12に流れ込んだ流体は、
Oリング7によってシールされ、下流側へ通り抜けるこ
とができない。
【0006】また、弁箱シート11は、弁箱1と一体で
はなく、別体であるため、水圧や地盤の変動によって弁
箱1に力が作用し、弁箱1が変形する場合であっても、
Oリング7が拡縮して弁箱1の変形を吸収し、弁箱シー
ト11は変形を起こさずに弁体2との整合性を維持して
水密に摺接する。これにより、弁体シート4が弁箱シー
ト11に密接するため、漏水が生じることはなく、弁箱
シート11の変形によって弁体2が拘束されることもな
い。
【0007】しかしながら上記のような弁箱シート11
を別体にした構成では、弁体2が閉方向に回転して全閉
位置Sに達する際、図14の実線で示すように、弁体シ
ート4の外周面10は上記全閉位置Sよりも所定角度だ
け開方向へ傾斜した接触位置Bで弁箱シート11の内周
面に当接する。したがって、上記弁体シート4の外周面
10は上記接触位置Bから全閉位置Sに亘って弁箱シー
ト11の内周面に対して線接触状態で摺接し且つ接触面
圧が高い状態で移動するため、弁体シート4が弁箱シー
ト11に焼き付いてしまうといった問題がある。また、
図14の仮想線で示すように、全閉位置Sにおいて、弁
体シート4の外周面10は弁箱シート11の内周面に食
い込んでいるが、弁体シート4の食い込み代が大きい
と、弁体2を開閉操作する際に大きな操作力が必要とな
るため、上記弁体シート4の食い込み代を高精度で設定
する必要があり、高精度の加工が要求されるといった問
題がある。
【0008】上記のような問題を解決するために、例え
ば、特開2002−31249号公報に示されるよう
に、弁体シート4を傾斜させて弁体2に設けたものが考
えられる。すなわち、図15,図16に示すように、弁
体2を全閉位置Sにした際、弁体シート4を含む平面C
が、上記流路断面Aに対して、軸心3aの廻りに弁体2
の開方向へ所定の傾斜角度αで傾斜している。また、弁
体2を全閉位置Sにした際、弁体シート4の外周面10
は、弁箱シート11の内周面に面接触するように、平坦
に形成されている。
【0009】これによると、図16の仮想線で示すよう
に、弁体2が閉方向へ回転し全閉位置Sに達した時点
で、初めて弁体シート4の外周面10が弁箱シート11
の内周面に面接触するため、接触面圧が低く、従って、
弁体シート4が弁箱シート11に焼き付いてしまうのを
防止することができる。また、全閉位置Sの弁体2をわ
ずかに閉方向へ締め込むことによって、弁体シート4の
弁箱シート11への食い込み代をある程度調整すること
ができるため、高精度の加工が不要となる。この場合に
おいても、弁体シート4の外周面10が弁箱シート11
の内周面に面接触しているため、接触面圧が低く、弁体
シート4の弁箱シート11に対する焼き付きを防止する
ことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来形式では、図15に示すように、弁体2を全閉位置S
にした際、弁体シート4の位置とOリング7の位置とが
弁体2の回転方向にずれている。すなわち、Oリング7
は流路断面A上に位置しているのに対して、弁体シート
4は流路断面Aに対して弁体2の開方向へ所定の傾斜角
度αで傾斜した平面C上に位置している。この際、弁箱
シート11の内圧をPi,外圧をPoとし、弁箱シート
11の上流側端部からOリング7までの範囲をDとし、
弁箱シート11の上流側端部から全閉位置Sにおいて流
路断面Aよりも上流側に傾斜している弁体シート4の一
方の半周部分4aまでの範囲をEとし、弁箱シート11
の上流側端部から全閉位置Sにおいて流路断面Aよりも
下流側に傾斜している弁体シート4の他方の半周部分4
bまでの範囲をFとする。
【0011】これによると、上記弁体シート4の一方の
半周部分4aの側では、上記範囲Eに亘って内圧Piと
外圧Poとが相殺するが、範囲Dから範囲Eを差し引い
た残りの範囲G(範囲D−範囲E=残りの範囲G)だけ
余分に上記外圧Poのみが弁箱シート11に作用するた
め、上記弁箱シート11の残りの範囲Gが僅かに内側に
変形する。また、反対に、上記弁体シート4の他方の半
周部分4bの側では、上記範囲Dに亘って内圧Piと外
圧Poとが相殺するが、範囲Fから範囲Dを差し引いた
残りの範囲H(範囲F−範囲D=残りの範囲H)だけ余
分に上記内圧Piのみが弁箱シート11に作用するた
め、上記弁箱シート11の残りの範囲Hが僅かに外側に
変形する。
【0012】したがって、上記余分に作用する外圧Po
と内圧Piとによって、弁箱シート11に作用する内外
圧がアンバランス(不均衡)となり、弁体シート4の一
方の半周部分4aと弁箱シート11との接触面圧が最適
な面圧よりも上昇するとともに、反対側の弁体シート4
の他方の半周部分4bと弁箱シート11との接触面圧が
最適な面圧よりも低下し、これにより、弁体シート4の
他方の半周部分4bと弁箱シート11との止水性が低下
して漏れが発生するといった問題がある。また、弁体2
の開閉操作時に大きな操作力を要し、操作性が低下する
といった問題もある。
【0013】本発明は、焼き付きを防止することがで
き、さらに、止水性および操作性が向上するメタルシー
トバタフライ弁のシート構造を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本第1発明では、弁箱内に筒状の金属材からなる弁箱
シートが設けられ、上記弁箱シート内に、弁棒の軸心廻
りに回転して弁箱流路を開閉する弁体が設けられ、上記
弁体の周縁部に金属材からなる弁体シートが設けられ、
全閉位置において、弁体は、弁箱内の流路軸心に直交し
かつ弁棒の軸心が通る流路断面に対して平行となり、弁
箱の内部に、上記弁箱シートの外周面と弁箱の内周面と
の間隙を弁箱流路の上流側と下流側とにシールする環状
のシール部材が設けられたメタルシートバタフライ弁で
あって、上記弁体を全閉位置にした際、弁箱シートの内
周面に面接触する弁体シート面が弁体シートの外周面に
形成され、且つ、上記弁体シートを含む平面と上記シー
ル部材を含む平面とが共に、上記流路断面に対して、弁
棒の軸心廻りに弁体の開方向へ所定の傾斜角度で傾斜し
ているものである。
【0015】これによると、弁体が閉方向へ回転し全閉
位置に達した時点で、初めて弁体シートの弁体シート面
が弁箱シートの内周面に面接触するため、接触面圧が低
く、弁体シートが弁箱シートに焼き付いてしまうのを防
止することができる。
【0016】また、弁体を全閉位置にした際、弁体シー
トを含む平面が流路断面に対して所定の傾斜角度で傾斜
し、さらに、シール部材を含む平面が上記弁体シートを
含む平面と同一の所定の傾斜角度で同方向へ傾斜してい
るため、弁箱シートに作用する内外圧がバランス(均
衡)する。したがって、弁体シートと弁箱シートとの接
触面圧が均一となり、全周に亘って最適な面圧に保持す
ることができるため、止水性および操作性が向上する。
【0017】また、本第2発明では、シール部材を含む
平面の傾斜角度は、弁体シートを含む平面の傾斜角度よ
りも開方向へ大きく設定されているものである。これに
よると、弁体を全閉位置にした際、弁体シートを含む平
面が流路断面に対して所定の傾斜角度で傾斜し、さら
に、シール部材を含む平面が上記弁体シートを含む平面
よりも大きな傾斜角度で同方向へ傾斜する。これによ
り、全閉位置において流路断面よりも上流側に傾斜して
いる弁体シートの一方の半周部分の側では、弁箱シート
の内圧が外圧よりも余分に作用するため、上記弁体シー
トの一方の半周部分と弁箱シートとの接触面圧が低下す
る。また、全閉位置において流路断面よりも下流側に傾
斜している弁体シートの他方の半周部分の側では、弁箱
シートの外圧が内圧よりも余分に作用するため、上記弁
体シートの他方の半周部分と弁箱シートとの接触面圧が
上昇する。このように、従来において漏れが発生し易か
った弁体シートの他方の半周部分と弁箱シートとの接触
部分の面圧を上昇させることができるため、より確実に
漏れを防止することができ、止水性が一層向上する。
【0018】尚、上記のように、弁体シートの一方の半
周部分と弁箱シートとの接触面圧は低下するが、全閉位
置において、上流側から弁体に作用する水圧(流体圧)
が弁体シートの一方の半周部分を閉方向へ押圧するた
め、シール(止水)に必要な接触面圧は確保される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1〜図6に基づいて説明する。図1,図2に示すよ
うに、21はバタフライ弁であり、弁箱22と、この弁
箱22内の流路軸心23に対して直交する軸心24aの
廻りに回転自在な弁棒24と、この弁棒24に設けられ
た弁体25とで構成されている。上記弁棒24は弁箱2
2のボス部26に挿入されたブッシュ27で保持され、
これらブッシュ27の内外周面にはそれぞれOリング2
8が配置されて、上記弁棒24およびボス部26との間
がシールされる。上記弁体25は、ピン29によって弁
棒24に連結されており、周縁部に金属材から成る弁体
シート30を有している。
【0020】また、上記弁体25とブッシュ27の内側
端部との間には一対のリング状の軸封シール材31,3
2が配置されている。このうち、外側の軸封シール材3
1は弁棒24の軸心24a方向において内側の軸封シー
ル材32の外側に位置しており、双方の軸封シール材3
1,32は水密に当接している。さらに、ブッシュ27
の外側端部には環状の押え板34が配置されており、押
え板34は締付ボルト35によってボス部26に装着さ
れている。これら締付ボルト35を締め付けることによ
り、押え板34とブッシュ27とを介して軸封シール材
31,32が押圧され、ボス部26および弁棒24に対
するシール性能が発揮される。
【0021】図1〜図3に示すように、上記弁箱22内
に形成された弁箱流路36の内周面には、上記弁体シー
ト30に対して摺接自在な円筒状の薄肉金属材からなる
弁箱シート37が配設されている。上記弁箱シート37
は、弁箱22の流路軸心23と同心状に配置されてい
る。また、弁箱シート37には一対の貫通孔38が形成
されている。
【0022】また、図5に示すように、弁箱22内に
は、弁箱シート37の外周面と弁箱22の内周面との間
の間隙39を弁箱流路36の上流側と下流側とにシール
する円環状のOリング40(シール部材の一例)が設け
られている。
【0023】上記Oリング40は、弁箱シート37の径
方向へ拡縮自在なゴム体(弾性体の一例)から成り、か
つ、弁箱22の内周面に形成された環状の溝41に嵌め
込まれている。また、図3,図4に示すように、上記O
リング40は、弁箱シート37の貫通孔38の周囲を取
り囲む一対の円環部40cを備えている。上記円環部4
0cは上記溝41の一部に形成された円環状溝部41c
(図1参照)に嵌め込まれている。上記弁棒24と一対
の外側の軸封シール材31とは弁箱シート37の両貫通
孔38とOリング40の両円環部40c内とに挿通され
ている。上記Oリング40の両円環部40cによって、
上記間隙39と両貫通孔38の外周との間がシールされ
ている。
【0024】また、図1,図5に示すように、弁箱22
の内周面には、弁箱シート37の上流側端部と下流側端
部とにそれぞれ隣接するリング状のストッパー42が設
けられている。これら両ストッパー42は、弁箱シート
37を流路軸心23の方向において固定するものであ
る。
【0025】図5に示すように、上記弁体25は、弁箱
シート37内に設けられ、上記軸心24aの廻りに回転
して弁箱流路36を開閉するものであり、さらに、全閉
位置S(図5の実線参照)において、上記流路軸心23
に直交しかつ弁棒24の軸心24aが通る流路断面Aに
対して平行となる。
【0026】また、上記弁体シート30の外周部には、
上記全閉位置Sにおいて、弁箱シート37の内周面に面
接触する平坦な弁体シート面43が形成されている。ま
た、弁体2を全閉位置Sにした際、上記弁体シート4を
含む平面Cが、流路断面Aに対して、上記軸心24aの
廻りに弁体2の開方向へ所定の傾斜角度αで傾斜してい
る。同様に、Oリング40を含む平面Jも、流路断面A
に対して、上記軸心24aの廻りに弁体2の開方向へ所
定の傾斜角度αで傾斜している。尚、一例として、上記
傾斜角度αは3°に設定されている。
【0027】以下、上記構成における作用を説明する。
図5の実線で示すように、弁体25が閉方向へ回転し全
閉位置Sに達した時点で、初めて弁体シート30の弁体
シート面43が弁箱シート37の内周面に面接触するた
め、接触面圧が低く、弁体シート30が弁箱シート37
に焼き付いてしまうのを防止することができる。
【0028】また、弁体25を全閉位置Sにした際、弁
体シート30を含む平面Cが流路断面Aに対して所定の
傾斜角度αで傾斜し、さらに、Oリング40を含む平面
Jが上記弁体シート30を含む平面Cと同一の所定の傾
斜角度αで同方向へ傾斜しているため、弁箱シート37
に作用する内外圧がバランス(均衡)する。
【0029】すなわち、図6に示すように、弁箱シート
37の内圧をPi,外圧をPoとし、弁箱シート37の
上流側端部から全閉位置Sにおいて流路断面Aよりも上
流側に傾斜している弁体シート30の一方の半周部分3
0aまでの範囲をEとし、弁箱シート37の上流側端部
から全閉位置Sにおいて流路断面Aよりも下流側に傾斜
している弁体シート30の他方の半周部分30bまでの
範囲をFとし、弁箱シート37の上流側端部から上記一
方の半周部分30aに対向するOリング40の一方の半
周部分40aまでの範囲をDeとし、弁箱シート37の
上流側端部から上記他方の半周部分30bに対向するO
リング40の他方の半周部分40bまでの範囲をDfと
する。
【0030】これによると、上記弁体シート30の一方
の半周部分30aの側では、範囲Eと範囲Deとがほぼ
同じになるため、内圧Piと外圧Poとが相殺し、弁箱
シート37の変形が防止される。また、弁体シート30
の他方の半周部分30bの側では、範囲Fと範囲Dfと
がほぼ同じになるため、内圧Piと外圧Poとが相殺
し、弁箱シート37の変形が防止される。
【0031】これにより、弁体シート30と弁箱シート
37との接触面圧が均一となり、全周に亘って最適な面
圧に保持することができるため、止水性および操作性が
向上する。
【0032】上記第1の実施の形態では、図5に示すよ
うに、Oリング40を含む平面Jと弁体シート30を含
む平面Cとが同一の傾斜角度αで同方向へ傾斜している
が、第2の実施の形態として、上記平面Jと平面Cとの
傾斜角度を異なった角度にしてもよい。すなわち、図7
に示すように、弁体シート30を含む平面Cの傾斜角度
をαとすると、Oリング40を含む平面Jの傾斜角度β
は上記傾斜角度αよりも開方向へ大きく設定されてい
る。尚、一例として、上記傾斜角度αは3°,傾斜角度
βは6°に設定される。
【0033】これによると、図7の実線で示すように、
弁体25を全閉位置Sにした際、弁体シート30を含む
平面Cが流路断面Aに対して所定の傾斜角度αで傾斜
し、さらに、Oリング40を含む平面Jが上記平面Cよ
りも大きな傾斜角度βで同方向へ傾斜する。これによ
り、図8に示すように、全閉位置Sにおいて、弁体シー
ト30の一方の半周部分30aの側では、上記範囲De
に亘って内圧Piと外圧Poとが相殺し、上記範囲Eか
ら範囲Deを差し引いた残りの範囲K(範囲E−範囲D
e=残りの範囲K)だけ余分に内圧Piのみが弁箱シー
ト37に作用するため、弁箱シート37の残りの範囲K
が僅かに外側に変形する。これにより、弁体シート30
の一方の半周部分30aと弁箱シート37との接触面圧
が低下する。
【0034】また、反対に、弁体シート30の他方の半
周部分30bの側では、上記範囲Fに亘って内圧Piと
外圧Poとが相殺し、上記範囲Dfから範囲Fを差し引
いた残りの範囲L(範囲Df−範囲F=残りの範囲L)
だけ余分に外圧Poのみが弁箱シート37に作用するた
め、弁箱シート37の残りの範囲Lが僅かに内側に変形
する。これにより、弁体シート30の他方の半周部分3
0bと弁箱シート37との接触面圧が上昇する。
【0035】このように、従来において漏れが発生し易
かった弁体シート30の他方の半周部分30bと弁箱シ
ート37との接触部分の面圧を上記第1の実施の形態の
ものよりもさらに上昇させることができるため、より確
実に漏れを防止することができ、止水性が一層向上す
る。
【0036】尚、上記のように、弁体シート30の一方
の半周部分30aと弁箱シート37との接触面圧は低下
するが、全閉位置Sにおいて、上流側から弁体25に作
用する水圧(流体圧)が弁体シート30の一方の半周部
分30aを閉方向へ押圧するため、シール(止水)に必
要な接触面圧は確保される。
【0037】さらに、上記第1および第2の実施の形態
では、図4に示すように、Oリング40は、半円状の一
対の半周部分40a,40bと、双方の半周部分40
a,40bの端部間に形成された一対の円環部40cと
で構成されているが、これ以外の構成であってもよい。
例えば、第3の実施の形態として、図9〜図11に示す
ように、Oリング40は一方の半周部分40aと他方の
半周部分40bとに2分割され、これら双方の半周部分
40a,40bの各端部がそれぞれ一対の上記外側の軸
封シール材31の外周部に食い込んで圧接されている。
この場合、一対の上記外側の軸封シール材31が上記第
1および第2の実施の形態における円環部40c(図4
参照)の代わりとなるため、上記第1および第2の実施
の形態における円環部40cと円環状溝部41cとが不
要となる。
【0038】上記各実施の形態では、シール部材の一例
としてOリング40を用いたが、断面が四角形のパッキ
ン等を用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上のように、本第1発明では、弁体シ
ートが弁箱シートに焼き付いてしまうのを防止すること
ができる。また、弁体を全閉位置にした際、弁箱シート
に作用する内外圧がバランス(均衡)するため、弁体シ
ートと弁箱シートとの接触面圧が均一となり、全周に亘
って最適な面圧に保持することができ、これにより、止
水性および操作性が向上する。
【0040】また、従来では、全閉位置において流路断
面よりも下流側に傾斜している弁体シートの他方の半周
部分と弁箱シートとの接触部分からの漏れが発生し易か
ったが、本第2発明では、上記弁体シートの他方の半周
部分と弁箱シートとの接触部分の面圧を上昇させること
ができるため、より確実に漏れを防止することができ、
止水性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるバタフライ
弁の内部構成を示す側面図である。
【図2】同、バタフライ弁の内部構成を示す正面図であ
る。
【図3】同、バタフライ弁の弁箱シートとOリングとの
斜視図である。
【図4】同、バタフライ弁のOリングの斜視図である。
【図5】同、バタフライ弁の全閉位置における弁体と弁
体シートとOリングとの位置関係を示す図である。
【図6】同、バタフライ弁の全閉位置において弁箱シー
トに作用する内外圧の作用範囲を説明する図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるバタフライ
弁の全閉位置における弁体と弁体シートとOリングとの
位置関係を示す図である。
【図8】同、バタフライ弁の全閉位置において弁箱シー
トに作用する内外圧の作用範囲を説明する図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるバタフライ
弁のOリングの斜視図である。
【図10】同、バタフライ弁の弁箱シートとOリングと
の斜視図である。
【図11】同、バタフライ弁の内部構成を示す側面図で
ある。
【図12】従来のバタフライ弁の図であり、(a)は内
部構成を示す側面図であり、(b)は上記(a)におけ
るX−X矢視図である。
【図13】従来のバタフライ弁の図であり、弁箱と弁箱
シートとを別体にした形式のものを示す。
【図14】図13におけるバタフライ弁の全閉位置付近
の弁体シートと弁箱シートとOリングとの拡大図であ
る。
【図15】従来のバタフライ弁の図であり、弁体シート
を傾斜させた形式のものを示す。
【図16】図15におけるバタフライ弁の全閉位置付近
の弁体シートと弁箱シートとOリングとの拡大図であ
る。
【符号の説明】
21 バタフライ弁 22 弁箱 23 流路軸心 24 弁棒 25 弁体 30 弁体シート 36 弁箱流路 37 弁箱シート 39 間隙 40 Oリング(シール部材) 43 弁体シート面 A 流路断面 C 弁体シートを含む平面 J Oリングを含む平面 S 全閉位置 α,β 所定の傾斜角度

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁箱内に筒状の金属材からなる弁箱シー
    トが設けられ、上記弁箱シート内に、弁棒の軸心廻りに
    回転して弁箱流路を開閉する弁体が設けられ、上記弁体
    の周縁部に金属材からなる弁体シートが設けられ、全閉
    位置において、弁体は、弁箱内の流路軸心に直交しかつ
    弁棒の軸心が通る流路断面に対して平行となり、弁箱の
    内部に、上記弁箱シートの外周面と弁箱の内周面との間
    隙を弁箱流路の上流側と下流側とにシールする環状のシ
    ール部材が設けられたメタルシートバタフライ弁であっ
    て、上記弁体を全閉位置にした際、弁箱シートの内周面
    に面接触する弁体シート面が弁体シートの外周面に形成
    され、且つ、上記弁体シートを含む平面と上記シール部
    材を含む平面とが共に、上記流路断面に対して、弁棒の
    軸心廻りに弁体の開方向へ所定の傾斜角度で傾斜してい
    ることを特徴とするメタルシートバタフライ弁のシート
    構造。
  2. 【請求項2】 シール部材を含む平面の傾斜角度は、弁
    体シートを含む平面の傾斜角度よりも開方向へ大きく設
    定されていることを特徴とする請求項1記載のメタルシ
    ートバタフライ弁のシート構造。
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