JPS5939630B2 - 蝶形弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ハウジンク内つ連続した軸の２個の端部の間
に支持された回動フラップ弁素子を有する蝶形弁、又特
に改良したガスゲット構造を有する蝶形弁に関する。

弁ハウジングの円形孔内を直径方向に貫通する１個又は
複数個の軸上に円板を支持した蝶形弁形式の弁を設ける
ことは既知である。

弁が閉鎖位置にあるとき少なくとも弁制御された媒体の
流出、即ち漏洩を回避あるいは防止するため力ヌケット
と封鎖体とを与える種々の試みがなされてきた。

この一般的な型式の弁はアメリカ合衆国特許第２３８５
５１０号に示されており、この弁は支持軸に同心の環と
回動した弁部材の外周溝内に配置したガスケット環との
間の遷移部において、回動自在な弁と、この軸のための
軸受との間での完全な封鎖が不可能な構造をしており、
流動媒体の漏洩による損失があった。

アメリカ合衆国特許第３５２６３８５号で示す蝶形弁に
おいては、軸に同心の封鎖体の環上に筒状部を配置する
ことによって封鎖作用を改良する試みがなされた。

筒状部材を回動自在の弁部材の凹所内に収納し、この筒
状部分の外周部を弁に押圧すると共にその内側部分を軸
に押圧する。

この構造は柔軟な封鎖非加工材料を用いると共に、この
部分の製造公差を小さく保持した時にだけ、ある程度封
鎖作用が改善される。

更に、回動部材の溝及び凹所に筒状部分を具えたガスケ
ット環を挿入するには内径が減少しているので耐摩耗性
のない弾性的あるいは柔軟な封鎖材料が必要とされる。

それ故、弁部材の運動の結果この材料は摩耗下にさらさ
れる。

本発明の目的は、弁部材が閉鎖しているときでさえも漏
洩損失のなＧ人外部に対して良好な封鎖体を具えた蝶形
弁を開示し、流体媒体による摩耗と侵食とに耐えるガス
ケットの使用を可能にすることにある。

簡明に記述するなら、本発明蝶形弁は、ハウジングと、
このハウジングを連続して貫通する軸によってハウジン
グに支持される回動自在な弁部材と、この弁部材の外周
のまわりに延在してハウジング及び弁部材の間をシール
する第１のリング並らびに前記ハウジング及び前記軸に
おける弁部材の支持部分の間をシールし前記軸の端部を
同心に囲繞してシールすべく相互に対向して配置された
第２及び第３のリング部よりなる３個υリングを有する
一片構造体としてのガスケットを具える型式の蝶形弁に
おいて、前記弁部材に対向する対向面を有するブツシュ
を前記軸の端部に挿着し、かつ前記ブツシュと前記弁部
材との少なくとも一方を前記軸に摺動自在に設置し、前
記弁部材と前記ブツシュの前記対向面との間に位置し前
記軸に対し半径方向内方に突出し前記軸を貫通させる開
口を有するフランジを前記第２及び第３のリング部にそ
れぞれ設け、更に前記フランジを前記ブツシュの前記対
向面及び前記弁部材の両者に対して強制的に衝合させる
ため前記軸の端部の一方に取り付けられて前記軸と前記
ブツシュとの間に所定のばね力を作用させるばね素子を
具えたことを特徴とする。

本発明ではガスケットの第２及び第３リング部にフラン
ジをそれぞれ設け、これらリングをばねの張力によって
緊密に封鎖して配設し緊締する結果、軸に沿う排出によ
る漏洩に伴う損失が回避される。

かかる配列においては、いかなる環境下でも軸は貫流媒
体に接触することがないので、侵食性又は腐蝕性媒体を
運搬する導管内でさえ軸を金属で製造することができる
。

そしてまた軸以外の部分がプラスチックから成るときで
も、強度的な理由によりこの軸を金属で造ることが望ま
しい。

ガスケットの内径はフランジを配設したことによって減
少しないので、ガスケットに柔軟性の小さいあるいは弾
性の小さい材料を使用した時でもヒンジ結合された弁に
ガスケットを取り付けることが可能となる。

従ってガスケット構成体に耐摩耗性材料を使用できる。

ばねの張力を利用して所定位置にガスケットを緊締する
ことにより、緊締力、したがって封鎖効果が永久的に常
時確保される。

又、不適当な取り付けの結果としてガスケットに許容で
きぬ表面圧力は発生しない。

製造公差と摩耗とはその時その時で常にバランスがとれ
る。

図面にもとづき本発明の詳細な説明する。

第１及び第２図に示すように本発明に係る弁は、制御す
る媒体を運搬するパイプ又は導管の間に挿入できるハウ
ジング１を有し、ハウジング内に突出する軸端部３，４
を有する軸上に円形回動弁部材２を回転自在に取り付け
て支持する。

支持部材は好適には断面形状が方形の軸５であり、この
軸は可動弁部材２の胴部を貫通して延在するとともにブ
シュ６も貫通して延在する。

このブシュは軸５の端部とともに軸端部３，４を形成す
る。

軸５は１端部においてハウジングを越えて突出するので
バンドルあるいは駆動リンクのような図示しない調節部
材を弁の作動のために取り付けることができる。

軸５が方形横断面形状を有する結果、可動弁部材２とブ
シュ６との捩り結合は、調節部材と同様に、低い比表面
圧力（ｓｐｅｃｉｆｉｃ ５ｕｒｆａｃｅｐｒｅｓｓｕ
ｒｅ ）となる。

この「比表面圧力」という語ははめ合い部の単位面積あ
たりの平均圧力を意味するのに用いる。

第５図に明示するように回動自在な弁部材２の外周まわ
りに環状溝１を設け、また更に直径的に対向する筒状凹
所８も設ける。

この凹所は軸５と同心であり、溝１と凹所８とはガスケ
ット９の個個の部分を収納する。

このガスケットは、第３，４及び５図に詳細に示すが、
２個の直径的に対向するリング１０と２個のリング半部
１１とを有し、この２個のリング半部はリング１０を相
互に連結し、リング１０と共に１個のリングを形成する
。

このガスケットを単一材料で形成する。

第４及び５図に示すように、溝γ内に収納したリング半
部１１の外周部は実質的に平坦な封鎖面１２を有し、こ
の面は２個の傾斜面１３に接する。

リング半部１１の軸方向に向く表面上に半環状の突出部
１４を突出させる。

この突出部は溝１の横方向の凹所２６内にガスケットを
収納するためのものであり、弁部材２から半径方向外方
に動かないようガスケット９を溝Ｔ内に保持する。

端部のリング１０を筒状形状、したがって円形横断面を
したパイプの短かな一片とほぼ同様の形状とし、各リン
グに内方に突出するフランジ１６を設ける。

このフランジは貫通した方形開口部ＩＴを有するのが良
い。

フランジ１６に相対する各リング１０の外側部分は平坦
な封鎖面１８を有し、弁を組み立てたとき、この封鎖表
面はハウジングの平坦な内面１９に対して緊密な封鎖関
係をなしてすり合う（第２図参照）。

外側への液の漏洩に対する付加的なガスケットとして封
鎖リング２０をブシュ６内に設ける。

これら封鎖リングは０リングと同様の性質とする。

弁を通じて流れる媒体の多くに対して抵抗性を有する耐
摩耗性のエラストマーでこのガスケットを造る。

このエラストマーのショア硬度を約６０から約８０の間
の範囲にするのが奸才しい。

このガスケット９の弾力性は可動弁部材２の溝Ｔと凹所
８とにガスケットを挿入するのに丁度よく、流体媒体の
圧力が作用してもあるいは弁部材２が回転した場合でも
、封鎖面１２．１８にはいかなる変形も生じない。

第１及び２図かられかるように、ガスケット９のフラン
ジ１６を凹所８内に配置し、回動自在な弁部材２とブシ
ュ６の前面２１との間に固着する。

これ等前面はこれ等ブシュの平坦な端部表面と一致する
。

第１及び２図に示すように、軸５の下端部に配置したば
ね素子２３によって固着する力を与える。

このばねは平坦な円板２２の間に配置した皿はねとする
のが良い。

軸５の端部に螺着したねじ２４による圧縮力によりこの
ばね組立体を軸上に固着して配置する。

明らかなように、軸端部４において軸５の端か゛ら突出
するブシュ６はねじ２４が作用する力を自在に調節でき
るので、これによってばねに所定の予圧縮力を賦与でき
る。

第１及び２図かられかるように軸の上端部において、軸
５内の環状溝内に嵌着した止め輪２５によりブシュを軸
方向に係止する。

ブシュ６と、フランジ１６と、弁部材２の凹所とを含み
、軸５に取り付けられる軸方向の衝合構成部材全てを、
はね素子２３によってあらかじめ決定された圧力で相互
に嵌着することにより製造公差を補償し、ガスケット９
のフランジ１６を所定の均一な力で固着する。

ハウジング１に衝合する封鎖面１２．１８は低比表面荷
重（ｓｐｅｃｉｆｉｃ ５ｕｒｆａｃｅ １ｏａｄ）を
有する。

これはこれら比較的大きな接触表面を有するためであり
、その結果ガスケットの摩耗を最小にする。

ハウジング１、弁部材２及びブシュ６を例えば、ポリ塩
化ビニール又はポリプロピレンのような重合材料あるい
はプラヌチツク材料から形成するのが良い。

その結果蝶形弁は例えば酸性液とアルカリ性液とのよう
な侵食性あるいは腐食性媒体に使用することができる。

強度の関係上、軸５を金属で形成するので、流動媒体に
対する軸５の封鎖は特に重要である。

上述の記載から明らかなように、所定の均一な圧力で緊
締されているガスケット９のフランジ１６によってこの
封鎖を達成する。

上述したところは本発明の１個の好適な実施例を説明し
たにすぎず、本発明の範囲を逸脱することなく特許請求
の範囲内において種々の変更を加えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の蝶形弁の横断面図、第２図は第１図の
■−■線に沿い一部断面とした本発明蝶形弁の平面図、
第３図は第１〜２図の装置に用いる弁構成体と分離した
ガスケット構成体の平面図、第４図は第３図のＩＶ−Ｉ
Ｖ線に沿い切断したガスケット構成体の一部断面とした
端面図、第５図は第２図のＶ−■線に沿い切断した一部
拡大部分断面図である。 １・・・・・・ハウジング、２・・量弁部材、３，４・
・曲軸端部、５・・・・・・軸、６・・・・・・ブシュ
、１・曲・溝、８・・・・・・凹所、９・・・・・・ガ
スケット、１ｏ・・・・・・リング、１１・・・・・・
リング半部、１２・・・・・・封鎖面、１３・・曲傾斜
面、１４・・・・・・突出部、１６・・曲フランジ、１
γ・・・・・・開口部、１８・・曲封鎖面、１９・・・
・・・内面、２０・・・・・・封鎖リング、２１・・・
・・・前面、２２・・・・・・円板、２３・・・・・・
ばね素子、２４・・曲ねじ、２５・曲・止め輪、２６・
・・・・・凹所。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ハウジングと、このハウジングを連続して貫通する
   軸によってハウジングに支持される回動自在な弁部材と
   、この弁部材の外周のまわりに延在してハウジング及び
   弁部材の間をシールする第１のリング並びに前記ハウジ
   ング及び前記軸における弁部材の支持部分の間をシール
   し前記軸の端部を同心に囲繞してシールすべく相互に対
   向して配置された第２及び第３のリング部よりなる３個
   のリングを有する一片構造体としてのガスケットを具え
   る型式の蝶形弁において、前記弁部材に対則する対向面
   を有するブツシュを前記軸の端部に挿着し、かつ前記ブ
   ツシュと前記弁部材との少なくとも一方を前記軸に摺動
   自在に載置し、前記弁部材と前記ブツシュの前記対向面
   との間に位置し前記軸に対し半径方向内方に突出し前記
   軸を貫通させる開口を有するフランジを前記第２及び第
   ３のリング部にそれぞれ設け、更に前記フランジを前記
   ブツシュの前記対向面及び前記弁部材の両者に対して強
   制的に衝合させるため前記軸の端部の一方に取り付けら
   れて前記軸と前記ブツシュとの間に所定のばね力を作用
   させるばね素子を具えたことを特徴とする蝶形弁。 ２ 前記ブツシュを前記軸上に回転不能に取り付けた特
   許請求の範囲第１項記１載の蝶形弁。 ３ 前記軸は方形横断面を有し、前記フランジの開口部
   が方形である特許請求の範囲第２項に記載の蝶形弁。 ４ 前記第２及び第３のリングがそれぞれ各一端に前記
   フランジを有する筒状に形成され、前記弁部材に前記第
   ２及び第３のリングを収納するための筒状凹所を形成し
   た特許請求の範囲第１〜３項いずれか一項に記載の蝶形
   弁。 ５ 前記第２及び第３のリングは前記弁部材から離間す
   る側に前記ハウジングに衝合する平坦な封鎖表面を具え
   る特許請求の範囲第４項に記載の蝶形弁。 ６ 前記力スケットを、ショア硬度が約６０から８０ま
   での弾性材料から形成した特許請求の範囲第５項に記載
   の蝶形弁。