JP5155992B2 - 射出成形用金型 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形に用いる金型のゲート形状に関するものである。
樹脂射出成形においては、ゲートを用いてキャビティに溶融樹脂が注入される。ゲートは樹脂成形品の厚みや大きさに合わせて各種選択され、例えば、薄肉の樹脂成形品に対しては、図15に示すように、キャビティ3に連通する部分を幅広にしたファンゲート1を用いることがある(特許文献1参照)。
特開平11−77758号公報
図15及び図16に示すように、キャビティ3に連通する部分を幅広にしたファンゲート1を用いると、溶融樹脂をキャビティ3全体に均等に充填することができる。しかし、溶融樹脂がキャビティ3内に流入する際に、ファンゲート1の両側部に大きな圧力がかかり、溶融樹脂の流動速度が増すことがある。その結果、ファンゲート1を備えた射出成形用金型を用いて樹脂部の表面に加飾層が形成される樹脂成形品を製造すると、射出成形時に加飾層を形成するインキ層が流動速度の速い溶融樹脂によって流されてしまい、加飾層の不良な樹脂成形品が製造されることがあった。
そこで、本発明は、溶融樹脂による加飾層のインキ流れを抑制し良好な樹脂成形品の製造が可能な射出成形用金型を得ることを目的としている。
本発明の射出成形用金型に係る第1特徴構成は、樹脂部の表面に加飾層を形成した樹脂成形品の製造に用いる射出成形用金型であって、
樹脂形成用のキャビティに樹脂を注入する扁平状の樹脂流通路を有するゲートを備え、
当該ゲートの両縁部のうち少なくともいずれか一方の縁部に、前記キャビティの側に前記樹脂流通路の幅がさらに広がるよう第1屈曲部を設けると共に、
当該第1屈曲部より下流に位置する前記ゲートの縁部を、当該縁部が接続する前記キャビティの内壁面に対して所定の角度をもった状態に接続して当該位置に第2屈曲部を構成し、
前記第1屈曲部と前記第2屈曲部との間に位置する縁部が、直線状の縁部を少なくとも一つ備えている点にある。
本構成によれば、樹脂流通路の幅が第1屈曲部から下流側で広くなっているため、まず、第1屈曲部の近傍において樹脂の流通速度が高まる。これはつまり、第1屈曲部よりも下流の空間が急激に広がるために、第1屈曲部の下手側では流通する樹脂の圧力が急激に低下することに起因する。第1屈曲部よりも上流を流れていた樹脂の流通方向は、上記圧力低下部が生じた結果、その方向に偏向される。このため、上記第1屈曲部近傍を流れる樹脂の量が相対的に多くなり、圧力が局所的に高まって流速が増大するのである。
従来のゲートでは、このようなゲート幅の偏向点が、ゲートとキャビティとの境界位置に唯一つ存在するものであった。よって、前述の如く加飾層のインキ流れ等の不都合が生じていた。
しかしながら、本構成では、キャビティに対してゲートが最終的に開口する位置、即ち、第2屈曲部よりもさらに上流位置に第1屈曲部を設けている。これにより、特に、縁部近傍を流通する樹脂について、第1屈曲部を通過したのちの流通方向を一旦大きく偏向しておく。続いて樹脂が第2屈曲部近傍を通過する際にも、上記効果により樹脂の流速はある程度上昇する。しかし、既に第1屈曲部で樹脂流の方向がある程度偏向されているため、第2屈曲部における樹脂の偏向角度はそれ程大きなものではなくなる。よって、第2屈曲部の下流、即ち、キャビティの内部における樹脂圧の急激な低下が防止され、樹脂の高速流が生じ難くなる。
このように本構成の金型であれば、表面に加飾層を備えた樹脂成形品を製造する際に、溶融樹脂による加飾層のインキ流れを抑制して良好な樹脂成形品を製造できるようになった。
本発明の射出成形用金型に係る第2特徴構成は、前記第1屈曲部から樹脂の流通方向下流側に連続する前記樹脂流通路に、前記キャビティの前記内壁面に対して平行な直線状の段部をなす第1直線部と、当該第1直線部の終点位置と前記第2屈曲部とを連接する第2直線部とを備えた点にある。
本構成の如く、第1屈曲部に続く下流の樹脂流通路をキャビティの内壁面に平行に構成することで、第1屈曲部近傍を通過した後の樹脂の流れ方向をキャビティの内壁面と平行な方向に近付けることができる。このため、第2屈曲部近傍の上流を流れる樹脂の流れ方向と、下流を流れる樹脂の流れ方向との角度差が少なくなる。この結果、第2屈曲部近傍での樹脂圧の高まりをより低減して、加飾層のインキ流れを確実に防止することができる。
本発明の射出成形用金型に係る第3特徴構成は、前記キャビティに対する前記ゲートの開口部のうち、当該開口部の長手方向の幅aと、前記第1直線部の長さbとが、0.1≦b/a≦0.2となるように構成した点にある。
本構成のごとく、キャビティに連通するゲートの開口部の幅aと、樹脂流通路に設けた第1直線部の長さbとの関係を規定することで、樹脂の流通状態を最適に設定することができる。
即ち、上記幅aに対して長さbを過大に設定すると、第1屈曲部近傍を通過した樹脂が第2屈曲部にまで行き届かずにキャビティに到達してしまう。この場合には、ゲートの開口部の両端部が、樹脂注入の為に機能していないことになり、結果的に過大な開口部を設けたことになる。そうなると、樹脂の流動を均一に分散することができず、インキ流れ発生のリスクが大きくなる。
また、長さbが過大であるということは、幅aが狭すぎると解釈することもできる。この場合には、樹脂の充填効率が悪化して樹脂成形品を効率的に製造することができなくなる。
一方、長さbを過小に設定すると、第1屈曲部より下流域において樹脂圧が低下する領域を十分に確保することができず、第1屈曲部近傍での樹脂流の偏向程度が減少する。この結果、樹脂がキャビティに進入した時点で流速が過大となるため好ましくない。
そこで、上記構成の如くb/aを0.1≦b/a≦0.2に設定することで、樹脂流速が過大になるのを防止し、かつ、製造工数を簡略化できる金型を得ることができた。
本発明の射出成形用金型に係る第4特徴構成は、前記第1直線部の長さbと、前記第1直線部の終点位置から前記内壁面に対して垂直な方向の長さL1とが、0.6≦L1/b≦1.2 となるように構成した点にある。
この構成のように、第1直線部の長さbと、所謂、第1直線部からキャビティまでの長さL1とを規定することによっても樹脂の流通状態を制御することができる。
即ち、長さbに対して長さL1が過小であると、第1屈曲部近傍で増大した樹脂の流速が維持されたまま樹脂がキャビティ内に到達してしまい、インキ流れを誘発する。
一方、長さbに対して長さL1が過大になると、第1屈曲部近傍で一旦減速した溶融樹脂の流速が再度大きくなり、第2屈曲部の近傍で樹脂の流速が再度高まってしまう。
このため本構成の如く、0.6≦L1/b≦1.2 と設定することで、インキ流れのない健全な樹脂成形品を形成可能な金型を得ることができた。
本発明の射出成形用金型に係る第5特徴構成は、前記第2屈曲部から前記内壁面に対して垂直な方向であって前記キャビティとは反対側に設定した基準線と、前記第2直線部とのなす角度θを、20°≦θ≦40°となるように構成した点にある。
本構成に係る角度θは、キャビティに注入する樹脂の流れ方向を最終的に決定するものである。
つまり、当該角度θが過大であるということは、ゲートの平均的な幅に対して開口部の幅が大きいということになる。この場合、上記第3特徴構成について説明したのと同様に、樹脂の注入効率が低下してしまう。
また、角度θが過大になれば、第1屈曲部近傍を通過した樹脂が第2屈曲部の位置まで流通せずにキャビティに進入する割合が多くなる。つまり、余分な長さを有する開口部を形成したことになり、前述の如く、樹脂の流動を均一に分散することができず、インキ流れ発生のリスクが大きくなる。
一方、角度θが過小であれば、第2直線部に沿って流通する樹脂の流れ方向と、キャビティに進入して偏向した後の樹脂の流れ方向との角度変化が大きくなる。樹脂の圧力は第1屈曲部を通過したのちある程度低下している。よって、第2屈曲部の下流のキャビティにおいて樹脂圧の低下が大きくなり、樹脂成形品の表面に樹脂の収縮差による歪みやヒケが発生するおそれが生じてしまう。
しかし、本構成の如く、20°≦θ≦40°に設定することで、インキ流れやヒケの発生を有効に防止する金型を得ることができる。
第1実施形態の射出成形用金型のキャビティ及びゲートの形状を説明する正面図である。 図1のII−II矢視断面図である 第1実施形態の射出成形用金型のキャビティ及びゲートの形状を説明する斜視図である。 第1実施形態の射出成形用金型のゲートの形状の拡大図である。 第1実施形態の射出成形用金型による成形工程を示す図である。 第1実施形態の射出成形用金型による成形工程を示す図である。 第2実施形態の射出成形用金型のゲートの形状の拡大図である。 第3実施形態の射出成形用金型のキャビティ及びゲートの形状を説明する平面図である。 図8のIX−IX矢視断面図である。 第3実施形態の射出成形用金型のキャビティ及びゲートの形状を説明する斜視図である。 第3実施形態の射出成形用金型のゲートの形状の拡大図である。 第3実施形態の射出成形用金型による成形工程を示す図である。 第3実施形態の射出成形用金型による成形工程を示す図である。 第4実施形態の射出成形用金型のゲートの形状の拡大図である。 従来の射出成形用金型のキャビティ及びゲートの形状を説明する正面図である。 従来の射出成形用金型のキャビティ及びゲートの形状を説明する斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1〜図3は、樹脂部の表面に加飾層を形成した樹脂成形品Pを製造するために用いる射出成形用金型に備えられたゲート1及び射出成形用金型により形成されるキャビティ3の形状を示すものである。図1は金型内におけるゲート1及びキャビティ3の形状を示す正面図であり、図2は図1のII−II矢視断面図であり、図3は、図1の斜視図である
。なお、本実施形態のゲート1はキャビティ3の側方から樹脂を注入するサイドゲートである。
図1に示すように、樹脂形成用のキャビティ3に樹脂を注入するゲート1は扁平状の樹脂流通路を有し、ゲート1の幅狭な部分はスプルー2に連通し、幅広な部分がキャビティ3に連通する。射出成形装置から射出された溶融樹脂はスプルー2を介してゲート1内に流入し、ゲート1を通過してキャビティ3内に注入された後、型内で冷却・固化することによって、キャビティ3に対応した形状の樹脂成形品Pが得られる。
ゲート1は、その縁部1Aがスプルー2に連通する開口部の端部1aからキャビティ3に連通する開口部1Bに向けて樹脂流通路の幅が徐々に広がるよう形成されている。
図4に示すように、ゲート1の縁部1Aに、キャビティ3の側に樹脂流通路の幅がさらに広がるよう第1屈曲部1bを設け、第1屈曲部1bより下流に位置するゲート1の縁部1Aを、縁部1Aが接続するキャビティ3の内壁面3Aに対して所定の角度をもった状態で端部1dに接続し、この端部1dが第2屈曲部となる。
第1屈曲部1bと第2屈曲部1dとの間に位置する縁部1Aには、直線状の縁部Sが少なくとも一つ備えられている。本実施形態では、縁部1Aの第1屈曲部1bから樹脂の流通方向下流側に連続する樹脂流通路に、直線状の縁部Sとして、キャビティ3の内壁面3Aに対して平行な直線状の段部をなす第1直線部S1と第1直線部S1の終点位置1cと第2屈曲部1dを連接する第2直線部S2とを備える。
このように、キャビティ3に対してゲート1が最終的に開口する第2屈曲部1dよりもさらに上流位置に第1屈曲部1bを設ける。これにより、特に、縁部1A近傍を流通する樹脂は、第1屈曲部1bを通過したのちの流通方向を一旦大きく偏向する。続いて樹脂が第2屈曲部1d近傍を通過する際にも、上記効果により樹脂の流速はある程度上昇する。しかし、既に第1屈曲部1bで樹脂流の方向がある程度偏向されているため、第2屈曲部1dにおける樹脂の偏向角度はそれ程大きなものではなくなる。よって、第2屈曲部1dの下流であるキャビティ3の内部における樹脂圧の急激な低下が防止され、樹脂の高速流が生じ難くなった。
また、第1屈曲部1bに続く下流の樹脂流通路をキャビティ3の内壁面3Aに平行に構成することで、第1屈曲部1b近傍を通過した後の樹脂の流れ方向をキャビティ3の内壁面3Aと平行な方向に近付けることができる。このため、第2屈曲部1d近傍の上流を流れる樹脂の流れ方向と、下流を流れる樹脂の流れ方向との角度差が少なくなる。この結果、第2屈曲部1d近傍での樹脂圧の高まりをより低減して、加飾層のインキ流れを確実に防止することができた。
なお、この実施形態においては、図2に示されるように、ゲート1の厚みはキャビティ3に向かって徐々に薄くなっており、かつ、ゲート1はキャビティ3の下端部に連通されるように途中から湾曲している。このようにゲート1を湾曲させることで、加飾シートが金型の型面により折り曲げられてしまう不具合を防止している。また、ゲート1のスプルー2に近い領域には、先に冷えて固化しかかった樹脂を除くための溜まり部が形成されている。
[ゲートの寸法比について]
図1及び図4に示す、キャビティ3に対するゲート1の開口部1Bのうち、当該開口部1Bの長手方向の幅aと、ゲート1の第1直線部S1の長さbとが、0.1≦b/a≦0.2となるように構成することが望ましい。キャビティ3に連通するゲート1の開口部1Bの幅aと、樹脂流通路に設けた第1直線部S1の長さbとの関係を規定することで、樹脂の流通状態を最適に設定することができる。
幅aに対して長さbを過大に設定すると、第1屈曲部1b近傍を通過した樹脂が第2屈曲部1dにまで行き届かずにキャビティ3に到達してしまう。この場合には、ゲート1の開口部1Bの両端部が、樹脂注入の為に機能していないことになり、結果的に過大な開口部1Bを設けたことになる。そうなると、樹脂の流動を均一に分散することができず、インキ流れ発生のリスクが大きくなる。また、長さbが過大であるということは、幅aが狭すぎると解釈することもできるため、樹脂の充填効率が悪化し樹脂成形品の製造効率が下がる。
一方、長さbを過小に設定すると、第1屈曲部1bより下流域において樹脂圧が低下する領域を十分に確保することができず、第1屈曲部1b近傍での樹脂流の偏向程度が減少する。この結果、樹脂がキャビティ3に進入した時点で流速が過大となり好ましくない。
また、ゲート1の第1直線部S1の長さbと、第1直線部S1の終点位置1cからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向の長さL1とが、0.6≦L1/b≦1.2となるように構成することが望ましい。第1直線部S1の長さbと、所謂、第1直線部S1からキャビティ3までの長さL1とを規定することによっても樹脂の流通状態を制御することができる。
長さbに対して長さL1が過小であると、第1屈曲部1b近傍で増大した樹脂の流速が維持されたまま樹脂がキャビティ3内に到達してしまい、インキ流れを誘発する。
一方、長さbに対して長さL1が過大になると、第1屈曲部1b近傍で一旦減速した溶融樹脂の流速が再度大きくなり、第2屈曲部1dの近傍で樹脂の流速が再度高まってしまう。
また、ゲート1の縁部1Aの第2屈曲部1dからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向であってキャビティ3とは反対側に設定した基準線Aと、縁部1Aの第2直線部S2とのなす角度θを、20°≦θ≦40°となるように構成することが望ましい。角度θは、キャビティに注入する樹脂の流れ方向を最終的に決定するものである。
つまり、当該角度θが過大であるということは、ゲート1の平均的な幅に対して開口部1Bの幅が大きいということになり、樹脂の注入効率が低下してしまう。
また、角度θが過大になれば、第1屈曲部1b近傍を通過した樹脂が第2屈曲部1dの位置まで流通せずにキャビティ3に進入する割合が多くなる。つまり、余分な長さを有する開口部1Bを形成したことになり、前述の如く、樹脂の流動を均一に分散することができず、インキ流れ発生のリスクが大きくなる。
一方、角度θが過小であれば、第2直線部S2に沿って流通する樹脂の流れ方向と、キャビティ3に進入して偏向した後の樹脂の流れ方向との角度変化が大きくなる。樹脂の圧力は第1屈曲部1bを通過したのちある程度低下している。よって、第2屈曲部1dの下流のキャビティ3において樹脂圧の低下が大きくなり、樹脂成形品の表面に樹脂の収縮差による歪みやヒケが発生するおそれが生じてしまう。
また、ゲート1のスプルー2に連通する開口部の端部1aからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向の長さLに対して、第1直線部S1の終点位置1cからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向の長さL1は、第1屈曲部1bより下流の樹脂流通路を確保する上で、0.2≦L1/L≦0.5であることが望ましい。
[樹脂成形の処理手順]
図5に示すように、第1型11にゲート1、スプルー2、ノズル13が設けられており、第2型12に加飾シートとして転写シート14を保持するクランプ15が設けられている。転写シート14は加飾層(転写層)14aと基体シート14bとで構成されており、加飾層(転写層)14aが樹脂部4の表面を加飾する。第2型12のキャビティ面に転写シート14を配置した後、第1型11と第2型12とを型締めし、第1型11と第2型12に配置された転写シート14との間にキャビティ3が形成する。キャビティ3に第1型11に備えられたノズル13からスプルー2及びゲート1を経由して溶融樹脂が注入される。
樹脂が硬化した後、図6に示すように、型締めを開放し、第1型11に設けられたエジェクタピン(図示せず)により樹脂成形品Pを取り出す。その後、ゲート1及びスプルー2の部分の不要な樹脂部4bをカットして樹脂部4aの表面に加飾層14aが形成された最終製品を得る。
〔第2実施形態〕
第1実施形態では、ゲート1の縁部1Aの第1直線部S1を段部として形成した構成を示したが、必ずしも第1直線部S1を段部として形成する必要はなく、図7に示すように、第1屈曲部1bと第2屈曲部1dとの間に位置する縁部1Aに外方に向けて斜めに傾斜した第1直線部S1を備えるようにしてもよい。
〔第3実施形態〕
図8〜図10は、樹脂部の表面に加飾層を形成した樹脂成形品Pを製造するために用いる射出成形用金型に備えられたゲート1及び射出成形用金型により形成されるキャビティ3の形状を示すものである。図8は金型内におけるゲート1及びキャビティ3の形状を示す平面図であり、図9は図8のIX−IX矢視断面図であり、図10は、図8の斜視図で
ある。なお、本実施形態のゲート1はキャビティ3に対して直接、溶融樹脂を注入するリブ状のダイレクトゲートである。
図8に示すように、樹脂形成用のキャビティ3に樹脂を注入するゲート1は扁平状の樹脂流通路を有し、ゲート1の幅狭な部分はスプルー2に連通し、幅広な部分がキャビティ3に連通する。射出成形装置から射出された溶融樹脂はスプルー2を介してゲート1内に流入し、ゲート1を通過してキャビティ3内に注入された後、型内で冷却・固化することによって、キャビティ3に対応した形状の樹脂成形品Pが得られる。
ゲート1は、その縁部1Aがスプルー2に連通する開口部の端部1aからキャビティ3に連通する開口部1Bに向けて樹脂流通路の幅が徐々に広がるよう形成されている。
図11に示すように、ゲート1の縁部1Aに、キャビティ3の側に樹脂流通路の幅がさらに広がるよう第1屈曲部1bを設け、第1屈曲部1bより下流に位置するゲート1の縁部1Aを、縁部1Aが接続するキャビティ3の内壁面3Aに対して所定の角度をもった状態で端部1dに接続し、この端部1dが第2屈曲部となる。
第1屈曲部1bと第2屈曲部1dとの間に位置する縁部1Aには、直線状の縁部Sが少なくとも一つ備えられている。本実施形態では、縁部1Aの第1屈曲部1bから樹脂の流通方向下流側に連続する樹脂流通路に、直線状の縁部Sとして、キャビティ3の内壁面3Aに対して平行な直線状の段部をなす第1直線部S1と第1直線部S1の終点位置1cと第2屈曲部1dを連接する第2直線部S2とを備える。
なお、この実施形態においては、図9に示されるように、ゲート1の厚みはキャビティ3に向かって徐々に薄くなっており、スプルー近くの厚みの大きい領域の一部は、先に冷えて固化しかかった樹脂を除くための溜まり部となる。
[ゲートの寸法比について]
ゲート1がリブ状のダイレクトゲートである第3実施形態においても、第1実施形態と同様に、図8及び図11に示す、キャビティ3に対するゲート1の開口部1Bのうち、当該開口部1Bの長手方向の幅aと、ゲート1の第1直線部S1の長さbとが、0.1≦b/a≦0.2となるように構成することが望ましい。
また、ゲート1の第1直線部S1の長さbと、第1直線部S1の終点位置1cからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向の長さL1とが、0.6≦L1/b≦1.2となるように構成することが望ましい。
また、ゲート1の縁部1Aの第2屈曲部1dからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向であってキャビティ3とは反対側に設定した基準線Aと、縁部1Aの第2直線部S2とのなす角度θを、20°≦θ≦40°となるように構成することが望ましい。
また、ゲート1のスプルー2に連通する開口部の端部1aからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向の長さLに対して、第1直線部S1の終点位置1cからキャビティ3の内壁面3Aに対して垂直な方向の長さL1は、第1屈曲部1bより下流の樹脂流通路を確保する上で、0.2≦L1/L≦0.5であることが望ましい。
[樹脂成形の処理手順]
図12に示すように、第1型11にリブ状のダイレクトゲート1、スプルー2、ノズル13が設けられており、第2型12に加飾シートとして転写シート14を保持するクランプ15が設けられている。第2型12のキャビティ面に転写シート14を配置した後、第1型11と第2型12とを型締めすると、第1型11と第2型12に配置された転写シート14との間にキャビティ3が形成される。キャビティ3に第1型11に備えられたノズル13からリブ状のダイレクトゲート1を経由して溶融樹脂が注入される。
樹脂が硬化した後、図13に示すように、型締めを開放し、第1型11に設けられたエジェクタピンにより樹脂成形品Pを取り出す。その後、不要なゲート1及びスプルー2の部分の樹脂部4bをカットして樹脂部4aの表面に加飾層14aが形成された最終製品を得る。
〔第4実施形態〕
第3実施形態では、ゲート1の縁部1Aの第1直線部S1を段部として形成した構成を示したが、必ずしも第1直線部S1を段部として形成する必要はなく、図7に示すように、第1屈曲部1bと第2屈曲部1dとの間に位置する縁部1Aに外方に向けて斜めに傾斜した第1直線部S1を備えるようにしてもよい。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、ゲート1の両縁部1A,1Aについて、第1屈曲部1bと第2屈曲部1dとの間に直線状の縁部Sを備える構成を示したが、両縁部1A,1Aのうち、いずれか一方にのみに上記直線状の縁部Sを備えるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、加飾層を形成する加飾シートとして転写シートを用いたが、転写シートに代えて基体シートと加飾層とが一体となって樹脂部の表面を加飾するインサートシートを用いてもよい。
本発明に係る射出成形用金型は、樹脂の表面に加飾層が形成される樹脂成形品の製造において広く利用することができる。
1 ゲート
1A 縁部
1b 第1屈曲部
1d 第2屈曲部
2 スプルー
3 キャビティ
11 第1型
12 第2型
14 転写シート(加飾シート)
P 樹脂成形品
S1 第1直線部
S2 第2直線部

Claims (1)

  1. キャビティ面に加飾シートが配置されるキャビティと、
    1つの面が前記キャビティ外に延びる前記加飾シートに沿うように形成され、前記キャビティに接続された、前記キャビティに溶融樹脂を射出する、扁平形状の樹脂流通路であるゲートと、
    前記ゲート内の前記加飾シートに向かって、前記ゲートに溶融樹脂を流出するスプルーとを備え、
    前記ゲートの縁部は、前記樹脂流通路の溶融樹脂流れ方向下流側の幅を広げる第1屈曲部と、前記キャビティに対する前記ゲートの開口部の長手方向の端部である2屈曲部と、前記第1屈曲部から前記開口部の長手方向に延びる第1直線部と、前記第1直線部の終点位置と前記2屈曲部とを接続する第2直線部とを含み、
    前記開口部の長手方向の幅をa、前記第1直線部の長さをb、前記第2直線部の前記開口部の長手方向に直交する方向の長さをL1、前記直交する方向に前記キャビティの外側に設定された基準線と、前記第2直線部とのなす角度をθとすると、
    0.1≦b/a≦0.2
    0.6≦L1/b≦1.2
    20℃≦θ≦40℃
    である、射出成形用金型。
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