JP5151791B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は電動パワーステアリング装置に関し、特に、電動パワーステアリング装置における故障診断の優先順位の設定方法に適用して好適なものである。
乗用車やトラックなどの車両の操舵系では、低燃費性などの観点から、電動モータを用いて操舵を補助する電動パワーステアリング装置が普及しつつある。このような電動パワーステアリング装置では、CPUなどの演算処理装置によってアシスト制御が実行され、その故障が操舵の不具合を招く恐れがあることから、このような機能安全用途のコントローラに関する国際規格がIEC61508を中心に整備されつつある。
IEC61508では、機能安全を阻害する要因を2つに大別し、それぞれの対策と効果を詳細に規定している。阻害要因の第1はハードウェア起因の偶発故障、第2はソフトウェアバグと呼ばれる系統的故障である。前者に関しては、偶発故障の診断手法とそれに対応する診断率を規定し、後者に関しては、系統的故障を防止する開発プロセスを規定している。
そして、電動パワーステアリング装置では、モータ制御機能と一部の保護機能を一台の演算処理装置で時分割しながら処理することで、所定の制御機能と安全水準が確保されてきた。
例えば、特許文献1には、電動パワーステアリング装置における駆動制御電圧信号演算時の直前に電動機電流検出信号を読み込み、駆動制御電圧信号出力時の電動機電流検出信号のディレータイムを小さくすることにより、ステアリング系の寄生発振に伴う音(磁歪音)や振動を防止し、良好な応答性や優れた操舵フィーリングを実現する方法が開示されている。
また、例えば、特許文献2には、複数のタスクを切り替えて実行する演算装置は、タスクレベルの処理の実行の要求を受けたことに基づいて、そのタスクレベルの処理に対応した割り込み信号を出力するよう多重割り込み手段に要求し、多重割り込み手段は、演算装置から受けた要求のうち最も優先度の高いものを特定し、その特定した要求についての割り込み信号を演算装置に出力し、演算装置は、この多重割り込み手段からの割り込み信号に対応した処理を実行することで、演算装置がタスクスケジューリングに費やす時間を低減する方法が開示されている。
特許第2885308号公報 特開2005−276097号公報
しかしながら、特許文献1に開示された方法では、ステアリング系の磁歪音や振動を防止するために、モータ電流制御が優先して行われ、故障診断処理は、その他の処理としてモータ電流制御の合間に行われる。このため、故障診断処理が途中で中断されたり、故障検出タイミングに遅延が発生したりすることがあり、故障原因によっては操舵の不具合を引き起こす恐れがあるという問題があった。
また、特許文献2に開示された方法では、割り込みの演算にかかる負荷が大きいため、多重割り込み手段は大きな演算能力を浪費するとともに、多重割り込み手段が割り込み禁止状態で実行されなければならないため、故障検出タイミングに遅延が発生する恐れがあるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、故障診断処理がモータ電流制御にて途中で中断されるのを防止しつつ、モータ電流制御と故障診断処理とを一台の演算処理装置にて実行させることが可能な電動パワーステアリング装置を提供することである。
上述した課題を解決するために、請求項1記載の電動パワーステアリング装置によれば、操舵力を補助する電動モータと、操舵トルクおよび車速に基づいてトルク指令値を演算するトルク制御部と、前記トルク指令値に対応した電流指令値に近づくように前記電動モータに流れる電流を制御する電流制御部と、少なくとも前記トルク制御部および前記電流制御部の故障診断処理を実行する故障診断手段と、前記電流制御部にて実行される電流制御処理の優先度よりも高くなるように、前記故障診断手段にて実行される故障診断処理の優先度を設定する優先度設定手段とを備え、前記優先度設定手段は、前記電流制御部にて実行される電流制御処理の優先度よりも高くなるように、前記故障診断手段にて実行される故障診断処理の優先度を設定した上で、前記トルク制御部にて実行されるトルク指令値演算処理の優先度よりも高くなるように、前記電流制御部にて実行される電流制御処理の優先度を設定することを特徴とする。
また、請求項記載の電動パワーステアリング装置によれば、前記優先度設定手段は、前記故障診断処理を割り込み禁止処理とすることを特徴とする。
また、請求項記載の電動パワーステアリング装置によれば、前記故障診断処理は、前記トルク指令値の演算および前記電流制御に使用されるマイクロコントロールユニットの故障診断であることを特徴とする。
また、請求項記載の電動パワーステアリング装置によれば、前記故障診断処理は、前記トルク指令値の演算および前記電流制御に使用されるメモリの書き込み動作および読み出し動作に異常がないかどうかを診断することを特徴とする。
また、請求項記載の電動パワーステアリング装置によれば、前記故障診断処理に遅延が発生した場合、過去のトルク指令値または電流指令値を今回のトルク指令値または電流指令値として前記電流制御部に入力する補完演算部を備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、電流制御処理の優先度よりも高くなるように故障診断処理の優先度を設定することで、故障診断処理がモータ電流制御にて途中で中断されるのを防止しつつ、モータ電流制御と故障診断処理とを一台の演算処理装置にて実行することが可能となる。このため、割り込みの演算にかかる負荷を増大させることなく、故障検出タイミングに遅延が発生するのを抑制することができ、大きな演算能力を浪費することなく、操舵アシスト制御の安全性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態に係る電動パワーステアリング装置について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示すブロック図である。
図1において、乗用車やトラックなどの車両の操舵系には、ステアリングホイール1が設けられ、ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト2に連結されている。そして、ステアリングシャフト2は、ユニバーサルジョイント4A、4Bを介してピニオンラック機構5に結合され、ピニオンラック機構5はタイロッド6に結合されている。
また、電動パワーステアリング装置には、ステアリングホイール1による操舵力を補助する電動モータ8、電動モータ8の回転数を減速させる減速ギア3、ステアリングホイール1の操舵トルクTrを検出するトルクセンサ7、車速Velを検出する車速センサ9、操舵トルクTrおよび車速Velに基づいて電動モータ8に流れる電流Irを制御するコントロールユニット12が設けられている。
そして、コントロールユニット12には、電源を供給するバッテリ11が接続されるとともに、電源のオン/オフを検出したり、エンジンを始動させたりするイグニションキー10が接続されている。
ここで、コントロールユニット12には、トルク制御部12a、電流制御部12b、故障診断手段12cおよび優先度設定手段12dが設けられている。そして、トルク制御部12aは、操舵トルクTrおよび車速Velに基づいてトルク指令値Tdを演算することができる。なお、以下の説明では、トルク(操舵トルクやアシストトルクやセルフアライニングトルクなど)は、力のモーメントそれ自体を意味することもあるが、トルクの値(トルク検出値やトルク指令値やトルク推定値など)を意味する場合もあるものとする。
電流制御部12bは、トルク指令値Tdに対応した電流指令値Idに近づくように電動モータ8に流れる電流Irを制御することができる。
故障診断手段12cは、トルク制御部12aおよび電流制御部12bなどの故障診断処理を実行することができる。なお、故障診断手段12cにて行われる故障診断処理としては、故障診断処理が中断されると、トルク指令値Tdまたは電流指令値Idなどのアシストトルクの算出に用いられる値が変化し、操舵の不具合の発生を引き起こす可能性のある処理とすることができる。例えば、トルク制御部12aでのトルク指令値演算処理および電流制御部12bによる電流制御処理がマイクロコンピュータによる演算処理にて実行される場合、故障診断手段12cにて行われる故障診断処理として、マイクロコンピュータの故障診断を挙げることができる。このマイクロコンピュータの故障診断では、例えば、トルク指令値Tdや電流制御に使用される値などを記憶するメモリの書き込み動作および読み出し動作に異常がないかどうかを診断することができる。
優先度設定手段12dは、電流制御部12bにて実行される電流制御処理の優先度よりも高くなるように、故障診断手段12cにて実行される故障診断処理の優先度を設定することができる。あるいは、優先度設定手段12dは、電流制御部12bにて実行される電流制御処理の優先度よりも高くなるように、故障診断手段12cにて実行される故障診断処理の優先度を設定した上で、トルク制御部12aにて実行されるトルク指令値演算処理の優先度よりも高くなるように、電流制御部12bにて実行される電流制御処理の優先度を設定するようにしてもよい。また、優先度設定手段12dは、故障診断手段12cにて実行される故障診断処理を割り込み禁止処理とすることができる。
そして、イグニションキー10にて電源をオンすると、バッテリ11からコントロールユニット12に電源が供給される。また、ステアリングホイール1が操作されると、その時の操舵力がステアリングシャフト2、ユニバーサルジョイント4A、4B、ピニオンラック機構5を順次介してタイロッド6に伝達され、車両の操舵が行われるとともに、その時の操舵トルクTrがトルクセンサ7にて検出され、コントロールユニット12に入力される。また、車速センサ9にて車速Velが検出され、コントロールユニット12に入力される。
そして、操舵トルクTrおよび車速Velがコントロールユニット12に入力されると、トルク制御部12aは、操舵トルクTrおよび車速Velに基づいてトルク指令値Tdを演算し、電流制御部12bに出力する。そして、電流制御部12bは、トルク指令値Tdをトルク制御部12aから受け取ると、トルク指令値Tdに対応した電流指令値Idを算出し、電流指令値Idに近づくように電動モータ8に流れる電流Irを制御しながら、電動モータ8に出力する。
そして、電動モータ8に電流Irが流れると、電動モータ8が回転し、電動モータ8の角速度が減速ギア3にて減速されながら、電動モータ8の回転力がステアリングシャフト2に伝達されることで、ステアリングホイール1による操舵が補助される。
ここで、コントロールユニット12は、トルク制御部12aおよび電流制御部12bによる処理によって開始タイミングが遅れるのを防止しながら、故障診断手段12cによるコントロールユニット12の故障診断を所定の周期で実行する。そして、コントロールユニット12は、故障診断手段12cによるコントロールユニット12の故障診断の合間に、トルク制御部12aおよび電流制御部12bによる処理を実行する。
これにより、故障診断処理がモータ電流制御にて途中で中断されるのを防止しつつ、モータ電流制御と故障診断処理とを一台のコントロールユニット12にて実行することが可能となる。このため、割り込みの演算にかかる負荷を増大させることなく、故障検出タイミングに遅延が発生するのを抑制することができ、大きな演算能力を浪費することなく、操舵アシスト制御の安全性を向上させることができる。
なお、図1の実施形態では、電動モータ8によりアシストを行う位置として、コラムアシスト型を例にとって説明したが、ピニオンアシスト型またはラックアシスト型などに適用するようにしてもよい。
図2は、図1のコントロールユニット12のハードウェア的な概略構成を示すブロック図である。
図2において、コントロールユニット12には、プログラムに従って演算処理を行うマイクロコントロールユニット21、イグニションキー10からのイグニション信号に基づいてバッテリ11の電源を供給する電源リレー41、電動モータ8を駆動するモータ駆動回路42、電動モータ8に流れる電流を検出する電流検出回路43およびモータ駆動回路42の温度を検出する温度センサ45が設けられている。なお、モータ駆動回路42としては、PWM(Pulse Width Modulation)制御に基づいて直流を交流に変換するインバータを用いることができる。
ここで、マイクロコントロールユニット21には、プログラムで指定される命令に従って演算処理を実行するCPU22、CPU22にて実行されるプログラムやアシストマップなどを記憶するROM23、CPU22による演算結果を記憶したり、CPU22のワークエリアなどを提供したりするRAM24、マイクロコントロールユニット21の外部との間でデータ通信を行う通信インターフェース25、アナログデータをデジタルデータに変換するA/D変換器26、PWM制御にて電動モータ8に流れる電流を制御するPWM制御部27、CPU22で実行される演算の初期値や故障診断結果などを格納するEEPROM28、レジスタ31a〜31cに保持されたデータの一致または不一致を判定する比較判定部29、レジスタ31aに保持されたデータを反転させる反転部30、RAM24から読み出されたデータを一時的に保持するレジスタ31a〜31cが設けられている。
なお、CPU22は、RAM24をワークエリアとして使用しながらROM23に格納されたプログラムに従って、図1のトルク制御部12aのトルク指令生成処理22a、電流制御部12bの電流制御処理22b、故障診断手段12cの故障診断処理22cおよび優先度設定手段12dの優先度設定処理22dを実行することができる。
そして、CPU22、ROM23、RAM24、通信インターフェース25、A/D変換器26、PWM制御部27、EEPROM28、比較判定部29、反転部30およびレジスタ31a〜31cは、バス32を介して互いに接続されている。また、バッテリ11は、電源リレー41を介してマイクロコントロールユニット21およびモータ駆動回路42に接続され、モータ駆動回路42は電動モータ8に接続されている。また、電流検出回路43、温度センサ45、トルクセンサ7および電動モータ8の回転角θを検出する位置センサ46は、A/D変換器26に接続され、車速センサ9およびマイクロコントロールユニット47は、通信インターフェース25に接続されている。なお、マイクロコントロールユニット47は、マイクロコントロールユニット21の補助用として用いることができる。
そして、図1のイグニションキー10からイグニション信号が送られると、電源リレー41は、バッテリ11からの電源をマイクロコントロールユニット21およびモータ駆動回路42に供給させる。また、車速センサ9にて検出された車速Vel、トルクセンサ7にて検出された操舵トルクTr、位置センサ46にて検出された電動モータ8の回転角θ、電流検出回路43にて検出された電流検出値Im、温度センサ45にて検出されたモータ駆動回路42の温度Tは、マイクロコントロールユニット21に入力される。
そして、CPU22は、トルク指令生成処理22aを実行することで、操舵トルクTrおよび車速Velに基づいてトルク指令値Tdを演算し、その演算結果をRAM24に記憶する。そして、CPU22は、トルク指令値Tdを演算すると、電流制御処理22bを実行することで、トルク指令値Tdに対応した電流指令値Idを演算し、その演算結果をRAM24に記憶する。そして、CPU22は、電流指令値Idを算出すると、電流指令値Idと電流検出値Imとの偏差が0に近づくようにPWM制御におけるデューティ比を演算し、その演算結果をRAM24に記憶する。そして、PWM制御部27は、CPU22にて算出されたデューティ比に対応したゲート駆動信号を生成し、モータ駆動回路42に出力する。そして、モータ駆動回路42は、PWM制御部27から出力されたゲート駆動信号に従って電動モータ8に電流Irを供給することで、トルク指令値Tdに対応した回転力を電動モータ8に発生させる。
ここで、CPU22は、トルク指令値Tdを演算するに当たっては、位置センサ46にて検出された回転角θから、電動モータ8の角速度ωおよび角加速度αを演算し、車両のヨーレート、電動モータ8の慣性力およびステアリングホイール1を中立位置に戻すためのセルフアライニングトルクを考慮してトルク指令値Tdを決定することができる。
また、CPU22は、トルク指令生成処理22aおよび電流制御処理22bの優先度よりも故障診断処理22cの優先度を高くし、マイクロコントロールユニット21などの故障診断処理22cを所定の周期で実行しながら、トルク指令生成処理22aおよび電流制御処理22bにて故障診断処理22cが中断されないようにして、トルク指令生成処理22aおよび電流制御処理22bを故障診断処理22cの合間に実行する。
ここで、マイクロコントロールユニット21の故障診断としては、例えば、ROM23の故障診断、RAM24の故障診断、EEPROM28の故障診断、通信インターフェース25の故障診断などを挙げることができる。このROM23の故障診断では、例えば、ROM23の全領域に記憶されているデータのチェックサムを確認することができる。RAM24やEEPROM28の故障診断では、例えば、RAM24やEEPROM28のリードライトチェックを行い、規定通りの結果が得られるかを確認することができる。通信インターフェース25の故障診断では、例えば、Ack信号の応答があるかどうかを確認することができる。
また、マイクロコントロールユニット21以外の故障診断としては、例えば、温度センサ45の故障診断、トルクセンサ7の故障診断、電流検出回路43の故障診断、モータ駆動回路42の過熱診断、電動モータ8の過電流診断などを挙げることができる。この温度センサ45、トルクセンサ7および電流検出回路43の故障診断では、例えば、これらから出力される信号が異常値を示しているかどうかを確認することができる。モータ駆動回路42の過熱診断では、例えば、温度センサ45にて検出された温度Tが規定値を超えているかを確認することができる。電動モータ8の過電流診断では、例えば、電流検出回路43にて検出された電流検出値Imが規定値を超えているかを確認することができる。
なお、マイクロコントロールユニット21の故障診断のうち、RAM24の故障診断や通信インターフェース25の故障診断については、RAM24や通信インターフェース25の故障が操舵の不具合を引き起こす可能性が高いことから、トルク指令生成処理22aおよび電流制御処理22bの優先度よりも高くすることが好ましい。
例えば、RAM24に故障が発生すると、RAM24に記憶されたトルク指令値Tdが誤って読み出され、トルク指令値Tdが過大になることがある。そして、トルク指令値Tdが過大になると、電動モータ8から大きな回転力が発生し、ステアリングホイール1による操舵の自由が利かなくなる可能性がある。また、RAM24の故障診断には、マイクロコントロールユニット47が補助的に使用されることがあることから、通信インターフェース25に故障が発生すると、RAM24の故障診断ができなくなり、RAM24の故障を検出できなくなる恐れが発生する。
一方、EEPROM28の故障診断や温度センサ45の故障診断などについては、EEPROM28や温度センサ45の故障が操舵の不具合を引き起こす可能性が低いことから、トルク指令生成処理22aおよび電流制御処理22bの優先度よりも必ずしも高くする必要はなく、トルク指令生成処理22aおよび電流制御処理22bの優先度よりも低くてもよい。
図3は、図1のコントロールユニット12の機能的な概略構成を示すブロック図である。
図3において、コントロールユニット12には、トルク制御部12a、電流制御部12b、故障診断手段12c、優先度設定手段12dおよびトルク補償部12eが設けられている。なお、優先度設定手段12dによる優先度の設定に関しては、トルク補償部12eは、トルク制御部12aに含めることができる。
そして、トルク制御部12aには、アシスト量演算部101、トルク微分器102および位相補償部103が設けられている。ここで、アシスト量演算部101は、アシストマップを参照することで、今回の操舵トルクTrおよび車速Velに対応したアシストトルクTmを算出することができる。なお、アシスト量演算部101は、車速Velが低速の時は、ハンドル操作が軽くなり、車速Velが高速の時は、ハンドル操作が重くなるようにアシストトルクTmを算出することができる。
トルク微分器102は、操舵トルクTrの微分値を算出し、アシストトルクTmに加算させることで、ステアリングホイール1の中立点付近の制御の応答性を高めることができる。位相補償部103は、操舵トルクTrの急激な変動を補償し、制御の安定性を維持するための位相補償を行うことができる。なお、位相補償部103にはロバスト安定化補償部を設け、トルク検出系に含まれる慣性要素とばね要素からなる共振系の共振周波数におけるピーク値を除去し、制御の応答性と安定性を阻害する共振周波数の位相のずれを補償するようにしてもよい。
また、電流制御部12bには、電流指令部111、減算器131、電流制御器132、デューティ演算器133、インバータ134および電流センサ135が設けられている。ここで、電流指令部111は、トルク指令値Tdに対応した電流指令値Idを算出することができる。減算器131は、電流指令部111にて算出された電流指令値Idと、電流センサ135にて検出された電流検出値Imとの偏差を算出することができる。電流制御器132は、電流指令値Idと電流検出値Imとの偏差が0に近づくように、比例制御、微分制御および積分制御などを行うことができる。デューティ演算器133は、電流指令値Idに近づくように制御された電流Irが生成されるように、インバータ134のゲート駆動信号のデューティ比を演算することができる。インバータ134は、デューティ演算器133にて演算されたデューティ比に従ってPWM制御された電流Irを電動モータ8に出力することができる。電流センサ135は、電動モータ8に流れる電流Irを検出することができる。
また、トルク補償部12eには、モータ角速度推定部121、モータ角加速度推定部122、ヨーレート収れん性制御部123、モータ慣性補償部124、SAT推定部125、減算器126および加算器127、128が設けられている。
ここで、モータ角速度推定部121は、電動モータ8の回転角θに基づいて電動モータ8の角速度ωを推定することができる。モータ角加速度推定部122は、電動モータ8の角速度ωに基づいて電動モータ8の角加速度αを推定することができる。ヨーレート収れん性制御部123は、電動モータ8の角速度ωに基づいて車両のヨーレートを推定し、ステアリングホイール1が振れ回る動作に制動をかけることで、車両のヨーの収れん性を改善することができる。モータ慣性補償部124は、電動モータ8の角加速度αに基づいて電動モータ8の慣性力を推定し、電動モータ8の慣性力を補償することで、制御の応答性を高めることができる。SAT推定部125は、操舵トルクTr、アシストトルクTm、電動モータ8の角速度ωおよび角加速度αに基づいてセルフアライニングトルクTsを推定し、そのセルフアライニングトルクTsを反力としてアシストトルクTmを補償することで、ハンドル操作に路面情報を反映させることができる。減算器126は、モータ慣性補償部124からの出力TiからセルフアライニングトルクTsを減算することができる。加算器127は、ヨーレート収れん性制御部123からの出力Tyに加算器127からの出力を加算することができる。加算器128は、位相補償部103にて位相補償されたアシストトルクTmにトルク微分器102からの出力と加算器127からの出力とを加算することができる。
なお、図3のトルク制御部12a、故障診断手段12c、優先度設定手段12d、トルク補償部12eおよび電流制御部12bのうちの電流指令部111、減算器131、電流制御器132およびデューティ演算器133は、図2のマイクロコントロールユニット21にて実現することができ、図3の電流制御部12bのうちのインバータ134は、図2のPWM制御部27およびモータ駆動回路42にて実現することができ、図3の電流制御部12bのうちの電流センサ135は、図2の電流検出回路43にて実現することができる。
そして、図2のトルクセンサ7にて検出された操舵トルクTrは、アシスト量演算部101、トルク微分器102およびSAT推定部125に入力されるとともに、図2の車速センサ9にて検出された車速Velは、アシスト量演算部101に入力される。また、位置センサ46にて検出された電動モータ8の回転角θは、モータ角速度推定部121に入力される。
そして、アシスト量演算部101において、操舵トルクTrおよび車速Velに基づいてアシストトルクTmが算出され、位相補償部103にて位相補償された後、加算器128に出力される。また、操舵トルクTrがトルク微分器102に入力されると、操舵トルクTrの微分値が算出され、加算器128に出力される。
また、電動モータ8の回転角θがモータ角速度推定部121に入力されると、電動モータ8の角速度ωが算出され、モータ角加速度推定部122、ヨーレート収れん性制御部123およびSAT推定部125に出力される。そして、電動モータ8の角速度ωがモータ角加速度推定部122に入力されると、電動モータ8の角加速度αが算出され、モータ慣性補償部124およびSAT推定部125に出力される。
そして、電動モータ8の角速度ωがヨーレート収れん性制御部123に入力されると、車両のヨーレートが推定され、車両のヨーを収れんさせるヨーレート補償値Tyがヨーレート収れん性制御部123から加算器127に出力される。
また、電動モータ8の角加速度αがモータ慣性補償部124に入力されると、電動モータ8の慣性力が推定され、電動モータ8の慣性力を補償する慣性補償値Tiがモータ慣性補償部124から減算器126に出力される。
さらに、操舵トルクTr、アシストトルクTm、電動モータ8の角速度ωおよび角加速度αがSAT推定部125に入力されると、セルフアライニングトルクTsが推定され、SAT推定部125から減算器126に出力される。
なお、セルフアライニングトルクTsは、以下の(1)式の運動方程式で与えることができる。
J・α+Fr・sign(ω)+Ts=Tm+Tr ・・・(1)
この運動方程式において、ドライバがハンドルを操舵すると、操舵トルクTrが発生し、その操舵トルクTrに従って電動モータ8がアシストトルクTmを発生する。その結果、車輪が転舵され、セルフアライニングトルクTsが反力として発生する。その際、電動モータ8の慣性Jおよび摩擦(静摩擦)Frによってハンドル操舵の抵抗となるトルクが生じる。これらの力の釣り合いを考えると、(1)式の運動方程式が得られる。
ここで、(1)式の初期値を0としてラプラス変換し、Tsについて解くと、以下の(2)式に示すように、セルフアライニングトルクTsを求めることができる。
Ts(s)=Tm(s)+Tr(s)−J・α(s)−Fr・sign(ω(s))
・・・(2)
そして、減算器126において、慣性補償値TiからセルフアライニングトルクTsが減算され、その減算結果が加算器127に出力される。そして、加算器127において、減算器126からの出力とヨーレート補償値Tyとが加算され、加算器128に出力される。そして、加算器128において、位相補償部103にて位相補償されたアシストトルクTmとトルク微分器102からの出力と加算器127からの出力とが加算されることでトルク指令値Tdが算出され、電流指令部111に出力される。
そして、電流指令部111において、トルク指令値Tdに対応した電流指令値Idが算出され、減算器131に出力される。また、電流センサ135にて検出された電流検出値Imは、減算器131に出力される。
そして、減算器131において、電流指令値Idと電流検出値Imとの偏差が算出され、電流制御器132に出力される。そして、電流制御器132において、電流指令値Idと電流検出値Imとの偏差が0に近づくように電流制御値が算出され、デューティ演算器133に出力される。そして、デューティ演算器133において、電流制御器132から出力された電流制御値に基づいてパルス信号のデューティ比が演算され、インバータ134に出力される。そして、インバータ134は、デューティ演算器133にて演算されたデューティ比に基づいてPWM制御された電流Irを生成し、電動モータ8に出力することで、トルク指令値Tdに対応したトルクを電動モータ8に発生させる。
図4は、図1の電動パワーステアリング装置における処理シーケンスを示す図である。
図4において、図2の優先度設定処理22dでは、CPU22にて実行される優先度は、故障診断処理22c、電流制御処理22b、トルク指令生成処理22a、その他の処理の順序に設定される。なお、その他の処理としては、通信インターフェース25を介した通信処理、温度センサ45からのデータの取り込み処理、フェールセーフ処理などを挙げることができる。また、EEPROM28の故障診断や温度センサ45の故障診断などは、その他の処理に含めるようにしてもよい。
なお、故障診断処理22cは、所定の周期T1で実行することができ、例えば、周期T1は数msecに設定することができる。また、電流制御処理22bは、周期T1内の故障診断処理22cの合間に所定の周期T2で実行することができ、例えば、周期T2は数百μsecに設定することができる。
そして、時刻t1において故障診断処理22cの実行が開始され、時刻t2において故障診断処理22cの実行が終了すると、電流制御処理22bが実行される。そして、時刻t3において電流制御処理22bが所定のサイクル分だけ終了すると、トルク指令生成処理22aが実行される。そして、時刻t4においてトルク指令生成処理22aの実行が終了すると、その他の処理が実行される。そして、時刻t5において前回の故障診断処理22cの実行から周期T1だけ経過すると、故障診断処理22cの実行が再び開始される。
ここで、故障診断処理22cの実行中にその他の処理の割り込み要求があった場合においても、その割り込み要求は直ぐには受け付けられることはなく、時刻t7において電流制御処理22bが所定のサイクル分だけ終了すると、その他の処理が実行される。そして、時刻t8においてその他の処理の実行が終了すると、トルク指令生成処理22aが実行される。
そして、時刻t9において前回の故障診断処理22cの実行から周期T1だけ経過すると、故障診断処理22cの実行が再び開始され、時刻t10において故障診断処理22cの実行が終了すると、電流制御処理22bが実行される。そして、時刻t11において電流制御処理22bが所定のサイクル分だけ終了すると、トルク指令生成処理22aが実行される。そして、時刻t12においてトルク指令生成処理22aの実行が終了すると、その他の処理が実行される。
そして、時刻t13において前回の故障診断処理22cの実行から周期T1だけ経過すると、故障診断処理22cの実行が再び開始され、時刻t14において故障診断処理22cの実行が終了すると、電流制御処理22bが実行される。ここで、今回の故障診断処理22cの実行に通常よりも時間を要したものとすると、今回の電流制御処理22bがその分だけ遅れて開始される。そして、時刻t15において電流制御処理22bが所定のサイクル分だけ終了すると、トルク指令生成処理22aが実行される。そして、時刻t16においてトルク指令生成処理22aの実行が終了し、その後にその他の処理を開始しても、今回の故障診断処理22cの開始から周期T1だけ経過するまでにその他の処理が終了できない場合には、今回のその他の処理はスキップされる。
そして、時刻t17において前回の故障診断処理22cの実行から周期T1だけ経過すると、故障診断処理22cの実行が再び開始される。
ここで、故障診断処理22cを優先的に実行することで、故障診断処理22cが途中で中断されることを防止することができる。このため、図2のRAM24の故障診断に使用された診断データがRAM24に残ったまま電流制御処理22bに移行されるのを防止することができ、RAM24の故障診断後の復帰処理を省略することが可能となることから、RAM24の故障診断処理を簡易化することができ、RAM24の故障診断処理にかかる負荷を低減することができる。
図5は、図1の電動パワーステアリング装置のRAM診断方法の一例を示すフローチャートである。
図5において、図2のCPU22は、RAM24の故障診断処理が起動されると、RAM24の内容をレジスタ31aに格納する(ステップS1)。次に、反転部30は、レジスタ31aの内容を反転してレジスタ31bに格納する(ステップS2)。次に、CPU22は、レジスタ31bの内容をRAM24に格納した後(ステップS3)、そのRAM24の内容をレジスタ31cに格納する(ステップS4)。
次に、比較判定部29は、レジスタ31bの内容とレジスタ31cの内容とを比較し(ステップS5)、これらの内容が一致していない場合には、RAM24が故障していると判断する(ステップS9)。
一方、レジスタ31bの内容とレジスタ31cの内容とが一致している場合、CPU22は、レジスタ31aの内容をRAM24に格納した後(ステップS6)、そのRAM24の内容をレジスタ31cに格納する(ステップS7)。
次に、比較判定部29は、レジスタ31aの内容とレジスタ31cの内容とを比較し(ステップS8)、これらの内容が一致していない場合には、RAM24が故障していると判断し(ステップS9)、これらの内容が一致している場合には、RAM24は正常であると判断する(ステップS10)。
図6は、本発明の第2実施形態に係る電動パワーステアリング装置に適用されるコントロールユニットの機能的な概略構成を示すブロック図である。
図6において、この電動パワーステアリング装置には、図3の構成に加え補完演算部141が設けられ、電流指令部111の後段に接続されている。ここで、補完演算部141は、図2の故障診断処理22cに遅延が発生した場合、電流指令部111から出力された過去の電流指令値Idを今回の電流指令値Idとして減算器131に入力することができる。なお、補完演算部141の処理は、図2のCPU22の演算処理によって実現することができる。
そして、電流指令部111から電流指令値Idが出力されると、その電流指令値Idは補完演算部141にて保持される。また、故障診断処理22cに遅延が発生した場合、遅延検出信号SLが故障診断手段12cから補完演算部141に出力される。
そして、補完演算部141は、故障診断処理22cに遅延が発生してない場合には、電流指令部111から出力された今回の電流指令値Idを減算器131に入力し、故障診断処理22cに遅延が発生している場合には、電流指令部111から出力された過去の電流指令値Idを減算器131に入力する。
なお、過去の電流指令値Idとしては、前回の電流指令値Idまたは前々回の電流指令値Idなどを用いることができる。
ここで、故障診断のリトライなどの訂正機能による遅延時間は、電動モータ8の制御処理時間に比べて短いため、今回の電流制御処理22bに前回の電流指令値Idを用いた場合においても、電動モータ8のアシストトルクはほとんど変化することはない。このため、故障診断処理22cに遅延が発生した場合においても、ドライバに違和感を覚えさせることなく、電動パワーステアリング装置による操舵補助を継続させることができる。
図7は、図6の補完演算部141の機能的な概略構成の一例を示すブロック図である。
図7において、補完演算部141aには、前回の電流指令値Idを保持する遅延器201および遅延検出信号SLに基づいて前回の電流指令値Idまたは今回の電流指令値Idのいずれか一方を選択する切り替え器202が設けられている。
そして、電流指令部111から電流指令値Idが出力されると、前回の電流指令値Idは遅延器201にて保持される。そして、遅延検出信号SLが切り替え器202に入力されると、遅延器201から出力された電流指令値Idが切り替え器202にて選択され、今回の電流指令値Id´として出力される。
一方、遅延検出信号SLが切り替え器202に入力されない場合、電流指令部111から出力された電流指令値Idが切り替え器202にて選択され、今回の電流指令値Id´として出力される。
図8は、図6の補完演算部141の機能的な概略構成のその他の例を示すブロック図である。
図8において、補完演算部141bには、前回の電流指令値Idを保持する遅延器211、前々回の電流指令値Idを保持する遅延器212、3回前の電流指令値Idを保持する遅延器213、遅延器211の出力を2倍する乗算器214、加算器216の出力を1/4倍する乗算器217、遅延器212の出力と遅延器213の出力とを加算する加算器215、乗算器214の出力と加算器215の出力を加算する加算器216および遅延検出信号SLに基づいて電流指令部111からの出力または乗算器217からの出力のいずれか一方を選択する切り替え器218が設けられている。
そして、電流指令部111から電流指令値Idが出力されると、前回の電流指令値Idは遅延器211にて保持され、前々回の電流指令値Idは遅延器212にて保持され、3回前の電流指令値Idは遅延器213にて保持される。
そして、前々回の電流指令値Idと3回前の電流指令値Idとは加算器215にて加算された後、加算器216に出力されるとともに、前回の電流指令値Idは乗算器214にて2倍された後、加算器216に出力される。そして、加算器216において、前々回の電流指令値Idと3回前の電流指令値Idとの加算結果に前回の電流指令値Idを2倍した値が加算された後、乗算器217にて1/4倍される。
そして、遅延検出信号SLが切り替え器218に入力されると、乗算器217から出力された値が切り替え器218にて選択され、今回の電流指令値Id´として出力される。
一方、遅延検出信号SLが切り替え器218に入力されない場合、電流指令部111から出力された電流指令値Idが切り替え器218にて選択され、今回の電流指令値Id´として出力される。
なお、上述した実施形態では、電流指令部111の後段に補完演算部141を設け、図2の故障診断処理22cに遅延が発生した場合、今回の電流指令値Idとして過去の電流指令値Idを用いる方法について説明したが、電流指令部111の前段に補完演算部を設け、図2の故障診断処理22cに遅延が発生した場合、過去のトルク指令値Tdを今回のトルク指令値Tdとして用いるようにしてもよい。
本発明の第1実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示すブロック図である。 図1のコントロールユニット12のハードウェア的な概略構成を示すブロック図である。 図1のコントロールユニット12の機能的な概略構成を示すブロック図である。 図1の電動パワーステアリング装置における処理シーケンスを示す図である。 図1の電動パワーステアリング装置のRAM診断方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る電動パワーステアリング装置に適用されるコントロールユニットの機能的な概略構成を示すブロック図である。 図6の補完演算部141の機能的な概略構成の一例を示すブロック図である。 図6の補完演算部141の機能的な概略構成のその他の例を示すブロック図である。
符号の説明
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 減速ギア
4A、4B ユニバーサルジョイント
5 ピニオンラック機構
6 タイロッド
7 トルクセンサ
8 電動モータ
9 車速センサ
10 イグニションキー
11 バッテリ
12 コントロールユニット
12a トルク制御部
12b、52b 電流制御部
12c 故障診断手段
12d 優先度設定手段
12e トルク補償部
21、47 マイクロコントロールユニット
22 CPU
22a トルク指令生成処理
22b 電流制御処理
22c 故障診断処理
22d 優先度設定処理
23 ROM
24 RAM
25 通信インターフェース
26 A/D変換器
27 PWM制御部
28 EEPROM
29 比較判定部
30 反転部
31a〜31c レジスタ
32 バス
41 電源リレー
42 モータ駆動回路
43 電流検出回路
45 温度センサ
46 位置センサ
101 アシスト量演算部
102 トルク微分器
103 位相補償部
111 電流指令部
121 モータ角速度推定部
122 モータ角加速度推定部
123 ヨーレート収れん性制御部
124 モータ慣性補償部
125 SAT推定部
126、131 減算器
127、128、215、216 加算器
132 電流制御器
133 デューティ演算器
134 インバータ
135 電流センサ
141、141a、141b 補完演算部
201、211〜213 遅延器
202、218 切り替え器
214、217 乗算器

Claims (5)

  1. 操舵力を補助する電動モータと、
    操舵トルクおよび車速に基づいてトルク指令値を演算するトルク制御部と、
    前記トルク指令値に対応した電流指令値に近づくように前記電動モータに流れる電流を制御する電流制御部と、
    少なくとも前記トルク制御部および前記電流制御部の故障診断処理を実行する故障診断手段と、
    前記電流制御部にて実行される電流制御処理の優先度よりも高くなるように、前記故障診断手段にて実行される故障診断処理の優先度を設定する優先度設定手段とを備え
    前記優先度設定手段は、
    前記電流制御部にて実行される電流制御処理の優先度よりも高くなるように、前記故障診断手段にて実行される故障診断処理の優先度を設定した上で、前記トルク制御部にて実行されるトルク指令値演算処理の優先度よりも高くなるように、前記電流制御部にて実行される電流制御処理の優先度を設定すること
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記優先度設定手段は、前記故障診断処理を割り込み禁止処理とすることを特徴とする請求項に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記故障診断処理は、前記トルク指令値の演算および前記電流制御に使用されるマイクロコントロールユニットの故障診断であることを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記故障診断処理は、前記トルク指令値の演算および前記電流制御に使用されるメモリの書き込み動作および読み出し動作に異常がないかどうかを診断することを特徴とする請求項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記故障診断処理に遅延が発生した場合、過去のトルク指令値または電流指令値を今回のトルク指令値または電流指令値として前記電流制御部に入力する補完演算部を備えることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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