JP5151480B2 - ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法およびポリウレタンの製造方法 - Google Patents

ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法およびポリウレタンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水酸基を有する開始剤に環状エステル化合物とアルキレンオキシドとを共重合して得られる分子量分布の狭いポリエステルエーテルポリオールおよび/またはポリエステルエーテルモノオール(以下、簡単のために、本明細書においては、まとめて「ポリエステルエーテルポリ(モノ)オール」とも記す。)の製造方法およびポリウレタンの製造方法に関する。
ポリエーテルポリオールなどのポリオール化合物は一般に、活性水素原子を有する開始剤にエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドなどから選択されるアルキレンオキシドを開環付加重合させて製造されている。このようなポリエーテルポリオールなどのポリオール化合物は、ポリウレタンエラストマー、弾性繊維、接着剤、およびシーラント等のポリウレタン製品、ならびに機能性油剤などの原料として用いられている。ポリエーテルポリオールを原料として用いた機能性油剤やポリウレタン製品の物理特性や機械物性は、ポリエーテルポリオールの特性、例えば、分子間力、結晶性、親水性、耐溶剤性、耐熱性、および耐候性などに左右されることから、ポリエーテルポリオールを変性して、その特性を調節するという手法が用いられている。そのような手法としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、またはポリオキシテトラメチレングリコールを開始剤として用い、この開始剤にアルキレンオキシドをブロック状に開環付加重合させることにより、ポリエステルエーテルポリオール、ポリカーボネートエーテルポリオール、またはポリエーテルポリオールを得る方法がある。また、ポリエーテル主鎖中にエステル結合またはカーボネート結合をランダムに含むか、またはポリエステル鎖またはポリカーボネート鎖をブロックとして含むポリエステルエーテルポリオールまたはポリカーボネートエーテルポリオールを製造する方法も提案されている。
これらはポリウレタン製品の原料として用いることができる。
主鎖中にエステル結合を有するポリエステルエーテルポリオールの製造方法としては、スズ系触媒を用いて開始剤ポリオールに環状エステル(ラクトン)化合物を開環付加重合させ、分子量分布の狭いブロック共重合体を得る方法(例えば、特許文献1参照)、およびアルカリ金属化合物触媒を用いてアルキレンオキシドと環状エステル化合物を開環付加重合させてランダム共重合体を得る方法が報告されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、上記スズ系触媒を用いて開始剤ポリオールに環状エステル化合物を開環付加重合して得られるブロック共重合体とポリイソシアネートとを反応させて得られたプレポリマーに、更に鎖伸長剤および/または硬化剤を反応させて得られるポリウレタンエラストマーは、引張り強度が低く、しかも耐熱性が高くない。また、上記アルカリ金属化合物触媒を用いて、アルキレンオキシドと環状エステル化合物とをランダム共重合させて得られる重合体は、粘度が高く、しかも重合体からのアルカリ金属化合物触媒の除去が困難であるために、残存する触媒によってエステル結合が加水分解しやすいという問題が生じる場合がある。
また、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、およびトリエチレングリコールジメチルエーテルなどのグライム類を有機配位子として含む複合金属シアン化物錯体触媒存在下で、ε−カプロラクトンのホモポリマーや、ε−カプロラクトンとプロピレンオキシドとのランダム共重合体およびブロック共重合体が得られることも報告されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、ここで用いられている複合金属シアン化物錯体触媒は、環状エステル化合物の開環重合に対する活性が高くないため、環状エステル化合物を開環付加重合させるためには多量の触媒の使用が不可欠である。そのため、得られた共重合体から触媒を除去する工程が必要となる。さらに、この方法ではTHFなどの重合溶媒を使用することにより、得られる共重合体の分子量分布を狭くしているために、最終生成物から重合溶媒を除去する工程も必須である。しかも反応を低温下で行うために、環状エステルの開環重合速度も遅く、生産性が低いという問題もある。
特開平10−072516号公報(米国特許6008312、6103852号明細書) 特表2004−515586号公報(米国公開特許2004−68091号) 米国特許第5032671号明細書
本発明は、上記課題に鑑み、環状エステル化合物とアルキレンオキシドを開環付加共重合させ、分子量分布が狭く、かつ未反応の環状エステル化合物の含有量が極めて少ないかまたは実質的に未反応の環状エステルを含まないポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法は、tert−ブチルアルコールを有機配位子の少なくとも一部として有する複合金属シアン化物錯体触媒の存在下で、1〜12個の水酸基を有しかつ数平均分子量(Mn)が18〜20000である1種以上の開始剤に対して、1種以上の炭素数3〜9の環状エステル化合物と、1種以上の炭素数2〜20のアルキレンオキシドとを、115〜180℃の反応温度で共重合させることにより、分子量分布(Mw/Mn)が1.02〜1.4であるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを得ることを特徴とするものである。
さらに上記製造方法においては、共重合に用いる環状エステル化合物とアルキレンオキシドの合計質量に対し、環状エステル化合物の質量が5〜90%の範囲にあることが好ましい。
さらに上記各製造方法においては、環状エステル化合物とアルキレンオキシドとの共重合を、ランダム共重合またはランダム/ブロック共重合とすることが好ましい。
さらに上記共重合は無溶媒下で行うことが好ましい。
さらに上記共重合においては、共重合によって得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オール中に含まれる複合金属シアン化物錯体触媒に由来する金属の合計量が1〜30ppmとなる量で複合金属シアン化物錯体触媒を用いることが好ましい。
本発明の上記各製造方法で用いる複合金属シアン化物錯体触媒は、tert−ブチルアルコール単独、または、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、iso−ペンチルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、およびエチレングリコール−モノ−tert−ブチルエーテルからなる群から選ばれる1種以上とtert−ブチルアルコールとの組み合わせを有機配位子として含むものであることが好ましい。
また、本発明は、上記各製造方法により得られるポリエステルエーテルモノオールおよび/またはポリエステルエーテルポリオールをポリイソシアネートと反応させる、ポリウレタンの製造方法である。
本発明者らは、tert−ブチルアルコールを有機配位子の少なくとも一部として有する複合金属シアン化物錯体触媒を用い、かつ重合反応温度を115℃以上にすることによって、上記開始剤に対する、1種以上の炭素数3〜9の環状エステル化合物と、1種以上の炭素数2〜20のアルキレンオキシドとの共重合反応をスムーズに進行させることができ、しかも、得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布(Mw/Mn)を1.02〜1.4と狭くできることを見いだし、本発明を完成させた。
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法を用いることにより、分子量分布が狭く、かつ未反応の環状エステル化合物の含有量が極めて少ないかまたは実質的に未反応の環状エステルを含まないポリエステルエーテルポリ(モノ)オールが製造できる。本発明の方法を用いて製造されるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、酸化されやすい末端不飽和結合を有するポリエーテルモノオール成分の含有量が少ない。さらにこのポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは分子量分布が狭く、同じ数平均分子量を有する分子量分布がより広いポリエステルエーテルポリ(モノ)オールと比較した場合に、より低い粘度を有する。本発明により得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、ポリウレタンエラストマー、および潤滑油などの原料として用いるのに適している。
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法は、上述のとおり、特定の複合金属シアン化物錯体を重合触媒として用いて、特定の水酸基含有開始剤に環状エステル化合物とアルキレンオキシドを115〜180℃の温度で共重合反応させるというものである。以下に、本発明の製造方法に用いる各種原料及び重合反応条件を説明する。なお、本明細書中に示す水酸基含有開始剤および実施例で製造されたポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)は、分子量測定用の標準試料として市販されている様々な重合度の単分散ポリスチレン重合体をリファレンスとして用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求めた、いわゆるポリスチレン換算分子量である。また、開始剤が低分子アルコールなど、同じ分子量の分子のみから構成されている場合は、化学式から求められる分子量を数平均分子量(Mn)とする。
(複合金属シアン化物錯体触媒)
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法においては、環状エステル化合物とアルキレンオキシドの共重合(開環重合)反応のための触媒として、tert−ブチルアルコールを有機配位子の少なくとも一部として有する複合金属シアン化物錯体触媒(以下、単に「DMC(double metal cyanide)触媒」とも記す。)を用いる。
本発明に用いる上記DMC触媒は、代表的には下記式1で表される。
[M (CN)e(M )h(HO)i(R)・・・式1
式1中、Mは、Zn(II)、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Ni(II)、Mo(IV)、Mo(VI)、Al(III)、V(V)、Sr(II)、W(IV)、W(VI)、Mn(II)、Cr(III)、Cu(II)、Sn(II)、およびPb(II)から選ばれる金属原子であり、Zn(II)またはFe(II)であることが好ましい。なお金属の原子記号に続くかっこ内のローマ数字は原子価を表し、以下同様である。Mは、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、およびV(V)から選ばれる金属原子であり、Co(III)またはFe(III)であることが好ましい。Xはハロゲン原子である。Rは、tert−ブチルアルコール単独であるか、または、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、iso−ペンチルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、およびエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルからなる群から選択される1種以上の化合物とtert−ブチルアルコールとの組み合わせである有機配位子を表す。a、b、c、d、e、f、g、h、iは、金属原子の原子価や有機配位子の配位数などにより変わる正の数である。本発明において特に好ましい有機配位子は、tert−ブチルアルコール単独か、もしくはtert−ブチルアルコールとエチレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルの組み合わせであり、この有機配位子を有するDMC触媒は、上記特定の水酸基含有開始剤に対する環状エステルとアルキレンオキシドとの共重合反応に特に高い重合活性を示し、しかも重合によって得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布を狭くできる。
本発明に用いるDMC触媒の製造方法は任意の方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、(i)ハロゲン化金属塩と、シアノメタレート酸および/またはアルカリ金属シアノメタレートとを水溶液中で反応させる、そして得られる反応生成物に有機配位子を配位させ、ついで、生成した固体成分を分離する、分離した固体成分をさらに有機配位子水溶液で洗浄する方法、または(ii)有機配位子水溶液中でハロゲン化金属塩と、シアノメタレート酸および/またはアルカリ金属シアノメタレートとを反応させる、得られる反応生成物(固体成分)を分離し、その分離した固体成分をさらに有機配位子水溶液で洗浄する方法、が挙げられる。さらに上記方法によって得られるケーキ(固体成分)をろ過分離し、さらに乾燥させる方法を挙げることができる。
DMC触媒を製造する場合に用いる上記アルカリ金属シアノメタレートおよびシアノメタレート酸を構成する金属は、Fe(II)、Fe(III)、Co(II)、Co(III)、Cr(II)、Cr(III)、Mn(II)、Mn(III)、Ni(II)、V(IV)、およびV(V)から選ばれる1種以上の金属であることが好ましく、Co(III)またはFe(III)であることがさらに好ましく、Co(III)であることが特に好ましい。本発明のDMC触媒の製造原料として用いるシアノメタレート酸およびアルカリ金属シアノメタレートとしては、H[Co(CN)]、Na[Co(CN)]、およびK[Co(CN)]が好ましく、Na[Co(CN)]、およびK[Co(CN)]が最も好ましい。
また、DMC触媒を製造する場合に用いる上記ハロゲン化金属塩を構成する金属は、Zn(II)、Co(II)、又はFe(II)が好ましく、ハロゲン化金属塩としては、塩化亜鉛、臭化亜鉛、又はヨウ化亜鉛が好ましい。
さらに、上記DMC触媒の製造方法において、ケーキをろ過分離する前の段階で、有機配位子水溶液に固体成分を分散させた液にポリエーテルポリオールおよび/またはポリエーテルモノオールを混合し、得られた混合液から水及び過剰な有機配位子を留去することによって、DMC触媒がポリエーテルポリオールおよび/またはポリエーテルモノオール中に分散したスラリー状のDMC触媒混合物(以下、スラリー状DMC触媒とも記す。)を調製することもできる。
上記スラリー状DMC触媒を調製するために用いるポリエーテルポリオールおよびポリエーテルモノオールは、アニオン重合触媒やカチオン重合触媒を用い、モノアルコールおよび多価アルコールからなる群から選ばれる1種以上の開始剤にアルキレンオキシドを開環付加重合させて製造することができる。この目的に用いるポリエーテルモノオールやポリエーテルポリオールは、水酸基数が1〜8であり、数平均分子量が300〜5000のものが、DMC触媒の重合活性が高く、かつスラリー状DMC触媒の粘度も高くならずに取り扱いやすいことから好ましい。
環状エステル化合物とアルキレンオキシドの共重合に用いるDMC触媒の量は、できるだけ少量であることが好ましい。重合反応に用いるDMC触媒の量が少ないほど、得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールに残存するDMC触媒およびDMC触媒に由来する金属化合物を少なくできる。それによって、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールとポリイソシアネートとの反応速度や、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを原料に用いて製造されたポリウレタン製品および機能性油剤などの物性に及ぼす残存DMC触媒の影響を小さくすることができる。通常は、開始剤に環状エステルおよびアルキレンオキシドを共重合させた後に、得られたポリエステルエーテルポリ(モノ)オールからDMC触媒を除去する操作を行う。しかし、上記のようにポリエステルエーテルポリ(モノ)オールに残存するDMC触媒の量が少なく、その後のポリイソシアネートとの反応や最終製品の特性に悪影響を及ぼさない場合は、DMC触媒を除去することなくポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを用いて次の工程へ進むことができ、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの生産効率を高めることができる。
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法においては、得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オール中に含まれるDMC触媒に由来する金属、例えばZnやCoなど、の合計量が重合終了時の重合体中に、1〜30ppm、好ましくは10ppm以下となる量のDMC触媒を用いて開始剤への環状エステルおよびアルキレンオキシドの共重合反応を行うことが好ましい。重合体中に含まれるDMC触媒由来の金属の合計量を30ppm以下にすることにより、重合で得られたポリエステルエーテルポリ(モノ)オールからの残存触媒の除去工程を不要としやすくなる。
用途に応じてポリエステルエーテルポリ(モノ)オールからのDMC触媒の除去処理および/またはDMC触媒の失活処理を行うこともできる。その方法としては、たとえば、合成珪酸塩(マグネシウムシリケート、アルミニウムシリケートなど)、イオン交換樹脂、および活性白土などから選択される吸着剤を用いた吸着法や、アミン、水酸化アルカリ金属、有機酸、または鉱酸による中和法、中和法と吸着法を併用する方法などを用いることができる。
(開始剤)
本発明では、開始剤として、1〜12個の水酸基を有しかつ数平均分子量(Mn)が、18〜20000である化合物を使用することが好ましい。具体的な化合物としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、2−エチルヘキサノール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、などの1価アルコール類;水;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールなどの2価アルコール類;グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコール類;グルコース、ソルビトール、デキストロース、フラクトース、蔗糖、メチルグルコシドなどの糖類またはその誘導体;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ノボラック、レゾール、レゾルシンなどのフェノール化合物、などが挙げられる。これらの開始剤は1種のみ用いることも、2種以上を併用することもできる。
本発明で用いることのできる開始剤には、ポリオキシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリエチレングリコールなどのポリエーテルポリオール;ポリカーボネートポリオール;ポリエステルポリオール;およびポリオキシテトラメチレングリコール、などから選択される重合体状の化合物も含まれる。これらの化合物は数平均分子量(Mn)が300〜20000であり、1分子当たりの水酸基数が1〜12個であることが好ましい。また、この場合特に水酸基当りの数平均分子量(Mn)が300〜5000のものを使用することが好ましく、300〜2500のものを使用することがより好ましいポリエーテルポリオールとしては、適切な開始剤(上記に例示したもの)にアルキレンオキシドを公知の方法で開環付加重合させて得られるものが挙げられる。
本発明で用いる開始剤の数平均分子量(Mn)は、18〜20000であり、好ましくは300〜10000である。特に、数平均分子量(Mn)が300以上の開始剤、さらには重合体状の化合物を用いることにより、DMC触媒存在下における環状エステル化合物およびアルキレンオキシドの開環重合反応が開始するまでの時間を短くできるので好ましい。この場合、特に好ましくは、600〜5000である。
一方、数平均分子量(Mn)が20000以下の開始剤を用いることにより、開始剤の粘度が高すぎることなく、開始剤に環状エステル化合物およびアルキレンオキシドを均一に共重合することができる。
開始剤の好ましい水酸基数は1〜12であり、1〜8がさらに好ましく、1〜6が最も好ましい。水酸基数が12以下の開始剤を用いることにより、得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布を狭くすることがより容易になる。開始剤として2種以上の化合物の混合物を用いる場合は、その1分子当たりの平均水酸基数が1〜12であることが好ましく、1〜8であることがさらに好ましく、1〜6であることが最も好ましい。なお、本発明で製造されるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの水酸基数は使用する開始剤の水酸基数をいう。
開始剤としてポリエーテルポリ(モノ)オールを用いる場合、その分子量分布(Mw/Mn)は好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.0〜1.0であるのが好適である。最終生成物であるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの全質量に占める開始剤部分の割合は、5〜80質量%であるのが一般的である。特に、開始剤部分の質量がポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの質量の50%以上を占めるように重合反応を行う場合には、開始剤として分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下のポリエーテルポリ(モノ)オールを用いることによって、最終生成物であるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布(Mw/Mn)を1.4以下にすることが容易になる。それにより、得られたポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの粘度を低くすることができ、機械の潤滑油原料として、またウレタンエラストマーの原料として用いるために好ましい粘度にできる。
(環状エステル化合物)
本発明において用いる環状エステル化合物は、炭素数3〜9の環状エステル化合物、いわゆるラクトン、である。具体的な環状エステル化合物としては、例えば、β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、ε-カプロラクトン、メチル-ε-カプロラクトン、α-メチル-β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラクトン、メトキシ-ε-カプロラクトン、およびエトキシ-ε-カプロラクトンを挙げることができ、特にε-カプロラクトンが好ましい。これらの環状エステル化合物は1種類だけを用いることも、2種類以上を併用することもできる。なお、ブチロラクトンなどの5員環の環状エステル化合物は反応性が低いので、本発明の方法に用いる環状エステルとしてはあまり好ましくない。
(アルキレンオキシド)
本発明の製造方法で用いるアルキレンオキシドは、炭素数2〜20を有するアルキレンオキシドが好ましい。本発明に用いるアルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、スチレンオキシド、オキセタン、シクロペンタンオキシド、シクロヘキセンオキシド、炭素数5〜20のα−オレフィンオキシドなどを挙げることができ、これらから選ばれる1種または2種以上を用いることができる。本発明ではエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド、スチレンオキシド、およびオキセタンから選ばれる1種または2種以上を用いることが好ましい。また、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドを少量のテトラヒドロフランとともに用いて重合反応を行うこともできる。
(本発明の製造方法に用いることができる共重合の態様)
本発明では、上記開始剤およびDMC触媒の存在下、反応容器内に上記アルキレンオキシドの1種以上と、環状エステル化合物の1種以上とを同時に添加して重合を行い、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールのランダム共重合体を得ることができる(ランダム共重合)。また、アルキレンオキシドの1種以上と、環状エステル化合物の1種以上とを順次添加してポリエーテルエステルポリオールのブロック共重合体を得ることもできる(ブロック共重合)。さらには、環状エステル化合物およびアルキレンオキシドを添加順序及び添加量などを調節することより、分子内の一部に環状エステルに由来するポリエステル鎖部分および/またはポリオキシアルキレン鎖部分を導入して、ランダム共重合部位とブロック共重合部位が同一分子中に存在するポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを得ることができる(ランダム・ブロック共重合体)。本発明においてはランダム共重合、ランダム・ブロック共重合が好ましい。
本発明において、重合に用いる環状エステル化合物とアルキレンオキシドとの合計質量(重合モノマーの合計質量)に占める環状エステル化合物の割合は、5〜90質量%が好ましく、5〜70質量%が特に好ましい。重合させるモノマーの合計量に占める環状エステル化合物の割合を5質量%以上にすることにより、得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを用いて製造されるポリウレタン樹脂および潤滑油などの最終製品の耐熱性、潤滑性、および生分解性などの性質の少なくとも1つを高めることができ、一方環状エステル化合物の割合を90質量%以下にすることにより、得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布(Mw/Mn)を1.4以下にすることができる。
(重合方法及び重合条件)
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、上記開始剤およびDMC触媒の存在下に、環状エステル化合物およびアルキレンオキシドを共重合反応させる。一般に、耐圧反応容器を用い、容器中に開始剤とDMC触媒を入れ、所定の反応温度に加熱した後、環状エステル化合物とアルキレンオキシドを同時に、または順次に、あるいは両者を組み合わせて反応容器内に導入し、加熱撹拌下で共重合反応させる。環状エステル化合物とアルキレンオキシドの反応容器内への添加(導入)は、連続して行うことも、所定量を順次添加(導入)することもできる。
環状エステル化合物とアルキレンオキシドの反応容器内への添加(導入)方法としては、反応混合物液相部への直接添加(導入)もしくは反応容器内気相への添加(導入)、または両者の併用、をあげることができる。環状エステル化合物とアルキレンオキシドは個別に、または、混合物として反応容器内に添加(導入)することができる。
本発明における重合反応温度は、115〜180℃の範囲である。120〜180℃が好ましく、125〜180℃がより好ましく、125〜160℃の範囲がさらに好ましい。重合温度を115℃以上にすることにより、アルキレンオキシドとともに環状エステル化合物を充分速い速度で反応させることができ、それにより最終生成物であるポリエステルエーテルポリ(モノ)オール中に含まれる未反応の環状エステル化合物の量を低くでき、しかも目的としたモノマー組成を有するポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを得ることができる。一方、重合温度を180℃以下にすることにより、DMC触媒の活性を高く保つことができ、未反応のアルキレンオキシドや環状エステル化合物の発生を防止でき、しかもポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布を狭くすることができる。
本発明における重合反応においては、重合反応に悪影響を及ぼさない溶媒を用いることができる。しかし、溶媒の使用は任意であり、本発明では、反応溶媒を用いないことが好ましい。反応溶媒を用いないことにより、最終生成物であるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールからの溶媒除去工程も不要となり生産性を高めることができる。
本発明の共重合反応においては、反応混合物の撹拌条件に制約はないが、反応混合物の良好な撹拌条件下で重合反応を行うことが好ましい。反応容器内を均一に混合できること、対応できる粘度範囲が広いこと、および気液界面から液相へのガス吸収性能が高いことから、大型翼が好ましい。具体的な好ましい撹拌翼としては、神鋼パンテック株式会社製フルゾーン(登録商標)翼、住友重機械工業株式会社製マックスブレンド(登録商標)翼などを挙げることができる。
一般的な撹拌翼を使用する撹拌法を用いる場合は、反応液に反応器の気相部のガスが多量に取り込まれて撹拌効率が低下することがない範囲で撹拌翼の回転速度をできるだけ速くすることが好ましい。また、本重合反応においては、得られる重合体の分子量分布を狭くできることから、反応容器内への環状エステル化合物とアルキレンオキシドの供給速度はできるだけ遅くすることが好ましいが、一方その場合は生産効率が低下するため、これらを比較衡量して反応器への環状エステル化合物とアルキレンオキシドの供給速度を定めることが好ましい。
具体的な環状エステル化合物およびアルキレンオキシドの反応器への供給速度としては、最終生成物として予定しているポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの全質量に対して0.01〜70質量%/hrの範囲の速度が好ましい。なお、環状エステル化合物とアルキレンオキシドの供給速度は同一でも、異なっていてもよい。また、重合反応途中で、環状エステル化合物および/またはアルキレンオキシドの反応容器への供給速度を変えることも本発明の範囲内である。
本発明における重合反応はバッチ法で行うことも、また、連続法で行うこともできる。
本発明の製造方法によって製造されるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布(Mw/Mn)は、1.02〜1.4が好ましい。
さらに、本発明の製造方法によって得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの数平均分子量(Mn)は200〜100000にすることが好ましく、500〜20000にすることが特に好ましい。本発明の共重合体の数平均分子量(Mn)を200以上にすることによって、重合体に占める環状エステル化合物由来の重合単位数を多くでき、それによって耐熱性および潤滑性などの特性の少なくとも1つを向上できる。また、数平均分子量(Mn)を100000以下にすることによって、ポリウレタン樹脂および潤滑油などの原料として高すぎることのない適度な粘度にすることができ、分子量分布(Mw/Mn)を1.4以下にすることが容易となる。
また、本発明の製造方法によって製造されるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの水酸基当りの数平均分子量(Mn)は、200〜50000のものが好ましく、500〜10000のものがより好ましい。
ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの分子量分布(Mw/Mn)を1.02〜1.4にすることは、上述したtert‐ブタノールを少なくとも有機配位子の一部として有するDMC触媒を上記共重合反応触媒として用いること、ならびに環状エステル化合物およびアルキレンオキシドの供給速度、重合反応温度の調節、および撹拌条件を適切に選択することにより、きわめて容易に行うことができる。また、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの数平均分子量(Mn)を上記好ましい範囲に調節することは、用いる開始剤のモル数に対して、共重合させる環状エステル化合物およびアルキレンオキシドのモル数を調節することにより行うことができる。
従来公知のエステル化反応またはエステル交換反応によっては合成が困難だったポリエステルエーテルモノオールや3個以上の水酸基を有するポリエステルエーテルポリオールであっても、本発明の共重合反応を用いることにより容易に合成することができる。
(添加剤)
本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールには、長期間の貯蔵時における劣化を防止するために、ヒンダードフェノール系やヒンダードアミン系の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール系非鉄防食剤、トリアゾール系やベンゾフェノン系紫外線吸収剤、およびホウ素化合物系還元剤などから選択される添加剤を添加することができる。
その他に、本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールには、pH調整のために、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ピロリン酸、塩酸、硫酸、亜硫酸などの鉱酸;ギ酸、シュウ酸、コハク酸、酢酸、マレイン酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸などの有機酸;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどのアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどのアルカリ金属炭酸塩又はアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素セシウムなどの、アルカリ金属の炭酸水素塩またはアルカリ土類金属炭酸水素塩;リン酸二リチウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸一水素リチウム、リン酸一水素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、酸性ピロリン酸ナトリウムなどのリン酸塩;硫酸水素リチウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウムなどの硫酸水素塩;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族アミン類;トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミンなどの芳香族アミン類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミンなどの有機アルカリ性化合物類から選択される化合物を添加することができる。
本発明の方法により、環状エステル化合物とアルキレンオキシドがランダムに共重合した共重合鎖を有するポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを容易に製造できる。このポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、未反応の環状エステル化合物の含有量が極めて少ないか実質的に未反応の環状エステル化合物を含まない。また、使用する触媒の量も極めて少ないため、精製が不要か、または容易に精製できるので、本発明の製造方法は非常に有用である。
また、用いるアルキレンオキシドや環状エステル化合物の種類や使用割合などを変えることで、ランダム共重合鎖やランダム/ブロック共重合鎖を有する様々な構造のポリエステルエーテル(モノ)オールを製造できる。したがって、得られるポリエステルエーテル(モノ)オールの構造設計の自由度が高い点で、本発明の製造方法は非常に有用である。
本発明の製造方法を用いて得られるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは分子量分布が狭く、低粘度であるので、取り扱い性に優れる。また、このポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、ポリイソシアネート化合物および任意に鎖延長剤と反応させて各種ウレタン製品とすることができる。さらに、本発明によるポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、グリース用基油、コンプレッサー油、圧延油、ギヤー油、金属加工油、トラクションドライブ油、エンジン油、および掘削油などの機能性油剤;界面活性剤;およびポリマー微粒子を含むポリマー分散ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールのための原料などとしても使用できる。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されない。
〔測定方法〕
実施例中、粘度は、E型粘度計VISCONIC EHD型(トキメック社製)を使用し、No.1ローターを用いて測定した値である。ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールやポリエーテルポリ(モノ)オールなどの重合体の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は、分子量既知の標準ポリスチレン試料を用いて作成した検量線を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを測定することによって得られたポリスチレン換算分子量である。また、ポリエステルエーテルポリ(モノ)オールに含まれる触媒由来の金属量は、以下のように測定した:触媒を含むポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの所定量を三角フラスコに採取し、イオン交換水100mL、濃塩酸と濃硝酸をそれぞれ20mL加え、さらに沸石を入れて3時間煮沸した。さらに、三角フラスコに塩酸を10mL加え2時間煮沸後、No.5Aのろ紙でろ過し、イオン水にて適宜希釈後、ICP発光分析法により分析した。
(複合金属シアン化物錯体触媒の製造例1)
500mLのフラスコ中に塩化亜鉛10.2gとイオン交換水10gからなる塩化亜鉛水溶液を調製する。次に、カリウムヘキサシアノコバルテート(K[Co(CN)])4.2gとイオン交換水75gからなる水溶液を40℃に保温しつつ、毎分300回転で撹拌しながら、前記塩化亜鉛水溶液を30分間かけて滴下して加えた。滴下終了後、さらに30分撹拌した後、tert−ブチルアルコール(以下、TBAと記す。)80g、イオン交換水80gおよびジプロピレングリコールにプロピレンオキシド(以下、POと記す。)を付加重合して得られた数平均分子量(Mn)が1000のポリオール(以下、ポリオールXと記す。)0.6gの混合物を添加し、40℃で30分、さらに60℃で60分間撹拌後、直径125mmの円形ろ板と微粒子用の定量ろ紙(ADVANTEC社製、No.5C)を用い、0.25MPaの加圧下でろ過を行い、50分ほどで固体を分離した。
次いで、この複合金属シアン化物錯体を含むケーキにTBA36gおよびイオン交換水84gの混合物を添加してから30分撹拌後、15分間加圧ろ過を行った。この結果得られた複合金属シアン化物錯体を含むケーキに、さらにTBA108gおよびイオン交換水12gの混合物を添加して30分撹拌し、複合金属シアン化物錯体(亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体)を含むTBAのスラリーを得た。
このスラリーにポリオールXを100g添加混合した後、80℃で3時間、更に115℃で4時間減圧乾燥し、TBAを有機配位子として有する複合金属シアン化物錯体触媒(スラリー触媒A)を得た。スラリー触媒A中の複合金属シアン化物錯体の濃度は4.10質量%であった。
(複合金属シアン化物錯体触媒の製造例2)
上記複合金属シアン化物錯体触媒の製造例1において、スラリー触媒Aの製造に用いたTBAをエチレングリコールジメチルエーテル(以下、グライムという。)に代えたほかは、上記製造例1に記載した方法と同様の方法を用いて、複合金属シアン化物錯体を固形分として4.6%含むスラリー触媒Bを得た。
(ポリエステルエーテルポリオールの合成)
(実施例1)「ε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造例」 アンカー翼1組と、45°傾斜2枚羽根のパドル翼2組を取り付けた撹拌機付きステンレス鋼製の耐圧反応器(容量10L)内に、開始剤として1000gのポリオキシプロピレンジオール(Mw/Mn=1.10、Mn=1390)と、2440mg(重合終了時の重合体中の金属量として10.2ppm)の上記スラリー触媒Aを投入した。反応器内を窒素置換後、140℃に昇温し、撹拌下、50gのプロピレンオキシドを反応器内に供給して反応させて(モノマーのプレ供給)、触媒を活性化させた。反応器内の圧力が低下し、触媒が活性化したことを確認した後、撹拌下、500gのプロピレンオキシドと500gのε−カプロラクトンをいずれも約80g/hrの速度で反応器内に供給した。6時間20分かけてプロピレンオキシドとε−カプロラクトンの供給を終了し、さらに1時間撹拌を続けた。その間、反応器の内温を140℃、撹拌速度を毎分500回転に保ち重合反応を進行させた。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.11であり、Mnは2950であった。得られたポリエステルエーテルジオールの外観は常温で微白濁液状であり、25℃における粘度は810mPa・sであった。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このジオールは、ε−カプロラクトンおよびプロピレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。
(実施例2、19)「ε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造例」
表1に示す開始剤、触媒、条件を用い、実施例1と同様に行い、ポリオールを得た。いずれにおいても、プロピレンオキシドの総量のうち、最初に50gのみ反応器内に供給し(モノマーのプレ供給)、触媒を活性化させた後、残りのプロピレンオキシドとε−カプロラクトンを供給した。また、モノマー供給速度は実施例1と同じにした。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、これらのポリオールが、ε−カプロラクトンおよびプロピレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(実施例3)「ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造例」
実施例1で用いた開始剤と同じポリオキシプロピレンジオール1000gに対し、上記スラリー触媒Aを2440mg(重合終了時の重合体中の金属量として10.5ppm)投入した。反応器を窒素置換後、125℃に昇温した。撹拌下、500gのエチレンオキシドと500gのε−カプロラクトンをいずれも約80g/hrの速度で反応器内に供給した(この例ではモノマーのプレ供給を行わなかった)。6時間20分かけてエチレンオキシドとε−カプロラクトンの供給を終了し、さらに1時間撹拌を続け、ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体を得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このジオールがε−カプロラクトンおよびエチレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(実施例4〜9)「ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
表1に示す開始剤、触媒、条件を用い、実施例3と同様に行い、ポリオールを得た。1H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、これらのポリオールがε−カプロラクトンおよびエチレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
実施例6では、ポリオキシテトラメチレングリコール(Mw/Mn=1.95、Mn=1410、BASF社製、外観:白色固体、融点:36℃)(表中、「PTMG」)を開始剤として用いた。
実施例7では、ポリエチレングリコール(Mw/Mn=1.10、Mn=1000)(表中、「PEG」)を開始剤として用いた。
実施例8では、ポリオキシプロピレントリオール(Mw/Mn=1.04、Mn=1340)を開始剤として用いた。
(実施例10〜11)「δ−バレロラクトンまたはβ―プロピオラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
ε−カプロラクトンの代わりに、δ−バレロラクトン(実施例10)またはβ―プロピオラクトン(実施例11)を用いる以外は、実施例3と同様に行い、ポリオールを得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、これらのポリオールがδ−バレロラクトン(実施例10)またはβ―プロピオラクトン(実施例11)およびエチレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。
(実施例12〜13)「ε−カプロラクトンと1,2−ブチレンオキシドまたはスチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
プロピレンオキシドの代わりに1,2−ブチレンオキシド(実施例12)またはスチレンオキシド(実施例13)を用いる以外は、実施例1と同様に行い、ポリオールを得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、これらのポリオールがε−カプロラクトンおよび1,2−ブチレンオキシド(実施例12)またはスチレンオキシド(実施例13)のランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(実施例14)「ε−カプロラクトンとエチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
実施例1で用いた方法に準拠し、実施例1で用いた開始剤と同じポリオキシプロピレンジオール1000gを開始剤として用い、撹拌下、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドを約40g/hrならびにε−カプロラクトンを約80g/hrの添加速度でいずれも同時に反応器内に供給して140℃で重合反応を行った(この例ではモノマーのプレ供給を行わなかった)。最終的にはエチレンオキシド250g、プロピレンオキシド250g、およびε−カプロラクトン500gを重合し、ε−カプロラクトンとエチレンオキシドとプロピレンオキシドのランダム共重合体を得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このポリオールがε−カプロラクトン、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(実施例15)「ε−カプロラクトンとスチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロック・ランダム共重合体の製造方法」
反応器内に、開始剤としてポリエチレングリコール(Mw/Mn=1.10、Mn=1000)1000gと、スラリー触媒Aを2440mg(重合終了時の重合体中の金属量として10.2ppm)投入した。反応器内を窒素置換後、140℃に昇温し、撹拌下、50gのプロピレンオキシドを反応器内に供給して反応させた(モノマーのプレ供給)。反応器内の圧力が低下した後、さらに250gのプロピレンオキシドを約40g/hrの速度で反応器内に供給した。プロピレンオキシドの添加終了後、さらに140℃で1時間撹拌を続けた。次に250gのスチレンオキシドを約40g/hrの速度で、500gのε−カプロラクトンを約80g/1時間の速度で、いずれも同時に反応器内に供給し共重合反応を行った。スチレンオキシドおよびε−カプロラクトンの添加終了後、さらに140℃で1時間撹拌を続けた。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このジオールがプロピレンオキシドのブロック重合鎖、ならびにε−カプロラクトンおよびスチレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(実施例16)「ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
開始剤を500gのエチレングリコールモノn−ブチルエーテル(Mw/Mn=1.00、Mn=74)に変更したほかは、実施例3と同様に行い、モノオールを得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このモノオールがエチレンオキシドとε−カプロラクトンのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたモノオールの特性を表1に示す。
(実施例17)「ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
開始剤を1000gのソルビトールのプロピレンオキシド付加体(Mw/Mn=1.30、Mn=18500)に変更したほかは、実施例3と同様に行い、ポリオールを得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このポリオールがエチレンオキシドとε−カプロラクトンのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(実施例18)「ε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造例」
溶媒としてテトラヒドロフラン1000gをさらに用いたほかは実施例1と同様に行い、ポリオールを得た。H−NMRおよび13C−NMRの測定結果から、このポリオールがε−カプロラクトンおよびプロピレンオキシドのランダム共重合鎖を有することが確認された。得られたポリオールの特性を表1に示す。
(比較例1)「アルカリ触媒を用いたε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
実施例1で用いた開始剤と同じポリオキシプロピレンジオール1000gと50質量%水酸化カリウム水溶液12gを投入し、120℃で12時間減圧脱水してポリオキシプロピレンジオールの水酸基をアルコラート化した。次に反応器内を窒素置換後、140℃に昇温し、500gのプロピレンオキシドと500gのε−カプロラクトンをいずれも約80g/hrの速度で反応器内に供給した。6時間20分かけてプロピレンオキシドとε−カプロラクトンの供給を終了し、さらに1時間、140℃で撹拌を続けた後、100℃で30分間減圧脱気を行って、アルカリ触媒を含むポリエステルエーテルジオールを得た。
ここで得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.41であり、Mnは3320であった。また、このジオールの外観は黄色液体であり、粘度は25℃において4200mPa・sであった。
[精製]
上記のポリエステルエーテルジオール中に含まれる水酸化カリウムに対して1当量の酸性ピロリン酸ナトリウムを中和剤としてイオン交換水4gとともに添加したのち、70℃で1時間撹拌した。次にポリエステルエーテルジオールに対して、吸着剤として合成珪酸マグネシウム(協和化学工業社製、商品名キョーワードKW600)3質量%と抗酸化剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)500ppmを添加し、70℃で1時間撹拌した。次に120℃で4時間脱水した後、ろ過分離による精製操作を行った。この精製操作により得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.45であり、Mnは3080であった。また、このジオールの外観は黄色液体であり、粘度は25℃において2200mPa・sであった。また、水酸化カリウムが10900ppm残存していることが認められた。
[再精製]
上記の精製操作にもかかわらずで、上記ジオール中に水酸化カリウムが残存していることがわかったため、上記同様の精製操作を再度行った。この再精製後に得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.48であり、Mnは2980であった。また、外観は黄色液体であり、粘度は25℃において2200mPa・sであった。得られたジオール中に水酸化カリウムが9810ppm残存していることが認められた。このことから、アルカリ触媒を用いて環状エステル化合物とアルキレンオキシドを共重合させてポリエステルエーテルポリオールを製造した場合は、アルカリ触媒除去のために一般的に用いられる精製方法を用いても、得られるポリオール中に残るアルカリ触媒量が多く、精製を充分に行うことができないこと、および、分子量分布が広く、粘度の高いポリオールしか得られないことがわかった。
(比較例2)「スラリー触媒Bを用いたε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
実施例3のスラリー触媒Aをスラリー触媒B(2440mg、重合終了時の重合体中の金属量として19.6ppm)に代えたほかは実施例3と同様にして重合反応を行い、ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体を得た。しかしこの例では、反応器内に110gのエチレンオキシドおよび110gのε−カプロラクトンを供給した時点で反応器内の圧力が0.8MPaに達し、エチレンオキシドの開環付加重合が円滑に進行しないことがわかったため、モノマーの供給を停止して反応器内に残存するモノマーを減圧留去したところ、エチレンオキシド45g、ε−カプロラクトン105g、合計150gが回収された。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.22であり、Mnは1450、外観は常温で褐色液状であり、粘度は25℃で740mPa・sであった。
途中で重合反応が進行しなくなったため、目標の分子量まで至らなかった。
(比較例3)「スラリー触媒Bを用いたε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
スラリー触媒Bの使用量を9760mg(重合終了時の重合体中の金属量として49.7ppm)に増やし、上記比較例2と同様の方法で重合反応を行い、500gのエチレンオキシドと500gのε−カプロラクトンをいずれも約80g/hrの速度で反応器内に供給し、ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体を得た。ε−カプロラクトンとエチレンオキシドの供給終了後の脱気時にε−カプロラクトンが310g回収された。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.51であり、Mnは2370であった。このジオールの外観は常温で褐色液状であり、粘度は25℃で2700mPa・sであった。エチレンオキシドの開環付加反応は進行したが、ε−カプロラクトンの開環付加反応が進行しなくなったため、目標の分子量まで至らず、かつ目標とした量のε−カプロラクトン単位を含むジオールは得られなかった。
(比較例4)「スラリー触媒Bを用いたε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
実施例1で用いた開始剤と同じポリオキシプロピレンジオール1000gを開始剤として用い、スラリー触媒B9760mg(重合終了時の重合体中の金属量として47.7ppm)と、テトラヒドロフラン1000gを溶媒として加えて開始剤混合物とし、その混合物中にε−カプロラクトン500gとエチレンオキシド500gを添加したほかは、比較例3と同様にして重合反応を行い、ε−カプロラクトンとエチレンオキシドのランダム共重合体を得た。反応終了後にテトラヒドロフランを減圧留去したが、同時にε−カプロラクトン240gが回収された。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.48、Mnは2590であった。このジオールの外観は常温で褐色液状であり、粘度は25℃で2619mPa・sであった。テトラヒドロフラン溶媒を用いてもエチレンオキシドの開環付加反応は進行したが、ε−カプロラクトンの開環付加反応は途中から進行しなくなったため、得られたジオールは目標の分子量まで至らず、また目標とした量のε−カプロラクトン単位を含むジオールは得られなかった。
(比較例5)「スラリー触媒Aを用いたε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
反応器の内温を190℃に変更したほかは、実施例1と同様にして重合反応を行った。この場合、プロピレンオキシドの開環付加重合が円滑に進行せず、反応器内に290gのプロピレンオキシドと、290gのε−カプロラクトンを供給後に反応器内の圧力が0.8MPaに達したため、モノマーの供給を停止して反応器内に残存するモノマーを減圧留去したところ、プロピレンオキシド40g、ε−カプロラクトン90g、合計130gが回収された。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.55、Mnは2480であった。このジオールの外観は常温で褐色液状であり、粘度は25℃で880mPa・sであった。途中で重合反応が進行しなくなったため、ジオールは目標の分子量まで至らなかった。
(比較例6)「スラリー触媒Aを用いたε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
反応器の内温を110℃に変更したほかは、実施例1と同様にして重合反応を行った。ε−カプロラクトンとプロピレンオキシドの供給を終了してから所定の反応時間経過後の減圧脱気時に、180gのε−カプロラクトンが回収された。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.34であり、Mnは2740であった。このジオールの外観は常温で淡褐色液状であり、粘度は25℃で598mPa・sであった。この場合、エチレンオキシドの開環付加反応は進行したが、ε−カプロラクトンの開環付加反応は充分進行しなかったため、ジオールは目標の分子量まで至らず、また目標とした量のε−カプロラクトン単位を含む生成物は得られなかった。
(比較例7)「スラリー触媒Bを用いたε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体の製造方法」
スラリー触媒Aからスラリー触媒B43400mg(重合終了時の重合体中の金属量として182.2ppm)に変更し、またテトラヒドロフラン1000gを溶媒として加え、更に反応器の内温を90℃に変更したほかは、比較例6と同様にして重合反応を行い、ε−カプロラクトンとプロピレンオキシドのランダム共重合体を得た。この反応によって得られたポリエステルエーテルジオールのMw/Mnは1.68であり、Mnは2850であった。このジオールの外観は常温で褐色液状であり、粘度は25℃で1289mPa・sであった。テトラヒドロフラン溶媒を用いてもε−カプロラクトンとエチレンオキシドの共重合反応は進行したが、得られたジオールの分子量分布は広いものであった。
得られた結果を表1および表2にまとめて示した。
表1および2に示すように、本発明のDMC触媒を含むスラリー触媒Aを用い、かつ重合反応温度を115℃〜180℃とすることにより、水酸基含有開始剤に対する環状エステル化合物とアルキレンオキシドとの共重合をスムーズに進行させることができ、分子量分布の狭いポリエステルポリ(モノ)オールを製造することができる。
さらに、本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールの製造方法においては、用いる開始剤の数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)および1分子当たりの水酸基数、重合反応に用いるDMC触媒の種類及び量、開始剤に開環付加による共重合をさせる環状エステル化合物とアルキレンオキシドの種類、量および両者の比率、などを本発明の範囲内で好ましいものを選択することができる。さらに、共重合の反応温度、撹拌強度、および反応容器への環状エステル化合物やアルキレンオキシドの供給速度などを適宜調節することもできる。これらを調節することによって、上記実施例に示した以外にも所望する特性を有するポリエステルエーテルポリ(モノ)オールを製造することができる。
以下の表1および2中の略号の意味は下記のとおりである。
開始剤構造:
A:ポリオキシプロピレンジオール
B:ポリオキシプロピレントリオール
C:ソルビトールのプロピレンオキシド付加体
PEG:ポリエチレングリコール
PTMG:ポリオキシテトラメチレングリコール
BC:エチレングリコールモノn−ブチルエーテル
アルキレンオキシド:
PO:プロピレンオキシド
EO:エチレンオキシド
BO:1,2−ブチレンオキシド
SO:スチレンオキシド
Figure 0005151480
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Figure 0005151480
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本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、ポリイソシアネート化合物および任意に鎖延長剤と反応させて各種ウレタン製品として使用できる。さらに、本発明のポリエステルエーテルポリ(モノ)オールは、グリース用基油、コンプレッサー油、圧延油、ギヤー油、金属加工油、トラクションドライブ油、エンジン油、および掘削油などの機能性油剤;界面活性剤;およびポリマー微粒子を含むポリマー分散ポリエステルエーテルポリオールの原料などとしても使用できる。

なお、2005年8月17日に出願された日本特許出願2005−236504号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (8)

  1. tert−ブチルアルコールを有機配位子の少なくとも一部として有する複合金属シアン化物錯体触媒の存在下で、1〜12個の水酸基を有しかつ数平均分子量(Mn)が18〜20000である1種以上の開始剤に対して、1種以上の炭素数3〜9の環状エステル化合物と、1種以上の炭素数2〜20のアルキレンオキシドとを、115〜180℃の反応温度で共重合させることを特徴とする、分子量分布(Mw/Mn)が1.02〜1.4であるポリエステルエーテルポリオールおよび/またはポリエステルエーテルモノオールの製造方法。
  2. 前記共重合に用いる前記環状エステル化合物と前記アルキレンオキシドの合計質量に対し、前記環状エステル化合物の質量が5〜90%の範囲にある、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記環状エステル化合物と前記アルキレンオキシドとの共重合が、ランダム共重合またはランダム/ブロック共重合である、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 前記共重合を無溶媒下で行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記共重合によって得られるポリエステルエーテルポリオールおよび/またはポリエステルエーテルモノオール中に含まれる前記複合金属シアン化物錯体触媒に由来する金属の合計量が1〜30ppmとなる量で前記複合金属シアン化物錯体触媒を用いる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記複合金属シアン化物錯体触媒が、tert−ブチルアルコール単独、または、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、iso−ブチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、iso−ペンチルアルコール、N,N−ジメチルアセトアミド、およびエチレングリコール−モノ−tert−ブチルエーテルからなる群から選ばれる1種以上とtert−ブチルアルコールとの組み合わせを有機配位子として含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
  7. 開始剤が、分子量分布(Mw/Mn)3.0以下のポリエーテルポリオールおよび/またはポリエーテルモノオールを含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法によりポリエステルエーテルポリオールおよび/またはポリエステルエーテルモノオールを製造し、該ポリエステルエーテルポリオールおよび/またはポリエステルエーテルモノオールをポリイソシアネートと反応させる、ポリウレタンの製造方法。
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