JP5151399B2 - タッチパネル、表示装置、電子機器 - Google Patents

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本発明は、タッチパネル、表示装置、電子機器に関するものである。
近年、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、パーソナルコンピュータ等の小型情報電子機器の普及に伴い、表示画面上に指又はペンなどの物体を接触させることにより入力操作を行う、所謂タッチパネル機能が付加された表示装置が広く利用されている。
ここで、指やペンなどの物体の接触位置を検出する方法として、例えば抵抗膜や圧電素子を用いた方法が知られている。抵抗膜方式では、抵抗膜に物体が接触することによって生じるその抵抗膜の抵抗値の変化を検知し、物体の接触位置を検出する(例えば特許文献1)。圧電素子方式では、圧電素子の厚み方向に外力が加わることによって生じる出力信号の変化に基づいて押圧位置を検出する(例えば特許文献2,3)。
特開昭61−000825号公報 特開平11−212725号公報 特開平06−139018号公報
上記した方法は、それぞれ一長一短があり、用途や使用状態が制限されている。例えば、抵抗膜方式は使用中に媒体表面の抵抗膜が損傷する虞があり耐久性が乏しい。さらに、圧電素子方式では、圧電素子を厚みモードで使用しているため、媒体が硬い材質や厚みのある形状であった場合あるいは押圧力が小さかった場合には、位置検出精度が極端に低下する問題がある。つまり、押圧力が大きくないと圧電素子が変形しないため、入力に力がいる。また、位置検出の感度が鈍いためにユーザが情報を入力する際に時間が掛かってしまう。更に、上記した特許文献2,3では、媒体の面積が大きい場合には押圧位置を精度よく検出することが非常に難しい。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、簡易な構成で、位置検出精度の高いタッチパネル、表示装置、電子機器を提供することを目的としている。
本発明のタッチパネルは、入力面を有するタッチパネル基板と、前記タッチパネル基板の前記入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、前記圧電素子は、前記タッチパネル基板の各辺の少なくとも一つに配置され、前記タッチパネル基板の前記圧電素子と反対側の面には、少なくとも前記圧電素子と平面視で重なる位置に溝部が形成されており、前記溝部は、前記タッチパネル基板の中央部に形成された入力領域の外側において前記タッチパネル基板の辺に沿って形成されるとともに、前記タッチパネル基板を厚さ方向に貫通しない深さに形成されており、前記圧電素子と前記溝部とが平面視で重なる位置に、前記溝部の幅方向における長さが前記溝部の幅よりも大きい前記圧電素子が配置されていることを特徴とする。
本発明のタッチパネルは、入力面を有するタッチパネル基板と、前記タッチパネル基板の前記入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、前記圧電素子は、前記タッチパネル基板の各辺の少なくとも一つに配置され、前記タッチパネル基板の内部には、前記圧電素子と平面視で重なる位置に空洞部が形成されており、前記空洞部は、前記タッチパネル基板の中央部に形成された入力領域の外側において前記タッチパネル基板の辺に沿って延びており、前記圧電素子と前記空洞部とが平面視で重なる位置に、前記空洞部の幅方向における長さが前記空洞部の幅よりも大きい前記圧電素子が配置されていることを特徴とする。
タッチパネルは、上記課題を解決するために、入力面を有するタッチパネル基板と、タッチパネル基板の入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、圧電素子は、タッチパネル基板の各辺の一部に少なくとも一つずつ配置され、タッチパネル基板の圧電素子と反対側の面には、少なくとも圧電素子と平面視で重なる位置に溝部が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、タッチパネル基板の入力面がユーザによって押圧された場合に、溝部が形成された箇所を局所的に湾曲させて、圧電素子を変形しやすくなる。タッチパネル基板が容易に湾曲変形すると、タッチパネル基板の変形に追従して圧電素子も同時に湾曲変形し、その変形量に応じた起電力を発生する。このようなタッチパネル基板の各辺に配置されたそれぞれの圧電素子からの起電力の違いによって、ユーザによって押圧された位置を検出することができる。本発明では、圧電素子を曲げモードで使用しているので、厚さ方向の押圧力を検出する方式(厚みモード)よりも高精度に押圧位置を検出することができる。また、タッチパネル基板に溝部を形成して撓みやすくすることで圧電素子からの出力信号を高めており、位置検出精度がより向上する。
本発明では、圧電素子による起電力を利用するため、消費電流が小さくて済むとともにユーザの指以外に導通性を有しないペンなどを用いて行ったとしても、押圧位置を精度良く検出することができる。
したがって、簡易な構成で、位置検出精度の高い高感度のタッチパネルを得ることができる。
また、溝部が、タッチパネル基板の辺縁に沿う枠形状であることが好ましい。
このような構成によれば、タッチパネル基板の変形量(湾曲率)が向上して、タッチパネル基板全体がユーザの押圧力に応じて素直に変形するため押圧位置の検出精度が向上する。
また、圧電素子が、タッチパネル基板の各辺に複数ずつ配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、押圧位置の検出精度が向上する。
また、溝部の深さが、タッチパネル基板の厚みに対して20〜70%の範囲内であることが好ましい。
例えば、溝部の深さがタッチパネル基板の厚みの20%未満であった場合、タッチパネル基板が変形し難くなり、各圧電素子から出力される起電圧が小さい。そのため、押圧位置を正確に検出できない虞がある。また、溝部の深さがタッチパネル基板の厚みの70%を越えた場合、圧電素子からの起電圧は大きくなるが、溝部部分の板厚が薄くなるので使用中にタッチパネル基板が損傷する虞があり耐久性が乏しい。また、押圧位置が撓まずに基板全体が一様に押し込まれてしまい、位置検出精度が低下する虞がある。
よって、溝部の深さをタッチパネル基板の厚みの20〜70%以内とすることにより、タッチパネル基板が従来よりも変形し易くなって、押圧位置の検出精度が向上するとともに、耐久性も確保したものとなる。
また、圧電素子が、タッチパネル基板上に積層された第1電極と圧電体膜と第2電極とを有しており、圧電体膜が、ZnO、AlN、PZT、LiNbO、LiTaO、KNbOのうちの少なくとも一つを含むことが好ましい。
このような構成によれば、曲げ応力(変形量)に比例して起電力を発現する圧電効果を安定して得ることのできる圧電体膜を得ることができる。
また、圧電素子上には保護膜が設けられ、保護膜が、SiOあるいはAlからなることが好ましい。
このような構成によれば、圧電素子の劣化を長期的に防止することが可能となる。
また、圧電素子の近傍かつ同一面上に配置され、圧電素子に接続される配線上に当該圧電素子よりも高さを有する凸部を有することが好ましい。
このような構成によれば、タッチパネルと他の部材との間に凸部が介在することで圧電素子と他の部材との間に空間を形成し、タッチパネル基板の変形によって圧電素子が他の部材に接触することを防止することができる。これにより、圧電素子の誤動作を防止することができる。また、圧電素子に接続される配線上に凸部を形成することでタッチパネル基板の額縁領域を縮小することができ、その結果、タッチパネル基板を小型化できる。
また、タッチパネル基板には、入力面の溝部よりも外側に、当該タッチパネルが装着される機器の構成部材と嵌合される切欠部が形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、パネルケースへの位置決め等が容易となる。また、パネルケースの上面とタッチパネル基板の入力面とを面一とし、入力面上に段差のない形状とすることも容易である。また、タッチパネルが装着される機器の構成部材を切欠部に嵌合させるだけで上記機器に対するタッチパネルの位置決めを行うことができるので、互いの位置合わせを容易且つ正確に行うことが可能である。
本発明のタッチパネルは、入力面を有するタッチパネル基板と、タッチパネル基板の入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、圧電素子は、タッチパネル基板の各辺に少なくとも一つずつ配置され、タッチパネル基板の内部に、圧電素子と平面視で重なる位置に空洞部が形成されていることを特徴とする。
このような構成によれば、タッチパネル基板の入力面がユーザによって押圧された場合に、基板内に設けられた空洞部を基点としてタッチパネル基板が容易に変形する。すると、タッチパネル基板の変形に追従して圧電素子も同時に変形し、その変形量に応じた起電力を発生する。このようなタッチパネル基板の各辺に配置されたそれぞれの圧電素子による起電力の違いによって、ユーザによって押圧された位置を高精度に検出することができる。本発明では、圧電素子による起電力を利用するため、消費電流が小さくなるとともにユーザの指以外に導通性を有しないペンなどを用いて行ったとしても、押圧位置を精度良く検出することができる。したがって、簡易な構成で、位置検出精度の高いタッチパネルを得ることができる。
本発明の表示装置は、上記のタッチパネルと、表示パネルとを有する表示装置であって、表示パネルは、一対の基板と、一対の基板間に挟持される電気光学物質と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ユーザによる押圧位置の検出精度が高いタッチパネルを備えているので、表示パネルに表示された画像に沿うユーザの情報、つまりユーザの操作入力を正確に検知することができる。
また、タッチパネルと表示パネルとが、タッチパネルに形成された凸部を介して対向配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、タッチパネル基板の変形によって圧電素子が表示パネルに接触することを防止して、押圧された位置を高精度に検出することができる。
また、タッチパネルと表示パネルとが、光学弾性接着膜によって接合されていることが好ましい。
このような構成によれば、タッチパネル基板の変形を妨げたり表示パネルに表示された画像の視認性を損なうことなく、タッチパネルと表示パネルとを良好に接合することができる。また、弾性を有する接着材のため、耐衝撃性が高いものとなる。
本発明の電子機器は、先に記載の表示装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、押圧位置の検出精度が高いタッチパネルを有する表示装置を備えているので、応答性の良い電子機器を得ることができる。
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(第1の実施形態)
図1(a)は本発明に係る表示装置の一例である液晶表示装置の全体構成を示す断面図であって、(b)はタッチパネルの要部拡大図、図2(a)はタッチパネル基板の入力面側を示す平面図であって、(b)はタッチパネル基板の裏面側を示す平面図である。また、図3はタッチパネルの内部構成を示す図である。
なお、以下の説明において、素子基板及びカラーフィルタ基板の液晶層側の面を内面と呼び、液晶層と反対側の面を外面と呼ぶ。
本実施形態の液晶表示装置(表示装置)100は、大きく分けてタッチパネル40と液晶表示パネル30とからなる。
タッチパネル40は、入力面42Aを有するタッチパネル基板42と、ユーザによる入力面42Aの押圧位置を検出する位置検出センサとを有して構成され、液晶表示パネル30は、素子基板1とカラーフィルタ基板2との間に挟持される液晶層4とを有して構成されている。タッチパネル40は、タッチパネル基板42の入力面42Aとは反対側の裏面42Bを、液晶表示パネル30のカラーフィルタ基板2の外面2Aと対向させた状態で、光学弾性接着膜58により液晶表示パネル30と接合されている。
[タッチパネル]
まず、タッチパネルの構成について説明する。
図1に示すように、タッチパネル40は、タッチパネル基板42及び位置検出センサを有して構成され、液晶表示パネル30の外側に配置されている。
タッチパネル基板42は、ガラスまたは透明度の高いポリカーボネートやポリエチレン、アクリルなどにより所定の厚さを有して構成されており、液晶表示装置100の表示領域に表示された画像が、当該タッチパネル基板42を介してユーザへと提供できるようになっている。タッチパネル基板42は、その裏面42B側を液晶表示パネル30のカラーフィルタ基板2に対向させて配置され、裏面42Bと反対側の面に、ユーザが実際に指などで入力を行う入力面42Aを有している。つまり、タッチパネル基板42の外面側が、ユーザが画像を視認しつつ情報を入力する側となる。
図2(a)に示すように、入力面42Aは、入力領域X(液晶表示パネル30の表示領域に対応する領域)と、該入力領域Xを取り囲む配線領域Y(液晶表示パネル30の非表示領域に対応する領域)とを有する。配線領域Yにおけるタッチパネル基板42の周縁部には、タッチパネル基板42の各辺42a,42b,42c,42dに複数の圧電素子43が設けられている。本実施形態においては、各辺42a〜42cに圧電素子43が2つずつ、互いに所定の間隔をおいて入力領域Xの周囲に配置されている。
図1(b)に示すように、圧電素子43は、上部電極44aと下部電極44bとの間に圧電体膜45が挟持された構成からなる。圧電体膜45は、例えば、延伸して製造したフィルムにポーリング処理をして圧電作用を生じるようにしたものである。この圧電体膜45の両側に電極44a,44bを配すことによって、圧電体膜45が変形したときに発生する起電力を取り出すことができる。
下部電極44bは、Pt層とIr層とが順に積層されて構成されたもので、その膜厚が、約100〜1000nmとなっている。
また、上部電極44aは、導電性を有する材料、例えば白金(Pt)、イリジウム(Ir)、アルミニウム(Al)等を採用することができ、本実施形態では、イリジウムを用いて約100〜1000nmの膜厚に形成されている。
その他、電極44a,44bの組み合わせとしては、Al、Au/Cr、Ni、Mo、Pt/Tiなどから適宜選択され、さまざまな組み合わせが考えられる。
圧電体膜45は、ZnO(酸化亜鉛)、AlN(窒化アルミニウム)、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)、LiNbO(ニオブ酸リチウム)、LiTaO(タンタル酸リチウム)等を採用することができる。例えば、上記タッチパネル基板42がガラスからなる場合には、ZnO、AlN、PZTなどにより所定の厚さを有して形成されたものが用いられる。圧電体膜45は、上述したように曲げ変形に応じて起電力を発生する。また、圧電体膜45の厚さは、出力の大きさなどの性能上の観点から所定の厚さで形成される。
このような圧電素子43は、接着材等を用いてタッチパネル基板42に取り付けられ、タッチパネル基板42の変形に応じて変形する。ここで、変形によってタッチパネル基板42から圧電素子43が剥がれたりしないように接着されている。
そして、複数の圧電素子43のうち、タッチパネル基板42の隣り合う辺42a、42bに沿って配置された4つの圧電素子43の上部電極44a同士が接続配線47によって接続されており、辺42a、42bに沿って配置された4つの圧電素子43の上部電極44a同士が接続配線48によって接続されている。各接続配線47,48は、それぞれグランドに接続されている。また、各圧電素子43の下部電極44bからはそれぞれ信号線49が引き出されている。信号線49は、圧電体膜45で生じた起電力の出力信号を図3に示す座標検出回路50へと伝達するためのものである。各信号線49は、基板上を引き廻されて一箇所に集められ、配線基板51を介して座標検出回路50へ電気的に接続されている。
座標検出回路50は、アンプ52、A/D変換器53、座標計算部54を有して構成されている。各圧電素子43から出力された出力信号は、アンプ52により電気信号に変換され、A/D変換器53によりデジタル信号に変換される。このデジタル信号は、座標計算部54へと送られる。座標計算部54では、各圧電素子43のデジタル信号を不図示のメモリーへ記憶し、各圧電素子43からの出力信号の比較及び演算を行う。この座標検出回路50による演算結果から入力領域Xにおけるユーザの押圧位置を検出する。つまり、それぞれの圧電素子43からの出力信号の大きさを比較し、タッチパネル基板42の変形が入力領域Xのどの位置で生じているかを算出する。圧電素子43の出力信号の大きさは、タッチパネル基板42(圧電素子)の曲率に比例することから、出力信号が大きい圧電素子43の近くでタッチパネル基板42の曲げ変形が生じているといえる。この座標検出回路50と圧電素子43とを含んで本実施形態の位置検出センサが構成されている。
また、図1(b)に示すように、圧電素子43上には機構的な保護や電気絶縁性の維持や向上のため、各電極44a,44b及び圧電体膜45の露出部を覆う保護膜46が形成されている。本実施形態では、例えば、(SiO)、アルミナ(Al)などを用いて形成し、その膜厚を約0.2μmとする。この保護膜46は、水素(H)、水(HO)等の還元性物質の侵入を防止して、電極44a,44b及び圧電体膜45の劣化を防止するものである。
さらに、図1(a),(b)に示すように、入力面42Aの配線領域Yには、圧電素子43の近傍であって圧電素子43よりも基板の面方向内側に、平面視略枠形状のスペーサ55(凸部)が配置されている。このスペーサ55は、液晶表示パネル30とタッチパネル40との間に間隔dを形成するための間隔形成部材であって、圧電素子43の各信号線49を含むようにしてその上方に形成されている。なお、図1においては、スペーサ55内の信号線49の数を少なく描いている。
そして、スペーサ55の高さは圧電素子43よりも高く、その上面が圧電素子43の上面よりも入力面42Aから遠ざかっている。これにより、スペーサ55上に設けられるカバー材56と圧電素子43との接触が防止され、圧電素子43を保護することができる。カバー材56は、タッチパネル40及び液晶表示パネル30を収容するパネルケースの一部であって、平面視枠状に形成された薄板からなり、タッチパネル基板42の配線領域Yを被覆可能な板幅を有している。
一方、図1(b)及び図2(b)に示すように、タッチパネル基板42の裏面42B側には、入力面42A側に配置された複数の圧電素子43と平面視で重なる位置に、タッチパネル基板42の辺縁に沿う枠形状の溝部57が形成されている。溝部57は、裏面42Bから板厚方向に凹む凹部からなり、開口部57Aの幅wはおよそ0.5μm、深さtは、タッチパネル基板42の板厚に対して20〜70%の範囲内で設定されている。
例えば、溝部57の深さtがタッチパネル基板42の板厚の20%未満であった場合、タッチパネル基板42が変形し難くなり、ある程度強い押圧力(ユーザが意識的に力を入れて押圧するような動作)が必要となる。また、溝部57の深さtがタッチパネル基板42の板厚の70%を越えた場合、溝部57の部分の板厚が薄くなるので使用中にタッチパネル基板42が損傷する虞があり耐久性が乏しい。よって、溝部57の深さtをタッチパネル基板42の板厚の20〜70%以内とすることにより、タッチパネル基板42が従来よりも変形し易くなるとともに、耐久性も確保したものとなる。
なお、溝部57の幅wや深さtは、タッチパネル基板42の材質や面積に応じて適宜変更可能である。
なお、本実施形態においては、平面視において圧電素子43の略中央で重なるように溝部57を形成しているが、図4に示すように、圧電素子43の外側の端部43a寄りに溝部57を形成してもよい。これにより、タッチパネル基板42に追従して変形する圧電素子43の変化量(曲げ応力)が増加するため、同じ押圧力であってもより大きな起電力を得ることができるため、ユーザが情報を入力する際の応答性が良いものとなる。
[液晶表示パネル]
次に、液晶表示パネルの構成について説明する。
図1に示すように、液晶表示パネル30は、カラーフィルタ基板2と、該カラーフィルタ基板2に対向して配置される素子基板1とが枠状のシール部材3を介して貼り合わされている。そして、シール部材3に囲まれたカラーフィルタ基板2と素子基板1との間には液晶が封入されて液晶層4(電気光学物質)が形成されている。この枠状のシール部材3には、複数の金粒子や銀粒子などの導通部材7が混入されている。
カラーフィルタ基板2はガラスなどにより構成され、カラーフィルタ基板2の内面上には、R(赤)、G(緑)、B(青)のいずれかからなる着色層6が形成されており、この着色層6によりカラーフィルタが構成されている。隣り合う着色層6の間には、光の混入を防止するために遮光層BMが形成されている。
着色層6及び遮光層BMの上には、透明樹脂等からなる保護層18が形成されている。この保護層18は、各色間のカラーフィルタの段差を平滑化する機能を有するとともに、液晶表示装置100の製造工程中に使用される薬剤等による腐食や汚染から着色層6を保護する機能を有する。
保護層18の表面上には、ストライプ状のITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極32が形成されている。この透明電極32の一端は、シール部材3内に延在しており、シール部材3内の上記した導通部材7と電気的に接続されている。
一方、素子基板1は、ガラスなどにより形成され、素子基板1の内面上には、走査線31が一定の間隔を置いて形成されている。また、素子基板1の内面上には、サブ画素毎に、スイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode)素子21、画素電極10が形成されている。そして、走査線31は、対応するTFD素子21を介して画素電極10に電気的に接続されている。また、液晶表示パネル30は、画素電極10と透明電極32との間に電圧をかけ、液晶層4の液晶を配向制御することにより、光の透過性を変化させて階調表示を行う。ここで、スイッチング素子としては、TFD素子に限らず、TFT(Thin Film Transistor)素子を用いることもできる。
素子基板1の外面側(液晶層4と反対側の面)には、バックライトとして機能する照明装置20が配置されている。照明装置20は、光源、具体的には点状光源としてのLED(Light Emitting Diode)と、LEDから出射された点状の光を面状に変換して出射する導光体とを有する。各LEDから出た光は、導光体の内部へ導入され、その導光体の光出射面から面状の光として液晶表示パネル30方向に出射される。
本実施形態のタッチパネル40は、接着材により液晶表示パネル30と接合されている。詳細には、図1(a)に示すように、タッチパネル基板42の裏面42Bを液晶表示パネル30のカラーフィルタ基板2の外面2Aと対向させた状態で、相互間に配置された光学弾性接着膜58によって接着されている。光学弾性接着膜58は、カラーフィルタ基板2の外面2Aにベタ状に塗布された透明接着材からなる。ここで、タッチパネル基板42の裏面42B側に光学弾性接着膜58を形成してもよいが、溝部57内に接着材が入り込んでいない方が変形しやすく、溝部57内が接着材で埋め込まれているよりも入力時の押圧力を小さくすることができるので、カラーフィルタ基板2側に形成することが好ましい。但し、光学弾性接着膜58が接着テープからなる場合には、溝部57内が接着材で埋め込まれることがないので、入力圧を小さくすることができる。
また、タッチパネル基板42とカラーフィルタ基板2との間にこれらと屈折率がほぼ等しい光学弾性接着膜58を配置することで、ニュートンリングの発生を防止することができる。
一体化されたタッチパネル40と液晶表示パネル30は、上記カバー材56を有するパネルケース内に収容される。このようにして、タッチパネル機能を有する液晶表示装置100が構成される。
図5(a)は、ユーザがタッチパネル40を指で押圧する様子を示す模式図であって、図5(b)は押圧時における圧電素子及び溝部の変形状態を示す模式図である。なお、以下の説明において図3を適宜参照するものとする。
図5(a)に示すように、ユーザが、例えば指などで入力面42Aのある特性の場所を押圧すると、押圧位置を中心にタッチパネル基板42が液晶表示パネル30側に撓み、光学弾性接着膜58がタッチパネル基板42の変形に沿ってその膜厚を変化させるようにして変形する。このとき、光学弾性接着膜58によって押圧時の衝撃が緩和される。
タッチパネル基板42が押圧されると、図5(b)に示すように、溝部57における開口部57Aの幅方向が圧縮され、開口幅が狭められることでタッチパネル基板42の変形が許容されている。この溝部57の存在がタッチパネル基板42の変形を容易にしている。
一方、図5(b)に示すように、タッチパネル基板42に設けられた複数の圧電素子43は、タッチパネル基板42の変形と同時に、タッチパネル基板42の曲率変化に伴ってそれぞれ湾曲する。タッチパネル基板42の曲率は押圧手段、押圧位置及び押圧力などに応じて異なるが、圧電素子43は、このようなタッチパネル基板42の変形に追従して変形することが可能である。
変形により、圧電素子43はその変形量に応じた起電力(曲げ力)を発生する。圧電素子43における圧電体膜45は引張力を加えたときに良く反応し、特に、製造時の延伸方向に引張られると大きな起電力を生じることから、曲げによる引張力に対応した曲げモードの起電力が発生することになる。そのため、タッチパネル基板42における所定箇所に位置する各圧電素子43は、ユーザによる押圧位置及び押圧力に応じた曲げモードの起電力を発生する。ここで、各圧電素子43は、圧電体膜45の製造時における延伸方向を、対応するタッチパネル基板42の各辺にそれぞれ直交させて配置しておくことが好ましい。
そして、各圧電素子43からの出力信号をもとに、図3に示す座標検出回路50においてユーザによる入力面42Aの押圧位置が検出される。詳細には、タッチパネル基板42のx方向に配置された4つの圧電素子43の出力信号の大きさを比較することによって、押圧された場所のx座標を特定し、タッチパネル基板42のy方向に配置された4つの圧電素子43の出力信号の大きさを比較することによって、押圧された場所のy座標を特定する。このように、座標検出回路50は、各圧電素子43からの出力信号の大きさを基に、ユーザーにより押圧された位置のx座標及びy座標を算出することができる。
なお、圧電素子43とカバー材56との間にはスペーサ55によって間隔dが設けられていることから、変形によって圧電素子43とカバー材56とが接触することが防止され、圧電素子43の出力に影響を及ぼすことはない。
本実施形態によれば、タッチパネル基板42の入力面42Aがユーザによって押圧された場合に、その押圧力が小さい場合(軽くタッチした場合)であっても、溝部57を基点としてタッチパネル基板42が容易に変形する。つまり、押圧によって溝部57の開口側が圧縮されることで当該開口部57Aが縮小変形し、タッチパネル基板42の変形が許容される。押圧時、基板全体が一様に変形していた従来の構成と違って、本実施形態では、押圧部分のタッチパネル基板42の曲率を大きく変化させることができる。タッチパネル基板42が変形すると、その変形に追従して圧電素子43も同時に変形し、その変形量に応じた起電力を発生する。そのため、タッチパネル基板42の各辺42a〜42dに配置されたそれぞれの圧電素子43からの出力信号の大きさを比較することによって、入力面42A(入力領域X)におけるユーザの押圧位置を検出することができる。
また、押圧位置の検出手段として圧電素子43による起電力を利用するため、消費電流が小さくて済むとともにユーザの指以外に導通性を有しないペンなどを用いて行ったとしても、押圧位置を精度良く検出することができる。また、圧電素子43をタッチパネル基板42に取り付けるだけでよいため、設置作業が容易である。
また、光学弾性接着膜58によって押圧時の衝撃が緩和されるため、タッチパネル基板42の耐衝撃性が向上し耐久性の高いものとなる。
さらに、スペーサ55が、接続配線47,48上に形成されているとともに圧電素子43よりも内側に配置されているので、タッチパネル40の額縁幅を狭くでき、タッチパネル基板42を小型化することができる。
したがって、以上述べた本実施形態によれば、簡易な構成で押圧位置の検出精度の高いタッチパネル40を備えた液晶表示装置100とすることができる。
なお、本実施形態では、上部電極44aを共通電極とし、下部電極44bを個別電極としているが、構成上の都合等によりこれを逆にしても支障はない。また、タッチパネル基板42に配置された全ての圧電素子43の上部電極44aを共通電極としても良い。これにより構成が簡易化されるため形成が容易となる。また、圧電素子43としては、市販されている金属粉膜含有塗料を塗布した圧電フィルムを用いることも可能である。
(第2の実施形態)
図6(a)は第2の実施形態おける液晶表示装置の全体構成を示す断面図、図6(b)は切欠部の構成を示す拡大断面図である。図7(a)はタッチパネル基板の裏面側を示す平面図であって、図7(b)は、押圧時における圧電素子及び溝部の変形状態を示す模式図である。
本実施形態は、タッチパネルと液晶表示基板とがスペーサを介して接合されている点において上記実施形態と異なる。なお、その他の液晶表示装置の基本構成は、上記実施形態と同様であり、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図6(a)に示すように、液晶表示装置200(表示装置)は、タッチパネル40と液晶表示パネル30とがスペーサ55を介して接合されている。本実施形態では、入力面42A側に溝部57が形成され、裏面42B側に圧電素子43が配置されている。圧電素子43は、スペーサ55の内側にあり、スペーサ55と光学弾性接着膜58との間に介在する。圧電素子43とカラーフィルタ基板2との間は、スペーサ55によって間隔dが設けられている。
なお、スペーサ55の高さを圧電素子43の高さ以上に設定するとともに、タッチパネル40及び液晶表示パネル30間に所定の間隔を設けることで、ニュートンリングの発生を防止できる。
光学弾性接着膜58は、少なくとも液晶表示パネル30の表示領域(タッチパネルの入力領域X)を覆う範囲に形成されており、その周囲において、複数の圧電素子43が上記実施形態と同様、タッチパネル基板42の各辺ごとに2つずつ配置されている。本実施形態においても、図7に示すように圧電素子43から引き出された複数の信号線49を含むようにしてスペーサ55を形成してもよい。さらに、本実施形態の信号線49は、タッチパネル基板42の周縁部を引き廻されて辺42cの一側に集められ、配線基板を介して座標検出回路に接続されている。
図6(a)に示すように、枠形状の溝部57は、平面視において各圧電素子43と重なる位置に形成されている。本実施形態では、溝部57が外方に開放された構成のため溝部57内にゴミなどが入り込み易い。これを防止するために、開口部57Aを閉塞する不図示の閉塞部材などを溝部57上に設けるようにしても良い。この閉塞部材は、溝部57の変形に追従して伸縮するような材料から構成されたものである。
また、溝部57の外側であってタッチパネル40の周縁には、不図示のパネルケースと嵌合するための切欠部63が形成されている。切欠部63は、図6(b)に示すように、入力面42Aとは板厚方向に高さを異ならせた底面63aと、入力面42Aと底面63aとの間に段差を形成する壁面63bとから構成されている。この切欠部63にカバー材56を組み込むことで、一体化されたタッチパネル40と液晶表示パネル30とがパネルケース内に収容される。収容後、タッチパネル40の入力面42Aとカバー材56の上面とが面一な状態となる。収容時には、切欠部63の壁面63bにカバー材56の側面56cを当接させることにより、パネルケースに対するタッチパネル40の幅方向の位置が規制される。また、切欠部63の底面63aにカバー材56の裏面56bを当接させることにより、パネルケースに対するタッチパネル40の深さ方向の位置が規制される。本実施形態の切欠部63は、パネルケースに対するタッチパネル40及び液晶表示パネル30の位置決め機能を有する。
また、本実施形態のタッチパネル40の入力面42Aがユーザにより押圧されると、押圧位置を中心にタッチパネル基板42が液晶表示パネル30側に撓むことになるが、このとき、タッチパネル40の入力面42A側には引張力が加わるため溝部57の開口部57Aが広がる。この開口部57Aの広がりによってタッチパネル基板42の変形が許容され、押圧部分の曲率が大きく変化する。よって、本実施形態においても上記実施形態と同様、押圧位置を精度良く検出することができる。
本実施形態によれば、タッチパネル基板42の入力面42Aとパネルケースの外面とが面一となり、入力領域Xの見かけ上の面積が増大する。さらに、タッチパネル40上に段差がないため、意匠性が向上するとともにほこり等が溜まり難くなるとともに掃除も容易となる。また、タッチパネルを薄型にすることができるので、装置全体の小型化も実現可能である。さらに、切欠部63にカバー材56を組み込むだけで、パネルケースに対するタッチパネル40及び液晶表示パネル30の位置決めがなされるため、パネルケースに対するタッチパネル40及び液晶表示パネル30の位置合わせを容易且つ正確に行うことができる。
[実施例]
図8,9、及び表1に、押圧位置と各圧電素子の起電力との関係を示す。図8は、タッチパネル基板の入力領域Xにおけるユーザのタッチ位置を示す平面図である。図9の(a)から(c)は、各圧電素子の起電力の値を押圧位置ごとに示すグラフである。さらに、表1は、各圧電素子からの出力結果を押圧位置ごとにまとめた表である。
以下、図8,9及び表1を適宜参照して説明する。
Figure 0005151399
押圧位置P1,P2は、入力領域Xの角部であって2つの圧電素子A,Eに非常に近接しており、タッチパネル基板の変形がこれら圧電素子A,Eに最もよく反映され、曲げによる変形量が他の圧電素子よりも大きくなる。図9(a)及び表1において、圧電素子A,Eの出力が他の圧電素子と比べて格段に大きいことから、各圧電素子の曲げ変形量に応じた起電力が生じていることが明らかである。
押圧位置P3は、入力領域Xの略中央であって、若干圧電素子Eよりである。この押圧位置P3における各圧電素子の出力は、図9(b)に示すように圧電素子Eの出力が最も大きく、入力領域Xの長手方向に配置された圧電素子F,G,Hの出力は圧電素子Eの出力の半分以下であるが、3つともほぼ等しい出力である。さらに、入力領域Xの短手方向に配置された圧電素子A,B,C,Dの出力は略等しく、圧電素子F,G,Hの出力の略半分かそれ以下の出力である。
つまり、入力領域X(タッチパネル基板)が長方形状をなす場合、入力領域Xが押圧されるとその長手方向が撓みやすい。そのため、入力領域Xの長手方向に沿って配置された圧電素子E,F,G,Hの出力の方が、短手方向に沿って配置された圧電素子A,B,C,Dの出力よりも大きくなる。また、圧電素子Eの出力が最も大きいことから、押圧位置が入力領域Xの中心から圧電素子E側にずれていることが分かる。
図10に、ユーザが押圧位置P4を押圧したときのタッチパネル基板の変形を表すシミュレーション結果を示す。
図10に示すように、色の濃い部分ほど変形の曲率が大きい。曲率の変化は、入力領域X(タッチパネル基板)の各辺から押圧位置P4までの距離によって異なっており、押圧位置P4と辺との距離が小さいほど曲率変化が大きく、押圧位置P4と辺との距離が広がるほど曲率変化も小さく穏やかに変形していることが分かる。また、タッチパネル基板の曲率の変化には、上述したように入力画面の長手方向及び短手方向にも関係する。実施例4では、圧電素子ごとの出力差が明確であり、タッチパネル基板の複雑な変形状態を表している。
このように、各圧電素子からの出力は、押圧位置によってそれぞれ異なっている。これら各圧電素子からの出力を比較し、最も大きな圧電信号を出力する圧電素子の位置でタッチパネル基板の曲げ変形が生じていることが分かる。つまり、タッチパネル基板の曲率変形が最も大きい箇所が押圧位置と推定することができる。このようにして、ユーザによる押圧位置を検知することが可能である。
なお、上記実施形態では、タッチパネル基板42の各辺に2つずつの圧電素子43を配置するとしたがこれに限らず、各辺に1つずつ配置してもよいし、2つ以上ずつ配置してもよい。また、辺ごとに圧電素子43の数が異なっていても良い。圧電素子43の数や位置は、タッチパネル基板42の面積や形状などによって適宜設定する。
また、上記実施形態では枠形状の溝部57としたが、途中(例えば、角部付近)で分断されていても良く、図11(a)に示すように複数の溝部67から構成してもよい。また、基板の面方向に溝部を複数並設するようにしてもよい。例えば、図11(b)に示すように大きさの異なる枠形状の溝部69a,69bを互いに所定間隔をおいて二重構成としても良い。これにより、タッチパネル基板42の変形量が増加するため圧電素子からの起電力を大きくできるとともに、変形による各溝部69a,69bへの応力負荷が分散されるためタッチパネル基板42の耐久性が向上する。
また、溝部の角部が丸い枠状であってもよいし、平面視における形状が楕円状であってもよい。
さらに、スペーサも上記実施形態に限らず、複数に分断されていてもよい。その場合は、少なくとも各圧電素子の近傍にそれぞれスペーサを配置するようにする。
また、上記実施形態の溝部57の断面は略四角形状であったが、図12(a)〜(d)に示すように、断面視における形状が、くさび形状の溝部57a、開口端が広口の台形状の溝部57b、開口端が狭口の台形状の溝部57c、U字形状の溝部57dなどであっても良い。また、図12(e)に示すように、溝部の代わりに、タッチパネル基板内に空洞部70を設けるようにしても良い。また、この空洞部70の形状も特に問わない。
[電子機器]
次に、本発明の電子機器の一例について説明する。
図13は、上述したタッチパネル機能を有する液晶表示装置100を備える携帯電話(電子機器)を示した斜視図である。
図13に示すように、携帯電話600は、ヒンジ122を中心として折り畳み可能な第1ボディ106aと第2ボディ106bとを備えている。そして、第1ボディ106aには、液晶表示装置601と、複数の操作ボタン127と、受話口124と、アンテナ126とが設けられている。また、第2ボディ106bには、送話口128が設けられている。
本実施形態に係る電子機器によれば、誤動作が防止され、かつタッチパネルのガラス(タッチパネル基板、第1タッチパネル基板)の飛散が防止された液晶表示装置100を備えるため、高性能及び高信頼性の携帯電話600を提供することができる。
なお、上述したタッチパネル機能を有する液晶表示装置100は、上記携帯電話以外にも種々の電子機器に適用することができる。例えば、液晶プロジェクタ、マルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ページャ、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などの電子機器に適用することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、第1実施形態に係るタッチパネル及び第2実施形態に係るタッチパネルは、上述した液晶表示装置に取り付けることができるだけでなく、有機EL表示装置などの他の表示装置にも取り付けることができるのは言うまでもない。
(a)は本発明に係る表示装置の一例である液晶表示装置の全体構成を示す断面図、(b)はタッチパネルの要部拡大図。 (a)はタッチパネル基板の入力面側を示す平面図、(b)はタッチパネル基板の裏面側を示す平面図。 タッチパネルの内部構成を示す図。 溝部における配置位置の他の例を示す図。 (a)はユーザがタッチパネルを指で押圧する様子を示す模式図、(b)は押圧時における圧電素子及び溝部の変形状態を示す模式図。 (a)第2の実施形態おける液晶表示装置の全体構成を示す断面図、(b)は(a)の要部拡大図。 (a)はタッチパネル基板の裏面側を示す平面図、(b)は押圧時における圧電素子及び溝部の変形状態を示す模式図。 入力領域における押圧位置を示す図。 (a)から(c)は各圧電素子の起電力の値を押圧位置ごとに示すグラフ。 ユーザが押圧位置P4を押圧したときのシミュレーション結果を示す図。 溝部の他の実施形態を示す平面図。 溝部の他の実施形態を示す断面図。 電子機器の一例であるプロジェクタの概略構成図。
符号の説明
100…液晶表示装置、1…素子基板、2…基板、2A…外面、3…部材、4…液晶層、6…着色層、7…導通部材、A〜G…圧電素子、d…間隔、w…開口幅、10…画素電極、18…保護層、20…照明装置、21…素子、30…液晶表示パネル、31…走査線、32…透明電極、40…タッチパネル、42…基板、42A…入力面、42B…裏面、42a,42b,42c,42d…辺、43…圧電素子、43a…端部、44a…上部電極、44b…下部電極、45…圧電体膜、46…保護膜、47,48…接続配線、49…信号線、50…座標検出回路、51…配線基板、52…アンプ、53…変換器、54…座標計算部、55…スペーサ(凸部)、56…カバー材、56b…裏面、56c…側面、57…溝部、57A…開口部、58…光学弾性接着膜、63…切欠部、63a…底面、63b…壁面、70…空洞部、BM…遮光層、100…液晶表示装置(表示装置)、106a…ボディ、106b…ボディ、122…ヒンジ、124…受話口、126…アンテナ、127…ボタン、128…送話口、200…液晶表示装置(表示装置)、600…携帯電話(電子機器)、601…液晶表示装置

Claims (12)

  1. 入力面を有するタッチパネル基板と、
    前記タッチパネル基板の前記入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、
    前記圧電素子は、前記タッチパネル基板の各辺の少なくとも一つに配置され、
    前記タッチパネル基板の前記圧電素子と反対側の面には、少なくとも前記圧電素子と平面視で重なる位置に溝部が形成されており、
    前記溝部は、前記タッチパネル基板の中央部に形成された入力領域の外側において前記タッチパネル基板の辺に沿って形成されるとともに、前記タッチパネル基板を厚さ方向に貫通しない深さに形成されており、
    前記圧電素子と前記溝部とが平面視で重なる位置に、前記溝部の幅方向における長さが前記溝部の幅よりも大きい前記圧電素子が配置されていることを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記圧電素子が、前記タッチパネル基板の各辺に複数ずつ配置されていることを特徴とする請求項記載のタッチパネル。
  3. 前記溝部の深さが、前記タッチパネル基板の厚みに対して20〜70%の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネル。
  4. 前記圧電素子が、前記タッチパネル基板上に積層された下部電極と圧電体膜と上部電極とを有しており、
    前記圧電体膜が、ZnO、AlN、PZT、LiNbO、LiTaO、KNbOのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネル。
  5. 前記圧電素子上には保護膜が設けられ、
    前記保護膜が、SiOあるいはAlからなることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネル。
  6. 前記圧電素子の近傍かつ同一面上に配置され、前記圧電素子に接続される配線上に当該圧電素子よりも高さを有する凸部を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネル。
  7. 前記タッチパネル基板には、前記入力面の前記溝部よりも外側に、当該タッチパネルが装着される他の構成部材と嵌合される切欠部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネル。
  8. 入力面を有するタッチパネル基板と、
    前記タッチパネル基板の前記入力面あるいは裏面のいずれかに配置される圧電素子と、を備え、
    前記圧電素子は、前記タッチパネル基板の各辺の少なくとも一つに配置され、
    前記タッチパネル基板の内部には、前記圧電素子と平面視で重なる位置に空洞部が形成されており、
    前記空洞部は、前記タッチパネル基板の中央部に形成された入力領域の外側において前記タッチパネル基板の辺に沿って延びており、
    前記圧電素子と前記空洞部とが平面視で重なる位置に、前記空洞部の幅方向における長さが前記空洞部の幅よりも大きい前記圧電素子が配置されていることを特徴とするタッチパネル。
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載のタッチパネルと、表示パネルとを有する表示装置であって、
    前記表示パネルは、一対の基板と、前記一対の基板間に挟持される電気光学物質と、を備えることを特徴とする表示装置。
  10. 請求項6に記載のタッチパネルと、表示パネルとを有する表示装置であって、
    前記タッチパネルの前記圧電素子、前記配線、及び前記凸部は、前記タッチパネル基板の裏面に形成されており、
    前記タッチパネルと前記表示パネルとが、前記タッチパネルに形成された前記凸部を介して対向配置されていることを特徴とする表示装置。
  11. 前記タッチパネルと前記表示パネルとが、光学弾性接着膜によって接合されていることを特徴とする請求項9または10記載の表示装置。
  12. 請求項9乃至11のいずれか一項に記載の表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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