JP5149888B2 - ステルスダイシング用粘着シート及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

ステルスダイシング用粘着シート及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウエハの内部にレーザー光を集光し、粘着シートをエキスパンドして半導体ウエハを個片化する工程(ステルスダイシング)に用いる粘着シートに関する。また、該粘着シートを用いた半導体装置の製造方法に関する。
半導体ウエハは表面に回路が形成された後、ウエハの裏面側に研削加工を施し、ウエハの厚さを調整する裏面研削工程およびウエハを所定のチップサイズに個片化するダイシング工程が行われる。
近年のICカードの普及にともない、その構成部材である半導体チップの薄型化が進められている。このため、従来350μm程度の厚みであったウエハを、50〜100μmあるいはそれ以下まで薄くすることが求められるようになった。
脆質部材であるウエハは、薄くなるにつれて、加工や運搬の際、破損する危険性が高くなる。このような極薄ウエハは、高速回転するダイシングブレードにより切断されると、半導体ウエハの特に裏面側にチッピング等が生じ、チップの抗折強度が著しく低下する。
このため、レーザー光を半導体ウエハの内部に照射して選択的に改質部を形成させながらダイシングラインを形成し改質部を起点としてウエハを割断する、いわゆるステルスダイシング法が提案されている(特許文献1)。ステルスダイシング法によれば、レーザー光を半導体ウエハの内部に照射して改質部を形成後、極薄の半導体ウエハを基材と粘着剤層とからなる粘着シートに貼付し、粘着シートをエキスパンドすることで、ダイシングラインに沿って半導体ウエハを分割(ダイシング)し、半導体チップを歩留まりよく生産することができる。
しかしながら、このようなステルスダイシング法において、従来のダイシング工程において用いられる粘着シート(ダイシングシート)がそのまま用いられてきた。これを使用すると、粘着シートをエキスパンドして半導体ウエハを分割する際に、静電気が発生し、ウエハの分割面から発生する破片がダイシングシートと静電的に反発して飛散する結果、半導体チップの表面に付着し、半導体装置の信頼性及び生産性を低下させるおそれがある。
また、近年、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)と呼ばれる複雑な回路を形成することが要望されている。MEMSは三次元的な構造を有し、回路表面に窪みやチップ内に空洞が形成されることがある。MEMSが形成された半導体ウエハを、ステルスダイシング法にてダイシングする場合には、MEMS表面に付着した破片を除去するために水洗浄すると、破片が回路表面の窪みやMEMS内部の空洞に侵入するおそれがあり、破片の除去が困難であった。
特許第3762409号
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものである。すなわち、本発明は、ステルスダイシング法において、エキスパンドの際に発生する半導体ウエハの破片が飛散しにくい粘着シートを提供することを目的としている。また、該粘着シートを用いた半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
このような課題の解決を目的とした本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)基材と、その片面に形成された粘着剤層とからなるステルスダイシング用粘着シートであって、
該粘着シートの粘着剤層側から10000Vの電圧を60秒間印加したときの印加停止時の帯電圧が1000V以下であり、
印加停止時の帯電圧から該帯電圧の半分以下まで減衰する時間が1.0秒以下であるステルスダイシング用粘着シート。
(2)該粘着シートの23℃におけるヤング率が30〜600MPaである(1)に記載のステルスダイシング用粘着シート。
(3)表面に回路が形成された半導体ウエハにレーザー光を照射して、ウエハ内部に改質部を形成する工程、
該半導体ウエハの裏面に、(1)または(2)に記載のステルスダイシング用粘着シートを貼付する工程、
該粘着シートのエキスパンドにより、該半導体ウエハを分割してチップ化する工程、及び
該半導体チップをピックアップする工程を含む半導体装置の製造方法。
本発明に係るステルスダイシング用粘着シートによれば、粘着シートをエキスパンドして半導体ウエハを分割する際に発生する静電気を少なくすることができ、ウエハの分割面から発生する破片の飛散を抑制すると共に、半導体チップの表面に該破片が付着することを抑制することができる。
本発明に係るステルスダイシング用粘着シートの断面図を示す。 半導体ウエハの回路形成面の平面図を示す。 本発明に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す。
以下、本発明に係るステルスダイシング用粘着シートについて、図面を参照しながら、具体的に説明する。図1に示すように、本発明に係るステルスダイシング用粘着シート10は、基材1と、その片面に形成された粘着剤層2とからなる。
ステルスダイシング用粘着シート10の粘着剤層2側から10000Vの電圧を60秒間印加したときの印加停止時の帯電圧は、1000V以下であり、好ましくは500V以下、さらに好ましくは100V以下である。
また、印加停止時の帯電圧から該帯電圧の半分以下まで減衰する時間(半減期)は、1.0秒以下であり、好ましくは0.5秒以下、さらに好ましくは0.3秒以下である。
半導体ウエハ11の内部に集光点を合わせてレーザー光が照射され、回路間を区画する仮想的な切断予定ライン18に沿ってウエハ内部に改質部が形成される。次いで、半導体ウエハ11はステルスダイシング用粘着シート10の粘着剤層2に貼付される。その後、粘着シート10はエキスパンドされ、半導体ウエハ11はチップ化(ダイシング)される。粘着シート10の物性が上記範囲にあることで、エキスパンド時(チップ分割時)に各チップに発生する静電気を少なくすることができるため、半導体ウエハの分割面から発生する破片が飛散することを抑制し、半導体チップの表面に該破片が付着することを抑制することができる。
粘着シート10の23℃におけるヤング率は、好ましくは30〜600MPa、さらに好ましくは50〜300MPa、特に好ましくは100〜200MPaである。粘着シート10の23℃におけるヤング率が上記範囲にあることで、エキスパンド工程において、粘着シート10を均一に延伸させることができる。一方、粘着シート10の23℃におけるヤング率が600MPaよりも大きいと、粘着シート10のエキスパンドが困難となる。また、粘着シート10の23℃におけるヤング率が30MPaよりも小さいと、粘着シート10が軟質となり、取扱いが困難である。
なお、粘着シート10の粘着剤層2を、後述するエネルギー線硬化型粘着剤で形成した場合には、エネルギー線照射の前後で、粘着シートの帯電圧、帯電圧の半減期、粘着シートのヤング率が変化する場合がある。エキスパンド工程は、通常、エネルギー線照射前に行うが、エネルギー線照射後に行われることもある。したがって、本発明において規定する粘着シートの帯電圧、帯電圧の半減期、ヤング率は、通常、エネルギー線照射前の物性値であるが、エネルギー線照射後に上記物性値を満足する粘着シートも本発明の範囲に含まれる。また、特にエキスパンド工程において上記物性値を満足することが好ましい。
このようなステルスダイシング用粘着シート10は、図1に示すように、たとえば基材1の片面に粘着剤層2を形成して得られる。基材1は帯電防止処理された樹脂フィルムであることが好ましい。樹脂フィルムとしては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)フィルム、直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)フィルム、高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム等のポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリウレタンフィルム、ポリウレタンアクリレートフィルム、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、およびその水添加物または変性物等からなるフィルムが用いられる。またこれらの架橋フィルム、共重合体フィルムも用いられ、中でもエキスパンド性を考慮すると、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、ポリ塩化ビニルフィルムが好ましい。上記の樹脂フィルムは1種単独でもよいし、さらにこれらを2種類以上組み合わせた複合フィルムであってもよい。
上記の樹脂フィルムを帯電防止処理する方法としては、イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤を樹脂中に練り込む方法や、帯電防止性能を有するコート剤を樹脂フィルム表面に塗布する方法が好ましい。イオン性界面活性剤としては、脂肪酸ナトリウム、モノアルキル硫酸塩等の陰イオン性界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤、アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム等の両イオン性界面活性剤等が、非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルモノグリセリルエーテル等が、また帯電防止性能を有するコート剤としては、ポリピロールやポリチオール等が挙げられる。
また、後述するように、粘着剤層2を紫外線硬化型粘着剤で形成し、粘着剤を硬化するために照射するエネルギー線として紫外線を用いる場合には、紫外線に対して透明である基材が好ましい。なお、エネルギー線として電子線を用いる場合には透明である必要はない。上記のフィルムの他、これらを着色した透明フィルム、不透明フィルム等を用いることができる。
また、基材1の上面、すなわち粘着剤層2が設けられる側の基材表面には粘着剤との密着性を向上するために、コロナ処理を施したり、プライマー層を設けてもよい。また、粘着剤層2とは反対面に各種の塗膜を塗工してもよい。粘着シート10は、上記のような基材1上に粘着剤層2を設けることで製造される。基材1の厚みは、好ましくは40〜90μm、さらに好ましくは50〜80μmの範囲にある。基材1として、帯電防止処理された樹脂フィルムを使用することにより、粘着シート10全体の帯電防止性能が優れたものとなる。
粘着剤層2は、従来より公知の種々の粘着剤により形成され得る。このような粘着剤としては、何ら限定されるものではないが、例えば、ゴム系、アクリル系、シリコーン系、ポリビニルエーテル等の粘着剤が用いられる。また、エネルギー線硬化型や加熱発泡型、水膨潤型の粘着剤も用いることができる。エネルギー線硬化(紫外線硬化、電子線硬化等)型粘着剤としては、特に紫外線硬化型粘着剤を用いることが好ましい。
粘着剤層2をエネルギー線硬化型粘着剤で形成する場合、エネルギー線硬化型粘着成分と必要に応じ光重合開始剤とを配合した粘着剤組成物を用いて、粘着剤層を形成する。さらに、上記粘着剤組成物には、各種物性を改良するため、必要に応じ、その他の成分(架橋剤、帯電防止剤等)が含まれていてもよい。架橋剤としては、有機多価イソシアナート化合物、有機多価エポキシ化合物、有機多価イミン化合物等が挙げられる。また、帯電防止剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性、ないし両イオン性の一般に公知の活性剤等が挙げられる。帯電防止剤は、粘着剤組成物中に好ましくは0.05〜50重量%、さらに好ましくは1〜20重量%の範囲の量で用いられることが好ましい。以下、エネルギー線硬化型粘着成分について、アクリル系粘着剤を例として具体的に説明する。
エネルギー線硬化型粘着成分は、粘着剤組成物に十分な粘着性および造膜性(シート加工性)を付与するためにアクリル重合体(A)を含有し、またエネルギー線硬化性化合物(B)を含有する。エネルギー線硬化性化合物(B)は、またエネルギー線重合性基を含み、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化し、粘着剤組成物の粘着力を低下させる機能を有する。また、上記成分(A)および(B)の性質を兼ね備えるものとして、主鎖または側鎖に、エネルギー線重合性基が結合されてなるエネルギー線硬化型粘着性重合体(以下、成分(AB)と記載する場合がある)を用いてもよい。このようなエネルギー線硬化型粘着性重合体(AB)は、粘着性とエネルギー線硬化性とを兼ね備える性質を有する。
アクリル重合体(A)としては、従来公知のアクリル重合体を用いることができる。アクリル重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。また、アクリル重合体(A)のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−70〜30℃、さらに好ましくは−60〜20℃の範囲にある。
上記アクリル重合体(A)を構成するモノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体が挙げられる。例えば、アルキル基の炭素数が1〜18であるアルキル(メタ)アクリレート、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ;環状骨格を有する(メタ)アクリレート、例えばシクロアルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、イミドアクリレートなどが挙げられ;水酸基を有する2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレートなどが挙げられる。また、上記アクリル重合体(A)は、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレン、ビニルアセテートなどが共重合されたアクリル共重合体であることが好ましい。
エネルギー線硬化性化合物(B)は、紫外線、電子線等のエネルギー線の照射を受けると重合硬化する化合物である。このエネルギー線重合性化合物の例としては、エネルギー線重合性基を有する低分子量化合物(単官能、多官能のモノマーおよびオリゴマー)があげられ、具体的には、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートあるいは1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジシクロペンタジエンジメトキシジアクリレート、イソボルニルアクリレートなどの環状脂肪族骨格含有アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、オリゴエステルアクリレート、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシ変性アクリレート、ポリエーテルアクリレート、イタコン酸オリゴマーなどのアクリレート系化合物が用いられる。このような化合物は、分子内に少なくとも1つの重合性二重結合を有し、通常は、分子量が100〜30000、好ましくは300〜10000程度である。
一般的には成分(A)100重量部に対して、成分(B)は10〜400重量部、好ましくは30〜350重量部程度の割合で用いられる。
上記成分(A)および(B)の性質を兼ね備えるエネルギー線硬化型粘着性重合体(AB)は、主鎖または側鎖に、エネルギー線重合性基が結合されてなる。
エネルギー線硬化型粘着性重合体の主骨格は特に限定はされず、粘着剤として汎用されているアクリル共重合体であってもよく、またエステル型、エーテル型の何れであっても良いが、合成および粘着物性の制御が容易であることから、アクリル共重合体を主骨格とすることが特に好ましい。
エネルギー線硬化型粘着性重合体の主鎖または側鎖に結合するエネルギー線重合性基は、たとえばエネルギー線重合性の炭素−炭素二重結合を含む基であり、具体的には(メタ)アクリロイル基等を例示することができる。エネルギー線重合性基は、アルキレン基、アルキレンオキシ基、ポリアルキレンオキシ基を介してエネルギー線硬化型粘着性重合体に結合していてもよい。
エネルギー線重合性基が結合されたエネルギー線硬化型粘着性重合体(AB)の重量平均分子量(Mw)は、1万〜200万であることが好ましく、10万〜150万であることがより好ましい。また、エネルギー線硬化型粘着性重合体(AB)のガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−70〜30℃、より好ましくは−60〜10℃の範囲にある。
エネルギー線硬化型粘着性重合体(AB)は、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を含有するアクリル粘着性重合体と、該官能基と反応する置換基とエネルギー線重合性炭素−炭素二重結合を1分子毎に1〜5個を有する重合性基含有化合物とを反応させて得られる。アクリル粘着性重合体は、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、置換アミノ基、エポキシ基等の官能基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたはその誘導体と、前述した成分(A)を構成するモノマーとからなる共重合体であることが好ましい。また、該重合性基含有化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、メタ−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、アリルイソシアネート、グリシジル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
上記のようなアクリル重合体(A)およびエネルギー線硬化性化合物(B)又は、エネルギー線硬化型粘着性重合体(AB)を含むエネルギー線硬化型粘着成分は、エネルギー線照射により硬化する。エネルギー線としては、具体的には、紫外線、電子線等が用いられる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、チタノセン化合物、チオキサントン化合物、パーオキサイド化合物等の光開始剤、アミンやキノン等の光増感剤などが挙げられ、具体的には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジフェニルサルファイド、テトラメチルチウラムモノサルファイド、アゾビスイソブチロニトリル、ジベンジル、ジアセチル、β−クロールアンスラキノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドなどが例示できる。エネルギー線として紫外線を用いる場合に、光重合開始剤を配合することにより照射時間、照射量を少なくすることができる。
粘着剤層2の厚みは、好ましくは3〜30μm、さらに好ましくは5〜15μmの範囲である。粘着剤層2の厚みが上記範囲にあることで、半導体ウエハを良好に保持し、エキスパンドの際にチップやリングフレームが脱落することを防止することができる。また、半導体チップのピックアップ工程を良好に行うことができる。
また、粘着剤層2には、その使用前に粘着剤層を保護するために剥離シートが積層されていてもよい。剥離シートは、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂からなるフィルムまたはそれらの発泡フィルムや、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙に、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有カルバメート等の剥離剤で剥離処理したものを使用することができる。
基材1の表面に粘着剤層2を設ける方法は、剥離シート上に所定の膜厚になるように塗布し形成した粘着剤層2を基材1の表面に転写しても構わないし、基材1の表面に直接塗布して粘着剤層2を形成しても構わない。
次に、本発明に係る粘着シート10を用いる半導体装置の製造方法について説明する。本発明に係る半導体装置の製造方法について、表面に回路13が形成された半導体ウエハ11をチップ化する場合を例にとり説明する。図2に、表面に回路13が形成された半導体ウエハ11の回路面側の平面図を示す。なお、切断予定ライン18は、各回路13間を区画する仮想的なラインである。
半導体ウエハ11はシリコンウエハであってもよく、またガリウム・砒素などの化合物半導体ウエハであってもよい。ウエハ表面への回路13の形成はエッチング法、リフトオフ法などの従来より汎用されている方法を含む様々な方法により行うことができる。半導体ウエハの回路形成工程において、所定の回路13が形成される。回路13は、ウエハ11の内周部14表面に格子状に形成される。ウエハ11の研削前の厚みは特に限定されないが、通常は500〜1000μm程度である。また、回路13は、前述したMEMSのような複雑な形状を有する回路であってもよい。特に回路13がMEMSの場合、回路表面の窪みやMEMS内部の空洞に侵入した破片の除去が困難であるため、本発明の粘着シート10を用いることによりウエハ11の分割面から発生する破片の飛散を抑制すると共に、回路表面の窪みやMEMS内部の空洞に破片が侵入することを抑制することができる。
裏面研削時には、表面の回路13を保護するために回路面に、表面保護シートと呼ばれる粘着シートを貼付する。裏面研削は、ウエハ11の回路面側(すなわち表面保護シート側)をチャックテーブル等により固定し、回路13が形成されていない裏面側をグラインダーにより研削する。この結果、研削後の半導体ウエハ11の厚みは特に限定されないが、通常50〜200μm程度になる。裏面研削工程の後、研削によってウエハ裏面に生成した破砕層を除去する工程が行われてもよい。
裏面研削工程に続いて、必要に応じ裏面にエッチング処理などの発熱を伴う加工処理や、裏面への金属膜の蒸着、有機膜の焼き付けのように高温で行われる処理を施してもよい。なお、高温での処理を行う場合には、通常、表面保護シートを剥離した後に、裏面への処理を行う。
裏面研削後、ウエハ11の裏面側からウエハ11内部にレーザー光を照射する。レーザー光はレーザー光源より照射される。レーザー光源は、波長及び位相が揃った光を発生させる装置であり、レーザー光の種類としては、パルスレーザー光を発生するNd−YAGレーザー、Nd−YVOレーザー、Nd−YLFレーザー、チタンサファイアレーザーなど多光子吸収を起こすものを挙げることができる。レーザー光の波長は、800〜1100nmが好ましく、1064nmがさらに好ましい。
レーザー光はウエハ内部に照射され、切断予定ライン18に沿ってウエハ内部に改質部が形成される。ひとつの切断予定ラインをレーザー光が走査する回数は1回であっても複数回であってもよい。好ましくは、レーザー光の照射位置と、回路間の切断予定ライン18の位置をモニターし、レーザー光の位置合わせを行いながら、レーザー光の照射を行う。
改質部形成後、図3に示すように、ウエハ11の裏面に本発明に係るステルスダイシング用粘着シート10の粘着剤層2を貼付し、ウエハ11のダイシングを行う。なお、表面保護シートがウエハ表面に貼付されている場合には、粘着シート10の貼付前または貼付後に表面保護シートを剥離する。粘着シート10のウエハ裏面への貼付は、マウンターと呼ばれる装置により行われるのが一般的だが特に限定はされない。
レーザー光照射によりウエハ内部に改質部を形成した後、エキスパンドを行うと、粘着シート10は伸長し、半導体ウエハ11は、ウエハ内部の改質部を起点として個々のチップ12に切断分離される。また、エキスパンドと同時に粘着シート10を基材1側から治具等を用いてひっかくようにして、粘着シート10を伸長しウエハ11をチップ12に切断分離することもできる。エキスパンドは、5〜600mm/分の速度で行うことが好ましい。その後、チップ12はピックアップされ、ボンディング工程を経て半導体装置が製造される。なお、粘着剤層2をエネルギー線硬化型粘着剤で形成した場合は、ピックアップ工程の前にエネルギー線を照射することが好ましい。
以上、本発明のステルスダイシング用粘着シート10の使用例について説明したが、本発明のステルスダイシング用粘着シート10は、通常の半導体ウエハ、ガラス基板、セラミック基板、FPC等の有機材料基板、又は精密部品等の金属材料などの種々の物品のダイシングに使用することができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<ステルスダイシング条件>
下記シリコンウエハの裏面側から、シリコンウエハ内部に下記の条件でレーザー光を照射した。次いで、シリコンウエハ裏面に実施例又は比較例の粘着シートを貼付し、リングフレームに固定した。その後、粘着シートをエキスパンドし、シリコンウエハをチップ化した。なお、粘着シートの粘着剤層にエネルギー線硬化型の粘着剤層を用いる場合は、エネルギー線照射前に粘着シートをエキスパンドした。
・装置 :Nd−YAGレーザー
・波長 :1064nm
・繰り返し周波数 :100kHz
・パルス幅 :30nm
・カット速度 :100mm/秒
・ウエハ材質 :シリコン
・ウエハ厚 :100μm
・ウエハサイズ :50mm×50mm(正方形)
・粘着シートサイズ :約207mmφ
・カットチップサイズ :5mm×5mm
<粘着シートのヤング率>
粘着シートのヤング率は、万能引張試験機(オリエンテック社製テンシロンRTA−T−2M)を用いて、JIS K7161:1994に準拠して、23℃、湿度50%の環境下において引張速度200mm/分で測定した。なお、粘着シートの粘着剤層にエネルギー線硬化型の粘着剤層を用いる場合は、エネルギー線照射前の粘着シートのヤング率を測定した。
<粘着シートの帯電圧及び帯電圧半減期>
実施例及び比較例で得られた粘着シートを40mm×40mmのサイズにカットし、23℃、湿度50%の環境下で24時間以上調湿後、帯電圧測定装置(シシド静電気社製 STATIC HONESTMETER)のターンテーブル上に粘着剤層面を上にして設置した。1300rpmで回転させながら、粘着剤層側から10000Vの電圧を60秒間印加し、印加停止時の帯電圧を測定した。また、帯電圧が半分以下まで減衰する時間(帯電圧半減期)を測定した。なお、粘着シートの粘着剤層にエネルギー線硬化型の粘着剤層を用いる場合は、エネルギー線照射前の粘着シートの帯電圧及び帯電圧半減期を測定した。
<チップ分割率>
上記のステルスダイシング条件で、シリコンウエハの内部に改質部を形成後、ウエハに実施例又は比較例の粘着シートと8インチウエハ用のリングフレームとを貼付し、エキスパンド装置(ディスコ社製、DDS2010)を用いて、300mm/分、10mm引き落としの条件で粘着シートをエキスパンドし、ウエハをチップ化した。カットチップサイズにチップ化されたチップの数(完全に個片化されたチップの数)を目視にて数え、ウエハ上に想定された全チップ数(仮想チップの合計数)に対するチップ分割率を算出した。チップ分割率が98%以上を「良好」、98%未満を「不良」とした。なお、粘着シートの粘着剤層にエネルギー線硬化型の粘着剤層を用いる場合は、エネルギー線照射前に粘着シートをエキスパンドした。
<破片飛散防止性>
デジタル顕微鏡(キーエンス製、倍率:500倍)を用いて、半導体チップの表面に付着した破片(パーティクル)の個数を数えた。10チップ分の破片の個数を数え、1チップ当たりの平均が0.5個未満の時を「非常に良好」、3個未満の時を「良好」、3個以上の時を「不良」とした。なお、粘着シートの粘着剤層にエネルギー線硬化型の粘着剤層を用いる場合は、エネルギー線照射前の粘着シートの破片飛散防止性を評価した。
<粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)>
実施例および比較例について、シリコーン剥離処理を行った2枚のポリエチレンテレフタレートフィルム(剥離フィルム)で挟まれた粘着剤層を得た。片方の剥離フィルムを剥がし、粘着剤層が重なるように積層を繰り返し、厚みが3mmの粘着剤層を得た。直径8mmの円柱形に型抜きして弾性率測定用の試料を作製した。両側の剥離フィルムを剥がし、この試料の捻り剪断法による周波数1Hz、温度23℃における貯蔵弾性率(G’)を、粘弾性測定装置(RHEOMETRIC社製DYNAMIC ANALYZER RDA−II)を用いて測定した。なお、エネルギー線硬化型の粘着剤層を用いる場合は、エネルギー線照射前の粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)を測定した。
(実施例1)
アクリル共重合体(2−エチルヘキシルアクリレート/酢酸ビニル/アクリル酸/メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリレート=18.5/75/1/5/0.5(質量比)、Mw=60万、Tg=5℃)100重量部に対し、エネルギー線硬化性化合物として2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(Mw=8000)60重量部、6官能ウレタンアクリレートオリゴマー(Mw=2000)60重量部を配合したエネルギー線硬化型粘着成分に、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)3重量部及び多価イソシアナート化合物(日本ポリウレタン社製、コロネートL)3重量部を配合(すべて固形分換算による配合比)し、粘着剤組成物とした。
剥離フィルム(リンテック社製 SP−PET3811(S))に、上記粘着剤組成物を塗布した後に、乾燥(オーブンにて100℃、1分間)させ、厚み10μmの粘着剤層を作製した。次いで、基材として、厚さ80μmの帯電防止剤混練ポリ塩化ビニルフィルム(ヤング率=150MPa)を用い、粘着剤層を転写し、ステルスダイシング用粘着シートを得た。得られた粘着シートにおける粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)は、0.21MPaであった。この粘着シートについて、「粘着シートのヤング率」及び「粘着シートの帯電圧及び帯電圧半減期」を測定し、「チップ分割率」及び「破片飛散防止性」を評価した。結果を表1に示す。
(実施例2)
アクリル共重合体(ブチルアクリレート/アクリル酸=91/9(質量比)、Mw=60万、Tg=−38℃)100重量部に対し、エネルギー線硬化性化合物として3官能ウレタンアクリレートオリゴマー(Mw=4000)124重量部を配合したエネルギー線硬化型粘着成分に、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)3重量部及び多価イソシアナート化合物(日本ポリウレタン社製、コロネートL)2.2重量部を配合(すべて固形分換算による配合比)し、粘着剤組成物とした。
基材として、帯電防止コート(ポリピロール)を基材片面に塗布した厚さ80μmのエチレン・メタクリル酸共重合体フィルム(ヤング率=120MPa)を用い、粘着剤層を基材の帯電防止コート塗布面に転写した以外は、実施例1と同様にしてステルスダイシング用粘着シートを得、測定及び評価を行った。なお、得られた粘着シートにおける粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)は、0.08MPaであった。結果を表1に示す。
(実施例3)
基材を、帯電防止コート(ポリピロール)を基材両面に塗布した厚さ80μmのエチレン・メタクリル酸共重合体フィルム(ヤング率=120MPa)を用い、粘着剤層を基材の片面に転写した以外は、実施例2と同様にしてステルスダイシング用粘着シートを得、測定及び評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例4)
アクリル共重合体(ブチルアクリレート/アクリル酸=91/9(質量比)、Mw=60万、Tg=−38℃)100重量部に対し、エネルギー線硬化性化合物として3官能ウレタンアクリレートオリゴマー(Mw=4000)124重量部を配合したエネルギー線硬化型粘着成分に、光重合開始剤(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガキュア184」)3重量部及び多価イソシアナート化合物(日本ポリウレタン社製、コロネートL)2.2重量部、及び帯電防止剤として4級アルキルアンモニウム10重量部を配合(すべて固形分換算による配合比)し、粘着剤組成物とした以外は、実施例3と同様にしてステルスダイシング用粘着シートを得、測定及び評価を行った。なお、得られた粘着シートにおける粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)は0.09MPaであった。結果を表1に示す。
(比較例1)
基材として、帯電防止処理していない厚さ80μmのポリ塩化ビニルフィルム(ヤング率=280MPa)を用いた以外は、実施例1と同様にしてステルスダイシング用粘着シートを得、測定及び評価を行った。なお、得られた粘着シートにおける粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)は、0.21MPaであった。結果を表1に示す。
(比較例2)
基材として、帯電防止処理していない厚さ80μmのエチレン・メタクリル酸共重合体フィルム(ヤング率=120MPa)を用いた以外は、実施例2と同様にしてステルスダイシング用粘着シートを得、測定及び評価を行った。なお、得られた粘着シートにおける粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)は、0.08MPaであった。結果を表1に示す。
(比較例3)
基材として、帯電防止処理していない厚さ80μmのエチレン・メタクリル酸共重合体フィルム(ヤング率=120MPa)を用いた以外は、実施例4と同様にしてステルスダイシング用粘着シートを得、測定及び評価を行った。なお、得られた粘着シートにおける粘着剤層の貯蔵弾性率(G’)は、0.09MPaであった。結果を表1に示す。
Figure 0005149888
実施例1〜4のステルスダイシング用粘着シートは、チップ分割率及び破片飛散防止性ともに良好であった。特に、実施例1及び4は、帯電圧が低い(100V以下である)ため、破片飛散防止性が非常に良好であった。
1…基材
2…粘着剤層
10…ステルスダイシング用粘着シート
11…半導体ウエハ
12…半導体チップ
13…回路
18…切断予定ライン(仮想)

Claims (4)

  1. 半導体ウエハ内部に改質部を形成した後、個々のチップに切断分離するために使用される、ステルスダイシング用粘着シートであって、
    基材と、その片面に形成された粘着剤層とからなり、
    該粘着シートの粘着剤層側から10000Vの電圧を60秒間印加したときの印加停止時の帯電圧が1000V以下であり、
    印加停止時の帯電圧から該帯電圧の半分以下まで減衰する時間が1.0秒以下であるステルスダイシング用粘着シート。
  2. 該粘着シートの23℃におけるヤング率が30〜600MPaである請求項1に記載のステルスダイシング用粘着シート。
  3. 半導体ウエハの表面に形成された回路がMEMSである請求項1または2に記載のステルスダイシング用粘着シート。
  4. 表面に回路が形成された半導体ウエハにレーザー光を照射して、ウエハ内部に改質部を形成する工程、
    該半導体ウエハの裏面に、請求項1〜3のいずれかに記載のステルスダイシング用粘着シートを貼付する工程、
    該粘着シートのエキスパンドにより、該半導体ウエハを分割してチップ化する工程、及び
    該半導体チップをピックアップする工程を含む半導体装置の製造方法。
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