JP5148234B2 - 階段踏み板 - Google Patents

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Description

本発明は、屋外に設けられた既存の階段に取り付けられる階段踏み板に関する。
従来、屋外に設けられた既存の階段に対して、階段からの転落を防ぐため滑り止めや、階段を昇降する際の足音を和らげるための踏み板を取り付けることが行われている。
特許文献1には、階段ステップ板用吸音滑り止めカバー部材が開示されている。このなかでは、金属製取付板とその上面に設けられた、ゴム材や軟質プラスチック材などの弾性材の水平厚板とによって、階段のステップを、上面、前縁および後縁にわたって被覆することで、防音、滑り止めおよび防食という効果を得ている。
実用新案登録第3107056号公報
上記特許文献1の技術では、弾性材の水平厚板の上面に、多数の水平厚板状凸起が、一定の間隔を空けた平行な状態で、水平厚板と一体に形成されている。すなわち、このカバー部材は、踏み板の上部表面に多数の溝が形成されているような状態であり、降雨があった場合には、この溝に水が溜まってしまい、溝の長手方向に向けて滑りやすくなるという問題がある。
水平厚板の上面に設けられた水平厚板状凸起を取り除いて、上面が平らな弾性材で階段のステップを被覆した場合であっても、踏み板の水捌けが考慮されていなければ、階段の踏み板の表面に水溜りが生じ、滑りやすくなってしまうという問題がある。
本発明は、上述の従来の問題に鑑みてなされたものであり、防滑性、透水性および吸音性に優れた階段踏み板を提供することを目的としている。
本発明の階段踏み板は、既存の階段に取り付けられる階段踏み板であって、略平板状に成形された多孔質弾性材と、該多孔質弾性材を保持するフレームとを備え、該フレームは、前記既存の階段の各ステップに固定される固定部と、前記ステップ上に前記多孔質弾性材を保持する保持部とを有し、前記多孔質弾性材は、ゴムチップに微細骨材を添着させた多数のハイブリッド骨材を、樹脂バインダーにより固結させてなり、前記フレームの固定部は、前記階段の幅方向に延び、前記既存の階段の各ステップの蹴上げ面に固定可能な形状を有し、前記フレームの保持部は、前記固定部の上端につながっており、しかも、前記フレームの保持部は、前記固定部が前記蹴上げ面に固定された状態で当該固定部から前記ステップの踏み面に沿って当該ステップの奥行き方向に延びる下側支持部を有し、この下側支持部の上に前記多孔質弾性材が支持され、前記下側支持部は、前記ステップの幅方向に互いに間隔をおいて設けられた複数本の支持材を含み、前記フレームの保持部は、前記ステップの幅方向に連続し、かつ、前記固定部の上端から前記ステップの奥行き方向に突出する突出部を有する取付部を有し、この取付部の突出部に前記各支持材の前端が重なる状態で取付けられていることにより上記目的が達成される。
また、前記ゴムチップが、廃タイヤを粉砕して得られることが好ましい。
また、前記フレームの保持部は、前記下側支持部に加え、この下側支持部上に支持される多孔質弾性材を前方から覆う被覆部と、この被覆部の上端から後ろ向きに突出して前記多孔質弾性材の前端を前記下側支持部とともに上下から挟持する挟持部とを含む前側保持部を有することが好ましい。
また、前記被覆部、前記挟持部、及び前記固定部とが単一の固定用板材により構成されることが好ましい。
請求項1記載の階段踏み板によれば、フレームの固定部をステップに固定することにより、このフレームに保持される多孔質弾性材を踏み面上に固定することができる。したがって、階段踏み板を既存の階段に取り付けて使用している際に、多孔質弾性材がステップ上で移動するのを防止することができる。また、多孔質弾性材は、その弾性により滑り止め機能を有するのに加え降雨があった場合などに、水を多孔質弾性材の孔を通過させて排水することにより、階段踏み板の表面に水溜りができることによる滑りを防止し、さらに、弾性を有する材料により階段の昇降時の足音を吸音する。よって、既存の階段に高い防滑性、透水性および吸音性を付与することができる。
また、請求項記載の階段踏み板によれば、多孔質弾性材は、ゴムチップに微細骨材を添着させたハイブリッド骨材を、樹脂バインダーにより固結させており、ゴムチップの表面に添着された微細骨材によって、ゴムチップの表面に微細な凹凸が形成され、湿潤時であっても、この微細な凹凸が滑り止めの機能を果たすので、排水性および吸音性に加え、湿潤時滑り抵抗に優れた多孔質弾性材を得ることができる。
さらに、請求項1記載の階段踏み板によれば、ステップにおいて多孔質弾性材により覆われる踏み面から外れた蹴上げ面を利用することにより、当該ステップにフレームの固定部を容易に固定することができる。
さらに、請求項1記載の階段踏み板によれば、ステップの奥行方向に延びる下側支持部の上に多孔質弾性材が支持されるため、この下側支持部は多孔質弾性材の上面すなわち通行者により踏まれる面を露出させてその防滑機能等を十分に発揮させながらこの多孔質弾性材を安定して支持することができる。また、多孔質弾性材の剛性が低い場合にも、その撓みを有効に抑制して運搬時等における多孔質弾性材の破損等を防ぐことができる。
さらに、請求項1記載の階段踏み板によれば、複数本の支持材によって多孔質弾性材を有効に支持しながら、当該支持材同士の隙間によって透水性をさらに向上させ、また、その隙間分だけフレームの軽量化を図ることができる。
さらに、請求項1記載の階段踏み板によれば、ステップの幅方向に延びる取付部の突出部に各支持材の前端を重ねた状態でこれらを連結することにより、当該突出部を介して固定部と各支持材とを安定した状態で連結することができる。
請求項記載の階段踏み板によれば、ゴムチップが、廃タイヤを粉砕して得たものなので、ゴムチップを新たに原料から製造する必要がない。
請求項記載の階段踏み板によれば、多孔質弾性材が下側支持部により支持されるのに加え、その前端(蹴上げ面側の端部)が被覆部により保護されるとともに、この被覆部の上端につながる挟持部が前記下側支持部とで多孔質弾性材を挟持することにより、当該多孔質弾性材がより確実にフレームに保持される。
請求項記載の階段踏み板によれば、被覆部、挟持部および固定部が単一の固定用板材により構成されているので、フレームの構造を簡素化でき、接合部位の低減による強度の向上を図ることができる。
本発明の階段踏み板は、既存の階段に取り付けられる階段踏み板であって、略平板状に成形された多孔質弾性材と、該多孔質弾性材を保持するフレームとを備え、該フレームは、前記既存の階段の各ステップに固定される固定部と、前記ステップ上に前記多孔質弾性材を保持する保持部とを有する。すなわち、本発明は、既存の階段の防滑性、吸音性、透水性を向上させるために、水捌けのよい多孔質弾性材を階段踏み板に用いるものである。
以下で、本発明の階段踏み板および該階段踏み板の製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の階段踏み板100を説明するための斜視図である。実施の形態1の階段踏み板100は、図1に示されるように、既存の階段の各ステップSに取り付けられることにより、その階段の各種性能(吸音性能、防滑性能、透水性能)を向上させるためのものであり、多孔質弾性材3と、多孔質弾性材3を保持するフレーム2とから構成されている。
図2は、本実施の形態の階段踏み板100を、階段の各ステップSに取り付けた状態を説明するための断面図である。図2に示されるように、多孔質弾性材3とフレーム2とが一体に設けられた階段踏み板100は、主として屋外に設けられた既存の階段の各ステップSに、ねじ4を介して固定される。とくに、既存の階段が屋外に設けられ、各ステップSが鋼板製である場合には、本実施の形態の階段踏み板100を各ステップに取り付けることで、湿潤時の防滑性、吸音性、排水性が、大幅に改善される。
階段踏み板100の幅は、階段の幅、すなわち各ステップSの幅より、5〜10cm程度小さいことが好ましい。このように、階段踏み板100の長手側の長さを、階段の幅より若干小さく設定しておくことで、踏み面S1上に階段踏み板100が載っていない部分が生じ、この部分から雨水などを排水することができるので、排水性を向上させることができる。
図3は、本実施の形態の階段踏み板100に用いられるフレーム2を説明するための斜視図である。図4は、本実施の形態の階段踏み板100の断面の一部を拡大した図である。
フレーム2は、図3および図4に示されるように、階段のステップSの蹴上げ面S2に固定される固定部21と、この固定部21が固定された状態でステップSの踏み面S1上に多孔質弾性材3を保持するための保持部22とを有する。
固定部21は、帯状の平板である。固定部21には、その長手方向に沿って3箇所に、ねじ孔21aが形成されている。階段踏み板100では、図2に示されるように、固定部21の一方の面がステップSの蹴上げ面S2に当接した状態で、その固定部21がねじ4を介して蹴上げ面S2に固定される。したがって、取り付け時に、作業者は、蹴上げ面S2を利用して、階段踏み板100を階段の正面から容易に固定することができる。
保持部22は、多孔質弾性材3の下面に接着され、多孔質弾性材3を下から支持するための下側支持部22aと、多孔質弾性材3の前側(ステップSの蹴上げ面S2側)を保護するための前側保持部22bと、固定部21に対して、下側保持部22aを連結するための取付部23とを有する。言い換えれば、多孔質弾性材3は、ステップSの奥行き方向に延びる下側支持部22aの上に、その下側支持部22aによって支持されている。これにより、多孔質弾性材の上面すなわち通行者により踏まれる面を露出させてその防滑機能を十分に発揮させながら、下側支持部22aは、多孔質弾性材3を安定して支持する。
下側支持部22aは、固定部21の長手方向に互いに間隔をおいて設けられた複数本の帯状を呈した支持材22a1を含む。各支持材22a1は、後述の取付部23に固着されることにより、間接的に固定部21と一体になっている。本実施の形態の下側支持部22aによれば、多孔質弾性材を有効に支持しながら、支持材22a1同士の隙間によって透水性をさらに向上させ、またその隙間分だけフレームの軽量化を図ることができる。また、多孔質弾性材3の剛性が低い場合にも、その撓みを有効に抑制して運搬時等における多孔質弾性材の破損等を防ぐことができる。
前側保持部22bは、多孔質弾性材3の縁(蹴上げ面側の側縁)を前方から覆うための被覆部22b1と、多孔質弾性材3の前端を下側支持部22aとともに上下から挟持するための挟持部22b2とを有する。
被覆部22b1は、固定部21の上端からさらに上方に延び、固定部21と一体に設けられている。被覆部22b1は、固定部21と同様に、ステップSの幅方向に延びるように形成されている。被覆部22b1は、下側支持部22a上に支持される多孔質弾性材3の前端(蹴上げ面S2側)を前方から覆う。
挟持部22b2は、被覆部22b1の上端から後方に延びるように、被覆部22b1と一体に設けられている。挟持部22b2は、被覆部22b1の長手方向に沿って(ステップSの幅方向に沿って)延びるように形成されている。挟持部22b2の横断面は、その先端が下側支持部22aの方へ向くような(後ろ向きに突出した)形状を呈している。そして、多孔質弾性材3の前端部は、この挟持部22b2の先端と下側支持部22aとによって、上下から挟持される。したがって、フレーム2により、多孔質弾性材3はより確実に保持される。
階段踏み板100が、ステップSに取り付けられた状態では、前側保持部22bは、ステップSの前端(蹴上げ面S2側)の端の上部に位置する。各ステップSの前端上部は、最も頻繁に、階段の昇降を行う人の足が掛けられる部分である。このように、前側保持部22bで多孔質弾性材3の前端を覆うことにより、多孔質弾性材3の前端を保護することができる。また、前側保持部22bが、多孔質弾性材3の前端を覆うように設けられていることによって、多孔質弾性材3の前方への移動を、さらに確実に防ぐことができる。
ここで、本実施の形態では、固定部21、前側保持部22b(被覆部22b1および挟持部22b2)は単一の固定用板材により構成されている。このように、フレーム2の前方側の部分を単一の板材で構成することにより、構造の簡素化を図ることができ、また、固定部21および被覆部22b1、被覆部22b1および挟持部22b2の間に接合部位を設ける必要がないので、接合部位の低減を図り、強度を向上させることができる。
保持部22の取付部23は、固定部21の長手方向に沿って(ステップSの幅方向に沿って)延びるように形成された部材である。また、取付部23は、図3および図4に示されるように、横断面が略L字状を呈している。つまり、取付部23は、取付部23自体を固定部21に直接固着されている垂直部23bと、下側支持部22aの前端が上面に重なる状態で固着された突出部23aとを有する。垂直部23bは、固定部21の長手方向に沿うように(ステップの幅方向に連続して)、固定部21の一方の面に固着されている。突出部23aは、水平方向、すなわち、階段のステップSの奥行方向(図4中、紙面右方向)に突出するように、垂直部23bと一体に設けられている。取付部23を用いることにより、固定部21と支持材22a1とを安定して連結することができる。
本実施の形態では、フレーム2が、前記の固定用板材と、取付部23を構成する板材と、各支持材22a1を構成する複数本の支持板という3つの板材を組み合わせることによって簡素に形作られている。
フレーム2の材質としては、とくに限定されるものではなく、たとえば、鋼、鉄、アルミニウム、ステンレスなどを用いることができる。本実施の形態では、溶融亜鉛メッキ処理が施された鋼を用いている。
多孔質弾性材3は、ゴムチップに微細骨材を添着させたハイブリッド骨材を、樹脂バインダーにより固結させて得られたものである。多孔質弾性材3には、所望に応じて着色剤などの塗料を含有させてもよい。とくに、塗料として、蓄光塗料や蛍光塗料を含有させた場合には、階段踏み板100を設けることより、暗闇で、歩行者に対して階段の段差に注意を促すことができる。
多孔質弾性材3は、平面視で略長方形状を呈し、略平板状に成形された部材である。
ハイブリッド骨材に用いられるゴムチップとしては、廃タイヤを粉砕して得られたものを用いることができる。このように廃タイヤを粉砕して得たゴムチップを再利用ことにより、ゴムチップを新たに原料から製造する必要がない。
微細骨材としては、とくに限定されないが、たとえば、硅砂の粉砕物、自然石の粉砕物、人工石の粉砕物、樹脂系チップおよびこれらの微細骨材のうち少なくとも1種を含む混合物などを用いることができる。
ハイブリッド骨材は、ゴムチップに微細骨材を添着させたものである。ハイブリッド骨材の製造方法としては、とくに限定されないが、たとえば、ゴムチップの表面を表面処理剤で処理した後、接着用樹脂(エポキシ樹脂など)でコーティングし、接着用樹脂によってコーティングされたゴムチップを、多量の微細骨材の中に少量ずつ投入して、ゴムチップの表面に微細骨材を添着させる。とくに、多孔質弾性材3の湿潤時には、ゴムチップの表面に添着された微細骨材によって、ハイブリッド骨材の表面に微細な凹凸が形成され、この微細な凹凸によって、湿潤時であっても多孔質弾性材の滑り抵抗が確保される。
ハイブリッド骨材の平均粒径は、0.1〜6.5mm程度が好ましい。ハイブリッド骨材の平均粒径が、0.1mm未満であると、多孔質弾性材3内の間隙が少なくなり、排水性が劣る傾向がある。また、ハイブリッド骨材の平均粒径が6.5mmを超えると、多孔質弾性材3の表面の凹凸が顕著に表れる傾向がある。
ハイブリッド骨材としては、とくに限定されないが、たとえば、平均粒径の異なる2種以上のハイブリッド骨材を混合したものを用いてもよいし、硬さの異なる2種以上のハイブリッド骨材を混合したものを用いてもよいし、平均粒径および硬さの異なる2種以上のハイブリッド骨材を混合したものを用いてもよい。本実施の形態では、平均粒径が異なる2種以上のハイブリッド骨材を混合したものを用いている。本実施の形態では、配合比を体積比で、平均粒径1mm未満のハイブリッド骨材を5%以下、平均粒径1〜5mmのハイブリッド骨材を95%以上として配合している。
樹脂バインダーとしては、とくに限定されないが、たとえば、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることができる。本実施の形態では、ポリウレタン樹脂を用いている。
多孔質弾性材3の空隙率は、15〜45%程度であることが好ましい。多孔質弾性材3の空隙率が、15%未満であると、水捌けが悪くなる傾向がある。また、多孔質弾性材3の空隙率が、45%を超えると、多孔質弾性材3の剛性が低下する傾向がある。
多孔質弾性材3の厚さは、5〜12mm程度であることが好ましい。多孔質弾性材3の厚さが、5mm未満であると、吸音性能や歩き心地が劣る傾向がある。また、多孔質弾性材3の厚さが、12mmを超えると、階段踏み板100全体の重量が大きくなり、搬送時に困難を来たす傾向がある。
この構成により、本実施の形態の階段踏み板100の製造方法について、以下で詳しく説明する。本実施の形態の階段踏み板100の製造方法は、(1)フレーム2をマスキングする工程と、(2)ハイブリッド骨材および樹脂バインダー(流動性を有する多孔質弾性材3の原料)を混練りする工程と、(3)フレーム2を型枠内に配置し、混練りされた多孔質弾性材3の原料を型枠内に流し込む工程と、(4)型枠内に流し込まれた多孔質弾性材の原料を、所定の厚さになるように均す工程と、(5)型枠から階段踏み板100を取りはずす工程とを含む。以下で、各工程について詳しく説明する。
(1)フレーム2をマスキングする工程
作業者は、フレーム2に多孔質弾性材3の塗料が付着しないように、多孔質弾性材3を直接フレーム2に接触させる必要がない部分、具体的には、取付部23の突出部23aおよび下側支持部22aの上面を除く部分に、マスキングテープを貼る。
(2)多孔質弾性材3の原料を混練りする工程
まず、作業者は、多孔質弾性材3の原料を作成する。具体的には、ハイブリッド骨材と液状の樹脂バインダーと塗料とを所定の割合で配合し、攪拌機などで混練りする。ここで、ハイブリッド骨材については、平均粒径の異なるハイブリッド骨材を何種類か準備し、これらを所定の割合で混合したものを用いる。混練りは、攪拌機の回転数を適宜調整して、3〜5分程度行う。ハイブリッド骨材は、ゴムチップの表面に微細骨材が添着されたものである。それゆえ、ハイブリッド骨材の表面には細かい凹凸が形成されていることになる。この凹凸が樹脂バインダー間に微小な隙間を形成することを可能にし、最終的に多孔質弾性材3を成形することを可能にする。
(3)フレーム2を型枠内に配置し、多孔質弾性材3の原料を型枠内に流し込む工程
まず、作業者は、平面視でフレーム2の外郭を囲むような形状の型枠mを準備する。フレーム2には、予め、プライマーをエアー、ハケなどで塗布しておく。ここで、プライマーとは、フレーム2と多孔質弾性材3との接着を担う反応性樹脂である。本実施の形態では、プライマーとして、アクリルウレタン樹脂に酢酸エチルを加えたものを使用している。
そして、作業者は、この型枠内に、フレーム2を配置する(図5(a)参照)。
つぎに、フレーム2の下側支持部22aの上部全体を覆うように、(2)の工程で得られたハイブリッド骨材と樹脂バインダーとの流動性を有する混合物を、予め定められた量だけ型枠内に流し込む(図5(b)参照)。
(4)多孔質弾性材の原料を、所定の厚さになるように均す工程
つぎに、作業者は、型枠m内に流し込まれたハイブリッド骨材と樹脂バインダーとの混合物3aが、ほぼ均等な厚さになるように、レーキ、コテなどを用いて、表面を平らに均す。このとき、作業者は、型枠の隅や、挟持部22b2と下側支持部22aおよび取付部23との隙間にも十分に混合物が行き渡るように均す(図5(b)参照)。
つぎに、ハイブリッド骨材と樹脂バインダーとの混合物3aの平坦度を高めるために、作業者は、電熱ローラR、特殊コテ、アイロンなどを用いて、ほぼ均等な厚さに均されたハイブリッド骨材と樹脂バインダーとの混合物3aを押圧する。
ここで、樹脂バインダーには、常温で硬化するポリウレタン樹脂を用いているので、液状の樹脂バインダーが徐々に硬化し始める(図5(c)参照)。
また、多孔質弾性材3とフレーム2の下側支持部22aとが、プライマーを介して接着される。
このとき、多孔質弾性材3は、樹脂バインダーの硬化がほぼ終了した時点で、多数のハイブリッド骨材の相互間に多数の間隙が生じる。階段踏み板100の上面に到達した水は、これらの間隙を通過して階段踏み板100の下方に排水される。
(5)型枠から階段踏み板100を取り外す工程
つぎに、作業者は、フレーム2と多孔質弾性材3が一体になった階段踏み板100を型枠から取り外す。最後に、フレーム2に貼り付けられたマスキングテープを剥がし取り、階段踏み板100が完成する。
このように、多孔質弾性材3がフレーム2上で、フレーム2と一体になるように成形されるので、多孔質弾性材3を成形後にフレーム2に組み付けるよりも容易にフレーム2と多孔質弾性材3とを一体化することができる。
以上の実施の形態によれば、略平板状に成形された多孔質弾性材3と、フレーム2とを備え、フレーム2によって多孔質弾性材3が階段の各ステップSに固定されるので、フレーム2に設けられた保持部22によって保持されている多孔質弾性材3は、間接的に階段の各ステップSの踏み面S1上に固定されことになる。したがって、階段踏み板100を既存の階段に取り付けて使用している際に、多孔質弾性材3がステップS上で移動するのを防止することができる。また、多孔質弾性材3が、ステップS上に設けられるので、降雨があった場合などに、水は多孔質弾性材3の孔を通過して排水される。したがって、階段踏み板の表面に水溜りができることによる滑りを防止する。さらに、多孔質弾性材3は弾性を有する材料であるので階段の昇降時の足音を吸音する。よって、防滑性、透水性および吸音性に優れた階段踏み板100を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、多孔質弾性材3として、ゴムチップに微細骨材を添着させたハイブリッド骨材を、樹脂バインダーにより固結させたものを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、多孔質弾性材として、弾性を有する材料に気泡を含ませて略平板状に成形したものを用いてもよいし、略平板状に成形した弾性を有する材料に微小な貫通孔を単位面積当たりに一定の数だけ形成したものを用いてもよい。
また、上記実施の形態では、下側支持部22aとして、ステップSの奥行き方向に延び、ステップSの幅方向に互いに間隔を置いて設けられた複数本の支持材22a1を設けた形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステップの幅方向に延びる部材を第2の支持材として、幅方向に互いに間隔を置いて設けられた複数の支持材に掛け渡すように設けてもよい。また、下側支持部22aは、単一の平板でもよい。
また、上記実施の形態では、下側支持部22aと取付部23とが別部材として設けられている形態について説明したが、取付部23の突出部23aをステップSの奥行き方向に延ばし、これをもって、下側支持部22aとしてもよい。
また、上記実施の形態では、多孔質弾性材3として、ゴムチップに微細骨材を添着させたハイブリッド骨材を、樹脂バインダーにより固結させて得られたものを用いた形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、平均粒径や硬さの異なるハイブリッド骨材とゴムチップとの混合物、または、平均粒径や硬さの異なるハイブリッド骨材と硬質骨材との混合物を樹脂バインダーにより固結させて得られたものを用いてもよい。
また、上記実施の形態では、多孔質弾性材3の原料を作成する際に、ハイブリッド骨材、樹脂バインダーおよび塗料を含ませた形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、多孔質弾性3の原料に、光触媒を含ませてもよい。多孔質弾性材3の原料に、光触媒を含ませることによって、階段踏み板の防汚性、防菌性を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、樹脂バインダーとして、常温で硬化するタイプのポリウレタン樹脂を用いて、常温で樹脂バインダーを硬化させた形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、樹脂バインダーとして、高温で硬化するタイプの熱硬化性樹脂を用いて、該樹脂バインダーを加熱して硬化させてもよい。
実施の形態1の階段踏み板の全体を説明するための斜視図である。 実施の形態1の階段踏み板を階段に取り付けた状態を説明するための断面図である。 実施の形態1の階段踏み板に用いられるフレームを説明するための斜視図である。 実施の形態1の階段踏み板を説明するためのX−X断面図である。 実施の形態1の階段踏み板の製造方法を説明するための図であり、(a)は、型枠にフレームを配置する状態を説明するための図、(b)は、型枠内に多孔質弾性材の原料を流し込み、表面を均す工程を説明するための断面図、(c)は、型枠内に流し込まれた多孔質弾性材の原料を加圧する工程を説明するための断面図である。
符号の説明
2 フレーム
21 固定部
22 保持部
22a 下側支持部
22a1 支持材
22b 被覆部
22c 挟持部
23 取付部
23a 突出部
3 多孔質弾性材
3a 多孔質弾性材の原料
100 階段踏み板
S ステップ
S1 踏み面
S2 蹴上げ面
m 型枠

Claims (4)

  1. 既存の階段に取り付けられる階段踏み板であって、
    略平板状に成形された多孔質弾性材と、
    該多孔質弾性材を保持するフレームとを備え、
    該フレームは、前記既存の階段の各ステップに固定される固定部と、前記ステップ上に前記多孔質弾性材を保持する保持部とを有し、
    前記多孔質弾性材は、ゴムチップに微細骨材を添着させた多数のハイブリッド骨材を、樹脂バインダーにより固結させてなり、
    前記フレームの固定部は、前記階段の幅方向に延び、前記既存の階段の各ステップの蹴上げ面に固定可能な形状を有し、
    前記フレームの保持部は、前記固定部の上端につながっており、
    しかも、前記フレームの保持部は、前記固定部が前記蹴上げ面に固定された状態で当該固定部から前記ステップの踏み面に沿って当該ステップの奥行き方向に延びる下側支持部を有し、この下側支持部の上に前記多孔質弾性材が支持され、
    前記下側支持部は、前記ステップの幅方向に互いに間隔をおいて設けられた複数本の支持材を含み、
    前記フレームの保持部は、前記ステップの幅方向に連続し、かつ、前記固定部の上端から前記ステップの奥行き方向に突出する突出部を有する取付部を有し、この取付部の突出部に前記各支持材の前端が重なる状態で取付けられている、
    ことを特徴とする階段踏み板。
  2. 前記ゴムチップが、廃タイヤを粉砕して得られる請求項記載の階段踏み板。
  3. 前記フレームの保持部は、前記下側支持部に加え、この下側支持部上に支持される多孔質弾性材を前方から覆う被覆部と、この被覆部の上端から後ろ向きに突出して前記多孔質弾性材の前端を前記下側支持部とともに上下から挟持する挟持部とを含む前側保持部を有することを特徴とする請求項1または2に記載の階段踏み板。
  4. 前記被覆部、前記挟持部、及び前記固定部とが単一の固定用板材により構成されることを特徴とする請求項記載の階段踏み板。
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