JP5148053B2 - パルス計数計とそれを用いた原子炉出力監視装置ならびにパルス計数方法 - Google Patents

パルス計数計とそれを用いた原子炉出力監視装置ならびにパルス計数方法 Download PDF

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Description

この発明は、放射線計測などに用いるパルス計数計とそのパルス計数方法ならびに原子炉出力監視装置に関する。
放射線センサは、放射線によってセンサ内部の物質が反応し、その放射線強度に応じたパルス数がランダムに出力される。このパルスを一定時間ごとに計数し、単位時間あたりの計数値を放射線強度として算出する。このように、パルス数を計数することでセンサの出力とする場合があり、その出力の単位としては、cpsまたは(/s)が用いられる。
このようなパルスを計数する装置をパルス計数計と呼ぶ。このパルス計数計において、パルス状のノイズが誘導した場合は、誤計数となり、これらの誤計数を防止する手法が従来より考案されている。
たとえばマルチチャンネルスケーラー(MCS)は、一定時間の計数値を時間に沿って順番にメモリに保存する装置である。計測対象の物理事象が変化していない場合、そのメモリ上の計数値は一定の範囲で揺らいでいる。たとえば、放射線検出器の場合、その計数の揺らぎはポアソン分布等で評価することができる。よって、MCS上で、このポアソン分布(またはガウス分布)から著しく外れている計数値は、ノイズ誘導などによる異常値として判定し、平均値を求める際にそのデータを除いて平均する手法が用いられる。このような手法は、品質管理に用いる品質管理図(シュハートの管理図)で、上方管理限界または下方管理限界を選定し、それぞれの限界を外れたものは異常値として省く手法と同一であり、古くから用いられてきたものである。
この原理を利用したパルス計数のノイズ除去方法の例として、特許文献1および特許文献2が知られている。これらの文献においては、前回のサンプリング値と今回のサンプリング値を比較し、その差が基準値以上のものは異常値と判断し、今回のサンプリング値を除去し、前回のサンプル値を代替値として用いる。その際に、連続して代替値を用いた場合には、その個数を計数し、その連続して値を入れ替えた個数が一定以上となった場合に、警報を出力するようになっている。
別のパルスノイズの除去方法が特許文献3および特許文献4に示されている。この例では、センサの出力は単極性であるが、誘導ノイズは両極性である点に着目し、センサ出力の逆極性のものはノイズと判定し、その極性での計数値をセンサ出力の極性側での計数値から差し引くことにより、ノイズを除去する。
また、特許文献5および特許文献6では、パルス波形を直接ディジタル化し、その1個のパルス波形を比較し、ノイズ波形とセンサ出力波形を識別するものである。特に特許文献6は、ディジタル的なパルス計数を原子炉の出力監視装置に用い、インバータ等のノイズの影響を低減し、信頼性の高い原子炉出力監視装置を実現している。
特許文献7では、パルス計数手段のノイズ除去方法として、1個のパルスの波形を複数でサンプリングし、各サンプリング値に定数を乗算し、その値により計数すべきか判定するものである。つまり、計数すべきセンサの出力波形と同じ波形の場合に、乗算結果が大きな値となるように定数を設定することで、1個1個のパルスがセンサ出力であるか他のノイズ成分であるかを識別する波形整形用のフィルタを実装しているものである。しかし、この手法では、検出器と同じパルス幅、または、周波数帯域であるノイズパルスは、識別できないという問題がある。
特許文献8は、パルス計数とMSV計数手段の両方が可能なオーバーラップ領域において、ノイズの誘導が少ないパルス計数値に基づいて、両者の信号の選択を行なうものである。
特許第3517331号公報 特許第3517329号公報 特開2001−183465号公報 特開平08−082681号公報 特開2003−028963号公報 特開平09−274095号公報 特開2000−162366号公報 特開平9−189795号公報
ところで、特許文献1および特許文献2に示すノイズ除去方法では、補正値に、前回求めた前回値をそのまま用いているため、出力が上昇している場合には、その補正期間中は実際の値よりも表示値が低く表示される問題がある。この防止のため、これらの特許文献の方法では、リセット手段や、警報手段を設けている。この手法を原子炉等の安全保護系に用いる場合、計数出力が低めに出力されるため、本来、異常出力を出力すべき出力でも、異常信号が出力されないなどの、不安全側の処理となり、改善することが望まれる。
さらに、特許文献3および特許文献4では、両極性パルスをノイズとして判別し、計数から差し引く処理を行なうが、その際、ノイズの形状によってノイズの正、負の計数値が異なり、結果的に差し引く計数を多く見積もるケースが想定される。つまり、この処置も、指示値を低くする可能性があり、不安全側の処理となり改善が望まれる。
したがって、第1の課題としては、原子炉安全系など、安全のために用いられる計数計において、本来の計数よりも、ノイズ補正により補正結果が低く出力されることがないパルス計数計またはパルス計数方法を提供することである。
一方、特許文献5および特許文献6の方法では、センサ出力波形をディジタル的にサンプリングし、その波形に応じたディジタル処理でセンサ出力とノイズ成分を識別する。この場合も、特定のノイズは識別できるが、信号波形と似たノイズは識別できない。また、これらのノイズ除去手段においては、ノイズに重畳した信号パルスを識別できない場合、ノイズ除去により信号パルスも除去される。
よって、その重畳した信号パルス数を補正するために、一般的な放射線計測に用いられる不感時間処理が必要となる。つまり、ランダムパルスは一様に計数されると仮定し、計測できない時間を差し引いた実計測時間で、パルスの計数率を算出するものである。ただし、このような処理においては、低いパルス計数率しか得られない環境で、ノイズが誘導した場合、信号パルスがノイズに重なる割合が増大し、その信号パルスを除去することで、信号数が減り、信号の統計的揺らぎが増大する問題がある。つまり、掲記問題のため、不感時間処理のないノイズ除去手法が望まれる。
したがって、第2の課題は、不感時間処理による統計的な揺らぎの増加を防止できるパルス計数計またはパルス計数方法を提供することである。
一方、周波数帯域によってノイズと信号パルスを識別する場合、時間的に重なったパルスを別々に計数するため、このような不感時間処理は不要である。ただし、この場合は、パルス幅や、周波数帯域が同じ場合に、信号パルスとノイズパルスを識別することは、原子炉出力監視装置等のリアルタイム処理が必要な分野では、リアルタイムに処理可能な簡単な処理では難しい。たとえば、100nsパルス幅のパルスを計数する場合、測定帯域として1M〜10MHzの帯域を計測する。この場合、リアルタイム処理可能な簡単なフィルタ処理によって、この測定帯域以下の1MHz以下を除去することで、インバータ等で発生しやすい500kHz程度のノイズは除去できる。しかし、最近増加している1MHz以上のノイズは、信号帯域と同じ帯域のノイズであり、周波数で除去できず、効率的に除去する手法が望まれる。
したがって、第3の課題は、信号帯域とほぼ同じ周波数帯域のノイズが重畳した場合でも、原子炉出力監視装置に適用できるリアルタイム処理可能な範囲で、ノイズの影響を低減できるパルス計数計またはパルス計数方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明によるパルス計数計は、パルス信号を出力するセンサと、前記パルス信号を計数する時間間隔を決定する計数間隔設定手段と、前記計数間隔設定手段で設定された時間間隔中の前記センサ出力のパルス数を計数する計数手段と、前記計数間隔設定手段の出力からその間隔でのセンサ出力の最大上昇率を評価する上昇率評価手段と、過去の平均値に基づいて比較値を算出する比較値設定手段と、前記計数手段で今回計数された今回の計数値と前記比較値とを比較して、前記今回の計数値が異常値かどうかを判定する比較手段と、前記比較手段により前記今回の計数値が異常値と判定された場合に、前記上昇率評価手段の出力と前記過去の平均値とを用いて、前記今回の計数値を補正する補正手段と、補正手段の過去の出力値を用いて前記過去の平均値を算出する平均算出手段と、を備えたパルス計数計であって、前記比較値設定手段は、前記平均算出手段によって算出された前記時間間隔中の平均計数に応じて複数の設定値を設けるものであること、を特徴とする。
また本発明によるパルス計数方法は、パルス信号をセンサで検出する検出ステップと、前記パルス信号を計数する時間間隔を決定する計数間隔設定ステップと、前記計数間隔設定ステップで設定された時間間隔中の前記センサの出力のパルス数を計数する計数ステップと、前記計数間隔設定ステップで決定された時間間隔でのセンサの出力の最大上昇率を評価する上昇率評価ステップと、過去の平均値に基づいて比較値を算出する比較値設定ステップと、前記計数ステップで今回計数された今回の計数値と前記比較値とを比較して、前記今回の計数値が異常値かどうかを判定する比較ステップと、前記比較ステップの判断結果により前記今回の計数値が異常値と判定された場合に、前記上昇率評価ステップで得られた出力と前記過去の平均値とを用いて、前記今回の計数値を補正する補正ステップと、前記補正ステップの過去の出力値を用いて前記過去の平均値を算出する平均算出ステップと、を備えたパルス計数方法であって、前記比較値設定ステップは、前記平均算出ステップによって算出された前記時間間隔中の平均計数に応じて複数の設定値を設けるものであること、を特徴とする。
本発明によれば、ノイズ補正により補正結果が低く出力されることがなく、原子炉の安全系等に適用可能である。また、不感時間処理を用いないため、低い計数率での統計的な揺らぎが増加しない。さらに、信号帯域とほぼ同じ周波数帯域のノイズが重畳した場合でも、原子炉出力監視装置に適用できるリアルタイム処理可能な範囲で、ノイズの影響を低減できる。
[実施形態1]
本発明の実施形態1を図1から図8を参照して説明する。
図1において、パルス信号を出力するSRNM(Start-Up-Ranged Neutron Monitor、起動領域モニタ)検出器1の出力は、計数間隔設定手段2で決められた時間間隔で、計数手段3においてパルス数が計数される。計数手段3は、アナログのコンパレータを用いる場合や、AD変換後にディジタル的に行なうことも可能で、SRNM検出器1と計数手段3の間には、実際は、信号増幅用のアンプ、AD(アナログ・デジタル)変換装置(図示せず)などが含まれる場合もある。この計数手段3による計数結果は、比較手段4に入力される。比較手段4での比較結果は、補正手段5に入力され比較結果に基づき計数値が補正される。
補正手段5の補正結果は、平均算出手段6にて過去の平均値を算出する。平均算出手段6の出力は、比較設定手段7に入力され、入力の異常値を判定するための比較値を算出する。この比較値設定手段7の出力は、比較手段4に入力され、計数手段3の出力と比較される。一方、計数間隔設定手段2の出力は、上昇率評価手段8にも入力され、計数時間においてセンサ出力が最大に変化する割合を評価し、その結果が補正手段5の補正値に用いられる。また、計数間隔設定手段2で設定した時間間隔は、時間カウンタ10にも入力され、計測を行なったトータルの時間を表示する。一方、補正手段5の出力は、加算手段9で積算される。
次に、これらの作用について、図2に示すノイズを例に説明する。SRNM検出器1の出力パルスのパルス時間幅は約100ns程度である。計数手段3では、回路ノイズと信号パルスを識別するために、両者の波高の違いを利用し、加波高値で弁別した後に信号パルスのみの個数を計数する。図2に示したノイズ波形の1パルスは、負側のパルスのみ見た場合、パルス幅は250ns(=0.5μs/2)であり、信号パルスの100nsと近く、フィルタ等の周波数のみの弁別では除去することは困難である。
ここで、計数間隔設定手段2においてパルス数を計数する間隔を、ノイズの継続時間である50μsに設定する。この場合、50μs間隔ごとに、このノイズを計数した場合、図3に示すように突発的に計数値が変化する。この突発的な計数上昇を補正できれば、このノイズの影響を低減できる。
図4は、SRNM検出器の監視範囲である3cps〜約2×10cpsのパルス計数率に対して、50μsごとに計数した場合の平均の中性子パルス数を示す。図4で、1×10cps以下では、50μsの平均計数は1以下であり、この低計数率範囲での50μs間の計数は1か0となる。一方、1×10cps以上では、平均計数率自体が1以上となり、平均値が計数値として得られる。このように計数が1と0の場合と、平均値が1以上となる場合では、計数の異常を判定するロジックを別々に設けることが妥当である。
図5では、平均計数が1以下の場合(図中は0に近い場合)Aと、平均計数がNの場合Bの中性子パルスの計数の揺らぎを模式的に示したものである。たとえば、平均値が0.5以下の場合Aにおいて、計数値としてとる値の確率は、0が60%(図5において発生頻度を相対値1とする)、1が30.3%、2が7.58%、3が1.26%、4が0.157%で、5が0.016%である。つまり、本来は、
Σ(カウント×確率)
=1×0.303+2×0.0758+3×0.0126+4×0.00157+5×0.00016
=0.4995
であるが、ここで、5以上を平均値(0.5)に置き替える場合、
Σ(カウント×確率)
=1×0.303+2×0.0758+3×0.0126+4×0.00157+0.5×0.00016
=0.4987
となり、0.4987/0.4995=0.9983 となり、約0.2%の低下であり、パルス計測の統計精度から考え、ほとんど測定に影響しない。
一方、平均計数率がNの場合Bは、その標準偏差σは√Nと考えられるため、N+3σ=N+3√N となり、N+3√N以上の計数を異常値と判定することは、妥当と考えられる。これらノイズ判定精度は、さらに6σなど厳しくすることは可能であるが、今回の説明では、これらの値を用いる。また、ルート演算はリアルタイムで近似が難しいため、計数に応じて、これらの変動幅を規定する近似曲線を比較値に用いてもよい。
つまり、本実施形態では、図1に示す比較手段4にて、比較値と計数値を比較する。この比較値は、過去の補正結果の平均値を算出する平均算出手段6の値に応じて、比較値設定手段7で設定される。つまり、比較値設定手段7では、平均算出手段6の出力である平均計数値が0.5以下の場合は、比較値は2に選定する。また、平均値が0.5より大きい場合は、平均計数値+√(平均計数値)を比較値に設定する。
比較手段4では、これら比較値と新しく計数手段3で計数した計数値を比較し、その比較結果を補正手段5に出力する。補正手段5では、比較値に比べ新しく計数されたデータが大きい場合、上昇率評価手段8で評価された計数間隔での信号の上昇分を平均計数値に乗じたものを補正値として用い、新しく計数されたデータと置き換える。この上昇率を乗じた値を補正値に用いることにより、本発明の第1の課題である出力が実際の信号よりも小さく出力されることを、防止できる。
たとえば、原子炉内の中性子束は、炉心設計において計算評価されており、逆にその変化幅内に納まるように炉心の設計が行なわれている。よって、上昇率評価手段8では、平均算出手段6で平均計数値を算出する際の時間遅れも考慮し、計数出力が中性子束の最大変化に追従するように前記の上昇率を算出する。本実施形態では、平均計数率の1.145倍を補正値に用いる。
平均算出手段6は、過去の補正後の計数値に対して或る有限時間の平均値を算出する。平均値の算出方法は、一般的なローパスフィルタを過去の計数値に対して処理した結果を用いる。たとえば、過去の数10個のデータの平均値を用いるなどのFIR型フィルタを用いる場合と、フィードバックを有するIIR型フィルタを有する場合がある。本実施形態では、
今回の平均計数値=0.9*前回の平均計数値+0.1*今回の計数値
のように、過去の計数値にウエイトを掛けて荷重平均するIIR型フィルタを用いる。
補正手段5の出力は、加算手段9に出力されて、計数値が加算される。これは、50μsという短い時間では、低計数率ではほとんど計数値は0となるので、さらに長い時間計数した結果を、後段の信号処理装置に伝送する方が効率的だからである。この加算時間は、計数間隔設定手段2の出力に基づいて、時間カウンタ10で算出する。これら時間カウンタ値と積算計数値は、同時でデータ転送を行なう。データ転送後に、これらデータをリセットし、両者の比率から計数率を算出するか、または、積算を続け、データ転送後にそれぞれの差をとり、計数率に換算する。
図6にこれらの処理フローを示す。ただし、比較値の設定では、平均計数値が0.5以上の場合に、√の演算を行なう代わりに、平均計数値が10以上と10未満の領域に分け、ぞれぞれ√(平均計数値)相当の近似値を用いている。このように、平均計数値に応じて、比較値を分けることで、ルート演算などの複雑な処理を省くことができる。
図7に、50μs計数で、0から100カウントまで範囲において、揺らぎである[3×√(平均計数値)](実線)と、その値の替わりに用いる近似曲線の例(点線)を示す。このように、比較値を平均計数値に対する連続した関数として与えることにより、計算が簡略化するとともに、境界における不連続な出力を防止できる。
以上の結果より明らかなように、この実施形態1によれば、信号帯域とほぼ同じ周波数帯域のノイズが重畳した場合でも、原子炉出力監視装置に適用できるリアルタイム処理可能な範囲で、ノイズの影響を低減できる。また、ノイズ補正により補正結果が低く出力されることがなく、原子炉の安全系等に安全システムに適用可能である。また、不感時間処理を用いないため、低い計数率での統計的な揺らぎが増加しない。
[実施形態2]
次に、本発明の実施形態2を、図8を用いて説明する。なお実施形態1と同一の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8では、SRNM検出器1と計数手段3の間にフィルタ手段11が挿入されている。
このフィルタ手段11の作用を以下に説明する。第1の実施形態のノイズ除去手段は、狭い計数時間において、急激に計数値が上昇するようなノイズに対して有効である。つまり、数MHz以上のノイズに対して有効である。しかし、1MHz以下のノイズとなると、計数区間中での計数値の上昇が少なく、本手法の適用が難しくなる。よって、本実施形態では1MHz以下のノイズをフィルタ手段11で除去する。
以上の結果より、100ns程度のパルスを対象としてパルス計数計において、1MHz以下の帯域は周波数フィルタでノイズを除去し、1MHz以上の信号帯域と重なったノイズは時間領域の上昇率制限によって補正することで、外来ノイズの影響を受けにくいパルス計数計およびそのパルス計数計を用いた原子炉出力監視装置を実現できる。
本発明に係るパルス計数計の第1の実施形態の構成を示すブロック図。 想定ノイズの波形の例を示す信号の時間変化のグラフであって、(b)は(a)のA部を拡大して示す図。 ノイズによる計数の変化の例を示すグラフ。 SRNM検出器出力に対する50μsでの計数値を示すグラフ。 異常値判定基準を説明するためのグラフ。 実施形態1におけるノイズ補正方法の例を示すブロック図。 補正値の近似曲線の例を示すグラフ。 本発明に係るパルス計数計の実施形態2の構成を示すブロック図。
符号の説明
1…SRNM検出器、2…計数間隔設定手段、3…計数手段、4…比較手段、5…補正手段、6…平均算出手段、7…比較値設定手段、8…上昇率評価手段、9…加算手段、10…時間カウンタ、11…フィルタ

Claims (7)

  1. パルス信号を出力するセンサと、
    前記パルス信号を計数する時間間隔を決定する計数間隔設定手段と、
    前記計数間隔設定手段で設定された時間間隔中の前記センサ出力のパルス数を計数する計数手段と、
    前記計数間隔設定手段の出力からその間隔でのセンサ出力の最大上昇率を評価する上昇率評価手段と、
    過去の平均値に基づいて比較値を算出する比較値設定手段と、
    前記計数手段で今回計数された今回の計数値と前記比較値とを比較して、前記今回の計数値が異常値かどうかを判定する比較手段と、
    前記比較手段により前記今回の計数値が異常値と判定された場合に、前記上昇率評価手段の出力と前記過去の平均値とを用いて、前記今回の計数値を補正する補正手段と、
    補正手段の過去の出力値を用いて前記過去の平均値を算出する平均算出手段と、
    を備えたパルス計数計であって、
    前記比較値設定手段は、前記平均算出手段によって算出された前記時間間隔中の平均計数に応じて複数の設定値を設けるものであること、を特徴とするパルス計数計。
  2. 前記計数間隔設定手段は、外来ノイズのノイズ継続時間に応じてパルスの計数する間隔を設定するものであること、を特徴とする請求項1記載のパルス計数計。
  3. 前記上昇率評価手段は、前記センサの設置位置での測定対象の最大の信号変化量を予め評価し、その値に基づいて計数間隔での信号増加量を評価するものであること、を特徴とする請求項1記載のパルス計数計。
  4. 前記センサと前記計数手段の間に、周波数帯域に基づいて信号を識別するフィルタ手段を設けたこと、を特徴とする請求項1記載のパルス計数計。
  5. 前記センサが放射線検出器であること、を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のパルス計数計。
  6. 請求項5に記載のパルス計数計を用いた原子炉出力監視装置。
  7. パルス信号をセンサで検出する検出ステップと、
    前記パルス信号を計数する時間間隔を決定する計数間隔設定ステップと、
    前記計数間隔設定ステップで設定された時間間隔中の前記センサの出力のパルス数を計数する計数ステップと、
    前記計数間隔設定ステップで決定された時間間隔でのセンサの出力の最大上昇率を評価する上昇率評価ステップと、
    過去の平均値に基づいて比較値を算出する比較値設定ステップと、
    前記計数ステップで今回計数された今回の計数値と前記比較値とを比較して、前記今回の計数値が異常値かどうかを判定する比較ステップと、
    前記比較ステップの判断結果により前記今回の計数値が異常値と判定された場合に、前記上昇率評価ステップで得られた出力と前記過去の平均値とを用いて、前記今回の計数値を補正する補正ステップと、
    前記補正ステップの過去の出力値を用いて前記過去の平均値を算出する平均算出ステップと、
    を備えたパルス計数方法であって、
    前記比較値設定ステップは、前記平均算出ステップによって算出された前記時間間隔中の平均計数に応じて複数の設定値を設けるものであること、を特徴とするパルス計数方法。
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