JPH0882681A - 放射線測定システム - Google Patents

放射線測定システム

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Publication number
JPH0882681A
JPH0882681A JP21735794A JP21735794A JPH0882681A JP H0882681 A JPH0882681 A JP H0882681A JP 21735794 A JP21735794 A JP 21735794A JP 21735794 A JP21735794 A JP 21735794A JP H0882681 A JPH0882681 A JP H0882681A
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JP
Japan
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pulse
signal
circuit
wave height
radiation detector
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Application number
JP21735794A
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English (en)
Inventor
Akira Yunoki
彰 柚木
Tadayoshi Oda
直敬 小田
Mikio Izumi
幹雄 泉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、サージノイズに起因して監視機能を
変更することなく、サージノイズの影響のみを低減す
る。 【構成】放射線検出器1で発生した信号パルスを波高弁
別した後にパルス計数して放射線を測定するに際し、放
射線検出器1からの信号について正極側及び負極側で波
高弁別を行い、この波高弁別により負極側の信号を検出
すると、この検出時間から所定期間だけ放射線検出器1
からの信号の計数を禁止する不感時間を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線検出器により発
生した電流パルスを計数して放射線量を測定する放射線
測定システムに関する。
【0002】
【従来の技術】図10は放射線測定システムの構成図で
ある。放射線検出器1内で発生した電流パルスは、前置
増幅器2により電圧変換及び増幅され、さらに波形整形
回路3により適当な波形整形処理及び増幅が行われて負
極側の波高弁別回路4に送られる。
【0003】この波高弁別回路4は、電圧信号に対して
負極側において波高弁別を行い、電気回路に起因するノ
イズ及び目的とする信号以外の影響を除去する。このよ
うにノイズ及び目的とする信号以外の影響を除去するこ
とが有効なのは、中性子束検出により発生するパルス波
高値は、図11に示すように波高値A以上として現れ、
例えばこの波高値A以下はノイズとして計数しないこと
による。
【0004】従って、この波高弁別回路4により波高弁
別されたパルス信号は、計数回路5により送られてパル
ス計数され、その計数値が信号処理系6に送られる。そ
して、この信号処理系6において放射線の測定結果が得
られる。
【0005】このような放射線測定システムは、取り扱
う信号が微小なため外来ノイズに対して上記波高弁別回
路4のような種々な対策が施されている。又、ノイズの
発生する虞のある機器に対しては、発生ノイズ抑制のた
めのノイズ対策が施されている。
【0006】ところが、このようなノイズ対策を施して
も、なお混入したノイズに対しては目的とする測定情報
収集を制限しない範囲で信号処理によるノイズ除去を行
っている。
【0007】ノイズの影響によりトリップ信号を出力す
る事は、システム動作的に見れば安全側動作であるが、
目的とする放射線レベルの変動以外の要因でむやみにト
リップ信号を出力したり、指示変動を起こすなどする事
は、システムとして好ましい事ではない。
【0008】このような事から、例えばサージノイズに
対しては、目的とする信号の最大の変化率に対して十分
追従できる範囲内で、測定信号量の変化に対する追従に
制限を設け、過大な変化には追従しないようにしてその
影響を最小限に抑えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノイズ
の波高値が波高弁別レベルよりも高い場合には、ノイズ
と中性子束信号との弁別ができず、計数回路5において
目的とする以外の信号を計数してしまい、誤計数、誤動
作となる可能性がある。
【0010】又、正負の両極性に変化して連続的に発生
するサージノイズに対しては除去の効果がなく、指示変
動或いは誤トリップの発生に至る可能性がある。そこで
本発明は、サージノイズに起因して監視機能を変更する
ことなく、サージノイズの影響のみを低減できる放射線
測定システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、放射
線検出器で発生した信号パルスを波高弁別した後にパル
ス計数して放射線を測定する放射線測定システムにおい
て、放射線検出器からの信号について正極側及び負極側
で波高弁別を行う波高弁別手段と、この波高弁別手段に
より負極側の信号を検出すると、この検出時間から所定
期間だけ放射線検出器からの信号の計数を禁止する不感
時間を設けるゲート手段と、を備えて上記目的を達成し
ようとする放射線測定システムである。
【0012】請求項2によれば、放射線検出器からの信
号の計数を禁止する不感時間を測定し、この不感時間を
報知する不感報知手段を備えている。請求項3によれ
ば、正極側で波高弁別した信号パルスを所定時間だけ遅
延する遅延手段を備えている。
【0013】請求項4によれば、放射線検出器からの信
号の計数を禁止する不感時間を測定し、この不感時間に
基づいてパルス計数率を補正する計数補正手段を備えて
いる。
【0014】請求項5によれば、負極側の波高弁別を複
数の波高弁別レベルに設定し、放射線検出器で発生する
信号パルスが少なくとも2つの波高弁別レベルの範囲内
にあるかを弁別する。
【0015】
【作用】請求項1によれば、放射線検出器で発生した信
号パルスを波高弁別した後にパルス計数して放射線を測
定するに際し、放射線検出器からの信号について正極側
及び負極側で波高弁別を行い、この波高弁別により負極
側の信号、例えばサージノイズを検出すると、この検出
時間から所定期間だけ放射線検出器からの信号の計数を
禁止する不感時間を設け、サージノイズによる誤計数を
防止する。
【0016】請求項2によれば、放射線検出器からの信
号の計数を禁止する不感時間を測定し、この不感時間を
報知することにより、外来ノイズ等のような潜在的に測
定システムに影響を与える要因の発生していることが分
かり、システムの故障或いはシステム周辺の環境劣化を
未然に検知できる。
【0017】請求項3によれば、正極側で波高弁別した
信号パルスを所定時間だけ遅延することにより、サージ
ノイズが負極側から始まった場合でも、ノイズ除去がで
きる。
【0018】請求項4によれば、放射線検出器からの信
号の計数を禁止する不感時間を測定し、この不感時間に
基づいてパルス計数率を補正することにより、この不感
時間に真のバルス信号が発生しても、これを含めて正確
な計数率を得ることができる。
【0019】請求項5によれば、負極側の波高弁別を複
数の波高弁別レベルに設定して放射線検出器で発生する
信号パルスを弁別することにより、信号パルスが2つの
波高弁別レベルの範囲内にあるかを弁別できる。
【0020】
【実施例】
(1) 以下、本発明の第1の実施例について図面を参照し
て説明する。なお、図10と同一部分には同一符号を付
してその詳しい説明は省略する。図1は放射線測定シス
テムの構成図である。
【0021】放射線検出器1には、前置増幅器2及び波
形整形回路3を介して負極側波高弁別回路10、正極側
波高弁別回路11が接続されている。このうち負極側波
高弁別回路10には図2に示すように正極側の波高弁別
レベルLaが設定されており、又、正極側波高弁別回路
11には負極側の波高弁別レベルLbが設定されてい
る。これら波高弁別レベルLa〜Lbの範囲は、中性子
束により発生する信号パルスの範囲となっている。
【0022】負極側波高弁別回路10の出力端子には、
ゲート回路12を介して計数回路5が接続されている。
このゲート回路12には、正極側波高弁別回路11によ
り波高弁別された信号がパルスストレッチャー13を介
してゲート信号として入力するものとなっている。
【0023】このゲート回路12は、パルスストレッチ
ャー13からゲート信号が入力したとき、つまり放射線
検出器1からの信号に正極側に変化するサージノイズが
混入したとき、放射線検出器1からの信号パルスの通過
を禁止する機能を有している。
【0024】次に上記の如く構成された測定システムの
作用について説明する。放射線検出器1内で発生した電
流パルスは、前置増幅器2により電圧変換及び増幅さ
れ、さらに波形整形回路3により適当な波形整形処理及
び増幅が行われて負極側の波高弁別回路10及び正極側
波高弁別回路11に送られる。
【0025】このとき、放射線検出器1内で発生した電
流パルスが中性子信号によるものであれば、負極側波高
弁別回路10に入力する信号は、図2に示すように波高
弁別レベレLb以下となる。
【0026】この負極側波高弁別回路10は、その入力
信号が波高弁別レベレLb以下となったときに放射線検
出器1からのパルス信号をゲート回路12に送る。これ
に対し、正極側波高弁別回路11は、入力信号が波高弁
別レベルLa以下であるので、出力信号はローレベルの
ままであり、ゲート回路12にはローレベルのゲート信
号が送られる。
【0027】従って、ゲート回路12は、開放状態にあ
り、放射線検出器1からのパルス信号は、ゲート回路1
2を通して計数回路5に送られる。この計数回路5は、
入力した信号パルスをパルス計数し、その計数値を信号
処理系6に送る。この信号処理系6は、計数値から放射
線量等の測定結果を求める。
【0028】一方、図2に示すように放射線検出器1か
らの信号パルスにサージノイズが混入すると、このサー
ジノイズの波高値は、各波高弁別回路10、11の各波
高弁別レベルLa〜Lbの範囲を越えてしまう。
【0029】このとき、正極側波高弁別回路10は、入
力信号が波高弁別レベルLaを越えたことを検出し、こ
の越えた期間のパルス幅のハイレベル信号を出力する。
この正極側波高弁別回路10から出力されたハイレベル
信号は、パルスストレッチャー13により所定期間、例
えば5μsに延ばされ、ゲート信号としてゲート回路1
2に送られる。
【0030】これにより、ゲート回路12は、ハイレベ
ルのゲート信号の入力時にゲートを閉じ、放射線検出器
1からの信号の出力を禁止する。ところで、信号処理系
6の測定周波数と一致する周波数帯域のノイズが測定に
影響を与えるが、この周波数帯域はおおよそ100kH
z〜10MHzの範囲である。従って、この周波数によ
る信号パルス幅は、最大で10μsとなる。
【0031】これにより、ゲート回路12において、放
射線検出器1からの信号の出力を禁止する期間は、かか
る信号パルス幅の最大10μsに設定されている。この
結果、サージノイズやその他のノイズが放射線検出器1
からの信号に混入し、正極側の波高弁別レベルLaを越
えると、このときから最大10μsの期間だけゲート回
路12が閉じ、放射線検出器1からの信号つまりサージ
ノイズ等のノイズの通過が禁止され、目的とする中性子
束による信号とノイズとを正確に弁別することができ
る。
【0032】このように上記第1の実施例によれば、放
射線検出器1で発生した信号パルスを波高弁別した後に
パルス計数して放射線を測定するに際し、放射線検出器
1からの信号について正極側及び負極側で波高弁別を行
い、この波高弁別により負極側の信号を検出すると、こ
の検出時間から所定期間だけ放射線検出器1からの信号
の計数を禁止する不感時間を設けるようにしたので、サ
ージノイズを検出し、このサージノイズと中性子束によ
る信号と確実に弁別でき、サージノイズを除いてサージ
ノイズによる誤計数を防止し、中性子束による信号のみ
をパルス計数して正確な放射線測定ができる。
【0033】サージノイズと中性子束による信号とを弁
別する方法も、信号処理系6の測定周波数と一致する周
波数帯域100kHz〜10MHzの範囲からその信号
パルス幅最大10μsの不感時間を設けているので、サ
ージノイズを確実に除去できる。 (2) 次に本発明の第2の実施例について説明する。な
お、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説
明は省略する。
【0034】図3は放射線測定システムの構成図であ
る。パルスストレッチャー13の出力端子には、警報回
路14が接続されている。この警報回路14は、正極側
波高弁別回路11からパルスストレッチャー13を通し
てハイレベルのゲート信号を入力している期間、つまり
放射線検出器1からの信号パルスの計数を禁止する不感
時間を測定し、この不感時間を警報等により報知する不
感報知手段としての機能を有している。
【0035】このような構成であれば、放射線検出器1
内で発生した電流パルスは、前置増幅器2により電圧変
換及び増幅され、さらに波形整形回路3により適当な波
形整形処理及び増幅が行われて負極側の波高弁別回路1
0及び正極側波高弁別回路11に送られる。
【0036】このとき、放射線検出器1内で発生した電
流パルスが中性子信号によるもので図2に示すように波
高弁別レベレLb以下であれば、上記同様にゲート回路
12は、開放状態にあり、放射線検出器1からのパルス
信号は、ゲート回路12を通して計数回路5に送られ、
ここでパルス計数されて放射線量等の測定結果が求めら
れる。
【0037】一方、図2に示すように放射線検出器1か
らの信号パルスにサージノイズが混入し、放射線検出器
1からの信号が各波高弁別レベルLa〜Lbの範囲を越
えると、正極側波高弁別回路10からパルスストレッチ
ャー13を介してゲート信号がゲート回路12に送られ
る。
【0038】これにより、ゲート回路12は、ハイレベ
ルのゲート信号の入力時にゲートを閉じ、放射線検出器
1からの信号の出力を禁止する。このとき、警報回路1
4は、パルスストレッチャー13を通してハイレベルの
ゲート信号を入力してその期間を計数し、放射線検出器
1からの信号パルスの計数を禁止する不感時間を測定
し、この不感時間を警報等により報知する。
【0039】このように上記第2の実施例によれば、上
記第1の実施例と同様の効果を奏することができるとと
もに、放射線検出器1からの信号パルスの計数を禁止す
る不感時間を測定し、この不感時間を警報等により報知
することにより、この不感時間に中性子束により信号パ
ルスが発生してサージノイズと重なったとしても、その
不感時間の記録から計数回路5の計数おとしの補正、又
は不感時間の補正ができる。
【0040】すなわち、ノイズ混入による不感時間を知
ることにより、指示変動等のシステムへの影響を受ける
ことがなくても、外来ノイズのような潜在的に測定シス
テムに影響を与える要因が発生していることが分かり、
測定システムの故障又は測定システム周辺の環境劣化を
未然に検知することができる。 (3) 次に本発明の第3の実施例について説明する。な
お、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説
明は省略する。
【0041】図4は放射線測定システムの構成図であ
る。負極側波高弁別回路10とゲート回路12との間に
は、遅延回路(ディレイ回路)15が接続されている。
【0042】この遅延回路15は、負極側波高弁別回路
10によりパルス波高弁別された信号パルスを、例えば
5μsだけ遅延出力する機能を有している。又、パルス
ストレッチャー13は、そのパルスストレッチ時間が例
えば15μsに設定されている。
【0043】かかる構成であれば、放射線検出器1内で
発生した電流パルスは、前置増幅器2により電圧変換及
び増幅され、さらに波形整形回路3により適当な波形整
形処理及び増幅が行われて負極側波高弁別回路10及び
正極側波高弁別回路11に送られる。
【0044】このとき、放射線検出器1内で発生した電
流パルスが中性子信号によるもので図5に示すように波
高弁別レベレLb以下であれば、放射線検出器1からの
信号パルスは、遅延回路15で遅延され、この後にゲー
ト回路12に送られる。
【0045】このとき、ゲート回路12は、上記同様に
開放状態にあり、放射線検出器1からのパルス信号は、
計数回路5に送られ、ここでパルス計数されて放射線量
等の測定結果が求められる。
【0046】一方、図5に示すように放射線検出器1か
らの信号パルスにサージノイズが混入し、放射線検出器
1からの信号が、先ず正極側の波高弁別レベルLa以上
となり、次に負極側の波高弁別レベルLb以下となる
と、正極側波高弁別回路10からパルスストレッチャー
13を介してゲート信号がゲート回路12に送られる。
【0047】これにより、ゲート回路12は、ハイレベ
ルのゲート信号の入力時にゲートを閉じ、放射線検出器
1からの信号パルスの出力を禁止する。ところで、サー
ジノイズは、先ず正極側の波高弁別レベルLa以上とな
れり、次に負極側の波高弁別レベルLb以下となるもの
に限らず、先に負極側の波高弁別レベルLb以下とな
り、次に波高弁別レベルLa以上となるものもある。
【0048】このようなサージノイズに対しては、負極
側波高弁別回路10により波高弁別レベルLb以下にな
ったことが検出され、この波高弁別レベルLb以下にな
った期間中の放射線検出器1からの信号パルスを遅延回
路15に送る。
【0049】この遅延回路15は、図5に示すように放
射線検出器1からの信号パルスを、例えば5μsだけ遅
延してゲート回路12に送る。ここで、サージノイズの
周波数は、図6に示すようにその半周期が5μsとなっ
ている。
【0050】従って、サージノイズが負極側から現れれ
ば、この最初の半周期5μs間は、正極側波高弁別回路
11によりパルス波高弁別されず、ゲート回路12は開
放状態にあるが、半周期5μsの経過の後には、正極側
波高弁別回路11によりサージノイズの正極側がパルス
波高弁別され、ゲート回路12は閉じる。
【0051】この結果、ゲート回路12が閉じたとき
に、負極側波高弁別回路19からの信号パルスが5μs
だけ遅延してゲート回路12に送られるので、サージノ
イズが負極側から現れても、サージノイズによる信号の
計数回路5への送出は禁止される。
【0052】このように上記第3の実施例によれば、負
極側波高弁別回路10によりパルス波高弁別された信号
パルスを遅延回路15により遅延するようにしたので、
上記第1の実施例と同様の効果を奏することができると
ともに、サージノイズが負極側から現れたとしても、こ
のサージノイズを除去して正確に中性子束による信号の
みをパルス計数して正確な放射線測定ができる。 (4) 次に本発明の第4の実施例について説明する。な
お、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい説
明は省略する。
【0053】図7は放射線測定システムの構成図であ
る。補正回路16は、正極側波高弁別回路11からパル
スストレッチャー13を介して入力するゲート信号のハ
イレベル期間を計測して放射線検出器1からの信号の計
数を禁止する不感時間を測定し、この不感時間に基づい
て信号処理回路6におけるパルス計数率を補正する機能
を有している。
【0054】すなわち、不感時間において中性子束によ
り発生する信号パルスに対する数え落とし補正計数を
a、1秒当たりの正極側波高弁別検知信号の持続時間を
b(sec)、見掛けの計数率つまり計数回路5の計数
率をc、真の計数率つまり補正後の計数率をdとする
と、 a=1/(1−b) …(1) とする事により、真の計数率dは、 d=c・a …(2) により得られる。なお、1秒当たりの正極側波高弁別検
知信号の持続時間をbは、放射線検出器1からの信号パ
ルスが正極側になった頻度をα、1回当たりの不感時間
をβとすると、 b=α・β …(3) の関係となっている。
【0055】このような構成であれば、放射線検出器1
内で発生した電流パルスは、前置増幅器2により電圧変
換及び増幅され、さらに波形整形回路3により適当な波
形整形処理及び増幅が行われて負極側の波高弁別回路1
0及び正極側波高弁別回路11に送られる。
【0056】このとき、放射線検出器1内で発生した電
流パルスが中性子信号によるもので上記図2に示すよう
に波高弁別レベレLb以下であれば、上記同様にゲート
回路12は、開放状態にあり、放射線検出器1からのパ
ルス信号は、ゲート回路12を通して計数回路5に送ら
れ、ここでパルス計数されて放射線量等の測定結果が求
められる。
【0057】一方、放射線検出器1からの信号パルスに
サージノイズが混入し、各波高弁別レベルLa〜Lbの
範囲を越えると、正極側波高弁別回路10からパルスス
トレッチャー13を介してゲート信号がゲート回路12
に送られる。
【0058】これにより、ゲート回路12は、ハイレベ
ルのゲート信号の入力時にゲートを閉じ、放射線検出器
1からの信号の出力を禁止する。補正回路16は、正極
側波高弁別回路11からパルスストレッチャー13を介
して入力するゲート信号のハイレベル期間を計測して放
射線検出器1からの信号の計数を禁止する頻度α及び不
感時間βを測定し、これら頻度α及び不感時間βから1
秒当たりの正極側波高弁別検知信号の持続時間をbを求
める。
【0059】次に補正回路16は、持続時間bから上記
式(1) に従って補正計数aを求め、さらに真の計数率d
を上記式(2) を演算して求める。このように第4の実施
例によれば、放射線検出器1からの信号パルスの計数を
禁止する不感時間βを測定し、この不感時間βに基づい
て信号処理回路6におけるパルス計数率を補正するよう
にしたので、上記第1の実施例の効果に加えて、サージ
ノイズ等のノイズ混入時間分の不感時間に、中性子束に
よる信号パルスが発生しても、この不感時間における信
号パルス分を補正して正確な計数率を得ることができ
る。 (5) 次に本発明の第5の実施例について説明する。な
お、図4と同一部分には同一符号を付してその詳しい説
明は省略する。
【0060】図8は放射線測定システムの構成図であ
る。放射線検出器1には、前置増幅器2及び波形整形回
路3を介して第1の負極側波高弁別回路10、正極側波
高弁別回路11、さらに第2の負極側波高弁別回路17
が接続されている。
【0061】このうち第1の負極側波高弁別回路10に
は、図9に示すように負極側低レベルの波高弁別レベル
Lb1が設定されており、又、第2の負極側波高弁別回
路17には負極側高レベルの波高弁別レベルLb2が設
定されている。
【0062】これら波高弁別レベルLb1〜Lb2の範
囲は、中性子束により発生する信号パルスの範囲であ
り、かつ波高弁別レベルLb2以下の信号も中性子束以
外によるノイズである。
【0063】この第2の負極側波高弁別回路17の出力
端子には、パルスストレッチャー13を介してゲート回
路12が接続されている。このゲート回路12は、パル
スストレッチャー13、18から各ゲート信号が入力し
たとき、つまり放射線検出器1からの信号に正極側に変
化するサージノイズが混入したとき、又は放射線検出器
1からの信号が負極側の波高弁別レベルLb2以下とな
って中性子束以外によるノイズが混入したときに、放射
線検出器1からの信号パルスの通過を禁止する機能を有
している。
【0064】次に上記の如く構成された測定システムの
作用について説明する。放射線検出器1内で発生した電
流パルスは、前置増幅器2により電圧変換及び増幅さ
れ、さらに波形整形回路3により適当な波形整形処理及
び増幅が行われて第1及び第2の負極側波高弁別回路1
0、17、さらには正極側波高弁別回路11に送られ
る。
【0065】このとき、放射線検出器1内で発生した電
流パルスが中性子信号によるもので図9に示すように負
極側の各波高弁別レベレLb1〜Lb2の範囲内であれ
ば、放射線検出器1からの信号パルスは、第1の負極側
波高弁別回路10で波高弁別され、遅延回路15で遅延
され、この後にゲート回路12に送られる。
【0066】このとき、ゲート回路12は、上記同様に
開放状態にあり、放射線検出器1からのパルス信号は、
計数回路5に送られ、ここでパルス計数されて放射線量
等の測定結果が求められる。
【0067】一方、図9に示すように放射線検出器1か
らの信号パルスにノイズが混入し、負極側の波高弁別レ
ベルLb2以下になると、第2の負極側波高弁別回路1
0からパルスストレッチャー18を介してゲート信号が
ゲート回路12に送られる。
【0068】これにより、ゲート回路12は、ハイレベ
ルのゲート信号の入力時にゲートを閉じ、放射線検出器
1からの信号パルスの出力を禁止する。又、放射線検出
器1からの信号パルスにサージノイズが混入し、放射線
検出器1からの信号が、先ず正極側の波高弁別レベルL
a以上になり、次に負極側の波高弁別レベルLb1以下
となると、正極側波高弁別回路11からパルスストレッ
チャー13を介してゲート信号がゲート回路12に送ら
れる。
【0069】このゲート回路12は、ハイレベルのゲー
ト信号の入力時にゲートを閉じ、放射線検出器1からの
信号パルスの出力を禁止する。さらに、サージノイズ
が、先ず正極側の波高弁別レベルLaを越え、次に負極
側の波高弁別レベルLb1を越えるものに限らず、先に
負極側の波高弁別レベルLb1を越え、次に波高弁別レ
ベルLaを越た場合、放射線検出器1からの信号パルス
は、遅延回路15により例えば5μsだけ遅延してゲー
ト回路12に送る。
【0070】一方、サージノイズの最初の半周期5μs
間は、正極側波高弁別回路11によりパルス波高弁別さ
れず、ゲート回路12は開放状態にあるが、半周期5μ
sの経過の後には、正極側波高弁別回路11によりサー
ジノイズの正極側がパルス波高弁別され、ゲート回路1
2は閉じる。
【0071】この結果、ゲート回路12が閉じたとき
に、負極側波高弁別回路19からの信号パルスが5μs
だけ遅延してゲート回路12に送られるので、サージノ
イズが負極側から現れても、サージノイズによる信号の
計数回路5への送出は禁止される。
【0072】このように上記第5の実施例によれば、上
記第1の実施例の効果に加えて、負極側の波高弁別を2
つの波高弁別レベルb1、b2に設定したので、放射線
検出器1で発生する信号パルスをこれらの波高弁別レベ
ルLb1〜Lb2の範囲内にあるかを弁別することがで
き、この範囲外の信号を中性子束以外によるサージノイ
ズ等のノイズとして弁別できる。
【0073】そのうえ、サージノイズが負極側から現れ
たとしても、このサージノイズを除去して正確に中性子
束による信号のみをパルス計数して正確な放射線測定が
できる。
【0074】なお、本発明は、上記第1〜第5の実施例
に限定されるものでなく次の通り変形してもよい。例え
ば、図8に示す測定システムでは、放射線検出器1から
の信号が、波高弁別レベルLa以上、又は波高弁別レベ
ルLb2以下となったときにそれぞれゲート回路12を
閉じる不感時間を設定しているが、これら不感時間を測
定し、この不感時間を報知する警報回路を備えるように
してもよい。さらに、これら不感時間を測定し、この不
感時間に基づいてパルス計数率を補正する補正回路を備
えてもよい。
【0075】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、サ
ージノイズに起因して監視機能を変更することなく、サ
ージノイズの影響のみを低減できる放射線測定システム
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる放射線測定システムの第1の実
施例を示す構成図。
【図2】同測定システムの動作タイミング図。
【図3】本発明に係わる放射線測定システムの第2の実
施例を示す構成図。
【図4】本発明に係わる放射線測定システムの第3の実
施例を示す構成図。
【図5】同測定システムの動作タイミング図。
【図6】サージノイズの波形図。
【図7】本発明に係わる放射線測定システムの第4の実
施例を示す構成図。
【図8】本発明に係わる放射線測定システムの第5の実
施例を示す構成図。
【図9】同測定システムの動作タイミング図。
【図10】従来測定システムの構成図。
【図11】従来測定システムによるパルス波高の弁別作
用を示す図。
【符号の説明】
1…放射線検出器、2…前置増幅器、3…波形整形回
路、5…計数回路、6…信号処理系、10…負極側波高
弁別回路、11…正極側波高弁別回路、12…ゲート回
路、13…パルスストレッチャー、14…警報回路、1
5…遅延回路、16…補正回路、17…第2の負極側波
高弁別回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線検出器で発生した信号パルスを波
    高弁別した後にパルス計数して放射線を測定する放射線
    測定システムにおいて、 前記放射線検出器からの信号について正極側及び負極側
    で波高弁別を行う波高弁別手段と、 この波高弁別手段により負極側の信号を検出すると、こ
    の検出時間から所定期間だけ前記放射線検出器からの信
    号の計数を禁止する不感時間を設けるゲート手段と、を
    具備したことを特徴とする放射線測定システム。
  2. 【請求項2】 放射線検出器からの信号の計数を禁止す
    る不感時間を測定し、この不感時間を報知する不感報知
    手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の放射線測
    定システム。
  3. 【請求項3】 正極側で波高弁別した信号パルスを所定
    時間だけ遅延する遅延手段を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の放射線測定システム。
  4. 【請求項4】 放射線検出器からの信号の計数を禁止す
    る不感時間を測定し、この不感時間に基づいてパルス計
    数率を補正する計数補正手段を備えたことを特徴とする
    請求項1記載の放射線測定システム。
  5. 【請求項5】 負極側の波高弁別を複数の波高弁別レベ
    ルに設定し、放射線検出器で発生する信号パルスが少な
    くとも2つの前記波高弁別レベルの範囲内にあるかを弁
    別することを特徴とする請求項1記載の放射線測定シス
    テム。
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