JP2016114554A - 中性子測定装置および中性子測定方法 - Google Patents

中性子測定装置および中性子測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中性子束レベルが比較的低い場合にも、バックグラウンド成分の影響を抑えることにより、中性子束の計測を可能とする。【解決手段】実施形態によれば、中性子測定装置100は、中性子検出器1と、前置増幅器2と、前置増幅器2の出力の交流成分を抽出し増幅する交流増幅器3と、交流増幅器3の出力に基づいて予め定められた周波数領域の範囲の信号を得る帯域制限器4と、中性子検出信号の交流成分から、有意な信号が発生している時間帯である中性子信号区間を導出する中性子信号区間算出部11と、中性子信号区間に対応する範囲について帯域制限器4の出力の二乗平均値を算出する二乗平均値算出部6とを有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、中性子測定装置および中性子測定方法に関する。
原子炉や核融合実験装置で発生する中性子は、バックグラウンドとなる放射線や回路雑音の影響を受けにくいと言う利点から、核分裂計数管を用いて測定される場合が多い。核分裂計数管では、中性子1個の検出につき、1個のパルス信号が生じる。中性子束が低い状態では、核分裂計数管から生じるパルス信号を個別に計数するパルス計数法を用いて、中性子の測定を行う。
これに対して、中性子束がある程度高い状態では、中性子検出によるパルス信号の発生頻度が高いため、パルス信号の重畳(パイルアップ)が生じ、個別に計数することができない。そのような状態では、検出器より出力される重畳したパルス信号の統計的ゆらぎが中性子束と比例関係を持つことを利用するキャンベル法を用いて中性子を測定する方法が知られている。近年、検出器より出力される信号(検出器出力信号)をディジタル化し、ディジタル信号処理技術を用いた中性子測定の方法が実用化されている。
特開平5−215860号公報
キャンベル法を適用した中性子測定では、検出器出力信号の統計的ゆらぎを計算するために、検出器出力信号の交流成分に対して二乗平均値を計算する。通常、検出器出力信号は中性子による信号だけでなく、中性子以外の放射線や回路雑音によるバックグラウンド成分が重畳している。中性子による信号電圧の交流成分をVn(t)、バックグラウンド成分の交流成分をVo(t)、それらの重ね合わせである全信号電圧の交流成分をVs(t)と、時刻tの関数として表現すると、測定開始時刻を0、測定時間をTとすれば、二乗平均値は次の式(1)のように表される。
Figure 2016114554
式(1)の右辺において、Vn(t)とVo(t)には相関が無いため、関数内積は0となる。したがって、次の式(2)が成立する。
Figure 2016114554
したがって、式(1)の右辺第2項は0となり、次の式(3)が成立する。この式(3)は、中性子による信号の二乗平均電圧と背景放射線や回路雑音による信号の二乗平均電圧の和が、全信号の二乗平均電圧となることを示している。
Figure 2016114554
式(3)より、式(3)の右辺のバックグラウンド成分の二乗平均値は、計測値の二乗平均値と真値の二乗平均値との差であることがわかる。中性子束が比較的高い場合には、中性子による信号の二乗平均電圧が計測値と真値との差異に対して充分大きいため、当該差異は無視でき、統計的ゆらぎと中性子束の比例関係が保たれる。一方、中性子束が比較的低い場合には、計測値と真値との差異が中性子による信号の二乗平均電圧に対してある程度大きな値となるため、統計的ゆらぎと中性子束は比例関係を逸脱し、この場合には中性子束の測定が困難となる。
図8は、従来の中性子測定装置の構成を示すブロック図である。図8に示すように、検出器出力信号(アナログ信号)を処理する信号処理回路に、前置増幅器2、交流増幅器3、帯域制限器4、MSV(二乗平均値)演算器6を設けて、中性子の計測を行っている。この際、信号伝送線にフェライトコアを挿入するなど、一般的なノイズ対策の実施により、バックグラウンド成分の低減を図っている。しかし、従来の中性子測定装置では、一般的なノイズ対策によるバックグラウンド成分低減の効果は限定的であるため、バックグラウンド成分の影響が十分に取り除かれず、中性子束が比較的低い状態において正確な中性子束の測定が困難であった。
そこで、本発明の実施形態は、中性子束レベルが比較的低い場合にも、バックグラウンド成分の影響を抑えることにより、中性子束の計測を可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本実施形態に係る中性子測定装置は、入射する中性子に対応する出力信号を発する中性子検出器と、前記中性子検出器の出力信号を増幅し中性子検出信号を出力する前置増幅器と、前記前置増幅器の出力の交流成分を抽出し増幅する交流増幅器と、前記交流増幅器の出力に基づいて予め定められた周波数領域の範囲の信号を得る帯域制限器と、前記中性子検出信号の交流成分から、有意な信号が発生している時間帯である中性子信号区間を導出する中性子信号区間算出部と、前記中性子信号区間に対応する範囲について前記帯域制限器の出力の二乗平均値を算出する二乗平均値算出部と、を備えることを特徴とする。
また、本実施形態に係る中性子測定方法は、前置増幅器で増幅した信号に基づいて交流増幅器で交流成分を抽出し、波高弁別を行い、前記波高弁別の結果に基づいて中性子信号区間を導出するパルス長変換ステップと、中性子検出器の出力信号を前置増幅器で増幅し交流増幅器で交流成分を抽出し増幅した後に帯域制限器により予め定められた周波数領域の範囲の交流成分を得る抽出ステップと、二乗平均値算出部が前記中性子信号区間として導出された時間区間に対応する範囲について前記交流成分の二乗平均値を算出する二乗平均値算出ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、中性子束レベルが比較的低い場合にも、バックグラウンド成分の影響を抑えることにより、中性子束の計測が可能となる。
第1の実施形態に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。 第1の実施形態の変形例に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る中性子測定方法の手順を示すフロー図である。 第1の実施形態に係る中性子測定装置の各部の出力波形を示すグラフである。 第2の実施形態に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。 第3の実施形態に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。 波高弁別器での処理による遅れを説明するグラフである。 従来の中性子測定装置の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る中性子測定装置および中性子測定方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。本実施形態における中性子測定装置100は、原子炉出力が定格出力に近い範囲(出力領域)より低い領域、すなわち中性子束レベルが比較的低い、いわゆる起動領域における炉心の中性子強度を測定するものである。中性子測定装置100は、中性子検出器1、前置増幅器2、キャンベル測定回路10、および中性子信号区間算出部11を有する。
中性子検出器1は、中性子の検出を行う検出器であって、中性子1個が入力されるとパルス状の電気信号(以下、中性子パルスと称する)を出力する。前置増幅器2は、中性子検出器1の出力を図示しない制御盤等に送信するために中性子検出器1からの信号の増幅を行う。
キャンベル測定回路10は、交流増幅器3、帯域制限器4、AD変換器5、および二乗平均値算出部(MSV(Mean Square Value)演算器)6を有する。キャンベル測定回路10は、キャンベル法に基づく中性子束レベルの測定を行う回路である。
交流増幅器3は、前置増幅器2からの信号を入力として交流成分を抽出し増幅する。帯域制限器4は、交流増幅器3の出力を入力として予め定められた周波数帯域の交流のみを濾波しそのほかの周波数領域の交流を減衰させる。AD変換器5は、帯域制限器4の出力信号が入力されると一定の時間周期ごとに入力信号をディジタル値に変換した値を出力する。MSV演算器6は二乗平均値を得るためのものであり、AD変換器5の出力信号と後述するパルス長変換器9の出力信号を入力とし、二乗平均値を出力する。この場合の二乗平均は、予め定められた時間幅についての移動平均である。
図2は、第1の実施形態の変形例に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。この変形例は、帯域制限器4とAD変換器5の順序を入れ替えたものである。すなわち、キャンベル測定回路10aでは、交流増幅器3の出力が、AD変換器5でAD変換された後に帯域制限器4に入力される。この変形例では、帯域制限器4にディジタルフィルタを使用できるので、通過すべき周波数領域の波以外の通過を十分に阻止することができる。
図1に示した中性子信号区間算出部11は、交流増幅器7、波高弁別器8、およびパルス長変換器9を有する。交流増幅器7は、前置増幅器2からの信号を入力として交流成分を抽出し増幅する。波高弁別器8は、中性子パルスの発生を検出するためのものであり、交流増幅器7の出力信号を入力とし、1個の中性子パルスに対して予め定められた波高との大小を比較して1個の論理パルス信号を出力する。たとえば、入力信号があらかじめ定められた波高を超えたときにオン、あらかじめ定められた波高を下回ったときにオフとなる。
パルス長変換器9は、論理パルスの長さを調整するためのものであり、波高弁別器8の出力信号(論理パルス)が入力されると、一定時間持続する論理パルスを出力する。
ここで、中性子信号区間は、後述するように、ノイズの発生のみの時間帯ではなく、有意な信号を中性子検出器1から受信している状態にある時間帯をいう。すなわち、MSV演算器6で信号の二乗平均をとるべき時間帯ともいえる。
図3は、第1の実施形態に係る中性子測定方法の手順を示すフロー図である。また、図4は、第1の実施形態に係る中性子測定装置の各部の出力波形を示すグラフである。横軸は時刻を示す。縦軸は、最上部が交流増幅器7の出力、上から2番目が波高弁別器8の出力、上から3番目がパルス長変換器9の出力、上から4番目が帯域制限器4の出力である。以下、図3および図4にしたがって、本実施形態の作用を説明する。
まず、前置増幅器2で増幅した信号に基づいて交流増幅器7で交流成分を抽出する。波高弁別器8では、この交流成分について予め定められた規定値と比較し波高弁別を行い、パルス長変換器9は、波高弁別の結果に基づいて処理を行う(ステップS01)。
中性子検出器1で発生した微弱な中性子パルスは、前置増幅器2で増幅される。前置増幅器2より出力される中性子パルスが重畳した出力信号には、不安定な直流成分が含まれており、回路に不要な電流を生じる要因となる。交流増幅器7は、入力された信号から不要な直流成分を取り除き、交流成分のみ抽出する。
交流成分のみ抽出された中性子パルスの概形を図4の「交流増幅器7出力信号」に示す。図4は、時刻T1において1個の中性子パルスA1が発生し、時刻T4において1個の中性子パルスA2が発生した場合を示している。ここで、この中性子パルスが含む周波数成分をfnとする。
また、ステップS01と並行して、前置増幅器2の出力を受け入れて、交流増幅器3で交流成分を抽出し増幅した後に、帯域制限器4により所定の周波数領域の範囲の信号を得る(ステップS02)。
ここで、図4は、帯域制限器4により濾波され通過する周波数帯がfnより小さい帯域に設定されている場合を示している。すなわち、帯域制限器4を通過する中性子パルスの継続する時間ΔTは、交流増幅器7の出力信号である中性子パルスの継続する時間よりも長くなる。また、ΔTは帯域制限器4の周波数特性により定まるため、一定の値である。中性子信号区間算出部11を用いて、帯域制限器4の出力信号において中性子パルスが発生している時間帯を検出する。
中性子信号区間算出部11における波高弁別器8は、中性子パルスの発生により交流増幅器7の出力信号が予め定められたしきい値に達した際、図4の「波高弁別器8出力信号」に示すような1個の論理パルスを出力する。従ってこの論理パルスの発生は、中性子パルスの発生時刻を示す。
この論理パルスがパルス長変換器9に入力されると、パルス長変換器9より出力される論理信号が低から高へ反転する。高へ反転した論理は、時間ΔT経過後に元の論理へ回帰する。結果として、パルス長変換器9の出力信号の論理状態(高/低)が、図4に示すように、帯域制限器4の出力信号における中性子パルスの発生/非発生に対応する。
ΔTは帯域制限器4の周波数特性に依存して定まるため、予め計算により求めておき、パルス長変換器9において高へ反転した論理が再び低に戻るまでの時間をΔTに設定することは可能である。
次に、パルス長変換により得られる時間領域についてのみ、所定の周波数領域の範囲の信号の二乗平均値を算出する(ステップS03)。キャンベル測定回路10のMSV演算器6は、中性子パルスが発生している時間帯、すなわちパルス長変換器9の出力信号の論理状態が高である時間帯に得られたディジタル値Vs[t]のみを用いて、次の式(4)により測定時間Tの信号の二乗平均値MSV0を演算する。
Figure 2016114554
演算された二乗平均値MSV0は、変換係数を乗じられて中性子束に換算され、出力される。
以上のような本実施形態によれば、中性子パルスが発生している時間帯に測定された信号値であるたとえば電圧値のみを二乗平均演算に用いるため、中性子束が低い場合であっても、中性子パルスが存在しない時間帯に測定された電圧値の影響を除くことができるから、その結果より真値に近い値を計測することができる。
また、原子炉における起動領域モニタに代表されるような、パルス計数法とキャンベル法の同時併用により広域な測定範囲を保持していた従来の中性子測定装置においては、同時併用のために追加の回路を実装する必要があったが、本実施形態を適用することによりキャンベル法のみで測定が可能となり、パルス計数法の併用が不要となる。この結果、パルス計数法のための回路と、同時併用のための回路の実装の必要性が無くなるため、実装性を向上させることができる。
また、パルス計数法とキャンベル法を同時併用する場合、MSV演算器6の実現手段としてFPGA(Field Programmable Gate Array)などの集積回路を用いていることが多いが、本発明の実施のために追加すべき回路は全てこうした集積回路上で実装可能であるため、回路基板の規模を増加させることなく本実施形態を適用してキャンベル法の計測範囲を拡張することができる。
[第2の実施形態]
図5は、第2の実施形態に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本第2の実施形態においては、キャンベル測定回路10bは、第1MSV演算器6a、第2MSV演算器6b、および減算器12を有する。
第1MSV演算器6aは、信号の二乗平均値を演算するためのものである。中性子パルスが発生しているか否かに関係なく、測定時間Tにおいて得られたディジタル値を全て用いて二乗平均値MSV1を演算し出力する。
第2MSV演算器6bは、信号の二乗平均値を演算するためのものである。第2MSV演算器6bは、AD変換器5の出力信号とパルス長変換器9の出力信号を入力とし、二乗平均値を出力する。第2MSV演算器6bは、中性子パルスが発生していない時間帯、すなわちパルス長変換器9の出力信号の論理状態が低である時間帯について、AD変換器5の出力信号であるディジタル値を用いて二乗平均値MSV2を演算し出力する。
減算器12は、二乗平均値の差を演算するためのものであり、第1MSV演算器6aより出力される二乗平均値MSV1と、第2MSV演算器6bより出力される二乗平均値MSV2が入力されると、それらの差すなわち、(MSV1−MSV2)を算出し、出力する。
本実施形態によれば、全時間帯における信号の二乗平均値MSV1から、中性子信号が発生していない時間帯の信号の二乗平均値MSV2を減算することで、中性子束が低い場合にも、中性子パルスが存在しない時間帯に測定された電圧値の影響を除き、より真値に近い値を計測することができる。
[第3の実施形態]
図6は、第3の実施形態に係る中性子測定装置の全体構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
本実施例におけるキャンベル測定回路10cは、遅延器13を有する。また、中性子信号区間算出部11aは、タイミング補正器14を有する。これら以外に、中性子測定装置100は、計数器15、計数率演算器16、不感時間補正器17、および外部設定部18を有する。
キャンベル測定回路10cの遅延器13は、信号を一定時間遅延させるためのものであり、帯域制限器4の出力信号が入力されると、帯域制限器4の出力信号を一定時間遅延させた信号を出力する。すなわち、遅延器13は、キャンベル測定回路10cでの処理に対する中性子信号区間算出部11aでの処理の遅れを補償するものである。
処理の遅れの原因の例としては、中性子信号区間算出部11aの波高弁別器8での処理がある。図7は、波高弁別器での処理による遅れを説明するグラフである。図7に示すように、交流増幅器出力信号は、時刻T1から立ち上がる。ここで、中性子信号区間算出部11aにおいては、波高弁別器8では、交流増幅器出力信号があらかじめ定められたしきい値を超える時刻T1aでONする。この結果、パルス長変換器9の論理信号も、時刻T1aでONとなる。
一方、キャンベル測定回路10cにおいては、交流増幅器出力信号が立ち上がる時刻T1に、同時に帯域制限器4からの出力信号が発生する。このように、パルス信号の発生時刻T1に対して、中性子信号区間算出部11aの出力開始の時刻はT1aであり、(T1a−T1)の時間だけ遅れが生ずる。この遅れを含めた時間差を補償するために、遅延器13がキャンベル測定回路10c内に設けられている。
計数器15は、中性子パルスを計数するためのものであり、波高弁別器8より出力される論理パルスが入力されると、積算値を1加算し、加算された積算値を出力する。計数率演算器16は計数率を演算するためのものであり、計数器15より出力される積算値が入力されると、計数率を出力する。不感時間補正器17は、計数率の誤差を補正するためのものであり、計数率演算器16より出力された計数率が入力されると、補正された計数率を出力する。計数器15と、計数率演算器16と、不感時間補正器17とにより、パルス計数法により計数率を得て、不感時間補正処理を施す機能を備える。
計数器15は中性子パルスを計数し、計数率演算器16は計数値を計数した時間で除算することによって計数率を演算する。ところが、ここで得られた計数率は計数器の感度が失われた時間帯について補正が施されていない。そこで不感時間補正器17により補正を施す。不感時間補正は、補正後の計数率をRc、補正前の計数率をR、不感時間をτとすれば次の式(5)で表される。
Rc=N/(T−N・τ)=R/(1−R・τ) ・・・(5)
ここで、Nは時間幅Tにおける計数値であり、R=N/Tである。
外部設定部18は、パルス長変換器9より出力される論理パルスの長さと遅延器13における信号の遅延時間を外部から設定するためのものであり、外部からそれらの設定値が入力されると、遅延器13とパルス長変換器9に設定値を出力する。外部設定部18に設定値が入力されると、遅延器13における信号の遅延時間とパルス長変換器9から出力される論理パルスの長さを設定された値に変更する。
中性子信号区間算出部11aのタイミング補正器14は、ゼロクロス方式やコンスタントフラクション方式といったタイミング補正方法を適用することにより、中性子パルスの検出時刻のずれを補正する。
以上のような本実施形態によれば、不感時間補正処理の適用により、キャンベル法とパルス計数法の併用にあたり、双方の測定範囲が重なる領域を従来よりも広く確保することができる。また、タイミング補正器14と遅延器13により、パルス波高のばらつきによるパルス発生時刻検出のずれを無くすことができる。
さらに、外部設定部18により、装置の校正時や調整時に設定値の微調整を行うことができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、起動領域における中性子束レベルの測定の場合について示したが、発明の原理を利用できればこれには限定されず適用してよい。また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…中性子検出器、2…前置増幅器、3…交流増幅器、4…帯域制限器、5…AD変換器、6…MSV演算器(二乗平均値算出部)、6a…第1MSV演算器、6b…第2MSV演算器、7…交流増幅器、8…波高弁別器、9…パルス長変換器、10、10a、10b、10c…キャンベル測定回路、11、11a…中性子信号区間算出部、12…減算器、13…遅延器、14…タイミング補正器、15…計数器、16…計数率演算器、17…不感時間補正器、18…外部設定部、100…中性子測定装置

Claims (8)

  1. 入射する中性子に対応する出力信号を発する中性子検出器と、
    前記中性子検出器の出力信号を増幅し中性子検出信号を出力する前置増幅器と、
    前記前置増幅器の出力の交流成分を抽出し増幅する交流増幅器と、
    前記交流増幅器の出力に基づいて予め定められた周波数領域の範囲の信号を得る帯域制限器と、
    前記中性子検出信号の交流成分から、有意な信号が発生している時間帯である中性子信号区間を導出する中性子信号区間算出部と、
    前記中性子信号区間に対応する範囲について前記帯域制限器の出力の二乗平均値を算出する二乗平均値算出部と、
    を備えることを特徴とする中性子測定装置。
  2. 前記中性子信号区間算出部は、
    前記前置増幅器の出力の交流成分を抽出し増幅する交流増幅器と、
    前記交流増幅器の出力に基づいて波高を予め定められた範囲ごとに区分する波高弁別器と、
    前記波高弁別器の出力に基づいて中性子信号区間を導出し当該中性子信号区間に対応するパルス信号を出力するパルス長変換器と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の中性子測定装置。
  3. 前記帯域制限器により濾波された信号に基づいて前記二乗平均値算出部が二乗平均値を全時間帯にわたり積算した値から、前記帯域制限器により濾波された信号に基づいて前記二乗平均値算出部が二乗平均値を前記帯域制限器により濾波された信号が発生していない区間で積算した値を減じる減算器をさらに有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中性子測定装置。
  4. 前記中性子信号区間算出部での演算と前記帯域制限器までの演算のそれぞれの開始時刻のずれを補正するための遅延器をさらに有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の中性子測定装置。
  5. 前置増幅器で増幅した信号に基づいて交流増幅器で交流成分を抽出し、波高弁別を行い、前記波高弁別の結果に基づいて中性子信号区間を導出するパルス長変換ステップと、
    中性子検出器の出力信号を前置増幅器で増幅し交流増幅器で交流成分を抽出し増幅した後に帯域制限器により予め定められた周波数領域の範囲の交流成分を得る抽出ステップと、
    二乗平均値算出部が前記中性子信号区間として導出された時間区間に対応する範囲について前記交流成分の二乗平均値を算出する二乗平均値算出ステップと、
    を有することを特徴とする中性子測定方法。
  6. 前記中性子信号区間は、前記波高弁別時の入力発生時から、前記帯域制限器により濾波された信号の継続時間として算出されることを特徴とする請求項5に記載の中性子測定方法。
  7. 前記二乗平均値算出ステップにおいては、前記帯域制限器により濾波された信号を前記中性子信号区間にわたり積算することにより前記二乗平均値を算出することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の中性子測定方法。
  8. 前記二乗平均値算出ステップにおいては、前記帯域制限器により濾波された信号を全時間帯にわたり積算した値から、前記帯域制限器により濾波された信号を前記帯域制限器により濾波された信号が発生していない区間で積算した値を減じることにより前記二乗平均値を算出することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の中性子測定方法。
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