JP2014149212A - 中性子計測装置および中性子計測方法 - Google Patents

中性子計測装置および中性子計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中性子計測信号急変時も計測精度を損なわずにサージノイズの影響を低減する。
【解決手段】実施形態によれば、中性子計測装置20は、中性子検出器1と、その単極性パルス信号を波高弁別して単極側の方向に閾値を超えたパルス信号のみを選択する単極波高弁別部4と、選択されたパルス信号を所定の時間幅区間で計数する計数部7と、単極性パルス信号と反対方向の極性のパルス信号を波高弁別して反対極性閾値を超えたものを反対極性パルス信号として選択する反対極波高弁別部5と、反対極性パルス信号が発生したか否かを判定するノイズ監視部8と、所定の時間幅区間を設定する時間幅設定部6と、反対極性パルス信号が検出された補正要区間の計数値を反対極性パルス信号が検出されない補正不要区間のうち補正要区間の直前の計数値と直後の計数値とを用いて算出する計数値補正部11と、計数率を算出する計数率演算部13とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、中性子計測装置および中性子計測方法に関する。
原子力発電所においては、中性子検出器で発生した負極性の電流パルスを前置増幅器で電圧変換および増幅し、信号処理装置においてこのパルス信号を単位時間毎に計数することにより原子炉出力の監視を行っている。
信号処理装置内では、前置増幅器からのパルス信号に対して波形整形、電圧増幅などを行った後、波高弁別にて設定電圧レベルより小さい(目的のパルス信号が負極性のため絶対値としては大きい)ときはロジックパルスを出力して計数回路にてパルス計数が行われる。
したがって、信号にノイズが混入しても波高弁別の設定電圧レベルより絶対値で小さければ計測に影響を及ぼすことはない。
しかしながら、中性子検出器から出力される電流パルスは微弱であり、それに対し信号経路の周辺にある電源装置や電動機などに多く用いられるインバーター装置から発生するサージノイズは大きいので、計測系のシールドの強化やフェライトコアをノイズ伝搬経路に設置するなどのノイズ対策を実施する必要が生じている。
また、信号処理装置においても信号処理部を工夫してノイズ対策を実施している。計測する信号とインバーター装置から発生するノイズの周波数帯域は重なっており、波高弁別前に濾波器(フィルタ回路)にて信号に重畳するノイズを除去する方法は適用できない。そのため、たとえばサージノイズが波高弁別の設定電圧レベルを超えた場合、その間のパルス計数値だけ急増することに着目し、目的とする信号の最大の変化率に対して十分追従できる範囲で、計測信号量の変化に対する追従に制限を設け、過大な変化には追従しないようにしてその影響を最小限に抑えているものがある。
核融合実験装置に用いられる中性子計測システムにおいては、核融合実験装置に特有な中性粒子ビーム入射(NBI:Neutral Beam Injection)加熱装置のブレークダウン(放電現象)時に発生するサージノイズの影響が問題となる。
また、原子力発電所と同様に周辺のインバーター装置から発生するサージノイズの影響も問題となるが、核融合実験時の中性子変化量は大きく、信号処理装置はそれに追従する必要があるため、追従制限の方法は適用できない場合がある。
また、追従制限の方法は、連続的に発生するサージノイズに対しては効果がない。そこで、目的の信号が負極性であるのに対し、サージノイズが両極性であることに着目する技術が知られている。
たとえば、正極と負極の波高弁別手段を備え、正極波高弁別にてノイズ重畳タイミングを捕え、この間は負極波高弁別によるロジックパルスの計数にゲートをかけて誤計数を防止する方法が知られている。また、負極波高弁別によるロジックパルスの計数値から正極波高弁別によるロジックパルスの計数値を差し引く方法が知られている。
特開平8−82681号公報 特開2001−183465号公報
正極波高弁別にてノイズ重畳タイミングを捕え、この間は負極波高弁別によるロジックパルスの計数にゲートをかけて誤計数を防止する方法では、ノイズを検知すると規定時間だけ計数を禁止し、その分計数時間を減じて計測が行われる。
これは、原子力発電所などの中性子信号の変動を制御しているため急激な変動が起こらない場所では有効な方法といえ、回路も簡便な構成にすることができる。しかしながら、核融合研究施設で行う核融合実験装置を用いたプラズマ加熱実験時に発生する中性子発生量変化を計測するには、計測誤差が大きくなってしまう問題がある。
たとえば、計測周期を1msとして、この間に0.1ms毎に計数値が1、2、3、・・・、10と1つずつ上昇している場合の1周期あたりの計数率(中性子量に比例)を考える。まず、ノイズが無かった場合の係数率は、(1+2+3+・・・+10)/1ms=55/1ms=55000[s−1]となる。一方、0.9ms経過時にノイズを検知し、その後0.1ms間計数を禁止した場合の係数率は、(1+2+3+・・・+9)/(1ms−0.1ms)=45/0.9ms=50000[s−1]である。この例のように、計数が大きく変化している場合には、この従来技術では計測誤差を生じる。
また、負極波高弁別によるロジックパルスの計数値から正極波高弁別によるロジックパルスの計数値を差し引く方法では、信号パルスとサージノイズが重なった場合に信号とノイズの判別が付かなくなるため、ノイズ検知により目的の信号分まで計数値を減じてしまう問題が予想される。したがって、信号パルスまたはサージノイズの周期が短いケースでは、互いに重なる機会が増えるので、計測誤差が大きくなる。
そこで、本発明の実施形態は、中性子計測装置において信号が急激に変化する場合にも計測精度を損なうことなくサージノイズの影響を低減することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の実施形態に係る中性子計測装置は、中性子検出器で発生した単極性パルス信号を波高弁別して単極側の方向に所定の閾値を超えた領域にあるパルス信号のみを選択する単極波高弁別部と、前記単極波高弁別部で選択された前記パルス信号を所定の時間幅区間にわたって計数する計数部と、前記単極性パルス信号とは反対方向の極性を有するパルス信号を波高弁別して反対極性方向の所定の閾値である反対極性閾値を超えた領域にあるパルス信号を反対極性パルス信号として選択する反対極波高弁別部と、前記反対極波高弁別部からの出力を受けて前記所定の時間幅区間において前記反対極性パルス信号が発生したか否かを判定するノイズ監視部と、前記所定の時間幅区間を設定する時間幅設定部と、前記反対極性パルス信号を検出した前記時間幅区間である補正要区間におけるそれぞれの計数値を、前記反対極性パルス信号を検出しない前記時間幅区間である補正不要区間のうち前記補正要区間の直前の補正不要区間における計数値である直前計数値と、前記補正不要区間のうち前記補正要区間の直後の補正不要区間における計数値である直後計数値とを用いて算出する計数値補正部と、前記計数値補正部からの出力を受けて計数率を算出する計数率演算部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る中性子計測方法は、ノイズ監視部が、反対極波高弁別部からの出力を受けて所定の時間幅区間において反対極性パルス信号が発生したか否かを判定する反対極性パルス信号確認ステップと、前記反対極性パルス信号確認ステップの後に、計数値補正部が、前記反対極性パルス信号を検出した前記時間幅区間である補正要区間におけるそれぞれの計数値を、前記反対極性パルス信号を検出しない前記時間幅区間である補正不要区間のうち前記補正要区間の直前の補正不要区間における計数値である直前計数値と、前記補正不要区間のうち前記補正要区間の直後の補正不要区間における計数値である直後計数値とを用いて算出する補正ステップと、前記補正ステップの後に、計数率演算部が、前記計数値補正部の出力を受けて計数率を算出する計数率演算ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、中性子計測装置において、信号が急激に変化する場合にも計測精度を損なうことなくサージノイズの影響を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る中性子計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る中性子計測方法によるカウント値補正処理を示すフロー図である。 本発明の第1の実施形態に係る中性子計測装置の効果を説明するためのサージノイズ混入時の中性子計測装置への入力信号の例を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態に係る中性子計測装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る中性子計測方法によるカウント値補正処理を示すフロー図である。 本発明の第2の実施形態に係る中性子計測装置の効果を説明するための中性子検出信号の波形図である。 本発明の第3の実施形態に係る中性子計測装置の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る中性子計測装置および中性子計測方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る中性子計測装置の構成を示すブロック図である。
中性子を検出した中性子検出器1から出力される単極性パルス信号、具体的には負極性パルス信号すなわち負の極性をもつパルス信号は微弱であるため、前置増幅器2によって増幅される。中性子計測装置20は、前置増幅器2で増幅された負極性のパルス信号を受けて、計測精度を損なうことなくサージノイズを除去して計測を行うものである。
中性子計測装置20は、波形整形部3、負極波高弁別部4、カウンタ部7、正極波高弁別部5、ノイズ監視部8、第1レジスタ9、第2レジスタ10、カウント値補正部11および計数率演算部13を有する。また、中性子計測装置20は、時間幅設定部6、比較部12および警報発生部15を有する。
波形整形部3は、前置増幅器2からの信号の波形を整形するとともに、信号の電圧の増幅を行う。波形整形部3の出力信号は、負極波高弁別部4および正極波高弁別部5に入力される。
負極波高弁別部4に入力されたパルス信号が負側で絶対値が所定の閾値以上の場合は、その負極性パルス信号がカウンタ部7に出力される。なお、所定の閾値未満の場合には、入力されたパルス信号はカウンタ部7には出力されない。
正極波高弁別部5に入力されたパルス信号が正側で絶対値が所定の閾値以上の場合は、その正極性パルス信号がノイズ監視部8に出力される。なお、所定の閾値未満の場合には、入力されたパルス信号はノイズ監視部8には出力されない。
ここで、負極波高弁別部4で用いられる閾値と、ノイズ監視部8で用いられる閾値とは、互いに独立に設定される。
カウンタ部7は、所定の時間間隔T1ごとに、負極波高弁別部4から出力された負極性パルス信号の数をカウントし、そのカウント値Cを出力する。ノイズ監視部8は、所定の時間間隔T1ごとに、正極波高弁別部5から正極性パルス信号が出力されたか否かを判別し、正極波高弁別部5から正極性パルス信号が出力された場合はノイズ検出信号を出力する。
ここで、時間間隔T1は、時間幅設定部6において設定される。時間間隔T1は、1回のサージノイズが継続する時間幅よりも短く、たとえば5μsに設定される。
カウンタ部7から出力されたカウント値Cおよびノイズ監視部8から出力されたノイズ検出信号は、第1レジスタ9に入力される。第1レジスタ9は、カウント値Cにノイズ検出フラグを付与して、所定の保持時間の後に、カウント値Cとして出力する。
第2レジスタ10は、第1レジスタ9の出力Cを受けて、所定の保持時間の後に、入力されたカウント値Cに、ノイズ検出フラグF2を付与してカウント値Cとして出力する。ここで、第2レジスタ10における所定の保持時間は、時間幅設定部6により設定される。
カウント値Cに付与されるCノイズ検出フラグF1およびカウント値Cに付与されるCノイズ検出フラグF2は、ノイズ監視部8からノイズ検出信号が出力されると1となる。また、それ以外は、0となっている。なお、ノイズ検出フラグの値は、1と0に限定されない。ノイズ監視部8からノイズ検出信号が出力されているか否かが判別できれば、これ以外の値でもよい。
カウント値補正部11は、後に説明するノイズ除去アルゴリズムに従った処理を行う。計数率演算部13は、カウント値補正部11からの出力を受けて計数率を算出する。
比較部12は、カウント値補正部11の出力と規定値を比較し、カウント値補正部11の出力が規定値以上の場合には、所定の規定値以上である旨の信号を、ノイズ監視部8および計数率演算部13に出力する。また、警報用の規定値以上となった場合には、警報発生部15に警報用の規定値以上である旨の信号を出力する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る中性子計測方法によるカウント値補正処理を示すフロー図である。具体的には、カウント値補正部11における処理のフロー図である。
まず、Cノイズ検出フラグF2の値から、Cノイズ検出の有無を判定する(ステップS1)。F2が1のとき、すなわち、Cノイズ検出ありと判定されたときは、ノイズ検出連続回数値Pに1を加え(ステップS2)、Cノイズ検出ありと判定された時間間隔のカウント値の置き換えステップに入る。なお、Pの初期値は0である。
また、F2が0のとき、すなわち、Cノイズ検出フラグなしと判定されたときは、カウント値の置き換えはなく、C’=CによりC’の値を設定し(ステップS6)、C= C’によりCの値を設定する(ステップS7)。また、ノイズ検出連続回数値Pを0にリセットし、P=0を出力する(ステップS8)。
一方、Cノイズ検出ありと判定されたときは、ステップS2の後に、Cノイズ検出フラグF1を確認しCノイズ検出の有無を判定する(ステップS3)。F1=1すなわちCノイズ検出有りと判定された場合は、カウント値C’を0に置き換え、C’=0として(ステップS4)、C’=0およびPの値を出力する。
また、F1=0すなわちステップS3でCノイズ検出は無いと判定された場合は、Cノイズ検出ありと判定された時間間隔におけるカウント値を置き換える。すなわち、カウント値の線形補間計算を行い、C’=P(C+C)/2として出力する(ステップS5)。また、ノイズ検出連続回数Pを0にリセットする(ステップS8)。
カウント値補正部11から出力されるC’、またはC’およびCは、計数率演算部13で使用される。
ノイズ検出連続回数値Pは、比較部12においてあらかじめ設定された上限値と比較され、ノイズ検出連続回数値Pが上限値よりも大きければノイズ監視部8に、ノイズ監視部8での機能を無効にするための指令信号が出力される。
また、ノイズ検出連続回数値Pが規定値を超えると、警報用の信号が警報発生部15に出力され、警報発生部15は警報を発する。規定値は通常は上限値よりも低い値に設定される。
なお、本実施形態では、ノイズ検出連続回数値Pが規定値を超えると警報発生部15から警報を発し、さらにノイズ検出連続回数値Pが上限値を超えるとノイズ監視部8での機能を無効にしているが、計数は連続して行い、警報を発するのみとすることでもよい。
この場合は、たとえば、ノイズ検出連続回数値Pの積算部分に不具合があった場合など、どの時点までが有効な計測であったか、後に判断して、使用できる可能性のあるデータを残すことができる。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る中性子計測装置の効果を説明するためのサージノイズ混入時の中性子計測装置への入力信号の例を示す波形図である。この中で、中性子検出信号は、負極側(時間軸から下側)に延びた信号である。
図3に示す例では、中性子検出信号の計数値は、時間幅区間t1においては1、時間幅区間t5においては5である。一方、時間幅区間t1と時間幅区間t5に挟まれた時間幅区間t2、t3、t4においてはノイズ信号が重畳している。以下に、それぞれの時間幅区間においてカウント値補正部においてなされる演算処理の結果を説明する。
まず、時間幅区間t1においては、Cノイズ検出フラグ=0のため、C’=1、C=C’=1、P=0のように演算処理される。
次の時間幅区間t2においては、Cノイズ検出フラグ=1のため、P=0+1=1、また、C1ノイズ検出フラグ=1のため、C’=0のように演算処理される。
次の区間t3においては、Cノイズ検出フラグ=1のため、P=1+1=2、Cノイズ検出フラグ=1のため、C’=0のように演算処理される。
次の時間幅区間t4においては、Cノイズ検出フラグ=1のため、P=2+1=3、Cノイズ検出フラグ=0のため、C’=P(C+C)/2=9と算出される。ただし、時間幅区間t5における計数値Cは5、時間幅区間t1において保持した計数値Cは1である。また、P=0となる。
以上の結果から時間幅区間t2、時間幅区間t3、時間幅区間t4のそれぞれにおいて求められた計数値C’の合計は9となる。
一方、時間幅区間t1における中性子信号の計数値が1、時間幅区間t5における中性子信号の計数値が5であり、これらの計数値を用いて線形補間を行った場合、時間幅区間t2、時間幅区間t3、時間幅区間t4それぞれの計数値は2、3、4となる。
この合計値は、2+3+4=9であり、計数値C’の合計は9と一致する。このように、カウント値補正部11においては、ノイズが重畳した時間幅区間の計数値を、この前後でノイズが重畳していない時間幅区間の計数値を用いて線形補間をすることにより、誤差の小さな補正を行うことができる。
なお、本実施形態では、線形補間の例について示しており、時間間隔T1を、想定される信号変化に対して十分短く設定すれば、線形補間(直線近似)でも問題ない計測精度が得られる。ただし、線形補間には限定されない。たとえば、さらに厳密に、より複雑な非線形の補正を行うことでもよい。
以上のように本実施形態によれば、計測する中性子が急激に変動する状況下においても簡便な回路構成で計測精度を損なうことなく効果的にノイズの影響を低減することができる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る中性子計測装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。
本実施形態においては、計数率演算部13の出力値である計数率Rが、カウント値補正部11にフィードバックされているラインが追加されている。カウント値補正部11は、計数率演算部13から送られてくる計数率Rを所定の設定値と比較して、大小を判定する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る中性子計測方法によるカウント値補正処理を示すフロー図である。本実施形態では、図2で示されるフロー図による第1の実施形態におけるステップのフローの前に、計数率判定のステップS9が追加されている。
計数率演算部13から送られてくる計数率Rが、設定値よりも大きくないと判定された場合は、ステップS1の処理に移行して、第1の実施形態と同様の補正処理が行われる。図5では、所定の設定値は、たとえば1x10cpsに設定された例を示している。
計数率演算部13から送られてくる計数率Rが、設定値よりも大きいと判定された場合には、その後の補正処理は行わずに、カウント値の置き換えはなく、C’=CによりC’の値を設定し(ステップS6)、C=C’によりCの値を設定する(ステップS7)。また、ノイズ検出連続回数値Pを0にリセットし、P=0を出力する(ステップS8)。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る中性子計測装置の効果を説明するための中性子検出信号の波形図である。中性子検出信号は、図6に示すように、基本的には、負極性のパルス信号であるが、負極側からゼロ方向に戻った後に正極側にオーバーシュートが発生する。
単位時間当たりのカウント値(計数率)が小さい時は中性子信号の数が少ないため、中性子信号同士が重なり合う確率は非常に小さく、計測への影響は無視できる。しかし単位時間当たりのカウント値(計数率)が高くなると中性子検出信号が複数重なる確率が増してくる。
このため、検出信号のレベルが重畳され、これにより正極側の波高弁別で設定した電圧値よりも高くなる。正極側の波高弁別で設定した電圧値よりも高くなった場合には、ノイズ信号と判定されて、誤検出の原因となる恐れがある。
本実施形態によれば、カウント値補正部11における処理の流れの最初に計数率判定を行うことにより、ノイズの誤検出を防ぐことができる。
[第3の実施形態]
図7は、本発明の第3の実施形態に係る中性子計測装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第2の実施形態の変形であり、正極波高弁別電圧設定値演算部14がさらに設けられている。
正極波高弁別電圧設定値演算部14は、計数率演算部13からの計数率値出力が正極波高弁別電圧設定値を超えた場合には、正極波高弁別部5に、この計数率値とともに閾値変更指令を出力する。
正極波高弁別部5は、正極波高弁別電圧設定値演算部14から計数率値および閾値変更指令を受けた場合は、正極波高弁別の閾値を、計数率値に応じて適切な閾値に変更する。
計数率値が高くなると中性子検出信号が重なりあい、正極側も電圧レベルが上昇し、正極波高弁別電圧設定値を超え、誤検出するおそれがある。
本実施形態における構成によって、計数率の上昇とともに、計数率値に応じて適切な閾値に変更されるため、ノイズ検出における誤検出を防ぐことができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、各実施形態では、中性子検出器の出力は負極性パルス信号、すなわち負側の極性を有する単極性パルス信号として説明しているが、負極性には限定されない。
たとえば、信号処理上、極性を反転させて中性子検出器の信号を正極性として扱う場合にも、同様に単極性パルス信号として本発明は適用できる。この場合は、ノイズ監視部では、逆に負極側の波高弁別を行うことになる。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。たとえば、第3の実施形態では、第2の実施形態における特徴である比較部12での判定結果による警報等の処置と、第3の実施形態で追加された特徴である計数率値に応じた閾値の変更の両者の特徴を有している。この第3の実施形態で追加された計数率値に応じた閾値の変更という特徴を第1の実施形態と組み合わせてもよい。
さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…中性子検出器、2…前置増幅器、3…波形整形部、4…負極波高弁別部(単極波高弁別部)、5…正極波高弁別部(反対極波高弁別部)、6…時間幅設定部、7…カウンタ部(計数部)、8…ノイズ監視部、9…第1レジスタ、10…第2レジスタ、11…カウント値補正部(計数値補正部)、12…比較部、13…計数率演算部、14…正極波高弁別電圧設定値演算部(反対極波高弁別電圧設定値演算部)、15…警報発生部、20…中性子計測装置

Claims (8)

  1. 中性子検出器で発生した単極性パルス信号を波高弁別して単極側の方向に所定の閾値を超えた領域にあるパルス信号のみを選択する単極波高弁別部と、
    前記単極波高弁別部で選択された前記パルス信号を所定の時間幅区間にわたって計数する計数部と、
    前記単極性パルス信号とは反対方向の極性を有するパルス信号を波高弁別して反対極性方向の所定の閾値である反対極性閾値を超えた領域にあるパルス信号を反対極性パルス信号として選択する反対極波高弁別部と、
    前記反対極波高弁別部からの出力を受けて前記所定の時間幅区間において前記反対極性パルス信号が発生したか否かを判定するノイズ監視部と、
    前記所定の時間幅区間を設定する時間幅設定部と、
    前記反対極性パルス信号を検出した前記時間幅区間である補正要区間におけるそれぞれの計数値を、前記反対極性パルス信号を検出しない前記時間幅区間である補正不要区間のうち前記補正要区間の直前の補正不要区間における計数値である直前計数値と、前記補正不要区間のうち前記補正要区間の直後の補正不要区間における計数値である直後計数値とを用いて算出する計数値補正部と、
    前記計数値補正部からの出力を受けて計数率を算出する計数率演算部と、
    を備えることを特徴とする中性子計測装置。
  2. 前記補正要区間におけるそれぞれの計数値は、前記直前計数値と前記直後計数値を用いた線形補間により算出されることを特徴とする請求項1に記載の中性子計測装置。
  3. 前記ノイズ監視部は、前記補正要区間の連続する回数を計数することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中性子計測装置。
  4. 前記ノイズ監視部は、前記連続する回数が予め設定した設定回数以上となった場合に警報用信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の中性子計測装置。
  5. 前記計数値補正部の出力を一定時間積算し前記積算の結果である積算値を予め設定した規定値と比較し、前記積算値が前記規定値を超えた場合は積算値過大信号を出力する比較部をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の中性子計測装置。
  6. 前記比較部が前記積算値過大信号を出力した場合には警報を発する警報発生部をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の中性子計測装置。
  7. 前記反対極波高弁別部は、前記比較部が前記積算値過大信号を出力した場合には、前記反対極性閾値の値を増加させることを特徴とする請求項5に記載の中性子計測装置。
  8. ノイズ監視部が、反対極波高弁別部からの出力を受けて所定の時間幅区間において反対極性パルス信号が発生したか否かを判定する反対極性パルス信号確認ステップと、
    前記反対極性パルス信号確認ステップの後に、計数値補正部が、前記反対極性パルス信号を検出した前記時間幅区間である補正要区間におけるそれぞれの計数値を、前記反対極性パルス信号を検出しない前記時間幅区間である補正不要区間のうち前記補正要区間の直前の補正不要区間における計数値である直前計数値と、前記補正不要区間のうち前記補正要区間の直後の補正不要区間における計数値である直後計数値とを用いて算出する補正ステップと、
    前記補正ステップの後に、計数率演算部が、前記計数値補正部の出力を受けて計数率を算出する計数率演算ステップと、
    を有することを特徴とする中性子計測方法。
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