JP2006319815A - パルスノイズキャンセル装置 - Google Patents
パルスノイズキャンセル装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006319815A JP2006319815A JP2005141941A JP2005141941A JP2006319815A JP 2006319815 A JP2006319815 A JP 2006319815A JP 2005141941 A JP2005141941 A JP 2005141941A JP 2005141941 A JP2005141941 A JP 2005141941A JP 2006319815 A JP2006319815 A JP 2006319815A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pulse noise
- frequency
- distortion
- unit
- pulse
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Noise Elimination (AREA)
Abstract
【課題】 FM放送等を受信する際に、パルスノイズ除去のため、補間部での補間処理後の信号に生じる高調波歪みを抑圧し、音質を改善させたパルスノイズキャンセル装置を実現する。
【解決手段】 パルスノイズキャンセル装置100は、入力信号のノイズ発生期間をパルスノイズ検出部101で検出し、検出されたパルスノイズ期間の入力信号に含まれるパルスノイズを補間部102で補間することによりパルスノイズを除去し、パルスノイズ検出部101で検出されるパルスノイズの間隔をパルスノイズ周期計測部103で計測し、パルスノイズ周期から補間部102の出力に含まれる高調波歪み周波数を歪み周波数推定部104で推定し、推定された高調波歪み成分を歪み抑圧部105で抑圧して出力することにより歪みの少ない音質を向上させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 パルスノイズキャンセル装置100は、入力信号のノイズ発生期間をパルスノイズ検出部101で検出し、検出されたパルスノイズ期間の入力信号に含まれるパルスノイズを補間部102で補間することによりパルスノイズを除去し、パルスノイズ検出部101で検出されるパルスノイズの間隔をパルスノイズ周期計測部103で計測し、パルスノイズ周期から補間部102の出力に含まれる高調波歪み周波数を歪み周波数推定部104で推定し、推定された高調波歪み成分を歪み抑圧部105で抑圧して出力することにより歪みの少ない音質を向上させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ラジオ受信機において発生するパルスノイズを除去するためのパルスノイズキャンセル装置に関し、特に、カーラジオ等において用いるパルスノイズキャンセル装置に関する。
従来、車内に使用されるラジオ受信機においては、車のエンジンから発生するイグニッションノイズ等のパルス性ノイズがラジオ受信機に混入し受信時の音質を劣化させるという問題がある。
そして、このようなラジオ受信時において発生するパルス性ノイズを除去し、視聴中の番組や音楽の音質を改善するノイズキャンセル装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。以下、従来のパルスノイズキャンセル装置の例を図面を参照して説明する。
図9は従来のFM受信機におけるパルスノイズキャンセル装置の機能ブロック図であり、このノイズキャンセル装置900は、中間周波信号を入力としてパルスノイズキャンセル処理を行い、パルスノイズ検出部901と、中間周波信号を振幅復調する検波部902と、サンプルホールド部903と、可変低域フィルタ904とを備える。
パルスノイズ検出部901は、中間周波信号の高域成分をハイパスフィルタで抽出し、ハイパスフィルタ出力の信号レベルに応じてパルスノイズを検出する。中間周波信号は検波部902でAM復調される。
そして、パルスノイズ検出部901でノイズが検出されると、サンプルホールド部903は検波出力信号をホールドすると同時に、可変低域フィルタ部904のカットオフ周波数が低くなり、高域成分を除去する。
ノイズ検出部901でノイズが検出されていない期間は、可変低域フィルタ部904のカットオフ周波数は、高く設定されている。
特開2000−101462号公報
しかしながら、上記従来のノイズキャンセル装置の技術では、パルスノイズ発生期間の手段分を除去し、除去したノイズ発生期間をノイズ発生直前のサンプル値で補間するため、パルスノイズにより壊された信号を正確に復元することは非常に困難である。
また、エンジンの点火ノイズにより発生するパルスノイズはエンジンの回転数に比例する。1秒程度の短時間でみるとエンジンの回転数がほぼ一定の場合が多く、一定周期でパルスノイズが発生する。そのためパルスノイズ期間を直前の信号値でホールドしたり直線補間したりすると、パルスノイズ周期が1ミリ秒の場合、1ミリ秒の逆数に対応する1kHzの高調波、即ち1kHz、2kHz、3kHz等の1kHzの高調波に当たる歪み成分が発生したり、再生音のピーク周波数とパルスノイズを補間することにより発生する高調波歪みによる混変調歪みが発生し、可変低域フィルタではこれらの歪みの一部しか除去できず、低減音質が劣化するという問題が生じている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、カーラジオ等において、パルスノイズを補間して抑圧する方式を用いる場合においても、発生するパルスノイズ周期に起因する歪みを抑圧し、音質の劣化を抑制することができるパルスノイズキャンセル装置を提供することを目的とする。
上記の点に鑑み、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置は、入力信号に含まれるパルスノイズを抑制するパルスノイズキャンセル装置であって、前記入力信号のノイズ発生期間を検出するパルスノイズ検出手段と、前記パルスノイズ検出手段で検出されたノイズ発生期間の前記入力信号に含まれるパルスノイズを補間することにより除去する補間手段と、前記パルスノイズ検出手段で検出されるパルスノイズの間隔であるパルスノイズ周期を計測するパルスノイズ周期計測手段と、前記パルスノイズ周期計測手段で計測したパルスノイズ周期に起因する歪み成分を推定する歪み周波数推定手段と、前記補間手段の出力信号に含まれ、前記歪み周波数推定手段で推定した歪み成分を抑圧して出力する歪み抑圧手段とを備えることを特徴とする。
この構成により、補間手段においてパルスノイズを補間する際に発生する歪みを低減し、パルスノイズ発生時の音質を改善することが可能となる。
また、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の歪み抑圧手段は、さらに、前記時間―周波数変換部で変換した周波数データからピーク周波数を検出するピーク周波数検出部と、前記ピーク周波数検出部で検出されたピーク周波数と歪み周波数推定手段で検出された歪み周波数とに基づき、混変調歪み周波数を推定する混変調歪み周波数推定部とを備え、前記利得制御部は、前記歪み周波数推定手段で推定した歪み周波数と前記混変調歪み周波数推定部で推定した混変調歪み周波数とに基づき、制御すべき周波数を決定し周波数領域データを利得制御し、前記周波数―時間変換部は、前記利得制御部で利得制御された周波数領域データを時間領域に変換することを特徴とする。
この構成により、混変調歪み周波数推定部は、補間手段からの出力信号のピーク周波数とパルスノイズ周期に基づく高調波周波数との和周波数、差周波数を混変調歪み周波数として推定し、利得制御部は、高調波歪み周波数成分と推定された混変調歪み周波数成分とに基づいて周波数データを抑圧することにより、音質を改善することが可能となる。
尚、前記目的を達成するために、本発明は、パルスノイズキャンセル装置の特徴的な手段をステップとするパルスノイズキャンセル方法として実現したり、コンピュータに各ステップを実行させるためのプログラムとして実現することもできる。そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を通じて配信することができるのは言うまでもない。
本発明のパルスノイズキャンセル装置は、パルスノイズを補間することにより発生する高調波歪み、混変調歪みをパルスノイズ周期に基づいて推定し、推定した歪みを抑圧して音の歪みを低減し音質を改善することができる。
以下、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるパルスノイズキャンセル装置100の構成を示すブロック図である。尚、本実施の形態1に係るパルスノイズキャンセル装置100は、パルスノイズの間隔であるパルスノイズ周期を計測して、このパルスノイズ周期に起因する高調波歪み成分を推定して、推定された高調波歪み成分を抑圧することを特徴とする。
図1は、本発明の実施の形態1におけるパルスノイズキャンセル装置100の構成を示すブロック図である。尚、本実施の形態1に係るパルスノイズキャンセル装置100は、パルスノイズの間隔であるパルスノイズ周期を計測して、このパルスノイズ周期に起因する高調波歪み成分を推定して、推定された高調波歪み成分を抑圧することを特徴とする。
パルスノイズキャンセル装置100は、本実施の形態1においてはFM受信機のFM復調されたステレオオーディオ信号を入力としたパルスノイズを除去するための装置であり、ステレオ2チャンネルの各チャンネルにパルスノイズキャンセル装置が適用される。ここでは説明を簡単にするため1チャンネル分のパルスノイズキャンセル装置について説明する。パルスノイズキャンセル装置100は、パルスノイズ検出部101、補間部102、パルスノイズ周期検出部103、歪み周波数推定部104、及び歪み抑圧部105を備えている。
パルスノイズ検出部101は、従来例と同じようにオーディオ信号を入力として入力信号の高域成分を高域通過フィルタで抽出しパルスノイズ発生期間を検出する。
補間部102は、パルスノイズ検出部101がパルスノイズを検出した期間の信号をパルスノイズ直前、直後の信号から直線補間でパルスノイズ期間の信号を補間する。
パルスノイズ周期検出部103は、パルスノイズ検出部101でパルスノイズが検出される周期を計測する。
歪み周波数推定部104は、パルスノイズ周期検出部103で検出されたパルスノイズ周期の短時間平均値の逆数から補間部102の出力信号に含まれる歪み周波数を推定する。
歪み抑圧部106は、歪み周波数推定部104で推定した歪み周波数に従い、補間部102のオーディオ出力信号から歪み周波数成分を抑圧する。尚、この歪み抑圧部106の構成については後述の図3を用いて説明を行う。
図2は、4kHzの正弦波である場合の信号をFM変調した信号に1ms周期のパルスノイズが混入した信号をFM復調してオーディオ信号とする際の補間部102の(a)入力スペクトル201、(b)出力スペクトル202、及び(c)歪み抑圧部105の出力スペクトル203を示している。
補間部102の入力スペクトル201は、パルスノイズが除去される前であり、パルスノイズにより全周波数のノイズレベルが高くなる。
次に、補間部102の出力スペクトル202は、補間部102でパルスノイズが補間されることにより全体のノイズレベルは低下するが、補間部102で1ms周期のパルスノイズを補間することによりパルスノイズ周期に対応した1kHz毎の高調波歪みが増加する。
パルスノイズ周期検出部103で1msのパルスノイズ周期を検出し、検出されたパルスノイズ周期を基に歪み周波数推定部104で、1msに対応する1kHzとその高調波の周波数を歪み周波数として推定する。
図3は、歪み抑圧部105の詳細を示すブロック図で、この歪み抑圧部105は、フィルタバンク部1051、利得調整部1052、及び加算部1053を備える。
最初に、入力信号がフィルタバンク部1051により複数の帯域に分割され、利得制御部1052ではフィルタバンク部1051で分割された帯域毎の利得を歪み周波数推定部104で推定した歪み成分周波数に基づき制御する。例えば、16kHzの帯域を通過させるフィルタバンク部1051を40個の帯域通過フィルタで構成すると、各々の帯域通過フィルタは400Hzの通過域を持つ。1kHzとその高調波を通過させる帯域フィルタの出力を20dB減衰させることにより、図2(c)に示す歪み抑圧部105の出力スペクトル203のように高調波歪みを低減することができる。これらの帯域以外は減衰されることなく通過する。
そして、加算部1053は、利得制御部1052の各帯域成分を加算することにより出力信号を合成して出力することにより、補間部102の出力信号に含まれる歪み成分を抑圧する。
以上のように、本実施の形態1に係るパルスノイズキャンセル装置100の歪み周波数推定部104は、パルスノイズ周期検出部103で検出したパルスノイズ周期に基づいて、補間部102で補間処理後の信号に含まれる高調波歪みを推定する。そして、歪み抑圧部105は、推定した高調波歪み周波数に対応した帯域の信号を抑圧する。このため、パルスノイズ除去のための補間部102を備えるパルスノイズキャンセル装置100において、補間部102での補間処理後の信号に発生する高調波歪みを抑圧し、音質を改善することが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の第二の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。尚、本実施の形態2に係るパルスノイズキャンセル装置は、ディスクリートフーリエ変換を用いることを特徴とする。また、本実施の形態2のパルスノイズキャンセル装置の構成は、実施の形態1と同様であるために、その説明を省略する。
次に、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の第二の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。尚、本実施の形態2に係るパルスノイズキャンセル装置は、ディスクリートフーリエ変換を用いることを特徴とする。また、本実施の形態2のパルスノイズキャンセル装置の構成は、実施の形態1と同様であるために、その説明を省略する。
図4は、本実施の形態2に係る歪み抑圧部105を時間−周波数変換部1054を用いて構成した機能ブロック図を示している。時間−周波数変換部1054にはディスクリートフーリエ変換を用い、周波数−時間変換部1055にはディスクリート逆フーリエ変換を用いる。
このように、本実施の形態2に係るパルスノイズキャンセル装置100は、ディスクリートフーリエ変換を用いることにより、フィルタバンクに比較して、より少ない演算量で高い周波数分解能を得ることができ、歪み成分抑圧部1052において歪み周波数成分を抑圧する際に、周波数分解能が細かいため歪み周波数成分と一緒に抑圧される歪み周波数成分以外の周波数が少なくすることができ、音質を向上させることができる。
尚、時間―周波数変換部1054においては、ディスクリートフーリエ変換の他に、時間−周波数変換としてはディスクリートハートレー変換やディスクリートコサイン変換を用いることができる。この場合は、ディスクリートフーリエ変換においては複素数演算が必要であったが、ディスクリートハートレー変換やディスクリートコサイン変換では実数演算で処理できるため回路規模が小さくなる、演算量が少なくなる等ハードウェアもしくはソフトウェアでの実現がより容易となる。
(実施の形態3)
次に、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の第三の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。尚、本実施の形態3に係るパルスノイズキャンセル装置は、実施の形態1に示すパルスノイズキャンセル装置の構成に加えて、補間部の出力信号からステレオ信号を再生するコンポジット信号処理部を備えることを特徴とする。
次に、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の第三の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。尚、本実施の形態3に係るパルスノイズキャンセル装置は、実施の形態1に示すパルスノイズキャンセル装置の構成に加えて、補間部の出力信号からステレオ信号を再生するコンポジット信号処理部を備えることを特徴とする。
図5は、本実施の形態3に係るパルスノイズキャンセル装置500の機能ブロック図である。
パルスノイズキャンセル装置500は、本実施の形態3においてはFM受信機のコンポジット信号を入力としたパルスノイズを除去するための装置であり、パルスノイズ検出部101、補間部102、パルスノイズ周期検出部103、歪み周波数推定部104、歪み抑圧部105、及びコンポジット信号処理部106を備えている。
パルスノイズ検出部101は、コンポジット信号を入力としてパルスノイズ発生期間を検出する。
補間部102は、パルスノイズ検出部101がパルスノイズを検出した期間をパルスノイズ前後の信号からパルスノイズ期間の信号を直線補間する。
パルスノイズ周期検出部103は、パルスノイズ検出部101でパルスノイズが検出される周期を計測する。
パルスノイズ検出部101、補間部102、パルスノイズ周期検出部103、歪み抑圧部105は入力信号がコンポジット信号である点のみ実施の形態1と異なるが動作は同じである。
歪み周波数推定部104は、パルスノイズ周期検出部103で検出されたパルスノイズ周期の短時間平均値の逆数から補間部102の出力信号に含まれる歪み周波数を推定し、コンポジット信号処理部105でコンポジット信号処理された際の歪み周波数に変換する。
コンポジット信号処理部106は、補間部102の出力に含まれるメイン信号、サブ信号、パイロット信号からステレオ信号を再生する。
歪み抑圧部105は、歪み周波数推定部104で推定した歪み周波数に従い、コンポジット信号処理部106の出力から歪み周波数成分を抑圧する。
図6は、コンポジット信号処理のスペクトルを示す参考図である。L+R信号であるメイン信号:M、L−R信号であるサブ信号:S、19kHzのパイロット信号の周波数上の配置を示している。
パルスノイズ周期の逆数である歪み周波数が1.1kHzの場合、高調波歪み周波数は1.1kHzの倍数である2.2kHz,3.3kHz,...,15.4kHz,...,37.4kHz,38.5kHz,...,となる。サブ信号は38kHzを中心としてAM変調されており、サブ信号をAM復調するとコンポジット信号の37.4kHzは38−37.4=0.6kHz、38.5kHzは38.5−38=0.5kHzとなる。
従って、歪み周波数推定部104では、メイン信号に関しては、パルスノイズ周期に対応した周波数の高調波、サブ信号に関しては、38kHzとパルスノイズ周期に対応した周波数の高調波周波数の差周波数を歪み周波数として推定する。例えば、パルスノイズ周期に対応する周波数が1.1kHzの場合、歪み周波数は、メイン信号に関しては1.1kHz,2.2kHz,3.3kHz,...,15.4kHz、サブ信号に関しては0.5kHz,1.6kHz,...,15.9kHzと0.6kHz,1.7kHz,...,16kHzとなる。
そして、歪み周波数推定部104では上記の周波数を歪み周波数として推定し、歪み抑圧部105で上記歪み周波数を含む帯域の信号を抑圧することにより、音質を改善することが可能となる。尚、歪み抑圧部105の構成は実施の形態1の図3と同様となる。
(実施の形態4)
次に、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の第四の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。尚、本実施の形態4に係るパルスノイズキャンセル装置は、ピーク周波数とパルスノイズ周期に基づく高調波周波数との和周波数、差周波数を混変調歪み周波数成分と推定して、高調波歪み周波数成分と混変調歪み周波数成分を抑圧することを特徴とする。尚、本実施の形態4のパルスノイズキャンセル装置の構成は、実施の形態1と同様であるために、その説明を省略する。
次に、本発明に係るパルスノイズキャンセル装置の第四の実施の形態について図面を参照しながら説明を行う。尚、本実施の形態4に係るパルスノイズキャンセル装置は、ピーク周波数とパルスノイズ周期に基づく高調波周波数との和周波数、差周波数を混変調歪み周波数成分と推定して、高調波歪み周波数成分と混変調歪み周波数成分を抑圧することを特徴とする。尚、本実施の形態4のパルスノイズキャンセル装置の構成は、実施の形態1と同様であるために、その説明を省略する。
図7は、本実施の形態4に係るパルスノイズキャンセル装置の歪み抑圧部105の機能ブロック図を示す。
本実施の形態4の歪み抑圧部105は、図3に示す歪み抑圧部105の構成にピーク周波数検出部1056及び混変調歪み周波数推定部1057を付加したものであり、ピーク周波数検出部1056は、時間−周波数変換部1054の周波数データからピーク周波数を検出する。また、混変調歪み周波数推定部1057は、ピーク周波数検出部1056で検出したピーク周波数と歪み周波数推定部104で推定した歪み周波数から混変調歪み周波数を推定する。
図8は、LチャンネルとRチャンネルが同じ400Hzの正弦波である場合の信号をFM変調した信号に1ms周期のパルスノイズが混入した信号を受信をFM復調したオーディオ再生した際の補間部102の出力スペクトルの16kHzまでの帯域を示している。補間部102の出力信号には、パルスノイズ周期である1msに相当する周波数1kHzとその高調波と400Hzの正弦波との混変調歪み成分、すなわち1kHz±400Hz,2kHz±400Hz,...,16kHz±400Hzの歪み成分が出現する。
ピーク周波数検出部1056では、時間−周波数変換部1051の出力周波数データからピーク周波数である400Hzを検出し、混変調歪み周波数推定部1057において歪み周波数推定部104で推定された歪み周波数1kHz,2kHz,...,16kHzとピーク周波数400Hzの和周波数1kHz+400Hz,2kHz+400Hz,...,16kHz+400Hz、及び差周波数1kHz−400Hz,2kHz−400Hz,...,16kHz−400Hzを混変調歪み周波数として推定する。
利得制御部1052では、歪み周波数推定部104及び混変調歪み周波数推定部1057で推定された歪み周波数に対応する周波数データを抑圧することにより、補間部102の出力に含まれる歪み成分を低減し、音質の改善が可能となる。
以上の説明のように、本実施の形態4に係るパルスノイズキャンセル装置は、時間−周波数変換部1051で補間部102の出力信号のピーク周波数を求め、パルスノイズ周期検出部103でパルスノイズ周期を検出し、混変調歪み周波数推定部1057で補間部102の出力信号のピーク周波数とパルスノイズ周期に基づく高調波周波数との和周波数、差周波数を混変調歪み周波数として推定する。そして、歪み抑圧部105は、高調波歪み周波数成分と混変調歪み周波数成分を抑圧することで、パルスノイズを補間部102で補間する際に発生する歪み成分を抑圧することができ、音質を改善することが可能となる。
尚、本実施の形態4に係る時間−周波数変換部1054は、実施の形態2と同様にディスクリートフーリエ変換の他に、時間−周波数変換としてはディスクリートハートレー変換やディスクリートコサイン変換を用いることができる。また、周波数−時間変換部1055はそれらの逆変換を用いる。
本発明のパルスノイズキャンセル装置は、AMやFM放送受信機におけるパルスノイズキャンセル装置として有用である。また、伝送経路上でパルスノイズが混入するカーラジオ等に用いるパルスノイズキャンセル装置として適応できる。
100,500 パルスノイズキャンセル装置
101 パルスノイズ検出部
102 補間部
103 パルスノイズ周期検出部
104 歪み周波数推定部
105 歪み抑圧部
1051 フィルタバンク部
1052 利得制御部
1053 加算部
1054 時間−周波数変換部
1055 周波数−時間変換部
1056 ピーク周波数検出部
1057 混変調歪み周波数推定部
101 パルスノイズ検出部
102 補間部
103 パルスノイズ周期検出部
104 歪み周波数推定部
105 歪み抑圧部
1051 フィルタバンク部
1052 利得制御部
1053 加算部
1054 時間−周波数変換部
1055 周波数−時間変換部
1056 ピーク周波数検出部
1057 混変調歪み周波数推定部
Claims (11)
- 入力信号に含まれるパルスノイズを抑制するパルスノイズキャンセル装置であって、
前記入力信号のノイズ発生期間を検出するパルスノイズ検出手段と、
前記パルスノイズ検出手段で検出されたノイズ発生期間の前記入力信号に含まれるパルスノイズを補間することにより除去する補間手段と、
前記パルスノイズ検出手段で検出されるパルスノイズの間隔であるパルスノイズ周期を計測するパルスノイズ周期計測手段と、
前記パルスノイズ周期計測手段で計測したパルスノイズ周期に起因する歪み成分を推定する歪み周波数推定手段と、
前記補間手段の出力信号に含まれ、前記歪み周波数推定手段で推定した歪み成分を抑圧して出力する歪み抑圧手段とを備える
ことを特徴とするパルスノイズキャンセル装置。 - 前記歪み抑圧手段は、前記補間手段からの出力信号を複数の帯域に分割する帯域フィルタ部と、
前記帯域フィルタ部で分割された各帯域の信号の利得を、前記歪み周波数推定手段の推定に基づき制御する利得制御部と、
前記利得制御部で利得制御された前記帯域フィルタ部からの出力信号を加算する加算部とを備える
ことを特徴とする請求項1記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記歪み抑圧手段は、時間領域の入力信号を周波数領域に変換する時間―周波数変換部と、
前記時間―周波数変換部で周波数領域に変換されたデータに対して、前記歪み周波数推定手段の推定に基づき制御する利得制御部と、
前記利得制御部で利得制御された周波数領域データを時間領域に変換する周波数―時間変換部とを備える
ことを特徴とする請求項1記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記歪み抑圧手段は、さらに、
前記時間―周波数変換部で変換した周波数データからピーク周波数を検出するピーク周波数検出部と、
前記ピーク周波数検出部で検出されたピーク周波数と歪み周波数推定手段で検出された歪み周波数とに基づき、混変調歪み周波数を推定する混変調歪み周波数推定部とを備え、
前記利得制御部は、前記歪み周波数推定手段で推定した歪み周波数と前記混変調歪み周波数推定部で推定した混変調歪み周波数とに基づき、制御すべき周波数を決定し周波数領域データを利得制御し、
前記周波数―時間変換部は、前記利得制御部で利得制御された周波数領域データを時間領域に変換する
ことを特徴とする請求項3記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記パルスノイズキャンセル装置は、さらに、
前記補間手段の出力を復調する復調手段を備え、
前記歪み抑圧手段は、前記復調手段の出力信号に含まれ、前記歪み周波数推定手段で推定した歪み成分を抑圧して出力する
ことを特徴とする請求項1記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記パルスノイズキャンセル装置は、さらに、
前記入力信号を復調する復調手段を備え、
前記補間手段は、前記復調手段からの出力信号を前記パルスノイズ検出手段で検出されたノイズ発生期間の前記入力信号のパルスノイズを除去するように補間する
ことを特徴とする請求項1記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記復調手段は、AM復調を行う振幅復調手段、又はFM復調を行う周波数復調手段である
ことを特徴とする請求項5又は6記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記復調手段は、FM復調を行う周波数復調部と、当該周波数復調部からの出力信号であるコンポジット信号からステレオ信号を再生するコンポジット処理部とを備える
ことを特徴とする請求項5又は6記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 前記復調手段は、FM復調されたコンポジット信号からステレオ信号を再生するコンポジット処理部である
ことを特徴とする請求項5又は6記載のパルスノイズキャンセル装置。 - 入力信号に含まれるパルスノイズを抑制するパルスノイズキャンセル装置に用いるパルスノイズキャンセル方法であって、
前記入力信号のノイズ発生期間を検出するパルスノイズ検出ステップと、
前記パルスノイズ検出ステップにおいて検出されたノイズ発生期間の前記入力信号に含まれるパルスノイズを補間することにより除去する補間ステップと、
前記パルスノイズ検出ステップにおいて検出されるパルスノイズの間隔であるパルスノイズ周期を計測するパルスノイズ周期計測ステップと、
前記パルスノイズ周期計測ステップにおいて計測したパルスノイズ周期に起因する歪み成分を推定する歪み周波数推定ステップと、
前記補間ステップにおける出力信号に含まれ、前記歪み周波数推定ステップにおいて推定した歪み成分を抑圧して出力する歪み抑圧ステップとを含む
ことを特徴とするパルスノイズキャンセル方法。 - コンピュータに請求項10記載のパルスノイズキャンセル方法の機能を実現させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005141941A JP2006319815A (ja) | 2005-05-13 | 2005-05-13 | パルスノイズキャンセル装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005141941A JP2006319815A (ja) | 2005-05-13 | 2005-05-13 | パルスノイズキャンセル装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006319815A true JP2006319815A (ja) | 2006-11-24 |
Family
ID=37540049
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005141941A Pending JP2006319815A (ja) | 2005-05-13 | 2005-05-13 | パルスノイズキャンセル装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006319815A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008160683A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Toshiba Corp | 不要信号除去装置及び不要信号除去方法 |
WO2009008114A1 (ja) * | 2007-07-09 | 2009-01-15 | Mitsubishi Electric Corporation | ラジオ受信装置および同装置におけるノイズ除去方法 |
JP2014149212A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Toshiba Corp | 中性子計測装置および中性子計測方法 |
JP2015156577A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | パイオニア株式会社 | 放送受信装置及びノイズ除去方法 |
-
2005
- 2005-05-13 JP JP2005141941A patent/JP2006319815A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008160683A (ja) * | 2006-12-26 | 2008-07-10 | Toshiba Corp | 不要信号除去装置及び不要信号除去方法 |
JP4762127B2 (ja) * | 2006-12-26 | 2011-08-31 | 株式会社東芝 | 不要信号除去装置及び不要信号除去方法 |
WO2009008114A1 (ja) * | 2007-07-09 | 2009-01-15 | Mitsubishi Electric Corporation | ラジオ受信装置および同装置におけるノイズ除去方法 |
JPWO2009008114A1 (ja) * | 2007-07-09 | 2010-09-02 | 三菱電機株式会社 | ラジオ受信装置および同装置におけるノイズ除去方法 |
JP4712113B2 (ja) * | 2007-07-09 | 2011-06-29 | 三菱電機株式会社 | ラジオ受信装置および同装置におけるノイズ除去方法 |
US8385834B2 (en) | 2007-07-09 | 2013-02-26 | Mitsubishi Electric Corporation | Radio receiving apparatus and noise elimination method in the same apparatus |
JP2014149212A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Toshiba Corp | 中性子計測装置および中性子計測方法 |
JP2015156577A (ja) * | 2014-02-20 | 2015-08-27 | パイオニア株式会社 | 放送受信装置及びノイズ除去方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7577262B2 (en) | Microphone device and audio player | |
JP4348369B2 (ja) | 雑音抑圧装置 | |
TW529254B (en) | Method and apparatus for reduction of interference in FM in-band on-channel digital audio broadcasting receivers | |
US8050646B2 (en) | Noise suppressing device | |
EP1195912A2 (en) | Noise suppressor | |
JPH11205166A (ja) | ノイズ検出装置 | |
JP2006518966A (ja) | 重み付けされたlsb/usbの和を用いて干渉を軽減するコヒーレントam復調器 | |
US11296739B2 (en) | Noise suppression device, noise suppression method, and reception device and reception method using same | |
US8082146B2 (en) | Noise canceller using forward and backward linear prediction with a temporally nonlinear linear weighting | |
US9305537B2 (en) | Signal processing apparatus concealing impulse noise by autoregressive modeling | |
KR20130018153A (ko) | 음성 신호 처리 회로 | |
JP2006319815A (ja) | パルスノイズキャンセル装置 | |
JP2007151097A (ja) | 遅延プロファイル解析回路及びそれを用いた装置 | |
JP5232121B2 (ja) | 信号処理装置 | |
JP2008010950A (ja) | マルチパスノイズ検出装置及びfm受信装置 | |
JP5883580B2 (ja) | フィルタ係数決定装置 | |
JP2830276B2 (ja) | 信号処理装置 | |
JP2012060599A (ja) | 音響処理装置 | |
JP2003333683A (ja) | ノイズ抑圧方法及びマイクロフォン装置 | |
CA3021918C (en) | Method for processing an fm stereo signal | |
JP2009010841A (ja) | ステレオ復調装置及びステレオ復調方法 | |
JP6687453B2 (ja) | ステレオ再生装置 | |
US20090141817A1 (en) | Method for Reducing Spectral Regrowth in a Spectrally Efficient Digital Modulation Scheme | |
JP5018427B2 (ja) | ノイズリダクション装置 | |
JP6611057B2 (ja) | 受信信号処理装置、受信信号処理方法、及びプログラム |