JP5138664B2 - もやし育成システム - Google Patents

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本発明は、発酵により得られたエタノール(以下、「発酵エタノール」と称することがある)を由来とするエチレンガスを用いてもやしの生育を制御するためのシステムに関する。

従来、もやしの太さを制御する方法としては、石油を原料とする石油精製エチレンで制御する方法が主流であったが、食品であるもやしに石油由来のガスを直接接触させて用いる従来の制御方法は、有機農法志向の消費者を中心に、長期間使用の安全意識上からも抵抗があった。
また、従来は石油精製エチレンをボンベ等に充填した市販品を使用し、微量ではあるがそれをもやし育成室に一定量を継続して放出し続けて使用するのが一般的で、石油精製エチレンを正確に濃度制御することには費用や労力をかけなかったが、近年、消費者の安全意識や購買時の選択識別力の向上に伴って、もやしの太さや形状の制御に関する技術が向上し、ガス濃度に関しても正確な濃度制御を行うようになってきた。
エチレンガス濃度測定装置としては、例えば特開平11−148907号公報(引用文献1)がある。このエチレンガス濃度測定装置は、ガスセンサーを収納した測定室と、その上流に配置され、乾燥剤を充填した乾燥筒と、乾燥筒の上流に配置されたメンブレンドライヤーと、更に上流に配置され、過マンガン酸カリウム水溶液を充填した洗気瓶とを備え、洗気瓶の上流に設置されたもやし育成室からの被検ガスを、ガスポンプにより測定室に供給するものである。
特開平11−148907号公報
従来のエチレンガス濃度測定装置は、安価な半導体ガスセンサーを用いるため、もやし育成室内の空気サンプル中の気化したエタノールにも反応し検出してしまうという問題があった。有機農法(オーガニック農法)の重要管理項目の一つである「非石油由来性」エチレン(発酵エタノール分解性エチレン)を使用する場合は、発酵により得られたエタノールを由来とするエチレンを使用し、エチレンにエタノールが混入しやすくなるためその問題が顕著になる。そのため、発酵エタノールを由来とするエチレンを使用してもやしの育成を行う場合、精度よく測定し制御するには、未だ改良の余地があった。
発酵エタノールを由来とするエチレンは、熱した素焼きの陶器等に発酵エタノールをタイマー等で適宜注入するなどして、適当量のエチレンガスを発生させる方法はあったが、もやしはその種類によって適切なエチレン濃度が異なり、しかもその差は0.1ppmオーダーの違いといわれている。しかしながら従来のエチレンガス供給装置は、0.1〜5ppm程度の濃度で、精度よく濃度管理する必要がある最近のもやし育成には使用することができなかった。
従って、本発明は、発酵エタノール由来のエチレンを用いる場合でも、0.1〜5ppm程度の濃度で精度よくエチレンガスの濃度管理を行い、もやしの生育を制御する技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するためになされたものであり、発酵により得られたエタノールを由来とするエチレンを加圧状態で貯蔵するエチレンガス供給部と、もやしを育成するもやし育成室と、前記もやし育成室内のエチレン濃度をガスクロマトグラフを用いて測定し、設定濃度に応じて、前記エチレンガス供給部と前記もやし育成室とのガス圧差を利用して、前記エチレンガス供給部で貯蔵されているエチレンを前記エチレンガス供給部から前記もやし育成室へ供給し、もやし育成室内のエチレン濃度を設定濃度範囲に制御する制御部と、を備えたもやし育成システムを提供するものである。
本発明のもやし育成システムによれば、発酵エタノール由来のエチレンを用いる場合でも、0.1〜5ppm程度の濃度で精度よくエチレンガスの濃度管理を行い、もやしの生育を制御することができるため、もやしの太さや形状を任意に制御することが可能となる。
本実施形態のもやし育成システムの全体構成の概要を示す図である。 エチレンガス供給部の概要を示す図である。 制御部の概要を示す図である。 もやし育成部の概要を示す図である。 もやし育成室内の酸素濃度及びエチレン濃度の推移を示す図である。
次に、本発明の実施形態について、図を参照しつつ更に詳細に説明する。図1は本実施形態のもやし育成システムの概要を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のもやし育成システムは、発酵エタノールを触媒を用いて接触脱水反応させてエチレンを発生させ、発生したエチレンをステンレスタンク容器等に加圧状態で貯蔵するエチレンガス供給部10と、もやしを育成するもやし育成室20と、もやし育成室20内のエチレン濃度をガスクロマトグラフを用いて測定し、設定濃度に応じて、エチレンガス供給部10ともやし育成室20とのガス圧差を利用して、エチレンガスをエチレンガス供給部10から放出し、もやし育成室20内のエチレン濃度を設定濃度範囲に制御する制御部30とを備えている。
図2にエチレンガス供給部10の構成を示す。図2に示すように、エチレンガス供給部10は、発酵エタノールを収容するアルコールタンク12と、触媒を加熱する加熱器17を備えたエチレンガス生成タンク14と、生成されたエチレンガスを加圧状態で貯蔵するエチレンガス貯蔵タンク16とを備えている。
アルコールタンク12、エチレンガス生成タンク14、エチレンガス貯蔵タンク16はそれぞれ導管100,101及び102で接続されており、各導管100,101及び102には、ガスを搬送するためのポンプ110及び120と、ガスの逆流を防止するための逆止弁111、112及び113が設けられている。また、エチレンガス生成タンク14とエチレンガス貯蔵タンク16にはそれぞれタンク内の圧力を測定する圧力計130及び140が設けられている。
前記導管100,101及び102としては、ステンレス管やポリチューブ等などを挙げることができ、液体やガスを搬送することができればその種類に特に限定はないが、耐熱性を有することが条件となる。
もやし育成システムを初期状態から作動させる場合又はエチレンガス貯蔵タンク16の圧力計140が設定値を下回った場合に、エチレンガス生成タンク14の加熱器17のスイッチがONになる。なお、エチレンガス貯蔵タンク16の圧力計140の設定値は後述するもやし育成室内のエチレンガス濃度に応じて任意に設定することができるが、噴出(吐出)ガス圧で0.01〜0.2Mpa程度に設定することが好ましい。
加熱器17のスイッチがONになると、アルコールからエチレンを生成するための触媒18が加熱される。触媒18としては、アルコールの脱水反応を触媒できるものであれば特に限定はないが、例えば、酸化アルミニウムなどを使用することができる。触媒18の量は、200〜1000g程度が好ましい。
触媒18の温度が300〜350℃に達すると、ポンプ110のスイッチがONになる。そして、1分間に数ミリリットル(数ml/min)の量をポンプ110で調整しながら、アルコールタンク12内の発酵エタノールをエチレンガス生成タンク14に供給する。発酵エタノールがエチレンガス生成タンク14に供給されると、発酵エタノールが加熱された接触と反応(触媒作用)してエチレンガスが発生する。
エチレンガスの発生量が多くなるにつれてエチレンガス生成タンク14内の圧力が上昇するため、この圧力が設定値に達したことを圧力計130が計測したときに、ポンプ110のスイッチをOFFにするのと同時に、ポンプ120のスイッチがONになる。なお、エチレンガス生成タンク14の圧力計130の設定値は後述するもやし育成室20内のエチレンガス濃度に応じて任意に設定することができるが、噴出(吐出)ガス圧で0.01〜0.2Mpa程度に設定することが好ましい。
なお、加熱器17、触媒18及び圧力計130を含むエチレンガス生成タンク14を、例えばクラッチドア付圧力容器(図示せず)に収容し、内部を気密状態に保持することが好ましい。これにより、エチレンガスの生成効率を高めるとともに、エチレンガス生成タンク14内の圧力が上昇したときに生成したエチレンガスが外部へ漏出することを防止することができる。
ポンプ120のスイッチがONになると、エチレンガス生成タンク14からエチレンガス貯蔵タンク16にエチレンガスが搬送される。
そして、ポンプ120によってエチレンガス貯蔵タンク16内の圧力が徐々に加圧状態になっていき、タンク内の圧力が設定値に達したことを圧力計140が計測すると、加熱器17とポンプ120のスイッチがOFFになる。なお、エチレンガス貯蔵タンク16の圧力計140の設定値は後述するもやし育成室20内のエチレンガス濃度に応じて任意に設定することができるが、噴出(吐出)ガス圧で0.01〜0.2Mpa程度に設定することが好ましい。
エチレンガス貯蔵タンク16内の圧力が設定値に達すれば、エチレンガスをそれ以上生成する必要がなくなるため、エチレンガス供給部10が停止する。生成されたエチレンガスはエチレンガス貯蔵タンク16に加圧状態で貯蔵され、その後、後述するもやし育成室20内のエチレンガス濃度に応じて、制御部30を介してもやし育成室20にエチレンガスを供給する。
図3に制御部30の構成を示す。図3に示すように、制御部30は、制御盤32と、酸素濃度計34と、ガスクロマトグラフ36と、データ処理機38と、パソコン40を備えており、それぞれ電気的に接続されている。
制御盤32には、弁の開閉により導管102と導管103との間でエチレンガスの供給を制御するエチレン供給電磁弁320が設置されている。また、もやし育成室20内の空気が導管104を介してポンプ150で吸引されるようになっており、制御盤に吸引された空気は酸素濃度計34とガスクロマトグラフ36に分配される。そして、酸素濃度計34では吸引された空気の酸素濃度(%)が測定され、そのデータがパソコン40に送信される。
なお、ポンプ150は常時駆動させてもやし育成室20内の酸素濃度やエチレン濃度を常に監視することもできるが、ポンプ150を間欠的に駆動させて定期的にもやし育成室20内の酸素濃度やエチレン濃度を監視するようにしてもよい。いずれの場合でも、酸素濃度やエチレン濃度を測定できる程度の量の空気を吸引すればよいため、ポンプ150の能力は1分間に数リッター程度の吸引力があればよい。
一方、ガスクロマトグラフ36では吸引された空気のエチレン濃度(ppm)が測定され、そのデータがデータ処理機38に送信され、データ処理機38は計測されたクロマトグラム36のデータから測定濃度を算出し、それをデジタル信号化し決められたタイミングでパソコン40に送信する。このシステムのガスクロマトグラフ36は、従来の赤外吸収ガスセンサー等に比較して、数百倍以上の高精度を有している。そのため、0.01ppmのオーダーで、正確な測定が可能である。本実施形態では、もやしの育成に適した0.1〜5ppmの範囲でエチレン濃度を制御することが好ましい。
パソコン40では予め設定された酸素濃度(O)及びエチレン濃度(E)と、データ送信された測定酸素濃度(O)及び測定エチレン濃度(E)が比較計算され、算出された酸素濃度差分(O=O−O)をシロッコファンなどの酸素換気ファン22の換気作動時間に、またエチレン濃度差分(E=E−E)をエチレン供給電磁弁320の開閉時間に換算する。なお、パソコン40に設定される酸素濃度及びエチレン濃度はもやしの種類やもやしの育成状況に応じて適宜設定することが可能である。
そして、パソコン40から送信された酸素換気ファン22の換気作動時間に関するデータ及びエチレン供給電磁弁320の開閉時間に関するデータが制御盤32に送信される。
データを受信した制御盤32は、パソコン40からのデータに基づき、エチレン供給電磁弁320の開閉を一定時間行うと共に、後述するもやし育成室20の酸素換気ファン22の作動や停止を行う。パソコン40から送信されるデータと、エチレン供給電磁弁320及び酸素換気ファン22の動作との関係は適宜設定することができるが、例えば、酸素濃度(O)がマイナスの値を示す場合は酸素換気ファン22をOFFにし、プラスの値を示す場合はONに制御することができる。また、エチレン濃度(E)がマイナスの値を示す場合はエチレン供給電磁弁320を閉じてエチレンガス貯蔵タンク16からもやし育成室20にエチレンが放出しないように制御し、プラスの値を示す場合はエチレン供給電磁弁320開いてエチレンガス貯蔵タンク16からもやし育成室20にエチレンが放出するように制御することができる。なお、測定酸素濃度が設定酸素濃度より低い時に空気を送入させるため、O−O≦0の時は換気ファンは稼働しない。同じく、エチレンも設定値より測定値が少ない時、エチレンを注入させるため、E−E≦0の時はエチレンは供給されない。
エチレン貯蔵タンク16から搬送されたエチレンガスは、制御盤32に設置されているエチレン供給電磁弁320の開閉時間に応じてもやし育成室20に供給される。上述のように、エチレン貯蔵タンク16は加圧状態になっているため、制御盤32内のエチレン供給電磁弁320がエチレンガス貯蔵タンク16の導管102ともやし育成室の導管103を連通させれば、エチレン貯蔵タンク16ともやし育成室20とのガス圧差により、エチレンガスをもやし育成室20に供給することができる。
図4にもやし育成室20の概要を示す。図4に示すように、もやし育成室20は、制御部30に接続され、エチレンガスを搬送するための導管103及びもやし育成室20内の空気を制御部30に搬送するための導管104と、室内に酸素を供給するための酸素換気ファン22が設置されている。この酸素換気ファンは吸入用と排出用を複数設置することが好ましい。そして、もやし育成床24にもやし種子が播かれている。もやし育成床24の数に特に制限はない。本実施例では1つのもやし育成室20の例を示したが、もやし育成室20を複数設置してもよい。また、もやし育成室20のエチレン等のガス濃度を均一にするため、もやし育成室20内にかき混ぜ用シロッコファンなどの育成室内循環ファン(図示せず)を備えることが好ましい。さらに、空気の循環又は換気を目的として室内に撒水するための撒水装置を備えてもよい。なお、もやし育成室を複数設置する場合、もやし育成室の数に応じて制御盤32のエチレン供給電磁弁320を設ける。
前記導管103及び104としては、ステンレス管やポリチューブ等などを挙げることができ、液体やガスを搬送することができればその種類に特に限定はない。
なお、もやしの種類は、ブラックマッペ、緑豆、大豆などを挙げることができ、本発明の効果が得られるもやしの種類については特に限定はない。また、エチレンの制御濃度は種子の植物種特有の効果濃度域があるため、種に合わせて濃度を設定することが好ましい。
制御部30がもやし育成室20にエチレンガスを供給するために制御盤32のエチレン供給電磁弁320が開いた状態が継続すると、エチレンガス貯蔵タンク16内の圧力が低下する。エチレンガス貯蔵タンク16の圧力計140が設定値を下回ると、エチレンガス生成タンク14の加熱器17のスイッチがONになり、その後、先述したエチレンガスの生成工程が繰り返される。
なお、本実施形態のエチレンガス供給部10は、アルコールタンク12とエチレンガス生成タンク14とエチレンガス貯蔵部16とから構成された例を示したが、この形態には限定されず、例えば、発酵エタノール由来のエチレンが加圧状態で貯蔵されているガスボンベをエチレンガス供給部として使用することもできる。
図2〜4に示すもやし育成システムを使用して、具体的にもやし(緑豆もやし)の栽培を行った例を説明する。
1.エチレンの製造
ステンレス製のエチレンガス貯蔵タンク14の圧力計140を予め0.02Mpaに設定した。そして、エチレンガス生成タンク14の加熱器17としてのマントルヒーターのスイッチをONにし、触媒18である酸化アルミニウム球(高純度アルミナボール、イウチ社から購入)500gを350℃になるまで加熱した。350℃に達したときに、ポンプ110のスイッチをONにし、1分間に12ミリリットル(12ml/min)の量の発酵エタノールをアルコールタンク12からエチレンガス生成タンク14に供給した。なお、発酵エタノールはアルコール発酵により得られたエタノール(アルコール濃度99.5%)を使用した。
発酵エタノールがエチレンガス生成タンク14に供給されると、発酵エタノールが加熱された酸化アルミニウム球と反応(触媒作用)してエチレンガスを発生した。エチレンガス生成タンク14内の圧力が0.05Mpaに達したことを圧力計130が計測したときに、ポンプ110のスイッチをOFFにするのと同時に、ポンプ120のスイッチをONにした。
ポンプ120のスイッチがONになると、エチレンガス生成タンク14から35リッター容量のステンレス製のエチレンガス貯蔵タンク16にエチレンガスが搬送され、ポンプ120によってエチレンガス貯蔵タンク16内の圧力が徐々に加圧状態になっていった。
タンク内の圧力が0.2Mpaに達したことを圧力計140が計測したときに、マントルヒーターとポンプ120のスイッチをOFFにした。そして、生成されたエチレンガスを加圧状態でエチレンガス貯蔵タンク16に貯蔵した。
なお、エチレンガス貯蔵タンク16内の圧力が0.04Mpa未満になったことを圧力計140が計測したときは、上記の工程を繰り返してエチレンガスを製造した。
2.酸素濃度及びエチレン濃度の制御
連続運転で駆動するサンプル吸引ポンプ150を用い、もやし育成室20内の室内ガスを導管104を介してl/minの流量で3分間吸引し、吸引したもやし育成室20内のガスを酸素濃度計34(チノー社製、製品番号MG6000−A00型)とガスクロマトグラフ36(旧ヤナコ『現ラウンドサイエンス』社製型番AG−1(F)型)に分配した。
そして、酸素濃度計34では吸引された室内ガスの酸素濃度(%)を測定し、そのデータがパソコン40に送信されるようにした。一方、ガスクロマトグラフ36では吸引された室内ガスのエチレン濃度(ppm)を測定し、そのデータをデータ処理機38(インテグレータークロマトコーダー21)に送信し、データ処理機38は計測されたクロマトグラム36のデータから測定濃度を算出し、それをデジタル信号化しパソコン40に送信されるようにした。
パソコン40では酸素濃度(O)及びエチレン濃度(E)を下記の表1のように設定し、データ送信された酸素濃度(O)から、酸素濃度差分(O=O−O)を酸素換気ファン22としてのシロッコファンの換気作動時間(酸素を供給する時間)を換算した。なお、酸素(空気)の供給は測定酸素濃度が設定酸素濃度より低い時に行うため、O−O≦0の時は換気ファンは稼働しない。
また、エチレン濃度(E)を下記の表2のように設定し、データ送信されたエチレン濃度(E)から、エチレン濃度差分(E=E−E)をエチレン供給電磁弁320(ケイヒン社製型番MSD0720−8WAG)の開放時間(エチレンを放出する時間)に換算した。
エチレンガスは、エチレン貯蔵タンク16内で加圧状態で貯蔵されているため、制御盤32内のエチレン供給電磁弁320が開いてエチレンガス貯蔵タンク16の導管102ともやし育成室の導管103が連通したときに、エチレン貯蔵タンク16ともやし育成室20とのガス圧差により、エチレンガスが放出される。なお、エチレンガスの供給は測定エチレン濃度が設定エチレン濃度より低い時に行うため、E−E≦0の時はエチレン供給電磁弁は閉じたままである。
3.もやしの栽培
もやし育成室20のもやし育成床24には緑豆が植えられており、上記1及び2の工程により、もやし育成室20の酸素濃度及びエチレン濃度が図5に示すように制御された。その結果、育成9日目で太くてシャキシャキ感の歯ごたえのあるもやしを収穫することができた。
10…エチレンガス供給部
12…アルコールタンク
14…エチレンガス生成タンク
16…エチレンガス貯蔵タンク
17…加熱器
18…触媒
20…もやし育成室
22…酸素換気ファン
24…もやし育成床
30…制御部
32…制御盤
320…エチレン供給電磁弁
34…酸素濃度計
36…ガスクロマトグラフ
38…データ処理機
40…パソコン
100〜104…導管
110…ポンプ
111〜113…逆止弁
120…ポンプ
130…圧力計
140…圧力計
150…ポンプ

Claims (5)

  1. 発酵により得られたエタノールを由来とするエチレンを加圧状態で貯蔵するエチレンガス供給部と、
    もやしを育成するもやし育成室と、
    前記もやし育成室内のエチレン濃度をガスクロマトグラフを用いて測定し、設定濃度に応じて、前記エチレンガス供給部と前記もやし育成室とのガス圧差を利用して、前記エチレンガス供給部で貯蔵されているエチレンを前記エチレンガス供給部から前記もやし育成室へ供給し、もやし育成室内のエチレン濃度を設定濃度範囲に制御する制御部と、
    を備えたもやし育成システム。
  2. 前記もやし育成室が、酸素換気ファンを設けてなる、請求項1に記載のもやし育成システム。
  3. 前記エチレンガス供給部が、発酵により得られたエタノールを貯蔵するアルコールタンクと、
    前記アルコールタンクから供給されたエタノールを触媒により脱水反応させてエチレンを発生させるエチレンガス生成タンクと、
    発生したエチレンガスを加圧状態で貯蔵するエチレンガス貯蔵タンクと、
    を備えてなる、請求項1又は2に記載のもやし育成システム。
  4. 前記制御部が、前記エチレンガス供給部と前記もやし育成室とを連通する導管の開閉を制御する弁を備え、
    前記ガスクロマトグラフが測定したもやし育成室内のエチレンガス濃度に応じて、前記弁を開閉する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のもやし育成システム。
  5. 前記制御部が、前記もやし育成室内の酸素濃度を酸素濃度計を用いて測定し、設定濃度に応じて、前記酸素換気ファンの動作を制御する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のもやし育成システム。
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