JP2003325040A - 糖分の高いもやしおよびその栽培方法 - Google Patents

糖分の高いもやしおよびその栽培方法

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JP2003325040A
JP2003325040A JP2002132701A JP2002132701A JP2003325040A JP 2003325040 A JP2003325040 A JP 2003325040A JP 2002132701 A JP2002132701 A JP 2002132701A JP 2002132701 A JP2002132701 A JP 2002132701A JP 2003325040 A JP2003325040 A JP 2003325040A
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Japan
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cultivation
oxygen concentration
cultivating
sugar content
bean sprout
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Withdrawn
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JP2002132701A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shimogawara
博史 下川原
Yusuke Sakurada
勇輔 櫻田
Hideyuki Idekawa
秀幸 出河
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taishi Foods Co Ltd
Original Assignee
Taishi Foods Co Ltd
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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糖含有量が高く、かつ品質が良好な美味しい
もやし並びにその栽培方法を提供する。 【解決手段】 栽培容器内で種子を発芽させてもやしを
栽培する方法において、栽培室または栽培容器を密閉し
て栽培環境の酸素濃度を5〜15体積%に調節して栽培
することにより、従来のもやしより糖含有量が1.2〜
2倍以上である2.7〜5.0重量%有するもやしを得
ることができる。酸素濃度は、栽培2〜5日目を5〜1
0体積%、栽培6〜9日目を10〜15体積%に調節し
て栽培するとより効果的である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なもやし及び
その栽培方法に係わり、さらに詳しくは、糖含有量が高
く、かつ品質が良好な美味しいもやしおよびその栽培方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のもやしの一般的な栽培方法は、例
えば高さ1.2m×縦1.9m×横2.1m程度の上広
がりの四角の開放型の栽培容器を用い、この栽培容器内
に多量の種子を入れる。栽培容器は温度調節可能な暗室
である栽培室に複数台入り、栽培容器の上から適時散水
して種子を発芽させてもやしを成長させるようにしてい
る。栽培2日目からもやしの茎の肥大を促すために栽培
室にエチレンガスを導入して7日〜10日間栽培する。
もやしは安価であり、手軽な生鮮野菜として中華料理、
野菜炒め、肉料理、野菜サラダ等、一般家庭料理や業務
用に広く利用されている。野菜もその栽培方法により栄
養成分や呈味性に違いがあるが、もやしにおいて呈味性
に着目した栽培方法は提案されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を解決し、糖含有量が高く、かつ品質が良好な美
味しいもやし並びにその栽培方法を提供することを技術
的課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究した結果、もやしの栽培過
程で栽培環境における酸素濃度を空気よりも低くなるよ
うに調節することにより従来のもやしよりも一段と糖含
有量が多く、品質が良好で美味しくなることを見出して
本発明に到達したものである。即ち、本発明のもやし
は、糖含有量が2.7〜5.0重量%有することを特徴
とするものであり、従来のもやしよりも糖含有量が約
1.2〜2倍高い。そしてそのもやしを得るための本発
明のもやし栽培方法は、栽培容器内で種子を発芽させて
もやしを栽培する方法において、栽培環境の酸素濃度を
5〜15体積%に調節して栽培すること特徴とするもの
である。栽培環境の酸素濃度の調節は、栽培室内全体又
は栽培容器内を密閉して、雰囲気内の空気を窒素ガス又
は炭酸ガスにより置換することにより、適宜できる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細な説明
をする。本発明でいう「もやし」とは、豆類、穀類、野
菜等の種子に適度の水分を与え、暗所で発芽させた若芽
の総称である。本発明は、特に、緑豆、ブラックマッ
ペ、大豆等を原料としたもやしの栽培方法に好ましく用
いられる。
【0006】本発明において、栽培工程における栽培環
境の酸素濃度は、5〜15体積%(以下、単に%で表
す)である。酸素濃度が5%未満では、成長が阻害さ
れ、もやしとして十分育たない。また、15%を超える
と、効果が認められない。酸素濃度の調整期間は、栽培
工程の全期間あるいは特に成長の大きい一部の期間に行
うことが好ましい。また、酸素濃度の調整期間の酸素濃
度は、必ずしも一定である必要はなく、例えば、栽培2
〜5日目を酸素濃度5〜10%、栽培6〜9日目を酸素
濃度10〜15%にと成長に応じて調節するようにする
のが好ましい。
【0007】酸素濃度の調整方法は、栽培室全体を調整
する方法、栽培容器を密閉して栽培容器内を調整する方
法があるが、調整方法については特に限定しない。本発
明の方法で栽培し得られたもやしは、糖含有量が増加
し、歯ごたえが良くみずみずしいシャキシャキとした食
感で甘味がある優れた品質のものとなる。
【0008】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
る。実施例1 緑豆1kgを40℃の温水に5時間浸漬し、発芽処理し
た。栽培容器は上面が解放状態で、底面には水抜き用の
穴を有し、上面の密閉用の蓋は、散水用のノズル、酸素
導入用のノズルおよび窒素ガス導入用のノズルを有して
いる。上記の栽培容器に浸漬後の緑豆を入れ上面に蓋を
して容器を密閉し、酸素濃度を試験区1は4%、試験区
2は5%、試験区3は10%、試験区4は15%、試験
区5は18%に酸素及び窒素ガスを用いて調整しなが
ら、6時間毎に散水を行い、20℃で9日間栽培した。
また、比較例として、上面に蓋をすることなく酸素濃度
は調整せず同様に栽培した。比較区の栽培室の酸素濃度
は19〜20%であった。試験区1の酸素濃度4%で
は、発芽しても成長できず、正常なもやしとはならなか
った。
【0009】上記により、栽培したもやしについて、試
験区1の酸素濃度4%を除くもやしについて、糖質含量
の測定、及び官能評価を行った。官能評価は、10名の
官能検査員により5点法で行った。評価は甘味、食感、
総合の3項目について対照品と比較することにより行
い、甘味については評価点が5点を強い、4点をやや強
い、3点を同じ、2点をやや弱い、1点を弱いとして評
価した。食感については、5点を良い、4点をやや良
い、3点を同じ、2点をやや悪い、1点を悪いとして評
価した。糖質含量の測定結果を表1に、官能評価結果を
表2に示す。
【0010】この結果、酸素濃度を5〜15%に調整し
た試験区3〜5が、糖質含量が増加し、官能評価も高か
った。糖質は特に試験区3及び試験区4では約2倍に増
加した。この2試験区のもやしは歯ごたえが良くみずみ
ずしいシャキシャキとした食感で甘味のあるとの評価が
特に高かった。また、商品価値を損なうほどではない
が、酸素濃度が低いほどもやしは太く、短い傾向があっ
た。
【0011】
【表1】
【0012】
【表2】
【0013】実施例2 実施例1の発芽処理および栽培方法において、窒素ガス
の代わりに炭酸ガスを用いて、栽培2日目から5日目を
酸素濃度5%、10%、15%とし、6日目から9日目
の酸素濃度をそれぞれ5%、10%、15%とした表3
に示す実施例2−1〜5の組み合わせによりもやしを栽
培した。比較例は、前記比較例1−1と同様に栽培し
た。これらの栽培法により得られた各もやしの糖質含
量、もやしの長さ及び太さの測定結果を表3に示す。ま
た、官能評価の結果を表4に示す。その結果、表3及び
表4から明らかなように、実施例はいずれも糖質含量が
比較例のもやし、即ち従来の栽培法により栽培したもや
しよりも多かった。特に試験区3〜6(実施例2−2〜
6)において官能評価が高かった。
【0014】
【表3】
【0015】
【表4】
【0016】
【発明の効果】以上のように、本発明のもやし栽培法に
よれば、従来のもやしに比べて糖含有量が高く、歯ごた
えが良くみずみずしいシャキシャキとした食感で甘味の
ある美味しいもやしを生産し提供することが可能とな
る。
フロントページの続き (72)発明者 出河 秀幸 青森県十和田市大字相坂字下前川原25番地 の1 太子食品工業株式会社内 Fターム(参考) 2B027 NA02 NB01 UB11 UB22

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖含有量が2.7〜5.0重量%有する
    ことを特徴とするもやし。
  2. 【請求項2】 栽培容器内で種子を発芽させてもやしを
    栽培する方法において、栽培環境の酸素濃度を5〜15
    体積%に調節して栽培することを特徴とするもやしの栽
    培方法。
  3. 【請求項3】 前記栽培容器を密閉して栽培容器内の酸
    素濃度を5〜15体積%に調節して栽培する請求項2に
    記載のもやしの栽培方法。
  4. 【請求項4】 栽培2〜5日目を酸素濃度5〜10体積
    %、栽培6〜9日目を酸素濃度10〜15体積%に調節
    して栽培する請求項2または3に記載のもやしの栽培方
    法。
  5. 【請求項5】 酸素濃度を栽培環境内の空気を窒素ガス
    または炭酸ガスにより置換することにより調整する請求
    項2〜4のいずれかに記載のもやしの栽培方法。
JP2002132701A 2002-05-08 2002-05-08 糖分の高いもやしおよびその栽培方法 Withdrawn JP2003325040A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008125515A (ja) * 2006-11-21 2008-06-05 Indivi Wine Usa Llc 発芽分化植物種子の製造方法、発芽分化植物種子の易水溶性ポリフェノール及び/又は抗酸化物質を含む食品及び植物種子の発芽分化を行うための装置
JP2009268463A (ja) * 2008-04-09 2009-11-19 Ezaki Glico Co Ltd 食感および日持ちの改善されたもやし
JP2013051963A (ja) * 2008-12-09 2013-03-21 Naoshi Monma もやしの製造方法
JP2016202079A (ja) * 2015-04-22 2016-12-08 太子食品工業株式会社 気相制御栽培方法、気相制御栽培システムおよび被栽培物

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