JP5137592B2 - 鋼管ポールの接合構造及びこれによって接合された鋼管ポール - Google Patents
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Description
このような支柱は、通常高さが数十mに達するため、輸送が可能な長さ10〜15mの複数本の異径管を現地において順次接合し、地上に立設している。
また、小径管の外壁に設けた複数の第2センタリング用リブや仕口リブが、大径管の上端部上方において外方に突出しているため、ネットを張り渡す際に引掛って円滑に展張できないという問題があった。
また、上記の下部鋼管と上部鋼管との接合部の外周にそれぞれカバープレートを設けた。
図1は本発明の実施の形態1に係る鋼管ポールの接合構造の断面説明図、図2は図1の下部鋼管の平面図、縦断面図及びずれ止めリブの斜視図、図3は図1の上部鋼管の平面図及び縦断面図である。なお、図1〜図3は、図5に示すように、複数本の異径鋼管を順次接合して鋼管ポールを構成する場合の、地盤に埋設された下部鋼管と、この下部鋼管に接合された上部鋼管を示す。
下部鋼管2aは、例えば、軸方向の長さL12m、外径D1.7m、内厚t18mmの鋼管からなり、その上端部から例えば4分の1(約3m程度)の深さ位置の内壁には、周方向にほぼ等間隔で複数の支持リブ3が溶接接合されており、支持リブ3上には円板状の支持底板4が載置され、溶接接合されている。
8は、下部外壁の周方向にほぼ等間隔で溶接接合されたほぼコ字状の鋼材からなる複数(図には8個の場合が示してあるが、これに限定するものではない)の第3のずれ止めリブで、その外縁を結ぶ外径d2は、下部鋼管2aの内径D1より僅かに小さく(例えば、6〜10mm程度)形成されている。
そして、下部鋼管2aと上部鋼管2bとの間にコンクリート20を充填すれば、両者は強固に固定される。なお、上記の各部の数値は一例を示すもので、これに限定するものではない。
このとき、第1のずれ止めリブ5と上部鋼管2bの外周壁、第3のずれ止めリブ8と下部鋼管2aの内周壁との間には僅かなすき間が設けられているので、上部鋼管2bの下部を下部鋼管2a内に円滑に挿入することができる。また、上部鋼管2bは、第1、第3のずれ止めリブ5,8に支持されて、下部鋼管2a内に鉛直に立設される。
最後に、図4(d)に示すように、両者の接合部の外周に、ほぼ截頭円錐状のカバープレート10を装着する。
そして、地盤に埋設された下部鋼管2aに前述の手順で上部鋼管2bを接合し、ついで、この上部鋼管2bに同様の手順で第2の上部鋼管2cを接合し、以下同様の手順で第3〜第5の上部鋼管2d〜2nを順次接合して、地表からの高さ59.5mの鋼管ポール1を建設した。建設にあたっては、接合部に溶接やねじ止めを必要としないので、簡単な足場を一側面のみに設けた。
さらに、施工性がよいので、従来の溶接接合(特許文献1の技術)、ボルト接合(特許文献2の技術)に比べて、工期を大幅に短縮することができ、施工費用を低減することができるため、施工性、安全性、品質性に優れた信頼性の高い鋼管ポールを得ることができる。
図7は本発明の実施の形態2に係る鋼管ポールの接合構造の断面説明図である。なお、実施の形態1と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態は、上部鋼管2b(図6の上部鋼管2c〜2nを含む)の下部開口部に底板7を設けると共に、底板7の下面の周方向にほぼ等間隔で、例えば平板状の鋼材からなり高さの等しい複数の支持脚11を溶接接合して設けたものである。
図7の場合は、上部鋼管2bの底板7の下面に複数の支持脚11を設けた場合を示したが、本例においては、上部鋼管2bに設けた支持脚11を省略し、下部鋼管2aの内周に設けた複数の支持リブ3の下面に支持底板4を溶接接合したものである。
本例によれば、支持リブ3を支持脚と兼用したので、その分コストを低減することができる。
図9は本発明の実施の形態3に係る鋼管ポールの接合構造の断面説明図で、(a)は下部鋼管の平面図及び縦断面図、(b)は上部鋼管の平面図及び縦断面図である。なお、実施の形態1と同一又は同一機能の部分にはこれと同じ符号を付して、説明の一部を省略する。
本実施の形態の施工手順、作用、効果は実施の形態1の場合とほぼ同様であるが、第1〜第3のずれ止めリブ5,5a,8を平板状の鋼材で形成したので、コストをより低減することができる。
Claims (5)
- 上端部から所定の深さ位置に支持底板を設けると共に、上端部近傍の内壁の周方向にほぼ等間隔で複数の第1のずれ止めリブが設けられた下部鋼管と、
該下部鋼管より小径で上端部から所定の深さ位置に支持底板を設けると共に、上端部近傍の内壁の周方向にほぼ等間隔で複数の第2のずれ止めリブが設けられ、下端部近傍の外壁の周方向にほぼ等間隔で複数の第3のずれ止めリブが設けられた上部鋼管とを有し、
前記上部鋼管の下端部に底板を設けて該底板の下面に複数の支持脚を設け、該上部鋼管の下部を前記下部鋼管内に挿入したときに、該下部鋼管の支持底板と前記上部鋼管の底板との間に空間部を形成し、
前記上部鋼管の下部を前記下部鋼管内にその下端部が該下部鋼管の支持底板に当接するまで挿入し、該上部鋼管と下部鋼管との間にコンクリートを充填したことを特徴とする鋼管ポールの接合構造。 - 上端部から所定の深さ位置に支持底板を設けると共に、上端部近傍の内壁の周方向にほぼ等間隔で複数の第1のずれ止めリブが設けられた下部鋼管と、
該下部鋼管より小径で上端部から所定の深さ位置に支持底板を設けると共に、上端部近傍の内壁の周方向にほぼ等間隔で複数の第2のずれ止めリブが設けられ、下端部近傍の外壁の周方向にほぼ等間隔で複数の第3のずれ止めリブが設けられた上部鋼管とを有し、
前記下部鋼管の上端部から所定の深さ位置の内周面にほぼ等間隔で複数の支持リブを設けてこれら支持リブの下端部に前記支持底板を取付けると共に、前記上部鋼管の下端部に底板を設け、該上部鋼管の下部を前記下部鋼管内に挿入したときに、前記上部鋼管の底板が前記支持リブに当接して該底板と前記下部鋼管の支持底板との間に空間部を形成し、
前記上部鋼管の下部を前記下部鋼管内にその下端部が該下部鋼管の前記支持リブに当接するまで挿入し、該上部鋼管と下部鋼管との間にコンクリートを充填したことを特徴とする鋼管ポールの接合構造。 - 前記下部鋼管に設けた第1のずれ止めリブと、前記上部鋼管に設けた第2のずれ止めリブ及び第3のずれ止めリブを、コ字状の鋼材又は板状の鋼材で形成したことを特徴とする請求項1または2記載の鋼管ポールの接合構造。
- 前記請求項1〜3のいずれかによって下部鋼管に接合された上部鋼管に、該上部鋼管とほぼ同じ構造で上部になるにしたがって小径になる複数本の上部鋼管を順次接合して構成したことを特徴とする鋼管ポール。
- 前記下部鋼管と上部鋼管との接合部の外周にそれぞれカバープレートを設けたことを特徴とする請求項4記載の鋼管ポール。
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