JP6677564B2 - 鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法 - Google Patents

鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6677564B2
JP6677564B2 JP2016077563A JP2016077563A JP6677564B2 JP 6677564 B2 JP6677564 B2 JP 6677564B2 JP 2016077563 A JP2016077563 A JP 2016077563A JP 2016077563 A JP2016077563 A JP 2016077563A JP 6677564 B2 JP6677564 B2 JP 6677564B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cage
engaged
rebar
reinforcing bar
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016077563A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017186832A (ja
Inventor
山田 雅人
雅人 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Construction Materials Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Construction Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Construction Materials Corp filed Critical Asahi Kasei Construction Materials Corp
Priority to JP2016077563A priority Critical patent/JP6677564B2/ja
Publication of JP2017186832A publication Critical patent/JP2017186832A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6677564B2 publication Critical patent/JP6677564B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Reinforcement Elements For Buildings (AREA)

Description

本発明は、鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法に関する。
地盤中に杭や柱列壁(地中壁)を構築する際の工法として、例えばCFA(Continuous Flight Auger)工法が提案されている。この工法は、例えば大口径のオーガー(杭削孔機)で所定深度まで削孔して土砂を排出し、このオーガーを引き上げながら先端からコンクリートやモルタルを注入して打設し、その後、芯材となる鉄筋や型鋼をコンクリートやモルタルの中に挿入して場所打ち杭や柱列壁を構築するというものであり、現場造成で比較的簡単に杭や柱列壁等の杭体を構築できるという利点がある。このCFA工法では、削孔時に孔壁の崩壊を防ぎかつ孔壁にかかる土圧をオーガーで支持しながら、土砂をコンクリートやモルタルによって削孔内で置換して杭や柱列壁を構築し、排出された土砂を廃棄する。このため、従来の場所打ち杭工法に比べ、大幅に掘削残土を削減することができる。
ところで、掘削孔内に挿入される鉄筋籠は、予め地上において,適当な長さでかつ円筒形状に加工組み立てられた同一形状の複数の分割鉄筋籠を、順次接続しながら孔内に挿入して行われる。
上記分割鉄筋籠(下側鉄筋籠、上側鉄筋籠)同士の従来の継手方法は、先に孔内に挿入した下側鉄筋籠に対して、その上端部の継手部分を、孔から上方へ鉛直に突出した状態に、仮置きバー等の仮置き治具で仮置きしておき、次に、挿入する上側鉄筋籠をクレーンで吊って、下側鉄筋籠の鉛直方向で且つ同軸になるように確認しながら上側鉄筋籠を下降させる。
そして、上側鉄筋籠を構成する主筋の下端部分である継手部分を、下側鉄筋籠の継手内に所定長さだけ落とし入れたら下降を停止して、上側鉄筋籠をクレーンで仮吊りしたまま、上下の鉄筋籠相互の通りが正しいかどうか下げ振り等で確認しながら、上下の鉄筋籠同士の継手施工が実施される。その継手施工は、重ね継手が採用されることが多く、上下の鉄筋籠の主筋同士をそれぞれ引き寄せて、その主筋同士が互いに密着するまで太い結束線又はボルト留で緊結する。
特開平6−158653号公報
しかしながら、上述した上下の鉄筋籠の継手方法では、次のような問題がある。すなわち、結束作業、またはボルト留作業による継手箇所が多いため、時間がかかってしまうことがある。また、上下の鉄筋籠の接続時には、クレーンで吊っている上側鉄筋籠が風等で揺れて安定しないことがあるため、鉛直に接続することが難しい場合がある。また、上下の鉄筋籠が接続されたときに、重ね継手長さが確保されているかの管理も必要となる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、短時間で容易に上下の鉄筋籠を接続できると共に、重ね継手長さの管理も容易となる鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る鉄筋籠は、堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備えた鉄筋籠であって、前記上側鉄筋籠の主筋の下端部外周側の少なくとも2箇所以上に設けられた係合部材と、前記下側鉄筋籠の主筋の上端から重ね継手以上の長さ下げた位置に取り付けられた被係合部材と、を備え、前記上側鉄筋籠の挿入時に、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記上側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面が、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成され、前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記上側鉄筋籠の主筋の復元力により該主筋を径方向へ変位させて前記係合部材の上端側と前記被係合部材の下端側とが係合されることを特徴とする。
本発明では、上側鉄筋籠の挿入時に、係合部材と被係合部材とが当接して上側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面が、係合部材又は被係合部材の少なくとも一方に形成され、上側鉄筋籠の挿入完了時に、上側鉄筋籠の主筋の復元力により該主筋を径方向へ変位させて係合部材の上端側と被係合部材の下端側とが係合される。この構成によれば、上側鉄筋籠を降ろし入れる作業のみで、上側鉄筋籠に取り付けられた係合部材が、下側鉄筋籠の被係合部材に係合されて上側鉄筋籠が引張方向に固定されるため、上側鉄筋籠と下側鉄筋籠との接続を短時間で容易に行うことが可能である。また本発明では、下側鉄筋籠の上端から重ね継手以上の長さ下げた位置に被係合部材が取り付けられ、この被係合部材と係合部材とを接続する作業のみで重ね継手長さが確保されるため、工場で予め接続された部材(被係合部材と係合部材)を接続するだけの作業のみで、重ね継手の長さ管理が容易になる。また、部材(被係合部材と係合部材)を精度良く製作していれば上側鉄筋籠と下側鉄筋籠を鉛直に接続することが可能となる。
また上記課題を解決するために本発明に係る鉄筋籠は、堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備えた鉄筋籠であって、前記下側鉄筋籠の主筋の上端部外周側の少なくとも2箇所以上に設けられた係合部材と、前記上側鉄筋籠の主筋の下端から重ね継手以上の長さ上げた位置に取り付けられた被係合部材と、を備え、前記上側鉄筋籠の挿入時に、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記下側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面が、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成され、前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記下側鉄筋籠の主筋の復元力により該主筋を径方向へ変位させて前記被係合部材の上端側と前記係合部材の下端側とが係合されることを特徴とする。
また本発明に係る鉄筋籠では、前記被係合部材は、横断面視略円形に間隔をあけて複数配置される前記主筋の外周側に沿って配置される環状の部材であることが好ましい。
また本発明に係る鉄筋籠では、前記上側鉄筋籠は、前記係合部材が前記被係合部材の下側に係合されるときに、前記被係合部材の上側に係合される補助係合部材を更に備えることが好ましい。
また本発明に係る鉄筋籠では、前記上側鉄筋籠は、前記被係合部材が前記係合部材の下側に係合されるときに、前記係合部材の上側に係合される補助被係合部材を更に備えることが好ましい。
また本発明に係る鉄筋籠では、前記係合部材は、その上端側に下向き内側に傾斜した補助傾斜面を有し、前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記補助傾斜面と前記被係合部材の下端面とが係合されることが好ましい。
また本発明に係る鉄筋籠では、前記係合部材は、その下端側に下向き内側に傾斜した補助傾斜面を有し、前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記補助傾斜面と前記被係合部材の上端面とが係合されることが好ましい。
また本発明に係る鉄筋籠の接続方法は、堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備える鉄筋籠の接続方法であって、前記上側鉄筋籠の主筋の下端部外周側の少なくとも2箇所以上に係合部材を取り付け、前記下側鉄筋籠には、その上端から重ね継手以上の長さ下げた位置に被係合部材を取り付け、前記上側鉄筋籠を降ろしたときに、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記上側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面を、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成し、前記係合部材が前記被係合部材を通過した後、前記上側鉄筋籠の主筋の復元力で径方向に変位することにより、前記係合部材の上端側と前記被係合部材の下端側とが係合する。
かかる方法によれば、上側鉄筋籠を降ろし入れる作業のみで、上側鉄筋籠に取り付けられた係合部材が、下側鉄筋籠の被係合部材に引っ掛かって固定されるので、上側鉄筋籠と下側鉄筋籠の接続を短時間で容易に行うことが可能である。また、被係合部材を、下側鉄筋籠の主筋の上端から重ね継手以上の長さ下げた位置に取り付け、この被係合部材と係合部材とを接続する作業のみで重ね継手長さが確保されるため、工場で予め接続された部材(被係合部材と係合部材)を接続するだけの作業となり、重ね継手の長さ管理も容易となる。また、部材(被係合部材と係合部材)を精度良く製作していれば上側鉄筋籠と下側鉄筋籠を鉛直に接続することが可能となる。
また本発明に係る鉄筋籠の接続方法は、堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備える鉄筋籠の接続方法であって、前記下側鉄筋籠の主筋の上端部外周側の少なくとも2箇所以上に係合部材を取り付け、前記上側鉄筋籠には、その下端から重ね継手以上の長さ上げた位置に被係合部材を取り付け、前記上側鉄筋籠を降ろしたときに、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記下側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面を、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成し、前記係合部材が前記被係合部材を通過した後、前記下側鉄筋籠の主筋の復元力で径方向に変位することにより、前記被係合部材の上端側と前記係合部材の下端側とが係合する。
本発明によれば、短時間で容易に上下の鉄筋籠を接続可能であると共に、重ね継手長さの管理も容易となる鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法を提供することができる。
本発明の実施形態における鉄筋籠の概略構成を示す説明図である。 上側鉄筋籠と下側鉄筋籠との接続過程を説明するための図である。 上側鉄筋籠に取り付けられる板の変形例を示す図である。
以下添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
まず、本発明の実施形態における鉄筋籠の構成について説明する。図1は、鉄筋籠の概略構成を示す説明図である。より詳細には、図1(A)は、上側鉄筋籠を下側鉄筋籠に降ろし入れ始めた状態を示す図であり、図1(B)は、図1(A)よりも更に上側鉄筋籠を降ろし入れた状態を示す図である。
鉄筋籠10は、上側鉄筋籠10aと下側鉄筋籠10bとを備える。下側鉄筋籠10bは、堀削孔内に予め挿入されており、鉄筋籠10を建て込む際には、堀削孔内に配置された下側鉄筋籠10bに向けて上側鉄筋籠10aを下降させて、下側鉄筋籠10bと上側鉄筋籠10aとを接続する。
なお、図1に示す鉄筋籠10を使用した現場打ちコンクリート杭の施工は、所定の地面に掘削機を使用して杭構築用の孔を形成して、その孔内に、地上で予め組み立てた上側鉄筋籠10a及び下側鉄筋籠10bを、順次接続しながら孔内に挿入して建て込み、コンクリートを打設して杭を構築する。
上側鉄筋籠10aの構成について説明する。図1に示す上側鉄筋籠10aは、複数の主筋11aが横断面視略円形に間隔をあけて配置され、帯鉄筋(図示略)を所定間隔に結線や溶接等によって組み付けることで円筒形状に形成される。本実施形態では、複数の主筋11aのうち少なくとも2本以上の主筋11aの下端部11aa外周側に、板20(係合部材)が取り付けられている。板20には、下向き内側方向(図2では右下方向)への傾斜面21が形成されている。言い換えれば、板20には、下向き内側方向へのテーパーがつけられている。
なお、傾斜面21の角度は、上側鉄筋籠10aを降ろしていくときに、円滑に上側鉄筋籠10aの主筋11aが内側に寄りやすくなる観点から、主筋11aの長手方向(図1では上下方向)に対して、例えば10〜45°程度であることが好ましい。
また、板20は、図1では全ての主筋11aに取り付けられているが、この例に限定されず、主筋11aの下端部11aa外周側の少なくとも2箇所以上に設けられていれば良い。好適には、板20とリング30がより安定して係合される観点から、横断面視略円形に間隔をおいて配置される複数の主筋11aのうち、対向する位置にある主筋11aに複数箇所設けることが好ましい。
下側鉄筋籠10bの構成について説明する。図1に示す下側鉄筋籠10bは、横断面視略円形に間隔をあけて配置された複数の主筋11bを有し、この主筋11bの外周に接合された帯鉄筋(図示略)を所定間隔に溶接等によって組み付けることで円筒形状に形成される。下側鉄筋籠10bには、主筋11bの上端11bbから重ね継手以上の長さ下げた位置にリング30(被係合部材)が取り付けられている。本実施形態では、リング30は、横断面視略円形に所定間隔をあけて複数配置される主筋11bの外周側に沿って環状に配置されるものであるが、このような形状に限定されず、板20と係合可能な機能を有していれば他の形状を選択可能である。
なお、上記重ね継手以上の長さは、鉄筋籠10の条件により適宜設定されるものであるが、例えば公称直径の45倍以上であることが好ましい。
続いて、上述した鉄筋籠10(上側鉄筋籠10a及び下側鉄筋籠10b)の接続方法について説明する。図2は、上側鉄筋籠10aを下側鉄筋籠10bに向けて降ろしていき、上側鉄筋籠10aと下側鉄筋籠10bとを接続する過程を説明するための断面図である。なお、図2(A)は、上側鉄筋籠10aの板20の下端が、下側鉄筋籠10bのリング30の上端に当接するまで上側鉄筋籠10aを降ろしたときの状態を説明するための断面図である。図2(B)は、上側鉄筋籠10aの挿入時を説明するための断面図である。図2(C)は、上側鉄筋籠10aの挿入完了時を説明するための断面図である。
まず、下側鉄筋籠10bを掘削孔内に先に挿入する。次いで、上側鉄筋籠10aを、クレーンを使用して吊り上げ、下側鉄筋籠10bに向けて降ろしていく。
上側鉄筋籠10aを降ろしていくと、図2(A)に示すように、上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端11aaが、リング30が取り付けられた位置に到達する。言い換えれば、上側鉄筋籠10aに取り付けられた板20の下端が、リング30の上端に到達する。
図2(A)に示す状態から更に上側鉄筋籠10aを降ろしていくと、図2(B)に示すように上側鉄筋籠10aの板20に形成された下向き内側に傾斜した傾斜面21(テーパーがつけられている部分)とリング30が当接し、上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端11aaが径方向内側(図2では右側)に変位する。つまり、上側鉄筋籠10aの主筋11aが径方向内側に変位した状態で、上側鉄筋籠10aが下側鉄筋籠10bに挿入されていく。
次いで、図2(C)に示すように、板20がリング30を通過した後、上側鉄筋籠10aの主筋11aの復元力で径方向外側(図2では左側)に広がることにより、板20の上端部とリング30の下端部とが当接し、上側鉄筋籠10aが上方向(引張方向)に固定される。言い換えれば、上側鉄筋籠10aの板20が下側鉄筋籠10bのリング30に係合されて、上側鉄筋籠10aが上方向(引張方向)に固定される。なお、板20とリング30との係合が外れないように、主筋11aの内周側に外れ止めリング50を設けることで、上側鉄筋籠10aと下側鉄筋籠10bとの接続をより強固なものとすることができる。また、数カ所の結束またはボルト留をすることにより、円周方向の固定をすることができる。
以上、図2(A)〜図2(C)に示した、上側鉄筋籠10a及び下側鉄筋籠10bの接続方法によれば、上側鉄筋籠10aを降ろし入れる作業のみで、上側鉄筋籠10aに取り付けられた板20が、下側鉄筋籠10bのリング30に引っ掛かって固定されるので、上側鉄筋籠10aと下側鉄筋籠10bの接続を短時間で容易に行うことが可能である。また、リング30を、下側鉄筋籠10bの主筋11bの上端11bbから重ね継手以上の長さ下げた位置に取り付け、このリング30と板20とを接続する作業のみで重ね継手長さが確保されるため、工場で予め接続されたものを現場で接続するだけの作業となり、重ね継手の長さ管理も容易となる。また、部材(被係合部材と係合部材)を精度良く製作していれば上側鉄筋籠と下側鉄筋籠を鉛直に接続することが可能となる。
なお、本発明における「上側鉄筋籠の挿入時」とは、板20の下端がリング30の上端に当接してから上側鉄筋籠10aを更に降ろしていき、上側鉄筋籠10aと下側鉄筋籠10bとが接続されて上側鉄筋籠10aが少なくとも引張方向(上方向)に固定されるまでの間をいう。
また、本発明における「上側鉄筋籠の挿入完了時」とは、板20がリング30に係合されて、上側鉄筋籠10aが少なくとも引張方向(上方向)に固定された状態をいう。
上述した板20に加えて、板20の上端側がリング30の下端側に当接したときに(板20とリング30とが係合したときに)、リング30の上端側に当接するように配置される補助板40(図3(C)参照)を設けても良い。これにより、上側鉄筋籠10aの挿入完了時には、板20及び補助板40がリング30に係合されるので、上側鉄筋籠10a及び下側鉄筋籠10bが軸方向(図2では上下方向)に固定され、上側鉄筋籠10aと下側鉄筋籠10bとの接続をより強固なものとすることができる。
図2に示す板20の形状としては、図示した例(台形)に限定されるわけではなく、例えば、図3(A)に示すように、板20の形状を三角形としても良い。また、図3(B)に示すように、板20Bの上端側に、下向き内側(図3では右下)に傾斜した補助傾斜面22を形成し、当該補助傾斜面22に対応するように形成された、下向き内側に傾斜した下端面を有するリング30Bに引っ掛ける構造としても良い。言い換えれば、板20Bの上端側及びリング30Bの下端側の両方にテーパーをつけて、このテーパーをつけた部分同士を係合するようにしても良い。このような構成とすることによって、上側鉄筋籠10aを、引張方向(上方向)により安定して固定することができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
例えば上述した実施形態では、板20(係合部材)に、上側鉄筋籠10aの挿入時において、板とリング30(被係合部材)とが当接して上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端11aaを径方向内側(図2では右側)へ変位させる傾斜面21が形成されているが、このような傾斜面21をリング30に形成しても良い(すなわち、板20のみ又はリング30のみに傾斜面21を形成しても良いし、板20とリング30の双方に傾斜面21を形成しても良い)。
また上述した実施形態では、上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端11aaを径方向内側へ変位させる傾斜面21を板20に形成していたが、主筋11aの下端11aaを径方向外側へ変位させる傾斜面を板20に形成し、このような傾斜面を利用して板20とリング30とを係合するように構成しても良い。また、このような傾斜面を、板20とリング30の双方に形成しても良く、板20のみ又はリング30のみに形成しても良い。
また上述した実施形態では、板20を上側鉄筋籠10aの主筋11aの外周側、リング30を下側鉄筋籠10bの主筋11bの外周側に取り付けているが、例えば、板20を主筋11aの内周側、リング30を主筋11bの内周側に取り付け、上側鉄筋籠10aを降ろしたときに、板20又はリング30の少なくとも一方に形成した傾斜面を利用して、板20とリング30とを係合するようにしても良い。
また上述した実施形態では、リング30を環状の部材としているが、本発明における被係合部材としてはこの例に限定されない。すなわち、本発明における被係合部材は、例えば、板20が取り付けられた位置に対応するように、下側鉄筋籠10bの主筋11bに取り付けられた板状の部材であっても良い。その他、上側鉄筋籠10aを下側鉄筋籠10bに向けて降ろしたときに、板20と被係合部材とを当接させて、上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端を変位可能な機能を有していれば、本発明における被係合部材としては、他の様々な形状を選択することが可能である。
また上述した実施形態では、板20に、下向き内側(図2では右下)に傾斜した傾斜面21が形成されているが、傾斜面21の形態はこれに限定されない。例えば、下向き外側に傾斜した傾斜面を板20に形成し、上側鉄筋籠10aを降ろしたときに、当該傾斜面とリング30とが当接して上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端11aaを径方向外側へ変位させるようにし、板20がリング30を通過した後、主筋11aの復元力で径方向内側へ変位させて上側鉄筋籠10aが引張方向に固定されるようにしても良い。
加えて、上述した実施形態では、上側鉄筋籠10aに板20(係合部材)を設け、下側鉄筋籠10bにリング30(被係合部材)を設けたが、上下逆の構成(上側鉄筋籠10aに被係合部材、下側鉄筋籠10bに係合部材を設けた構成)としても良い。具体的には、本実施形態では、堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠10bと、該下側鉄筋籠10bに接続される上側鉄筋籠10aと、を備えた鉄筋籠10は、下側鉄筋籠10bの主筋11bの上端部外周側の少なくとも2箇所以上に設けられた係合部材と、上側鉄筋籠10aの主筋11aの下端から重ね継手以上の長さ上げた位置に取り付けられた被係合部材と、を備え、上側鉄筋籠10aの挿入時に、係合部材と被係合部材とが当接して下側鉄筋籠10bの主筋11bの下端を径方向へ変位させる傾斜面が、係合部材又は被係合部材の少なくとも一方に形成され、上側鉄筋籠10aの挿入完了時に、下側鉄筋籠10bの主筋11bの復元力により該主筋11bを径方向へ変位させて被係合部材の上端側と係合部材の下端側とが係合される構成としても良い。このような上下逆の構成としても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また上述した上下逆の構成(上側鉄筋籠10aに被係合部材、下側鉄筋籠10bに係合部材を設けた構成)において、被係合部材は、横断面視略円形に間隔をあけて複数配置される上側鉄筋籠10aの主筋11aの外周側に沿って配置される環状の部材であっても良い。
また上述した上下逆の構成(上側鉄筋籠10aに被係合部材、下側鉄筋籠10bに係合部材を設けた構成)において、上側鉄筋籠10aは、被係合部材が係合部材の下側に係合されるときに、係合部材の上側に係合される補助被係合部材を更に備えても良い。
また上述した上下逆の構成(上側鉄筋籠10aに被係合部材、下側鉄筋籠10bに係合部材を設けた構成)において、係合部材は、その下端側に下向き内側に傾斜した補助傾斜面を有し、上側鉄筋籠10aの挿入完了時に、補助傾斜面と被係合部材の上端面とが係合されても良い。
また上述した上下逆の構成(上側鉄筋籠10aに被係合部材、下側鉄筋籠10bに係合部材を設けた構成)における鉄筋籠10の接続方法では、堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠10bと、該下側鉄筋籠10bに接続される上側鉄筋籠10aと、を備える鉄筋籠10の接続方法であって、下側鉄筋籠10bの主筋11bの上端部外周側の少なくとも2箇所以上に係合部材を取り付け、上側鉄筋籠10aには、その下端から重ね継手以上の長さ上げた位置に被係合部材を取り付け、上側鉄筋籠10aを降ろしたときに、係合部材と被係合部材とが当接して下側鉄筋籠10bの主筋11bの下端を径方向へ変位させる傾斜面を、係合部材又は被係合部材の少なくとも一方に形成し、係合部材が被係合部材を通過した後、下側鉄筋籠10bの主筋11bの復元力で径方向に変位することにより、被係合部材の上端側と係合部材の下端側とが係合する。このような上下逆の構成における鉄筋籠10の接続方法においても、上述した鉄筋籠10の接続方法における効果と同様の効果を奏することができる。
上述した具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
10:鉄筋籠
10a:上側鉄筋籠
10b:下側鉄筋籠
11a:主筋
11b:主筋
20:板(係合部材)
21:傾斜面
22:補助傾斜面
30:リング(被係合部材)
40:補助板(補助係合部材)

Claims (9)

  1. 堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備えた鉄筋籠であって、
    前記上側鉄筋籠の主筋の下端部外周側の少なくとも2箇所以上に設けられた係合部材と、
    前記下側鉄筋籠の主筋の上端から重ね継手以上の長さ下げた位置に取り付けられた被係合部材と、を備え、
    前記上側鉄筋籠の挿入時に、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記上側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面が、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成され、
    前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記上側鉄筋籠の主筋の復元力により該主筋を径方向へ変位させて前記係合部材の上端側と前記被係合部材の下端側とが係合されることを特徴とする鉄筋籠。
  2. 堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備えた鉄筋籠であって、
    前記下側鉄筋籠の主筋の上端部外周側の少なくとも2箇所以上に設けられた係合部材と、
    前記上側鉄筋籠の主筋の下端から重ね継手以上の長さ上げた位置に取り付けられた被係合部材と、を備え、
    前記上側鉄筋籠の挿入時に、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記下側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面が、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成され、
    前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記下側鉄筋籠の主筋の復元力により該主筋を径方向へ変位させて前記被係合部材の上端側と前記係合部材の下端側とが係合されることを特徴とする鉄筋籠。
  3. 前記被係合部材は、横断面視略円形に間隔をあけて複数配置される前記主筋の外周側に沿って配置される環状の部材である請求項1又は2に記載の鉄筋籠。
  4. 前記上側鉄筋籠は、前記係合部材が前記被係合部材の下側に係合されるときに、前記被係合部材の上側に係合される補助係合部材を更に備える請求項1又は3に記載の鉄筋籠。
  5. 前記上側鉄筋籠は、前記被係合部材が前記係合部材の下側に係合されるときに、前記係合部材の上側に係合される補助被係合部材を更に備える請求項2又は3に記載の鉄筋籠。
  6. 前記係合部材は、その上端側に下向き内側に傾斜した補助傾斜面を有し、
    前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記補助傾斜面と前記被係合部材の下端面とが係合される請求項1、3又は4のいずれか1項に記載の鉄筋籠。
  7. 前記係合部材は、その下端側に下向き内側に傾斜した補助傾斜面を有し、
    前記上側鉄筋籠の挿入完了時に、前記補助傾斜面と前記被係合部材の上端面とが係合される請求項2、3又は5のいずれか1項に記載の鉄筋籠。
  8. 堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備える鉄筋籠の接続方法であって、
    前記上側鉄筋籠の主筋の下端部外周側の少なくとも2箇所以上に係合部材を取り付け、
    前記下側鉄筋籠には、その上端から重ね継手以上の長さ下げた位置に被係合部材を取り付け、
    前記上側鉄筋籠を降ろしたときに、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記上側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面を、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成し、
    前記係合部材が前記被係合部材を通過した後、前記上側鉄筋籠の主筋の復元力で径方向に変位することにより、前記係合部材の上端側と前記被係合部材の下端側とが係合することを特徴とする鉄筋籠の接続方法。
  9. 堀削孔内に先に挿入される下側鉄筋籠と、該下側鉄筋籠に接続される上側鉄筋籠と、を備える鉄筋籠の接続方法であって、
    前記下側鉄筋籠の主筋の上端部外周側の少なくとも2箇所以上に係合部材を取り付け、
    前記上側鉄筋籠には、その下端から重ね継手以上の長さ上げた位置に被係合部材を取り付け、
    前記上側鉄筋籠を降ろしたときに、前記係合部材と前記被係合部材とが当接して前記下側鉄筋籠の主筋の下端を径方向へ変位させる傾斜面を、前記係合部材又は前記被係合部材の少なくとも一方に形成し、
    前記係合部材が前記被係合部材を通過した後、前記下側鉄筋籠の主筋の復元力で径方向に変位することにより、前記被係合部材の上端側と前記係合部材の下端側とが係合することを特徴とする鉄筋籠の接続方法。
JP2016077563A 2016-04-07 2016-04-07 鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法 Active JP6677564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016077563A JP6677564B2 (ja) 2016-04-07 2016-04-07 鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016077563A JP6677564B2 (ja) 2016-04-07 2016-04-07 鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017186832A JP2017186832A (ja) 2017-10-12
JP6677564B2 true JP6677564B2 (ja) 2020-04-08

Family

ID=60043884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016077563A Active JP6677564B2 (ja) 2016-04-07 2016-04-07 鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6677564B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7406076B2 (ja) 2019-11-25 2023-12-27 ジャパンパイル株式会社 場所打ち杭のための鉄筋かご連結体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017186832A (ja) 2017-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010001608A (ja) 場所打ちコンクリート杭工法における杭頭処理方法
KR101644498B1 (ko) 마이크로파일 보강구조체와 이를 이용한 기초콘크리트 보강공법
JP2015001113A (ja) 構真柱の建込み方法
KR20210012525A (ko) 파일 결합 철골구조물과 이를 이용한 탑다운 공법
JP6677564B2 (ja) 鉄筋籠及び鉄筋籠の接続方法
KR100849226B1 (ko) ClP에 의한 흙막이 가시설 및 이 시공 방법
JP7304248B2 (ja) 杭頭接続構造及び杭頭接続構造の施工方法
TWM448509U (zh) 預鑄基樁及複合樁結構
JPH08296243A (ja) プレキャストコンクリート構真柱による地下構造物構築工法
JP4373824B2 (ja) 場所打ち杭と鋼管柱との接合方法
JP6006004B2 (ja) 杭頭部空間形成補助具、それを備えた中空既製杭、該中空既製杭を用いた杭頭処理方法と杭頭部空間の形成方法
KR20110026206A (ko) 콘크리트 파일용 조인트
JPH1018424A (ja) 鉄骨柱等の柱脚部の根巻き型補強構造
JP6461690B2 (ja) 基礎構造及び基礎施工方法
JP6220659B2 (ja) 反力受部材及び構真柱の天端の位置調整工法
JP2013032682A (ja) 建築用杭及び該建築用杭を用いる建築用杭の施工方法
JP2007308951A (ja) 逆打ち工法における外周柱構築方法
JP6616180B2 (ja) 杭頭部を補強した基礎杭の構築方法
JP6924682B2 (ja) 杭頭免震構造およびその構築方法
JP2017110441A (ja) 鋼管の接合構造、及び鋼管の接合方法
JP6289140B2 (ja) 構真柱施工方法
JP6988047B2 (ja) 地下躯体の改築方法
JP3181886U (ja) プレキャストパイル及び複合杭構造
KR101765061B1 (ko) 매입말뚝 고정장치
KR101762207B1 (ko) 반구형 조인트를 이용한 스피드 업 공법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190402

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6677564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150