JP5130737B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、集電体と、集電体の表面に形成された電極活物質層とを有する非水電解質二次電池用電極板、およびそれを用いた非水電解質二次電池に関する。
近年、非水電解質二次電池の高容量化のための電極活物質(以下、活物質ともいう)として、Si(ケイ素)やSn(スズ)などの元素を含む電極材料が注目されている。例えば、Siの理論放電容量は約4199mAh/gであり、黒鉛の理論放電容量の約11倍である。
しかしながら、これらの活物質は、リチウムイオンを吸蔵する際に構造が大きく変化し、膨張する。その結果、活物質粒子が割れたり、集電体から活物質層が剥がれたりすることによって、活物質と集電体との間の電子伝導性が低下し、結果としてサイクル特性といった電池特性が低下する。
そのため、放電容量が若干低下するがSiやSnの酸化物、窒化物または酸窒化物を用いることによって膨張収縮を軽減することが試みられている。
また、活物質層に、リチウムイオン吸蔵時の膨張空間をあらかじめ設けておくことが提案されている。
例えば特許文献1には、リチウム(Li)とは合金化しない材料からなる集電体上に、Liと合金化する金属またはこの金属を含有する合金からなる薄膜が形成された非水電解質二次電池用電極板(以下、電極板ともいう)が開示されている。この従来例においては、集電体上に所定のパターンで選択的に凹凸状電極活物質層を形成し、この凹凸状電極物質層の形成にはフォトレジスト法とメッキ技術などを適用している。さらに、柱状に形成された活物質間の空隙が活物質の体積膨張を吸収することによって、活物質の破壊を回避する内容を開示している。また、集電体の上に凹凸状にパターン化されて形成された活物質層を備える電極を用いて、従来の電池と同様にセパレータを介して正極活物質と対向させた非水電解質二次電池が開示されている。
また、特許文献2には、集電体の表面に突起を設けることにより充放電サイクル特性が向上することが提案されている。この従来例においては表面粗さRaが0.01μm以上である集電体の上に活物質薄膜を形成することにより、活物質薄膜と集電体との界面における接触面積を大きくすることができ、活物質薄膜と集電体の密着性を高めることができることが示されている。このため、集電体からの活物質薄膜の剥離を防止することができ、良好な充放電サイクル特性を得ることができることが開示されている。
一方、非水電解質二次電池(以下、電池ともいう)は負極板と、セパレータと、正極板を長さ方向に捲回または折り畳んで構成することが出来る。エネルギー密度を高くするために、また、塗工系材料のロスを抑えるために、正極活物質と負極活物質がセパレータを介して対向する部分以外には極力活物質層を形成しない工夫が広くなされている。
特開2004−127561号公報 特許第3733069号明細書
上述したように、エネルギー密度向上と活物質材料の効率向上のために、活物質層を形成しない領域では集電体が露出している。活物質層と集電体との密着性を高めるために表面粗さを大きくした集電体を用いた場合、この露出部分の集電体材料が削れやすく、電池組立工程で微粉が発生し、電池性能のバラツキが生じるおそれがある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、高容量活物質を用い、かつ電池組立時等の集電体の削れをできるだけ軽減することで、電池の不具合を防止することが出来る電極板、およびそれを負極板として用いた電池を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電極板は、集電体と、集電体上に形成されたリチウムイオンを吸蔵および放出可能な電極活物質を含む電極活物質層と、を有する電極板であって、電極活物質層は、前記集電体の中央部に形成された第1の活物質層と、前記集電体の長さ方向の端部に形成され、第1の活物質層よりも薄い第2の活物質層とからなることを特徴とするものである。
また本発明の電極板は、前記第2の活物質層の厚さが、前記第1の活物質層の厚さの0%以上、50%以下であること、を特徴とするものである。さらに前記電極活物質層は気相法で作製された層であること、を特徴とするものである。
本構成を有する電極板を用いた場合には、電池組立時に生じる集電体の削れを軽減することが可能となるので、電池の不具合を防止することが出来る。
また、本発明の電池は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極活物質を含む正極板と、本発明の電極板を用いた負極板と、セパレータと、から構成される極板群と、リチウムイオン伝導性を有する電解質と、を含む電池であって、
極板群は、正極板と負極板とをセパレータを介して長さ方向に捲回または折り畳んで構成されていること、を特徴とする。
本構成の電池は、電池組立時に生じる集電体表面の削れを軽減することが可能となるので、信頼性の高い電池とすることが出来る。
本発明の非水電解質二次電池用電極およびそれを用いた電池によれば、高容量活物質を用い、かつ表面が粗い集電体を用いても電池組立時等の集電体の削れを軽減することができる。その結果、電池の信頼性を向上することが出来る。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態における電極板の表面および断面構造を示す概略図である。図1において、電極板20は、集電体22と、集電体22の表面上に形成された電極活物質層24とを有する。図1に示すように集電体22の両面に電極活物質層24が形成されていてもよいし、集電体22の片方の面にのみ電極活物質層24が形成されていてもよい。電極活物質層24は、集電体22の中央部に形成された第1の活物質層21と、集電体22の長さ方向の端部に形成された第1の活物質層よりも薄い第2の活物質層23と、からなることを特徴とする。
さらに、第2の活物質層23の厚さは、第1の活物質層21の厚さに対して0%より大
きく50%以下である。ここで、集電体22の中央部に形成された第1の活物質層21とは、電池構成時に正極板と対向し、充放電に関与する活物質層を意味し、通常ほぼ均一な厚さで形成されている。また、集電体22の長さ方向の端部とは、図1に示すようにある程度の面積を有しており、集電体22の端部断面部を意味するものではない。
図2は、従来の電極板の表面および断面構造を示す概略図である。図2において、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、説明を省略する。従来の電極板25においては、電極活物質層が集電体の端部までほぼ均一な厚さで設けられている場合もあるが、一般的には図2に示すように、集電体22の長さ方向の端部において第1の活物質層21(電極活物質層24)を形成しない領域が設けられていた。長さ方向の端部に第1の活物質層21を形成しなかった目的は、捲回構造等の電池構成において、正極活物質と対向しない電極板部分については、充放電に寄与しないため、電池のエネルギー密度を高めると共に塗工等に用いる材料ロスを軽減することであった。集電体22の長さ方向の端部において第1の活物質層21を形成しない領域は集電体22の材料が露出しており、この部分はまた、外部取り出し電極の溶接が施される場合が多い。
集電体22の長さ方向端部で第1の活物質層21が形成されていない従来の電極板25では、集電体22の材料が露出しているため、電池製造工程における電極板のスリットや巻き取りの際に集電体22の表面(露出部分)が工程設備と摺動接触することが不可避である。そのため、集電体22の表面の削り取りや脱落により、集電体22材料からなる微粉が発生する場合がある。こうした金属材料の微粉は電池信頼性の低下要因となる。
これに対して、本発明の電極板20の構成においては、集電体22の長さ方向端部においても第1の活物質層よりも薄い第2の活物質層23が形成されており、集電体22の長さ方向端部における集電体22の露出が抑制されている。
集電体からの微粉の発生を抑えるためには前記第2の活物質層が存在していればよいが、前記第1の活物質層の厚さの0%以上、50%以下であれば効果的に集電体からの微粉の発生を抑えることができる。
また、ケイ素やその酸化物等からなる電極活物質層24(第1の活物質層21および第2の活物質層23)が気相法で形成された層の場合は、電極活物質層24がバインダー成分を含まず、堅く削れにくいので、集電体22の表面に薄い第2の活物質層23を形成することで電池製造工程における集電体材料からなる微粉の発生をより効果的に防ぐことが出来る。気相法としては、蒸着法、スパッタ法、CVD法などのドライプロセスが適用できる。
気相法で形成された電極活物質層24はバインダーを含まないので高硬度を得やすいが、さらに集電体22との付着強度を向上させることで本発明の効果を高めることが出来る。集電体22との付着強度を高めるために集電体22表面を粗面化することが有効である。例えば銅箔からなる集電体22の表面をRa=0.01〜1μmとすることで集電体22に対する電極活物質の付着強度が向上し、これによって電池のサイクル特性が向上することが例えば特許文献2に開示されている。特許文献2に開示されているような集電体22箔を用いた場合には、集電体22と電極活物質層24との付着強度が向上する一方、集電体22表面に顕著な突起部分を有しているため、集電体22の長さ方向端部で第2の活物質層23が形成されていない場合には、電池製造工程における電極板20のスリットや巻き取りの際に集電体22表面が工程設備と摺動接触することで集電体22の突起部分が脱落する可能性も高くなる。従って集電体22表面に突起を設けた場合には、電極活物質層24の付着強度が向上する点と、集電体22からの微粉脱落防止がより重要であるという点から、本発明のように集電体22の長さ方向端部においても第2の活物質層23が薄く形成されていることの効果がさらに高まる。なお表面粗さRaは、日本工業規格(JI
S B 0601−1994) に定められており、例えば表面粗さ計により測定することができる。
また、電極活物質層24(第1の活物質層21および第2の活物質層23)に含まれる活物質としては、リチウムと電気化学的に反応するものであれば特に制限はないが、リチウムとの反応性が比較的高く、高容量が期待できるケイ素単体、ケイ素合金、ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、スズ単体、スズ合金、スズと酸素とを含む化合物、およびスズと窒素とを含む化合物よりなる群から選択される少なくとも1種を含むことが好ましい。本発明による改善度合いが顕著となるからである。
その際の第1の活物質層21の集電体22の中央部での厚みは作製する電池の性能によって異なるが、概ね3〜40μmの範囲である。第1の活物質層21の厚さが3μm未満になると、電池全体に占める活物質の割合が小さくなり、電池のエネルギー密度が低下する。また、第1の活物質層21の厚さが40μmを超えると、活物質層の剥がれが発生しやすくなったり、充放電時の活物質層の膨張収縮による集電体22と第1の活物質層21との界面における応力が大きくなったり、本発明の構成を用いた場合でも集電体の変形などが発生しやすくなる。
リチウムとの反応性の観点からは、活物質は非晶質または低結晶性であることが好ましい。ここでいう低結晶性とは、結晶粒の粒径が50nm以下の領域を言う。なお結晶粒の粒径は、X線回折分析で得られる回折像の中で最も強度の大きなピークの半価幅から、Scherrerの式によって算出される。また非晶質とは、X線回折分析で得られる回折像において、2θ=15〜40°の範囲にブロードなピークを有することを言う。
集電体22には銅、ニッケルなどを含む金属箔を用いることが出来る。強度、電池としての体積効率、取り扱いの容易性などの観点から集電体22の厚みは4〜30μmが好ましく、より好ましくは5〜10μmである。集電体22の表面は平滑であってもよいが、活物質層との付着強度を高めるために、Ra=0.1〜4μm程度の凹凸をもつ箔を用いることも出来る。集電体22表面の凹凸は活物質層を構成する粒子間に空隙を形成する効果を併せ持つ。付着力、コストなどの点から、より好ましくはRa=0.4〜2.5μmである。
本実施の形態における電極板20は、例えば以下に示す方法によって作製可能である。
図3は、本実施の形態における電極板20を構成するための製造装置の一例を示す概略図である。図3において、真空槽2内は排気ポンプ1で排気されている。真空槽2中で巻き出しロール8から巻き出された集電体22は、搬送ローラ5および円筒状の第1キャン6および第2キャン7の周面に沿って走行し、巻き取りロール3に巻き取られる。ここで使用する集電体22は銅、ニッケルなどからなるシート状の箔である。活物質付与源9では、例えばケイ素やスズが坩堝などに入れられている。活物質付与源9は電子ビームなどの加熱装置(図示せず)により加熱され、坩堝の中に入れられているケイ素またはスズが蒸発する。
遮蔽板10の開口部において、集電体22が第1キャン6に沿った状態で活物質付与源9から飛来するケイ素やスズなどにさらされることにより、集電体22上にケイ素やスズの第1の活物質層21(図示せず)が形成される。次に第2キャン7に沿った状態で集電体22がもうひとつの活物質付与源9から飛来するケイ素やスズなどにさらされることにより、もう一方の面にもケイ素やスズの第1の活物質層21(図示せず)が形成される。ケイ素やスズの酸化物や窒化物を形成する場合には、酸素ガスや窒素ガスを真空槽に導入するガス導入管11が設置される。
活物質付与源9と集電体22との間には、第2の活物質層を形成するために第1キャン6および第2キャン7に近接して、遮蔽機構28がそれぞれ設置される。
図4はこのような遮蔽機構の一例を示した概略図である。遮蔽機構28は遮蔽部29、遮蔽部29を支持する遮蔽部支持機構46、送出リール44、および巻き取りリール45から構成される。遮蔽機構28は、遮蔽板10の、集電体22の幅方向における開口幅よりも幅広の部材からなり、遮蔽部29以外の部分は活物質が自由に通過できるように空間が設けられており、送出リール44と巻き取りロール45とで移動可能になっている。遮蔽部29にはステンレスなどの金属、ポリイミドなどの耐熱性樹脂を用いることが出来る。また遮蔽部支持機構46はたとえばワイヤーを用いることができる。
図5は、第2の活物質層を形成するための遮蔽機構の動作を説明する概略図である。この図は第2キャン7近傍での集電体22、遮蔽板10、遮蔽機構28などを、図3と同じ方向から見た模式拡大図である。図3および図5において、遮蔽機構28の一部が集電体22や活物質層に接触していても良い。なお、第1キャン6近傍での遮蔽機構28については、図5と移動方向が逆であること以外は同じ構成であるので、説明を省略する。
図5において、活物質付与源9から飛来する活物質材料は、遮蔽機構28に設けられた遮蔽部29により集電体22上への付着を阻害される。そのため遮蔽部29に相対する位置では、集電体22上に形成される活物質層(第2の活物質層23)の厚みを薄くすることが出来る。しかしながら、遮蔽部29が集電体22に密着していない部分に呼応して、遮蔽部29に対向する集電体22上にも若干の活物質層(第2の活物質層23)を形成することが出来る遮蔽部29と集電体22が密着かつ同速度であれば、集電体上に活物質層のない領域が形成されるが、遮蔽部と集電体の間に空間があると、活物質付与源から飛来した活物質材料の一部は遮蔽部を回り込んで、活物質付与源と遮蔽部の直線的な延長線上にある集電体上にも若干の活物質層が形成される。また遮蔽部と集電体の移動速度が異なる場合には遮蔽部と集電体の一部が接触する場合にも、集電体上に活物質層を形成することも出来る。集電体22の走行方向26と遮蔽機構28の移動方向27とはその速度が同じであっても良いし、所定の速度差を有していても良い。遮蔽部29によって活物質の厚みを薄くする領域は、作製する電池の形状によって適宜設定できる。また活物質の厚みが薄い領域での活物質層(第2の活物質層23)の厚さは、概ね100nm以上かつ、集電体中央部における活物質層(第1の活物質層21)の厚さの50%以下である。100nm未満では集電体22の材料からなる微粉発生防止に対する効果が小さくなり、50%を超えると第2の活物質層23の占める体積割合が大きくなって電池全体のエネルギー効率が低下する。
長さ方向端部における、第2の活物質層23の領域の大きさや膜厚といった形成状態は、遮蔽部29の大きさ、遮蔽部29と集電体22との間の距離、活物質付与源9と集電体22との間の距離などによって調整することが出来る。遮蔽部29と集電体22との間は一部接触していても良く、活物質付与源9と集電体22との間の距離は真空蒸着法などの気相法を用いる場合には100〜600mm程度であることが、膜厚分布や材料利用効率の点から望ましい。
ケイ素と酸素とを含む化合物、ケイ素と窒素とを含む化合物、スズと酸素とを含む化合物、またはスズと窒素とを含む化合物の活物質層を形成する場合には、酸素ガスや窒素ガスをガス導入管11から導入し、これらのガス雰囲気下や、そのイオン化雰囲気下で活物質付与源9からケイ素やスズを蒸発させることにより、本発明の電極板20が得られる。ガスをイオン化する場合には高周波の印加やイオン銃の使用等がガスの反応性向上に有効である。
また、図3に示す製造装置では、集電体22が巻き出しロール8から巻き取りロール3まで走行する間に、複数の電極板20が連続して形成されるが、それらをスリットや切断することで、個々の電極板20を作製できる。その際、第2の活物質層23は集電体22の長さ方向端部に形成されていれば良く、図1に示すように集電体22の長さ方向端部の内一方のみに第2の活物質層23が形成されるように切断すること、すなわち第1の活物質層21と第2の活物質層23との境界で切断することが、材料利用効率の点から望ましい。なお、切断の際のバラツキなどで、第1の活物質層21と第2の活物質層23との境界よりも第2の活物質層23側で切断した場合には、集電体22の長さ方向端部の一方に第2の活物質層23が形成されると共に、もう一方にもわずかの長さの第2の活物質層23が形成される。また同様に、第1の活物質層21と第2の活物質層23との境界よりも第1の活物質層21側で切断した場合には、集電体22の長さ方向端部の一方に第2の活物質層23が形成されると共に、その端部にわずかの長さの第1の活物質層21が形成される。こうした場合も、本発明の効果を損なわない範囲で有れば、本発明の範囲に含まれる。
こうした手法により得られた電極板20は、LiCoO、LiNiO、LiMnなどといった一般的に使用される正極活物質を含む正極板と、微多孔性フィルムなどからなるセパレータと、6フッ化リン酸リチウムなどをエチレンカーボネートやプロピレンカーボネートなどの環状カーボネート類に溶解した、一般に知られている組成のリチウムイオン伝導性を有する電解液と共に用いることで、非水電解質二次電池を作製出来る。
また、本発明の電極は様々な形状の非水電解質二次電池に適用可能であり、電池の形状や封止形態は特に限定されないが、本発明は特に折り畳み型や捲回型の二次電池に対して有効である。捲回型非水電解質二次電池に適用する場合には、以下に示す構成を有することが好ましい。図面を参照しながら説明する。
図6は、本発明の捲回型非水電解質二次電池の概略断面図である。図6において、シート状の正極31と本発明の電極板を用いたシート状の負極20とは、それらの間に配置された、両極板よりも幅広な帯状のセパレータ33とともに捲回され、極板群32を形成している。正極31にはアルミニウムなどからなる正極リード34が接続され、その一端は周縁にポリプロピレンなどからなる絶縁パッキン40が配された封口板39に接続されている。電極板20には銅などからなる電極リード35が接続され、その一端は極板群32を収容する電池缶38に接続されている。電極リード35は、例えば第2の活物質層23の一部を剥離して集電体22を露出させ、そこに溶接などにより電気的接続がされている。また、予め集電体22に、わずかに露出部を形成しておき、そこに電極リード35を接続しても良い。極板群32の上下には、それぞれ上部絶縁リング36および下部絶縁リング37が配されている。極板群32には、前述したリチウムイオン伝導性を有する電解質(図示せず)が含浸されている。電池缶38の開口は、封口板39で塞がれている。
ここで、シート状の負極20として形成された、集電体22上に形成された第1の活物質層21および第2の活物質層22の厚みは、集電体22の長さ方向端部において中央部に対して0%を超えて50%以下の領域を有する。これによって電池のエネルギー密度を大きく損なうことなく、電池製造工程における集電体材料の微粉発生を防ぐことが出来る。なお、極板の全幅にわたって集電体の長さ方向端部における厚みが中央部に対して0%を超えて50%以下である必要は必ずしもなく、電池設計や工程上の都合により、極板の一部に限って、上記の活物質層厚み軽減程度の限定から逸することは本発明の主旨を損なうものではない。
(実施例)
本発明を具体的な実施例により説明する。
(実施例1)
古河サーキットホイル(株)製の粗面化銅箔(35ミクロン厚、第1の面はRa=2ミクロン、第2の面はRa=1ミクロン)を集電体とし、第1の面上に真空蒸着法によって電極活物質層を形成し、電極を作製した。電極活物質層は、0.005Paまで真空槽を排気後、日本電子(株)製の270度偏向型電子銃を用いて、30sccmの流量で酸素を導入しながらシリコンを加熱することによって蒸発させ、集電体上に堆積させることによって作製した。第1の活物質層は20nm/秒の堆積速度で集電体上に堆積させて形成し、第2の活物質層の厚みが第1の活物質層の厚みの25%程度となるように、遮蔽部の位置を集電体から50mm程度にして調整した。次に第2の集電体の長さ方向に沿って両端を、カミソリ刃を用いて切断し、集電体の中央部に形成された第1の活物質層と、集電体の長さ方向の端部に形成された第2の活物質層と、からなる電極を得た。研磨断面のSEM観察では、第2の活物質層の厚さは5ミクロン、第1の活物質層の厚さは20ミクロンであった。なお電極物質層は、第1の活物質層が約60cm継続した後、第2の活物質層が10mm程度形成されるような繰り返し構造とした。
作製した電極(60mm幅、4m長)を、活物質層が石英製四角柱の角に接するように、張力1.2kg、折れ角160度(鈍角)で押しつけて、速度2m/分で走行させた。電極を1m走行させた後の石英製四角柱の電極が摺動した角を光学顕微鏡観察した。図7はその結果である。図7において、白い部分が石英製四角柱の表面であり、黒い部分は空間である。図7に示すとおり、石英製四角柱の、電極が摺動した角付近の表面には、電極から微粉が剥離したことに起因する汚れはほとんど無かった。また、電極上の活物質層表面には、石英製四角柱の角との摺動により発生する摺動痕は、目視では確認できなかった。
(比較例1)
実施例1と同様の集電体の上に真空蒸着法によって電極活物質層を形成し、電極を作製した。電極活物質層は、実施例1と同様の方法および条件でシリコンを酸素導入雰囲気中で蒸発させ、集電体上に堆積させることによって作製した。また、電極活物質層は、集電体の中央部に形成し、集電体の長さ方向に沿って断続的に別の銅箔であらかじめマスキングして成膜を行った。電極物質層は、第1の活物質層が約60cm継続した後、銅箔露出部分が10mm程度形成されるような繰り返し構造とした。
次に集電体の長さ方向に沿って両端を、カミソリ刃を用いて切断し、集電体端部には第2の活物質層を形成せずに、銅箔を露出させた電極(60mm幅、4m長)を得た。研磨断面のSEM観察より、第1の活物質層の厚さは20ミクロンであった。
作製した電極を、実施例1と同様の配置で石英製の角柱に相対させ、幅方向あたりの張力200g/cmで2m/分の速度で摺動した。1m走行後、実施例1と同様の手法により石英製四角柱の電極が摺動した角を光学顕微鏡観察した。図8はその結果である。図8において、白い部分が石英製四角柱の表面であり、黒い部分は空間である。図8に示すとおり、集電体から剥がれ落ちた銅粉が白い点として、石英製四角柱の電極が摺動した角付近の表面に観察された。
一方、電極の銅箔露出部分の表面には、石英製四角柱の角との摺動により発生した摺動痕が目視で確認できた。
本発明にかかる二次電池用電極板、およびそれを用いた二次電池は、高容量活物質を用
い、かつ面粗度の粗い集電体を用いても電池組立時等の集電体の削れを軽減することができ、電池の信頼性が向上するので、非水電解質二次電池用電極、およびそれを用いた非水電解質二次電池として有用である。
また電気二重層キャパシタの一方の電極の活物質を、カーボンブラックからグラファイトに変更し、電解液をリチウムイオン含有の非水電解液へ変更することによりエネルギー密度を向上させた電気化学キャパシタが検討されている。本発明の電極板を、このような電気化学キャパシタのグラファイト電極に代えて使用することにより、電気化学キャパシタの信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態における電極板の表面および断面構造を示す概略図 従来の電極板の表面および断面構造を示す概略図 本発明の実施の形態における製造装置の一例を示す概略図 遮蔽機構の一例を示した概略図 遮蔽機構の動作を説明するための概略図 本発明の実施の形態における捲回型非水電解質二次電池の概略断面図 本発明の実施例における石製製角柱の表面顕微鏡写真 比較例における石製製角柱の表面顕微鏡写真
符号の説明
1 排気ポンプ
2 真空槽
3 巻き取りロール
5 搬送ローラ
6 第1キャン
7 第2キャン
8 巻き出しロール
9 活物質付与源
10 遮蔽板
11 ガス導入管
20 電極板
21 第1の活物質層
22 集電体
23 第2の活物質層
24 電極活物質層
25 従来の電極板
26 集電体の走行方向
27 遮蔽機構の移動方向
28 遮蔽機構
29 遮蔽部
31 正極
32 極板群
33 セパレータ
34 正極リード
35 負極リード
36 上部絶縁リング
37 下部絶縁リング
38 電池缶
39 封口板
40 絶縁パッキン
44 送出リール
45 巻き取りリール
46 遮蔽部支持機構

Claims (3)

  1. リチウムイオンを吸蔵・放出可能な正極活物質を含む正極板と、
    Ra=0.1〜4μmの凹凸を有する集電体と、前記集電体上に形成されたリチウムイオンを吸蔵および放出可能な電極活物質を含む電極活物質層と、を有する負極板と、
    セパレータと、から構成される極板群と、
    リチウムイオン伝導性を有する電解質と、を含む非水電解質二次電池であって、
    前記電極活物質層は、前記集電体の中央部に形成された第1の活物質層と、前記正極の正極活物質と対向しない電極部分である前記集電体の長さ方向の端部に、長さ方向の端部において前記集電体の面が露出しないように形成され、前記第1の活物質層よりも薄い第2の活物質層とからなり、
    前記第2の活物質層の厚さは、前記第1の活物質層の厚さの0%より大きく50%以下であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 前記電極活物質層は気相法で作製された層であること、を特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
  3. 前記極板群は、前記正極板と前記負極板とを前記セパレータを介して長さ方向に捲回または折り畳んで構成されていること、を特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池。
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