JP5130066B2 - シートスライド装置 - Google Patents

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Description

本発明はシートスライド装置に閲し、特に車両のフロアに固定されるロアレールに、シートに固定されるアッパレールがスライド自在に組み付けられ、ロアレールに対するアッパレールをロックするロック手段を備えたシートスライド装置に関する。
従来、シートスライド装置では、車両のフロアに固定されるロアレールに、シートに固定されるアッパレールがスライド自在に組み付けられている。このシートスライド装置は、ロアレールに対してアッパレールをロックするロック手段を備えている。
ロック手段を備えた従来のシートスライド装置として特許文献1に記載のものがある。ロック手段は、アッパレールに回動自在に取り付けられたラッチレバーがばね部材によりロックする方向へ付勢され、ロアレールに取り付けられるロックプレートの貫通孔にラッチレバーのロック爪が嵌合されると、ロアレールに対してアッパレールがロックされるようになっている。
そして、ロアレールに対するアッパレールのロックを解除する場合は、操作レバーを引き上げる。すると、アッパレールの上面に固定されたホルダー保持ブラケットに回動自在に支持されたハンドルホルダーの操作片がラッチレバーの押圧部を下方へ押圧する。このとき、ばね部材(棒状ばね)により付勢されているラッチレバーは、ロックプレートから離れる方向へ回動する。これにより、ロックプレートの貫通孔に嵌合されたラッチレバーのロック爪がロックプレーの貫通孔から外れ、ロアレールに対するアッパレールのロックが解除される。
特開2006−335105号公報
しかしながら、上述した従来のシートスライド装置のロック手段では、ハンドルホルダーの形状が複雑であるため歩留まりが悪く、製造コストが高いという問題がある。また、ホルダー保持ブラケットにばね部材を引っ掛けるために、ホルダー保持ブラケットを大きくする必要があり、製造コストが更に高くなってしまう。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ロック手段を小型化し、かつ製造コストを低減化したシートスライド装置を提供することを目的とする。
上述した問題を解決するための請求項1に係る発明の構成は、車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられ、前記ロアレールに対して前記アッパレールをロックするロック手段が設けられ、前記ロック手段は、前記アッパレールの長手方向と略平行な平行回動軸を中心として回動自在であって押圧部を有するラッチレバーと、該ラッチレバーをロックする方向へ付勢する第1付勢手段と、前記アッパレールに固定された保持ブラケットと、該保持ブラケットに上下方向へ揺動自在に保持され車体前方にはレバー本体部が設けられ該レバー本体部が引き上げられると前記第1付勢手段の付勢力に抗して前記ラッチレバーが押圧されてロック解除方向へ回動させられる操作レバーと、該操作レバーを復帰する方向へ付勢する第2付勢手段とが設けられ、前記操作レバーの車体後方に前記押圧部を直接に押圧するレバー先端部が形成され、前記保持ブラケットの車体前後位置に相互に離して第1ガイド部と第2ガイド部とが夫々設けられ、前記第1ガイド部には前記操作レバーを挿通させる第1ガイド孔が上下方向の長孔に形成される一方、前記第2ガイド部には前記第1ガイド孔の下部に挿通された前記操作レバーを挿通させることにより前記レバー先端部が前記押圧部と接触しない前記押圧部の直上の基準位置よりも上方の位置へ案内される第2ガイド孔が形成され、該第2ガイド孔から下方へ向かって移動用スリットが形成され、前記第1ガイド孔の上端に前記操作レバーが当接して前記レバー先端部が前記基準位置を占める状態で前記操作レバーの上面が当接する上ストッパ部が前記第1ガイド部と前記第2ガイド部との間に形成され、前記第2付勢手段として、前記操作レバーを上方へ付勢する棒状ばねが、前記操作レバーの下方に前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを囲繞して設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、操作レバーのレバー本体部が引き上げられると、操作レバーが揺動し、レバー先端部が下方へ押し下げられ、該レバー先端部がラッチレバーの押圧部を直接に押圧する。このため、第1付勢手段の付勢力に抗してラッチレバーが回動してロック解除され、ロアレールに対するアッパレールのスライド移動が可能となる。
操作レバーを保持ブラケットに差し込んで組み付ける際には、第1ガイド孔に挿入した操作レバーの先端部を上ストッパ部に当接させたあと、第1ガイド部の近傍の第2付勢手段の付勢力に抗して操作レバーを第1ガイド孔の下部へ移動させて上向きに操作レバーを差し込むことにより、操作レバーの先端部を第2ガイド孔へ挿入する。上向きに差し込むことにより、操作レバーの先端部がラッチレバーの押圧部と接触しない押圧部の直上の基準位置よりも上方の位置へ向って挿入される。挿入後は、第2付勢手段の付勢力により操作レバーが第1ガイド孔の下部から上部へ移動するため、操作レバーが上ストッパ部との当接点を中心として揺動し、操作レバーのレバー先端部は基準位置まで下がり、操作レバーの上面が第1ガイド孔の上端と上ストッパ部との2箇所に当接する。このように操作レバーの先端部が押圧部と接触しない押圧部の直上の基準位置よりも上方の位置へ向かって挿入されるので、操作レバーを保持ブラケットに差し込む際に、操作レバーの先端部が押圧部に衝突するのが回避される。
請求項2に係る発明の構成は、請求項1に記載のシートスライド装置において、前記移動用スリットの幅を前記操作レバーの外径よりも小さくする一方、前記操作レバーの所定位置には前記移動用スリットの幅よりも小さい小幅部を形成し、前記棒状ばねにより前記操作レバーが上方へ付勢されて、前記レバー先端部が前記基準位置を占めるときは、前記小幅部が前記移動用スリットに嵌まり込んでいることを特徴とする。
この発明によれば、操作レバーの小幅部が第2ガイド部の移動用スリットに嵌まり込むので、保持ブラケットに対する操作レバーの軸方向の位置決めが行われると共に操作レバーの揺動が許容される。また、レバー先端部が基準位置を占める状態では操作レバーの小幅部が第2ガイド部の移動用スリットに嵌まり込んでいるので、操作レバーがロック解除のための操作をされる際に、レバー先端部の下降が円滑に行われる。
請求項3に係る発明の構成は、請求項1または2に記載のシートスライド装置において、前記操作レバーの下面に凹部を形成し、該凹部に前記棒状ばねの前記第2ガイド部に当接している部分が嵌まり込んで、前記操作レバーが軸方向に位置決めされていることを特徴とする。
この発明によれば、操作レバーを保持ブラケットに差し込んでレバー先端部が基準位置を占める状態になったときには、操作レバーの凹部に棒状ばねが入り込むので、保持ブラケットに対する操作レバーの軸方向の位置決めが行われる。
請求項1に係る発明によれば、操作レバーのレバー本体部が引き上げられて操作レバーが揺動すると、レバー先端部がラッチレバーの押圧部を直接に押圧する。このため、ハンドルホルダーが押圧部を押圧する必要がなくなり、ハンドルホルダーに押圧のための複雑な形状を設けなくてもよい。従って、ロック手段の小型化を実現でき、かつ、製造コストの低減を図ることができる。
また、操作レバーを保持ブラケットに差し込んで組み付ける際には、操作レバーを第1ガイド孔の下部へ移動させて上向きに操作レバーを差し込むことにより第2ガイド孔へ挿入するので、操作レバーの先端部がラッチレバーの押圧部と接触しない押圧部の直上の基準位置よりも上方の位置へ向って挿入され、挿入後は第2付勢手段の付勢力によりレバー先端部が基準位置まで下がる。このため、操作レバーの先端部が押圧部に衝突するのが回避される。
請求項2に係る発明によれば、操作レバーを保持ブラケットに差し込んで組み付ける際に、操作レバーの小幅部が第2ガイド部の移動用スリットに嵌まり込むので、保持ブラケットに対する操作レバーの軸方向の位置決めが行われると共に操作レバーの揺動が許容される。また、レバー先端部が基準位置を占める状態では操作レバーの小幅部が第2ガイド部の移動用スリットに嵌まり込んでいるので、操作レバーがロック解除の操作をされる際に、レバー先端部の下降が円滑に行われる。
請求項3に係る発明によれば、操作レバーを保持ブラケットに差し込んでレバー先端部が基準位置を占める状態になったときには、操作レバーの凹部に棒状ばねが入り込むので、保持ブラケットに対する操作レバーの軸方向の位置決めが行われる。
以下、本発明によるシートスライド装置の実施の形態を説明する。
図1に示すように、シートスライド装置1は、車両のフロアに固定される一対のロアレール3と、シートに固定される一対のアッパレール5とを備えており、ロアレール3にアッパレール5がスライド自在に組み付けられ、フロアの左右に設けられている。そして、ロアレール3に対してアッパレール5をロックするためのロック手段7が、左右のレールに夫々設けられている。
前記ロアレール3は、前記ロアレール3の両端に形成されたボルト孔3aに挿通された図示しないボルトにより、車両のフロアに固定されている。また、ロアレール3の両端部の左右の上面には、ロアレール3の一部を切り欠いて下方へ押し曲げることにより、アッパレール5の移動範囲を規制するストッパ部3cが形成されている。
前記アッパレール5は、リテーナ9に保持されたガイドボール11a,11bを介して長手方向ヘスライド自在に、前記ロアレール3に組み付けられている。このアッパレール5は、上方へ向けて屈曲するアッパレール5の上向屈曲部5aと該上向屈曲部5aと対向するアッパ側壁部5bとの間に、ロアレール3の下向屈曲部3dを挟み込んで組み付けられている。
前記リテーナ9は、ロアレール3とアッパレール5との間にフリーな状態で組み込まれている。このリテーナ9の下部に位置するガイドボール11aは、アッパレール5の上向屈曲部5aの下面を支持し、リテーナ9の上部に位置するガイドボール11bは、アッパレール5の上向屈曲部5aの側面をガイドする。アッパレール5における上向屈曲部5aの長手方向端部には、リテーナ9がアッパレール5から外れることを防止する外れ止め5dが形成されている。
前記ロック手段7は、ラッチレバー15と、該ラッチレバー15を付勢する第1付勢手段としての板ばね17と、前記アッパレール5の上面に設けられた保持ブラケット31と、該保持ブラケット31に揺動自在に設けられた操作レバー23とを備えている。そして、図2及び図3に示すように、アッパレール5には、前記ラッチレバー15のロック爪15cを嵌合する複数の貫通孔5f,5gが形成されている一方、ロアレール3には、複数の貫通孔3bが形成されている。
ラッチレバー15をアッパレール5の内部に回動自在に支持するため、アッパレール5の上壁部5cの内面には、2つの形状の異なる軸受ブラケット13がピン24を介して夫々固定されている。夫々の軸受ブラケット13には、アッパレール5の長手方向と略平行な短い平行回動軸13aが軸受部13bに一体に形成されている。この平行回動軸13aは、エンボス加工により形成される。
前記ラッチレバー15は、本体部15aと、該本体部15aの両端部に該本体部15aと直角に一体成形され先端部に軸孔15eを有する一対のアーム部15bと、本体部15aと一体に形成され前記貫通孔3b,5f,5gに嵌合されるロック爪15cと、前記一対のアーム部15bの一方を延長して一体に形成され前記ロック爪15cを貫通孔3b,5f,5gから抜出するための押圧部15dとを有している。該ラッチレバー15は、前記平行回動軸13aを中心として回動自在に支持され、図3及び図4に示すように、板ばね17によりロックする方向へ付勢されている。
図1〜図4に示すように、ロック爪15cは軸孔15eから所定半径だけ離れた円の円周上に配置され、本体部15aから突出している。この実施の形態では、ロック爪15cは4つ設けられている。
アッパレール5の側面の前後位置には、アッパレール5のアッパ側壁部5bから上壁部5cにわたって一対のスリット5hが形成されており、図2に示すように、ラッチレバー15のアーム部15bに形成された軸孔15eに軸受ブラケット13の平行回動軸13aの部分を嵌挿させた状態で、ラッチレバー15のアーム部15bと軸受ブラケット13の軸受部13bとが、アッパレール5の内側から外側へ向かってスリット5hに挿入されている。これにより、押圧部15dはアッパレール5の外部へ突出している。
アッパレール5の上壁部5cの上面には、保持ブラケット31が取り付けられている。該保持ブラケット31は、アッパレール5に取り付けるための取付部31aとコの字形状の保持部31bとから構成され、図5に示すように、アッパレール5と平行な取付部31aに対して保持部31bは、その後端部が高くなっている。これは、操作レバー23をアッパレール5の側方に配置したことにより操作レバー23の位置が低いため、操作レバー23の後端部が高くなるようにしたものである。取付部31aは2本のリベット33を介してアッパレール5に取り付けられている。
保持ブラケット31の保持部31bには、車体前後位置に相互に離して第1ガイド部31cと第2ガイド部31dとが夫々設けられ、図6(a)に示すように第1ガイド部31cには操作レバー23を挿通させる第1ガイド孔31eが上下方向の長孔として形成される一方、図6(b)に示すように前記第2ガイド部31dには前記第1ガイド孔31eの下部に挿通させた操作レバー23を挿通させることによりレバー先端部23bを前記押圧部15dと接触しない押圧部15dの直上の基準位置よりも上方の位置へ案内する第2ガイド孔31fが形成されている。第1ガイド孔31eの上部には、幅広のレバー先端部23bが通過できるように、幅広孔31gが形成されている。一方、第2ガイド孔31fは、幅広のレバー先端部23bが通過できるように全体が幅広に形成されており、しかも第2ガイド孔31fは、図1,図7に示すように第2ガイド部31dから第2ガイド部31dと直角な水平部分である保持部31bに亘って形成されている。
そして、前記第2ガイド孔31fには下方へ向かって操作レバー23の外径寸法よりも小さい幅寸法W1を有する移動用スリット31hが形成される一方、操作レバー23の所定位置には移動用スリット31hの幅寸法W1よりも小さい幅寸法W2を有する小幅部23fが形成されている。第2ガイド部31dの下部は内側へL字形に曲げられて水平部が形成されており、該水平部には、移動用スリット31hが形成されず下ストッパ部31pを構成している。
図7に示すように、第1ガイド孔31eの上端に操作レバー23が当接してレバー先端部23bが前記基準位置を占めるとき(操作レバー23が操作されていないとき)に操作レバー23の上面が当接する上ストッパ部31iが、保持部31bの一部を下方へ突出させることにより、第1ガイド部31cと第2ガイド部31dとの間であって後者に近い位置に形成されている。
操作レバー23を揺動させたときに復帰させる第2付勢手段として、棒状ばね32が第1ガイド部31cと第2ガイド部31dとを囲繞して操作レバー23の下方に設けられている。即ち、該棒状ばね32は、図4に示すように、一端がガイド部31cの車体右側の切欠部31jに引っ掛けられ、ガイド部31cの車体左側の切欠部31kから車体後方へ回して車体後方のガイド部31dの左側から右側へ回され、右側であって車体前後方向の中間部から垂下するばね掛け部31mの孔31nに挿通されている。このため、操作レバー23は図7に示すように第1ガイド部31cの位置と第2ガイド部31dの位置とで、棒状ばね32により上方へ付勢されている。そして、棒状ばね32により操作レバー23が第1ガイド孔31eの上端および上ストッパ部31iの2箇所に当接してレバー先端部23bが前記基準位置を占めるときは、操作レバー23の小幅部23fが移動用スリット31hに嵌まり込んでいる。従って、操作レバー23の軸方向への移動が規制される。
この棒状ばね32は、このほか以下の機能を有する。図7に示すように、前記操作レバー23の下面には小幅部23fの部分に凹部23hが形成され、該凹部23hに前記棒状ばね32が嵌まり込むことにより、操作レバー23が軸方向に位置決めされた状態で前記保持ブラケット31に保持されている。
操作レバー23は、車体前方にあって車両上方へ引き上げられるレバー本体部23aと、レバー本体部23aが車両上方へ引き上げられると揺動して下方へ押し下げられるレバー先端部23bとを有している。該レバー先端部23bは、ラッチレバー15の押圧部15dを直接に押圧するように構成されている。
次に、シートスライド装置の作用を説明する。
この発明によれば、操作レバー23のレバー本体部23aが引き上げられると、図7に示すように、操作レバー23の上面と第1ガイド孔31eの上端とが当接するT点を中心として操作レバー23が揺動し、レバー先端部23bが下方へ押し下げられ、該レバー先端部23bがラッチレバー15の押圧部15dを直接に押圧する。このため、板ばね17の付勢力に抗してラッチレバー15が図3の反時計方向へ回動させられ、ラッチレバー15のロック爪15cが貫通孔3b,5f,5gから抜けてロック解除され、ロアレール3に対するアッパレール5のスライド移動が可能となる。
操作レバー23のレバー先端部23bが、ラッチレバー15の押圧部15dを直接に押圧するので、ハンドルホルダー21により押圧部15dを押圧できるように構成する必要がない。このため、ハンドルホルダー21を複雑な形状にする必要がなく、ロック手段7の小型化を実現することができ、かつ製造コストの低減を図ることができる。
操作レバー23を保持ブラケット31に差し込んで組み付ける際には、図8の手順で行う。図8(a)に示すように、第1ガイド孔31eに挿入した操作レバー23のレバー先端部23bの近傍を上ストッパ部31iに当接させたあと、図8(b)に示すように、第1ガイド部31cの近傍の棒状ばね32の付勢力に抗して操作レバー23を第1ガイド孔31eの下部へ移動させ、その後は図8(c)〜図8(e)に示すように、上向きに操作レバー23を差し込むことにより、図8(f)に示すように、操作レバー23を第2ガイド孔31fへ挿入していく。上向きに差し込むことにより、操作レバー23の先端部がラッチレバー15の押圧部15dと接触しない押圧部15dの直上の基準位置よりも上方の位置へ向って挿入される。図8(g)に示すように、挿入後は、棒状ばね32の付勢力により操作レバー23が第1ガイド孔31eの下部から上部へ移動するため、操作レバー23が上ストッパ部31iとの当接点を中心として揺動し、操作レバー23のレバー先端部23bは基準位置よりも上方の位置から前記基準位置まで下がり、操作レバー23の上面が第1ガイド孔31eの上端と上ストッパ部31iとの2箇所に当接する。このように操作レバー23の先端部が押圧部15dと接触しない押圧部15dの直上の基準位置よりも上方の位置へ向かって挿入されるので、操作レバー23を保持ブラケット31に差し込む際に、操作レバー23の先端部が押圧部15dに衝突するのが回避される。
この発明によれば、操作レバー23の小幅部23fが第2ガイド部31dの移動用スリット31hに嵌まり込むので、保持ブラケット31に対する操作レバー23の軸方向の位置決めが行われると共に操作レバー23の揺動が許容される。また、レバー先端部23bが基準位置を占める状態では操作レバー23の小幅部23fが第2ガイド部31dの移動用スリット31hに嵌まり込んでいるので、操作レバー23がロック解除の操作をされる際に、レバー先端部23bの下降が円滑に行われる。
この発明によれば、操作レバー23を保持ブラケット31に差し込んでレバー先端部23bが基準位置を占める状態になったときには、操作レバー23の凹部23hに棒状ばね32が入り込むので、保持ブラケット31に対する操作レバー23の軸方向の位置決めが行われる。
なお、本実施の形態では、図6のように操作レバー23の先端部がラッチレバー15の押圧部15dの直上の基準位置を占める状態で、操作レバー23の小幅部23fが第2ガイド部31dの移動用スリット31hに嵌まり込んでいるが、移動用スリット31hに嵌まり込まないようにすることもできる。操作レバー23の凹部23hに棒状ばね32が入り込んで保持ブラケット31に対する操作レバー23の軸方向の位置決めが行われているので、作用上は問題が生じることはない。また、本発明の内容の説明として、シートスライド装置の左側の構造について説明したが、右側も同様の構造が採用されている。
シートスライド装置の分解斜視図(実施の形態)。 シートスライド装置の要部を示す斜視図(実施の形態)。 シートスライド装置の断面図(実施の形態)。 シートスライド装置の一部を示す平面図(実施の形態)。 図4のA矢視図(実施の形態)。 (a)は図4のB−B矢視図、(b)は図4のC−C矢視図(実施の形態)。 シートスライド装置の作用説明図(実施の形態)。 シートスライド装置の作用説明図(実施の形態)。
符号の説明
3…ロアレール
5…アッパレール
7…ロック手段
13a…平行回動軸
15…ラッチレバー
15d…押圧部
17…板ばね(第1付勢手段)
23…操作レバー
23a…レバー本体部
23b…レバー先端部
23f…小幅部
23h…凹部
31…保持ブラケット
31c…第1ガイド部
31d…第2ガイド部
31e…第1ガイド孔
31f…第2ガイド孔
31h…移動用スリット
31i…上ストッパ部
32…棒状ばね(第2付勢手段)

Claims (3)

  1. 車両のフロアに固定されたロアレールに、シートに固定されたアッパレールがスライド自在に組み付けられ、前記ロアレールに対して前記アッパレールをロックするロック手段が設けられ、
    前記ロック手段は、前記アッパレールの長手方向と略平行な平行回動軸を中心として回動自在であって押圧部を有するラッチレバーと、該ラッチレバーをロックする方向へ付勢する第1付勢手段と、前記アッパレールに固定された保持ブラケットと、該保持ブラケットに上下方向へ揺動自在に保持され車体前方にはレバー本体部が設けられ該レバー本体部が引き上げられると前記第1付勢手段の付勢力に抗して前記ラッチレバーが押圧されてロック解除方向へ回動させられる操作レバーと、該操作レバーを復帰する方向へ付勢する第2付勢手段とが設けられ、
    前記操作レバーの車体後方に前記押圧部を直接に押圧するレバー先端部が形成され、
    前記保持ブラケットの車体前後位置に相互に離して第1ガイド部と第2ガイド部とが夫々設けられ、前記第1ガイド部には前記操作レバーを挿通させる第1ガイド孔が上下方向の長孔に形成される一方、前記第2ガイド部には前記第1ガイド孔の下部に挿通された前記操作レバーを挿通させることにより前記レバー先端部が前記押圧部と接触しない前記押圧部の直上の基準位置よりも上方の位置へ案内される第2ガイド孔が形成され、該第2ガイド孔から下方へ向かって移動用スリットが形成され、前記第1ガイド孔の上端に前記操作レバーが当接して前記レバー先端部が前記基準位置を占める状態で前記操作レバーの上面が当接する上ストッパ部が前記第1ガイド部と前記第2ガイド部との間に形成され、
    前記第2付勢手段として、前記操作レバーを上方へ付勢する棒状ばねが、前記操作レバーの下方に前記第1ガイド部と前記第2ガイド部とを囲繞して設けられていることを特徴とするシートスライド装置。
  2. 前記移動用スリットの幅を前記操作レバーの外径よりも小さくする一方、前記操作レバーの所定位置には前記移動用スリットの幅よりも小さい小幅部を形成し、前記棒状ばねにより前記操作レバーが上方へ付勢されて、前記レバー先端部が前記基準位置を占めるときは、前記小幅部が前記移動用スリットに嵌まり込んでいることを特徴とする請求項1に記載のシートスライド装置。
  3. 前記操作レバーの下面に凹部を形成し、該凹部に前記棒状ばねの前記第2ガイド部に当接している部分が嵌まり込んで、前記操作レバーが軸方向に位置決めされていることを特徴とする請求項1または2に記載のシートスライド装置。
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