JP5129494B2 - 高周波誘導加熱コイル - Google Patents

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Description

本発明は、プーリ機構変速装置のプーリのテーパ面(動力伝達面)、又は、プーリ機構変速装置のプーリシャフトのテーパ面及びシャフト部を焼入処理等のために高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルに関する。
図11は、従来より用いられているプーリ機構変速装置1を示すものであって、このプーリ機構変速装置1は、動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面2及びこのテーパ面2に連設されたシャフト部3を有するプーリシャフト4と、このプーリシャフト4のシャフト部3に嵌着されてプーリシャフト4のテーパ面2に対して逆向きに対向配置される動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面5を有するプーリ6とからそれぞれ成る第1及び第2の組み合わせ部材7,8を配置し、第1の組み合わせ部材7のプーリシャフト4及びプーリ6のテーパ面2,5間の箇所と、第2の組み合わせ部材8のプーリシャフト4及びプーリ6のテーパ面2,5間の箇所とにベルト9を架設して変速を行うようにした構成したものである。なお、図11において、Mは、一方の(第1の)組み合わせ部材7をその軸線を中心に回転駆動するためのモータである。
上述のような、プーリ機構変速装置1にあっては、プーリシャフト4及びプーリ6のテーパ面2,5(ほぼ同一の円錐台形状のものから成る)は、ベルト9に圧接するために硬度上げをする必要があり、これらのテーパ面2,5の硬度上げとしては、従来では通常、高周波誘導加熱した後に急冷することによる高周波焼入処理が採用されている。
この際の高周波誘導加熱を行うために用いる高周波誘導加熱コイルとしては、多くの公知技術のものがあるが、その一例として特開平9−25520号(特許文献1)に記載の高周波誘導加熱コイルが挙げられる。
特開平9−25520号
特開平9-25520号は、プーリシャフト及びプーリのベルト摺動面を高周波誘導加熱する高周波誘導加熱コイルを開示しており、その高周波誘導加熱コイルの構造としては特開平9-25520号の図1及び図2に示すように、中心角を所定の角度毎に分割する第1〜第5の円弧部と、互いに隣接する第1〜第5の円弧部との端部をそれぞれ連結する第1〜第4の段部とから成り、第1〜第5の円弧部の各々の中心角及び第1〜第5の円弧部の中心からの半径をベルト摺動面の各部位の温度分布に応じて設定して変化させるようにしたものである。
この高周波誘導加熱コイルは上述の如き構造から成り、特開平9-25520号の図2に示されているように第1〜第5の円弧部の各々の中心角は図面上では同一の角度に見えるが、実際にはそれぞれ相違しており、かつ、各第1〜第5円弧部の半径も相違しており、第1の円弧部から第5の円弧部の側に行くに従って角度及び半径が徐々に大きくなっており、その度合いも一定ではない。
このように、特開平9-25520号に記載の高周波誘導加熱コイルは、角度も半径もそれぞれ異なり、変化すべき要因が多く、最良の条件を求めるには時間がかかる等の問題点がある。また、ベルト摺動面(動力伝達面としてのテーパ面)に対応配置される高周波誘導加熱コイル部分がベルト摺動面のほぼ半分の角度であるため、加熱効率が低い場合がある。
本発明は、以上の事情に鑑みて発明されたものであって、その目的は、構造が簡単で調整箇所が少ないものでありながら、プーリシャフトのテーパ面及びシャフト部やプーリのテーパ面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することができる高周波誘導加熱コイルを提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明では、動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面及び前記テーパ面に連設されたシャフト部を有するプーリシャフトと、前記プーリシャフトに装着されて前記プーリシャフトのテーパ面に対して逆向きに対向配置される動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面を有するプーリとからそれぞれ成る第1及び第2の組み合わせ部材を配置し、前記第1の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所と、前記第2の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所とにベルトを架設して変速を行うプーリ機構変速装置を構成する前記プーリのテーパ面を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルにおいて、
(a) 一端部が前記プーリのテーパ面の中心箇所に対応する位置に配置されて高周波電源に接続される第1及び第2のリード端子部と、
(b) 前記第1及び第2のリード端子部にそれぞれ接続された第1及び第2の連結導体部と、
(c) 互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、前記プーリのテーパ面の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第1及び第2の円弧状コイル部と、
(d) 前記第1の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記第1の連結導体部との間にそれぞれ架設されて前記プーリのテーパ面に沿うように傾斜された第3及び第4の直線状コイル部と、
(e) 前記第2の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記第2の連結導体部との間にそれぞれ架設されて前記プーリのテーパ面に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部と、
(f) 前記第1及び第2の円弧状コイル部のそれぞれの一端の間に連結され、かつ、前記プーリのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第7の円弧状コイル部と、
(g) 前記第1及び第2の円弧状コイル部のそれぞれの他端の間に連結され、かつ、前記プーリのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第8の円弧状コイル部と、
を具備するようにしている。
また、本発明では、上述の高周波誘導加熱コイルにおいて、前記第3及び第4の直線状コイル部のなす角度、前記第5及び第6の直線状コイル部のなす角度、前記第3及び第5の直線状コイル部のなす角度、及び前記第4及び第6の直線状コイル部のなす角度、並びに、前記第7及び第8の円弧状コイル部の半径を、高周波誘導加熱される前記プーリのテーパ面の温度分布に対応して設定するようにしている。
また、本発明では、動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面及び前記テーパ面に連設されたシャフト部を有するプーリシャフトと、前記プーリシャフトに装着されて前記プーリシャフトのテーパ面に対向して配置される動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面を有するプーリとからそれぞれ成る第1及び第2の組み合わせ部材を配置し、前記第1の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所と、前記第2の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所とにベルトを架設して変速を行うプーリ機構変速装置を構成する前記プーリシャフトのテーパ面及びシャフト部を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルにおいて、
(a) 前記プーリシャフトのシャフト部に対向して配置され、前記シャフト部を円弧状に取り囲むように延びて高周波電源に接続される円弧状の第1及び第2のリード端子部と、
(b) 前記第1及び第2のリード端子部にそれぞれ接続された第1及び第2のシャフト部加熱用コイル部と、
(c) 互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、前記プーリシャフトのテーパ面の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第3及び第4の円弧状コイル部と、
(d) 前記第3の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記円弧状の第1の連結コイル部との間にそれぞれ架設されて前記プーリシャフトのテーパ面に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部と、
(e) 前記第4の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記円弧状の第2の連結コイル部との間にそれぞれ架設されて前記プーリシャフトのテーパ面に沿うように傾斜された第7及び第8の直線状コイル部と、
(f) 前記第3及び第4円弧状コイル部のそれぞれの一端の間に連結され、かつ、前記プーリシャフトのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第9の円弧状コイル部と、
(g) 前記第3及び第4の円弧状コイル部のそれぞれの他端の間に連結され、かつ、前記プーリシャフトのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第10の円弧状コイル部と、
を具備するようにしている。
また、本発明では、上述の高周波誘導加熱コイルにおいて、前記第5及び第6の直線状コイル部のなす角度、前記第7及び第8の直線状コイル部のなす角度、前記第5及び第7の直線状コイル部のなす角度、及び前記第6及び第8の直線状コイル部のなす角度、並びに、前記第9及び第10の円弧状コイル部の半径を、高周波誘導加熱される前記プーリシャフトのテーパ面の温度分布に対応して設定するようにしている。
請求項1に記載の本発明に係る高周波誘導加熱コイルは、一端部がプーリのテーパ面の中心箇所に対応する位置に配置されて高周波電源に接続される第1及び第2のリード端子部と、第1及び第2のリード端子部にそれぞれ接続された第1及び第2の連結導体部と、互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、プーリのテーパ面の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第1及び第2の円弧状コイル部と、第1の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と第1の連結導体部との間にそれぞれ架設されてプーリのテーパ面に沿うように傾斜された第3及び第4の直線状コイル部と、第2の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と第2の連結導体部との間にそれぞれ架設されてプーリのテーパ面に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部と、第1及び第2の円弧状コイル部のそれぞれの一端の間に連結され、かつ、プーリのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第7の円弧状コイル部と、第1及び第2の円弧状コイル部のそれぞれの他端の間に連結され、かつ、プーリのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第8の円弧状コイル部とを具備するようにしたものであるから、第1及び第2の円弧状コイル部の周長、第3〜第6の直線状コイル部の相互間の角度、第7及び第8の円弧状コイル部の中心位置及び半径のみをプーリのテーパ面の温度分布に合わせて調整することにより、これらのコイル部によりプーリのテーパ面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することが可能となると共に、第7及び第8の円弧状コイル部の存在により、前記テーパ面の外周側の薄肉状の先端部が過熱されるのを防止し得て均一加熱を行うことが可能となる。しかも、構造が比較的簡単で作成し易い、プーリ機構変速装置におけるプーリのテーパ面を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルを提供することができる。すなわち、本発明に係る高周波誘導加熱コイルによれば、構造が簡単で調整箇所が少ないものでありながら、プーリのテーパ面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することが可能となる。
また、請求項2に記載の本発明は、第3及び第4の直線状コイル部のなす角度、第5及び第6の直線状コイル部のなす角度、第3及び第5の直線状コイル部のなす角度、及び第4及び第6の直線状コイル部のなす角度、並びに、第7及び第8の円弧状コイル部の半径を、高周波誘導加熱されるプーリのテーパ面の温度分布に対応して設定するようにしたものであるから、プーリのテーパ面を所望の加熱状態に設定することが可能となる。
また、請求項3に記載の本発明は、前記プーリシャフトのシャフト部に対向して配置され、前記シャフト部を円弧状に取り囲むように延びて高周波電源に接続される円弧状の第1及び第2のリード端子部と、第1及び第2のリード端子部にそれぞれ接続された第1及び第2の連結コイル部と、互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、プーリシャフトのテーパ面の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第3及び第4の円弧状コイル部と、第3の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と円弧状の第1の連結コイル部との間にそれぞれ架設されてプーリシャフトのテーパ面に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部と、第4の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と円弧状の第2の連結コイル部との間にそれぞれ架設されてプーリシャフトのテーパ面に沿うように傾斜された第7及び第8の直線状コイル部と、第3及び第3の円弧状コイル部のそれぞれの一端の間に連結され、かつ、プーリシャフトのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第9の円弧状コイル部と、第3及び第4の円弧状コイル部のそれぞれの他端の間に連結され、かつ、プーリシャフトのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第10の円弧状コイル部とを具備するようにしたものであるから、第1及び第2のシャフト部加熱用コイル部にてプーリシャフトのシャフト部(プーリシャフトの軸線を中心に回転駆動される)の外周面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することが可能になると共に、第3及び第4の円弧状コイル部の周長、第5〜第8の直線状コイル部の相互間の角度、第9及び第10の円弧状コイル部の中心位置及び半径のみをプーリシャフトのテーパ面の温度分布に合わせて調整することにより、これらのコイル部にてプーリシャフトのテーパ面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することが可能となる。また、第9及び第10の円弧状コイル部の存在により、前記テーパ面の外周側の薄肉状の先端部が過熱されるのを防止し得て均一加熱を行うことが可能となる。しかも、構造が比較的簡単で作成し易い、プーリ機構変速装置におけるプーリシャフトのシャフト部及びテーパ面を同時に高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルを提供することができる。すなわち、本発明に係る高周波誘導加熱コイルによれば、構造が簡単で調整箇所が少ないものでありながら、プーリシャフトのシャフト部及びテーパ面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することが可能となる。
また、請求項4に記載の本発明は、第5及び第6の直線状コイル部のなす角度、第7及び第8の直線状コイル部のなす角度、第5及び第7の直線状コイル部のなす角度、及び第6及び第8の直線状コイル部のなす角度、並びに、第9及び第10の円弧状コイル部の半径を、高周波誘導加熱されるプーリシャフトのテーパ面の温度分布に対応して設定するようにしたものであるから、プーリシャフトのテーパ面を所望の加熱状態に設定することが可能となる。
以下、本発明の実施形態に係る高周波誘導加熱コイルについて、図1〜図10を参照して説明する。なお、図1〜図10において、図11と同様の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1〜図4は、プーリ機構変速装置1(図11参照)に用いられるプーリ6のテーパ面5を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイル10を示すものである。この高周波誘導加熱コイル10の加熱対象物(焼入対象物)であるプーリ6は、図3及び図4に示すように、テーパ面(動力伝達面としての円錐台形状の周面)5を有するテーパ円盤部11と、このテーパ円盤部11の中心軸(軸線)と同軸に連結されるボス部12とを有しており、ボス部11にはプーリシャフト4のシャフト部3に嵌り込む貫通孔13が形成されている。なお、上述のテーパ円盤部11は、その外周側に行くに従って肉薄状になっている。
上述の高周波誘導加熱コイル10は、図1〜図4に示すように、一端部15a,15bがプーリ6のテーパ面5の中心箇所に対応する位置に配置されて高周波電源16に接続される第1及び第2のリード端子部17a,17bと、これらの第1及び第2のリード端子部17a,17bの一端部15a,15bにそれぞれ接続された第1及び第2の連結導体部18a,18bと、互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、プーリ6のテーパ面5の外周(外周側の縁部)にほぼ対応するように円弧状に延びる第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bと、この第1の円弧状コイル部19aの円弧方向の中央箇所N1(図1参照)から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と第1の連結導体部18aとの間にそれぞれ架設されてプーリ6のテーパ面5に沿うように傾斜された第3及び第4の直線状コイル部20a,20bと、第2の円弧状コイル部19bの円弧方向の中央箇所N2(図1参照)から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と第2の連結導体部18bとの間にそれぞれ架設されてプーリ6のテーパ面5に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部21a,21bと、第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bのそれぞれの一端の間に連結され、かつ、プーリ6のテーパ面5の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第7の円弧状コイル部22aと、第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bのそれぞれの他端の間に連結され、かつ、プーリ6のテーパ面5の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第8の円弧状コイル部22bとを具備している。
なお、この高周波誘導加熱コイル10は、互いに直交する直線A,B(図1参照)のうちの直線Aを対称軸として上下対称に構成されている。また、第1及び第2のリード部17a,17bを除く高周波誘導加熱コイル10の各構成部材は、直線Bを対称軸として左右対称に構成されている。
すなわち、本実施形態においては、互いに対向配置される第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bの周長は互いに等しく設定されると共に、互いに対向配置される第7及び第8の円弧状コイル部22a,22bの周長は互いに等しく設定されている。そして、上述の第7及び第8の円弧状コイル部22a,22bの半径R(図1参照)は互いに等しく設定されると共に、この半径Rの中心点α(図1参照)は第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bの中心点O(図1参照)を中心とする同一半径の円周状に存在するように構成されている。また、図1に示すように、第7及び第8の円弧状コイル部22a,22bの中央箇所N1,N2及び高周波誘導加熱コイル10の中心点(前記中心点O)を通る直線A(図1において水平線)と第3の直線状コイル部20aとのなす角度θ1と、前記直線Aと第5の直線状コイル部21aとのなす角度θ1とが互いに等しく設定されると共に、前記直線Aと第4の直線状コイル部20bとのなす角度θ1と、前記直線Aと第6の直線状コイル部21bとのなす角度θ1とが互いに等しく設定されている。従って、第3の直線状コイル部20aと第5の直線状コイル部21aとのなす角度2θ1と、第4の直線状コイル部20bと第6の直線状コイル部21bとのなす角度2θ1とが互いに等しく設定されている。さらに、第3及び第4の直線状コイル部20a,20bのなす角度θ2と、第5及び第6の直線状コイル部21a,21bのなす角度θ2とが互いに等しく設定されている。なお、一例としては、上述の角度θ2は60°に設定され、加熱対象物であるプーリ6のテーパ面5に対応配置される高周波誘導加熱コイル10の第3〜第6の直線状コイル部20a,20b,21a,21b及び第7及び第8の円弧状コイル部22a,22bによりプーリ6のテーパ面5のほぼ2/3(すなわち、{360°−(60°×2)}/360°)がカバーされるように構成されている。
かくして、高周波誘導加熱コイル10は、その中心点O及び前記中央箇所N1,N2を通る直線Bに対して左右対称に形成されると共に(但し、第1及び第2のリード部17a,17bを除く)、第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bの中央箇所N3,N4及図1参照)及び高周波誘導加熱コイル10の中心点Oを通る直線A(図1では水平線)に対して対称に形成されている。
なお、図1〜図3における矢印Kは、ある瞬時における高周波電流の流れの方向を示すものであって、次の瞬間には図示の矢印で示す方向とは反対の方向の方向に高周波電流が流れるようになっている。また、図示を省略したが、高周波誘導加熱コイル10の各構成部材は、冷却水が流通されるようなパイプ材にて構成されており、図外の冷却水供給機構から冷却水が供給されて流通されるようになっている。
一方、図4に示すように、プーリ6用の高周波誘導加熱コイル10のまわりには冷却水噴射装置24が配設されている。また、プーリ6は図4に示すように例えば上下方向に昇降移動して高周波誘導加熱コイル10に対して近接又は離隔するように配置されるが、プーリ6はプーリシャフト4のようにシャフト部3がないため、冷却水噴射装置24の全体としての軸方向の寸法が相対的に短く、しかも冷却水噴射装置24は図4に示す如く斜めに傾斜されて固定配置されている。すなわち、冷却水Pが冷却水噴射装置24の多数の冷却水噴射孔25から下向きに噴射されるように設定されている。
次に、以上の如き構成の高周波誘導加熱コイル10を用いてプーリ6のテーパ面5を高周波誘導加熱して焼入処理(硬度上げ)する際の動作について述べる。まず、図3及び図4に示すように、高周波誘導加熱コイル10の中心線とプーリ6の軸線とを一致させ、プーリ6のテーパ面5の外周面(外周側の縁部)に第1及び第2の円弧状コイル部19a,19bを僅かな隙間(1.0〜2.0mm程度)を隔てて対向配置すると共に、第3〜第6の直線状コイル部20a,20b,21a,21bをプーリ6のテーパ面5に対して僅かな隙間(1.0〜2.0mm程度)を隔ててテーパ面5の半径に対して平行状に配置する。そして、プーリ6をその軸線を中心として矢印βで示し如く回転駆動すると共に、高周波誘導加熱コイル10に高周波電源16から高周波電流を供給する。
これに伴い、ある瞬間においては図1,図2及び図3において矢印で示すように、例えば、高周波電源16から供給される高周波電流は、第1のリード端子部17a及び第1の連結導体部18aを介して第3及び第4の直線状コイル部20a,20bにそれぞれ流れ、第1の円弧状コイル部19aを通って第7及び第8の円弧状コイル部22a,22bにそれぞれ流れ、さらに第2の円弧状コイル部19bを介して第5及び第6の直線状コイル部21a,21bにそれぞれ流れて第2のリード端子部17bに入り、高周波電源14に戻る。そして、次の瞬間には、これとは逆の経路で高周波電流が流れる。
これにより、回転駆動されているプーリ6のテーパ面5は、その全面がほぼ均等に高周波誘導加熱される。この場合、高周波誘導加熱コイル10には、その中心側に向けて湾曲されている第7及び第8の円弧状コイル部材22a,22bが設けられているため、プーリ6のテーパ円盤部11のうちの他の部分よりも相対的に肉薄のテーパ面5の外周端部分のオーバヒートが防止されることとなる一方、これらの第7及び第8の円弧状コイル部材22a,22bはテーパ円盤部11の肉厚部分の加熱温度不足の解消にも役割を果たしているため、テーパ面5の全面が所要の焼入温度にほぼ均等に高周波誘導加熱されることとなる。
次いで、所要の焼入温度に高周波誘導加熱されたプーリ6のテーパ面5に冷却水噴射装置24の多数の冷却水噴射孔25から冷却水が噴射され、これにより図3及び図4において斜線で示されるテーパ面5の表面領域に所要の焼入硬化層Sが形成される。
また、図5〜図8は、プーリ機構変速装置1(図11参照)に用いられるプーリシャフト4のテーパ面2及びシャフト部3を同時に高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイル30を示すものである。この高周波誘導加熱コイル30の加熱対象物(焼入対象物)であるプーリシャフト4は、図7及び図8に示すように、プーリ6のテーパ面5とほぼ同様の形状のテーパ面(動力伝達面としての円錐台形状の周面)2を有するテーパ円盤部31と、このテーパ円盤部31の中心箇所に同軸に基端部が連結されて突出するシャフト部3とを有してなる。なお、上述のテーパ円盤部31は、その外周側に行くに従って肉薄状になっている。
このようにプーリシャフト4のシャフト部3がテーパ面2の中心箇所において突出形成されているため、既述の高周波誘導加熱コイル10に比べてリード端子部の形状が異なって円弧状に形成されると共に、既述の高周波誘導加熱コイル10の第1及び第2の連結コイル部18a,18bに代えてシャフト部加熱用のシャフト部加熱用コイル部18a’,18b’が設けられるが、その他の部分のコイル形状はプーリ6用の高周波誘導加熱コイル10の場合と実質的に同一である。従って、既述の高周波誘導加熱コイル10と同様の構成部分には同一の符号を付して重複する説明を省略する。なお、上述のシャフト部加熱用コイル部18a’,18b’は、図6に示すように、プーリシャフト4のシャフト部3の軸線方向の長さに応じて、その上下方向の寸法が既述の第1及び第2の連結コイル部18a,18bより長く設定されている。
本実施形態の高周波誘導加熱コイル30は、図5〜図8に示すように、プーリシャフト4のシャフト部3に対向して配置され、このシャフト部3を円弧状に取り囲むように延びて高周波電源16に接続される円弧状の第1及び第2のリード端子部32a,32bと、第1及び第2のリード端子部32a,32bにそれぞれ接続された第1及び第2のシャフト部加熱用コイル部18a’,18b’と、互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、プーリシャフト4のテーパ面2の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第3及び第4の円弧状コイル部19a,19bと、第3の円弧状コイル部19aの円弧方向の中央箇所N1から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と第1のシャフト部加熱用コイル部18a’との間にそれぞれ架設されてプーリシャフト4のテーパ面2に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部20a,20bと、第4の円弧状コイル部19bの円弧方向の中央箇所N2から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と第2のシャフト部加熱用コイル部18b’との間にそれぞれ架設されてプーリシャフト4のテーパ面2に沿うように傾斜された第7及び第8の直線状コイル部21a,21bと、第3及び第4の円弧状コイル部19a,19bのそれぞれの一端の間に連結され、かつ、プーリシャフト4のテーパ面2の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第9の円弧状コイル部22aと、第3及び第4の円弧状コイル部19a,19bのそれぞれの他端の間に連結され、かつ、プーリシャフト4のテーパ面2の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第10の円弧状コイル部22bとを具備している。
なお、図3〜図7における矢印Kは、ある瞬時における高周波電流の流れの方向を示すものであって、次の瞬間には図示の矢印で示す方向とは反対の方向の方向に高周波電流が流れるようになっている。
一方、図8に示すように、プーリシャフト4用の高周波誘導加熱コイル30のまわりにも多数の冷却水噴射孔33を有する冷却水噴射装置34が配設されるが、この冷却水噴射装置34はプーリシャフト4のシャフト部3の軸線とほぼ平行に、かつその軸線長とほぼ同一の長さのものからなる。そして、この冷却水噴射装置34は、加熱対象物であるプーリシャフト4の移動(下降移動)に伴ってプーリシャフト4と同一の方向に移動するように構成されている。但し、上述の冷却水噴射装置34に限定されるものではなく、必要に応じて各種の構成の冷却水噴射機構を用いることも可能である。
なお、冷却水噴射装置24,34による冷却水の噴射時期については、プーリ6を冷却水噴射装置24(図4参照)で冷却する場合には、プーリ6のテーパ面5が所定の加熱温度に到達した直後から噴射されるが、プーリシャフト4を冷却水噴射装置34で冷却する場合には、図8に示すようにプーリシャフト4が高周波誘導加熱コイル30から離れる直後から噴射が開始するように設定されている。かくして、高周波誘導加熱コイル10,30の周辺には、図4及び図8に示すように、プーリ6及びプーリシャフト4の焼入位置からの移動に伴って移動及び冷却水噴射時期をコントロールされる冷却水噴射装置24,34が付設されている。そして、プーリ6やプーリシャフト3用の高周波誘導加熱コイル10,30の周りに冷却水噴射装置24,34を配置し、これを移動可能にし、その移動の時期や冷却水噴射時期をコントロールすることにより、所望の焼入硬化層S(図5及び図8参照)が確実に形成されるようになっている。なお、加熱終了直後に冷却水を噴射して、冷却水を噴射しながらプーリシャフト4を下降移動し、プーリシャフト4が高周波誘導加熱コイル30から離れた位置で停止させて冷却する方式を採用してもよい。また、冷却水の噴射時期は、これに限定されるものではなく、他の時期についても適用可能であることは勿論である。
以上のように、高周波誘導加熱コイル10,34は、図1〜図8に示す如き構成のものからなるが、実際上は、これらのコイル10,34には、磁束集中部材が設けられるようになっている。例えば、プーリ6用の高周波誘導加熱コイル10にあっては、図9及び図10に示すように、第3〜第6の直線状コイル部20a,20b,21a,21bに磁束集中部材40がそれぞれ設けられると共に、第1及び第2の円弧状コイル部19a,19b及び第7及び第8の円弧状コイル部22a,22bの各両端箇所に磁束集中部材41,42がそれぞれ設けられている。なお、これらの磁束集中部材40,41,42は、加熱効率を向上させるためのものであり、珪素鋼板やダストコア等からなる。これらの配置については実験的及び経験的に定められる。
上述の如き構成の高周波誘導加熱コイル10,30によれば、構造が簡単で調整箇所が少ないものでありながら、プーリ6のテーパ面5やプーリシャフト4のテーパ面2及びシャフト部3の外周面をほぼ均一にしかも加熱効率良く高周波誘導加熱することができる。これに応じて、構造が簡単で調整箇所が少ない高周波誘導加熱コイル10,30でありながら、プーリ6のテーパ面5やプーリシャフト4のテーパ面2及びシャフト部3の外周面3aに均一深さの焼入硬化層S(図4及び図8参照)を形成することができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態では、直線状コイル部20a,20bのなす角度上述の角度θ2及び直線状コイル部21a,21bのなす角度上述の角度θ2を60°に設定したが、磁束集中部材40,41,42が互いに干渉しない範囲内であれば、60°以下に変更可能である。また、プーリ6のテーパ面5、並びに、プーリシャフト4のテーパ面2及びシャフト部4の外周面の全面を均一に硬度上げさせることができるが、本発明は、以上の説明の内容に限定するものではなく、同一技術的範疇のものが適用されることは勿論である。
プーリのテーパ面を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱加熱コイルの形状を示す平面図である。 図1の高周波誘導加熱加熱コイルの側面図である。 図1におけるX−X線断面図であって、図1の高周波誘導加熱コイルによりプーリのテーパ面を高周波誘導加熱している状態を示す断面図である。 プーリのテーパ面を高周波誘導加熱した後に冷却水噴射装置により冷却処理(焼入処理)している状態を示す断面図である。 プーリシャフトのテーパ面及びシャフト部を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱加熱コイルの形状を示す平面図である。 図5の高周波誘導加熱加熱コイルの側面図である。 図5におけるY−Y線断面図であって、図5の高周波誘導加熱加熱コイルによりプーリシャフトのテーパ面及びシャフト部を高周波誘導加熱している状態を示す断面図である。 プーリシャフトのテーパ面お呼びシャフト部を高周波誘導加熱した後に冷却水噴射装置により冷却処理(焼入処理)している状態を示す断面図である。 図1に示すプーリ用の高周波誘導加熱コイルに磁束集中部材を配置した状態を示す平面図である。 図9におけるZ−Z線断面図である。 プーリ機構変速装置の構造を概念的に示す断面図である。
符号の説明
1 プーリ機構変速装置
2 テーパ面
3 シャフト部
4 プーリシャフト
5 テーパ面
6 プーリ
10 高周波誘導加熱コイル
11 テーパ円盤部
15a,15b 一端部
16 高周波電源
17a,17b リード部
18a,18b 連結導体部
18a’,18b’ シャフト部加熱用コイル部
19a,19b 円弧状コイル部
20a,20b 直線状コイル部
21a,21b 直線状コイル部
22a,22b 円弧状コイル部
24 冷却水噴射装置
25 冷却水噴射孔
30 高周波誘導加熱コイル
32a,32b リード端子部
33a,33b 冷却水噴射装置
40,41,42 磁束集中部材

Claims (4)

  1. 動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面及び前記テーパ面に連設されたシャフト部を有するプーリシャフトと、前記プーリシャフトに装着されて前記プーリシャフトのテーパ面に対して逆向きに対向配置される動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面を有するプーリとからそれぞれ成る第1及び第2の組み合わせ部材を配置し、前記第1の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所と、前記第2の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所とにベルトを架設して変速を行うプーリ機構変速装置を構成する前記プーリのテーパ面を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルにおいて、
    (a) 一端部が前記プーリのテーパ面の中心箇所に対応する位置に配置されて高周波電源に接続される第1及び第2のリード端子部と、
    (b) 前記第1及び第2のリード端子部にそれぞれ接続された第1及び第2の連結導体部と、
    (c) 互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、前記プーリのテーパ面の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第1及び第2の円弧状コイル部と、
    (d) 前記第1の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記第1の連結導体部との間にそれぞれ架設されて前記プーリのテーパ面に沿うように傾斜された第3及び第4の直線状コイル部と、
    (e) 前記第2の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記第2の連結導体部との間にそれぞれ架設されて前記プーリのテーパ面に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部と、
    (f) 前記第1及び第2の円弧状コイル部のそれぞれの一端の間に連結され、かつ、前記プーリのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第7の円弧状コイル部と、
    (g) 前記第1及び第2の円弧状コイル部のそれぞれの他端の間に連結され、かつ、前記プーリのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第8の円弧状コイル部と、
    を具備することを特徴とする高周波誘導加熱コイル。
  2. 前記第3及び第4の直線状コイル部のなす角度、前記第5及び第6の直線状コイル部のなす角度、前記第3及び第5の直線状コイル部のなす角度、及び前記第4及び第6の直線状コイル部のなす角度、並びに、前記第7及び第8の円弧状コイル部の半径を、高周波誘導加熱される前記プーリのテーパ面の温度分布に対応して設定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の高周波誘導加熱コイル。
  3. 動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面及び前記テーパ面に連設されたシャフト部を有するプーリシャフトと、前記プーリシャフトに装着されて前記プーリシャフトのテーパ面に対向して配置される動力伝達面としての円錐台形状のテーパ面を有するプーリとからそれぞれ成る第1及び第2の組み合わせ部材を配置し、前記第1の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所と、前記第2の組み合わせ部材のプーリシャフト及びプーリのテーパ面間の箇所とにベルトを架設して変速を行うプーリ機構変速装置を構成する前記プーリシャフトのテーパ面及びシャフト部を高周波誘導加熱するための高周波誘導加熱コイルにおいて、
    (a) 前記プーリシャフトのシャフト部に対向して配置され、前記シャフト部を円弧状に取り囲むように延びて高周波電源に接続される円弧状の第1及び第2のリード端子部と、
    (b) 前記第1及び第2のリード端子部にそれぞれ接続された第1及び第2のシャフト部加熱用コイル部と、
    (c) 互いに対向する対称位置に設けられ、かつ、前記プーリシャフトのテーパ面の外周にほぼ対応するように円弧状に延びる第3及び第4の円弧状コイル部と、
    (d) 前記第3の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記円弧状の第1の連結コイル部との間にそれぞれ架設されて前記プーリシャフトのテーパ面に沿うように傾斜された第5及び第6の直線状コイル部と、
    (e) 前記第4の円弧状コイル部の円弧方向の中央箇所から時計方向及び反時計方向に等角度だけ隔てた箇所と前記円弧状の第2の連結コイル部との間にそれぞれ架設されて前記プーリシャフトのテーパ面に沿うように傾斜された第7及び第8の直線状コイル部と、
    (f) 前記第3及び第4の円弧状コイル部のそれぞれの一端の間に連結され、かつ、前記プーリシャフトのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第9の円弧状コイル部と、
    (g) 前記第3及び第4の円弧状コイル部のそれぞれの他端の間に連結され、かつ、前記プーリシャフトのテーパ面の中心箇所の側に向けて円弧状に湾曲された第10の円弧状コイル部と、
    を具備することを特徴とする高周波誘導加熱コイル。
  4. 前記第5及び第6の直線状コイル部のなす角度、前記第7及び第8の直線状コイル部のなす角度、前記第5及び第7の直線状コイル部のなす角度、及び前記第6及び第8の直線状コイル部のなす角度、並びに、前記第9及び第10の円弧状コイル部の半径を、高周波誘導加熱される前記プーリシャフトのテーパ面の温度分布に対応して設定するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の高周波誘導加熱コイル。
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