JP2016011446A - 熱処理システムおよび熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】円筒状ワークの内周焼入れにおいて、円筒状ワークの寸法や形状とは無関係にワーク内周を確実に冷却することができて、生産性を向上することができる熱処理システムおよび熱処理方法の提供。
【解決手段】円筒状ワーク(11)を回転する回転装置(18、19)と、円筒状ワーク(11)を所定位置で保持する保持部材(181、191)と、円筒状ワーク(11)を内周面側から加熱する加熱部材(16)と、冷却液を噴射して円筒状ワーク(11)を外周面側から冷却する冷却装置(17)と、冷却装置(17)から外れた位置に設けられ且つ冷却液を噴射する噴射装置(ノズル34)を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、中空の円筒状ワーク(例えば、履帯用ブッシュ)の内周面側を冷却する技術に関する。
熱処理が施される対象となる中空円筒状のワークとしては、例えば建設車両の履帯用部品の一つであるブッシュが該当する。ただし、履帯のブッシュに限定される訳ではない。
履帯用ブッシュは、内周面がピンと接触し、外周面はスプロケットと接触しながら、動力を伝達する部品である。そのため履帯用ブッシュには、強度、靭性、耐摩耗性等が要求される。
ブッシュの強度、靭性、耐摩耗性などの要求を満足させるため、ブッシュの外周焼入れを行う工程と、ブッシュの内周焼入れを行う工程を有する製造方法(或いは熱処理方法)が知られている。ここで、ブッシュの内周焼入れを行う工程における冷却方法としては、従来、ブッシュの外周面に冷却液を噴射して冷却する手法(例えば、特許文献1)が広く行われていた。
近年、ブッシュの内周面側の硬化層深さを一定以上保持しつつ、外周面側の硬化層深さを深くして、耐摩耗性を高めることが要求される。係る要求に対処するためには、ブッシュ外周面のみに冷却液を噴射するだけでは冷却が不十分であり、ブッシュ内周面側も冷却する必要がある。
従来技術において、ブッシュの内周面側を冷却する方法としては、ブッシュの内方に冷却ジャケットを挿入し、冷却ジャケットから冷却液を噴射することによって行なう方法が存在する(特許文献2参照)。
また、内方に挿入した加熱コイルの先端部に冷却ジャケットを取り付け、当該冷却ジャケットから冷却液を噴射することによって、ブッシュの内周面側を冷却する冷却方法も存在する。
さらに、円筒部品の内方に液流制御部材を設置し、円筒部品の外方に配置した冷却液噴射装置から冷却液を噴射し、円筒部品の内周面側を冷却する技術も提案されている(特許文献3参照)。
しかし、ブッシュの内方に冷却ジャケットを挿入し、挿入された冷却ジャケットから冷却液を噴射する従来技術では、ブッシュ内周面側に冷却液を噴射し、ブッシュの焼入れが完了した後も、ブッシュの内方に挿入された冷却ジャケットが元の位置(ブッシュから外れた位置)に戻るまでの間、熱処理が完了したブッシュと、熱処理を行うべきブッシュとを交換する作業を待たなければならない。そのため、生産性が低くなるというデメリットが存在する。
また、冷却ジャケットをブッシュから外れた位置(元の位置)とブッシュの内方の位置(挿入後の位置)との間で往復動作を頻繁に繰り返さなければならないので、冷却ジャケットにおいて所謂「芯ずれ」が生じ易く、焼入れ品質の均一性に悪影響を及ぼしてしまう。
また、内方に挿入した加熱コイルの先端部に取り付けられた冷却ジャケットから噴射された冷却液によりブッシュ内周面側を冷却する従来技術では、加熱コイルの中央に冷却液の通路を確保する必要がある。そのため、内径が小さいワークに対しては、冷却ジャケットを挿入することが出来ない場合が存在する。
それに加えて、冷却ジャケットの噴射孔の直径が小さいため、冷却液中の不純物による穴詰まりが生じ易い。係る穴詰まりが生じると、冷却液が噴射されず、焼入れ組織が不均一になるので、熱処理品であるブッシュの品質異常が発生するという問題が存在する。
円筒部品の内方に液流制御部材を設置し、円筒部品の外方に配置した冷却液噴射装置から冷却液を噴射し、円筒部品の内周面側を冷却する従来技術においても、円筒部品の内方に液流制御部材と冷却液の通路を確保する必要があるため、内径が小さいワークに対しては、実現できないという問題が存在する。
特許第3880086号公報 特開2000−73121号公報 特開平11−21618号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、円筒状ワークの内周焼入れにおいて、円筒状ワークの寸法や形状とは無関係にワーク内周面側を確実に冷却することができて、生産性を向上することができる熱処理システムおよび熱処理方法の提供を目的としている。
本発明の熱処理システムは、円筒状ワーク(11:例えば、履帯用ブッシュ)を回転させる回転装置(ワーク回転用ローラ18、19)と、
円筒状ワーク(11)を所定位置(ローラ18、19の端部)で保持する保持部材(ストッパー181、191)と、
円筒状ワーク(11)を内周面側から加熱する加熱部材(加熱コイル16)と、
冷却液を噴射して円筒状ワーク(11)を外周面(11o)側から冷却する冷却装置(冷却ジャケット17)と、
冷却装置(17)から外れた位置に設けられ且つ冷却液を噴射する噴射装置(ノズル34)と、
加熱部材(16)を定位置に固定する加熱部材保持部材(加熱コイル固定用ロッド16R及び加熱コイル固定用ブラケット16B)と、
冷却装置(17)を定位置に固定する冷却装置保持部材(図示せず)と、
回転装置(18、19)と噴射装置(34)が取り付けられ、加熱部材(16)と冷却装置(17)に対して相対移動する基礎部材(台車50)とを有しており、
加熱部材(16)は、基礎部材(50)が移動して保持部材(181、191)で保持された円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)が位置している場合に、円筒状ワーク(11)の内周面(11i)側を加熱(例えば誘導加熱)する機能を有し、
噴射装置(34)は、基礎部材(50)が移動して保持部材(181、191)で保持された円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)が位置している場合に、加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射する機能を有していることを特徴としている。
本明細書において、加熱部材(16)と加熱部材保持部材(16R、16B)を総称して「加熱装置」と記載する場合がある。
本発明の熱処理システムにおいて、
前記基礎部材(台車50)は水平面に対して傾斜しており、
前記保持部材(ストッパー181、191)は、円筒状ワーク(11)を回転装置(18、19)の噴射装置側端部で保持する機能を有しており、
前記基礎部材(台車50)は、円筒状ワーク(11)が回転装置(18、19)の噴射装置側端部で保持されると、加熱部材(16)へ近接する側に移動し、加熱部材(16)が円筒状ワーク(11)の半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると加熱部材(16)から離隔する側に移動する機能を有しており、
前記(固定されている)加熱部材(16)は、(円筒状ワーク11との相対位置において)該加熱部材(16)が円筒状ワーク(11)の半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると、誘導加熱を開始する機能を有し、
前記噴射装置(34)は、(円筒状ワーク11との相対位置において)前記加熱部材(16)が円筒状ワーク(11)の半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると、加熱部材端面(16t)に向けての冷却液噴射を開始する機能を有しており、
前記冷却装置(冷却ジャケット17)は、(円筒状ワーク11との相対位置において)前記加熱部材(16)が円筒状ワーク(11)の半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると、ワーク外周面(11o)への冷却液噴射を開始する機能を有しているのが好ましい。
本発明の熱処理方法は、
円筒状ワークを保持部材(ストッパー181、191)により所定位置(ワーク回転用ローラの端部)に保持する工程と、
回転装置(18、19)と噴射装置(34)が取り付けられ且つ加熱部材(16)と冷却装置(17)に対して相対移動する基礎部材(台車50)により、保持部材(181、191)で保持された円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)を位置せしめる工程と、
冷却装置(冷却ジャケット17)から冷却液を噴射して円筒状ワーク(11)を外周面(11o)側から冷却しつつ、加熱部材(コイル16)により円筒状ワーク(11)を内周面側から加熱し、噴射装置(ノズル34)から加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射する工程、
を有していることを特徴としている。
本発明の熱処理方法において、
冷却装置(冷却ジャケット17)から冷却液を噴射して円筒状ワーク(11)を外周面側から冷却する工程においては冷却装置(17)が、
加熱部材(加熱コイル16)により円筒状ワーク(11)を内周面側から加熱する工程においては加熱部材(16)が、
噴射装置(ノズル34)から加熱部材端面に向けて冷却液を噴射する工程においては加熱部材(16)が、
(固定されている加熱部材16および冷却装置17と移動する円筒状ワーク11の相対位置において)円筒状ワーク(11)の半径方向内方領域の噴射装置(34)側端部近傍に位置する時に、前記各工程が開始されるのが好ましい。
本発明の熱処理方法において、第1工程の焼入れと第2工程の焼入れを行い、
前記第1工程の焼入れでは、円筒状ワーク(11)の外周面側(11o)のみから、前記ワーク(11)の肉厚全体にわたってAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に加熱(例えば誘導加熱)し、前記ワーク(11)の温度を長手方向、肉厚方向で均一にし、前記ワーク(11)の温度がAr点まで下がる前に冷却を開始して前記ワーク(11)を外周面側から冷却し、前記ワーク(11)の肉厚全体にわたって焼入れ硬化し、
前記第2工程の焼入れでは、焼入れ硬化された前記ワーク(11)を冷却装置(17)から冷却液を噴射して前記ワーク(11)の外周面(11o)側から冷却し、加熱部材(16)により前記ワーク(11)を内周面(11i)側から加熱してAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に加熱し、噴射装置(34)から加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射するのが好ましい。
また本発明の熱処理方法において、第1工程の焼入れと第2工程の焼入れを行い、
前記第1工程の焼入れでは、円筒状ワーク(11)を、前記ワーク(11)の外周面(11o)側のみから、前記ワーク(11)の肉厚全体にわたってAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に誘導加熱し、前記誘導加熱後に、ワーク(11)が加熱部から隔たった冷却部に到るまでの時間を利用してワーク(11)の温度を長手方向、肉厚方向で均一にしてから、ワークの温度がAr点まで下がる前に冷却を開始してワーク(11)を外周面側のみから冷却し、ワーク(11)の肉厚全体にわたって焼入れ硬化し、
前記第2工程の焼入れでは、肉厚全体にわたって焼入れ硬化された前記ワーク(11)を外周側(外周面11o側)から冷却しながら、内周面(11i)側をAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に加熱し、噴射装置(34)から加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射するのが好ましい。
本発明の実施に際して、円筒状のワーク(11)は、履帯のブッシュが好ましい。しかし、円筒状のワークが、履帯のブッシュに限定される訳ではない。
上述する構成を具備する本発明によれば、噴射装置(34)は、基礎部材(50)が移動して保持部材(181、191)で保持された円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)が位置している場合に、加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射するので、噴射された冷却液は加熱部材端面(16t)で跳ね返り(飛散液RWJとして)、円筒状ワークの内周面(11i)に衝突して冷却する。加熱部材端面(16t)は通常、平面であるが、冷却液が跳ね返り易いように円錐形に形成すること、逃げ溝を形成すること、同様な形状の付属部品を取り付けることも可能である。
そして本発明によれば、円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)が位置している場合に、加熱部材(16)は円筒状ワークの内周面(11i)側を誘導加熱し、噴射装置(34)は加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射(WJ)するので、円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)が位置している間に、内周面(11i)側はAc点以上に加熱され、加熱部材端面(16t)で跳ね返った冷却液(飛散液RWJ)により冷却される。
その間(円筒状ワーク11の半径方向内方の領域に加熱部材16が位置している間)、冷却装置(17)からは円筒状ワークの外周面(11o)に冷却液が噴射される。
その結果、円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に加熱部材(16)が位置している間、円筒状ワーク(11)には内周焼入れが施され、その冷却は円筒状ワークの外周面(11o)側と内周面(11i)側の双方から行われる。従って、円筒状ワークの内周面(11i)側の硬化層深さを一定以上保持しつつ、外周面(11o)側の硬化層深さを深くして、耐摩耗性を向上することが出来る。
また本発明によれば、噴射装置(34)は円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域には位置していないので、加熱部材(16)が円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域から外れ、円筒状ワーク(11)の内周焼入れが完了した際に、円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域には熱処理システムにおける部材は位置していない。そのため、内周焼入れが完了したならば、直ちに、熱処理が完了したワーク(11)と熱処理をするべきワーク(11)とを交換することが出来る。
換言すれば、本発明によれば、熱処理作業において、従来技術の様な無駄な待ち時間(例えば、円筒状ワークの半径方向内方の領域から冷却ジャケットが外れるのを待つ時間)が不要となる。その結果、本発明によれば、円筒状ワークの熱処理の作業効率が向上する。
さらに本発明によれば、噴射装置(34)は、円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に位置している加熱部材端面(16t)に向けて冷却液を噴射しており、噴射装置自体が円筒状ワーク(11)の半径方向内方の領域に挿入される訳ではない。
そのため、噴流の外径を制御する事により、円筒状ワーク(11)の内径寸法に拘らず、噴射された冷却液は円筒状ワーク(11)の半径方向内方領域に侵入し、加熱部材端面(16t)で跳ね返り(飛散液RWJとして)、内周面(11i)に衝突して確実に冷却する。すなわち本発明によれば、円筒状ワーク(11)の内径寸法に拘らず、円筒状ワーク(11)の内周面(11i)側を確実に冷却し、所期の内周焼入れを実行することが出来る。
そして本発明によれば、円筒状ワーク(11)の外周面(11o)側および内周面(11i)側を有効硬さ以上の硬さにするとともに、肉厚芯部を有効硬さ未満の硬さにする熱処理を、効率良く行うことができる。
ここで有効硬さは、鉄鋼材料を硬化するべく焼入れしたときに「硬化した」とみなすことができる硬さレベルをいい、円筒状ワーク(11)に要求される耐摩耗性のレベルおよび円筒状ワーク(11)の鉄鋼素材の炭素含有量によって異なる。
第1工程の焼入れを行う装置の正面図である。 第2工程の焼入れを行なう装置の要部を示す説明図である。 図2のY矢視図である。 図2による熱処理工程の最初の工程を簡略化して示す説明図である。 図4の次の工程を簡略化して示す説明図である。 図5の次の工程を簡略化して示す説明図である。 図6で示す工程における冷却液の噴射開始、ブッシュの移動開始、ローラの回転開始を簡略化して示す説明図である。 図6の次の工程を簡略化して示す説明図である。 ブッシュ内周面側の誘導加熱の最終的な工程を簡略化して示す説明図である。 加熱コイルによる加熱を停止するタイミングを簡略化して示す説明図である。 冷却液噴射が停止するタイミングを簡略化して示す説明図である。 図9の次の工程を簡略化して示す説明図である。 図12の次の工程を簡略化して示す説明図である。 図4〜図12で示すブッシュ内周面側の冷却手順を簡略化して示す工程図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明を適用するのに適した熱処理を実施する熱処理装置について説明する。
本発明を適用するのに適した熱処理は、円筒状ワークの焼入れを2段階で行うように、すなわち、第1工程の焼入れと第2工程の焼入れを行うように構成されている。図示の実施形態では、円筒状ワークとして、履帯のブッシュ(以下、「ブッシュ」と記載する)を熱処理している。
第1工程の焼入れは、ブッシュ11の肉厚全体にわたって焼入れを行う。
第1工程の焼入れを行う領域では、加熱コイル(誘導加熱装置)12により、ブッシュ11は外周面側から誘導加熱される。そして、ブッシュ11の肉厚全体にわたってAc点以上でかつAc点+200℃(望ましくは、Ac点+50℃)以下の温度に誘導加熱する。
誘導加熱では、誘導電源の周波数を選定することにより、加熱深さを正確に設定することができる。加熱コイル12による誘導加熱に際しては、誘導電源の周波数は、円筒形状をしているブッシュ11の肉厚全体が前記温度に加熱されるように選定される。
上述した第1工程の焼入れにおいては、図1で示すように、ブッシュ11は、回転する一対の搬送用ローラ 14、15に載置された状態で搬送される。ブッシュ11の搬送は、搬送用ローラ14、15を回転させることによってブッシュ11を回転させ、一対の搬送用ローラ14、15のうち一方を、ブッシュ11の進行方向に若干下傾させることにより行われる。
第1工程の焼入れにおいて、加熱コイル12と冷却ジャケット13は一定の間隔をあけて設けられており、加熱コイル12で誘導加熱されたブッシュ11は、その後、一定時間経過した後に、冷却ジャケット13で冷却される。そして、加熱コイル12で誘導加熱された後、冷却ジャケット13で冷却されるまでの時間で、ブッシュ11の放熱および熱伝導によって、ブッシュ11の温度はブッシュ11の長手方向、肉厚方向で実質的に均一になる。
加熱コイル12で誘導加熱された後、時間の経過と共に、ブッシュ11の温度は、放熱により徐々に低下していく。ブッシュ11の温度がAr点まで下がる前に、冷却ジャケット13からの冷却液により、ブッシュ11を外周面側のみから冷却して、ブッシュ11の肉厚全体にわたって焼入れ硬化する。ブッシュ11の肉厚全体がAr点以上から急冷されるので、ブッシュ11の肉厚全体が焼入れ硬化する。これにより、ブッシュ11の全肉厚がほぼ同一の硬さとなり、金属組織はマルテンサイト組織となる。
また、第1工程の焼入れにおいて、円筒形状をしているブッシュ11を、加熱コイル12により、ブッシュ11の外周面側のみから、ブッシュ11の肉厚全体にわたってAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に誘導加熱した直後に、冷却ジャケット13により、ブッシュ11を外周面側のみから冷却してもよい。
ここで、第1工程の焼入れにおける加熱は、全肉厚硬化の熱処理がなされるのであれば加熱コイル12に限定される訳ではなく、加熱炉、その他の加熱手段を用いることが可能である。
次に、第2工程の焼入れを説明する。第2工程の焼入れは、第1工程の焼入れが施された後に行われ、肉厚全体に亘って焼入れ硬化しているブッシュ11に対して行われる。
詳細は、図2以降で説明するが、第2工程の焼入れは、加熱コイル16(図2以降参照)により、ブッシュ11の内周面11i側をAc点以上でかつAc点+200℃(望ましくは、Ac点+50℃)以下の温度に誘導加熱する。
ここで、第2工程の焼入れでは、ブッシュ11の内周面11i側を誘導加熱する際に、ブッシュ11の外周面11o側から冷却すると共に、図4以降でも説明するように、ブッシュ11の内周面11i側からも冷却している。
第2工程の焼入れでは、第1工程から送られてきたブッシュ11を内周面11i側から誘導加熱し、外周面11o側から冷却し且つ内周面11i側からも冷却する。
後述するように、第2工程の焼入れにおいて、ブッシュ11の回転は、回転する一対の回転用ローラ18、19上にブッシュ11を載せることにより行う。
なお、第2工程における加熱手段、冷却手段の詳細は、図2以降で説明する。
上述した様に、第2工程では、冷却ジャケット17(図2、図3参照)によりブッシュ11を外周面側から冷却すると共に、ブッシュ11内周面にも冷却液を噴射して冷却している。
以下、図2〜図14を参照して、ブッシュ11に焼入れを施す態様について説明する。
最初に図2、図3を参照して、第2工程の焼入れにおいて、第1工程から送られてきたブッシュ11を内周面側から誘導加熱し、外周面側から冷却し、内周面側からも冷却する熱処理システム(冷却装置100)について説明する。
図2において、冷却装置100は、水平方向(図2の矢印Hで示す方向)に対して傾斜(装置の左端側が下がるように傾斜)して配置されており、傾斜角は、例えば、水平方向(矢印H方向)に対して45°となるように設定されている。なお、図2の矢印Vは、水平方向に対して垂直な方向(鉛直方向)を示している。
冷却装置100が水平方向(図2の矢印H方向)に対して傾斜していることは、例えば図4〜図13においても図示されている。
冷却装置100は、ワーク回転用ローラ18、19、加熱コイル16、ローラ回転用モータ20、冷却液供給ブロック30、台車50、レール60を備えている。
ローラ18、19の図2における左端近傍には、ストッパー181、191が設けられている。ストッパー181、191は、ローラ18、19の外径よりも大径で、ローラ18、19の半径方向外方に突出した鍔状に形成されている。
冷却装置100は、水平方向Hに対して傾斜しており、図2では左側が下方に位置している。そしてストッパー181、191は、ローラ18、19上に載ったブッシュ11の左端に当接して、ローラ18、19上に載ったブッシュ11が、図2の左端から落下することを防止している。
ローラ18、19の両端部の中心にはローラ軸18s、19sが固設されており、当該ローラ軸18s、19sは、図2における右側に設けられたローラ回転用モータ20により回転する。
そして、ローラ回転用モータ20により回転すると、平行に配置された2本のローラ18、19は同一方向に回転するように、歯車等を噛み合わせて構成されている。
ローラ軸18s、19sの右端側は、第1のローラ軸受40によって回転自在に軸支され、ローラ軸18s、19sの左端側は、第2のローラ軸受45によって回転自在に軸支されている。
冷却液供給ブロック30は、冷却装置100の端部(図2では左端)に配置されている。
冷却液供給ブロック30にはノズル取付けブラケット32を介して冷却液噴射ノズル34が取付けられている。ここで、冷却液噴射ノズル34は、その先端から冷却液が噴射されるように構成されている。そして冷却液供給ブロック30は一定の圧力を有する冷却液をブラケット32に供給し、当該冷却液は冷却液噴射ノズル34の先端から噴射される。
台車50は、例えば、井桁状に組み合わされたU字鋼からなるフレーム51と、当該フレーム51下端に配置された複数のシフタ52を備えている。シフタ52は台車50がレール60上を矢印D1、矢印D2の方向へ移動する際のガイドであり、図2では明示されていないが、台車50は、図示しない駆動源(例えば、電動モータ)により駆動される。
ここで、ノズル34、ローラ18、19は公知の手段(例えば、ボルト・ナット)で台車50に固定されているので、ノズル34、ローラ18、19(ローラ18、19に載置されたブッシュ11も含む)は一体となって、矢印D1、矢印D2の方向へ移動する。
これに対して、加熱コイル16は台車50には固定されておらず、加熱部材保持部材(加熱コイル固定用ロッド16R及び加熱コイル固定用ブラケッ16B)を介して、図示しない部材に固定されているので、加熱コイル16、加熱コイル固定用ロッド16R、加熱コイル固定用ブラケッ16Bから成る加熱装置は固定されており、ブッシュ11に内周面11i側から焼入れを施す際に加熱装置の位置は一定である。従って、台車50が矢印D1、矢印D2方向へ移動しても、加熱コイル16は移動すること無く、その位置は変動しない(一定である)。
そのため、ノズル34、ローラ18、19(ローラ18、19に載置されたブッシュ11も含む)は、加熱コイル16に対して、矢印D2、矢印D1方向について、相対移動する。
ここで、加熱コイル16には加熱コイル固定用ロッド16R、加熱コイル固定用ブラケット16Bを介して、図示しない電源より加熱用の電力が供給される。
上述した様に、加熱コイル16は、加熱コイル固定用ロッド16R、加熱コイル固定用ブラケット16Bを介して固定されている。
加熱コイル16に加えて、冷却ジャケット17も台車50には固定されておらず、図示しない部材に固定されている。そのため、台車50が矢印D1、矢印D2方向へ移動しても、冷却ジャケット17は移動せず、その位置は変動せずに一定である。
その結果、台車50が矢印D1、矢印D2方向へ移動しても、冷却ジャケット17と加熱コイル16の位置は常に一定であり、冷却ジャケット17と加熱コイル16の相対位置は変化しない。
なお、図3で示すように、冷却ジャケット17は、例えば断面半円状に形成されている。
前述した通り、一対の回転用ローラ18、19は、ローラ回転用モータ20により回転しており、ブッシュ11を載置している。
ブッシュ11、ローラ18、19、冷却ジャケット17、加熱コイル16の相対位置(図2の矢視Y方向から見た相対位置)を、図3で示す。
図3では明示されていないが、第2工程の焼入れにおける冷却時には、図3では図示しない冷却液(例えば冷却水)が、半円状の冷却ジャケット17の内周面17iよりブッシュ11の外周面11oに噴射される。加熱コイル16によりブッシュ内周面11i側が加熱されている間は、冷却ジャケット17の内周面17iより冷却液が噴射される。
図2の冷却装置100により、ブッシュ11の内周面11i側を冷却する際において、冷却の各段階における冷却液噴射ノズル34、ローラ18、19、加熱コイル16、ブッシュ11の相対的な位置関係が、図4〜図13に示されている。
図示の簡略化のため、図4〜図13において、冷却ジャケット17の図示を省略しており、冷却ジャケット17によるブッシュ11の外周面11oへの冷却液の噴射も図示されていない。
図4において、ブッシュ11は、任意の方法により、ローラ18、19上にセットされる。
この時点では加熱コイル16による加熱は開始されておらず(加熱コイル加熱「未」)、冷却ジャケット17から冷却液は噴射されていない。そして、ノズル34、ローラ18、19、ブッシュ11の矢印D1方向(図2、図5)の移動も開始しておらず、ノズル34から冷却液は噴射されておらず、ローラ18、19は回転していない。
図4で示す状態では、台車50(図2)は、ブッシュ11をセットする際に、ブッシュ11が加熱コイル16及び冷却ジャケット17(図2)と干渉しない位置に停止している。
次に図5で示すように、台車50(図2)の移動を開始し、ノズル34、ローラ18、19、ブッシュ11は一体的に、矢印D1方向へ移動する。その結果、固定されている加熱コイル16とブッシュ11との相対位置が変動し、加熱コイル16はブッシュ11の内周側の空間(中空領域)に位置する。換言すれば、相対位置において、加熱コイル16はブッシュ11の内周側の空間に侵入する。
固定されている加熱コイル16による加熱は未だに開始されていなく(加熱コイル加熱「未」)、冷却ジャケット17から冷却液は噴射されておらず、ノズル34からも冷却液は噴射されていない。
図6で示す状態では、加熱コイル16に通電して、誘導加熱を開始する。
上述した様に、加熱コイル16による誘導加熱で、ブッシュ11は、図6の左下の領域における内周面11i側が少なくともAc点以上の温度に加熱される。
さらに図6の状態では、加熱コイル16による加熱開始前もしくは加熱開始と同時に、ローラ18、19は回転を開始し、冷却ジャケット17(図6では図示を省略)の内周面から冷却液の噴射を開始する。加熱コイル16による加熱開始後、ノズル34から冷却液の噴射を開始する。ノズル34からの冷却液噴流を符号WJで示す。
ノズル34からの冷却液噴射を開始すると共に、ノズル34、ローラ18、19、ブッシュ11は、矢印D2方向への移動を開始する。
図7を参照して、ノズル34からの冷却液の噴射が開始される態様について説明する。
ブッシュ11と加熱コイル16との相対位置関係が、図7で示す状態になると、ノズル34(図7では図示を省略)より冷却液の噴射を開始する。すなわち、ノズル34から噴射された冷却液(噴流WJ)が、加熱コイル16のノズル34側端面16t(図7では左下側の端面)に衝突して、飛散した冷却液(飛散液)RWJが、ブッシュ内周面11iに到達する状態になったならば、ノズル34(図7では図示を省略)から冷却液を噴射する。
換言すれば、加熱コイル16のノズル側端面(図7では左下側の端面)16tに衝突した冷却液(噴射)WJが飛散した冷却液(飛散液)RWJが、ブッシュ11の内周面11iに到達するタイミングで、冷却液の噴射WJを開始する。
当該タイミングは、飛散液RWJが内周面11iに到達する場合におけるブッシュ11の位置をセンサーや近接スイッチで検出することにより決定することが出来る。
或いは、ブッシュ11がローラ18、19上にセットされてから(図4)図7で示す様な位置に到達するまでの時間を予め計測し、ブッシュ11がローラ18、19上にセットされてから、タイマーにより当該予め計測された時間が経過したか否かを判断して、ノズル34から冷却液の噴射を開始するタイミングであるか否かを決定することも可能である。
その他、公知の態様により、ノズル34から冷却液の噴射を開始するタイミングを自動制御することが可能である。
冷却ジャケット17内周面からの冷却液噴射、ブッシュ11及びノズル34の矢印D2方向への移動開始(図6参照)、ローラ18、19の回転開始は、加熱コイル16による加熱開始(ノズル34からの冷却液の噴射開始より前)より前、もしくは加熱コイル16による加熱開始と同時である。
図6、図7で示す状態ではローラ18、19が回転し、ブッシュ11が回転しているので、冷却ジャケット17内周面からの冷却液の噴射の態様に拘らず、ブッシュ11の外周面には一様に冷却液が噴出される。
同様に、ノズル34から冷却液が噴射して加熱コイル16の端面16tに衝突し、衝突した冷却液がブッシュ11の内周面11iに飛散する際に、ブッシュ11が回転していれば、ブッシュ11の内周面11iには一様に冷却液が衝突する。
図6で示す状態から、ブッシュ11及びノズル34を矢印D2方向へ移動した状態を図8で示す。
図8の状態では、加熱コイル16によりブッシュ内周面11i側が加熱されると共に、ノズル34からの冷却液(の噴射)WJが、加熱コイル16のノズル側端面16tに衝突して、飛散し、飛散液RWJがブッシュ内周面11iに衝突し、飛散液RWJによりブッシュ内周面11i側が冷却される。
また、図8では図示しない冷却ジャケット17から、ブッシュ外周面11oに対して冷却液が噴射されている。
図8で示す状態では、ノズル34、ローラ18、19、ブッシュ11は、矢印D2方向に移動し続けている。
図8の状態ではローラ18、19、ブッシュ11は回転し続けているため、図6、図7を参照して説明したのと同様に、ブッシュ11の内周面11iには前記飛散液RWJが満遍なく衝突し、ブッシュの内周面11i側は均一に冷却される。同様に、冷却ジャケット17から噴射される冷却液はブッシュ外周面11oに均一に噴射され、ブッシュ外周面11o側は均一に冷却される。
図8で示す状態から、ブッシュ11及びノズル34を矢印D2方向へ移動すると、図9で示す状態になる。
図9の状態では、加熱コイル16によるブッシュ内周面11i側の誘導加熱の最終的な段階であり、冷却ジャケット17からの冷却液の噴射も、ノズル34からの冷却液噴射(噴流WJ)も、最終的な段階となっている。
ローラ18、19、ブッシュ11は、冷却液噴射が終了すると回転を停止する。
図9において、ノズル34、ローラ18、19、ブッシュ11は、矢印D2方向に移動し続ける。
加熱コイル16によるブッシュ内周面11i側の加熱の最終的な段階については、図10を参照して説明する。
図10において、ブッシュ11の内周面11i側が加熱コイル16による加熱範囲(複数の円弧16afで便宜的に示す)から外れている。そして加熱コイル16による加熱は、ブッシュ内周面11i側が加熱コイル16による加熱範囲16afから外れた時点、或いは、ブッシュ11の内周面11i側が(図10の)右上端までAC点+200℃(望ましくはAC点+50℃)以下の温度に加熱された時点で停止される。
ブッシュ内周面11i側が加熱コイル16による加熱範囲から外れたら、ブッシュ内周面11i側は加熱されず、加熱コイル16に給電することはエネルギの無駄となるからである。同様に、ブッシュ内周面11iが所定の温度まで上昇した後に加熱することも、エネルギの無駄である。
なお、図10を参照して説明した加熱コイル16による加熱停止は、図11を参照して後述するノズル34からの冷却液噴射停止に先立って行われる。
冷却ジャケット17の内周面からの冷却液の噴射も、加熱コイル16による加熱停止の後に終了する。
次に、ノズル34からの冷却液噴射の最終的な段階について、図11を参照して説明する。
図11において、冷却液(噴流WJ)が加熱コイル16のノズル34側端面16t(図11では左下側の端面)に衝突するが、飛散液RWJは、ブッシュ内周面11iに到達していない。そして、飛散液RWJがブッシュ内周面11iに到達しなくなった時点で、ノズル34から冷却液を噴射するのを停止する。飛散液RWJがブッシュ内周面11iに到達しなければ、ブッシュ内周面11i側を冷却液(の飛散液で)冷却することができなくなるので、ノズル34から冷却液を噴射することは無駄になるからである。
図11では明示しないが、ローラ18、19によるブッシュ11の回転も、ノズル34からの冷却液噴射停止と共に終了する。
図9の状態から、ノズル34、ローラ18、19、ブッシュ11が矢印D2方向に移動すると、図12の状態になる。図12の状態は、図4で示す状態と同一である。
すなわち、ノズル34から冷却液を噴射せず、ノズル34、ローラ18、19、及びブッシュ11は、矢印D1、D2方向の何れにも移動せず、ローラ18、19、ブッシュ11も回転せず、加熱コイル16は加熱を停止して冷却ジャケット17からの冷却液の噴射も停止する。
図12で示す状態になった時点で、ブッシュ内周面11i側の焼入れは終了する。
図13において、図13では図示しない任意の操作により、ブッシュ11をローラ18、19上から取り出す。
ここで、図12の状態では、加熱コイル16および外周冷却ジャケット17は、ブッシュ11(の中空内部空間)から完全に外れている。そのため、ブッシュ11をローラ18、19上から取り出す際に、加熱コイル16および外周冷却ジャケット17と干渉することはない。
そして、次に熱処理するブッシュ11を供給し、図4の状態に戻る。
図4〜図13で示すブッシュ内周面11i側の冷却手順を、図14を参照して説明する。ここで図14は、図4〜図13で示すブッシュ内周面11i側の冷却手順を簡略化して示している。
図14(14A〜14D)において、ブッシュ11とノズル34は台車50に固定されており、台車50に従って移動する。一方、加熱コイル16の位置は、図14(14A〜14D)において一定である。
なお、図14においても、冷却ジャケット17の図示を省略している。
図14の「14A」の段階では、ブッシュ11が台車50(ローラ18、19)上にセットされる。この段階では、加熱コイル16による加熱も、ノズル34からの冷却液の噴射も始まってはいない。
「14B」の段階では、台車50は矢印D1の方向に移動し、加熱コイル16はブッシュ11内部に位置した状態で、その先端が所定量だけブッシュ11の下端から出た位置で、台車50は停止する。そして加熱コイル16による加熱と、ノズル34からの冷却液(噴流WJ)の噴射が開始される。
加熱コイル16による加熱と、ノズル34からの冷却液(噴流WJ)の噴射が開始されると同時に、台車50は矢印D2(14C参照)の方向に移動し始める。
図14の「14C」の段階では、加熱コイル16によりブッシュ11の内周面11i側が加熱されると共に、ノズル34からの冷却液の噴流WJが加熱コイル16のノズル34側端面(14Cの下端面)に衝突し、飛散液RWJがブッシュ11の内周面側を冷却している。
「14C」で示す段階から更に台車50を矢印D2(14C)の方向に移動すると、「14D」で示す状態となる。「14D」で示す状態は「14A」で示す状態と同一である。「14D」の状態では、加熱コイル16はブッシュ11から外れた位置にあるため、内周面側の加熱と冷却が行なわれたブッシュ11を取り出す際に、加熱コイル16が干渉することはない。
図示の実施形態では、ノズル34から加熱コイル端面16tに向けて冷却液を噴射し、噴射された冷却液WJはコイル端面16tで跳ね返り(飛散液RWJとして)、ブッシュ11の内周面11iに衝突する。その結果、確実にブッシュ11の内周面11i側を冷却することが出来る。
そして図示の実施形態によれば、ブッシュ11の半径方向内方の領域(ブッシュ11の中空内部空間)に加熱コイル16が位置している場合に、加熱コイル16はブッシュの内周面11i側を誘導加熱し、ノズル34は加熱コイル端面16tに向けて冷却液(噴流WJ)を噴射するので、ブッシュ11の半径方向内方の領域に加熱コイル16が位置している間に、ブッシュ11の内周面11i側はAc点以上に加熱され、加熱コイル端面16tで跳ね返った冷却液(飛散液RWJ)により冷却される。
一方、ブッシュ11の半径方向内方の領域に加熱コイル16が位置している間に、冷却ジャケット17からはブッシュの外周面11oに冷却液が噴射される。
その結果、ブッシュ11の半径方向内方の領域に加熱コイル16が位置している間に、ブッシュ11の内周面11i側に焼入れ(第2工程の焼入れ)が施され、その際にブッシュの外周面11o側と内周面11i側の双方から冷却される。従って、ブッシュの内周面11i側の硬化層深さを一定以上保持しつつ、外周面11o側の硬化層深さを深くして、耐摩耗性を向上させることが出来る。
換言すると、図示の実施形態によれば、ブッシュ11の外周面11o側および内周面11i側を有効硬さ以上の硬さにするとともに、肉厚芯部を有効硬さ未満の硬さにする熱処理を、効率良く行うことができる。
また図示の実施形態によれば、ノズル34はブッシュ11の半径方向内方の領域には位置しないので、加熱コイル16がブッシュ11の半径方向内方の領域から外れ、ブッシュ11の内周焼入れが完了した際に、ブッシュ11の半径方向内方の領域には熱処理システムの部材は存在しない。そのため、ブッシュ11の内周焼入れが完了したならば、直ちに、内周焼入れが完了したブッシュ11と熱処理をするべきブッシュ11とを交換することが出来る。
すなわち図示の実施形態によれば、第2工程の焼入れにおいて、従来技術の様な無駄な待ち時間(例えば、ブッシュの半径方向内方の領域から冷却ジャケットが外れるのを待つ時間)が不要となる。その結果、図示の実施形態によれば、ブッシュ11の熱処理の作業効率が向上する。
さらに図示の実施形態によれば、ノズル34は、ブッシュ11の半径方向内方の領域に位置している加熱コイルの端面16tに向けて冷却液を噴射しており、ノズル自体がブッシュ11の半径方向内方の領域に挿入される訳ではない。
そのため、噴流の外径を制御する事により、ブッシュ11の内径寸法に拘らず、噴射された冷却液はブッシュ11の半径方向内方領域に侵入して加熱コイル端面16tに衝突して飛散液RWJとして跳ね返り、飛散液RWJがブッシュの内周面11iに衝突して確実に冷却する。
そのため図示の実施形態によれば、ブッシュ11の内径寸法に拘らず、確実にブッシュ11の内周面側を冷却液で冷却し、内周焼入れを実行することが出来る。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では冷却液として水(冷却水)を用いているが、冷却油その他の冷却液を用いることが出来る。
11・・・ブッシュ
12、16・・・加熱コイル
13、17・・・冷却ジャケット
18、19、ワーク回転用ローラ
20・・・ローラ回転用モータ
30・・・冷却液供給ブロック
34・・・ノズル
50・・・台車
60・・・レール

Claims (5)

  1. 円筒状ワークを回転させる回転装置と、
    円筒状ワークを所定位置で保持する保持部材と、
    円筒状ワークを内周面側から加熱する加熱部材と、
    冷却液を噴射して円筒状ワークを外周面側から冷却する冷却装置と、
    冷却装置から外れた位置に設けられ且つ冷却液を噴射する噴射装置と、
    加熱部材を定位置に固定する加熱部材保持部材と、
    冷却装置を定位置に固定する冷却装置保持部材と、
    回転装置と噴射装置が取り付けられ、加熱部材と冷却装置に対して相対移動する基礎部材とを有しており、
    加熱部材は、基礎部材が移動して保持部材で保持された円筒状ワークの半径方向内方の領域に加熱部材が位置している場合に、円筒状ワークの内周面側を加熱する機能を有し、
    噴射装置は、基礎部材が移動して保持部材で保持された円筒状ワークの半径方向内方の領域に加熱部材が位置している場合に、加熱部材端面に向けて冷却液を噴射する機能を有していることを特徴とする熱処理システム。
  2. 前記基礎部材は水平面に対して傾斜しており、
    前記保持部材は、円筒状ワークを回転装置の噴射装置側端部で保持する機能を有しており、
    前記基礎部材は、円筒状ワークが回転装置の噴射装置側端部で保持されると加熱部材へ近接する側に移動し、加熱部材が円筒状ワークの半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると加熱部材から離隔する側に移動する機能を有しており、
    前記加熱部材は、該加熱部材が円筒状ワークの半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると、誘導加熱を開始する機能を有し、
    前記噴射装置は、前記加熱部材が円筒状ワークの半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置すると、加熱部材端面に向けての冷却液噴射を開始する機能を有しており、
    前記冷却装置は、前記加熱部材が円筒状ワークの半径方向内方の領域の噴射装置側端部近傍に位置すると、ワーク外周面への冷却液噴射を開始する機能を有している請求項1の熱処理システム。
  3. 円筒状ワークを保持部材により所定位置に保持する工程と、
    回転装置と噴射装置が取り付けられ且つ加熱部材と冷却装置に対して相対移動する基礎部材により、保持部材で保持された円筒状ワークの半径方向内方の領域に加熱部材を位置せしめる工程と、
    冷却装置から冷却液を噴射して円筒状ワークを外周面側から冷却しつつ、加熱部材により円筒状ワークを内周面側から加熱し、噴射装置から加熱部材端面に向けて冷却液を噴射する工程、
    を有していることを特徴とする熱処理方法。
  4. 冷却装置から冷却液を噴射して円筒状ワークを外周面側から冷却する工程においては冷却装置が、加熱部材により円筒状ワークを内周面側から加熱する工程においては加熱部材が、噴射装置から加熱部材端面に向けて冷却液を噴射する工程においては加熱部材が、円筒状ワークの半径方向内方領域の噴射装置側端部近傍に位置する時に、前記各工程が開始される請求項3の熱処理方法。
  5. 第1工程の焼入れと第2工程の焼入れを行い、
    前記第1工程の焼入れでは、円筒状ワークの外周面側のみから、前記ワークの肉厚全体にわたってAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に加熱し、前記ワークの温度がAr点まで下がる前に冷却を開始して前記ワークを外周面側から冷却し、前記ワークの肉厚全体にわたって焼入れ硬化し、
    前記第2工程の焼入れでは、焼入れ硬化された前記ワークを冷却装置から冷却液を噴射して前記ワークの外周面側から冷却し、加熱部材により前記ワークを内周面側から加熱してAc点以上でかつAc点+200℃以下の温度に加熱し、噴射装置から加熱部材端面に向けて冷却液を噴射する請求項3、4の何れかに記載の熱処理方法。
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