JP5127039B2 - エアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、エアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法に関する。特に、硬質の基材層及び表皮層を備えた車両用内装部材にエアバッグ破断溝を形成するエアバッグ破断溝形成装置、及びエアバッグ破断溝を形成する工程を含む車両用内装部材の製造方法に関する。
従来、車両には、衝突時に運転者等への衝撃を和らげるためのエアバッグが備えられており、インストルメントパネルやドアパネル等の車両用内装部材(以下、単に「内装部材」と称する。)には、エアバッグの展開力によって内装部材が破断してエアバッグが確実に開かれるように、薄肉にされたエアバッグ破断溝が設けられている。また、このようなエアバッグ破断溝を形成する際に、車内の装飾性が損なわれないように内装部材の裏面側にエアバッグ破断溝を形成し、表面から視認されにくいようにしたインビジブルタイプの内装部材が用いられている。
ここで、インビジブルタイプの内装部材におけるエアバッグ破断溝を内装部材の裏面側に形成するにあたり、エアバッグ破断溝の線幅が太いと、時間の経過に伴う表皮の収縮によって、外表面からのインビジブル性が低下するおそれがあることから、エアバッグ破断溝の幅をできる限り狭くするために、熱溶融刃や超音波カッターを用いずに、ナイフ型カッターや彫工刃等の加工刃を用いてエアバッグ破断溝を形成する方法がある。
また、エアバッグ展開時に内装部材が確実に展開するか否かは運転者の安全性に影響するため、エアバッグ破断溝の形成後の表皮の残部の厚さは高精度の管理が要求される。そのため、エアバッグ破断溝の形成後には残部の厚さの検査が行われているが、上述のように加工刃を用いて形成されたエアバッグ破断溝は幅が狭いために、表皮を湾曲させてエアバッグ破断溝の切り口を開いた状態で、残部の厚さの測定が行われている(例えば、特許文献1参照)。
WO2004/0045921号 (全文 全図)
ところで、内装部材には、硬質の基材層の外表面にしぼ加工等の立体装飾が施された樹脂シートからなる表皮層が備えられたものがあり、さらには、基材層と表皮層との間に発泡層が設けられたものも存在する。かかる構成の内装部材を製造するにあたり、製造工程の都合上、複数の層の積層構造からなる内装部材を形成した後にエアバッグ破断溝が形成される場合がある。
このように硬質の基材層を含む内装部材にエアバッグ破断溝を形成するにあたり、上述したような加工刃では切断が容易ではなく、また、刃先が損傷を受けやすいため、回転工具や熱溶融刃、超音波カッター、レーザーカッター等の切断手段が必要になる。一方、内装部材の外表面からのインビジブル性の低下を防ぐためには、外表面の表皮層については、上記の加工刃を用いてエアバッグ破断溝を形成することが望まれる。しかしながら、仮に、上記加工刃を用いて表皮層にエアバッグ破断溝を形成したとしても、内装部材が硬質の基材層を備えているために、内装部材を湾曲させてエアバッグ破断溝の切り口を開いて、エアバッグ破断溝の残部の厚さを測定することが困難であるという問題があった。
そこで、発明者は鋭意検討し、硬質の基材層及び表皮層を備えた車両用内装部材の表皮層に、加工刃を用いてエアバッグ破断溝を形成するにあたり、二つの加工刃検知手段によって加工刃の刃先位置を検出しながらエアバッグ破断溝を形成することにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、硬質の基材層を備えた車両用内装部材であっても、形成されるエアバッグ破断溝の残部の厚さの管理を適切に行いながら、インビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を形成することができるエアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、硬質の基材層と、基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備えた車両用内装部材に、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置において、車両用内装部材が載置される支持台と、支持台上の車両用内装部材の裏面側から、基材層に対して一次破断線を形成するための一次破断線形成手段と、一次破断線が形成された車両用内装部材に対して、一次破断線内を介して加工刃を進入させて、表皮層に至る一方で表皮層を貫通しない二次破断線を形成するための二次破断線形成手段と、表皮層における二次破断線の形成箇所のうち、第1の検出位置で加工刃の存在の有無を確認するための第1の加工刃検知手段と、表皮層における二次破断線の形成箇所のうち、表皮層の厚さ方向の位置が第1の検出位置よりも基材層側に位置する第2の検出位置で加工刃の存在の有無を確認するための第2の加工刃検知手段と、第1の加工刃検知手段で加工刃が検知されない一方、第2の加工刃検知手段で加工刃が検知されるか否かを判定する刃先位置判定部と、を備えるとともに、第1の加工刃検知手段は、検出位置における支持台の載置面からの高さと、エアバッグ破断溝の残部の厚さの最小許容値と、が一致する検出位置で前記加工刃の検出を行い、第2の加工刃検知手段は、検出位置における支持台の載置面からの高さと、エアバッグ破断溝の残部の厚さの最大許容値と、が一致する検知位置で加工刃の検出を行うことを特徴とするエアバッグ破断溝形成装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、刃先位置判定部の判定結果に基づいて加工刃の刃先の高さ位置を調節する刃先位置調節手段を備えることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、支持台の載置面に対して垂直方向から支持台を見た場合に、第1の加工刃検知手段及び第2の加工刃検知手段は、エアバッグ破断溝の形成予定ラインを挟んで反対側に備えられることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、第1の検出位置及び第2の検出位置は、支持台の載置面の延在方向に位置が異なることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、第1の加工刃検知手段及び第2の加工刃検知手段のうちの少なくとも一方を複数備え、二次破断線を形成する際の加工刃の移動方向に沿って、第1の加工刃検知手段及び第2の加工刃検知手段が交互に配置されることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、一次破断線形成手段が、加熱溶融刃、エンドミル、及び回転刃のうちのいずれかを含むとともに、二次破断線形成手段の加工刃が、非加熱のナイフ型カッター刃であることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、硬質の基材層と、基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備え、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝を備えた車両用内装部材の製造方法において、車両用内装部材の裏面側から、基材層に対して一次破断線を形成する一次破断線形成工程と、一次破断線内を介して加工刃を進入させ、表皮層に至る一方で表皮層を貫通しないように二次破断線を形成する二次破断線形成工程と、を含み、表皮層における二次破断線の形成箇所のうち表皮層の厚さ方向の位置が異なる複数の検出位置で加工刃の存在の有無を検出しつつ、異なる検出位置のうち基材層側の検出位置で加工刃が検知される一方、基材層側とは反対側の検出位置で加工刃が検知されないように加工刃の刃先の高さ位置を確認しながら二次破断線を形成するとともに、基材側とは反対側の検出位置を、支持台の載置面からの高さと、エアバッグ破断溝の残部の厚さの最小許容値と、が一致する検出位置とし、基材側の検出位置を、支持台の載置面からの高さと、エアバッグ破断溝の残部の厚さの最大許容値と、が一致する検出位置とすることを特徴とする車両用内装部材の製造方法である。
また、本発明の車両用内装部材の製造方法を実施するにあたり、基材層側の検出位置で加工刃が検知されないか、又は基材層とは反対側の検出位置で加工刃が検知されたときに、異なる検出位置のうち基材層側の検出位置で加工刃が検知される一方、基材層側とは反対側の検出位置で加工刃が検知されないように加工刃の刃先の高さ位置を調節することが好ましい。
本発明のエアバッグ破断溝形成装置によれば、硬質の基材層を切断する一次破断線形成手段とは別に、表皮に対して二次破断線を形成するための加工刃を含む二次破断線形成手段を備えていることにより、硬質の基材層を含む車両用内装部材に対して、インビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を効率的に形成することができる。また、加工刃の存在の有無を検知する第1及び第2の加工刃検知手段と加工刃の刃先位置判定部とを備えることにより、線幅の細いエアバッグ破断溝であっても、残部の厚さを正確に管理することができる。したがって、硬質の基材層を備えた車両用内装部材であっても、エアバッグの展開性を阻害することがなく、インビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を形成することができるエアバッグ破断溝形成装置が提供される。
また、本発明の車両用内装部材の製造方法によれば、硬質の基材層に対して一次破断線を形成した後に、刃先の位置を検出しながら加工刃を用いて表皮層に対して二次破断線を形成することにより、エアバッグ破断溝の残部の厚さの管理を適切に行いながら、線幅が細いエアバッグ破断溝を形成することができる。したがって、硬質の基材層を備えながらも、エアバッグの展開性を阻害することがなくインビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を備えた車両用内装部材を効率的に製造することができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明のエアバッグ破断溝形成装置及び車両内装部材の製造方法に関する実施の形態を具体的に説明する。ただし、この実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同一の符号を付したものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている場合がある。
[第1の実施の形態]
1.車両用内装部材
まず、図1を参照して、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置によってエアバッグ破断溝を形成する対象となる、エアバッグ破断溝49が形成された車両用内装部材40の構成について説明する。図1は、内装部材40のうち、エアバッグ装置47が収容された位置の断面図を示している。
本実施形態においてエアバッグ破断溝を形成する対象となる車両用内装部材40は、硬質の基材層45と、基材層45の外表面を被覆する表皮層41と、基材層45と表皮層41との間に形成された発泡層43とを備えた内装部材40であって、エアバッグ装置47が収容されるインストルメントルパネルやドアパネルとして構成されるものである。
この内装部材40は樹脂材料を用いた成形品であって、硬質の基材層45は強度が高くされ、内装部材40の立体形状を保持するとともに、エアバッグ装置47が配置されるエアバッグ装置取付け部が設けられている。また、発泡層43は表皮層41と基材層45との間に形成されており、比較的柔らかく、エアバッグの展開性を阻害することがない一方で、優れた手触り感や立体装飾性を得ることができる。また、内装部材40に備えられる表皮層41は、表面にシボ模様等の装飾加工が施されており、インストルメントルパネルやドアパネル等の外観の質感が高められている。
なお、本実施形態では、上述したような三層構造の内装部材を例に採って説明するが、発泡層が省略され、基材層と表皮層とからなる内装部材であってもよいし、逆に、基材層と表皮層との間に、発泡層を含めてさらに他の層が存在していても構わない。
また、図1に示すように、エアバッグ破断溝49は内装部材40の裏面に設けられている。すなわち、エアバッグ破断溝49が表皮層41の表面側に位置しないことにより、内装部材40におけるインビジブル性が確保されている。このエアバッグ破断溝49は、所定の長さの直線状であってもよいし、点線あるいは破線状に形成されていてもよい。
本発明においてエアバッグ破断溝49を形成する対象となる内装部材40において、硬質の基材層45は内装部材40の立体形状を保つための役割を担い、強度が高められている。そのため、基材層45の強度は表皮層41及び発泡層43に対して大きくなっている。したがって、エアバッグ破断溝49を形成するにあたり、表皮層41及び発泡層43については加工刃で容易に切断することができる一方、基材層45については加工刃によって切断することが困難となっている。
また、形成されたエアバッグ破断溝49の残部の厚さは、エアバッグドアの開閉性やインビジブル性のバランス、あるいは機械的強度等を考慮して定めることが好ましいが、例えば、0.3〜0.8mmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、エアバッグ破断溝49の残部の厚さが0.3mm未満の値になると、インビジブル性が低下したり表皮層41の機械的強度が著しく低下したりする場合があるためである。一方、エアバッグ破断溝49の残部の厚さが0.8mmよりも大きくなると、エアバッグドアの開閉性が著しく低下する場合があるためである。
したがって、エアバッグ破断溝49の残部の厚さを0.4〜0.7mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.45〜0.6mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.エアバッグ破断溝形成装置
次に、本発明にかかる第1の実施の形態としての車両用の内装部材にエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置について詳細に説明する。
図2は、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10の構成例を示す斜視図であり、図3は、図2のエアバッグ破断溝形成装置10を上方から見た平面図である。図3には、載置される内装部材40が破線で表されている。
このエアバッグ破断溝形成装置10は、内装部材が載置される支持台11と、支持台11上に載置された内装部材に対して一次破断線を形成するための一次破断線形成手段31及び二次破断線を形成するための二次破断線形成手段33と、二次破断線形成手段33を構成する加工刃13の位置を検出するための第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69と、エアバッグ破断溝形成装置10の動作制御を行う制御部16等を主要な要素として構成されている。
(1)支持台
本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10は、内装部材にエアバッグ破断溝を形成する際に、内装部材が載置され、固定される支持台11を備えている。上述した内装部材は基材層を備えており、形状が立体的に維持されているために、支持台11の載置面11aは、載置される内装部材の面の形状に併せて三次元に構成されている。
また、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10に備えられた支持台11は、後述する第1及び第2の加工刃検知手段67、69による加工刃13の検知の障害とならないように、非金属の樹脂材料を用いて構成されている。
また、支持台11の載置面11aには複数の吸引孔17が設けられるとともに、載置面11a上に載置される内装部材を、当該吸引孔17を介して吸引固定するための吸引装置18が備えられている。吸引装置18としては、例えば真空ポンプを使用することができる。内装部材を作業者が押え付けるようにしてもよいが、このような吸引固定手段を備えることにより、複雑な形状の内装部材や大型の内装部材であっても支持台11上に容易に固定させることができる。したがって、エアバッグ破断溝を形成する際の内装部材の位置ずれやエアバッグ破断溝の残部の厚さのばらつきを防いで、エアバッグ破断溝を精度良く形成することができる。さらに、機械的な固定手段と異なり、吸引装置18の作動のオンオフによって内装部材の固定の有無を容易に切換えることができ、迅速に作業を行うことができるようになっている。
(2)一次破断線形成手段及び二次破断線形成手段
一次破断線形成手段31は、硬質の基材層と表皮層と発泡層とから構成される車両用の内装部材に対して、基材層側から、基材層を貫通する一方、表皮層まで至らない深さの一次破断線を形成するための加工手段である。上述のとおり、硬質の基材層は表皮層や発泡層と異なり強度が高いため、一次破断線形成手段31には、このような硬質の基材層を容易に切断できることが要求される。
この一次破断線形成手段31としては、例えば、エンドミル、熱溶融刃、超音波カッター、レーザーカッター等を好適に使用することができる。本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、一次判断線形成手段31はエンドミル31aを用いて構成されている。
一方、硬質の基材層を切断する一次破断線形成手段31を構成するエンドミル、熱溶融刃、超音波カッター、レーザーカッター等は、その切り口の線幅が広くなったり、切り口が粗くなったり収縮したりする。そのため、外表面側の表皮層に対してもこのような一次破断線形成手段31を用いて破断線を形成すると、外部からエアバッグ破断溝の存在箇所が認識されてインビジブル性が低下するおそれがある。そこで、一次破断線形成手段31は、基材層側から表皮層にまで至らないように一次破断線が形成されるようになっている。
また、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10は、一次破断線が形成された内装部材に対して、さらに一次破断線内を介して加工刃13を進入させて、表皮層に至る二次破断線を形成するための加工手段として、二次破断線形成手段33が備えられている。したがって、加工刃13は、全体として細長い板状に形成されており、エンドミル31a等の一次破断線形成手段31によって形成された一次破断線の内部に進入できるようにされている。
この二次破断線形成手段33は、加工刃13として、カッター刃やかみそり刃等の非加熱のナイフ型カッター刃を含むものであり、形成される破断線は、基本的には線幅の細い一本の切断線をなすようになっている。非加熱のナイフ型カッター刃を用いて形成される二次破断線は、線幅も細く、切り口が溶融したり粗くなったりすることもないため、内装部材の外表面に配置された表皮層の裏面に形成しても、外部からエアバッグ破断溝の存在箇所が認識されることがなく、インビジブル性を確保することができるようになっている。
本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、一次破断線形成手段31を構成するエンドミル31a及び二次破断線形成手段33を構成する加工刃13は、ともに移動制御ロボット63の破断線形成手段固定部63aに固定されている。
一次破断線形成手段31及び二次破断線形成手段33が固定された移動制御ロボット63の破断線形成手段固定部63aの付近を拡大して示した斜視図を図4に示す。破断線形成手段固定部63aには、伸縮自在に制御可能な第1のシリンダアーム65a及び第2のシリンダアーム65bが取付けられるとともに、第1のシリンダアーム65aにエンドミル31aが固定され、第2のシリンダアーム65bに加工刃13が固定されている。
図2及び図3に示す移動制御ロボット63は、X軸、Y軸、Z軸それぞれの方向に沿ってレール64X、64Y、64Zが配設されており、それぞれのレール上を移動できるように基台62X〜62Zが載置されている。それぞれの基台62X〜62Zは、移動制御部16からの制御信号によってレール64X〜64Z上を移動するようになっている。このうち、Z軸方向に配設されたレール64Z上を移動する基台62Zに破断線形成手段固定部63aが取り付けられており、破断線形成手段固定部63aは、Z軸方向の回転軸を中心に回転可能になっている。
この移動制御ロボット63の移動制御、破断線形成手段固定部63aの回転制御及び二つのシリンダアーム65a、65bの伸縮制御は、移動制御部16(図2を参照)によって行われる。この移動制御部16には、あらかじめ形成するエアバッグ破断溝のパターン形状が記憶されており、移動制御ロボット63の破断線形成手段固定部63aをXYZ方向に移動させるとともにシリンダアーム65a、65bを伸縮させる信号が出力されるようになっている。また、同時に、二次破断線を形成する際には、二次破断線の形成方向に沿って加工刃13の刃面の向きを変えるために、破断線形成手段固定部63aを回転させる信号が出力されるようになっている。その結果、エンドミル31a及び加工刃13は当該パターン形状に沿って切断方向を変えながら移動させられ、一次破断線及び二次破断線がそれぞれ形成されるようになっている。また、形成される破断線の深さについても、移動制御ロボット63の破断線形成手段固定部63aのZ軸方向の位置を制御することによって調節されるようになっている。
例えば、一次破断線を形成する際には、図5(a)に示すように、第2のシリンダアーム65bを縮める一方、第1のシリンダアーム65aを伸ばし、エンドミル31aによって基材層45を切断できる状態にしつつ、移動制御ロボット63を移動制御して、エンドミル31aの位置を平面方向に移動させる。また、二次破断線を形成する際には、図5(b)に示すように、第1のシリンダアーム65aを縮める一方、第2のシリンダアーム65bを伸ばし、加工刃13によって表皮層41を切断できる状態にしつつ、移動制御ロボット63を移動制御して、加工刃13の位置を平面方向に移動させるようにする。
すなわち、エンドミル31a又は加工刃13のうち破断線の形成に使用する手段が固定されたシリンダアームを伸ばし、移動制御ロボット63の先端を下降させて、エンドミル31a又は加工刃13の刃面を内装部材の基材層や表皮層に接触させる。その後、移動制御部16によって移動制御ロボット63を形成する破断溝のパターン形状に沿って水平移動させることにより、内装部材の裏側表面に破断線が形成されるようになっている。
なお、一次破断線形成手段及び二次破断線形成手段の移動制御を行う移動制御ロボットの構成は、図2及び図3に説明した構成に限られるものではなく、種々の構成が可能である。別の構成例としては、アームロボットを用いた例が挙げられる。
(3)加工刃検知手段
また、図2及び図3に示すように、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、支持台11に、二次破断線形成手段33を構成する加工刃13の刃先の位置を検知するための第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69が備えられている。
この第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69は、支持台11の内部に配置され、あらかじめ設定された特定の検出位置において加工刃13の存在の有無が検知されるようになっている。例えば、第1加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69として金属探知機を用いることができ、金属製の加工刃が検出位置を通過したときに検知されるように構成されるが、加工刃13を検知できるものであれば、特に制限されるものではない。
エアバッグ破断溝はエアバッグの展開性やひいては運転者の安全性に影響を与えるために、残部の厚さの管理が重要になる。そのため、インビジブル性を考慮して、内装部材の外表面に配置された表皮層に対して非加熱のナイフ型カッター刃等の加熱刃13を用いて二次破断線を形成するように構成された本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、加工刃13の刃先の高さ位置を管理することによって、エアバッグ破断溝の残部の厚さが適切に管理されるようになっている。
図6(a)は、形成されるエアバッグ破断溝(二次破断線)の形成予定線Lに対して交差する方向に沿って切断した支持台11の断面図を示しており、図6(b)は、支持台11上に載置された内装部材40に対して二次破断線49bを形成している状態を示している。図6(a)〜(b)においては、支持台11の吸引孔や吸引装置に関連する部材については省略されている。
この図6(a)〜(b)に示すように、第1の加工刃検知手段67の検出位置である第1の検出位置S1と、第2の加工刃検知手段69の検出位置である第2の検出位置S2とは、二次破断線が形成される表皮層41の厚さ方向に高さが異なっており、第2の検出位置S2が基材層45により近い高さ位置に設定されている。第1の検出位置S1の支持台11の載置面11aからの高さh1は、エアバッグ破断溝49の残部の厚さの許容されうる最小の高さ位置に設定されているとともに、第2の検出位置S2の支持台11の載置面11aからの高さh2は、エアバッグ破断溝49の残部の厚さの許容されうる最大の高さ位置に設定されている。例えば、第1の検出位置S1の高さ位置は、支持台11の載置面11aから0.3〜0.5mmの範囲内にされ、第2の検出位置S2の高さ位置は、支持台11の載置面11aから0.5〜0.8mmの範囲内にされる。
このような高さ位置に設定された二つの加工刃検知手段のうち、第2の加工刃検知手段69で検知される一方、第1の加工刃検知手段67で検知されないようにして加工刃13の刃先の高さを維持することで、形成されるエアバッグ破断溝49の残部の厚さを所望の範囲に収めることができる。
本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69によって検出される信号が、上述した移動制御部16に送られるようになっており、第2の加工刃検知手段69で加工刃13が常に検知され、第1の加工刃検知手段67で加工刃13が検知されないように、加工刃13が固定された移動制御ロボット63のフィードバック制御が行われるようになっている。これによって、形成されるエアバッグ破断溝の残部の厚さが所望の範囲内になるように、加工刃13の高さ位置が調節される。
また、この第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2は、例えば、図7(a)に示すように、エアバッグ破断溝の形成予定線L上であって、平面的に同じ位置において高さを異ならせて設定することができる。このように第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2が平面的に同じ位置に設定されていれば、その一点を加工刃が通過することで、加工刃の刃先が適切な高さを維持しているか否かの判別ができる。
このように検出位置を設定する場合には、支持台11内における第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69の配置を考慮すると、エアバッグ破断溝の形成予定線Lを挟んで反対側に第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69を配置することが好ましい。
一方、第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2は、図7(b)に示すように、エアバッグ破断溝の形成予定線L上であって平面的に異なる位置に設定することもできる。このように設定する場合には、第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69の配置位置が互いに制約されにくくなる。
このように第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2を平面的に異なる位置に設定した場合であっても、加工刃の刃先の高さ位置が適切に維持されている場合には、移動制御ロボットの先端の高さ位置を変えないで加工刃を移動させる限り、第1の検出位置S1では第1の加工刃検知手段67によって加工刃が検知されることがない一方で、第2の検出位置S2では第2の加工刃検知手段69によって加工刃が検知されるようになる。
エアバッグ破断溝の形成予定線L上であって平面的に異なる位置に第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2を設定する場合には、第1及び第2の加工刃検知手段67、69は、図8(a)〜(b)に示すように、エアバッグ破断溝の形成予定線Lと重なる位置に配置することもできる。
また、第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69は、両方あるいは少なくとも一方を複数備えることもできる。例えば、上述のように、第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2をエアバッグ破断溝の形成予定線Lにおける平面的に同じ箇所に設定する場合には、図9(a)に示すように、途中で加工刃を上昇させずに二次破断線の切断が行われるスパン毎に第1の検出位置S1a〜S1c及び第2の検出位置S2a〜S2cを設けるようにして、複数の第1の加工刃検知手段67a〜67c及び第2の加工刃検知手段69a〜69cを配置することが好ましい。このように配置すれば、それぞれのスパン毎に加工刃の刃先の高さ位置が検知でき、すべてのエアバッグ破断溝の残部の厚さが適切に形成されているかが判定できる。
一方、上述のように、第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2をエアバッグ破断溝の形成予定線Lにおける平面的に異なる位置に設定する場合においても、図9(b)に示すように、途中で加工刃を上昇させずに二次破断線の切断が行われるスパン毎に第1の検出位置S1a〜S1c及び第2の検出位置S2a〜S2cを設定することが好ましい。このように配置すれば、第1の検出位置S1a〜S1c及び第2の検出位置S2a〜S2cを平面的に異なる位置に設定した場合であっても、それぞれのスパン毎に加工刃の刃先の高さ位置が検知でき、すべてのエアバッグ破断溝の残部の厚さが適切に形成されているかが判定できる。
また、途中で加工刃を上昇させずに二次破断線の切断が行われるスパンの長さが比較的長い場合には、図10に示すように、所定の間隔をおいて交互に第1の加工刃検知手段67a〜67c及び第2の加工刃検知手段69a〜69cを配置することが好ましい。このように配置した場合には、加工刃の移動に伴い、加工刃の刃先が適切な位置にあるかが判別され、形成されるエアバッグ破断溝の残部の厚さが適切に形成されているかが判定できる。
(4)刃先状態検知手段
また、図2及び図3に示す刃先状態検知手段29は、加工刃13の刃先の磨耗や損傷の状態を検知するための手段である。加工刃13の刃先の状態を測定し、磨耗等により損傷している状態が検知された場合には、装置の稼動を停止するとともに、加工刃を交換することもできる。したがって、形成するエアバッグ破断溝の残部の厚さを精度よく調節することができる。
具体的には、レーザ測定装置や赤外線測定装置等を用いて構成され、移動制御ロボット63の先端をあらかじめ規定した所定の高さに維持したまま、加工刃13を状態検知手段29の位置に配置し、エアバッグ破断溝の形成前と形成後との刃先の高さ位置の差異や、陰影の形状差を測定することにより、磨耗等による損傷度合いを検知することができる。
このような刃先状態検知手段29を備えることにより、加工刃13の刃面状態を考慮して、加工刃13の刃先と支持台11の載置面11aとの距離を一定状態に保持することができ、表皮の種類や厚さ等が変化した場合であっても、残部の厚さが全体的に均一であるエアバッグ破断溝を、精度良くかつ迅速に形成することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる車両用内装部材の製造方法について、第1の実施形態のエアバッグ破断溝形成装置を用いて内装部材にエアバッグ破断溝を形成する工程を含む内装部材の製造方法を例に採って説明する。
まず、エアバッグ破断溝を形成する対象となる車両用の内装部材を準備する。本実施形態で使用する内装部材は、図1に示すように、硬質の基材層45と、基材層41の外表面を覆う表皮層41と、基材層45及び表皮層41の間の発泡層43とからなる三層構造の内装部材40となっている。
このような、基材層45と発泡層43と表皮層41との三層からなる内装部材40の場合、例えば、射出成形によって形成された基材層45を保持した状態の金型の半体と、パウダースラッシュ成形によって形成された表皮層41を保持した状態の金型の半体とを、基材層45と表皮層41との間に空間が形成されるように重ねた後、発泡材料を空間内に充填して発泡層を形成することにより製造することができる。あるいは、射出成形によって形成された基材層45の表面側に空間が形成されるように、基材層45を保持した状態の金型の半体と、別の金型の半体とを重ねた後、形成されている空間内に樹脂材料を充填し、金型に接する部分については速やかに固化させて表皮層41を形成する一方、それ以外の中間部分については発泡させることによって発泡層43を形成することにより製造することができる。すなわち、表皮層41と発泡層43とについては、別の工程で異なる材料を用いて形成されたものでもよく、あるいは、同時工程で同一の材料から形成されたものであってもよい。
次いで、成形加工された内装部材40を、表皮層41を下方にして、すなわち、基材層45を上方にして支持台11の載置面11a上に載置する。図示しないものの、内装部材40を載置した後には、真空ポンプ等の吸引手段を作動させ、吸引孔を介して内装部材を吸引固定する。
次いで、図11(a)に示すように、移動制御ロボット63の先端に備えられた二つのシリンダアームのうち、加工刃13が固定された第2のシリンダアーム65bを縮める一方、エンドミル31aが固定された第1のシリンダアーム65aを伸ばし、エンドミル31aで一次破断線を形成可能な状態とする。そして、図11(b)に示すように、移動制御ロボット63の先端を下降させるとともに、移動制御部16にあらかじめ記憶されたエアバッグ破断溝のパターン形状に沿って移動制御ロボット63を移動させることによって表皮層41には達しない一次破断線49aを形成する。図11(b)の例では、基材層45と発泡層43との境界部分にいたる一次破断線49aが形成されている。エアバッグ破断溝が一本の線でつながっているのではなく、複数のスパン構成からなる場合には、移動制御ロボット63の上下動及び平面移動が繰り返し行われる。
次いで、図12(a)に示すように、移動制御ロボット63の先端に備えられた二つのシリンダアームのうち、エンドミル31aが固定された第1のシリンダアーム65aを縮める一方、加工刃13が固定された第2のシリンダアーム65bを伸ばし、加工刃13で二次破断線を形成可能な状態とする。そして、図12(b)に示すように、移動制御ロボット63の先端を下降させるとともに一次破断線49aの内部に加工刃13を進入させ、移動制御部16にあらかじめ記憶されたエアバッグ破断溝のパターン形状に沿って移動制御ロボット63を移動させる。その結果、所定の厚さの残部が形成されるようにして、表皮層41に達する二次破断線49bが形成される。一次破断線49aを形成した場合と同様に、エアバッグ破断溝が一本の線でつながっているのではなく複数のスパン構成からなる場合には、移動制御ロボット63の上下動及び平面移動が繰り返し行われる。
このとき、本実施形態においては、表皮層41に所定の厚さの残部を形成するため、加工刃13の先端が所定の高さ位置で維持されるように、第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69の検出信号を元に、加工刃13の先端位置のフィードバック制御が行われる。すなわち、加工刃13が、第1の加工刃検知手段67によって検出されない一方、第2の加工刃検知手段69によって検出されるようにして、移動制御ロボット63の先端の高さ位置を調節しながら、二次破断線49bの形成が行われる。エアバッグ破断溝の残部の厚さは、例えば、0.5mm程度となるように調節される。具体的には、第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69の両方で加工刃13が検知される場合には、移動制御ロボット63を制御して加工刃13を上昇させる。一方、第1の加工刃検知手段67及び第2の加工刃検知手段69の両方で加工刃13が検知されない場合には、移動制御ロボット63を制御して加工刃13を下降させる。
加工刃13の先端位置の測定は、複数箇所で測定することが好ましく、エアバッグ破断溝が複数のスパン構成となっている場合には、それぞれのスパンで測定することが好ましい。このように複数箇所でエンドミル及び加工刃の高さ位置を測定することにより、エアバッグ破断溝の残部の厚さが全体的に所定の範囲に収まっていることを確認することができる。
次いで、移動制御ロボット63の先端部を移動させ、図13に示すように、刃先状態検出手段29によって加工刃13の刃先14の状態を検査する。具体的には、加工刃13を、あらかじめ規定した所定の高さ位置h1に戻し、刃先14´の高さ位置(h3)と、本来あるべき刃先14の高さ位置(h2)との差異や、陰影の形状差を、レーザ測定装置や赤外線測定装置等を用いて測定することにより、磨耗等による損傷度合いを検知することができる。このように加工刃13の状態を検査することにより、次回のエアバッグ破断溝の形成時において、加工刃13の先端位置をより正確に制御することができる。また、エアバッグ破断溝の形成後に加工刃14の状態を検査することにより、刃先に損傷が検知された場合には、装置の動作を停止して、刃を交換することができる。
なお、加工刃の刃先の状態の検出は、一次破断線を形成する直前や、二次破断線を形成する直前に行うようにすることもできる。
本実施形態で説明した車両用内装部材の製造方法では、二つの加工刃検知手段を用いて加工刃の刃先の高さ位置を調節しながら二次破断線を形成しているが、一次破断線を形成するための一次破断線形成手段用の検知手段を用いて、同様の方法にて一次破断線を形成するようにしてもよい。このようにして場合には、線幅が比較的大きく、切り口が粗くなりやすい一次破断線が表皮層の近くにまで形成されることを防ぐことができ、インビジブル性が低下することを防ぐことができる。
本発明のエアバッグ破断溝形成装置を用いてエアバッグ破断溝を形成した車両用内装部材を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置の構成を説明するための斜視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置の構成を説明するための上方平面図である。 移動制御ロボットに固定された一次破断線形成手段及び二次破断線形成手段の構成を説明するための図である。 一次破断線形成手段及び二次破断線形成手段の動作を説明するための図である。 第1及び第2の加工刃検知手段について説明するための図である。 第1及び第2の加工刃検知手段の配置位置について説明するための図である。 第1及び第2の加工刃検知手段の配置位置の別の例を示す図である。 複数の第1及び第2の加工刃検知手段の配置例について説明するための図である。 複数の第1及び第2の加工刃検知手段の別の配置例について説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法のおける一次破断線を形成する工程を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法のおける二次破断線を形成する工程を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法のおける加工刃の刃先の状態を検査する工程を説明するための図である。
符号の説明
10:エアバッグ破断溝形成装置、11:支持台、11a:載置面、13:加工刃、14:刃先、16:移動制御部、17:吸引孔、18:吸引装置、25:フレーム、29:状態検知手段、31:一次破断線形成手段、31a:エンドミル、33:二次破断線形成手段、40:内装部材、41:表皮層、43:発泡層、45:基材層、47:エアバッグユニット、49:エアバッグ破断溝、49a:一次破断線、49b:二次破断線、63:移動制御ロボット、65a:第1のシリンダアーム、65b:第2のシリンダアーム、67・67a・67b・67c:第1の加工刃検知手段、69・69a・69b・69c:第2の加工刃検知手段、S1:第1の検出位置、S2:第2の検出位置

Claims (8)

  1. 硬質の基材層と、前記基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備えた車両用内装部材に、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置において、
    前記車両用内装部材が載置される支持台と、
    前記支持台上の前記車両用内装部材の裏面側から、前記基材層に対して一次破断線を形成するための一次破断線形成手段と、
    前記一次破断線が形成された前記車両用内装部材に対して、前記一次破断線内を介して加工刃を進入させて、前記表皮層に至る一方で前記表皮層を貫通しない二次破断線を形成するための二次破断線形成手段と、
    前記表皮層における前記二次破断線の形成箇所のうち、第1の検出位置で前記加工刃の存在の有無を確認するための第1の加工刃検知手段と、
    前記表皮層における前記二次破断線の形成箇所のうち、前記表皮層の厚さ方向の位置が前記第1の検出位置よりも前記基材層側に位置する第2の検出位置で前記加工刃の存在の有無を確認するための第2の加工刃検知手段と、
    前記第1の加工刃検知手段で前記加工刃が検知されない一方、前記第2の加工刃検知手段で前記加工刃が検知されるか否かを判定する刃先位置判定部と、
    を備えるとともに、
    前記第1の加工刃検知手段は、検出位置における前記支持台の載置面からの高さと、前記エアバッグ破断溝の残部の厚さの最小許容値と、が一致する検出位置で前記加工刃の検出を行い、
    前記第2の加工刃検知手段は、検出位置における前記支持台の載置面からの高さと、前記エアバッグ破断溝の残部の厚さの最大許容値と、が一致する検知位置で前記加工刃の検出を行うことを特徴とするエアバッグ破断溝形成装置。
  2. 前記刃先位置判定部の判定結果に基づいて前記加工刃の刃先の高さ位置を調節する刃先位置調節手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  3. 前記支持台の載置面に対して垂直方向から前記支持台を見た場合に、前記第1の加工刃検知手段及び前記第2の加工刃検知手段は、前記エアバッグ破断溝の形成予定ラインを挟んで反対側に備えられることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  4. 前記第1の検出位置及び前記第2の検出位置は、前記支持台の載置面の延在方向に位置が異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  5. 前記第1の加工刃検知手段及び前記第2の加工刃検知手段のうちの少なくとも一方を複数備え、前記二次破断線を形成する際の前記加工刃の移動方向に沿って、前記第1の加工刃検知手段及び前記第2の加工刃検知手段が交互に配置されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  6. 前記一次破断線形成手段が、加熱溶融刃、エンドミル及び回転刃のうちのいずれかを含むとともに、前記二次破断線形成手段の前記加工刃が、非加熱のナイフ型カッター刃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  7. 硬質の基材層と、前記基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備え、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝を備えた車両用内装部材の製造方法において、
    前記車両用内装部材の裏面側から、前記基材層に対して一次破断線を形成する一次破断線形成工程と、
    前記一次破断線内を介して加工刃を進入させ、前記表皮層に至る一方で前記表皮層を貫通しないように二次破断線を形成する二次破断線形成工程と、を含み、
    前記表皮層における前記二次破断線の形成箇所のうち前記表皮層の厚さ方向の位置が異なる複数の検出位置で前記加工刃の存在の有無を検出しつつ、前記異なる検出位置のうち前記基材層側の検出位置で前記加工刃が検知される一方、前記基材層側とは反対側の検出位置で前記加工刃が検知されないように前記加工刃の刃先の高さ位置を確認しながら前記二次破断線を形成するとともに、
    前記基材側とは反対側の検出位置を、支持台の載置面からの高さと、前記エアバッグ破断溝の残部の厚さの最小許容値と、が一致する検出位置とし、
    前記基材側の検出位置を、支持台の載置面からの高さと、前記エアバッグ破断溝の残部の厚さの最大許容値と、が一致する検出位置とすることを特徴とする車両用内装部材の製造方法。
  8. 前記基材層側の検出位置で前記加工刃が検知されないか、又は前記基材層とは反対側の検出位置で前記加工刃が検知されたときに、前記異なる検出位置のうち前記基材層側の検出位置で前記加工刃が検知される一方、前記基材層側とは反対側の検出位置で前記加工刃が検知されないように前記加工刃の刃先の高さ位置を調節することを特徴とする請求項7に記載の車両用内装部材の製造方法。

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