JP4768705B2 - エアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、エアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法に関する。特に、硬質の基材層及び表皮層を備えた車両用内装部材にエアバッグ破断溝を形成するエアバッグ破断溝形成装置、及びエアバッグ破断溝を形成する工程を含む車両用内装部材の製造方法に関する。
従来、車両には、衝突時に運転者等への衝撃を和らげるためのエアバッグが備えられており、インストルメントパネルやドアパネル等の車両用内装部材(以下、単に「内装部材」と称する。)には、エアバッグの展開力によって内装部材が破断してエアバッグが確実に開かれるように、薄肉にされたエアバッグ破断溝が設けられている。また、このようなエアバッグ破断溝を形成する際に、車内の装飾性が損なわれないように内装部材の裏面側にエアバッグ破断溝を形成し、表面から視認されにくいようにしたインビジブルタイプの内装部材が用いられている。
ここで、インビジブルタイプの内装部材におけるエアバッグ破断溝を内装部材の裏面側に形成するにあたり、エアバッグ破断溝の線幅が太いと、時間の経過に伴う表皮の収縮によって、外表面からのインビジブル性が低下するおそれがあることから、エアバッグ破断溝の幅をできる限り狭くするために、熱溶融刃や超音波カッターを用いずに、ナイフ型カッターや彫工刃等の加工刃を用いてエアバッグ破断溝を形成する方法がある。
また、エアバッグ展開時に内装部材が確実に展開するか否かは運転者の安全性に影響するため、エアバッグ破断溝の形成後の表皮の残部の厚さは高精度の管理が要求される。そのため、エアバッグ破断溝の形成後には残部の厚さの検査が行われているが、上述のように加工刃を用いて形成されたエアバッグ破断溝は幅が狭いために、表皮を湾曲させてエアバッグ破断溝の切り口を開いた状態で、残部の厚さの測定が行われている(例えば、特許文献1参照)。
WO2004/0045921号 (全文 全図)
ところで、内装部材には、硬質の基材層の外表面にしぼ加工等の立体装飾が施された樹脂シートからなる表皮層が備えられたものがあり、さらには、基材層と表皮層との間に発泡層が設けられたものも存在する。このような構成の内装部材を製造するにあたり、製造工程の都合上、複数の層の積層構造からなる内装部材を形成した後にエアバッグ破断溝が形成される場合がある。このように硬質の基材層を含む内装部材にエアバッグ破断溝を形成するにあたり、上述したような加工刃では切断が容易ではなく、また、刃先が損傷を受けやすいため、硬質の基材層を容易に切断できるような切断手段が必要になる。このような切断手段としては、加熱溶融刃や超音波カッター、レーザーカッター、エンドミル、回転鋸刃等が挙げられる。
しかしながら、長期間にわたって内装部材の外表面からのインビジブル性を維持するためには、表皮層に形成されるエアバッグ破断溝の幅はできる限り細くされる必要があることから、エンドミルや回転鋸刃を採用することは困難である。また、照射時間によって残部の厚さが左右されるレーザーカッターについても、残部の厚さの管理が容易でないことから、採用することは困難である。
一方、形成されるエアバッグ破断溝の線幅を考慮すれば、板状の刃を使用できる加熱溶融刃や超音波カッターを採用することが好ましいと考えられるが、硬質の基材層に刃面を進入させた状態で刃を移動させてエアバッグ破断溝を形成することは作業性が非効率になるとともに、刃先が損傷しやすいという問題がある。また、このような内装部材は、硬質の基材層を備えているために、内装部材を湾曲させてエアバッグ破断溝の切り口を開いて残部の厚さを測定することは容易ではないことから、エアバッグ破断溝の形成時において、加熱溶融刃や超音波カッターの刃先の位置を管理することが必要とされる。
そこで、発明者は鋭意検討し、硬質の基材層及び表皮層を備えた車両用内装部材にエアバッグ破断溝を形成するにあたり、二つの金属刃検知手段によって金属刃の刃先位置を確認しながら、金属刃を車両用内装部材に進入させてエアバッグ破断溝を形成することにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。すなわち、本発明は、硬質の基材層を備えた車両用内装部材であっても、形成されるエアバッグ破断溝の残部の厚さの管理を適切に行いながら、インビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を形成することができるエアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、硬質の基材層と、基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備えた車両用内装部材に、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置であって、車両用内装部材が載置される載置台と、刃先の少なくとも一部がエアバッグ破断溝の形成面に対して平坦にされた金属刃を車両用内装部材の裏面側から進入させてエアバッグ破断溝を形成するための破断溝形成手段と、金属刃を車両用内装部材に進入させた状態で、表皮層の厚さ方向に高さ位置が異なる検出位置でそれぞれ金属刃の存在の有無を確認するための第1及び第2の金属刃検知手段と、第1の金属刃検知手段で金属刃が検知されない一方、第2の金属刃検知手段で金属刃が検知されるか否かを判定する刃先位置判定部と、を備えることを特徴とするエアバッグ破断溝形成装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、第1の金属刃検知手段は、エアバッグ破断溝の残部の厚さの最小許容値に対応する検出位置で金属刃の検出を行うことが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、第2の金属刃検知手段は、エアバッグ破断溝の残部の厚さの最大許容値に対応する検出位置で金属刃の検出を行うことが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、形成されるエアバッグ破断溝は破線状であり、破断溝形成手段は、金属刃を車両用内装部材の厚さ方向に進入させてエアバッグ破断溝を形成するための厚さ方向移動制御手段と、金属刃が車両用内装部材から離れた状態で金属刃をエアバッグ破断溝の形成面の平面方向に沿って移動させる平面方向移動制御手段と、を含むことが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、金属刃の刃先は形成されるエアバッグ破断溝の平面パターンと同じ平面形状を有し、破断溝形成手段は、金属刃を車両用内装部材の厚さ方向に進入させてエアバッグ破断溝を形成するための厚さ方向移動制御手段を含むことが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、刃先位置判定部の判定結果に基づいて金属刃の進入量を調節する刃先位置調節部を備えることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、第1の金属刃検知手段及び第2の金属刃検知手段は、車両用内装部材に形成されるエアバッグ破断溝の形成予定ライン又はその延長線と厚さ方向に重なる位置に配置されることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、硬質の基材層と、基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備え、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝が形成された車両用内装部材の製造方法であって、刃先の少なくとも一部がエアバッグ破断溝の形成面に対して平坦にされた金属刃を車両用内装部材の裏面側から進入させるとともに、表皮層の厚さ方向の位置が異なる第1及び第2の検出位置のうち、第1の検出位置で金属刃が検知されない一方、第2の検出位置で金属刃が検知されるか否かを確認しながらエアバッグ破断溝を形成することを特徴とする車両用内装部材の製造方法である。
また、本発明の車両用内装部材の製造方法を実施するにあたり、第2の検出位置で金属刃が検知されないか、又は第1の検出位置で金属刃が検知されたときに、第2の検出位置で金属刃が検知される一方、第1の検出位置で金属刃が検知されないように金属刃の刃先の高さ位置を調節することが好ましい。
本発明のエアバッグ破断溝形成装置によれば、エアバッグ破断溝の形成面に対して平坦な刃先を持つ金属刃を進入させることによってエアバッグ破断溝を形成するように構成したため、線幅が細く長期に渡ってインビジブル性を維持することができるエアバッグ破断溝を形成することができる。また、金属刃を硬質の基材層に進入させた後に移動させる必要がないため、作業効率の低下を抑えるとともに、刃先の損傷を低減することができる。
また、金属刃の存在の有無を検知する第1及び第2の金属刃検知手段と金属刃の刃先位置判定部とを備えているため、エアバッグ破断溝を形成する際の金属刃の刃先の位置が適切に管理され、線幅の細いエアバッグ破断溝であっても、形成されるエアバッグ破断溝の残部の厚さを正確に管理することができる。したがって、硬質の基材層を備えた車両用内装部材であっても、エアバッグの展開性を阻害することがなく、インビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を形成することができるエアバッグ破断溝形成装置が提供される。
また、本発明の車両用内装部材の製造方法によれば、硬質の基材層を含む車両用内装部材に対して、刃先の位置を確認しながら金属刃を進入させてエアバッグ破断溝を形成することにより、残部の厚さが所望の厚さに管理され、長期に渡ってインビジブル性を維持することができるエアバッグ破断溝を形成することができる。したがって、硬質の基材層を備えながらも、エアバッグの展開性を阻害することがなくインビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を備えた車両用内装部材を効率的に製造することができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明のエアバッグ破断溝形成装置及び車両内装部材の製造方法に関する実施の形態を具体的に説明する。ただし、この実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同一の符号を付したものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている場合がある。
[第1の実施の形態]
1.車両用内装部材
まず、図1を参照して、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置によってエアバッグ破断溝を形成する対象となる、エアバッグ破断溝49が形成された車両用内装部材40の構成について説明する。図1は、内装部材40のうち、エアバッグ装置47が収容された位置の断面図を示している。
本実施形態においてエアバッグ破断溝を形成する対象となる車両用内装部材40は、硬質の基材層45と、基材層45の外表面を被覆する表皮層41と、基材層45と表皮層41との間に形成された発泡層43とを備えた内装部材40であって、エアバッグ装置47が収容されるインストルメントルパネルやドアパネルとして構成されるものである。
この内装部材40は樹脂材料を用いた成形品であって、硬質の基材層45は強度が高くされ、内装部材40の立体形状を保持するとともに、エアバッグ装置47が配置されるエアバッグ装置取付け部が設けられている。また、発泡層43は表皮層41と基材層45との間に形成されており、比較的柔らかく、エアバッグの展開性を阻害することがない一方で、優れた手触り感や立体装飾性を得ることができる。また、内装部材40に備えられる表皮層41は、表面にシボ模様等の装飾加工が施されており、インストルメントルパネルやドアパネル等の外観の質感が高められている。
本発明においてエアバッグ破断溝49を形成する対象となる内装部材40において、硬質の基材層45は内装部材40の立体形状を保つための役割を担い、強度が高められている。そのため、基材層45の強度は表皮層41及び発泡層43に対して大きくなっている。したがって、エアバッグ破断溝49を形成するにあたり、基材層45については表皮層41や発泡層43と比較して切断しにくいものとなっている。
なお、本実施形態では、上述したような三層構造の内装部材を例に採って説明するが、発泡層が省略され、基材層と表皮層とからなる内装部材であってもよいし、逆に、基材層と表皮層との間に、発泡層を含めてさらに他の層が存在していても構わない。
また、図1に示すように、エアバッグ破断溝49は内装部材40の裏面に設けられている。すなわち、エアバッグ破断溝49が表皮層41の表面側に位置しないことにより、内装部材40におけるインビジブル性が確保されている。このエアバッグ破断溝49は、図2(a)に示すように直線状であってもよいし、図2(b)に示すように点線あるいは破線状に形成されていてもよいが、第1の実施の形態のエアバッグ破断溝形成装置は、破線状のエアバッグ破断溝を形成するための装置構成となっている。
また、硬質の基材層45を備えた内装部材40では、基材層に45に対してはエアバッグ展開時に破断される部位の全体に渡って破断溝を形成する必要がある一方、比較的やわらかい表皮層41については、その一部に破断される際のきっかけとなる部位が形成されているだけでも、そこを基点として破断させることができる。したがって、形成されるエアバッグ破断溝49は、その一部において表皮層41に到達するようにされていればよいが、図2に示すような平面パターンのエアバッグ破断溝49の場合、それぞれ直線状をなすスパン毎に少なくとも一箇所、表皮層41まで至るエアバッグ破断溝49を形成することが好ましい。
また、形成されたエアバッグ破断溝49のうち、表皮層41にまで至る部分の残部の厚さTは、エアバッグドアの開閉性やインビジブル性のバランス、あるいは機械的強度等を考慮して定めることが好ましいが、例えば、0.3〜0.8mmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、エアバッグ破断溝49の残部の厚さTが0.3mm未満の値になると、インビジブル性が低下したり表皮層41の機械的強度が著しく低下したりする場合があるためである。一方、エアバッグ破断溝49の残部の厚さTが0.8mmよりも大きくなると、エアバッグドアの開閉性が著しく低下する場合があるためである。
したがって、エアバッグ破断溝49の残部の厚さTを0.4〜0.7mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.45〜0.6mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.エアバッグ破断溝形成装置
次に、本発明にかかる第1の実施の形態としての車両用の内装部材にエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置について詳細に説明する。
図3は、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10の構成例を示す斜視図であり、図4は、図3のエアバッグ破断溝形成装置10を上方から見た平面図である。図4には、載置される内装部材40が破線で表されている。
このエアバッグ破断溝形成装置10は、内装部材が載置される支持台11と、支持台11上に載置された内装部材に対してエアバッグ破断溝を形成するための破断溝形成手段33と、破断溝形成手段33を構成する金属刃13の位置を検出するための第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69と、エアバッグ破断溝形成装置10の動作制御を行う制御部16等を主要な要素として構成されている。
(1)支持台
本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10は、内装部材にエアバッグ破断溝を形成する際に、内装部材が載置され、固定される支持台11を備えている。上述した内装部材は基材層を備えており、形状が立体的に維持されているために、支持台11の載置面11aは、載置される内装部材の面の形状に併せて三次元に構成されている。
また、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10に備えられた支持台11は、後述する第1及び第2の金属刃検知手段67、69による金属刃13の検知の障害とならないように、非金属の樹脂材料を用いて構成されている。
また、支持台11の載置面11aには複数の吸引孔17が設けられるとともに、載置面11a上に載置される内装部材を、当該吸引孔17を介して吸引固定するための吸引装置18が備えられている。吸引装置18としては、例えば真空ポンプを使用することができる。内装部材を作業者が押え付けるようにしてもよいが、このような吸引固定手段を備えることにより、複雑な形状の内装部材や大型の内装部材であっても支持台11上に容易に固定させることができる。したがって、エアバッグ破断溝を形成する際の内装部材の位置ずれやエアバッグ破断溝の残部の厚さのばらつきを防いで、エアバッグ破断溝を精度良く形成することができる。さらに、機械的な固定手段と異なり、吸引装置18の作動のオンオフによって内装部材の固定の有無を容易に切換えることができ、迅速に作業を行うことができるようになっている。
(2)破断溝形成手段
破断溝形成手段33は、硬質の基材層と表皮層と発泡層とから構成される車両用の内装部材に対して、基材層側から金属刃13を進入させて、表皮層に至るエアバッグ破断溝を形成するために備えられている。上述のとおり、内装部材には、表皮層や発泡層と異なり強度が高い硬質の基材層が備えられているため、破断溝形成手段33には、このような硬質の基材層を容易に切断できる手段であることが要求される。また、形成されるエアバッグ破断溝の線幅を細くして、長期に渡って外表面側からのインビジブル性を維持できる手段であることが要求される。
このような破断溝形成手段33としては、例えば、加熱溶融刃や超音波カッター等を好適に使用することができる。本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、破断溝形成手段33は、金属刃13と金属刃13に対して超音波振動を与える超音波振動子(図示せず)とを備えた超音波カッター33aが用いられている。この超音波カッター33aは、移動制御ロボット63の破断溝形成手段固定部63aに固定されている。
破断溝形成手段33が固定された移動制御ロボット63の破断溝形成手段固定部63aの付近を拡大して示した斜視図を図5に示す。破断溝形成手段固定部63aには、伸縮自在に制御可能なシリンダアーム65が取付けられるとともに、シリンダアーム65に超音波カッター33aが固定されている。
本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10においては、超音波カッター33aに用いられる金属刃13は板状に形成されるとともに、刃先が内装部材のエアバッグ破断溝の形成面に対して平坦にされている。そのため、この金属刃13に対して超音波振動を与えながら内装部材に進入させることによって、金属刃13を進入させた部分にエアバッグ破断溝が容易に形成される。
このような板状の金属刃13を用いて形成されるエアバッグ破断溝は、基本的には比較的線幅の細い切断線をなすようになっている。したがって、内装部材の外表面に配置された表皮層の裏面に至るように形成されていても、外部からエアバッグ破断溝の存在箇所が認識されることがなく、長期に渡ってインビジブル性を確保することができるようになっている。
図3及び図4に示す移動制御ロボット63は、X軸、Y軸、Z軸それぞれの方向に沿ってレール64X、64Y、64Zが配設されており、それぞれのレール上を移動できるように基台62X〜62Zが載置されている。それぞれの基台62X〜62Zは、移動制御部16からの制御信号によってレール64X〜64Z上を移動するようになっている。このうちX軸及びY軸方向に沿ったレール64X、64Yと、基台62X、62Yとによって平面方向移動制御手段が構成され、Z軸方向に沿ったレール64Zと基台62Zとによって厚さ方向移動制御手段が構成されている。このうち、Z軸方向に配設されたレール64Z上を移動する基台62Zに破断溝形成手段固定部63aが取り付けられており、破断溝形成手段固定部63aは、Z軸方向の回転軸を中心に回転可能になっている。
この移動制御ロボット63の移動制御、破断溝形成手段固定部63aの回転制御及び二つのシリンダアーム65の伸縮制御は、移動制御部16(図3を参照)によって行われる。この移動制御部16には、あらかじめ形成するエアバッグ破断溝のパターン形状が記憶されており、移動制御ロボット63の破断溝形成手段固定部63aをXY方向(平面方向)に移動させる信号が出力されるようになっている。また、エアバッグ破断溝を形成する際には、エアバッグ破断溝の形成方向に沿って金属刃13の刃先の方向を変えるために、破断溝形成手段固定部63aを回転させる信号が出力されるとともに、シリンダアーム65を伸縮させてZ軸方向(厚さ方向)に移動させるようになっている。その結果、超音波カッター33aの金属刃13は当該パターン形状に沿って位置を移動しながら、破線状のエアバッグ破断溝を形成するようになっている。また、形成されるエアバッグ破断溝の深さについては、移動制御ロボット63の破断溝形成手段固定部63aのZ軸方向の位置を制御することによって調節できるようになっている。
なお、破断溝形成手段の移動制御を行う移動制御ロボットの構成は、図3及び図4に説明した構成に限られるものではなく、種々の構成が可能である。別の構成例としては、アームロボットを用いた例が挙げられる。
(3)金属刃検知手段
また、図3及び図4に示すように、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、支持台11に、破断溝形成手段33を構成する金属刃13の刃先の位置を検知するための第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69が備えられている。
この第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69は、支持台11の内部に配置され、あらかじめ設定された特定の検出位置において金属刃13の存在の有無が検知されるようになっている。例えば、第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69として金属探知機を用いることができ、金属刃13が検出位置に到達したときに検知されるように構成されるが、金属刃13を検知できるものであれば、特に制限されるものではない。
エアバッグ破断溝はエアバッグの展開性やひいては運転者の安全性に影響を与えるために、残部の厚さの管理が重要である。そのため、インビジブル性を考慮して、内装部材の外表面に配置された表皮層に対して金属刃13を進入させてエアバッグ破断溝を形成するように構成された本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、金属刃13の刃先の高さ位置を管理することによって、エアバッグ破断溝の残部の厚さが適切に管理されるようになっている。
図6(a)は、形成されるエアバッグ破断溝の形成予定線に沿って切断した支持台11の断面図を示しており、図6(b)は、支持台11上に載置された内装部材40に対してエアバッグ破断溝49を形成している状態を示している。図6(a)〜(b)においては、支持台11の吸引孔や吸引装置に関連する部材については省略されている。
この図6(a)〜(b)に示すように、第1の金属刃検知手段67の検出位置である第1の検出位置S1と、第2の金属刃検知手段69の検出位置である第2の検出位置S2とは、エアバッグ破断溝49が形成される表皮層41の厚さ方向に高さが異なっており、第2の検出位置S2が基材層45により近い高さ位置に設定されている。第1の検出位置S1の支持台11の載置面11aからの高さh1は、エアバッグ破断溝49の残部の厚さの許容されうる最小の高さ位置に設定されているとともに、第2の検出位置S2の支持台11の載置面11aからの高さh2は、エアバッグ破断溝49の残部の厚さの許容されうる最大の高さ位置に設定されている。例えば、第1の検出位置S1の高さ位置は、支持台11の載置面11aから0.3〜0.5mmの範囲内にされ、第2の検出位置S2の高さ位置は、支持台11の載置面11aから0.5〜0.8mmの範囲内にされる。
本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10では、第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69によって検出される信号が、上述した移動制御部16に送られるようになっており、第2の金属刃検知手段69で金属刃13が検知される一方、第1の金属刃検知手段67で金属刃13が検知されないように、金属刃13が固定された移動制御ロボット63のZ軸方向への移動量がフィードバック制御されるようになっている。これによって、形成されるエアバッグ破断溝49の残部の厚さが所望の範囲内になるように、金属刃13の高さ位置が調節される。すなわち、移動制御部16は、刃先位置判定部及び刃先位置調節部を兼ね備えている。
第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69の配置位置については特に制限されるものではない。例えば、図7(a)に示すように、支持台11を上方から見た場合においてエアバッグ破断溝の形成予定線L又はその延長線と重なる位置であって、それぞれの検出位置の直下に配置することができる。また、図7(b)に示すように、支持台11を上方から見た場合においてエアバッグ破断溝の形成予定線L又はその延長線と重なる位置であって、それぞれの検出位置の直下からずらして配置することもできる。
さらには、図8(a)又は(b)に示すように、エアバッグ破断溝の形成予定線L又はその延長線のいずれか一方又は両側に第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69を配置するようにしてもよい。
また、図7〜図8の例では、第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2は、エアバッグ破断溝の形成予定線L上であって平面的に異なる位置に設定されているが、金属刃13の先端は平坦にされているため、金属刃の刃先の高さ位置が適切に維持されている場合には、第1の検出位置S1で第1の金属刃検知手段67によって金属刃が検知されることがない一方、第2の検出位置S2で第2の金属刃検知手段69によって金属刃が検知されるようになる。
なお、本発明においては、図9(a)〜(b)に示すように、第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2がエアバッグ破断溝の形成予定線L上であって平面的に重なる位置に設定されていても構わない。
また、第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69は、両方あるいは少なくとも一方を複数備えることもできる。すなわち、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10は、内装部材に対して位置を変えながら超音波カッター33aの金属刃13を複数回進入させて、破線状のエアバッグ破断溝を形成するようになっているが、複数箇所で金属刃13の刃先の高さ位置を判定できるように構成することができる。例えば、上述したように、一部のみにおいて表皮層に至らせるようにエアバッグ破断溝を形成する場合には、図10に示すように、当該表皮層に至らせる部位にそれぞれ第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69を配置することが好ましい。このように配置すれば、表皮層に至るそれぞれの位置で金属刃の刃先の高さ位置が検知でき、各位置のエアバッグ破断溝の残部の厚さが適切に形成されているかが判定できる。
(4)刃先状態検知手段
また、図3及び図4に示す刃先状態検知手段29は、金属刃13の刃先の磨耗や損傷の状態を検知するための手段である。金属刃13の刃先の状態を測定し、磨耗等により損傷している状態が検知された場合には、装置の稼動を停止するとともに、金属刃を交換することもできる。したがって、形成するエアバッグ破断溝の残部の厚さを精度よく調節することができる。
具体的には、レーザ測定装置や赤外線測定装置等を用いて構成され、移動制御ロボット63の先端をあらかじめ規定した所定の高さに維持したまま、金属刃13を状態検知手段29の位置に配置し、エアバッグ破断溝の形成前と形成後との刃先の高さ位置の差異や、陰影の形状差を測定することにより、磨耗等による損傷度合いを検知することができる。
このような刃先状態検知手段29を備えることにより、金属刃13の刃面状態を考慮して、金属刃13の刃先と支持台11の載置面11aとの距離を一定状態に保持することができ、表皮の種類や厚さ等が変化した場合であっても、残部の厚さが全体的に均一であるエアバッグ破断溝を、精度良くかつ迅速に形成することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる車両用内装部材の製造方法について、第1の実施形態のエアバッグ破断溝形成装置を用いて内装部材にエアバッグ破断溝を形成する工程を含む内装部材の製造方法を例に採って説明する。
まず、エアバッグ破断溝を形成する対象となる車両用の内装部材を準備する。本実施形態で使用する内装部材は、図1に示すように、硬質の基材層45と、基材層41の外表面を覆う表皮層41と、基材層45及び表皮層41の間の発泡層43とからなる三層構造の内装部材40となっている。
このような、基材層45と発泡層43と表皮層41との三層からなる内装部材40の場合、例えば、射出成形によって形成された基材層45を保持した状態の金型の半体と、パウダースラッシュ成形によって形成された表皮層41を保持した状態の金型の半体とを、基材層45と表皮層41との間に空間が形成されるように重ねた後、発泡材料を空間内に充填して発泡層を形成することにより製造することができる。あるいは、射出成形によって形成された基材層45の表面側に空間が形成されるように、基材層45を保持した状態の金型の半体と、別の金型の半体とを重ねた後、形成されている空間内に樹脂材料を充填し、金型に接する部分については速やかに固化させて表皮層41を形成する一方、それ以外の中間部分については発泡させることによって発泡層43を形成することにより製造することができる。すなわち、表皮層41と発泡層43とについては、別の工程で異なる材料を用いて形成されたものでもよく、あるいは、同時工程で同一の材料から形成されたものであってもよい。
次いで、成形加工された内装部材40を、表皮層41を下方にして、すなわち、基材層45を上方にして支持台11の載置面11a上に載置する。図示しないものの、内装部材40を載置した後には、真空ポンプ等の吸引手段を作動させ、吸引孔を介して内装部材を吸引固定する。
次いで、図11(a)に示すように、移動制御ロボット63のうち、平面方向移動制御手段によって超音波カッター33aの金属刃13を進入させる位置に破断溝形成手段固定部63aを移動させる。そして、図11(b)に示すように、移動制御ロボット63のうち、厚さ方向移動制御手段によって金属刃13を下降させて内装部材40に金属刃13を進入させることにより、所定の厚さの残部が形成されるようにして、エアバッグ破断溝の一部となる破断溝49aを形成する。
このとき、本実施形態においては、表皮層41に所定の厚さの残部を形成するため、金属刃13の先端が所定の高さ位置で維持されるように、第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69の検出信号を元に、金属刃13の進入量がフィードバック制御される。すなわち、金属刃13が、第1の金属刃検知手段67によって検出されない一方、第2の金属刃検知手段69によって検出されるようにして、金属刃13の進入量を調節しながら、エアバッグ破断溝49が形成される。したがって、金属刃13の長さのばらつきや刃先の磨耗等によって、破断溝形成手段固定部63aから金属刃13の刃先までの距離が変わった場合であっても、残部の厚さを適切に管理することができるようになる。
エアバッグ破断溝の残部の厚さは、例えば、0.5mm程度となるように調節される。具体的には、第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69の両方で金属刃13が検知された場合には、移動制御ロボット63による金属刃13の進入量が少なくなるように補正を行う。一方、第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69の両方で金属刃13が検知されない場合には、移動制御ロボット63による金属刃13の進入量が大きくなるように補正を行う。
次いで、図12(a)に示すように、厚さ方向移動制御手段によって金属刃13を上昇させて内装部材40から離した後、図12(b)に示すように、平面方向移動制御手段によって破断溝形成手段固定部63aを次の破断溝の形成位置に移動させる。その後、図11(b)を参照して説明したのと同様にして破断溝を形成する。本実施形態では、破線状のエアバッグ破断溝を形成するように設定されていることから、移動制御ロボット63の上下動及び平面移動を繰り返し行うことによって、エアバッグ破断溝が形成される。
ただし、金属刃13の先端位置の測定は、金属刃13を進入させるすべての工程で実施する必要はなく、エアバッグ破断溝が複数のスパン構成となっている場合には、それぞれのスパン毎に少なくとも一回測定することが好ましい。
このようにしてエアバッグ破断溝の全体が形成された後には、移動制御ロボット63の破断溝形成手段固定部63aを移動させ、図13に示すように、刃先状態検出手段29によって金属刃13の刃先14の状態を検査する。例えば、金属刃13を、あらかじめ規定した所定の高さ位置h1に戻し、レーザ測定装置や赤外線測定装置等を用いて、金属刃13の刃先14の陰影と本来あるべき刃先14´の陰影とを比較し、磨耗等による損傷度合いを確認する。このように金属刃13の状態を検査することにより、次回のエアバッグ破断溝の形成時において、金属刃13の先端位置をより正確に制御することができる。また、エアバッグ破断溝の形成後に金属刃13の状態を検査することにより、刃先に損傷が検知された場合には、装置の動作を停止して、刃を交換することができる。
なお、金属刃の刃先の状態の検出は、エアバッグ破断溝を形成する直前に行うようにすることもできる。
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態は、基本的な構成は第1の実施の形態で説明したエアバッグ破断溝形成装置と同様であるが、第1の実施の形態で説明したエアバッグ破断溝形成装置が、金属刃の平面移動及び厚さ方向移動を繰り返すことによりエアバッグ破断溝を形成するように構成されているのに対して、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置では、金属刃がエアバッグ破断溝の平面パターンと同様の平面形状の刃面を有し、金属刃を一回進入させるだけでエアバッグ破断溝が形成されるように構成されたものである。
以下、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明する。
図14は、本実施形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置110の構成例を示す斜視図であり、図15は、図2(a)に示すエアバッグ破断溝を形成するために備えられる金属刃113の例を示している。超音波カッター133aの金属刃113以外は、基本的に図3及び図4に示すエアバッグ破断溝形成装置10と同様であり、同一の構成となっている部位については同じ符号が付されている。
上述したとおり、このエアバッグ破断溝形成装置110で用いられる金属刃113は、形成するエアバッグ破断溝の平面パターンと同じ平面形状の刃面を有している。そのため、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置110では、平面方向移動制御手段によって金属刃113の位置合わせをした後、金属刃113に対して超音波振動を与えながら厚さ方向移動制御手段によって内装部材40に対して金属刃113を進入させることによって、一回の動作でエアバッグ破断溝が形成されるようになっている。
そして、エアバッグ破断溝の形成予定ラインと重なるように第1の検出位置S1及び第2の検出位置S2が設定された第1の金属刃検知手段67及び第2の金属刃検知手段69が少なくとも一組以上備えられており、金属刃113が内装部材40に進入した状態での刃先の位置が所望の範囲にあるか否かが検知されるようになっている。したがって、形成されるエアバッグ破断溝の残部の厚さが所望の範囲内となっているかが適切に管理されるようになっている。
本発明のエアバッグ破断溝形成装置を用いてエアバッグ破断溝を形成した車両用内装部材を示す断面図である。 形成されるエアバッグ破断溝の平面パターンの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置の構成を説明するための斜視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置の構成を説明するための上方平面図である。 移動制御ロボットに固定された破断溝形成手段の構成を説明するための図である。 第1及び第2の金属刃検知手段について説明するための図である。 第1及び第2の金属刃検知手段の配置位置について説明するための図である。 第1及び第2の金属刃検知手段の配置位置の別の例を示す図である。 第1及び第2の金属刃検知手段の配置位置のさらに別の例を示す図である。 複数の第1及び第2の金属刃検知手段の配置例について説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法のおけるエアバッグ破断溝を形成する工程を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法のおけるエアバッグ破断溝を形成する工程を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法のおける金属刃の刃先の状態を検査する工程を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置の構成を説明するための斜視図である。 本発明の第3の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置に備えられた金属刃の構成を説明するための図である。
符号の説明
10:エアバッグ破断溝形成装置、11:支持台、11a:載置面、13:金属刃、14:刃先、16:移動制御部、17:吸引孔、18:吸引装置、29:状態検知手段、33:破断溝形成手段、33a:超音波カッター、40:内装部材、41:表皮層、43:発泡層、45:基材層、47:エアバッグユニット、49:エアバッグ破断溝、62X・62Y・62Z:基台、64X・64Y・64Z:レール、63:移動制御ロボット、65:シリンダアーム、67:第1の金属刃検知手段、69:第2の金属刃検知手段、S1:第1の検出位置、S2:第2の検出位置、110:エアバッグ破断溝形成装置、113:金属刃

Claims (9)

  1. 硬質の基材層と、前記基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備えた車両用内装部材に、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置において、
    前記車両用内装部材が載置される載置台と、
    刃先の少なくとも一部が前記エアバッグ破断溝の形成面に対して平坦にされた金属刃を前記車両用内装部材の裏面側から進入させて前記エアバッグ破断溝を形成する破断溝形成手段と、
    前記金属刃を前記車両用内装部材に進入させた状態で、前記表皮層の厚さ方向に高さ位置が異なる検出位置でそれぞれ前記金属刃の存在の有無を確認するための第1及び第2の金属刃検知手段と、
    前記第1の金属刃検知手段で前記金属刃が検知されない一方、前記第2の金属刃検知手段で前記金属刃が検知されるか否かを判定する刃先位置判定部と、
    を備えることを特徴とするエアバッグ破断溝形成装置。
  2. 前記第1の金属刃検知手段は、前記エアバッグ破断溝の残部の厚さの最小許容値に対応する検出位置で前記金属刃の検出を行うことを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  3. 前記第2の金属刃検知手段は、前記エアバッグ破断溝の残部の厚さの最大許容値に対応する検出位置で前記金属刃の検出を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  4. 形成される前記エアバッグ破断溝は破線状であり、前記破断溝形成手段は、前記金属刃を前記車両用内装部材の厚さ方向に進入させて前記エアバッグ破断溝を形成するための厚さ方向移動制御手段と、前記金属刃が前記車両用内装部材から離れた状態で前記金属刃を前記エアバッグ破断溝の形成面の平面方向に沿って移動させる平面方向移動制御手段と、を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  5. 前記金属刃の刃先は形成される前記エアバッグ破断溝の平面パターンと同じ平面形状を有し、前記破断溝形成手段は、前記金属刃を前記車両用内装部材の厚さ方向に進入させて前記エアバッグ破断溝を形成するための厚さ方向移動制御手段を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  6. 前記刃先位置判定部の判定結果に基づいて前記金属刃の進入量を調節する刃先位置調節部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  7. 前記第1の金属刃検知手段及び前記第2の金属刃検知手段は、前記車両用内装部材に形成される前記エアバッグ破断溝の形成予定ライン又はその延長線と前記厚さ方向に重なる位置に配置されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  8. 硬質の基材層と、前記基材層の外表面を被覆する表皮層と、を備え、エアバッグの展開時に破断されるエアバッグ破断溝が形成された車両用内装部材の製造方法において、
    刃先の少なくとも一部が前記エアバッグ破断溝の形成面に対して平坦にされた金属刃を前記車両用内装部材の裏面側から進入させるとともに、前記表皮層の厚さ方向の位置が異なる第1及び第2の検出位置のうち、前記第1の検出位置で前記金属刃が検知されない一方、前記第2の検出位置で前記金属刃が検知されるか否かを確認しながら前記エアバッグ破断溝を形成することを特徴とする車両用内装部材の製造方法。
  9. 前記第2の検出位置で前記金属刃が検知されないか、又は前記第1の検出位置で前記金属刃が検知されたときに、前記第2の検出位置で前記金属刃が検知される一方、前記第1の検出位置で前記金属刃が検知されないように前記金属刃の刃先の高さ位置を調節することを特徴とする請求項8に記載の車両用内装部材の製造方法。
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