JP5546594B2 - 車両用内装部材切断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車などの車両用の内装部材を切断する車両用内装部材切断装置に関する。
自動車などの車両におけるインストルメントルパネルやドアパネル等の車両用内装部材は、一般的に、硬質の基材層と、基材層の外表面を被覆する表皮層と、基材層と表皮層との間に配置されるクッション層と、を有する。また、このような内装部材には、厚さ方向に貫通する貫通孔や、基材層のみが存在する基材層領域が設けられることがある。内装部材を製造する場合、貫通孔や基材層領域を含めて全面的に、基材層とクッション層と表皮層とが積層された状態の全面積層品をまず作成し、全面積層品に対して、全層を切断する第1切断動作と、表皮層などを切断するが基材層を実質的に切断しない第2切断動作と、を実行して、貫通孔や基材層領域が形成された内装部材を得ることができる。
車両用内装部材には、多種多様な構成があり、構成ごとに専用の切断装置を用意すると、車両用内装部材の製造コスト(切断コスト)が高くなる。そのため、多種多様な構成の車両用内装部材を切断でき、汎用性の高い切断装置が望まれている。
汎用性の高い切断装置として、例えば、三次元方向、即ち、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向へ延びる案内部材を備え、案内部材により加工刃を移動させて、車両用内装部材を切断する切断装置が考えられる(例えば、特許文献1)。
特開2009−142916号公報
しかし、前述の切断装置では、加工刃を三次元方向へ移動できるが、移動できる領域が限られていた。また、効率のよい切断を行うことを目的とする前述の切断装置では、一次破断線形成手段と、二次破断線形成手段との2つの切断をする手段を有している。このように2つの切断をする手段を用いて、効率よく切断することができる装置が要求されている。
本発明は、多種多様な構成の車両用内装部材を効率よく切断でき、汎用性が高いにも拘わらず、大規模ではなく、加工精度が高い車両用内装部材切断装置を提供することを目的とする。
本発明は、鋸状刃先とナイフ状刃先とを有する切断刃と、前記鋸状刃先を利用する場合に前記切断刃を往復運動させる往復運動機構部と、前記鋸状刃先を利用する場合に前記切断刃に超音波振動を付与する超音波振動付与部と、エンドミルと、前記エンドミルを利用する場合に前記エンドミルを回転させる回転運動機構部と、備え、前記切断刃又は前記エンドミルのいずれか一方により車両用内装部材を切断する車両用内装部材切断装置に関する。
また、先端部と、前記先端部を三次元的に移動可能に支持し、且つ、前記先端部の向きを可変に前記先端部を支持する基部側の部分とを有するアームロボットと、前記アームロボットの先端部に固定された板状の先端部被固定板部と、前記先端部被固定板部に対して直交し前記先端部被固定板部に接続された板状の切断固定板部とを有する固定板状部とを備え、前記切断刃は、前記切断固定板部の一方の面の側において前記切断固定板部に支持され、前記エンドミルは、前記切断固定板部の他方の面の側において前記切断固定板部に支持されていることが好ましい。
また、前記アームロボットの先端部は、前記アームロボットの基部側の部分に対して回転可能に前記アームロボットの基部側の部分に支持され、前記切断刃の軸心と前記エンドミルの軸心とは、平行の位置関係を有し、且つ、前記切断刃の軸心は、前記アームロボットの先端部の回転軸心に一致することが好ましい。
また、前記切断刃を使用する場合には、前記切断刃の先端を前記エンドミルの先端よりも相対的に前進させた位置とし、前記エンドミルを使用する場合には、前記切断刃の先端を前記エンドミルの先端よりも相対的に後退させた位置とする択一的後退部を有することが好ましい。
また、前記車両用内装部材は、硬質の基材層と、前記基材層の外表面を被覆する表皮層と、を有し、前記基材層及び前記表皮層を前記エンドミルにより切断する第1切断動作と、前記表皮層を前記切断刃により切断するが前記基材層を実質的に切断しない第2切断動作と、を実行可能に構成されることが好ましい。
本発明によれば、多種多様な構成の車両用内装部材を効率よく切断でき、汎用性が高いにも拘わらず、大規模ではなく、加工精度が高い車両用内装部材切断装置を提供することができる。
本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1を示す斜視図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1により切断された車両用内装部材8を示す斜視図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40の先端が、エンドミル50の先端よりも相対的に後退した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40の先端が、エンドミル50の先端よりも相対的に前進した状態を示す平面図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40及びエンドミル50を示す正面図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40で、車両用内装部材8を切断する様子を示す斜視図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1のエンドミル50で、車両用内装部材8を切断している様子を示す断面図である。 本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40で、車両用内装部材8を切断している様子を示す断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の車両用内装部材切断装置の実施形態を具体的に説明する。なお、それぞれの図中、同一の符号を付したものについては同一の部材を示しており、説明が省略されている場合がある。
まず、図2、図7、図8を参照して、図1に示す本実施形態の車両用内装部材切断装置(以下単に「切断装置」ともいう)1によって切断される車両用内装部材(以下単に「内装部材」ともいう)8の構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1により切断された車両用内装部材8を示す斜視図である。図7は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1のエンドミル50で、車両用内装部材8を切断している様子を示す断面図である。図8は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40で、車両用内装部材8を切断している様子を示す断面図である。
本実施形態の切断装置1により切断される内装部材8は、樹脂材料を用いた成形品であり、例えば、図2に示すインストルメントルパネルや、ドアパネルである。図7、図8に示すように、内装部材8は、硬質の基材層81と、基材層81の外表面を被覆する表皮層82と、基材層81と表皮層82との間に形成された発泡材からなるクッション層83と、を備える。
硬質の基材層81は、高い強度を有し、内装部材8の立体形状を保持する。表皮層82は、表面にシボ模様等の装飾加工が施されており、インストルメントルパネルやドアパネル等の外観の質感を向上させる。クッション層83は、表皮層82と基材層81との間に配置されている。クッション層83は、比較的柔らかく、内装部材8が優れた手触り感や立体装飾性を有するために設けられる。
なお、本実施形態では、上述したような3層構造の内装部材8を例にして説明するが、内装部材8は、クッション層83を有しておらず、基材層81と表皮層82とを有する2層構造の内装部材であってもよく、逆に、基材層81と表皮層82との間に、クッション層83に加えて更に他の層が存在する4層構造以上の内装部材であってもよい。
図2に示すように、内装部材8には、厚さ方向に貫通する貫通孔85、基材層81(図7等参照)のみが存在する基材層領域86等が形成される。貫通孔85は、例えば、内装部材8に計器類(不図示)を設置するために形成される。基材層領域86は、例えば、内装部材8を車体フレーム、他の内装部材などに連結する場合に利用される。
次に、切断装置1について詳細に説明する。図3は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40の先端が、エンドミル50の先端よりも相対的に後退した状態を示す平面図である。図4は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40の先端が、エンドミル50の先端よりも相対的に前進した状態を示す平面図である。図5は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40及びエンドミル50を示す正面図である。図6は、本発明の実施形態による車両用内装部材切断装置1の切断刃40で、車両用内装部材8を切断する様子を示す斜視図である。
図1〜図8に示すように、切断装置1は、アームロボット10と、往復運動機構部20と、超音波振動付与部30と、切断刃40と、エンドミル50と、回転運動機構部60とを主体として構成される。
図1に示すように、アームロボット10は、先端部11と、複数の支持部121、122、123、124、125と、を備えている。先端部11は、アームロボット10の基部側の部分である支持部121に対して回転可能に、支持部121に支持されている。同様に、支持部121は、支持部122に対して回転可能に、支持部122に支持され、支持部122は、支持部123に対して回転可能に、支持部123に支持されている。
また、支持部123、124同士、支持部124、125同士については、一方の支持部に対して他方の支持部が回動可能に構成されている。この構成により、アームロボット10の先端部11は、支持部121、122、・・・、125によって三次元的に移動可能に支持されている。また、アームロボット10の先端部11は、支持部121、122、・・・、125に対して回転可能に支持され、且つ、向きが変えられるように支持されている。
切断刃40やエンドミル50等は、アームロボット10の先端部11に、固定板状部としてのベース部15を介して保持されており、不図示の内装部材保持手段により保持された内装部材8における被切断箇所を切断する。内装部材8は、表皮層82(図7等参照)が切断装置1の切断刃40の側を向くように配置される。切断装置1は、内装部材8に対して、表皮層82の側から切断刃40を進入させて、後述する第1切断動作(図7参照)と第2切断動作(図8参照)とを実行可能である。
図8に示すように、切断刃40は、刃本体41と鋸状刃先42とナイフ状刃先43とを有する。刃本体41は、刃元を含む部分であって刃先(鋸状刃先42、ナイフ状刃先43)が設けられている部分である。
鋸状刃先42は、刃本体41の一方の端縁に設けられ、鋸状(ジグザグ状に)形成されている。鋸状刃先42は、ジグザグ形状全体として、切断刃40が延びる方向に平行に延びている。切断刃40が延びる方向は、切断刃40の往復運動方向D1でもある。
ナイフ状刃先43は、刃本体41の他方の端縁に設けられ、ナイフ状(線状に)形成されている。ナイフ状刃先43は、全体として切断刃40が延びる方向に対して斜めに延びている。切断刃40の先端縁には、実質的にナイフ状刃先43のみが設けられる。
図8に示すように、切断刃40において、鋸状刃先42は、切断刃40による切断方向D2にナイフ状刃先43を向けたときに、切断方向D2の反対側に位置する。
図7に示すように、エンドミル50は、エンドミル本体51を有している。エンドミル本体51には、刃溝52が形成されている。刃溝52は、螺旋状にエンドミル本体51の側面に形成されている。エンドミル本体51を、内装部材8における被切断箇所に対して貫通した状態とした後に、エンドミル本体51の軸心を中心として回転させた状態で、エンドミル本体51の軸方向に直交する方向を切断方向D2に一致させて切断方向D2へ移動させる。これにより、エンドミル50は、内装部材8における被切断箇所を切断することができる。
ベース部15は、図6に示すように、アームロボット10に保持されると共に、図3に示すように、往復運動機構部20、超音波振動付与部30、及び回転運動機構部60を保持する。ベース部15は、先端部被固定板部としてのロボット連結部151と、切断固定板部としての支持基部152と、ガイドレール153と、モータ保持部材154とを備える。
ロボット連結部151は、円形の板状を有している。ロボット連結部151は、円形のロボット連結部151の中心が、アームロボット10の先端部11の回転軸心に一致する位置関係で、アームロボット10の先端部11に固定されている。従って、ロボット連結部151は、支持部121に対してアームロボット10の先端部11と一体で回転可能である。また、このようにロボット連結部151がアームロボット10の先端部11に固定されることにより、切断刃40の軸心は、アームロボット10の先端部11の回転軸心に一致する。
支持基部152は、板状を有しており、支持基部152の基端部側において、ロボット連結部151に対して直交する位置関係で、ロボット連結部151に接続されている。支持基部152は、往復運動機構部20、超音波振動付与部30、及び回転運動機構部60を支持する。支持基部152は、ロボット連結部151の周縁部の一部から、切断刃40の往復運動方向D1に延びている。
ガイドレール153は、支持基部152の先端部側の部分に固定されており、切断刃40の往復運動方向D1に延びている。ガイドレール153は、超音波振動付与部30の被案内部33(後述)に係合する。ガイドレール153は、被案内部33の移動方向が切断刃40の往復運動方向D1に一致するように、被案内部33の移動を規制する。
モータ保持部材154は、環状を有しており、後述のモータ61の周面を一周して取り巻いて、モータ61を保持している。また、モータ保持部材154の一部は、支持基部152に固定された台座155に接続され固定されている。支持基部152において、モータ保持部材154が固定されている位置は、ガイドレール153が設けられている側に対する反対の側の位置である。即ち、ガイドレール153は、板状をした支持基部152の一方の側(図3に示される右側)の面に設けられているが、これに対してモータ保持部材154は、支持基部152の他方の側(図3に示される左側)の面に設けられている。
従って、切断刃40は、切断固定板部としての支持基部152の一方の面の側において切断固定板部としての支持基部152に支持され、エンドミル50は、切断固定板部としての支持基部152の他方の面の側において切断固定板部としての支持基部152に支持されている。
往復運動機構部20は、鋸状刃先42を利用する場合に切断刃40を往復運動させる。往復運動機構部20は、ベース部15により支持されており、切断刃40の往復運動方向D1においてガイドレール153とロボット連結部151との間に配置されている。往復運動機構部20は、モータ21と、出力軸22と、往復運動変換部23と、シャフト24と、を備える。
モータ21は、出力軸22に回転運動を付与する。シャフト24は、切断刃40の往復運動方向D1に延びており、先端部側に係合孔(不図示)が形成されている。シャフト24は、基端部側において往復運動変換部23に連結されている。
往復運動変換部23は、不図示の偏心カム、ベアリング等を有して構成される。往復運動変換部23は、ガイドレール153と協働して、出力軸22の回転運動を、切断刃40の往復運動方向D1に沿うシャフト24の往復運動に変換させる。
この往復運動により、切断刃40及び後述の超音波振動付与部30は、切断刃40の往復運動方向D1に往復運動する。また、切断刃40及び後述の超音波振動付与部30は、エンドミル50を使用するときには、後述の超音波振動付与部30を先端側から最も後退させた位置(図4に示すように超音波振動付与部30が最も上方にある位置)に固定された状態とされる。
即ち、往復運動機構部20は、切断刃40を使用する場合には、切断刃40の先端をエンドミル50の先端よりも相対的に前進させた位置とし、エンドミル50を使用する場合には、切断刃40の先端をエンドミル50の先端よりも相対的に後退させた位置とする択一的後退部を構成する。
超音波振動付与部30は、鋸状刃先42及びナイフ状刃先43を利用する場合に切断刃40に超音波振動を付与する。超音波振動付与部30は、振動子収納部31と、環状保持部32と、被案内部33と、連結ピン34と、刃保持部35と、を備える。
振動子収納部31は、内部に超音波振動子(不図示)を収納する。
環状保持部32は、振動子収納部31を一周して取り巻いており、振動子収納部31を支持する。
被案内部33は、環状保持部32に接続され固定されていると共に、ベース部15のガイドレール153に係合している。被案内部33は、ガイドレール153に沿って(つまり、切断刃40の往復運動方向D1に沿って)、往復移動可能である。
連結ピン34は、環状保持部32に固定されていると共に、シャフト24の先端部側の部分に形成されている係合孔(不図示)に係合している。
往復運動機構部20のモータ21が駆動され、出力軸22が回転すると、シャフト24が切断刃40の往復運動方向D1に沿って往復運動する。超音波振動付与部30が前述したような構成を有するため、図3及び図4に示すように、超音波振動付与部30は、切断刃40の往復運動方向D1に沿って往復運動する。
刃保持部35は、切断刃40の往復運動方向D1に沿って延びており、先端部において切断刃40を保持する。刃保持部35は、振動子収納部31に収納された超音波振動子(不図示)から発生する超音波信号を、切断刃40に伝達し、切断刃40において、超音波振動による切断力を発生させる。図8に示すように、刃保持部35は、鋸状刃先42又はナイフ状刃先43が切断刃40による切断方向D2を向くように、軸方向を中心に回転して反転可能である。
回転運動機構部60は、エンドミル50を利用する場合にエンドミル50を回転させる。回転運動機構部60は、モータ61と、エンドミル保持部62とを備える。モータ61は出力軸(図示せず)を有しており、エンドミル保持部62は、出力軸の先端部から切断刃40の往復運動方向D1に沿って延びている。
エンドミル保持部62の先端部は、エンドミル保持部62の軸心とエンドミル50の軸心とが一致した位置関係で、エンドミル50を保持する。エンドミル保持部62に保持されたエンドミル50は、切断刃40の往復運動方向D1に平行に延びている。従って、切断刃40の軸心とエンドミル50の軸心とは、平行の位置関係を有している。
本実施形態の切断装置1は、内装部材8に対して、第1切断動作と、第2切断動作と、を実行可能に構成されている。
第1切断動作は、エンドミル50のみを用いて、又は、切断刃40の鋸状刃先42のみを用いて、内装部材8に、図2に示すように厚さ方向に貫通する貫通孔85等を形成する切断動作である。図7に示すように、第1切断動作は、基材層81、クッション層83及び表皮層82を切断する。
第2切断動作は、切断刃40のみを用いて、内装部材8に、図8に示す基材層81のみが存在する基材層領域86(図2参照)等を形成する切断動作である。図8に示すように、第2切断動作は、表皮層82及びクッション層83を切断するが基材層81を実質的に切断しない。「基材層81を実質的に切断しない」とは、基材層81を全く切断しない場合の他、表皮層82等を切断する際に、基材層81が若干切断されてしまう場合も含む意味である。
このような第1切断動作又は第2切断動作において、車両用内装部材8は、車両用内装部材切断装置1の切断刃40又はエンドミル50のいずれか一方により切断される。
アームロボット10の移動、アームロボット10の先端部11の回転、往復運動機構部20の駆動、超音波振動付与部30による超音波振動の発生、刃保持部35における軸方向の回転、回転運動機構部60の駆動などは、不図示の制御部によって制御される。制御部には、切断パターンが予め設定されており、制御部は、設定された切断パターンに基づいて、アームロボット10の移動、アームロボット10の先端部11の回転、往復運動機構部20の駆動、超音波振動付与部30による超音波振動の発生、刃保持部35における軸方向の回転、回転運動機構部60の駆動などを制御する。
これにより、切断刃40は、所定の切断方向D2に所定の刃先(鋸状刃先42又はナイフ状刃先43)を向けて移動可能であると共に、必要に応じて、往復運動機構部20により往復運動を付与されながら、超音波振動付与部30により超音波振動が付与される。また、エンドミル50を使用するときには、切断刃40を先端側に対して最も後退した位置とすることができる。また、エンドミル50は、所定の切断方向D2に向けて移動可能である。
本実施形態の切断装置1の動作及び効果について説明する。
本実施形態の切断装置1は、鋸状刃先42とナイフ状刃先43とを有する切断刃40と、鋸状刃先42を利用する場合に切断刃40を往復運動させる往復運動機構部20と、鋸状刃先42を利用する場合に切断刃40に超音波振動を付与する超音波振動付与部30と、を備える。
そのため、本実施形態の切断装置1によれば、切断刃40を往復運動させると共に、切断刃40に超音波振動を付与しながら、鋸状刃先42を利用して、第1切断動作により内装部材8を切断することができる。
その結果、超音波振動を付与せずに鋸状刃先42を利用して切断する場合や、ナイフ状刃先43を利用して超音波振動を付与して切断する場合に比べて、鋸状刃先42と超音波振動との相乗効果により、高い切断性能で切断することができる。このため、発泡体を有する内装部材8を切断する場合に、切断刃40による内装部材8の切り口を、ささくれ立たない綺麗な切り口とすることができる。特に、切断箇所が厚く硬い場合に効果的である。
従って、多種多様な構成の車両用内装部材8を切断でき、汎用性が高いにも拘わらず、大規模ではなく、加工精度が高い車両用内装部材切断装置1を提供することができる。
また、切断刃40が鋸状刃先42とナイフ状刃先43とを有するため、ナイフ状刃先43を利用して内装部材8を切断することもできる。ナイフ状刃先43を利用する場合、表皮層82等を切断するが基材層81を実質的に切断しない第2切断動作を容易に実行することができる。
また、本実施形態の切断装置1においては、鋸状刃先42とナイフ状刃先43とは、切断刃40による切断方向D2に対して反対側に設けられる。そのため、切断刃40を反転させることで、鋸状刃先42とナイフ状刃先43との使い分けを容易に実現することができる。
また、エンドミル50と、エンドミル50を利用する場合にエンドミル50を回転させる回転運動機構部60とを備える。このため、エンドミル50を回転させた状態で、エンドミル50を内装部材8の表面に沿って切断方向D2へエンドミル50を移動させることにより、内装部材8を切断することができる。
また、切断刃40は、切断固定板部としての支持基部152の一方の面の側において切断固定板部に支持され、エンドミル50は、切断固定板部としての支持基部152の他方の面の側において切断固定板部に支持されている。更に、切断刃40は、切断固定板部としての支持基部152の一方の面の側において切断固定板部に支持され、エンドミル50は、切断固定板部としての支持基部152の他方の面の側において切断固定板部に支持されている。
このため、切断刃40の軸心とエンドミル50の軸心とが平行の状態を維持したままで、アームロボット10の先端部11を回転させることにより、切断刃40の軸心を中心としてエンドミル50の軸心を回転させる構成とすることができる。
また、切断刃40の軸心とエンドミル50の軸心とは、平行の位置関係を有し、且つ、切断刃40の軸心は、アームロボット10の先端部11の回転軸心に一致するため、切断刃40の先端位置を高い精度で、所望の位置に配置させることができる。特に、切断刃40のナイフ状刃先43は、第2切断動作において頻繁に用いられる。即ち、エンドミル50が用いられて第1切断動作が行われて内装部材8が切断される長さよりも、ナイフ状刃先43が用いられて内装部材8が切断される長さの方がはるかに長い。この場合に、上記構成により、高い精度で、ナイフ状刃先43により内装部材8を長く切断することができる。
また、切断刃40を使用する場合には、切断刃40の先端をエンドミル50の先端よりも相対的に前進させた位置とし、エンドミル50を使用する場合には、切断刃40の先端をエンドミル50の先端よりも相対的に後退させた位置とする択一的後退部としての往復運動機構部20を有するため、切断刃40で内装部材8を切断しようとするときに、エンドミル50により誤って内装部材8を切断してしまったり、エンドミル50で内装部材8を切断しようとするときに、切断刃40により誤って内装部材8を切断してしまったりする不具合が生ずることを防止できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、本発明の切断装置1は、超音波振動を付与せずに鋸状刃先42又はナイフ状刃先43を利用して、切断に用いることができる。鋸状刃先42を利用して、第2切断動作(表皮層82等を切断するが基材層81を実質的に切断しない動作)を実行することもできる。
また、本実施形態では、択一的後退部としての往復運動機構部20は、切断刃40の先端をエンドミル50の先端に対して後退させたり前進させたりする構成を有していたが、この構成に限定されない。
切断刃40を使用する場合には、切断刃40の先端をエンドミル50の先端よりも相対的に前進させた位置とし、エンドミル50を使用する場合には、切断刃40の先端をエンドミル50の先端よりも相対的に後退させた位置とする択一的後退部を有する構成であればよい。従って、択一的後退部は、エンドミル50の先端を、切断刃40の先端に対して前進させたり後退させたりする構成を有していてもよい。
1 切断装置(車両用内装部材切断装置)
8 内装部材(車両用内装部材)
10 アームロボット
11 先端部
15 ベース部(固定板状部)
20 往復運動機構部
30 超音波振動付与部
40,40A 切断刃
42,42A 鋸状刃先
43,43A ナイフ状刃先
50 エンドミル
60 回転運動機構部
81 基材層
82 表皮層
121、122、123、124、125 支持部(基部側の部分)
151 ロボット連結部(先端部被固定板部)
152 支持基部(切断固定板部)

Claims (5)

  1. 鋸状刃先とナイフ状刃先とを有する切断刃と、
    前記鋸状刃先を利用する場合に前記切断刃を往復運動させる往復運動機構部と、
    前記鋸状刃先を利用する場合に前記切断刃に超音波振動を付与する超音波振動付与部と、
    エンドミルと、
    前記エンドミルを利用する場合に前記エンドミルを回転させる回転運動機構部と、
    を備え、
    前記切断刃又は前記エンドミルのいずれか一方により車両用内装部材を切断する車両用内装部材切断装置。
  2. 先端部と、前記先端部を三次元的に移動可能に支持し、且つ、前記先端部の向きを可変に前記先端部を支持する基部側の部分とを有するアームロボットと、
    前記アームロボットの先端部に固定された板状の先端部被固定板部と、前記先端部被固定板部に対して直交し前記先端部被固定板部に接続された板状の切断固定板部とを有する固定板状部とを備え、
    前記切断刃は、前記切断固定板部の一方の面の側において前記切断固定板部に支持され、前記エンドミルは、前記切断固定板部の他方の面の側において前記切断固定板部に支持されている請求項1に記載の車両用内装部材切断装置。
  3. 前記アームロボットの先端部は、前記アームロボットの基部側の部分に対して回転可能に前記アームロボットの基部側の部分に支持され、
    前記切断刃の軸心と前記エンドミルの軸心とは、平行の位置関係を有し、且つ、前記切断刃の軸心は、前記アームロボットの先端部の回転軸心に一致する請求項2に記載の車両用内装部材切断装置。
  4. 前記切断刃を使用する場合には、前記切断刃の先端を前記エンドミルの先端よりも相対的に前進させた位置とし、前記エンドミルを使用する場合には、前記切断刃の先端を前記エンドミルの先端よりも相対的に後退させた位置とする択一的後退部を有する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両用内装部材切断装置。
  5. 前記車両用内装部材は、硬質の基材層と、前記基材層の外表面を被覆する表皮層と、を有し、
    前記基材層及び前記表皮層を前記エンドミルにより切断する第1切断動作と、前記表皮層を前記切断刃により切断するが前記基材層を実質的に切断しない第2切断動作と、を実行可能に構成される
    請求項1〜請求項4のいずれかに記載の車両用内装部材切断装置。
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