JPS6216984Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、半截フルーツ刳り貫き用ナイフに関
するものである。

（従来の技術） 従来、パイナツプル、メロン等のフルーツを食
べるには外皮を剥き取り、果肉を皿に盛り付けて
いたが、該フルーツは一般に外皮が固く、柔らか
い果肉の部分を切り取ることにより、外皮を剥く
ようにしていた。また近年、フルーツより外形を
保持したまま果肉を刳り貫き、かつ外皮を皿替り
にして果肉を載せる盛り付け方法が一般化してい
る。

この盛り付けは果肉を刳り貫く必要があり、従
来その刳り貫きには例えば刃が薄く細長い果物ナ
イフを用いるか、身が刳り貫き方向に湾曲した形
状の果物ナイフを用い、これらナイフをフルーツ
の形状に合せて動かし、果肉を刳り貫くようにし
ているのが現状であつた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、この種の果物ナイフを用いた場
合、刳り貫かれた果肉の表面状態はナイフの切れ
具合や果肉の硬さやナイフを扱う者の熟練度合に
よつて異なり、喫茶店や軽食店等で商品として出
す場合には今までの果物ナイフによる刳り貫きで
は表面が奇麗にならないという問題点があつた。

本考案は、これらの点に着目してなされたもの
で、半截フルーツの形状に沿つて刃を旋回させる
ことで表面状態が奇麗で、しかもきわめて容易に
果肉を刳り貫けるようにした半截フルーツ刳り貫
き用ナイフを提供せんとするものである。

（問題点を解決するための手段および作用） そのため、本考案では、半截フルーツ刳り貫き
用ナイフを刃身を湾曲させて略Ｕ字状に形成する
と共に、該刃身の長手方向両端に軸が設けられ、
かつ前記刃身の長手方向に沿つた端縁に刃を形成
し、半截フルーツの形状に沿つた一方向に旋回移
動させることにより果肉をきわめて容易に、しか
も奇麗に外皮より刳り貫けるようにしたものであ
る。

（実施例） 次に、本考案の実施の一例を図面を参照しなが
ら説明する。第１図は本考案に係る一実施例の一
部分解斜視図、第２図は同じく平面図、第３図は
同じく縦断面図である。図において、１はパイナ
ツプル用果肉刳り貫き機にして、これは弧状に形
成された受け部２ａを有する載置台２と、この載
置台２に載置された半截パイナツプルの上方に、
これに対して略平行に配置可能に位置決めされ、
かつ回動自在に軸支されたフレーム３と、このフ
レーム３に対して回転自在に軸支されたハンドル
４と、このハンドル４に対して所定の角度に支持
され、該ハンドル４と一体に回動するナイフ５と
より構成されている。

しかして、載置台２は基台６に対して摺動可能
となるように設けられている。すなわち、該載置
台２の底面に形成された凸部２ｂを基台６のスリ
ツト６ａより突出させると共に、該凸部２ｂに調
節杆７を螺合させてこの調節杆７を捻ることによ
り載置台２の位置を調節できるようにしてある。

フレーム３は略コ字状に形成され、その両端が
基台６に立設された支柱８に回動自在に軸支され
ている。そして、該フレーム３はその中央部が前
記基台６に立設されたストツパ９に当接して基台
６に対して略平行に配置されるようになつてい
る。フレーム３の両側には軸１０を貫通支持させ
るための孔３ａが穿設されている。

ハンドル４は略Ｕ字状に形成されて前記フレー
ム３の外側に設けられ、その両端には孔４ａが穿
設され、この孔４ａには前記フレーム３の孔３ａ
を貫通し、かつフレーム３に対して回転自在の軸
１０が嵌合している。すなわち、軸１０は両端が
角柱状に形成され、その一端の角柱状部１０ａに
ハンドル４の端部の孔４ａが係合している。

ナイフ５はその長手方向の刃身５ａを湾曲させ
た略Ｕ字状に形成して前記フレーム３の内側に設
けられ、その端部は前記軸１０の他端の角柱状部
１０ｂに係合し、該刃身５ａは軸１０を貫通する
ボルト１１により袋ナツト１２を固着して前記ハ
ンドル４と一体に回転するように取り付けられて
いる。また、前記ナイフ５は刃身５ａに沿つた一
方の端縁を両刃５ｂで形成し、他方の端縁を鋸刃
５ｃに形成してある。

このように構成したパイナツプル用果肉刳り貫
き機１において、載置台２の受け部２ａに半截パ
イナツプルを載置した後、フレーム３をストツパ
９に当接するように反時計方向に回動させて半截
パイナツプルの上方に略平行になるように倒す。
しかして、ハンドル４をフレーム３の回動方向と
同じ反時計方向に回動させてフレーム３を抑え、
ハンドル４を時計方向に回動させ、ナイフ５の両
刃５ｂで半截パイナツプルの果肉に一旦切り込み
を入れ、次いでフレーム３を起してハンドル４と
フレーム３との向きを逆にする。しかる後、再度
フレーム３を倒して半截パイナツプルの上方に略
平行に配し、次いでハンドル４を反時計方向に回
動させることにより、ナイフ５の鋸刃５ｃで果肉
を刳り貫けることとなる。

このようにナイフ５を装着したパイナツプル用
果肉刳り貫き機１を用いることにより、ハンドル
４を回転させるだけで半截パイナツプルの果肉を
鋸刃５ｃにより切り取るので、きわめて容易に果
肉を刳り貫くことができ、しかも予め両刃５ｂで
鋸刃５ｃの回転終端に切り込みを入れてあるの
で、刳り貫かれた果肉の端部は奇麗なものとな
る。また、載置台２に載置された半截パイナツプ
ルの中心とナイフ５の旋回中心とが偏心している
場合には、調節杆７を捻つて載置台２の位置を調
節することができる。

なお、前述の実施例ではパイナツプル用果肉刳
り貫き機１にナイフ５を装着した例を示したが、
本考案のナイフは第４図に示すようなものであつ
てもよい。すなわち、ナイフ１５は刃身１５ａを
長手方向に湾曲させた略Ｕ字状に形成したもので
あつて、その刃身１５ａに沿つた端縁の一方に両
刃１５ｂを形成し、他方に鋸刃１５ｃを形成する
と共に、両端に握り部１６を取り付けたもので
も、ナイフ１５が果肉を刳り貫けるように湾曲し
ていれば、よいものである。

しかして、ナイフ１５の両端の握り部１６を把
持してこの握り部１６を軸としてナイフ１５を半
截フルーツの形状に沿つて移動させることにより
果肉を刳り貫くようにしてもよい。

（考案の効果） 本考案は以上のように構成され、刃身を湾曲さ
せて略Ｕ字状に形成すると共に、該刃身の両端の
握り部を移動させて前記刃身の長手方向に沿つた
端縁に形成した刃により半截フルーツを刳り貫く
ものであるので、果肉の表面状態は奇麗に、しか
もきわめて容易に果肉を刳り貫くことができると
いう効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る半截フルーツ刳り貫き用
ナイフを半截フルーツの果肉刳り貫き機に使用し
た一実施例を示す一部分解斜視図、第２図は同じ
く平面図、第３図は同じく縦断面図、第４図は本
考案に係る半截フルーツ刳り貫き用ナイフの他の
実施例を示す斜視図である。 ５，１５：ナイフ、５ａ，１５ａ：刃身。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 刃身を湾曲させて略Ｕ字状に形成すると共に、
   該刃身の長手方向両端を軸とし、かつ前記刃身の
   長手方向に沿つた端縁に刃を形成したことを特徴
   とする半截フルーツ刳り貫き用ナイフ。