JP3457632B2 - 玉皮切断装置 - Google Patents

玉皮切断装置

Info

Publication number
JP3457632B2
JP3457632B2 JP2000178530A JP2000178530A JP3457632B2 JP 3457632 B2 JP3457632 B2 JP 3457632B2 JP 2000178530 A JP2000178530 A JP 2000178530A JP 2000178530 A JP2000178530 A JP 2000178530A JP 3457632 B2 JP3457632 B2 JP 3457632B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
holding
sphere
ball
circular saw
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000178530A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001353689A (ja
Inventor
高司 高須
Original Assignee
株式会社蒲郡玉皮
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社蒲郡玉皮 filed Critical 株式会社蒲郡玉皮
Priority to JP2000178530A priority Critical patent/JP3457632B2/ja
Publication of JP2001353689A publication Critical patent/JP2001353689A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3457632B2 publication Critical patent/JP3457632B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、花火玉の製造にお
いて、玉皮用木型と玉皮にて構成されてなる球体の玉皮
のみを切断する玉皮切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、打ち上げ花火用の花火玉の製
作方法のうち「ぱっくり法」と呼ばれるものは、二つの
半球の「玉皮」のそれぞれの内部に、花火が開いたとき
に花弁を形作る「星」と、玉皮を破裂させつつ「星」に
点火して四方八方に飛び散らせる「割薬」とを込め、こ
れら二つの半球体を合わせて花火玉とする方法であり、
小玉から大玉の製作まで幅広く用いられるものである。
そして、それぞれの半球体の内部構造を均質にすること
によって美しい花火を咲かせることができる花火玉とな
るのである。
【0003】上記半球の玉皮は、木を球状に形成してな
る玉皮用木型にビニルシートを被着し、その表面に新聞
紙又は和紙等の紙材を玉皮用部材として糊等の接着剤に
て幾重にも重ねて貼着してできた玉皮に、この玉皮の最
大円周を物差し等を使って決定し、この最大円周上の玉
皮のみをなたや鋸で切断して二分割し、玉皮を玉皮用木
型から外し、この玉皮の内側に残っているビニルシート
を取り除いたものであり、さらに、一方の半球の玉皮の
頂点には導火線用の孔を穿設したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、半球
体の内部構造を均質とするためには同型の半球の玉皮を
製作しなければならない。同型の半球の玉皮を製作する
ためには、球体の中心をとおる一平面と玉皮とが接する
最大円周上で切断しなければならない。しかしながら、
物差し等を使い人の目によって玉皮の最大円周を決定す
るため、この最大円周が球体の中心をとおる一平面と一
致させることが非常に困難であった。また、玉皮切断作
業は、玉皮が球体であるため安定性に欠け、作業の安全
性にも問題があった。
【0005】さらに、導火線用の孔はキリやドリルなど
で半球の玉皮の頂点の正確な位置に穿設しなければなら
ない。しかしながら、その位置は人の目によって決定し
ているので、半球の玉皮の頂点の正確な位置に導火線用
の穴を穿設することが非常に困難であった。
【0006】これらの玉皮の切断及び導火線用の孔の穿
設作業によってできる半球の玉皮は長年の経験を有する
いわゆる熟練工でも、同型の半球の玉皮を制作し、さら
に、一方の玉皮の頂点の正確な位置に導火線用の孔を穿
設することは容易ではなく、機械的な手段によって玉皮
の切断及び導火線用の孔の穿設作業を可能にする装置が
切望されていた。
【0007】本発明は、上記諸点にかんがみ、玉皮を二
等分割して同型の半球の玉皮を製作し、さらに、半球の
玉皮の頂点の正確な位置に導火線の孔を穿設するための
玉皮切断装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、玉皮用木型と
該玉皮用木型に貼着された玉皮とによって形成された球
体を載置でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略
円盤状の第一挟持部材を備えた第一挟持部と、上記球体
を挟持でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円
盤状の第二挟持部材を備え、上記第一挟持部と対向する
位置に設けられた第二挟持部と、上記第一挟持部材又は
上記第二挟持部材の軸線上のいずれか一方の凹部に、上
記球体に孔を穿設するために設けられた孔開け部材と、
上記玉皮のみを切断する丸鋸を備えた丸鋸盤とを有し、
上記第二挟持部は上記第二挟持部材の軸線と上記第一挟
持部材の軸線とが一致するように設置されており、上記
丸鋸盤は上記第一挟持部材又は第二挟持部材の軸線と直
行する平面と上記丸鋸の側面とが平行となるように設置
されていることを特徴とする玉皮切断装置を要旨とす
る。
【0009】前記第一挟持部材及び前記第二挟持部材に
は、前記球体が安定するように球面状の凹部を設けてな
ることが好ましい。
【0010】また、本発明は、玉皮用木型と該玉皮用木
型に貼着された玉皮によって形成された球体を載置で
き、上下方向に移動可能且つ軸線方向に設けられた軸に
回動可能な略円盤状の台部材を備えた台部と、上記球体
を挟持でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円
盤状の第一挟持部材を備えた第一挟持部と、上記球体を
挟持でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円盤
状の第二挟持部材を備え、上記第一挟持部と対向する位
置に設けられた第二挟持部と、上記玉皮のみを切断する
丸鋸を備えた丸鋸盤とを有し、上記第一挟持部は上記第
一挟持部材の軸線と上記台部材の軸線とが直角となるよ
うに設置されており、上記第二挟持部は上記第二挟持部
材の軸線と上記第一挟持部材の軸線とが一致するように
設置されており、上記丸鋸盤は上記第一挟持部材又は第
二挟持部材の軸線と直行する平面と上記丸鋸の側面とが
平行となるように設置されていることを特徴とする玉皮
切断装置をも要旨としている。
【0011】前記台部材、前記第一挟持部材及び前記第
二挟持部材には、前記球体が安定するように球面状の凹
部を設けてなることが好ましい。
【0012】前記第一挟持部材又は前記第二挟持部材の
軸線と直行する平面が、上記第一挟持部材と上記第二挟
持部材に挟持された球体の中心をとおる平面であること
が好ましい。
【0013】前記第一挟持部材又は前記第二挟持部材の
いずれか一方の凹部に、球体に孔を穿設する孔開け部材
を上記第一挟持部材又は上記第二挟持部材の軸線上に設
けてなることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。なお、説明中、球体とは,玉皮用
木型にビニルシートを被着しその上から玉皮用部材を幾
重にも貼着したものを指し、玉皮とは、上記球体の玉皮
用木型とビニルシートとを除いた部分を指す。図1に示
すように、本実施形態の玉皮切断装置1は、球体を載置
するための台部2、球体を挟持するための第一挟持部3
及び第二挟持部4、そして、玉皮を切断するための丸鋸
盤5とを有する構成となっている。
【0015】球体を載置するための台部2は、図2に示
すように、略円盤状の台部材21が設けられており、こ
の台部材21の上面には凹部22が設けられている。こ
の凹部22は切断する玉皮の球面よりやや大きな球面状
の壁面となっており、その深さは球体の直径のおおよそ
10分の1となっている。また、表面に雄ねじが刻設さ
れた台部材支持部材23が凹部22の反対側から台部材
21の軸線上に突出するようにして台部材21に軸支さ
れており、図1に示すように、玉皮切断装置1の下部付
近に設けられている第一傘歯車24に螺合している。こ
の第一傘歯車24には第二傘歯車25が第一傘歯車24
の軸線に対して第二傘歯車25の軸線が直角になるよう
に歯合している。そして、この第二傘歯車25の軸線上
に第二傘歯車支持部材26が固着しており、この第二歯
車支持部材26は玉皮切断装置1の本体の正面に軸支さ
れ、さらに、その先端部には台部用ハンドル27が固着
されている。この台部用ハンドル27を回動させること
で回転力が第二傘歯車支持部材26、第二傘歯車25、
第一傘歯車24の順で伝わり、台部材支持部材23を図
中上下方向に移動する。これにあわせて台部材21が図
中上下方向に移動するのである。
【0016】球体を挟持するための第一挟持部3には、
図3に示すように、第一挟持部材31が設けられてお
り、前記台部2の台部材21とほぼ同様の形状となって
いるが、この凹部32は切断する玉皮の球面と一致する
球面状の壁面となっている。さらに、凹部32の底頂部
には貫通孔38が設けられ、この貫通孔38からは先端
が尖った孔開け部材39が上記凹部32の壁面から突出
するように設けられている。なお、第一挟持部材31の
軸線は台部2の台部材21の軸線と直角となっている。
また、表面に雄ねじが刻設された第一支持部材33が凹
部32の反対側か第一挟持部材31の軸線上に突出する
ようにして第一挟持部材31に軸支されている。なお、
上記孔開け部材39と上記第一支持部材33とは一体と
なっている。さらに、この第一挟支持部材33は、図1
に示すように、玉皮切断装置1の本体の一方の側面に螺
合し、その先端部には第一ハンドル37が固着してい
る。この第一ハンドル37を回動させることで第一支持
部材33が螺進若しくは螺退し第一挟持部材31が図中
左右方向に移動するのである。なお、第一ハンドル37
を回動させることで第一支持部材33と一体となってい
る孔開け部材39も螺進若しくは螺退するが、第一挟持
部材31は回転せずに図中左右方向に移動するのみなの
で、孔開け部材39は第一挟持部材31の凹部32内で
回転しているように見えるのである。
【0017】上記第一挟持部3と同様に球体を挟持する
ための第二挟持部4は、第二挟持部材41が設けられて
おり、上記第一挟持部3の第一挟持部材31とほぼ同様
の形状であるが貫通孔38及び孔開け部材39は設けら
れていない。なお、第二挟持部材41は、第一挟持部材
31の軸線と第二挟持部材41の軸線とが一致し、さら
に、上記第一挟持部材31の凹部32と上記第二挟持部
材41の凹部42とは対向する位置に設けられている。
また、第一支持部材33のように表面に雄ねじが刻設さ
れていない第二支持部材43が凹部42の反対側から第
二挟持部材41の軸線上に突出するようにして第二挟持
部材41に固着されている。さらに、この第二支持部材
43は玉皮切断装置1の本体の他方の側面に軸支され、
その先端部には第二ハンドル47が固着されている。こ
の第二ハンドル47を回動させることで、第二支持部材
43が回動し、第二挟持部材41も回動するのである。
また、第二支持部材43の玉皮切断装置1の本体の他方
の側面付近には位置決めネジ6が設けられており、この
位置決めネジ6を緩めると第二支持部材43を図中左右
方向に移動させることを可能にし、位置決めネジ6を締
めると上記第二支持部材43の図中左右方向への移動を
不可能にするのである。なお、第一挟持部材31又は第
二挟持部材41の軸線は挟持する球体の中心をとおるも
のである。
【0018】玉皮を切断するための丸鋸盤5は玉皮切断
装置1の本体の上部に固定されており、この丸鋸盤5の
丸鋸51は上下方向に移動できるようになっている。即
ち、玉皮切断時には丸鋸51が球体に向かって下方に移
動し、それ以外の時には丸鋸51が球体に接触しないよ
うに上方に移動するのである。なお、丸鋸盤5は、丸鋸
51の側面と第一挟持部材31又は第二挟持部材41の
軸線に対して直角に交差する平面とが平行となるように
設けられており、さらに、前記台部2の台部材21の軸
線から若干第二挟持部材41側に寄って固定されている
のである。
【0019】次に、第一の実施形態の使用態様について
説明する。まず、図4に示すように、球体7を台部材2
1の凹部22に載置し、台部用ハンドル27を矢印A方
向に回転させ、上記台部材21によって球体7を上方に
移動させる。この時、球体7が第一挟持部材31及び第
二挟持部材41が接触しないように第一挟持部31を図
中右方向に移動させ、第二挟持部材41を図中左方向に
移動させておく。そして、上方に移動してきた球体7の
中心が第一挟持部材31及び第二挟持部材41の軸線上
と目測で一致したら第二挟持部材41を球体7に若干の
隙間を設けて近づける。次に、図5に示すように、上記
凹部42の球面状の壁面と球体7の球面との隙間が等間
隔となるように台部材21を上下方向に移動させて位置
を調整する。球体7と台部材21を台部材支持部材23
を軸として同時に回転させたとき、球体7と凹部42が
接触しなければ、球体7の球面と凹部42の球面状の壁
面との隙間が等間隔になったものと判断する。
【0020】次に、図6(a)に示すように、第二挟持
部材41を球体7に当接させ、第二挟持部4が図中左右
方向に移動しないように位置決めネジ6を締める。そし
て、第一挟持部3の第一ハンドル37を回転させ球体7
を第一挟持部材31と第二挟持部材41とで挟持する。
このとき、図7に示すように、第一挟持部3の孔開け部
材39によって球体7の玉皮71に孔が穿設され、さら
に、玉皮用木型72にも孔が穿設される。球体7を挟持
した後、図6(a)に示すように、台部用ハンドル27
を矢印B方向に回転させ、台部21を下方に移動させ球
体7から離す。このとき球体7は第一挟持部材31と第
二挟持部材41とによって挟持されているので落下する
ことはない。
【0021】また、球体7は、台部材21の軸線上に球
体7の中心が一致する位置に挟持されているので、丸鋸
51より第一挟持部材31側に寄っていることとなる。
そこで、図6(b)に示すように、丸鋸盤5を始動させ
ずに球体7と接触しない程度まで丸鋸51を下方に移動
し、位置決めネジ6(図6(a))を緩め、球体7の最
頂部が丸鋸51の真下に来るように第一ハンドル37を
回転させ第一挟持部3、球体7、及び、第二挟持部4を
移動させて位置を調整し、位置決めネジ6(図6
(a))を締める。なお、この位置は、丸鋸51が、球
体7の中心をとおり、且つ、第一挟持部材31又は第二
挟持部材41の軸線に対して直角に交差する平面と玉皮
とが接する最大円周上を切断できる位置である。
【0022】次に、図8に示すように、丸鋸盤5(図6
(b))を始動させ丸鋸51をさらに下方(球体7方
向)に移動させる。このとき切断するのは玉皮71だけ
であるので、丸鋸51は球体7の内部の玉皮用木型72
の表面に接する程度まで移動することとなる。丸鋸51
の位置が決定したら丸鋸51が上下方向に移動しないよ
うに固定する。玉皮71の切断を開始したら第二挟持部
4の第二ハンドル47を回転させる。これにより球体7
が回転し、丸鋸51が球体7の玉皮71の最大円周上を
切断する。そして、球体7を一回転させると玉皮71の
切断が終了する。切断が終了したら丸鋸盤5(図6
(b))を停止させ丸鋸51の上下方向の固定を解放
し、丸鋸51を上方に移動させるのである。
【0023】次に、台部2の台部材21を球体7が接触
する位置まで上方に移動させる。そして、第一ハンドル
37を回転させて第一挟持部材33を図中右方向に移動
させ球体7から第一挟持部31を離し、上記球体7を台
部材21に載置する。台部材21を下方に移動させ台部
材21の球体7を玉皮切断装置1から外側に取り出す。
その後、玉皮用木型72から玉皮71を外し、該玉皮7
1の内部に存在するビニルシートを外すのである。これ
により同型の二つの半球の玉皮71ができあがり、うち
一方の半球の玉皮71の頂点には導火線用の孔が穿設さ
れたものとなるのである。なお、玉皮用木型72には丸
鋸51によって若干切削された部分や孔開け部材39に
よって穿設された穴が残ることとなるが、これらはパテ
等で埋められ、再度玉皮用木型72として使用されるの
である。
【0024】なお、同型の球体7で作業を続ける場合
は、上述したように位置決めネジ6を緩めて第二挟持部
4を移動させる必要はない。まず、球体7を台部材21
の凹部22に載置し、台部用ハンドル27を回転させ、
上記台部材21によって球体7を上方に移動させる。こ
の時、球体7と第二挟持部材41とが接触しないように
作業者が台部材21の凹部22上で球体7を第一挟持部
材31寄りに移動させながら、上記凹部42の球面状の
壁面と球体7の球面との隙間が等間隔になるまで上方に
移動させる。そして、球体7と台部材21の軸線を中心
軸として回転させたとき、球体7と凹部42が接触しな
ければ、球体7の球面と凹部42の球面との隙間が等間
隔になったものと判断する。その後、第一挟持部3の第
一ハンドル37を回転させ球体7を第一挟持部材31と
第二挟持部材41とで挟持する。第二挟持部4は移動し
ていないので、丸鋸51は、球体7の中心をとおり、且
つ、第一挟持部材31又は第二挟持部材41の軸線に対
して直角に交差する平面と玉皮とが接する最大円周上を
切断できるのである。この後の作業は上述したものと同
じである。
【0025】次に、本発明の第二の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図9に示すように、本実施形態の玉
皮切断装置110は、球体を載置するための第二挟持部
140、球体を挟持するための第一挟持部130、及
び、玉皮を切断するための丸鋸盤150とを有する構成
となっている。
【0026】球体を載置するための第二挟持部140
は、略円盤状の第二挟持部材141が設けられており、
該第二挟持部材141の上面には凹部142が設けられ
ている。この凹部142は切断する玉皮の球面と一致す
る球面状の壁面となっており、その深さは玉皮の直径の
おおよそ10分の1となっている。また、第二支持軸1
48が凹部142の反対側から第二挟持部材141の軸
線上に突出するようにして第二挟持部材141に軸支さ
れている。この第二支持軸148は上記玉皮切断装置1
10の本体の下部に回動自在に設けられている。
【0027】球体を挟持する第一挟持部130は、第一
の実施形態の第一挟持部3と同様にであるので、異なる
部分について説明する。上記第一挟持部130の第一挟
持部材131は前記第二挟持部材141の軸線と該第一
挟持部材131の軸線とが一致するように設けられてい
る。また、第一支持部材133は玉皮切断装置110の
本体の上部に螺合している。この第一支持部材133の
先端に固着されている第一ハンドル137を回動させる
ことで第一支持部材133が螺進若しくは螺退し、これ
により第一挟持部材131が図中上下方向に移動するの
である。
【0028】玉皮を切断するための丸鋸盤150は玉皮
切断装置110の本体の一方の側面に上下方向に移動可
能に設けられており、この丸鋸盤150の丸鋸151は
左右に移動できるようになっている。即ち、玉皮切断時
には丸鋸151が球体に向かって図中左方向に移動し、
それ以外の時には球体に接触しないように図中右方向に
移動するのである。なお、丸鋸盤150は、丸鋸151
の側面と第二挟持部材141又は第一挟持部材131の
軸線に対して直角に交差する平面とが平行となるように
設けられている。
【0029】次に、第二の実施形態の使用態様を説明す
る。図10(a)に示すように、まず、球体7を第二挟
持部材141の凹部142に載置し、第一挟持部130
の第一ハンドル137を回転させ球体7を上記第二挟持
部材141と第一挟持部材131とで挟持する。このと
き、第一挟持部130の孔開け部材139によって球体
7の玉皮に導火線用の孔が穿設される。
【0030】次に、図10(b)に示すように、丸鋸盤
150を始動させずに球体7に接触しない程度まで丸鋸
151を左方に移動する。球体7の最も右の端が丸鋸1
51の真横にくるように丸鋸盤150を上下に移動させ
て位置を調整し固定する。なお、この位置は、丸鋸15
1が、球体7の中心をとおり、且つ、第一挟持部材13
1又は第二挟持部材141の軸線に対して直角に交差す
る平面と玉皮とが接する最大円周上を切断できる位置で
ある。
【0031】次に、図10(c)に示すように、丸鋸盤
150を始動させ丸鋸151を図中左方向に(球体7方
向)に移動させる。このとき切断するのは玉皮だけであ
るので、丸鋸151は球体7の内部の玉皮用木型の表面
に接する程度まで移動することとなる。丸鋸151の位
置が決定したら丸鋸151が左右方向に移動しないよう
に固定する。玉皮71の切断を開始したら球体7を第二
挟持部材141と第一挟持部材131とを一緒に作業者
が回転させる。これにより丸鋸151が球体7の玉皮7
1の最大円周上を切断する。球体7を一回転させると玉
皮71の切断が終了する。切削が終了したら丸鋸盤15
0を停止させ丸鋸151の左右方向の固定を解放し該丸
鋸151を図中右方向に移動させる。
【0032】次に、第一ハンドル137を回転させて第
一挟持部材133を図中上方向に移動させ球体7から第
一挟持部材131を離し、球体7を玉皮切断装置110
から取り出すのである。この後の作業は、第一の実施形
態の使用態様と同様であるので説明を省略する。なお、
同型の球体の玉皮の切断を続ける場合は丸鋸盤150を
上下に移動する作業は省略される。
【0033】なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲にお
いて、種々なる実施の態様をとることができることは無
論である。例えば第一挟持部31,131及び第二挟持
部41,141の凹部32,132,42,142の壁
面を球体の球面と一致する球面としたが、球体の球面よ
り小さくし、凹部32,132,42,142の外端で
球体を挟持することも可能である。また、第一実施形態
の玉皮分割装置1の丸鋸盤5を図中左右方向に移動でき
るようにしてもよい。また、孔開け部材39を第一挟持
部材31,131と一体として凹部32,132の内部
に設けてもよい。さらに、玉皮の切断位置はこれを問う
ものではない。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明は、玉皮用木型と
該玉皮用木型に貼着された玉皮とによって形成された球
体を載置でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略
円盤状の第一挟持部材を備えた第一挟持部と、上記球体
を挟持でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円
盤状の第二挟持部材を備え、上記第一挟持部と対向する
位置に設けられた第二挟持部と、上記第一挟持部材又は
上記第二挟持部材の軸線上のいずれか一方の凹部に、上
記球体に孔を穿設するために設けられた孔開け部材と、
上記玉皮のみを切断する丸鋸盤とを有し、上記第二挟持
部は上記第二挟持部材の軸線と上記第一挟持部材の軸線
とが一致するように設置されており、上記丸鋸盤は上記
第一挟持部材又は第二挟持部材の軸線と直行する平面と
丸鋸の側面とが平行となるように設置されていることを
特徴とする玉皮切断装置を要旨とするので、機械的に玉
皮の切断を行える。これにより熟練工を要しなくても短
時間のうちに切断面がきれいな玉皮の切断を行うことが
できるのである。
【0035】前記第一挟持部材及び前記第二挟持部材に
は、前記球体が安定するように球面状の凹部を設けてな
るので、玉皮切断時に球体が不安定とならないので、安
全に玉皮を切断することができるのである。
【0036】また、本発明は、玉皮用木型と該玉皮用木
型に貼着された玉皮によって形成された球体を載置で
き、上下方向に移動可能且つ軸線方向に設けられた軸に
回動可能な略円盤状の台部材を備えた台部と、上記球体
を挟持でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円
盤状の第一挟持部材を備えた第一挟持部と、上記球体を
挟持でき、軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円盤
状の第二挟持部材を備え、上記第一挟持部と対向する位
置に設けられた第二挟持部と、上記玉皮のみを切断する
丸鋸盤とを有し、上記第一挟持部は上記第一挟持部材の
軸線と上記台部材の軸線とが直角となるように設置され
ており、上記第二挟持部は上記第二挟持部材の軸線と上
記第一挟持部材の軸線とが一致するように設置されてお
り、上記丸鋸盤は上記第一挟持部材又は第二挟持部材の
軸線と直行する平面と丸鋸の側面とが平行となるように
設置されていることを特徴とする玉皮切断装置をも要旨
としているので、球体を挟持位置まで容易に移動するこ
とが可能となる。また、切断を上方から行えるので切断
部分が見やすく、作業もしやすいのである。
【0037】前記台部材、前記第一挟持部材及び前記第
二挟持部材には、前記球体が安定するように球面状の凹
部を設けてなるので、玉皮切断時に球体が不安定となら
ないので、安全に玉皮を切断することができ、さらに、
玉皮の上下の移動の際にも玉皮が台部材から落下するこ
とがないのである。
【0038】前記第一挟持部材又前記第二挟持部材の軸
線と直行する平面が、第一挟持部材と第二挟持部材に挟
持された球体の中心をとおる平面であるので、同型の半
球の玉皮を製作することができ、後工程の「星」と「割
薬」を込めた半球体の構造は同一のものとなる。
【0039】前記第一挟持部材又は前記第二挟持部材の
いずれか一方の凹部に、球体に孔を穿設する孔開け部材
を上記第一挟持部材又は上記第二挟持部材の軸線上に設
けてなるので、玉皮の切断と同時に半球体の頂点に正確
に導火線用の孔を穿設できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態の玉皮切断装置の正面図であ
る。
【図2】台部の部分拡大図である。
【図3】第一挟持部の部分拡大図である。
【図4】第一の実施形態の使用態様を示すの説明図であ
る。
【図5】第二挟持部材の凹部と球体の関係を示す説明図
である。
【図6】第一の実施形態の使用態様を示すの説明図であ
る。
【図7】球体と孔開け部材の関係を示す説明図である。
【図8】球体と丸鋸の関係を示す説明図である。
【図9】第二の実施形態の玉皮切断装置の正面図であ
る。
【図10】第二の実施形態の使用形態を示すの説明図で
ある。
【符号の説明】
1,110 玉皮切断装置 2 台部 3,130 第一挟持部 4,140 第二挟持部 5,150 丸鋸盤 7 球体 21 台部材 31,131 第一挟持部材 39,139 孔開け部材 41,141 第二挟持部材 51,151 丸鋸 71 玉皮

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 玉皮用木型と該玉皮用木型に貼着された
    玉皮とによって形成された球体を載置でき、軸線方向に
    設けられた軸に回動可能な略円盤状の第一挟持部材を備
    えた第一挟持部と、上記球体を挟持でき、軸線方向に設
    けられた軸に回動可能な略円盤状の第二挟持部材を備
    え、上記第一挟持部と対向する位置に設けられた第二挟
    持部と、上記第一挟持部材又は上記第二挟持部材の軸線
    上のいずれか一方の凹部に、上記球体に孔を穿設するた
    めに設けられた孔開け部材と、上記玉皮のみを切断する
    丸鋸を備えた丸鋸盤とを有し、 上記第二挟持部は上記第二挟持部材の軸線と上記第一挟
    持部材の軸線とが一致するように設置されており、 上記丸鋸盤は上記第一挟持部材又は上記第二挟持部材の
    軸線と直行する平面と上記丸鋸の側面とが平行となるよ
    うに設置されていることを特徴とする玉皮切断装置。
  2. 【請求項2】 前記第一挟持部材及び前記第二挟持部材
    には、前記球体が安定するように球面状の凹部を設けて
    なる請求項1に記載の玉皮切断装置。
  3. 【請求項3】 玉皮用木型と該玉皮用木型に貼着された
    玉皮とによって形成された球体を載置でき、上下方向に
    移動可能且つ軸線方向に設けられた軸に回動可能な略円
    盤状の台部材を備えた台部と、上記球体を挟持でき、軸
    線方向に設けられた軸に回動可能な略円盤状の第一挟持
    部材を備えた第一挟持部と、上記球体を挟持でき、軸線
    方向に設けられた軸に回動可能な略円盤状の第二挟持部
    材を備え、上記第一挟持部と対向する位置に設けられた
    第二挟持部と、上記玉皮のみを切断する丸鋸を備えた丸
    鋸盤とを有し、 上記第一挟持部は上記第一挟持部材の軸線と上記台部材
    の軸線とが直角となるように設置されており、 上記第二挟持部は上記第二挟持部材の軸線と上記第一挟
    持部材の軸線とが一致するように設置されており、 上記丸鋸盤は上記第一挟持部材又は上記第二挟持部材の
    軸線と直行する平面と上記丸鋸の側面とが平行となるよ
    うに設置されていることを特徴とする玉皮切断装置。
  4. 【請求項4】 前記台部材、前記第一挟持部材及び前記
    第二挟持部材には、前記球体が安定するように球面状の
    凹部を設けてなる請求項3に記載の玉皮切断装置。
  5. 【請求項5】 前記第一挟持部材又は前記第二挟持部材
    の軸線と直行する平面が、上記第一挟持部材と上記第二
    挟持部材に挟持された球体の中心をとおる平面である請
    求項1ないし4のいずれか1項に記載の玉皮切断装置。
  6. 【請求項6】 前記第一挟持部材又は前記第二挟持部材
    のいずれか一方の凹部に、球体に孔を穿設する孔開け部
    材を上記第一挟持部材又は上記第二挟持部材の軸線上に
    設けてなる請求項ないし5のいずれか1項に記載の玉
    皮切断装置。
JP2000178530A 2000-06-14 2000-06-14 玉皮切断装置 Expired - Fee Related JP3457632B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178530A JP3457632B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 玉皮切断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178530A JP3457632B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 玉皮切断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001353689A JP2001353689A (ja) 2001-12-25
JP3457632B2 true JP3457632B2 (ja) 2003-10-20

Family

ID=18679941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000178530A Expired - Fee Related JP3457632B2 (ja) 2000-06-14 2000-06-14 玉皮切断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3457632B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5703056B2 (ja) * 2011-02-16 2015-04-15 Hoya株式会社 多焦点眼鏡レンズ成型用モールドの製造装置
CN108568911A (zh) * 2018-05-07 2018-09-25 佛山市生隆陶业设备有限公司 球石切割机

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001353689A (ja) 2001-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5987217A (en) Robotic furniture texturing
JP6131408B2 (ja) 毛根切削装置
JP3457632B2 (ja) 玉皮切断装置
US11745383B2 (en) Pottery wheel with throwing arm
US3800639A (en) Glass cutter
JP3089405B2 (ja) インゴット切断方法と装置
CN107053353A (zh) 木材刨切机
US3433105A (en) Apparatus for the production of molecular and crystal models
US4861364A (en) Method for using stained glass revolving work station with removable work surface
JP2002121040A5 (ja)
KR20180088300A (ko) 물체를 구 형태로 조각하는 로봇 가공 장치 및 가공 방법
JPH0871804A (ja) 球体の製造方法およびその装置
JPH0735576Y2 (ja) 野菜立体型抜き装置
JPS6216984Y2 (ja)
JP6215075B2 (ja) 木片生産器具
JP3149870U (ja) Cncのマシニングセンター回転装置。
JPH02270504A (ja) 木材の捻曲げ加工方法
JP6163333B2 (ja) パッキンの切断治具及びパッキンの切断装置
TWM550044U (zh) 切剖裝置
JP3201067U (ja) 野球ボール用飾り台
JP4308544B2 (ja) 彫刻用刃物
JP2521495Y2 (ja) ドレッサ装置
JPS5856100Y2 (ja) タテガタハキリバンニオケル ヒカコウブツホジソウチ
JP2005199414A (ja) 樹脂板の切断方法
JPS6216983Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees