JP2000343486A - エアバッグリッド部の開裂線形成方法 - Google Patents

エアバッグリッド部の開裂線形成方法

Info

Publication number
JP2000343486A
JP2000343486A JP11157565A JP15756599A JP2000343486A JP 2000343486 A JP2000343486 A JP 2000343486A JP 11157565 A JP11157565 A JP 11157565A JP 15756599 A JP15756599 A JP 15756599A JP 2000343486 A JP2000343486 A JP 2000343486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutter
cleavage line
cleavage
line
cutting tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11157565A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Saito
和弘 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP11157565A priority Critical patent/JP2000343486A/ja
Publication of JP2000343486A publication Critical patent/JP2000343486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストで精度良く開裂線を形成することが
できるようにする。 【解決手段】エアバッグリッド部に形成する開裂線形状
を予めティーチングされたロボット6のアーム7に切削
工具8を取付け、前記ロボット6により前記切削工具8
を動かして前記エアバッグリッド部に所定形状の開裂線
5を形成するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エアバッグリッ
ド部の開裂線形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車などの車両には、緊急時の安全手
段としてエアバッグ装置を備えたものがある。上記エア
バッグ装置は、車体に所定値以上の衝撃力が加わったと
きに、インストルメントパネルなどの内部に配設された
ハウジングに折り畳んで収納されているバッグ本体が、
インフレータからの圧力気体の圧力によって車室内乗員
側へ膨出して、定位置に着座している乗員の頭部などを
受け止め、頭部などがインストルメントパネルなどに当
接しないように保護するものである。
【0003】そして、上記バッグ本体は、膨出時に、イ
ンストルメントパネルに形成されたエアバッグリッド部
を押圧し、エアバッグリッド部に形成された開裂線を開
裂することにより膨出開口を形成し、該膨出開口から車
室内乗員側へ膨出されるようになっている。
【0004】上記開裂線は、例えば、特開平8−282
420号公報で開示されているように、レーザー加工機
により形成されるものが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにレーザー加工機で開裂線を形成した場合、レーザー
加工機の設備コストが高くなるという問題や、レーザー
加工機のレーザーカッティングヘッドを交換したりレー
ザー加工機でアシストガスとして用いられる炭酸ガスを
交換したりするのにランニングコストがかかるという問
題があった。
【0006】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解消し、低コストで開裂線を形成することのできるエア
バッグリッド部の開裂線形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、エアバッグリッド
部に形成する開裂線形状を予めティーチングされたロボ
ットのアームに切削工具を取付け、前記ロボットにより
前記切削工具を動かして前記エアバッグリッド部に所定
形状の開裂線を形成することを特徴としている。
【0008】このように構成された請求項1にかかる発
明によれば、前記ロボットと切削工具とを用いることに
より、低コストでエアバッグリッド部に開裂線を形成す
ることが可能となる。
【0009】請求項2に記載された発明では、前記切削
工具が、円形カッター、回転リューター刃、ナイフ型カ
ッター、または超音波裁断機のうちのいずれか一つであ
ることを特徴としている。
【0010】このように構成された請求項2にかかる発
明によれば、前記切削工具として、円形カッター、回転
リューター刃、ナイフ型カッター、超音波裁断機のうち
のいずれかを使用して精度良く開裂線を形成することが
可能である。
【0011】請求項3に記載された発明では、前記円形
カッターが、ミシン目形成刃を有するミシン目カッター
であることを特徴としている。
【0012】このように構成された請求項3にかかる発
明によれば、開裂線をミシン目状に形成できることか
ら、エアバッグ作動時における開裂線の開裂し易さと、
エアバッグ非作動時における開裂線部分のべこつき(エ
アバッグリッド部表面側から押圧した時の弾性変形)の
防止との両立が可能となる。
【0013】請求項4に記載された発明では、前記円形
カッターが、そのカッター刃に食込防止部材を取付けら
れたことを特徴としている。
【0014】このように構成された請求項4にかかる発
明によれば、食込防止部材により、ロボットの精度を高
めなくても、開裂線の残存肉厚を所定寸法にコントロー
ルすることができる。
【0015】請求項5に記載された発明では、前記切削
工具が、ミシン目形成刃を有するミシン目カッターと全
周連続刃を有する円形カッターとを組合せたものである
ことを特徴としている。
【0016】このように構成された請求項5にかかる発
明によれば、ミシン目カッターと円形カッターとを組合
せることにより、ミシン目カッターがミシン目状の開裂
線を形成すると共に、円形カッターがミシン目カッター
のスリット部分を切断加工することとなる。そして、円
形カッターがない場合には、ミシン目カッターのスリッ
ト部分で発泡層が引きちぎられて発泡体クズが生じ、こ
の発泡体クズが静電気でエアバッグリッド部に付着し、
後工程の塗装作業時などに塗装不良を生じたり、エアバ
ッグ装置の展開時に発泡体クズの飛散を生じさせたりす
るおそれがあるが、円形カッターでミシン目カッターの
スリット部分を切断加工させるようにすることにより、
発泡層が引きちぎられることがなくなって発泡体クズの
発生が防止され、もって、塗装不良や展開時における発
泡体クズの飛散を防止することができる。
【0017】請求項6に記載された発明では、前記所定
形状の開裂線は、そのコーナー部が複数の直線状開裂線
を組み合わせて形成されていることを特徴としている。
【0018】このように構成された請求項6にかかる発
明によれば、複数の直線状開裂線を組み合わせて開裂線
のコーナー部を成形することにより、円弧形状の加工が
困難な切削工具、例えば円形カッターの使用が可能とな
る。
【0019】請求項7に記載された発明では、前記直線
状開裂線が、つなぎ部で複数に分けられていることを特
徴としている。
【0020】このように構成された請求項7にかかる発
明によれば、直線状開裂線があまり長くならないよう、
直線状開裂線を複数に分けてつなぎ部を適宜設けること
により、エアバッグリッド部の開裂線部分の強度が向上
するため、エアバッグリッド部に上方から荷重が作用し
た場合のエアバッグリッド部のべこつきを防止すること
ができる。
【0021】請求項8に記載された発明では、開裂線
を、リッドの中央側へ傾斜する斜めのものとすることを
特徴としている。
【0022】このように構成された請求項8にかかる発
明によれば、開裂線の切り口を斜めにすることにより、
リッドの縁部の下側へエアバッグリッド部の一般部が入
り込み、一般部によってリッドが下から支持されるよう
になるので、エアバッグリッド部に上方から荷重が作用
した場合のエアバッグリッド部のべこつきを防止するこ
とができる。
【0023】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の具体的な実施の
形態1について、図示例と共に説明する。
【0024】図1〜図6は、この発明の実施の形態1を
示すものである。
【0025】自動車などの車両には、図1に示すような
インストルメントパネル1が設けられている。このイン
ストルメントパネル1は、例えば、図3に示すように、
表皮2と発泡層3と芯材4とよりなる三層構造を備えて
いる。上記インストルメントパネル1は、例えば、予め
形成された表皮2と芯材4とを発泡型へセットし、発泡
型の内部へ発泡剤を注入して発泡させることにより製造
される。表皮2には、TPU、PVC、TPO(TE
O)などの素材が使用される。発泡層3には、ウレタ
ン、PPF、PPビーズ発泡などの素材が使用される。
芯材4には、PPC、PPG、PC/ABS、PC、A
SG、ABS、PPE、アルミ、鋼板などの素材が使用
される。
【0026】そして、助手席用にエアバッグ装置が設定
されている車両の場合、インストルメントパネル1の助
手席側の部分にはその裏面にバッグ本体の膨出開口とな
る開裂線5が形成される。なお、図1では、インストル
メントパネル1に直接開裂線5を形成することによって
エアバッグ装置のリッド部(エアバッグリッド部)を画
成させ、リッド部が開いた時に膨出開口が形成されるよ
うにした例を示しているが、インストルメントパネル1
に別体のリッド部を取付け、該リッド部に開裂線5を形
成するようにしても良い。また、図1では、開裂線5
は、平面視ほぼU字状をしているが、U字状に限らずH
字状などの所定形状としても良い。
【0027】前記開裂線5は、図2に示すように、産業
用ロボット6などのロボットのアーム7に切削工具8を
取付け、該切削工具8でインストルメントパネル1を切
削することなどにより形成させるようにする。
【0028】前記産業用ロボット6は、例えば、6軸ロ
ボットなどの多関節ロボットとし、リッド部に形成する
開裂線5の形状を予めティーチングしておくようにす
る。
【0029】前記切削工具8は、例えば、図4、図5に
示すようなミシン目形成刃を有する円形カッター、即
ち、ミシン目カッター11などとする。このミシン目カ
ッター11は、外周にカッター刃12とスリット部13
とを交互に複数有する円板状のカッター部14(ミシン
目形成刃)と、該カッター部14の両面をカッター刃1
2のみを露出させた状態で覆う円板状をした一対の食込
防止部材15と、前記カッター部14及び食込防止部材
15の中心を貫通する軸16と、該軸16の両端に嵌着
されたカッター支持アーム17と、軸16の両端に取付
けられた抜け止め用のワッシャ18とで構成されてい
る。なお、ミシン目カッター11は、そのカッター支持
アーム17の部分を産業用ロボット6のアーム7に支持
されている。
【0030】そして、開裂線5を形成する場合、図2に
示すように、先ず、インストルメントパネル1を裏返
す。そして、6軸ロボットなどの産業用ロボット6のア
ーム7にミシン目カッター11などの切削工具8を保持
させ、該切削工具8でインストルメントパネル1の芯材
4と発泡層3と表皮2とを、表皮2の一部を残して切削
加工し、開裂線5を形成させる。なお、開裂線5のコー
ナー部19は、円弧形状としても良いが、ミシン目カッ
ター11のカッター部14の径寸法によって円弧形状に
加工するのが困難な場合には、図6に示すように、複数
の直線状開裂線を組合せて形成しても良い。このよう
に、複数の直線状開裂線を組み合わせて開裂線5のコー
ナー部19を成形することにより、円弧形状の加工が困
難な切削工具8、例えば円形カッターの使用が可能とな
る。
【0031】この際、切削工具8をミシン目カッター1
1とすることにより、表皮2にはミシン目状の開裂線5
が形成される。開裂線5をミシン目状に形成すると、エ
アバッグ作動時における開裂線5の開裂し易さと、エア
バッグ非作動時における開裂線5部分のべこつき(エア
バッグリッド部表面側から押圧した時の弾性変形)の防
止との両立が可能となる。
【0032】このように、汎用の産業用ロボット6と手
作業用の切削工具8とを用いることにより、低コストで
精度良く開裂線5を形成することが可能となる。
【0033】なお、開裂線5の形成には、所要の精度が
必要となるが、この精度は、産業用ロボット6に対する
ティーチングポイントを増やすことにより、確保させる
ようにする。
【0034】或いは、ミシン目カッター11などの円形
カッターに食込防止部材15を取付けることにより、産
業用ロボット6の精度を高めなくても、開裂線5の残存
肉厚を所定寸法にコントロールすることができる。
【0035】
【変形例】図7は実施の形態1の変形例を示しており、
インストルメントパネル1を構成する表皮2単体に対し
て、産業用ロボット6に取付けたミシン目カッター11
などの切削工具8で開裂線5を形成させるようにしたも
のである。このようにしても、低コストで開裂線5を形
成することが可能である。
【0036】なお、開裂線5を形成された表皮2は、そ
の後、裏面側に芯材4を射出成形することにより、イン
ストルメントパネル1とされる。
【0037】
【発明の実施の形態2】図8、図9は、この発明の実施
の形態2を示すものである。なお、前記実施の形態1と
同一ないし均等な部分については、同一の符号を付して
説明する。
【0038】この実施の形態2では、産業用ロボット6
に取付ける切削工具8を、スパイラルカッター形状やダ
イヤカッター形状などの回転リューター刃21としてい
る。
【0039】そして、開裂線5を形成する場合、図8に
示すように、先ず、インストルメントパネル1を裏返
す。そして、6軸ロボットなどの産業用ロボット6のア
ーム7に回転リューター刃21などの切削工具8を保持
させ、該切削工具8でインストルメントパネル1の芯材
4と発泡層3と表皮2とを、表皮2の一部を残して切
削、薄肉加工し、開裂線5を形成させる。
【0040】この際、切削工具8を回転リューター刃2
1とすることにより、開裂線5のコーナー部19を、ア
ールの小さい円弧形状とすることができる。
【0041】このように、産業用ロボット6と切削工具
8とを用いることにより、低コストで開裂線5を形成す
ることが可能となる。
【0042】なお、開裂線5の形成には、所要の精度が
必要となるが、この精度は、産業用ロボット6に対する
ティーチングポイントを増やすことにより、確保させる
ようにする。
【0043】上記以外については、前記実施の形態1と
同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得ること
ができる。
【0044】
【変形例】図10は実施の形態2の第1の変形例を示し
ており、インストルメントパネル1を構成する表皮2単
体に対して、産業用ロボット6に取付けた回転リュータ
ー刃21などの切削工具8で開裂線5を形成させるよう
にしたものである。このようにしても、低コストで開裂
線5を形成することが可能である。
【0045】なお、開裂線5を形成された表皮2は、そ
の後、裏面側に芯材4を射出成形することにより、イン
ストルメントパネル1とされる。
【0046】図11、図12は実施の形態2の第2の変
形例を示しており、図11に示すように、産業用ロボッ
ト6に取付けた回転リューター刃21でインストルメン
トパネル1の開裂線5となる部分の芯材4と発泡層3の
一部を切削加工して溝部25を作っておき、必要な場合
には、産業用ロボット6の切削工具8をナイフ型カッタ
ー26に付け替えて溝部25の発泡層3の残りと表皮2
の一部を薄肉加工させてスリット27を形成し、開裂線
5とさせるようにしたものである。
【0047】このようにすることにより、助手席用のエ
アバッグ装置の設定がないか、或いは、設定が少ない車
両の場合に、回転リューター刃21で溝部25のみを形
成しておき、助手席用のエアバッグ装置を設定する必要
が生じた場合にナイフ型カッター26を用いてスリット
27を形成することにより、簡単に開裂線5を構成させ
ることが可能となる。
【0048】図13は実施の形態2の第3の変形例を示
しており、図11の状態から産業用ロボット6の切削工
具8を通常の刃(即ち、ミシン目形成刃でない全周連続
刃)を有する円形カッター28に付け替えて溝部25の
発泡層3の残りと表皮2の一部を薄肉加工させてスリッ
ト27を形成し、開裂線5とさせるようにしたものであ
る。
【0049】このようにすることにより、助手席用のエ
アバッグ装置の設定がないか、或いは、設定が少ない車
両の場合に、回転リューター刃21で溝部25のみを形
成しておき、助手席用のエアバッグ装置を設定する必要
が生じた場合に円形カッター28を用いてスリット27
を形成することにより、簡単に開裂線5を構成させるこ
とが可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態3】図14〜図17は、この発明の
実施の形態3を示すものである。なお、前記実施の形態
1,2と同一ないし均等な部分については、同一の符号
を付して説明する。
【0051】この実施の形態3のものでは、切削工具8
として、ミシン目形成刃を有するミシン目カッター11
と全周連続刃を有する円形カッター28とを組合せたも
のを使用している。ここで、円形カッター28の全周連
続刃は、ミシン目カッター11のカッター部14よりも
小径で且つスリット部13よりも大径として、スリット
部13から僅かに全周連続刃が突出するようにする。ま
た、ミシン目カッター11には両刃のものを用いると共
に、円形カッター28には片刃のものを用い、円形カッ
ター28の刃がミシン目カッター11の側面に当接する
ように配置する。
【0052】なお、この実施の形態3では、図14に示
すように、芯材4の開裂線5となる部分に予めスリット
31を形成し、スリット31部分にシールテープ32を
貼って発泡層3の成形時に発泡剤の漏れを防止させるよ
うにしている。
【0053】また、図17に示すように、直線状開裂線
があまり長くならないよう、直線状開裂線を複数に分け
てつなぎ部33を適宜設けるようにしている。
【0054】このように、ミシン目カッター11と円形
カッター28とを組合せることにより、表皮2と発泡層
3とシールテープ32に対し、ミシン目カッター11が
ミシン目状の開裂線5を形成すると共に、円形カッター
28がミシン目カッター11のスリット31部分を切断
加工することとなる。そして、円形カッター28がない
場合には、ミシン目カッター11のスリット31部分で
発泡層3が引きちぎられて発泡体クズが生じ、この発泡
体クズが静電気でインストルメントパネル1に付着し、
後工程の塗装作業時などに塗装不良を生じたり、エアバ
ッグ装置の展開時に発泡体クズの飛散を生じさせたりす
るおそれがあるが、円形カッター28でミシン目カッタ
ー11のスリット31部分を切断加工させるようにする
ことにより、発泡層3が引きちぎられることがなくなっ
て発泡体クズの発生が防止され、もって、塗装不良や展
開時における発泡体クズの飛散を防止することができ
る。
【0055】また、図14に示すように、芯材4の開裂
線5となる部分に予めスリット31を形成しておくこと
により、切削工具8で簡単に開裂線5を構成させること
が可能となる。
【0056】また、図17に示すように、直線状開裂線
があまり長くならないよう、直線状開裂線を複数に分け
てつなぎ部33を適宜設けることにより、インストルメ
ントパネル1の開裂線5部分の強度が向上するため、イ
ンストルメントパネル1に上方から荷重が作用した場合
のインストルメントパネル1のべこつきを防止すること
ができる。
【0057】上記以外については、前記実施の形態1,
2と同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得る
こができる。
【0058】
【変形例】図18は実施の形態3の変形例を示してお
り、ミシン目カッター11と円形カッター28とを組合
せてなる切削工具8をインストルメントパネル1に対し
角度34を付けて斜めに当てることにより、傾斜した開
裂線5を形成させるようにしたものである。なお、開裂
線5は、表皮2を上にして配置した状態のインストルメ
ントパネル1に対し、下方へ進むに従いリッドの中央側
へ向かう傾斜となるようにする(図18の場合、開裂線
5の右側がリッドで、開裂線5の左側がインストルメン
トパネル1の一般部となる)。
【0059】このように、開裂線5の切り口を斜めにす
ることにより、リッドの縁部の下側へインストルメント
パネル1の一般部が入り込み、一般部によってリッドが
下から支持されるようになるので、インストルメントパ
ネル1に上方から荷重が作用した場合のインストルメン
トパネル1のべこつきを防止することができる。
【0060】
【発明の実施の形態4】図19〜図22は、この発明の
実施の形態4を示すものである。なお、前記実施の形態
1〜3と同一ないし均等な部分については、同一の符号
を付して説明する。
【0061】この実施の形態4のものでは、切削工具8
として、毎秒2万回の上下運動を行いつつ毎分60mの
速度で裁断が行える超音波裁断機35を使用している。
この超音波裁断機35は、スモール20KHz振動反復
を行わせる20KHzウェーブフォーム部36と、振幅
増幅を行う半波長ブースター部37と、半波長指数ホー
ン部38と、ブレードホルダー39と、ブレード40と
を備えている。
【0062】そして、図21に示すように、表皮2と発
泡層3と芯材4とよりなる三層構造を備えたインストル
メントパネル1に対し、超音波裁断機35で開裂線5を
形成させる。あるいは、図22に示すように、単層の表
皮2に対して超音波裁断機35で開裂線5を形成させ、
その後、表皮2の裏面側に発泡層3や芯材4を形成して
インストルメントパネル1を構成したりする。なお、図
中、符号41は真空吸引可能な受台である。
【0063】このように、超音波裁断機35を用いるこ
とにより、有毒ガスや切削粉を出さずに加工を行わせる
ことができる。また、バリを出さずに加工することがで
きる。
【0064】上記超音波裁断機35は専用工具ではなく
汎用の加工が可能であるため、開裂線5の形状が変って
も受台41に応じたティーチングを行うのみの作業で対
応が可能であり、コスト低下を図ることができる。
【0065】溝加工が容易であるため、車両のディーラ
ーオプション部品取付部に対する残存加工も容易であ
る。
【0066】以上、この発明の実施の形態を図面により
詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限ら
ず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等が
あってもこの発明に含まれる。例えば、上記各実施の形
態の上記した以外の組合せも可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、ロボットと切削工具とを用いることによ
り、低コストでエアバッグリッド部に開裂線を形成する
ことが可能となる。
【0068】請求項2の発明によれば、切削工具とし
て、円形カッター、回転リューター刃、ナイフ型カッタ
ー、超音波裁断機のうちのいずれかを使用して精度良く
開裂線を形成することが可能である。
【0069】請求項3の発明によれば、開裂線をミシン
目状に形成できることから、エアバッグ作動時における
開裂線の開裂し易さと、エアバッグ非作動時における開
裂線部分のべこつき(エアバッグリッド部表面側から押
圧した時の弾性変形)の防止との両立が可能となる。
【0070】請求項4の発明によれば、食込防止部材に
より、ロボットの精度を高めなくても、開裂線の残存肉
厚を所定寸法にコントロールすることができる。
【0071】請求項5の発明によれば、ミシン目カッタ
ーと円形カッターとを組合せることにより、ミシン目カ
ッターがミシン目状の開裂線を形成すると共に、円形カ
ッターがミシン目カッターのスリット部分を切断加工す
ることとなる。そして、円形カッターがない場合には、
ミシン目カッターのスリット部分で発泡層が引きちぎら
れて発泡体クズが生じ、この発泡体クズが静電気でエア
バッグリッド部に付着し、後工程の塗装作業時などに塗
装不良を生じたり、エアバッグ装置の展開時に発泡体ク
ズの飛散を生じさせたりするおそれがあるが、円形カッ
ターでミシン目カッターのスリット部分を切断加工させ
るようにすることにより、発泡層が引きちぎられること
がなくなって発泡体クズの発生が防止され、もって、塗
装不良や展開時における発泡体クズの飛散を防止するこ
とができる。
【0072】請求項6の発明によれば、複数の直線状開
裂線を組み合わせて開裂線のコーナー部を成形すること
により、円弧形状の加工が困難な切削工具、例えば円形
カッターの使用が可能となる。
【0073】請求項7の発明によれば、直線状開裂線が
あまり長くならないよう、直線状開裂線を複数に分けて
つなぎ部を適宜設けることにより、エアバッグリッド部
の開裂線部分の強度が向上するため、エアバッグリッド
部に上方から荷重が作用した場合のエアバッグリッド部
のべこつきを防止することができる。
【0074】請求項8の発明によれば、開裂線の切り口
を斜めにすることにより、リッドの縁部の下側へエアバ
ッグリッド部の一般部が入り込み、一般部によってリッ
ドが下から支持されるようになるので、エアバッグリッ
ド部に上方から荷重が作用した場合のエアバッグリッド
部のべこつきを防止することができる、という実用上有
益な効果を発揮し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかるインストルメン
トパネルの全体斜視図である。
【図2】開裂線を形成している様子を示す斜視図であ
る。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】ミシン目カッターの側面図である。
【図5】ミシン目カッターの正面図である。
【図6】開裂線の平面図である。
【図7】実施の形態1の変形例の部分側方断面図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態2にかかる開裂線を形成し
ている様子を示す斜視図である。
【図9】図8の部分拡大図である。
【図10】実施の形態2の第1の変形例の部分側方断面
図である。
【図11】実施の形態2の第2の変形例の部分側方断面
図である。
【図12】図11の後行程を示す図である。
【図13】実施の形態2の第3の変形例の部分側方断面
図である。
【図14】本発明の実施の形態3にかかる開裂線を形成
している様子を示す正面図である。
【図15】図14の部分拡大図である。
【図16】(a)はミシン目カッター部分の側面図、
(b)は円形カッター部分の側面図である。
【図17】開裂線の平面図である。
【図18】実施の形態3の変形例にかかる開裂線を形成
している様子を示す正面図である。
【図19】本発明の実施の形態4にかかる開裂線を形成
している様子を示す斜視図である。
【図20】図19の超音波裁断機の拡大側面図である。
【図21】インストルメントパネルに開裂線を形成して
いる状態を示す部分側方断面図である。
【図22】単層表皮に開裂線を形成している状態を示す
部分側方断面図である。
【符号の説明】
1 エアバッグリッド部(インストルメントパネル) 5 開裂線 6 産業用ロボット(ロボット) 7 アーム 8 切削工具 11 ミシン目カッター 15 食込防止部材 21 回転リューター刃 26 ナイフ型カッター 28 円形カッター 33 つなぎ部 35 超音波裁断機

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エアバッグリッド部に形成する開裂線形状
    を予めティーチングされたロボットのアームに切削工具
    を取付け、前記ロボットにより前記切削工具を動かして
    前記エアバッグリッド部に所定形状の開裂線を形成する
    ことを特徴とするエアバッグリッド部の開裂線形成方
    法。
  2. 【請求項2】前記切削工具が、円形カッター、回転リュ
    ーター刃、ナイフ型カッター、または、超音波裁断機の
    うちのいずれか一つであることを特徴とする請求項1記
    載のエアバッグリッド部の開裂線形成方法。
  3. 【請求項3】前記円形カッターが、ミシン目形成刃を有
    するミシン目カッターであることを特徴とする請求項2
    記載のエアバッグリッド部の開裂線形成方法。
  4. 【請求項4】前記円形カッターが、そのカッター刃に食
    込防止部材を取付けられたことを特徴とする請求項2ま
    たは3記載のエアバッグリッド部の開裂線形成方法。
  5. 【請求項5】前記切削工具が、ミシン目形成刃を有する
    ミシン目カッターと全周連続刃を有する円形カッターと
    を組合せたものであることを特徴とする請求項1記載の
    エアバッグリッド部の開裂線形成方法。
  6. 【請求項6】前記所定形状の開裂線は、そのコーナー部
    が複数の直線状開裂線を組み合わせて形成されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のエア
    バッグリッド部の開裂線形成方法。
  7. 【請求項7】前記直線状開裂線が、つなぎ部で複数に分
    けられていることを特徴とする請求項6に記載のエアバ
    ッグリッド部の開裂線形成方法。
  8. 【請求項8】開裂線を、リッドの中央側へ傾斜する斜め
    のものとすることを特徴とする請求項1ないし7いずれ
    かに記載のエアバッグリッド部の開裂線形成方法。
JP11157565A 1999-01-29 1999-06-04 エアバッグリッド部の開裂線形成方法 Pending JP2000343486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157565A JP2000343486A (ja) 1999-01-29 1999-06-04 エアバッグリッド部の開裂線形成方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2239999 1999-01-29
JP11-22399 1999-04-01
JP11-94611 1999-04-01
JP9461199 1999-04-01
JP11157565A JP2000343486A (ja) 1999-01-29 1999-06-04 エアバッグリッド部の開裂線形成方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000343486A true JP2000343486A (ja) 2000-12-12

Family

ID=27283829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11157565A Pending JP2000343486A (ja) 1999-01-29 1999-06-04 エアバッグリッド部の開裂線形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000343486A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040048655A (ko) * 2002-12-04 2004-06-10 (주)애드컴텍 기판 반송용 로봇 암
WO2006069726A2 (de) * 2004-12-27 2006-07-06 Frimo-Heidel Viersen Gmbh Vorrichtung zum teilweisen durchtrennen von natürlichem oder künstlichem leder
JP2007237995A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Nakata Coating Co Ltd エアバッグドア部を有する車両用内装部材の製造装置及びエアバッグドア部を有する車両用内装部材の製造方法
JP2007307655A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Lintec Corp シート切断装置及び切断方法
EP1958112A2 (en) * 2005-12-09 2008-08-20 Cornerstone Automation System, Inc. Automated box opening apparatus
JP2009142916A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Nakata Coating Co Ltd エアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法
JP2009544475A (ja) * 2006-07-21 2009-12-17 クラウスマッファイ テヒノロギース ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング シート又はスキンへの切削弱化部の加工のための装置
WO2011083102A3 (de) * 2010-01-05 2011-09-15 Frimo Group Gmbh Vorrichtung zum teilweisen durchtrennen eines werkstücks
JP2014030889A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Nakata Coating Co Ltd 車両用内装部材切断装置
JP2017114238A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 カルソニックカンセイ株式会社 エアバッグ用開口部形成方法
JP2020093597A (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 しげる工業株式会社 車両用内装材及びその製造方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040048655A (ko) * 2002-12-04 2004-06-10 (주)애드컴텍 기판 반송용 로봇 암
WO2006069726A2 (de) * 2004-12-27 2006-07-06 Frimo-Heidel Viersen Gmbh Vorrichtung zum teilweisen durchtrennen von natürlichem oder künstlichem leder
WO2006069726A3 (de) * 2004-12-27 2006-08-17 Frimo Heidel Viersen Gmbh Vorrichtung zum teilweisen durchtrennen von natürlichem oder künstlichem leder
US8463428B2 (en) 2005-12-09 2013-06-11 Cornerstone Automation Systems, Llc Automated box opening apparatus
EP1958112A4 (en) * 2005-12-09 2010-02-17 Cornerstone Automation System AUTOMATED CONTAINER OPENING DEVICE
EP1958112A2 (en) * 2005-12-09 2008-08-20 Cornerstone Automation System, Inc. Automated box opening apparatus
EP2527263A3 (en) * 2005-12-09 2013-10-09 Cornerstone Automation System, Inc. Automated box opening apparatus
US7720567B2 (en) 2005-12-09 2010-05-18 Cornerstone Automation Systems, Inc. Automated box opening apparatus
JP4726656B2 (ja) * 2006-03-10 2011-07-20 株式会社仲田コーティング エアバッグドア部を有する車両用内装部材の製造装置及びエアバッグドア部を有する車両用内装部材の製造方法
JP2007237995A (ja) * 2006-03-10 2007-09-20 Nakata Coating Co Ltd エアバッグドア部を有する車両用内装部材の製造装置及びエアバッグドア部を有する車両用内装部材の製造方法
JP2007307655A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Lintec Corp シート切断装置及び切断方法
JP2009544475A (ja) * 2006-07-21 2009-12-17 クラウスマッファイ テヒノロギース ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング シート又はスキンへの切削弱化部の加工のための装置
JP2009142916A (ja) * 2007-12-12 2009-07-02 Nakata Coating Co Ltd エアバッグ破断溝形成装置及び車両用内装部材の製造方法
WO2011083102A3 (de) * 2010-01-05 2011-09-15 Frimo Group Gmbh Vorrichtung zum teilweisen durchtrennen eines werkstücks
JP2014030889A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Nakata Coating Co Ltd 車両用内装部材切断装置
JP2017114238A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 カルソニックカンセイ株式会社 エアバッグ用開口部形成方法
JP2020093597A (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 しげる工業株式会社 車両用内装材及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6453535B1 (en) Process for manufacturing an automotive trim piece preweakened to form an air bag deployment opening
JP2000343486A (ja) エアバッグリッド部の開裂線形成方法
US5611564A (en) Method and treatment for forming an air bag deployment opening in leather covered trim
US6533314B2 (en) Instrument panel with integral hidden door cover and method of manufacture thereof
JP2005170373A (ja) エアバッグ展開用開口部のための自動車用内装カバーを予め脆弱化する方法
US8557375B2 (en) Thermoplastic film for airbag covers
US6692019B2 (en) Method to create invisible air bag deployment panel
JP2002538035A (ja) エアバッグのカバーに裂け線を形成する方法及び装置
US5108128A (en) Self-piercing cover assembly for airbag
US20070108658A1 (en) Ultrasonic Blade Design for Scoring Double Angle Groove And Products Therefrom
US20050147476A1 (en) Cutting tool for the in-process control of the residual wall thickness for the airbag weakening and method for this
JP2000351355A (ja) エアバッグリッド部の開裂線形成装置及び方法
JP2001047946A (ja) 表皮及びその製造方法と、エアバッグドア用表皮の製造方法及びエアバッグドア構造
US20040061262A1 (en) Instrument panel skin for covering airbag and method of making same
JP2004114742A (ja) 自動車用内装材
JP4322490B2 (ja) 自動車用内装材の製造方法
US20020078814A1 (en) Tear seam for vehicle panel
JP2000289108A (ja) 車両用エアバッグリッド部の開裂線形成装置
JP2000095056A (ja) 自動車用エアバッグドア表皮とその製造方法
US20060119136A1 (en) Method of manufacturing a scored vehicular panel and article made thereby
JP4575584B2 (ja) 表皮材の製造方法
JP3227638B2 (ja) エアバッグカバー
JPH0625059U (ja) 自動車用インストルメントパネル
JP4067740B2 (ja) 車両用エアバッグ装置
GB2615793A (en) Methods of leather working and products produced thereby