JP5126616B2 - 磁性体セラミック、セラミック電子部品、及びセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

磁性体セラミック、セラミック電子部品、及びセラミック電子部品の製造方法 Download PDF

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本発明は磁性体セラミック、セラミック電子部品、及びセラミック電子部品の製造方法に関し、より詳しくはガーネット型フェライト系材料を主成分とした磁性体セラミック、該磁性体セラミックを使用した非可逆回路部品等のセラミック電子部品、及びその製造方法に関する。
携帯電話やミリ波レーダ等のマイクロ波領域の電磁波を利用した通信技術の進展に伴い、アイソレータ等の非可逆回路素子の研究・開発が盛んに行われている。
アイソレータは、一般に、信号の伝送方向には減衰がなく、逆方向には減衰が大きくなる機能を有しており、数100MHz〜数GHzの極超短波帯やマイクロ波帯で使用される携帯電話、自動車電話等の移動体通信機器の送受信回路に搭載されている。
そして、この種の磁性体材料としては、従来より、イットリウム鉄ガーネットYFe12(以下、「YIG」という)に代表されるガーネット型フェライト系材料が広く使用されている。
例えば、特許文献1には、主成分が、一般式(Y3.0-x-yBiCa)(Fe5-α-β-γInαAlβγ)012で表される組成を有し、x、yの値が、0.44<x≦1.5、0.5≦y≦1.2であり、α、β、γの値が、0≦α≦0.4、0≦β≦0.45、0.25≦γ≦0.6(ただし0.1≦α+β≦0.75)の範囲内にあって、副成分としてCu及び/又はZrを含み、その含有量は、前記主成分100重量部に対して、CuをCuO換算で0重量%≦CuO≦0.8重量%、ZrをZrO換算で、0重量%≦ZrO≦0.8重量%であり、ガーネット構造を有する相を主成分とし、850℃以上980℃未満の温度で焼結するようにした多結晶セラミック磁性体材料が開示されている。
この特許文献1では、Yの一部をBiで置換し、かつ副成分としてCuOを含有させることにより、850℃以上980℃未満の低い温度での焼成を可能としている。さらに、特許文献1では、上述したように850℃以上980℃未満の低い温度での焼成が可能であることから、AgやCu等の低抵抗の金属材料との同時焼成が可能である旨が記載されている。
特開2007−145705号公報(請求項1、段落番号〔0015〕)
ところで、非可逆回路素子は磁気損失の小さいのが望ましいが、この磁気損失は強磁性共鳴半値幅ΔHで評価することができる。
しかしながら、特許文献1は、主成分中にBiを含有させることにより、850℃以上980℃未満での低温焼成を可能としているが、強磁性共鳴半値幅ΔHが4400〜8900A/mと大きく、所望の低磁気損失の非可逆回路素子を得ることができないという問題点があった。
また、生産性を向上させるためには、磁性体材料と低抵抗金属材料とを重ね合わせて同時焼成するのが望ましく、また、コスト面を考慮すると、金属材料としては低抵抗で安価なCuを使用するのが望ましい。
ところが、酸化物の平衡酸素分圧を示すエリンガム図(非特許文献1)によれば、800℃以上の温度で焼成する場合、Cu金属とFeの共存する領域が存在しないことが分かっている。すなわち、800℃以上の温度では、Feを生成するような高酸素分圧で焼成を行った場合、Cuも酸化されてCuOとなる。一方、Cu金属の状態を維持するような低酸素分圧で焼成を行った場合は、Feが還元されてFeを生成する。
E.T.T.Ellingham著:J.Soc.Chem.Ind.、英国、63巻、1944年、p.125
したがって、特許文献1には、850℃以上980℃未満の温度で、Feを含む磁性体材料とCuとを同時焼成させることができると記載されているものの、上記温度範囲ではCuの酸化が促進されてCuOが生成され易い。このためCu金属が本来有する低抵抗な電極を得ることができず、Feを含む磁性体材料とCuとの同時焼成は実用上困難であった。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであって、磁気損失が小さく、安価なCuと同時焼成することが可能な高周波用の磁性体セラミック、該磁性体セラミックを使用した非可逆回路部品等のセラミック電子部品、及び該セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するためにガーネット型フェライト系材料を使用して鋭意研究を行ったところ、フェライト材料中にビスマスを含まなくともCu酸化物を0.25〜2.50重量%の範囲で含有し、かつ、酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの還元雰囲気で焼成することにより、焼成温度は若干高くなるが、Cuの融点よりも十分に低い温度で焼成することができ、かつ強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/m以下の低磁気損失の磁性体セラミックを得ることができるという知見を得た。
本発明はこのような知見に基づきなされたものであって、本発明に係る磁性体セラミックは、主成分が、ビスマスを含まないガーネット型フェライト系材料で形成されると共に、Cu酸化物が0.25〜2.50重量%の範囲で含有され、かつ、酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの雰囲気で焼成されてなることを特徴としている。
また、本発明の磁性体セラミックは、強磁性共鳴半値幅が4000A/m以下であることを特徴としている。
さらに、本発明者が鋭意研究を重ねたところ、磁性体セラミックとなるべき成形体とCu金属となるべき導電膜とを酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの雰囲気で同時焼成しても、強磁性共鳴半値幅が4000A/m以下の低磁気損失のセラミック電子部品を得ることができるということが分かった。
本発明に係るセラミック電子部品は、上記磁性体セラミックと、Cuを主成分とした導電部とを有し、前記磁性体セラミックと前記導電部とが同時焼成されてなることを特徴としている。
また、本発明のセラミック電子部品は、非可逆回路部品であることを特徴としている。
また、Feを含んだ磁性体材料とCuとを同時焼成して所望の特性を得るためには、焼成後にFeと金属としてのCuとを共存させる必要がある。
しかしながら、上述したように800℃以上の焼成温度ではFeとCuとが共存する領域が存在しない。
そこで、本発明では、強磁性共鳴半値幅が4000A/m以下となり、かつCuとの同時焼成が可能な酸素分圧でFeを生成し、その後、F−Feの平衡酸素分圧以上であってかつCu−CuOの平衡酸素分圧以下の酸素分圧に雰囲気調整して熱処理を行っている。そしてこれにより磁性体セラミックの特性を劣化させることなく、CuOをCuに還元することができることから、磁性体材料とCuとを同時焼成しても、所望の低磁気損失を有するセラミック電子部品を得ることが可能となる。
すなわち、本発明に係るセラミック電子部品の製造方法は、Fe化合物を含む磁性体材料から成形体を作製する成形体作製工程と、Cuを主成分とする導電膜を前記成形体の表面に形成する導電膜形成工程と、前記成形体を前記導電膜を挟持する形態で積層し、前記成形体と前記導電膜とを同時焼成する焼成工程とを含み、前記焼成工程は、酸素分圧を1.0×10〜1.0×10−3Paに設定して前記同時焼成した後、F−Feの平衡酸素分圧以上であってかつCu−CuOの平衡酸素分圧以下の酸素分圧で熱処理することを特徴としている。
また、本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記焼成工程は、昇温過程、温度保持過程、及び降温過程を含む焼成プロファイルを有すると共に、前記熱処理は前記降温過程で行うことを特徴としている。
さらに、本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記熱処理は、500℃〜700℃の温度で行うことを特徴としている。
また、本発明のセラミック電子部品の製造方法は、前記磁性体材料は、ビスマスを含まないガーネット型フェライト系材料を主成分とし、0.25〜2.50重量%のCu酸化物を含むことを特徴としている。
本発明の磁性体セラミックによれば、主成分が、ビスマスを含まないガーネット型フェライト系材料で形成されると共に、Cu酸化物が0.25〜2.50重量%の範囲で含有され、かつ、酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの雰囲気で焼成されてなるので、Cuとの同時焼成が可能な酸素分圧で焼成しても、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/m以下の低磁気損失の磁性体セラミックを得ることができる。
本発明のセラミック電子部品によれば、上記磁性体セラミックと、Cuを主成分とした導電部とを有し、前記磁性体セラミックと前記導電部とが同時焼成されてなるので、磁性体セラミックを形成した後、焼き付け処理等でCu電極を形成しなくてもよく、非可逆回路部品等の高周波用途に適したフェライト系セラミック電子部品を高効率かつ安価に得ることができる。
本発明のセラミック電子部品の製造方法によれば、Fe化合物を含む磁性体材料から成形体を作製する成形体作製工程と、Cuを主成分とする導電膜を前記成形体の表面に形成する導電膜形成工程と、前記成形体を前記導電膜を挟持する形態で積層し、前記成形体と前記導電膜とを同時焼成する焼成工程とを含み、前記焼成工程は、酸素分圧を1.0×10〜1.0×10−3Paに設定して前記同時焼成した後、F−Feの平衡酸素分圧以上であってかつCu−CuOの平衡酸素分圧以下の酸素分圧で熱処理するので、一旦酸化したCu酸化物を還元させてCu金属の状態に戻すことができる。したがって、磁気損失の低減され、信頼性に優れた高品質のアイソレータを高効率かつ安価に製造することができる。
また、前記焼成工程は、昇温過程、温度保持過程、及び降温過程を含む焼成プロファイルを有すると共に、前記熱処理は前記降温過程で行うので、焼成工程中に熱処理を行うことができ、熱処理のための特別な処理炉は不要であり、焼成処理と熱処理とを連続的に効率良く行うことができる。
また、前記熱処理は、500〜700℃の温度で行うので、導電部となるべきCuを確実に金属の状態に保持できると共に、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/m以下の非可逆回路部品等のセラミック電子部品を得ることができる。
本発明の磁性体セラミックを使用して製造されたセラミック電子部品としてのアイソレータ(非可逆回路部品)の一実施の形態を示す分解斜視図である。 図1の要部分解斜視図である。 上記アイソレータの等価回路を示す電気回路図である。 本発明の焼成プロファイルを示す図である。 Cu−CuO反応系、及びFe−Fe反応系のエリンガム図である。 実施例2で焼成温度又は熱処理温度と酸素分圧との関係を説明するためのエリンガム図である。 実施例2における各試料の結晶系のX線回折スペクトルである。
次に、本発明の実施の形態を詳説する。
本発明の一実施の形態としての磁性体セラミックは、主成分が、YIGからなるガーネット型フェライト系材料で形成されると共に、Cu酸化物が0.25〜2.50重量%の範囲で含有され、かつ、酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの還元雰囲気で焼成されている。
これにより1000〜1050℃の比較的低温で焼成しても、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/m以下の磁気損失が低減された磁性体セラミックを得ることができる。
尚、YIG中、Y及びFeの一部は、必要に応じて各種元素で置換するのも好ましく、例えば、Yの一部をCaで置換した(Y,Ca)Fe12や、Feの一部をIn、Sn、Al、Vのうちの少なくとも1種で置換したY(Fe,In)12、Y(Fe,Al)12、Y(Fe,Sn)12、Y(Fe,V)12、Y(Fe,In,Al,V)12、Y(Fe,Sn,Al,V)12、或いはこれらの組み合わせを適宜使用することができる。
ただし、本発明のガーネット型フェライト系材料にはBiは含有されていない。これは、Biは焼成温度の低温化には寄与するものの、磁気損失の低減には寄与しないからである。
また、本実施の形態で、Cu酸化物の含有量を0.25〜2.50重量%としたのは以下の理由による。
Cu酸化物の含有量が0.25重量%未満に低下すると、1050℃以下の低温での焼成が困難となる。一方、Cuの含有量が2.50重量%を超えると、1.0×10〜1.0×10-3Paの還元雰囲気で焼成を行っても、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/mを超えてしまい、磁気損失が大きくなる。
そして、このようなCu酸化物としては、CuO及びCuOのいずれか1種又はこれらの組み合わせを使用することができる。
また、焼成雰囲気の酸素分圧を1.0×10〜1.0×10-3Paとしたのは以下の理由による。
焼成雰囲気が1.0×10Paを超えて大気雰囲気に近くなると、Cu酸化物の含有量を増加させた場合、含有量が2.5重量%以下であっても、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/mを超えてしまって磁気損失の低下を招くおそれがある。一方、焼成雰囲気が1.0×10-3Pa未満になると、過度の還元性雰囲気となり、この場合も強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/mを超えてしまい、磁気損失の低下を招くおそれがある。
そこで、本実施の形態では、焼成雰囲気の酸素分圧を1.0×10〜1.0×10-3Paとしている。
次に、上記磁性体セラミックを使用した本発明のセラミック電子部品について詳説する。
図1は、本発明に係るセラミック電子部品としての2ポート型アイソレータ(非可逆回路部品)の一実施の形態を示す分解斜視図であって、本実施の形態では、集中定数型のアイソレータを示している。
このアイソレータは、回路基板1上にアイソレータ本体2が実装されると共に、平板状に形成されたヨーク3が絶縁層4を介して前記アイソレータ本体2に載設されている。
回路基板1は、導電膜が形成された複数のセラミックグリーンシートが積層され、焼成されたセラミック多層基板からなり、整合用コンデンサや終端抵抗が内蔵されている。そして、回路基板1の上面にはアイソレータ本体2と電気的接続を行うための上面電極5a〜5cが形成されると共に、該回路基板1の下面には外部接続用に複数の下面電極(不図示)が形成されている。
ヨーク3は、電磁シールド機能を有し、アイソレータ本体2からの磁気の漏れや高周波電磁界の漏れを抑制すると共に、外部からの磁気の影響を抑制する作用を有する。尚、ヨーク3は、必ずしも接地されている必要はないが、はんだ付けや導電性接着剤などで接地してもよく、接地することにより、高周波シールドの向上に寄与することができる。
アイソレータ本体2は、フェライト6が熱硬化性系エポキシ樹脂等の接着剤7a、7bを介して一対の永久磁石8a、8bで挟着されている。
尚、永久磁石8a、8bとしては、特に限定されるものではないが、Sr系、Ba系、或いはLa−Co系のフェライト磁石を好んで使用することができる。
図2はフェライト6の分解斜視図である。
このフェライト6は、略直方体形状に形成された中心層9の両主面には第1の外側層10a、10bが配されると共に、該第1の外側層10a、10bの外主面には第2の外側層11a、11bが配されている。さらに、中心層9と第1の外側層10a、10bの間には中心電極層12a、12bが介装され、第1の外側層10a、10bと第2の外側層11a、11bとの間には外側電極層群13a、13bが介装されている。
そして、本実施の形態では、中心層9、第1の外側層10a、10b、及び第2の外側層11a、11bが上記磁性体セラミックで形成され、中心電極層12a、12b及び外側電極層群13a、13bはCuで形成されている。
中心層9の上下両面には複数の凹部が形成され、該凹部にはCuが充填されてビア導体14a〜14nが形成されている。
中心電極層12aは、中心層9の主面に沿うように所定角度でもって傾斜状に形成されると共に、該中心電極層12aの一方の端部12a′はビア電極14aと接続可能となるように立設され、かつ他方の端部12a″はビア電極14mと接続可能となるように垂設されている。
また、中心電極層12bは、前記中心電極層12aと略対向状となるように所定角度でもって傾斜状に形成されると共に、該中心電極層12bの一方の端部12b′は前記ビア電極14aと接続可能となるように立設され、かつ他方の端部12b″はビア電極14nと接続可能となるように垂設されている。このように中心層9は、これら中心電極層12a、12bにより1ターン巻回されている。
また、第1の外側層10a、10bの上下両面には複数の凹部が形成され、該凹部にはCuが充填されてビア導体15a〜15g、16a〜16hが形成されている。
外側電極層群13aは、第1の外側層10aの主面に対し斜め上方に傾斜状となるように、4つの外側電極層(第1〜第4の外側電極層17a〜17d)が平行状に形成されている。また、外側電極層群13bは、第2の外側層10bの主面に対し直交状となるように、4つの外側電極層(第1〜第4の外側電極層18a〜18d)が平行状に形成されている。
そして、第1の外側電極層17aの上端は、ビア電極15d、14e、16dを介して第1の外側電極層18aの上端に電気的に接続されている。さらに、第1の外側電極層18aの下端はビア電極16h、14l、15gを介して第1の外側電極層17bの下端に電気的に接続されている。以下同様に、第1の外側電極層17aの上端は、ビア電極15c、14d、16cを介して第2の外側電極層18bの上端に電気的に接続され、第2の外側電極層18bの下端はビア電極16g、14k、15fを介して第3の外側電極層17cの下端に電気的に接続されている。また、第3の外側電極層17cの上端は、ビア電極15b、14c、16bを介して第3の外側電極層18cの上端に電気的に接続され、第3の外側電極層18cの下端はビア電極16f、14j、15eを介して第4の外側電極層17dの下端に電気的に接続されている。さらに、第4の外側電極層17dの上端は、ビア電極15a、14b、16aを介して第4の外側電極層18dの上端に電気的に接続されている。さらに、第4の外部電極層17dはビア電極14iに接続されると共に、第1の外部電極層18aはビア電極14mに接続されている。尚、ビア電極14mは外側電極層群13a及び外側電極層群13bのそれぞれの端部の接続用電極として共用される。また、ビア電極14f、14g、14hはダミー電極である。
このように外側電極層群13a、13bは、第1の外側層10a、10bにより中心電極層12a、12bとの電気的絶縁性を確保しながら、中心層9の周囲を螺旋状に4ターン巻回されている。そして、中心電極層12a、12bと外側電極層群13a、13bとはビア電極14lを介して電気的に接続されている。
尚、本実施の形態で、ターン数とは、外側電極層群13a、13bが中心層9を1回横断した状態を0.5ターンとして計算している。そして、中心電極層12a、12bと外側電極層群13a、13bとの交差角度は、必要に応じて所望角度に設定され、これにより入力インピーダンスや挿入損失が調整される。
図3は上記アイソータの等価回路を示す電気回路図である。
すなわち、回路基板1には整合用コンデンサC1及び終端抵抗Rが内蔵され、回路基板1の下面に形成された下面電極(不図示)が入力ポートP1を形成している。そして、該下面電極は、回路基板1の上面に形成された上面電極5a及び中心層9の下面に形成されたビア電極14nを介して中心電極層12の一端に接続されている。
中心電極層12の他端及び外側電極層群13の一端は、中心層9の下面に形成されたビア電極14m及び回路基板1の上面に形成された上面電極5bを介して終端抵抗R及びコンデンサC1、C2に接続され、かつ、回路基板1の下面に形成された下面電極に接続され、出カポートP2を形成している。
また、外側電極層群13の他端は、中心層9の下面に形成されたビア電極14i及び回路基板1の上面に形成された上面電極5cを介してコンデンサC2及び回路基板1の下面に形成された下面電極に接続され、該下面電極がグランドポートP3を形成している。
次に、上記アイソレータの製造方法を詳述する。
まず、フェライト6は、以下のようにして製造することができる。
すなわち、Y、Fe、及びCuO又は/及びCuOを含む複数種のセラミック素原料を所定量秤量し、ボールミルで湿式混合した後、大気中で仮焼し、その後湿式粉砕して仮焼粉末を得る。次いで、この仮焼粉末と有機バインダとを有機溶剤中に分散させてセラミックスラリーを作製する。
次いで、このセラミックスラリーを、ドクターブレード法等の成形加工法を使用して成形し、矩形状の磁性体シートを作製する。
次いで、この磁性体シートをレーザ加工して上下両面に多数の凹部を形成する。そして、該凹部にCuを主成分とするCuペーストを塗布し、ビア電極14a〜14nとなるべきCuが凹部に充填された中心層9用の第1の磁性体シートを作製する。
次に、別の矩形状磁性体シートを用意し、該矩形状磁性体シートをレーザ加工して上下両面に多数の凹部を形成し、該凹部に前記Cuペーストを塗布し、ビア電極15a〜15g、16a〜16hとなるべきCuが凹部に充填された第1の外側層10a、10b用の2枚の第2の磁性体シートを作製する。次いで、この第2の磁性体シートの両主面にスクリーン印刷し、中心電極層12a、12bとなるべき導体膜を形成する。
次に、さらに別の矩形状磁性体シートを用意し、該矩形状磁性体シートの一方の主面にスクリーン印刷を行い、外側電極層群13a、13bとなるべき導体膜を形成し、2枚の第3の磁性体シートを得る。
そしてこの後、第1の磁性体シートを第2の磁性体シートで挟持し、さらに該第2の磁性体シートを第3の磁性体シートで挟持して圧着し、積層体ブロックを作製する。
次いで、1×10〜1.0×10−3Paの雰囲気に調整された焼成炉に前記積層体ブロックを投入し、1000℃〜1050℃の焼成温度で所定時間(例えば、5時間)焼成し、その後、焼成炉が500℃〜700℃に低下した段階で、この500℃〜700℃の温度を所定時間(例えば、5時間)保持して熱処理を行う。そして、これにより磁性体シートと導体膜とが同時焼成され、フェライト6が作製される。
図3は本実施の形態で実行された焼成プロファイルの一例を示す図である。
この焼成プロファイルは、昇温過程21と温度保持過程22と降温過程23とを有している。
昇温過程21で焼成炉の炉内温度を昇温させ、最高焼成温度T1(例えば、1000℃〜1050℃)に到達すると、温度保持過程22に入り、前記最高焼成温度T1を所定時間t1(例えば、5時間)保持し、焼成を行う。この場合、電極となるCuの酸化が過度に進行しないように、1.0×10〜1.0×10-3Paの雰囲気で焼成処理を行い、磁性体セラミック(中心層9、第1の外側層10a、10b及び第2の外側層11a、11b)となるべき磁性体シート、及び導電部(中心電極層12a,12b、外側電極層群13a、13b、ビア電極14a〜14n、15a〜15g、16a〜16h)となるべき導体膜を同時焼成する。
次いで、焼成処理が終了した後、降温過程23に入り、炉内温度を降温させる。そして、この炉内温度が所定温度T2(例えば、500℃〜700℃)に低下した段階で所定時間t2(例えば、5時間)、熱処理を行い、その後、常温に降温させている。
このように焼成後に降温過程23で熱処理を行った理由を、図5を使用して説明する。
図5は、エリンガム図(非特許文献1)からCu−CuO反応系、及びFe−Fe反応系の線図のみを抜粋したものである。
図中、上横軸は摂氏温度(℃)、下横軸は絶対温度(K)、左縦軸は標準生成ギプスエネルギーΔG゜(kJ/mol)を示している。また、右横軸は酸素分圧POを示し、左上の×印で示す原点O(絶対温度0Kの点)から放射状に形成された直線と上記反応系線図との交点の延長上の酸素分圧POが、前記交点の温度における平衡酸素分圧PKOとなる。
すなわち、このエリンガム図は、酸化物の安定性をその平衡酸素分圧PKOと関連付けて示したものであり、例えば、Cu−CuO平衡の800℃における酸素分圧POは、左上の原点Oと800℃における4Cu+O=2CuOの線の交点とを結び、その延長線上の右縦軸の目盛り上の点(≒10-5Pa)で近似される。
そして、反応系が平衡状態にある場合、標準生成ギプスエネルギーΔG゜は数式(1)で表わされる。
ΔG゜=2.303RTlogPKO …(1)
ここで、Rは気体定数(=8.314×10-3kJ/K・mol)、Tは絶対温度(K)である。
そして、例えば、Cuの平衡酸素分圧PKOよりも低い酸素分圧下で熱処理した場合は、Cuは酸化されず、Cu金属の状態を維持する。一方、Cuの平衡酸素分圧PKOよりも高い酸素分圧下で熱処理した場合は、Cuの酸化が促進されてCuOが生成され易くなる。
そして、磁性体シートはFeを主成分とするが、Cuの融点は1083℃であるから、磁性体シートとCuとを同時焼成させるためには、磁性体シートの焼成温度を低下させてCuの融点以下の低温で焼成させる必要がある。
このため本実施の形態では、YIGに0.25〜2.5重量%のCu酸化物を含有させて1000℃〜1050℃程度の低温での焼成を可能としている。
さらに、Feを主成分とする磁性体シートとCuを主成分とする金属とを同時焼成させて所望の磁性体セラミックを得るためには、焼結後においてFeとCu金属とを共存させる必要がある。
しかしながら、800℃以上の温度ではFeとCuとが共存する領域が存在しない。
すなわち、図5のエリンガム図より、800℃におけるFe−Feの平衡酸素分圧PKOは、大概10-4Paであるから、Feを生成するためには、この平衡酸素分圧PKO以上の酸素分圧で焼成する必要がある。しかしながら、800℃におけるCu−CuOの平衡酸素分圧PKOはFe−Feの平衡酸素分圧PKOよりも低く、したがって、Fe−Feの平衡酸素分圧PKOを基準に焼成雰囲気の酸素分圧を設定すると、Cuの酸化が促進されてCuOを生成する。
一方、800℃以上の温度でCu金属の状態を維持するように焼成するためには、大概10-5Pa以下の酸素分圧で焼成する必要があり、したがって、Cu−CuOの平衡酸素分圧PKOを基準に焼成雰囲気の酸素分圧を設定すると、Feは還元されてFeが生成される。
しかも、図5から明らかなように、800℃以上の温度領域では、温度が上昇するに伴い、Fe−Feの平衡酸素分圧PKOとCu−CuOの平衡酸素分圧PKOとの差が広がる。したがって800℃以上の温度領域では、Cu金属とFeの共存する領域が存在しないこととなる。
このため、従来では、電極材料としてCuを使用する場合は、例えば、焼結された中心層(磁性体セラミック)の両主面にCuを焼き付けて中心電極層を形成する等してフェライト6を作製することが多く、磁性体シートとCuとを同時焼成するのは実用上困難な状況にあった。
そこで、本実施の形態では、まず、過度の酸化性雰囲気とならないように、1.0×10〜1.0×10-3Paの雰囲気下、Fe−Feの平衡酸素分圧PKOに相当する温度よりも高い温度で焼成処理を行い、同時焼成を行っている。例えば、1000℃におけるFe−Feの平衡酸素分圧PKOは、エリンガム図より0.6〜0.8Paであるから、この平衡酸素分圧PKOに相当する温度よりも高い温度で同時焼成し、焼結させている。
一方、この焼成雰囲気は、Cuに対しては酸化性雰囲気であるから、Cuの酸化が促進されてCuOが生成するおそれがある。
そこで、焼成処理後の降温過程でCuOをCuに還元している。すなわち、Feが還元されてFeとなるのを回避する必要性から、Fe−Feの平衡酸素分圧PKO以上でありかつCu−CuOの平衡酸素分圧PKO以下の酸素分圧で熱処理を行っている。
具体的には、図5の斜線部に示すように、500℃〜700℃の温度で熱処理を行っている。すなわち、この500℃〜700℃の温度領域では、Cu−CuOの平衡酸素分圧は常にFe−Feの平衡酸素分圧よりも大きい。したがって、Fe−Feの反応系に対しては常に酸化性雰囲気であり、Cu−CuOの反応系に対しては常に還元性雰囲気となるような酸素分圧の設定が可能である。
このように500℃〜700℃の温度領域で、Fe−Feの平衡酸素分圧PKO以下でありかつCu−CuOの平衡酸素分圧PKO以上となるような、酸素分圧POを設定し、熱処理を行うことにより、Feが還元されることもなく、CuOのみが還元されてCuが生成される。
そしてその後は、接着剤7a、7bを使用し、フェライト6を永久磁石8a、8bで挟着してアイソレータ本体2を作製し、その後絶縁体層4を介してヨーク3を貼着し、最後に回路基板1に実装し、これによりアイソレータが作製される。
このように本実施の形態の磁性体セラミックは、主成分が、ビスマスを含まないYIGフェライト系材料で形成されると共に、Cu酸化物が0.25〜2.50重量%の範囲で含有され、かつ、酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの雰囲気で焼成されてなるので、Cuとの同時焼成が可能な酸素分圧で焼成しても、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/m以下の低磁気損失の磁性体セラミックを得ることができる。
しかも、同時焼成した後、F−Feの平衡酸素分圧PKO以上であってかつCu−CuOの平衡酸素分圧PKO以下の酸素分圧で熱処理するので、一旦酸化したCu酸化物を還元させてCu金属の状態に戻すことができる。したがって、磁気損失の低減された信頼性にも優れた高品質のアイソレータを高効率かつ安価に製造することができる。
また、熱処理は降温過程23で行うので、焼成工程中に熱処理を行うことができる。したがって、熱処理のための特別な処理炉は不要であり、焼成処理と熱処理とを連続的に効率良く行うことができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、セラミック電子部品についてもアイソレータを例示して説明したが、サーキュレータなど、他の通信用高周波回路等にも適用可能であるのはいうまでもない。
次に、本発明の実施例を具体例に説明する。
セラミック素原料として、CaCO、Y、Fe、In、V、Al、SnO及びBiを用意し、表1のような主成分組成となるように、これらセラミック素原料を秤量した。次いで、これら秤量物を純水及びPSZボールと共に塩化ビニル製のポットミルに入れ、湿式で十分に混合粉砕し、蒸発乾燥させた後、850〜950℃の温度で仮焼し、それぞれの仮焼粉末を得た。
次に、副成分としてCuO及びZrOを用意した。そして、これら副成分が表1に示すような含有量となるように、これら副成分を秤量して仮焼粉末に添加し、ポリビニルブチラール系バインダー、有機溶剤としてのエタノール、及びPSZボールと共に、再び塩化ビニル製のポットミルに投入し、十分に混合粉砕し、セラミックスラリーを得た。
次に、得られた各セラミックスラリーに対し、ドクターブレード法を使用して厚さが50μmとなるようにシート状に成形し、これを縦50mm、横50mmの大きさに打ち抜き、磁性体シートを得た。
次に、このようにして得られた磁性体シートを、厚さが総計で0.5mmとなるように積層し、60℃に加熱し、100MPaの圧力で60秒間加圧し、圧着させ、その後、直径10mmの大きさの円板状に切り出し、これにより積層体ブロックを得た。
次に、前記積層体ブロックを十分脱脂した後、所定の酸素分圧(2.0×10Pa(大気雰囲気)、1Pa、10-1Pa、10-3Pa、又は10-4Pa)に調整された焼成炉に投入し、920℃又は1040℃で5時間焼成し、試料番号1〜22の試料を得た。尚、1〜10-4Paの酸素分圧は、N−H−HOの混合ガスを炉内に供給することにより調整した。
次に、これら試料番号1〜22の各試料について、短絡同軸線路法を使用し、強磁性共鳴半値幅ΔHを測定した。
表1は、試料番号1〜22の各試料の組成を示し、表2は焼成温度と各酸素分圧における強磁性共鳴半値幅ΔHを示している。
Figure 0005126616
Figure 0005126616
試料番号1〜9は、主成分組成が(Y2.12Ca0.89)(Fe4.05In0.22Al0.300.42)O12であり、試料中にCuOを0〜3.00重量%含有させたものである。
試料番号1は、試料中にCuOが含まれていないため、1040℃の低温では焼結させることができず、融点が1083℃のCuと同時焼成するのは困難であることが分かった。
試料番号9は、CuOが試料中に3.00重量%と過剰に含まれているため、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/mを超え、磁気損失が劣化することが分かった。
これに対し試料番号2〜8は、1〜10-3Paの範囲の酸素分圧で焼成することにより、CuOの含有量が0.25〜2.5重量%の範囲で強磁性共鳴半値幅ΔHを4000A/m以下とすることができ、磁気損失を抑制できることが分かった。
尚、試料番号2〜8の場合であっても、酸素分圧を10-4Paと過度に還元性雰囲気にしたときは、強磁性共鳴半値幅ΔHが6000A/mを超え、磁気損失の劣化が顕著になることが分かった。
また、試料番号8の場合、2.0×10Pa(大気雰囲気)で焼成させたときは強磁性共鳴半値幅ΔHが6000A/mを超え、磁気損失が劣化した。これはCuOの含有量が2.5重量%であり、試料番号2〜7に比べ多いためと思われる。したがって、Cuの含有量の自由度を広げる観点から、1〜10-3Paの範囲の酸素分圧で行うのが望ましいことが分かった。
試料番号10〜18は、主成分組成が(Y2.12Ca0.89)(Fe3.97In0.30Al0.300.42)O12であり、試料中にCuOを0〜3.00重量%含有させたものである。
試料番号10は、試料番号1と同様、試料中にCuOが含まれていないため、1040℃の低温では焼結させることができず、融点が1083℃のCuと同時焼成するのは困難であることが分かった。
試料番号18も、試料番号9と同様、CuOが試料中に3.00重量%と過剰に含まれているため、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/mを超え、磁気損失が劣化することが分かった。
これに対し試料番号11〜17は、1〜10-3Paの範囲の酸素分圧で焼成することにより、CuOの含有量が0.25〜2.5重量%の範囲で強磁性共鳴半値幅ΔHを4000A/m以下とすることができ、磁気損失を抑制できることが分かった。
尚、試料番号11〜17の場合であっても、試料番号2〜8と同様、酸素分圧を10-4Paと過度に還元雰囲気にした場合は、強磁性共鳴半値幅ΔHが6000A/mを超え、磁気損失の劣化が顕著になることが分かった。
また、試料番号17の場合、2.0×10Pa(大気雰囲気)で焼成させたときは、試料番号8と同様の理由から、強磁性共鳴半値幅ΔHが6000A/mを超え、磁気損失が劣化した。
試料番号19、20は、主成分組成が(Y2.05Ca0.95)(Fe3.97Sn0.30Al0.280.45)O12であり、試料中にCuOを0.35重量%又は0.50重量%含有させたものである。
この試料番号19、20でも、酸素分圧を10-4Paと過度に還元性雰囲気にした場合は、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/mを超えたが、1〜10-3Paの範囲の酸素分圧で焼成することにより、強磁性共鳴半値幅ΔHが4000A/m以下となり、磁気損失を抑制できることが分かった。
試料番号21は、(Y1.55Ca0.90Bi0.55)(Fe3.97In0.30Al0.280.45)O12であり、Yの一部をCaのみならずBiでも置換したものであり、CuOを0.35重量%含有させている。
また、試料番号22は、試料番号21に加え、ZrOを0.1重量%含有させている。
この試料番号21、22では、主成分中にBiを含有させているため、920℃の低温での焼成が可能であるが、大気中で焼成しても強磁性共鳴半値幅ΔHは4000A/mを超え、酸素分圧を1Paに調整して焼成した場合は、強磁性共鳴半値幅ΔHは8000A/mを超えた。すなわち、主成分中にBiを含有させることにより、より低温での焼成が可能となるが、強磁性共鳴半値幅ΔHが大きくなり、磁気損失の劣化が顕著になることが確認された。
以上より磁気損失が小さく、しかもCuとの同時焼成を可能とするためには、磁性体セラミック中にBiを含まず、CuOの含有量は、0.25〜2.5重量%、焼成雰囲気の酸素分圧が1〜10-3Paで行う必要のあることが確認された。
また、試料番号2〜4、11〜13から明らかなように、主成分組成が(Y,Ca)(Fe,In,Al,V)系で構成され、かつCuOの含有量が0.25〜0.75重量%の場合は、酸素分圧が1〜10-3Paの焼成雰囲気で焼成することにより、強磁性共鳴半値幅ΔHを3000A/m以下に抑制でき、より好ましいことが分かった。
この実施例2では、磁性体シートとCuとを同時焼成し、特性を評価した。
すなわち、三本ロールミルを使用し、Cuの金属粉末を溶剤としてのターピネオールと有機バインダとしてのエチルセルロース中に分散させて混練し、Cuペーストを作製した。
次いで、〔実施例1〕で作製した試料番号12の磁性体シートを用意し、Cuペーストを磁性体シートの表面にスクリーン印刷し、厚みが10μmの所定パターンの導電膜を形成した。
次いで、導電膜の形成されていない磁性体シートを積層し、上下両面を導電膜の形成された磁性体シートで狭持し、60℃の加熱下、100MPaの圧力で60秒間、圧着し、その後直径10mmに切り出して、厚みが0.5mmの積層体ブロックを形成した。
このようにして得られた積層体ブロックを600℃でN−H−HOの混合ガスを供給して、残炭素が0.02重量%以下となるように脱脂した。
このようにして得られた積層体ブロックを所定酸素分圧(2.0×10Pa(大気中)1、10-1、10-3、10-4、10-5、又は10-8Pa)に調整された焼成炉に投入し、1040℃の温度で5時間焼成した。尚、1〜10-8Paの焼成雰囲気は、〔実施例1〕と同様、N−H−HOの混合ガスを供給して調整した。
次に、焼成後の各試料について、降温過程中の温度500℃に低下した段階で、酸素分圧を1×10-11Paに調整し、500℃の温度で5時間保持して熱処理を行い、これにより試料番号31〜37の試料を得た。尚、焼成炉の酸素分圧は、N−Hの混合ガスを供給して調整した。
次に、試料番号31〜37について、短絡同軸線路法により、強磁性共鳴半値幅ΔHを測定した。
また、X線回折装置(XRD)を使用し、電極(導電部)がCuOかCu金属かを調べた。
同様に、各試料について、熱処理を行わずにそのまま降温させ、熱処理前試料として強磁性共鳴半値幅ΔHを測定し、電極の状態を調べた。
表3はその測定結果である。
Figure 0005126616
試料番号31及び試料番号32は熱処理前試料ではCuは酸化され、CuOとなったが、熱処理後はCuに還元され、金属の状態に戻った
この反応について、図6を使用して説明する。
図6は、図5と同様、エリンガム図(前記非特許文献1)からCu−CuO反応系、及びFe−Fe反応系のみを抜粋した図である。
この図6より、温度1040℃におけるCu−CuOの平衡酸素分圧は0.1〜0.2Paであり、酸素分圧がこれより大きい場合は酸化物となり、低い場合は金属の状態を維持して焼結される。
すなわち、熱処理前試料では、試料番号31は酸素分圧が2.0×10Pa(大気)、試料番号32は1Paの酸素分圧で1040℃の温度で焼成している。そして、この1Paという酸素分圧は、1040℃ではCu−CuOの平衡酸素分圧PKO(=0.1〜0.2Pa)より大きいので、Cuの酸化が促進されてCuOとなる。
そして、降温過程中、温度500℃で熱処理を行っているが、500℃におけるF−Feの平衡酸素分圧は10-12〜10-13Paであり、Cu-CuOの平衡酸素分圧は約10-11Paより若干大きい値を示している。一方、熱処理は温度500℃、酸素分圧10-11Paで行っており、したがってF−Feの平衡酸素分圧以上、Cu−CuOの平衡酸素分圧以下で熱処理を行っている。
したがって、試料番号31及び32は、熱処理前は焼成によりCuOが生成されたが、降温過程での熱処理によりCuに還元され、金属の状態に戻ったものと思われる。
しかし、試料番号31は、熱処理後においても、強磁性共鳴半値幅ΔHは9000A/mを超え、磁気損失の劣化が顕著になった。これは、酸素分圧が10Paの強酸化性雰囲気で同時焼成したため、焼成時にCuが著しく酸化され、このため酸化したCuの一部が磁性体セラミック中に拡散し、その結果、強磁性共鳴半値幅ΔHが劣化したものと思われる。
これに対し、試料番号32は、1040℃での焼成処理を酸素分圧1Paで行っているため、熱処理後においても強磁性共鳴半値幅ΔHも3000A/m以下の良好な結果を得た。
また、試料番号33〜37は、1040℃での焼成処理を酸素分圧10-1〜10-8Paで行っており、Cu−CuOの平衡酸素分圧PKO(=0.1〜0.2Pa)より低く、このため焼成しても電極はCu金属の状態を維持した。
しかしながら、試料番号35は、強磁性共鳴半値幅ΔHが、熱処理前の試料で8000A/mを超え、熱処理後は強磁性共鳴半値幅ΔHは低下したものの、5000A/mを超えた。これは酸素分圧10-4Paの還元性雰囲気で焼成を行っているため、その後に酸化性雰囲気で熱処理を行っても、Feは十分に酸化されず、所望の強磁性共鳴半値幅ΔHを得ることはできなかったものと思われる。
また、試料36、37は、酸素分圧が10-5Pa、10-8Paの強還元性雰囲気で焼成しているため、強磁性共鳴半値幅ΔHの測定ができない程度に低下し、降温時に熱処理しても改善することができなかった。
これに対し試料番号33は、1040℃での焼成処理を酸素分圧が10-1Paの適度な酸素分圧で行っているため、良好な強磁性共鳴半値幅ΔHを得ることができた。
また、試料番号34では、熱処理前の強磁性共鳴半値幅ΔHは4060A/mとなり、4000A/mを超えたが、熱処理後には3185A/mとなって4000A/m以下に低下した。これは焼成時には10-3Paの還元性雰囲気で焼成しているため、Feの一部が還元されてFeを生成するが、500℃における酸素分圧10-11Paでの熱処理は、Fe−Fe反応系にとっては酸化性雰囲気となるため、Feが酸化されてFeとなり、強磁性共鳴半値幅ΔHが改善されたものと考えられる。
また、試料番号31、及び33〜37の各試料ついて、X線回折装置を使用し、結晶系を同定した。
図7はその測定結果を示し、横軸が回折角2θ(°)、縦軸が計数値(a.u.)である。
この図7から明らかなように、試料番号36、37と試料番号31、33〜35とはX線回折スペクトルの波形が異なり、結晶構造自体が変化していることが分かる。これは試料番号36、37では、強還元性雰囲気で焼成したため、FeOが生成されたと思われる。したがって、このような強還元性雰囲気で焼成した場合は、降温過程で熱処理を行っても特性は改善されないことが分かった。
以上より酸素分圧を1〜10−3Paに調整して焼成を行い、その後、降温過程でF−Fe平衡酸素分圧以上、Cu−CuO平衡酸素分圧以下の酸素分圧で熱処理を行うことで、焼成時の雰囲気にかかわらず、Cuは安定して金属の状態に保つことができ、しかも強磁性共鳴半値幅ΔHを4000A/m以下と極めて小さい値にすることができることが分かった。特に、試料番号32、33から明らかなように、酸素分圧を1〜10−1Paの範囲にして焼成することにより、強磁性共鳴半値幅ΔHを3000A/m以下に抑制でき、より好ましいことが確認された。
〔実施例1〕で作製した試料番号10〜18の試料を用意した。そしてこれらの各試料について、〔実施例2〕と同様の方法・手順で試料番号41〜49の積層体ブロックを作製した。
次いで、これら各積層体ブロックについて、酸素分圧が10−1Paの焼成雰囲気で1040℃の温度で5時間焼成し、降温過程で500℃になった時点で、酸素分圧を10−11Paの還元性雰囲気とし、500℃の温度を5時間保持し、熱処理を行って試料番号41〜49の試料を作製した。
次いで、この熱処理後の各試料について、〔実施例2〕と同じ方法で、強磁性共鳴半値幅ΔH、及び電極の状態をX線回折法により分析し、評価した。
表4は試料番号41〜49における磁性体セラミック中のCuの含有量、及び電極状態、並びに強磁性共鳴半値幅ΔHを示している。
Figure 0005126616
試料番号41は磁性体中にCuOが含まれておらず、電極はCu金属の状態で焼結したが、焼成温度が低いため磁性体シートを焼結させることができなかった。
試料番号49は、CuOの含有量が3.0重量%と多いため、熱処理をしても強磁性共鳴半値幅ΔHは6500A/mを超え、磁気損失が劣化することが確認された。
これに対し試料番号42〜48は、CuOの含有量は0.25〜2.5重量%の範囲内であり、焼成後にF−Feの平衡酸素分圧以上、Cu−CuOの平衡酸素分圧以下である10-11Paの酸素分圧で熱処理しているので、磁性体シートと導電膜とを同時焼成しても、焼結後の電極はCu金属の状態を維持し、しかも強磁性共鳴半値幅ΔHは4000A/m以下に抑制できることが確認された。
〔実施例1〕で作製した試料番号12と同一組成の磁性体シートを使用し、〔発明を実施するための形態〕の項で説明したアイソレータ(図1、2参照)を作製し、特性を評価した。
すなわち、まず、実施例1と同様の方法・手順で試料番号12と同一組成の磁性体シートを作製した。
次いで、この磁性体シートを縦50mm、横50mmの大きさに切断し、レーザ加工して所定箇所に凹部を形成し、この凹部に導電性ペーストを塗布して充填し、中心層用磁性体シートを作製した。
次に、別の磁性体シートを縦50mm、横50mmの大きさに切断し、レーザー加工して凹部又は切欠部を形成し、この凹部又は切欠部に導電性ペーストを塗布し、充填した。2枚の第1の外側層用磁性体シートを作製した。
次いで、これらの第1の外側層用磁性体シートの一方の主面に導電性ペーストを塗布し、中心電極となるべき導電パターンをスクリーン印刷して形成した。
次に、さらに別の磁性体シートを縦50mm、横50mmの大きさに切断し、第2の外側層用磁性体シートを作製した。
そして、この第2の外側層用磁性体シートの表面にスクリーン印刷を行い、外側電極層群となるべき導電膜を形成した。
次いで、これら各磁性体シートを図2に示す分解斜視図に従って積層し、圧着し、所定寸法に切断して積層体ブロックを得た。
次に、この積層体ブロックを〔実施例2〕と同様の方法・手順で脱脂した後、酸素分圧が10-1Paの雰囲気で、1040℃の温度で5時間焼成し、降温過程で500℃になった時点で酸素分圧を10-11Paに調整して500℃で5時間熱処理を行い、アイソレータ本体を作製した。
そしてその後、アイソレータ本体を、熱硬化型エポキシ系接着剤を介して永久磁石で狭着し、ヨークを絶縁体を介して載設し、整合用コンデンサ及び終端抵抗が内蔵されたセラミック多層基板に実装し、アイソレータを作製した。
このアイソレータの挿入損失をネットワークアナライザーで測定したが、良好な結果が得られることが確認された。
従来、実用化されていなかった磁性体シートとCuとの同時焼成が可能となり、しかも強磁性共鳴半値幅ΔHも4000A/m以下と低く、磁気損失の低いアイソレータ等の非可逆回路部品を実現できる。
6 フェライト
9 中心層(磁性体セラミック)
10a、10b 第1の外側層(磁性体セラミック)
11a、11b 第2の外側層(磁性体セラミック)
12a、12b 中心電極層(導電部)
13a、13b 外部電極層群(導電部)
14a〜14n ビア電極(導電部)
15a〜15g ビア電極(導電部)
16a〜16h ビア電極(導電部)

Claims (8)

  1. 主成分が、ビスマスを含まないガーネット型フェライト系材料で形成されると共に、Cu酸化物が0.25〜2.50重量%の範囲で含有され、
    かつ、酸素分圧が1.0×10〜1.0×10−3Paの雰囲気で焼成されてなることを特徴とする磁性体セラミック。
  2. 強磁性共鳴半値幅が4000A/m以下であることを特徴とする請求項1記載の磁性体セラミック。
  3. 請求項1又は請求項2記載の磁性体セラミックと、Cuを主成分とした導電部とを有し、
    前記磁性体セラミックと前記導電部とが同時焼成されてなることを特徴とするセラミック電子部品。
  4. 非可逆回路部品であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載のセラミック電子部品。
  5. Fe化合物を含む磁性体材料から成形体を作製する成形体作製工程と、Cuを主成分とする導電膜を前記成形体の表面に形成する導電膜形成工程と、前記成形体を前記導電膜を挟持する形態で積層し、前記成形体と前記導電膜とを同時焼成する焼成工程とを含み、
    前記焼成工程は、酸素分圧を1.0×10〜1.0×10−3Paに設定して前記同時焼成した後、F−Feの平衡酸素分圧以上であってかつCu−CuOの平衡酸素分圧以下の酸素分圧で熱処理することを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記焼成工程は、昇温過程、温度保持過程、及び降温過程を含む焼成プロファイルを有すると共に、前記熱処理は前記降温過程で行うことを特徴とする請求項5記載のセラミック電子部品の製造方法。
  7. 前記熱処理は、500℃〜700℃の温度で行うことを特徴とする請求項5又は請求項6記載のセラミック電子部品の製造方法。
  8. 前記磁性体材料は、ビスマスを含まないガーネット型フェライト系材料を主成分とし、0.25〜2.50重量%のCu酸化物を含むことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のセラミック電子部品の製造方法。
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