JP2004262731A - フェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】焼結後の焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能なフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物の提供。
【解決手段】ポリアセタール樹脂20〜80重量%、およびポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマ20〜80重量%からなるフェライト焼結体製造用有機バインダ。この有機バインダ100重量部に対し、フェライト粉末40〜600重量部を含有せしめてなるフェライト焼結体製造用樹脂組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリアセタール樹脂20〜80重量%、およびポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマ20〜80重量%からなるフェライト焼結体製造用有機バインダ。この有機バインダ100重量部に対し、フェライト粉末40〜600重量部を含有せしめてなるフェライト焼結体製造用樹脂組成物。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェライト粉末を成形するために使用する有機バインダおよびこの有機バインダとフェライト粉末とからなるフェライト焼結体製造用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、焼結後のフェライト焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能なフェライト焼結体製造用有機バインダおよび有機バインダとフェライト粉末からなるフェライト焼結体製造用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フェライト粉末を複雑な形状の成形体に成形するためには、射出成形法が利用されている。この射出成形法は、フェライト粉末に流動性をもたせるために種々の有機バインダを添加し、加熱混練した後、これを成形用原料として射出成形し、得られた射出成形体を脱脂・焼結することにより、フェライト焼結体製品を得るものである。
【0003】
ここで、従来からフェライト粉末の成形に用いられている有機バインダとしては、ポリプロピレン、メタクリル酸エステル、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体および低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂、あるいはこれらとパラフィンワックス、ジエチルフタレート、ステアリン酸などの可塑剤や滑剤を併用したものが知られている。
【0004】
また、解重合型ポリマーであるポリアセタール樹脂を、単独または他の重合体と共に使用した有機バインダ(例えば、特許文献1)についても知られており、この有機バインダは、ポリアセタール樹脂が具備する剛性に基づく射出成形体の形状保持性、及び加熱による脱脂工程での射出成形体の形状保持性に優れるばかりか、加熱による脱脂後に残渣が残らず、加熱による脱脂工程が早いことから生産効率を高めることができるなどの効果が秦されると主張されている。しかしながら、この有機バインダは、このポリアセタール樹脂が化学的に安定であることから、多くの他の有機成分との間の相溶性が悪く、例えば有機バインダを構成する他の樹脂をはじめ、ワックス、滑剤、などとの親和性が悪いために、有機バインダを構成する各成分が相分離し易く、均質な焼結成形体が得られないという問題があった。
【0005】
更に、ポリアセタール樹脂に対し、この均質ポリアセタール樹脂に可溶であるか、または1μm未満の平均粒度で分散可能である脂肪族ポリウレタン、脂肪族未架橋ポリエポキシド、ポリ−(C2 〜C6 )−アルキレンオキシド、脂肪族ポリアミドおよびポリアクリレートならびにそれらの混合物を加えた組成物からなる有機バインダ(例えば、特許文献2)についても知られており、この有機バインダは、焼結体のひび割れ、膨れの防止に効果があると主張されている。しかしながら、この有機バインダでは、ポリアセタール樹脂が具備する剛性が損なわれることに起因して、形状保持性が不十分となり、射出成形後および焼結後のフェライト焼結体の変形量が大きいという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−247802号公報(第3〜7頁)
【特許文献2】
特開平5−098306号公報(第3〜9頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0008】
したがって、本発明の目的は、脱脂工程および焼結工程後のフェライト焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能なフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂にポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマーをの特定量を配合した組成物からなる有機バインダにより、上記の課題が効果的に解決できることを見いだし、本願発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は、フェライト粉末を成形するために使用する有機バインダであって、ポリアセタール樹脂30〜70重量%、およびポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマ30〜70重量%からなることを特徴とするフェライト焼結体製造用有機バインダを提供するものである。
【0011】
また、本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物は、上記有機バインダ100重量部に対し、フェライト粉末40〜600重量部を含有せしめてなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダに用いられるポリアセタール樹脂は、オキシメチレン単位を主たる繰り返し単位とするポリマーであり、ホルムアルデヒドもしくはトリオキサンを主原料とする重合反応によって得られるいわゆるポリアセタールホモポリマー、および主としてオキシメチレン単位からなり、主鎖中に2〜8個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を15重量%以下含有するいわゆるポリアセタールコポリマーのいずれであってもよく、また他の構造単位を含有するコポリマー、つまりブロックコポリマー、ターポリマーおよび架橋ポリマーのいずれであってもよい。これらは1種または2種以上で用いることができるが、熱安定性の観点からはポリアセタールコポリマーの使用が好ましい。
【0013】
本発明におけるポリアセタール樹脂は、バインダ組成物に流動性を付与すると共に、脱脂時の変形を防止する機能を果たす。
【0014】
ポリアセタール樹脂の配合量は、有機バインダ全量に対して、20〜80重量%、特に30〜70重量%の範囲である。
【0015】
ポリアセタール樹脂の製造方法については特に制限はなく、公知の方法により製造することができる。ポリアセタルホモポリマーの代表的な製造方法の例としては、高純度のホルムアルデヒドを有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金属水酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒中に導入して重合し、重合体を濾別した後、無水酢酸中、酢酸ナトリウムの存在下で加熱してポリマー末端をアセチル化することにより製造する方法などが挙げられる。
【0016】
また、代表的なポリアセタールコポリマーの製造方法の例としては、高純度のトリオキサンおよびエチレンオキシドや1,3−ジオキソランなどの共重合成分をシクロヘキサンのような有機溶媒中に導入し、三弗化ホウ素ジエチルエーテル錯体のようなルイス酸触媒を用いてカチオン重合した後、触媒の失活と末端基の安定化を行うことにより製造する方法、あるいは溶媒を全く使用せずに、セルフクリーニング型撹拌機の中へトリオキサン、共重合成分および触媒を導入して塊状重合した後、さらに不安定末端を分解除去することにより製造する方法などが挙げられる。
【0017】
これらポリアセタール樹脂の粘度は、成形材料として使用できる程度の範囲であれば特に制限はないが、ASTM D1238法によるメルトフローレート(MFR)が測定可能であり、MFRが1.0〜50g/10分の範囲のものであることが好ましく、1.5〜35g/10分のものであることが特に好ましい。
【0018】
一方、本発明で用いるポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマとは、ポリアミド形成成分(x)とポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)との反応から得られるブロックまたはグラフト共重合体などである。
【0019】
上記ポリアミド形成成分(x)としては、具体的にはω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸および11−アミノウンデカ酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタムおよびラウロラクタムなどのラクタムおよびヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸塩などのジアミン−ジカルボン酸の塩が挙げられ、特にカプロラクタム、12−アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましく用いられる。
【0020】
上記ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)の例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体などが用いられる。これらの中でも、特にポリ(エチレンオキシド)グリコールが好ましく用いられる。ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)の数平均分子量は200〜6000、特に400〜4000の範囲が好ましい
さらに、ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)と組み合わせて、次式(I)〜(III )で示されるジオール化合物を用いることができる。
【0021】
【化1】
【0022】
(ただし式中、R1 、R2 はエチレンオキシド基および/またはプロピレンオキシド基を示し、Yは共有結合、炭素数1〜6のアルキレン基、アルキリデン基、シクロアルキリデン基、アリールアルキリデン基、O、SO、SO2 、CO、S、CF2 、C(CF3 )2 またはNHを示す。)
このジオール化合物の具体的な例としては、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、臭素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、臭素化ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物などのビスフェノール類のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物およびそれらのブロック(共)重合体、4,4−(ヒドロキシ)ビフェニルのエチレンオキシド付加物、4,4−ビス(ヒドロキシ)ビフェニルのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミンのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミンのプロピレンオキシド付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのエチレンオキシド付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのプロピレンオキシド付加物、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンのエチレンオキシド付加物、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのエチレンオキシド付加物、および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのプロピレンオキシド付加物などのビスフェノール類を挙げることができる。
【0023】
これらのジオール化合物のなかでも、ハイドロキノンのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、臭素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシド付加物およびそのブロック重合体が好ましく、特にビスフェノールAのエチレンオキシド付加物およびそのブロック重合体が好ましい。
【0024】
これらのポリ(アルキレンオキシド)グリコールと上記一般式(I)〜(III )で示されるジオール化合物は、1種もしくは必要に応じて2種以上用いることができる。上記一般式(I)〜(III )で示されるジオール化合物の量について特に制限はないが、ジカルボン酸と共重合して得られたポリエーテルエステル単位で0〜60重量%、特に1〜50重量%の範囲であることが好ましい。
【0025】
また、本発明の効果を損なわない範囲内において他のジオール化合物を共重合することができる。具体的には、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、p−キシレングリコール、m−キシレングリコールなどの芳香族ジオールや、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールなどの脂還族ジオール化合物などを共重合することができる。
【0026】
本発明で使用するポリアミドエラストマの反応の例としては、(x)ポリアミド形成成分と(y)ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの末端基に応じたエステル反応またはアミド反応が考えられる。また、反応に応じて、ジカルボン酸やジアミンなどの第3成分(z)を用いることもできる。
【0027】
この場合、上記ジカルボン酸成分としては、炭素原子数4〜20のものが好ましく用いられ、具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムのごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸およびジシクロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸のごとき脂還族ジカルボン酸、およびコハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸およびドデカンジ酸(デカンジカルボン酸)のごとき脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、特にテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸およびドデカンジ酸が、重合性、色調および物性の点から好ましく用いられる。
【0028】
上記ジアミン成分としては、例えば芳香族、脂還族、脂肪族ジアミンが挙げられる。その中でも脂肪族ジアミンのヘキサメチレンジアミンが経済的な理由から好ましく用いられる。
【0029】
ポリエーテルエステルまたはポリエーテル成分は、ポリアミドエラストマの構成単位中で10〜90重量%の範囲で用いられる.
本発明に用いられるポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマは、組成物の流動性を増して、射出成形を容易にするとともに、脱脂時の変形防止効果をさらに高め、脱脂速度を早める役目を果たしている。
【0030】
ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマの配合量は、有機バインダ全量に対して、20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲である。
【0031】
ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマの製法に関しては特に限定されず、例えば特開昭56−65026号公報および特開昭60−177022号公報などに開示されている方法を利用することができる。
【0032】
本発明の有機バインダには、更に成形性を改善するための第3成分を加えてもよい。第3成分としては、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド(例えば、ナイロン6、11、12、66あるいはこれらの共重合体)ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)ポリアリールサルフォン、ポリアリールエーテル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ワックス類(石油ワックス、天然ワックス、合成エアックスなど)、常温で固体の各種低分子量化合物(ステアリン酸などの金属石鹸、ジステアリルアミンなどの脂肪族アミン、各種界面活性剤)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられるが、この場合のこれら樹脂の添加量は、焼結体製造用有機バインダ100重量部に対し0〜・・重量部とすることが望ましい。
【0033】
また、本発明の有機バインダには、更に常温で液状の可塑剤(ジエチルフタレート、ジブチルフタレートなど)、金属粉末に対するバインダの濡れ性を良くするための界面活性剤および各種カップリング剤などを、通常使用される範囲で含有していてもよい。
【0034】
本発明の焼結体製造用樹脂組成物は、上記焼結体製造用有機バインダとフェライト粉末とからなる。
【0035】
本発明に用いられるフェライト粉末とは、酸化第二鉄(Fe2 O3 )を主成分とする複合酸化物であり、例えばスピネル型フェライト、ガーネット型フェライト、マグネトプランバイト型フェライト、およびW型フェライトなどが挙げられる。酸化第二鉄に複合される具体的な原子としては、Sr、Ba、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Cd、Zn、Li、YおよびGdが挙げられる。
【0036】
フェライト粉末の平均粒径は、通常0.01μm〜50μm、好ましくは0.1μm〜20μmの範囲である。粒径が0.01μmより小さいと、焼結性は良くなるものの、かさ高くハンドリング性、成形性が悪化する傾向が招かれる。また、逆に粒径が50μmを越えると、焼結性が悪くなる傾向が招かれる。
【0037】
本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物におけるこれらフェライト粉末の量は、上記フェライト焼結体製造用有機バインダ100重量部に対し、40〜600重量部、好ましくは65〜400重量部の範囲とする。
【0038】
本発明においては、上記フェライト粉末に対し、0〜95重量%の範囲でセラミック粉末や金属粉末を加えてもよい。かかるセラミック粉末、金属粉末としては、酸化物(酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニア、酸化チタニウム、ムライト、コーヂュライトなど)、炭化物(炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化ジルコニアなど)、および窒化物(窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタニウムなど)などの粉末が挙げられる。
【0039】
これらの粉末には、粉末のほか、焼結助剤、成形助剤、物性向上のための他の粉末などを適宜あらかじめ添加しておくこともできる。添加の方法としては、単に混合してもよいし、粉末の表面にコーティングしてもよい。
【0040】
以下に、本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物を成形してフェライト焼結体を得る方法について説明する。
【0041】
フェライト焼結体製造用樹脂組成物を混練する場合、混練を行う前に必要に応じて各成分あるいは混合物を乾燥しておいてもよい。混練の方法は、全成分を一度に仕込み混練する方法、ポリアセタール樹脂とポリアミドエラストマを先に混練し、次いでフェライト粉末を加えて混練する方法などが挙げられる。混練はバンバリーミキサー、プラストミル、ニーダー、加圧ニーダー、ロールミルおよびスクリュー式押出機などの通常の混練機を用いて行うことができる。混練温度は、通常150〜350℃、好ましくは150〜250℃で、混練時間は通常20秒〜2時間、好ましくは1分〜1時間である。
【0042】
フェライト焼結体製造用樹脂組成物を用いて射出成形する場合には、通常のプランジャー式、スクリュー式などの射出成形機を用いることができる。成形条件は金型形状や射出成形用組成物によって異なるが、成形圧力は通常100〜3000Kg/cm2 、好ましくは200〜2000Kg/cm2 、シリンダー温度は通常150〜350℃、好ましくは150〜250℃である。
【0043】
その他にも、本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物を用いて、押出成形やプレス成形などを行うこともできる。
【0044】
脱脂処理は、酸化性、還元性または不活性ガス雰囲気中、減圧、常圧または加圧下で、通常1〜60℃/hr、好ましくは10〜40℃/hrの昇温速度で、250〜500℃程度まで、好ましくは250〜350℃まで昇温し、その温度で通常0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間保持することにより行われる。
【0045】
本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物からなる成形体は、形を保持するために粉末の中に埋め込んだり、冶具で支えたりする必要はなく、そのまま脱脂炉中の棚板に並べて脱脂することができる。ここで、成形体を置く棚板として通風可能な構造のものを用い、成形体の下面にも雰囲気ガスの流れをあてることによって、脱脂時間を短縮することができる。このような棚板としてはステンレスなどの金網やセラミックなどを格子状に成形したものなどが用いられる。
【0046】
焼結処理は、通常、酸化性、還元性または不活性ガス雰囲気中、真空、常圧または加圧下で、600〜2000℃程度まで昇温して行う。昇温速度は通常50〜1000℃/hrであり、最高温度で10分〜10時間保持する。真空中で焼結を行う場合の真空度は、通常10−2torr以上、好ましくは10−3torr以上である。
【0047】
脱脂を粉末中に埋め込んて行う従来法においては、焼結に移る前に脱脂体の表面に付着している粉を払い落とす工程が必要であり、脱脂から焼結まで連続的に行うことが困難であったが、本発明のフェライト焼結体製造用組成物を使用することにより、そのような工程は不要となり、同一の加熱炉で連続して焼結まで行うことが可能である。
【0048】
以上説明したように、本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物によれば、脱脂工程および焼結工程後の焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能である。
【0049】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例)
[ポリアミドエラストマの調製]
カプロラクタム50重量部、数平均分子量が1000のポリエチレングリコール44.2重量部およびテレフタル酸7.8重量部を“イルガノックス”1098(酸化防止剤)0.3重量部および三酸化アンチモン触媒0.1重量部とともに、ヘリカルリボン撹拌翼を備えた反応器に仕込み、窒素置換して260℃で60分間加熱撹拌して透明な均質溶液とした後、260℃、0.5mmHg以下の条件で3時間30分重合し、粘稠で透明なポリマを得た。ポリマを冷却ベルト上にガット上に吐出し、ペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマを調製した。
[実施例1〜3]
ポリアセタール樹脂として、MFRが9g/10分のポリアセタールコポリマー(東レ社製“アミラス”S761)を、ポリアミドエラストマとして、上記調製で得られたポリアミドエラストマを使用した。また、フェライト粉末には、Sr−フェライト(平均粒径 1.45μm)を使用し、これらを表1に示した割合で配合した組成物を、加圧ニーダーを用いて、180℃、40分間混練し、この混練物を冷却、粉砕し、スクリュー式押出機を用い、加工温度180℃で混練した後、混練物を冷却、破砕して射出成形用のフェライト焼結体製造用樹脂組成物を調製した。
[比較例1〜4]
ポリアセタール樹脂およびフェライト粉末としては、実施例1〜3と同一品を使用し、更に他成分として脂肪族ポリアミド(ポリカプロアミド)、ポリエチレングリコール(平均分子量:4000)およびポリプロピレン(MFR:7.0g/10min)を使用して、これらを表1に示した割合で配合し、実施例1〜3と同条件にてフェライト焼結体製造用樹脂組成物を調製した。
【0050】
上記各焼結体製造用樹脂組成物の射出成形、焼結工程までの各工程は、実施例1〜3、比較例1〜4とも同様に下記の方法で行った。
<射出成形工程>
射出成形機(東芝機械製“IS80EPN”)を用い、シリンダー設定温度180℃、金型温度60℃、成形圧力1500Kg/cm2 の条件で、図1に示す形状の試験片(100mm×12mm×3mm)を成形した。
<脱脂工程、焼結工程>
上記試験片を、図2に示す50mmの間隔を開けた支持台の上に載せて循環炉内に設置し、昇温速度20℃/hrで50℃から350℃まで昇温し、350℃到達後はその温度を2時間保持することにより、脱脂処理を行った。
<焼結工程>
上記脱脂処理が行われた試験片を、支持台の上に載せたまま、炉内において10−3torrより高真空中で、1250℃、2時間の焼結処理を実施することにより焼結体を得た。
<評価>
焼結後の焼結体の性状について、変形量の評価は図3に示した変形量(h)を測定し、変形量1mm以下を二重丸、変形量1〜3mmを○、変形量3mm以上を×と規定して定性的に評価した。また、ひび割れ、膨れについては、焼結体の状態を目視で観察し、ひび割れ、膨れが無いものを二重丸(良好)、ひび割れ、膨れが1mm未満のサイズかつ3箇所未満の個数のものを○(可)、ひび割れ、膨れのサイズが1mm以上または3箇所以上の個数のものを×(不可)と規定して定性的に評価した。
【0051】
これらの評価結果を表1に併せて示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物によれば、脱脂工程および焼結工程後の焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例においてフェライト焼結体製造用樹脂組成物を射出成形して得られた成形体の斜視図である。
【図2】図2は実施例における試験片の変形の測定方法を示す説明図である。
【図3】図3は実施例における変形量を示す説明図である。
【符号の説明】
1 試験片
2 支持体
3 変形量(h)
【発明の属する技術分野】
本発明は、フェライト粉末を成形するために使用する有機バインダおよびこの有機バインダとフェライト粉末とからなるフェライト焼結体製造用樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、焼結後のフェライト焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能なフェライト焼結体製造用有機バインダおよび有機バインダとフェライト粉末からなるフェライト焼結体製造用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、フェライト粉末を複雑な形状の成形体に成形するためには、射出成形法が利用されている。この射出成形法は、フェライト粉末に流動性をもたせるために種々の有機バインダを添加し、加熱混練した後、これを成形用原料として射出成形し、得られた射出成形体を脱脂・焼結することにより、フェライト焼結体製品を得るものである。
【0003】
ここで、従来からフェライト粉末の成形に用いられている有機バインダとしては、ポリプロピレン、メタクリル酸エステル、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体および低密度ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂、あるいはこれらとパラフィンワックス、ジエチルフタレート、ステアリン酸などの可塑剤や滑剤を併用したものが知られている。
【0004】
また、解重合型ポリマーであるポリアセタール樹脂を、単独または他の重合体と共に使用した有機バインダ(例えば、特許文献1)についても知られており、この有機バインダは、ポリアセタール樹脂が具備する剛性に基づく射出成形体の形状保持性、及び加熱による脱脂工程での射出成形体の形状保持性に優れるばかりか、加熱による脱脂後に残渣が残らず、加熱による脱脂工程が早いことから生産効率を高めることができるなどの効果が秦されると主張されている。しかしながら、この有機バインダは、このポリアセタール樹脂が化学的に安定であることから、多くの他の有機成分との間の相溶性が悪く、例えば有機バインダを構成する他の樹脂をはじめ、ワックス、滑剤、などとの親和性が悪いために、有機バインダを構成する各成分が相分離し易く、均質な焼結成形体が得られないという問題があった。
【0005】
更に、ポリアセタール樹脂に対し、この均質ポリアセタール樹脂に可溶であるか、または1μm未満の平均粒度で分散可能である脂肪族ポリウレタン、脂肪族未架橋ポリエポキシド、ポリ−(C2 〜C6 )−アルキレンオキシド、脂肪族ポリアミドおよびポリアクリレートならびにそれらの混合物を加えた組成物からなる有機バインダ(例えば、特許文献2)についても知られており、この有機バインダは、焼結体のひび割れ、膨れの防止に効果があると主張されている。しかしながら、この有機バインダでは、ポリアセタール樹脂が具備する剛性が損なわれることに起因して、形状保持性が不十分となり、射出成形後および焼結後のフェライト焼結体の変形量が大きいという問題があった。
【0006】
【特許文献1】
特開平4−247802号公報(第3〜7頁)
【特許文献2】
特開平5−098306号公報(第3〜9頁)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果達成されたものである。
【0008】
したがって、本発明の目的は、脱脂工程および焼結工程後のフェライト焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能なフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂にポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマーをの特定量を配合した組成物からなる有機バインダにより、上記の課題が効果的に解決できることを見いだし、本願発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は、フェライト粉末を成形するために使用する有機バインダであって、ポリアセタール樹脂30〜70重量%、およびポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマ30〜70重量%からなることを特徴とするフェライト焼結体製造用有機バインダを提供するものである。
【0011】
また、本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物は、上記有機バインダ100重量部に対し、フェライト粉末40〜600重量部を含有せしめてなることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダに用いられるポリアセタール樹脂は、オキシメチレン単位を主たる繰り返し単位とするポリマーであり、ホルムアルデヒドもしくはトリオキサンを主原料とする重合反応によって得られるいわゆるポリアセタールホモポリマー、および主としてオキシメチレン単位からなり、主鎖中に2〜8個の隣接する炭素原子を有するオキシアルキレン単位を15重量%以下含有するいわゆるポリアセタールコポリマーのいずれであってもよく、また他の構造単位を含有するコポリマー、つまりブロックコポリマー、ターポリマーおよび架橋ポリマーのいずれであってもよい。これらは1種または2種以上で用いることができるが、熱安定性の観点からはポリアセタールコポリマーの使用が好ましい。
【0013】
本発明におけるポリアセタール樹脂は、バインダ組成物に流動性を付与すると共に、脱脂時の変形を防止する機能を果たす。
【0014】
ポリアセタール樹脂の配合量は、有機バインダ全量に対して、20〜80重量%、特に30〜70重量%の範囲である。
【0015】
ポリアセタール樹脂の製造方法については特に制限はなく、公知の方法により製造することができる。ポリアセタルホモポリマーの代表的な製造方法の例としては、高純度のホルムアルデヒドを有機アミン、有機あるいは無機の錫化合物、金属水酸化物のような塩基性重合触媒を含有する有機溶媒中に導入して重合し、重合体を濾別した後、無水酢酸中、酢酸ナトリウムの存在下で加熱してポリマー末端をアセチル化することにより製造する方法などが挙げられる。
【0016】
また、代表的なポリアセタールコポリマーの製造方法の例としては、高純度のトリオキサンおよびエチレンオキシドや1,3−ジオキソランなどの共重合成分をシクロヘキサンのような有機溶媒中に導入し、三弗化ホウ素ジエチルエーテル錯体のようなルイス酸触媒を用いてカチオン重合した後、触媒の失活と末端基の安定化を行うことにより製造する方法、あるいは溶媒を全く使用せずに、セルフクリーニング型撹拌機の中へトリオキサン、共重合成分および触媒を導入して塊状重合した後、さらに不安定末端を分解除去することにより製造する方法などが挙げられる。
【0017】
これらポリアセタール樹脂の粘度は、成形材料として使用できる程度の範囲であれば特に制限はないが、ASTM D1238法によるメルトフローレート(MFR)が測定可能であり、MFRが1.0〜50g/10分の範囲のものであることが好ましく、1.5〜35g/10分のものであることが特に好ましい。
【0018】
一方、本発明で用いるポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマとは、ポリアミド形成成分(x)とポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)との反応から得られるブロックまたはグラフト共重合体などである。
【0019】
上記ポリアミド形成成分(x)としては、具体的にはω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸および11−アミノウンデカ酸、12−アミノドデカン酸などのアミノカルボン酸あるいはカプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタムおよびラウロラクタムなどのラクタムおよびヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン−セバシン酸塩およびヘキサメチレンジアミン−イソフタル酸塩などのジアミン−ジカルボン酸の塩が挙げられ、特にカプロラクタム、12−アミノドデカン酸、ヘキサメチレンジアミン−アジピン酸塩が好ましく用いられる。
【0020】
上記ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)の例としては、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、ポリ(1,2−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(1,3−プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(ヘキサメチレンオキシド)グリコール、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックまたはランダム共重合体およびエチレンオキシドとテトラヒドロフランのブロックまたはランダム共重合体などが用いられる。これらの中でも、特にポリ(エチレンオキシド)グリコールが好ましく用いられる。ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)の数平均分子量は200〜6000、特に400〜4000の範囲が好ましい
さらに、ポリ(アルキレンオキシド)グリコール(y)と組み合わせて、次式(I)〜(III )で示されるジオール化合物を用いることができる。
【0021】
【化1】
【0022】
(ただし式中、R1 、R2 はエチレンオキシド基および/またはプロピレンオキシド基を示し、Yは共有結合、炭素数1〜6のアルキレン基、アルキリデン基、シクロアルキリデン基、アリールアルキリデン基、O、SO、SO2 、CO、S、CF2 、C(CF3 )2 またはNHを示す。)
このジオール化合物の具体的な例としては、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、臭素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、臭素化ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物などのビスフェノール類のエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物およびそれらのブロック(共)重合体、4,4−(ヒドロキシ)ビフェニルのエチレンオキシド付加物、4,4−ビス(ヒドロキシ)ビフェニルのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィドのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタンのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテルのプロピレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミンのエチレンオキシド付加物、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アミンのプロピレンオキシド付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのエチレンオキシド付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタンのプロピレンオキシド付加物、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンのエチレンオキシド付加物、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのエチレンオキシド付加物、および1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのプロピレンオキシド付加物などのビスフェノール類を挙げることができる。
【0023】
これらのジオール化合物のなかでも、ハイドロキノンのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、臭素化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキシド付加物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキシド付加物およびそのブロック重合体が好ましく、特にビスフェノールAのエチレンオキシド付加物およびそのブロック重合体が好ましい。
【0024】
これらのポリ(アルキレンオキシド)グリコールと上記一般式(I)〜(III )で示されるジオール化合物は、1種もしくは必要に応じて2種以上用いることができる。上記一般式(I)〜(III )で示されるジオール化合物の量について特に制限はないが、ジカルボン酸と共重合して得られたポリエーテルエステル単位で0〜60重量%、特に1〜50重量%の範囲であることが好ましい。
【0025】
また、本発明の効果を損なわない範囲内において他のジオール化合物を共重合することができる。具体的には、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキサンジオールなどの脂肪族ジオール、p−キシレングリコール、m−キシレングリコールなどの芳香族ジオールや、1,2−シクロヘキサンジオール、1,3−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノールなどの脂還族ジオール化合物などを共重合することができる。
【0026】
本発明で使用するポリアミドエラストマの反応の例としては、(x)ポリアミド形成成分と(y)ポリ(アルキレンオキシド)グリコールの末端基に応じたエステル反応またはアミド反応が考えられる。また、反応に応じて、ジカルボン酸やジアミンなどの第3成分(z)を用いることもできる。
【0027】
この場合、上記ジカルボン酸成分としては、炭素原子数4〜20のものが好ましく用いられ、具体的にはテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムのごとき芳香族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸およびジシクロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸のごとき脂還族ジカルボン酸、およびコハク酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸およびドデカンジ酸(デカンジカルボン酸)のごとき脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ、特にテレフタル酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸およびドデカンジ酸が、重合性、色調および物性の点から好ましく用いられる。
【0028】
上記ジアミン成分としては、例えば芳香族、脂還族、脂肪族ジアミンが挙げられる。その中でも脂肪族ジアミンのヘキサメチレンジアミンが経済的な理由から好ましく用いられる。
【0029】
ポリエーテルエステルまたはポリエーテル成分は、ポリアミドエラストマの構成単位中で10〜90重量%の範囲で用いられる.
本発明に用いられるポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマは、組成物の流動性を増して、射出成形を容易にするとともに、脱脂時の変形防止効果をさらに高め、脱脂速度を早める役目を果たしている。
【0030】
ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマの配合量は、有機バインダ全量に対して、20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲である。
【0031】
ポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマの製法に関しては特に限定されず、例えば特開昭56−65026号公報および特開昭60−177022号公報などに開示されている方法を利用することができる。
【0032】
本発明の有機バインダには、更に成形性を改善するための第3成分を加えてもよい。第3成分としては、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド(例えば、ナイロン6、11、12、66あるいはこれらの共重合体)ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)ポリアリールサルフォン、ポリアリールエーテル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ワックス類(石油ワックス、天然ワックス、合成エアックスなど)、常温で固体の各種低分子量化合物(ステアリン酸などの金属石鹸、ジステアリルアミンなどの脂肪族アミン、各種界面活性剤)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリル酸エステル、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられるが、この場合のこれら樹脂の添加量は、焼結体製造用有機バインダ100重量部に対し0〜・・重量部とすることが望ましい。
【0033】
また、本発明の有機バインダには、更に常温で液状の可塑剤(ジエチルフタレート、ジブチルフタレートなど)、金属粉末に対するバインダの濡れ性を良くするための界面活性剤および各種カップリング剤などを、通常使用される範囲で含有していてもよい。
【0034】
本発明の焼結体製造用樹脂組成物は、上記焼結体製造用有機バインダとフェライト粉末とからなる。
【0035】
本発明に用いられるフェライト粉末とは、酸化第二鉄(Fe2 O3 )を主成分とする複合酸化物であり、例えばスピネル型フェライト、ガーネット型フェライト、マグネトプランバイト型フェライト、およびW型フェライトなどが挙げられる。酸化第二鉄に複合される具体的な原子としては、Sr、Ba、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mg、Cd、Zn、Li、YおよびGdが挙げられる。
【0036】
フェライト粉末の平均粒径は、通常0.01μm〜50μm、好ましくは0.1μm〜20μmの範囲である。粒径が0.01μmより小さいと、焼結性は良くなるものの、かさ高くハンドリング性、成形性が悪化する傾向が招かれる。また、逆に粒径が50μmを越えると、焼結性が悪くなる傾向が招かれる。
【0037】
本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物におけるこれらフェライト粉末の量は、上記フェライト焼結体製造用有機バインダ100重量部に対し、40〜600重量部、好ましくは65〜400重量部の範囲とする。
【0038】
本発明においては、上記フェライト粉末に対し、0〜95重量%の範囲でセラミック粉末や金属粉末を加えてもよい。かかるセラミック粉末、金属粉末としては、酸化物(酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニア、酸化チタニウム、ムライト、コーヂュライトなど)、炭化物(炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化ジルコニアなど)、および窒化物(窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化チタニウムなど)などの粉末が挙げられる。
【0039】
これらの粉末には、粉末のほか、焼結助剤、成形助剤、物性向上のための他の粉末などを適宜あらかじめ添加しておくこともできる。添加の方法としては、単に混合してもよいし、粉末の表面にコーティングしてもよい。
【0040】
以下に、本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物を成形してフェライト焼結体を得る方法について説明する。
【0041】
フェライト焼結体製造用樹脂組成物を混練する場合、混練を行う前に必要に応じて各成分あるいは混合物を乾燥しておいてもよい。混練の方法は、全成分を一度に仕込み混練する方法、ポリアセタール樹脂とポリアミドエラストマを先に混練し、次いでフェライト粉末を加えて混練する方法などが挙げられる。混練はバンバリーミキサー、プラストミル、ニーダー、加圧ニーダー、ロールミルおよびスクリュー式押出機などの通常の混練機を用いて行うことができる。混練温度は、通常150〜350℃、好ましくは150〜250℃で、混練時間は通常20秒〜2時間、好ましくは1分〜1時間である。
【0042】
フェライト焼結体製造用樹脂組成物を用いて射出成形する場合には、通常のプランジャー式、スクリュー式などの射出成形機を用いることができる。成形条件は金型形状や射出成形用組成物によって異なるが、成形圧力は通常100〜3000Kg/cm2 、好ましくは200〜2000Kg/cm2 、シリンダー温度は通常150〜350℃、好ましくは150〜250℃である。
【0043】
その他にも、本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物を用いて、押出成形やプレス成形などを行うこともできる。
【0044】
脱脂処理は、酸化性、還元性または不活性ガス雰囲気中、減圧、常圧または加圧下で、通常1〜60℃/hr、好ましくは10〜40℃/hrの昇温速度で、250〜500℃程度まで、好ましくは250〜350℃まで昇温し、その温度で通常0.5〜10時間、好ましくは1〜5時間保持することにより行われる。
【0045】
本発明のフェライト焼結体製造用樹脂組成物からなる成形体は、形を保持するために粉末の中に埋め込んだり、冶具で支えたりする必要はなく、そのまま脱脂炉中の棚板に並べて脱脂することができる。ここで、成形体を置く棚板として通風可能な構造のものを用い、成形体の下面にも雰囲気ガスの流れをあてることによって、脱脂時間を短縮することができる。このような棚板としてはステンレスなどの金網やセラミックなどを格子状に成形したものなどが用いられる。
【0046】
焼結処理は、通常、酸化性、還元性または不活性ガス雰囲気中、真空、常圧または加圧下で、600〜2000℃程度まで昇温して行う。昇温速度は通常50〜1000℃/hrであり、最高温度で10分〜10時間保持する。真空中で焼結を行う場合の真空度は、通常10−2torr以上、好ましくは10−3torr以上である。
【0047】
脱脂を粉末中に埋め込んて行う従来法においては、焼結に移る前に脱脂体の表面に付着している粉を払い落とす工程が必要であり、脱脂から焼結まで連続的に行うことが困難であったが、本発明のフェライト焼結体製造用組成物を使用することにより、そのような工程は不要となり、同一の加熱炉で連続して焼結まで行うことが可能である。
【0048】
以上説明したように、本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物によれば、脱脂工程および焼結工程後の焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能である。
【0049】
【実施例】
以下、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(参考例)
[ポリアミドエラストマの調製]
カプロラクタム50重量部、数平均分子量が1000のポリエチレングリコール44.2重量部およびテレフタル酸7.8重量部を“イルガノックス”1098(酸化防止剤)0.3重量部および三酸化アンチモン触媒0.1重量部とともに、ヘリカルリボン撹拌翼を備えた反応器に仕込み、窒素置換して260℃で60分間加熱撹拌して透明な均質溶液とした後、260℃、0.5mmHg以下の条件で3時間30分重合し、粘稠で透明なポリマを得た。ポリマを冷却ベルト上にガット上に吐出し、ペレタイズすることによって、ペレット状のポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマを調製した。
[実施例1〜3]
ポリアセタール樹脂として、MFRが9g/10分のポリアセタールコポリマー(東レ社製“アミラス”S761)を、ポリアミドエラストマとして、上記調製で得られたポリアミドエラストマを使用した。また、フェライト粉末には、Sr−フェライト(平均粒径 1.45μm)を使用し、これらを表1に示した割合で配合した組成物を、加圧ニーダーを用いて、180℃、40分間混練し、この混練物を冷却、粉砕し、スクリュー式押出機を用い、加工温度180℃で混練した後、混練物を冷却、破砕して射出成形用のフェライト焼結体製造用樹脂組成物を調製した。
[比較例1〜4]
ポリアセタール樹脂およびフェライト粉末としては、実施例1〜3と同一品を使用し、更に他成分として脂肪族ポリアミド(ポリカプロアミド)、ポリエチレングリコール(平均分子量:4000)およびポリプロピレン(MFR:7.0g/10min)を使用して、これらを表1に示した割合で配合し、実施例1〜3と同条件にてフェライト焼結体製造用樹脂組成物を調製した。
【0050】
上記各焼結体製造用樹脂組成物の射出成形、焼結工程までの各工程は、実施例1〜3、比較例1〜4とも同様に下記の方法で行った。
<射出成形工程>
射出成形機(東芝機械製“IS80EPN”)を用い、シリンダー設定温度180℃、金型温度60℃、成形圧力1500Kg/cm2 の条件で、図1に示す形状の試験片(100mm×12mm×3mm)を成形した。
<脱脂工程、焼結工程>
上記試験片を、図2に示す50mmの間隔を開けた支持台の上に載せて循環炉内に設置し、昇温速度20℃/hrで50℃から350℃まで昇温し、350℃到達後はその温度を2時間保持することにより、脱脂処理を行った。
<焼結工程>
上記脱脂処理が行われた試験片を、支持台の上に載せたまま、炉内において10−3torrより高真空中で、1250℃、2時間の焼結処理を実施することにより焼結体を得た。
<評価>
焼結後の焼結体の性状について、変形量の評価は図3に示した変形量(h)を測定し、変形量1mm以下を二重丸、変形量1〜3mmを○、変形量3mm以上を×と規定して定性的に評価した。また、ひび割れ、膨れについては、焼結体の状態を目視で観察し、ひび割れ、膨れが無いものを二重丸(良好)、ひび割れ、膨れが1mm未満のサイズかつ3箇所未満の個数のものを○(可)、ひび割れ、膨れのサイズが1mm以上または3箇所以上の個数のものを×(不可)と規定して定性的に評価した。
【0051】
これらの評価結果を表1に併せて示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のフェライト焼結体製造用有機バインダおよびフェライト焼結体製造用樹脂組成物によれば、脱脂工程および焼結工程後の焼結体に変形、ひび割れおよび膨れなどのない良好な性状を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例においてフェライト焼結体製造用樹脂組成物を射出成形して得られた成形体の斜視図である。
【図2】図2は実施例における試験片の変形の測定方法を示す説明図である。
【図3】図3は実施例における変形量を示す説明図である。
【符号の説明】
1 試験片
2 支持体
3 変形量(h)
Claims (2)
- フェライト粉末を成形するために使用する有機バインダであって、ポリアセタール樹脂20〜80重量%、およびポリエーテルエステル単位またはポリエーテル単位を含有するポリアミドエラストマ20〜80重量%からなることを特徴とするフェライト焼結体製造用有機バインダ。
- 請求項1に記載の有機バインダ100重量部に対し、フェライト粉末40〜600重量部を含有せしめてなることを特徴とするフェライト焼結体製造用樹脂組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010278075A (ja) * | 2009-05-26 | 2010-12-09 | Murata Mfg Co Ltd | 磁性体セラミック、セラミック電子部品、及びセラミック電子部品の製造方法 |
JP2013501148A (ja) * | 2009-08-03 | 2013-01-10 | シロコ ベー.フェー. | 粉末射出成型部品を生成する方法 |
KR101488896B1 (ko) | 2011-09-26 | 2015-02-02 | 티디케이가부시기가이샤 | 사출 성형용 조성물 및 그 제조 방법 |
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2003
- 2003-03-04 JP JP2003057532A patent/JP2004262731A/ja active Pending
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
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