JP5123555B2 - 流体配管の防食構造及び流体配管の防食工法 - Google Patents
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Description
上記特徴構成によれば、前記係止体とシール材とを一体物として取り扱うことができるから、前記係止体及びシール材の組付け作業の容易化を図ることができる。
前記両管部としての流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部の連結フランジ部とこれに接続される補修弁の連結フランジ部との接合面間に、流路側に向かって突出する凸部又は流路側に向かって開口する凹部若しくは前記凸部及び前記凹部の両方を有する凹凸部を内周面に備えた係止体を設け、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部が周方向で連続する環状に形成されてなり、前記凸部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部の内周面の内径よりも小径に形成され、前記凹部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部の内周面の内径よりも大径に形成されてなり、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に外周面の一部が対面する状態で管内の所定位置に挿入された防錆ブッシュのうち、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対応する防錆ブッシュの一部をブッシュ拡径機で径方向外方に膨出変形させ、この防錆ブッシュの膨出変形部を前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対して管軸芯方向に相対移動不能に係合させる点にある。
さらに、前記防錆ブッシュの前記凸部又は凹部若しくは凹凸部に対応する部位を径方向外方に膨出変形すると、この膨出変形部が環状の凸部又は凹部若しくは凹凸部の全周又は略全周に係合するから、両者の周方向での係合代にばらつきがある場合でも、両者を管軸芯方向に相対移動不能に確実、強力に固定することができる。
さらに、前記防錆ブッシュの前記凸部又は凹部若しくは凹凸部に対応する部位を径方向外方に膨出変形すると、この膨出変形部が環状の凸部又は凹部若しくは凹凸部の全周又は略全周に係合するから、両者の周方向での係合代にばらつきがある場合でも、両者を管軸芯方向に相対移動不能に確実、強力に固定することができる。
図1〜図10は流体配管系統中の所定箇所に防錆ブッシュ8で防錆処理を施す防食工法及び防錆処理が施された防食構造を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である下流側管部としての補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面間に、流路側に向かって突出する管軸芯(以下、分岐軸芯と記載する)X方向で一対の凸部4aと該両凸部4a間において流路側に向かって開口する一つの凹部4bとからなる凹凸部(係合部)4Aを備えた金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4を設けるとともに、前記係止体4の両側面に形成された円環状のシール装着溝4cには、前記連結フランジ部2A,3Aとの間を密封するシール材の一例であるOリング5を装着し、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組(当該実施形態では4組)のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
(イ)水道管1の途中に一体的に突出形成された分岐管部2の連結フランジ部2Aに補修弁3の上流側連結フランジ部3Aが密封状態で固定連結されている配管系統において、前記分岐管部2の内周面の所定箇所に防錆ブッシュ8で防錆処理を施す場合、先ず、前記補修弁3の下流側連結フランジ部3Bに、分岐管部2の流路を閉塞可能な閉塞手段を備えた周知構造の流路閉塞治具を密封状態で取付け、この流路閉塞治具の閉塞手段を開弁操作された補修弁3を通して分岐管部2内の所定位置に送り込み、この閉塞手段で分岐管部2の流路を遮断する。
上述の第1実施形態では、前記係止体4の凹凸部4Aを構成する両凸部4a及び凹部4bを、円周方向で連続する円環状に形成したが、図11に示すように、前記両凸部4aを周方向で断続形成してもよい。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図12〜図15は、流体配管の防食構造及び防食工法の別実施形態を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面間に、分岐軸芯X方向の下流側において流路側に向かって突出する一つの凸部4aと分岐軸芯X方向の上流側において流路側に向かって開口する一つの凹部4bとからなる凹凸部(係合部)4Aを備えた金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4を設けるとともに、前記係止体4の両側面と前記連結フランジ部2A,3Aとの対向面間にシール材の一例であるシートパッキン5を装着し、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組(当該実施形態では4組)のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
この戻し工程の所定戻し寸法は、前記係止体4の凸部4aに対応する防錆ブッシュ8が凸部4aに沿って環状凹状に確実に膨出変形され、かつ、前記補修弁3の弁体3Cと防錆ブッシュ8の上端部とが干渉しない寸法(例えば、15mm〜20mm)に設定されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図16、図17は、流体配管の防食構造の別実施形態を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面間に、流路側に向かって突出する一つの凸部(係合部)4aを内周面4fとして備えた金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4を設けるとともに、前記係止体4の両側面と前記連結フランジ部2A,3Aとの対向面間にシール材の一例であるシートパッキン5を装着し、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図18、図19は、流体配管の防食構造の別実施形態を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面間に、流路側に向かって開口する一つの凹部(係合部)4bを内周面4fに形成してある金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4を設けるとともに、前記係止体4の両側面と前記連結フランジ部2A,3Aとの対向面間にシール材の一例であるシートパッキン5を装着し、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
上述の第4実施形態では、前記係止体4の内周面4fに、流路側に向かって開口する一つの凹部4bを形成したが、図20、図21に示すように、前記係止体4の内周面4fの内径を、分岐管部2の内周面2aの内径及び補修弁3の接続管部における内周面3aの内径よりも大径に構成して、この係止体4の内周面4fと分岐管部2の内周面2a及び補修弁3の接続管部における内周面3aとにより、流路側に向かって開口する一つの環状凹部4bを形成してもよい。
尚、その他の構成は、第4実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第4実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図22、図23は、流体配管の防食構造の別実施形態を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面のうち、前記補修弁3の上流側連結フランジ部3Aの接合面に、分岐管部2の連結フランジ部2Aの接合面及び流路側に向かって開口する装着溝27を形成し、この装着溝27内に、流路側に向かって突出する一つの凸部(係合部)4aを内周面4fとして備えた金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4を設けるとともに、前記係止体4の一側面が臨む前記連結フランジ部2A,3Aとの対向面間にシール材の一例であるシートパッキン5を装着し、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図24、図25は、前記第5実施形態で説明した流体配管の防食構造の別実施形態を示し、前記係止体4の凸部4aと補修弁3の接続管部における内周面3aとにわたって、前記装着溝27の切削加工によって剥離したライニング層を補修するべく、ステンレス鋼製等の耐食性に優れた円筒状の防食用コア28を拡径変形させて密着状態で被覆装着してある。
尚、その他の構成は、第5実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第5実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図26、図27は、流体配管の防食構造の別実施形態を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面間に、流路側に向かって突出する一つの凸部(係合部)4aを内周面4fとして備えた金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4を設け、この係止体4の全周を、前記連結フランジ部2A,3Aとの対向面間を密封するための弾性シール材と同じ機能を発揮する弾性保護層29で被覆し、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
図28〜図30は、流体配管の防食構造の別実施形態を示し、流体配管の防食構造の別実施形態を示し、流体管の一例である鋳鉄管製の水道管1の途中に一体的に突出形成された上流側管部としての分岐管部2の連結フランジ部2Aと流体機器又は配管材の一例である補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとの接合面間に、流路側に向かって突出する一つの凸部(係合部)4aを内周面4fとして備えた金属製(例えば、ステンレス鋼製等)の円環状の係止体4と、前記連結フランジ部2A,3Aの対向面間を密封するためのシール材の一例であるシートパッキン5を設け、この係止体4とシートパッキン5とを一体的に接合するとともに、前記分岐管部2の連結フランジ部2Aと補修弁3の上流側連結フランジ部3Aとを、複数組のボルト6A・ナット6Bからなる締結具6にて密封状態で脱着可能に締付け連結してある。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
前記第8実施形態では、前記係止体4を径方向の平面に沿う平板状に形成したが、図31〜図33に示すように、前記係止体4の内径側部分4gを、補修弁3の接続管部における内周面3a又は分岐管部2の内周面2aに沿って直角に折曲げ、この折り曲げられた内径側部分4gをもって、流路側に向かって突出する一つの凸部(係合部)4aを構成してもよい。
尚、その他の構成は、第8実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第8実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
2 管部(分岐管部)
2A 連結フランジ部
2a 内周面
3 管部(補修弁)
3A 連結フランジ部
3a 内周面
4 係止体
4A 凹凸部
4a 凸部
4b 凹部
5 シール(Oリング、シートパッキン)
8 防錆ブッシュ
8A 膨出変形部
Claims (7)
- 流路を構成する管部の接続箇所として、流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部の連結フランジ部とこれに接続される補修弁の連結フランジ部との接合面間に、流路側に向かって突出する凸部又は流路側に向かって開口する凹部若しくは前記凸部及び前記凹部の両方を有する凹凸部を内周面に備えた係止体を設け、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部が周方向で連続する環状に形成されてなり、前記凸部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部の内周面の内径よりも小径に形成され、前記凹部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部の内周面の内径よりも大径に形成されてなり、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に外周面の一部が対面する状態で管内の所定位置に挿設された防錆ブッシュのうち、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対応する部位において径方向外方に膨出変形された膨出変形部を前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対して管軸芯方向に相対移動不能に係合させてある流体配管の防食構造。
- 前記係止体が、前記接合面間にシール材を介して挾持固定されている請求項1記載の流体配管の防食構造。
- 前記係止体が、前記接合面の少なくとも一方に形成した溝内に嵌合保持されている請求項1又は2記載の流体配管の防食構造。
- 前記係止体が、前記接合面間を密封するシール材に接合されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体配管の防食構造。
- 前記係止体が円環状に形成され、その内周面に前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部が一体形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の流体配管の防食構造。
- フランジ接合された両管部の少なくとも一方の内周面の一部に防錆ブッシュを装着する流体配管の防食工法であって、
前記両管部としての流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部の連結フランジ部とこれに接続される補修弁の連結フランジ部との接合面間に、流路側に向かって突出する凸部又は流路側に向かって開口する凹部若しくは前記凸部及び前記凹部の両方を有する凹凸部を内周面に備えた係止体を設け、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部が周方向で連続する環状に形成されてなり、前記凸部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部の内周面の内径よりも小径に形成され、前記凹部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部の内周面の内径よりも大径に形成されてなり、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に外周面の一部が対面する状態で管内の所定位置に挿入された防錆ブッシュのうち、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対応する防錆ブッシュの一部をブッシュ拡径機で径方向外方に膨出変形させ、この防錆ブッシュの膨出変形部を前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対して管軸芯方向に相対移動不能に係合させることを特徴とする流体配管の防食工法。 - 流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部の連結フランジ部とこれに接続される補修弁の連結フランジ部との接合面間又は前記分岐管部の連結フランジ部とこれに接続される接続管の連結フランジ部との接合面間に、流路側に向かって突出する凸部又は流路側に向かって開口する凹部若しくは前記凸部及び前記凹部の両方を有する凹凸部を内周面に備えた係止体を設け、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部が周方向で連続する環状に形成されてなり、前記凸部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部又は接続管の内周面の内径よりも小径に形成され、前記凹部の内径が流体管の分岐管部又は流体管に外装された分岐継手の分岐管部及び補修弁の接続管部又は接続管の内周面の内径よりも大径に形成されてなり、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に外周面の一部が対面する状態で管内の所定位置に挿入された防錆ブッシュのうち、前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対応する防錆ブッシュの一部をブッシュ拡径機で径方向外方に膨出変形させ、この防錆ブッシュの膨出変形部を前記凸部又は前記凹部若しくは前記凹凸部に対して管軸芯方向に相対移動不能に係合させることを特徴とする流体配管の防食工法。
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