JP5120822B2 - ペットフードの製造装置及びペットフードの製造方法 - Google Patents
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Description
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、美味しくて健康によい食事をペットに対して手軽に与えることを可能にするペットフードの製造装置及び製造方法を提供するものである。
・飼い主が選んだ安心・安全な素材でフードを作れる。
・酸化防止剤・防腐剤・化学物質を使用しないペットの身体に優しいドライフードが作れる。
・冷蔵庫で1ヶ月の保存が可能である。
・好みの材料(肉・魚)が使用できる為、ペットの嗜好やアレルギーに対応できるだけではなく、バリエーションも簡単に増やせる(栄養の偏りを無くせる)。
・レシピ集を作成することで、材料の選択や配分に悩むことなく簡単に作れる。
・疾患に対応するレシピ集を制作することにより、身体に優しく治療効果を高めるフードを与えることができ、高価格で嗜好性の低い市販療法食に頼らなくてもいい。
・粒の大きさを変えることにより、身体の大きさに合った食べやすさに作れる。
・肉・魚の量を調整することで、他の手作り食(加熱調理・生食)との併用ができる。
・乾燥率を変えることにより、素材の風味を好みに調整でき、偏食のペットにも対応できる。
・クッキー等のおやつも作れる。
・家庭用電源で使用できる。
・食事を通して、ペットへの愛情が深まる。
・動物をモノではなく家族として思うことで、生命の大切さを子供に教えることができる
以下、各構成要素について説明する。
最初に、ペットフード原料を混練して混練材料を作成する。ペットフード原料は、肉(牛肉、豚肉、鶏肉など)、魚、野菜、果物、穀物などから、ペットの好みや健康状態に応じて飼い主が適宜選択することができる。ペットフード原料は、加熱処理時に肉汁が出るものが好ましく、従って、肉を含むものが好ましい。ペットフード中の肉の割合は特に限定されず、ペットの好みや体調に合わせて適宜変更することができるが、例えば、1〜100重量%であり、10〜80重量%が好ましい。肉の割合が小さすぎると肉汁の量が不十分となり、肉の割合が大きすぎると栄養のバランスが偏る場合があるからである。肉の割合は、具体的には1、5、10,20,30,40,50,60,70,80,90,100重量%であり、ここで例示した何れか2つの数値の間の範囲内であってもよい。
次に、混練材料を用いて材料粒を作成する。具体的には、混練材料を押出成形部5の材料投入口1に投入し、押出成形部5を作動させて混練材料を押出口3から押し出す。押出成形部5に投入する混練材料は、未調理のものが好ましい。この場合に、後述する加熱工程において、より多くの肉汁が得られるからであり、また、事前の調理の手間を省くことができるからである。押出成形部5が混練材料を押し出す原理は、特に限定されず、混練材料の押し出しが可能な何れの方法であってもよく、押出成形部5としては、例えば、ネジ式の押出機が利用可能である。押出口3の形状は、特に限定されず、例えば、円形、四角形、星型などである。押出口3の形状を星型にすると、材料粒の側面での表面積が大きくなるので加熱や乾燥工程にかかる時間を短縮することができる。また、押出口3の形状をリング状にすることにより、パイプ状の材料粒を形成するようにしてもよい。この場合も、材料粒の表面積が大きくなり、加熱や乾燥工程にかかる時間を短縮することができる。押出口3の直径(円形以外の場合は外接円の直径)は、1〜20mmが好ましく、2〜10mmがさらに好ましい。直径が小さすぎると、収容器9の底部に設けられた開口部12のサイズをさらに小さくする必要があり、肉汁が開口部12を通過しにくくなる。また、直径が大きすぎると、ペットが食べにくくなる。押出口3の数は、特に限定されず、1つであっても複数個(例えば、4〜12個)であってもよく、一例では、図1に示すように、円周上に等間隔に複数の押出口3が配置される。また、押出口3は、好ましくは、カートリッジ4の押出口部材に設けられており、押出口3の形状が異なる複数の押出口部材を準備しておけば、押出口部材を交換することによって、押出口3の形状を容易に変化させることができる。
作成された材料粒は、重力により落下するが、カッター7の下方に収容器9が配置されているので、落下した材料粒は、収容器9内に集められる。
収容器9内の材料粒は、収容器9の材料粒を加熱可能な位置に配置されている加熱部13によって加熱される。加熱部13の一例は、収容器9の上方に配置され収容器9内の材料粒に向けてマイクロ波を照射することができるマイクロ波照射装置である。マイクロ波照射機は、材料粒を素早く均一に加熱することができるという観点で好ましい。また、加熱部13は、収容器9の上方から材料粒を加熱する他の種類のヒーターであってもよく、例えば、高温蒸気によって材料粒を加熱するスチームコンベクション装置であってもよい。さらに、加熱部13は、収容器9を加熱することによって材料粒を加熱するものであってもよく、この場合、収容器9の下側にヒーターを設置することができる。加熱部13がマイクロ波照射装置である場合、マイクロ波の漏れを防ぐために、加熱部13、収容器9などを密閉された筐体内に収容することが好ましい。また、押出口3からマイクロ波が漏れることを防ぐために、押出口3を覆うように又は材料投入口1を覆うようにカバーを設けることが好ましい。
また、収容器9の底部に開口部12が設けられている場合、材料粒から出てきた肉汁は、収容器9の底部に設けられている開口部12を通って落下し、収容器9の下方に設けられている肉汁回収部15で回収される。開口部12は、材料粒が落下しない形状であればよく、例えば、円形状やスリット状である。スリット状にすると、開口面積を大きくしやすいので、開口部12は、スリット状が好ましい。材料粒の落下を防ぐため、スリットの幅は、押出口3の直径よりも小さくする必要があり、押出口3の直径の80%以下が好ましい。また、スリットの幅が小さすぎると、肉汁がスリットを通過しにくくなるので、スリットの幅は、押出口3の直径の20%以上が好ましい。
肉汁の噴霧は、材料粒の加熱中に行ってもよく、材料粒の加熱が終了した後に行ってもよい。材料粒の加熱中に行うと肉汁が材料粒によく馴染むという利点がある。また、材料粒の加熱終了後に肉汁の噴霧を行うと、材料粒の表面に付着する肉汁の量が多くなるという利点がある。材料粒の表面に肉汁が高濃度に付着していると肉汁の匂いが放散されやすいので、ペットの嗅覚を刺激し、ペットの食欲を増進させやすい。また、材料粒の表面はペットの舌が最初に触れる場所であるので、材料粒の表面に肉汁が高濃度に付着していると、ペットの味覚を刺激し、ペットの食欲を増進させやすい。
ので、加熱ムラが少なくなり、そのため、材料粒の加熱殺菌が確実に行われる。従って、
本実施形態の方法で得られたペットフードは、保存料などの添加物が含まれていないにも
関わらず、冷蔵庫内で1ヶ月程度の保存が可能であると考えられる。
(付記1)
ペットフード原料を混練して得られる混練材料を投入する材料投入口と、
前記材料を押出口から押し出す押出成形部と、
前記押出口から押し出された前記材料を所望長さに切断して材料粒を作成するカッターと
、
前記切断により落下した前記材料粒を受け止める位置に配置された収容器と、
前記収容器内の前記材料粒を攪拌する攪拌部と、
前記攪拌部によって攪拌されている前記材料粒を加熱する加熱部と、
前記加熱後の前記材料粒を前記収容器内で乾燥する乾燥部を備えるペットフード製造装置
。
(付記2)
ペットフード原料を混練して前記材料投入口に投入する前記混練材料を作成する混練機を
さらに備える付記1に記載の装置。
(付記3)
前記加熱部は、マイクロ波照射によって前記材料粒を加熱する付記1又は2に記載の装置
。
(付記4)
前記加熱中に前記材料粒から発生し前記収容器の底部の開口部を通過した肉汁を回収する
肉汁回収部と、
前記肉汁回収部で回収された前記肉汁を、前記収容器内で攪拌されている前記材料粒に対
して噴霧する噴霧部をさらに備える付記1〜3の何れか1つに記載の装置。
(付記5)
前記肉汁回収部で回収された前記肉汁に混合するオイルを収容するオイル入れをさらに備
え、
前記噴霧部は、前記オイルが混合された肉汁を噴霧する付記4に記載の装置。
(付記6)
ペットフード原料を混練して混練材料を作成し、
前記材料を押出口を有する押出成形部に投入し、前記押出口から押し出し、
前記押出口から押し出された前記材料を所望長さに切断して材料粒を作成し、
前記切断により落下した前記材料粒を受け止める位置に配置された収容器に前記材料粒を
収容し、
前記収容器内の前記材料粒を攪拌しながら、前記材料粒を加熱し、
前記加熱後の前記材料粒を前記収容器内で乾燥する工程を備えるペットフードの製造方法
。
(付記7)
前記加熱中に前記材料粒から発生し前記収容器の底部の開口部を通過した肉汁を回収し、
回収された前記肉汁を、前記収容器内で攪拌されている前記材料粒に対して噴霧する工程
をさらに備える付記6に記載の方法。
(付記8)
前記噴霧の前に、前記肉汁回収部で回収された前記肉汁にオイルを混合する工程をさらに
備える付記7に記載の方法。
(付記9)
前記乾燥は、前記材料粒の水分量が5〜15%になるように行われる付記6又は7に記載
の方法。
2:混練機
3:押出口
4:カートリッジ
5:押出成形部
7:カッター
9:収容器
10:ペットフード製造装置
11:攪拌部
12:開口部
13:加熱部
15:肉汁回収部
16:オイル入れ
17:噴霧部
18:噴霧ノズル
19:乾燥部
21:上蓋
23:開閉用取手
Claims (9)
- ペットフード原料を混練して得られる未調理の混練材料を投入する材料投入口と、
前記材料を押出口から押し出す押出成形部と、
前記押出口から押し出された前記材料を所望長さに切断して材料粒を作成するカッターと、
前記切断により落下した前記材料粒を受け止める位置に配置された収容器と、
前記収容器内の前記材料粒を攪拌する攪拌部と、
前記攪拌部によって攪拌されている前記材料粒を加熱する加熱部と、
前記加熱後の前記材料粒を前記収容器内で乾燥する乾燥部を備え、
前記加熱部は、前記押出成形部と前記収容器の間に配置されたマイクロ波照射装置又はスチームコンベクション装置である、家庭用ペットフード製造装置。 - ペットフード原料を混練して前記材料投入口に投入する前記混練材料を作成する混練機をさらに備える請求項1に記載の装置。
- 前記加熱中に前記材料粒から発生し前記開口部を通過した肉汁を回収する肉汁回収部と、
前記肉汁回収部で回収された前記肉汁を、前記収容器内で攪拌されている前記材料粒に対して噴霧する噴霧部をさらに備える請求項1又は2に記載の装置。 - 前記肉汁回収部で回収された前記肉汁に混合するオイルを収容するオイル入れをさらに備え、
前記噴霧部は、前記オイルが混合された肉汁を噴霧する請求項3に記載の装置。 - 前記ペットフード製造装置は、一体構成である、請求項1〜4の何れか1つに記載の装置。
- ペットフード原料を混練して未調理の混練材料を作成し、
押出口を有する押出成形部に前記材料を投入し、前記押出口から押し出し、
前記押出口から押し出された前記材料を所望長さに切断して材料粒を作成し、
前記切断により落下した前記材料粒を受け止める位置に配置された収容器に前記材料粒を収容し、
前記収容器内の前記材料粒を攪拌しながら、前記材料粒を加熱し、
前記加熱後の前記材料粒を前記収容器内で乾燥する工程を備え、
前記加熱は、前記押出成形部と前記収容器の間に配置されたマイクロ波照射装置又はスチームコンベクション装置を用いて行われる、家庭用ペットフードの製造方法。 - 前記加熱中に前記材料粒から発生し前記開口部を通過した肉汁を回収し、
回収された前記肉汁を、前記収容器内で攪拌されている前記材料粒に対して噴霧する工程をさらに備える請求項6に記載の方法。 - 前記噴霧の前に、前記肉汁回収部で回収された前記肉汁にオイルを混合する工程をさらに備える請求項7に記載の方法。
- 前記乾燥は、前記材料粒の水分量が5〜15%になるように行われる請求項6〜8の何れか1つに記載の方法。
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